JP2000007320A - シリカ粒子、その製造方法及びシリカ粒子内添紙 - Google Patents

シリカ粒子、その製造方法及びシリカ粒子内添紙

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JP2000007320A JP11065976A JP6597699A JP2000007320A JP 2000007320 A JP2000007320 A JP 2000007320A JP 11065976 A JP11065976 A JP 11065976A JP 6597699 A JP6597699 A JP 6597699A JP 2000007320 A JP2000007320 A JP 2000007320A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製紙等の填料として適した空隙を有するシリカ
粒子、その製造方法及び該シリカ粒子を填料とした内添
紙を提供する。 【解決手段】 細孔直径105 Å以下の細孔の積算容積
が4.0〜6.0cc/gであり、6000〜8×10
4 Åの範囲の細孔の積算容積が2.0cc/g以上であ
り、200〜2000Åの範囲の細孔の積算容積が1.
0cc/g以上であり、かつ、吸油量が300〜500
ml/100gであり、嵩比重が0.1g/ml以下で
あるシリカ粒子、及び、酸可溶性第一粒子を取り込むよ
うにけい酸アルカリ水溶液からシリカを析出させ、つい
で第一粒子を酸で溶解することからなる前記細孔特性を
有するシリカ粒子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリカ粒子の製造
方法に関する。特には、製紙等の填料として使用するの
に適する、空隙を有するシリカ粒子の製造方法及び、該
シリカ粒子を填料とした内添紙に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、印刷或いは筆記用に使用される紙
には、不透明度、白色度などの光学特性、平滑性、手触
り、印刷適性、筆記適性等の改良のために、水和ケイ酸
(含水ケイ酸)、タルク、炭酸カルシウム、クレー、カ
オリン、二酸化チタンなどの無機粒子や尿素−ホルムア
ルデヒドポリマー等の有機系の粒子が填料として添加使
用されている。このような填料を内添した紙は、水に分
散した製紙用パルプに填料を添加し、その他、通常紙の
抄造に使用される内添助剤を添加した紙料から、長網抄
紙機、ツインワイヤ抄紙機等によって湿紙を形成し、乾
燥して製造されている。
【0003】近年、紙は厚みを減少させて軽量化される
傾向にあるが、特に印刷用紙を軽量化すると紙に印刷し
た場合の不透明度(以下、印刷後不透明度と称する)が
低下し、印字が紙の反対面から透き通ってみえるという
問題が生じる。印刷後不透明度も含め、紙の不透明度を
向上させるために紙に様々な填料を添加することが一般
に行われている。不透明度を向上させるという目的のた
めに無機系及び有機系の各種填料の研究開発が行われて
いるが、現在においても、なお安価で十分に不透明度の
向上効果のあるものは開発されるに至っていない。ま
た、最近ではより一層軽量化が促進される傾向が強いの
で、既存の填料より更に不透明度を向上させる能力を持
った填料の出現が強く望まれている。
【0004】現在使用されている不透明度向上用の填料
の中で、酸化チタンは、白紙不透明度は向上させるが、
インキの浸透を抑制する能力が劣っているために印刷後
不透明度の向上が望めなく、更に光散乱能を最大に発揮
できる状態(粒子径0.1〜0.5μm)においては、
パルプに添加して抄紙する際の歩留りが非常に悪く、不
経済である。有機系の尿素−ホルマリン樹脂は、印刷後
不透明度及び白紙不透明度の向上能力を合わせ持っては
いるが、各々の絶対能力が不足している。含水ケイ酸
は、他の種類の填料より価格も安く、また、パルプに添
加して抄紙した場合、インクの浸透を抑制することによ
る印刷後不透明度を付与する効果がある。しかし、不透
明度(白紙不透明度)及び印刷後不透明度の両方を充分
に満足すべき水準には到達していない。
【0005】含水ケイ酸では、印刷後不透明度の向上に
大きく寄与しているインクの浸透を抑制する能力の指標
となる吸油量は、含水ケイ酸の比表面積に比例して大き
くなり、含水ケイ酸の合成条件により制御できることが
知られている。しかし、 現在使用されている含水ケイ酸
より比表面積を大きくしていくと、抄紙時と同じような
条件下で乾燥されると、填料自身の収縮が起きるために
吸油量が小さくなってしまい、印刷後不透明度の向上は
小さくなる。
【0006】特許第2604316号公報に開示されて
いる非晶質シリカは、高吸油量で且つ比表面積の大きく
ない非晶質シリカ粒子であるが、これを紙に添加した時
の不透明度に対する効果は、現在一般に使用されている
含水ケイ酸と大差がない。これらの課題を克服すべく、
特開平5−301707号公報において「下記式SiO
2 ・nH2 O(ただし、nは正の整数)で示され、細孔
半径5×104 Å以下である細孔の積算容積が1.9〜
4.0cc/gであり、3000〜4×104 Åの範囲
である細孔の積算容量が0.5cc/g以上であり、か
つ、細孔半径が100〜1000Åの範囲である細孔の
積算容量が0.6cc/g以上である含水ケイ酸」が開
示されている。しかし、細孔半径5×104 Å以下であ
る細孔の積算容積を4.0cc/gより多くすることは
困難なため、細孔容量の絶対量が少なく、また、インク
中の顔料を吸収する3000〜4×104 Åの範囲であ
る細孔の積算容量並びに、インキ中ビヒクルを吸収する
細孔半径が100〜1000Åの範囲の積算容量も十分
な水準に達していない。
【0007】また、特許2710529号公報に開示さ
れている「アルカリ金属塩類の不存在下でのケイ酸ソー
ダ水溶液の中和反応により得られる微細な不定形水和ケ
イ酸において、微細な不定形金属化合物として少なくと
も不定形ケイ酸マグネシウムを含有してなることを特徴
とする製紙用水和ケイ酸填料」では、不透明度を向上さ
せるために不定形金属化合物の含有量を増加させていく
と、吸油量が減少してインクの浸透を抑制する能力が損
なわれてしまう為に、印刷後不透明度の向上の程度が不
十分な水準になってしまう。
【0008】一般に広く使用されている填料の一次粒子
の粒子径は非常に小さく粒子径は比較的揃っているが、
殆どの場合、凝集体(二次粒子)を構成しており、一次
粒子の形では存在しておらず、使用時点での粒子径は広
く分布しているのが常である。また、平均粒子径が同レ
ベルであっても、分布の状態は異なっている。小粒子径
の粒子が紙に十分分散した状態で存在する場合、紙の光
学特性への寄与は、大粒子径のものより大きい。ただ
し、小粒子径の粒子を接着剤や歩留まり向上剤のような
薬品で紙に留めたものは、効果が減少する。
【0009】しかし、前述したように使用される填料は
小粒子径から大粒子径まで分布しており、こういった填
料を製紙用パルプに添加し、紙を抄造した場合、小粒子
径領域の粒子は紙への留まりが著しく悪い。従って、光
学特性を高めるためには、填料全体の添加率を高くしな
くてはならないが、填料が多いと、紙の強度低下をもた
らすことから、添加率を高めるだけでの対応には限度が
ある。一方、大粒子径領域の粒子は、紙に留まるもの
の、比表面積が小さく光学特性への寄与は小さいという
問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、安価なケ
イ酸ナトリウム等を原料として使用し、簡便に、効率良
く、空隙の多いシリカ粒子とその製造方法を提案するこ
とを課題とする。また、その粒子を抄紙に際し填料とし
て使用した時に、紙に優れた白色度、不透明度、印刷後
不透明度を付与し得るシリカ粒子填料を提供することを
課題とする。更に、同一使用量でも不透明度に優れてい
る填料、即ち、紙への留りの良い填料を使用した填料内
添紙を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、下記の各発明を包含する。
【0012】〔シリカ粒子の発明〕 (イ)(1)アルカリ難溶性で酸可溶性の第一粒子とケ
イ酸アルカリ水溶液を混合して第一スラリーを形成する
工程、(2)第一スラリーに鉱酸を添加して中和するこ
とにより、前記第一粒子を取り込む形でシリカを析出さ
せた第二粒子を含有する第二スラリーを形成する工程、
(3)第二スラリーに鉱酸を添加して第二粒子中の第一
粒子を溶解し、シリカ粒子を含有する第三スラリーを形
成する工程、を含む工程に従って製造されたシリカ粒
子。
【0013】(ロ) 細孔直径105 Å以下である細孔
の積算容積が4.0〜6.0cc/gであり、6000
〜8×104 Åの範囲である細孔の積算容積が2.0c
c/g以上であり、200〜2000Åの範囲である細
孔の積算容積が1.0cc/g以上であり、かつ、吸油
量が300〜500ml/100gであり、嵩比重が
0.1g/ml以下であることを特徴とするシリカ粒
子。 (ハ) シリカ粒子が50〜140m2 /gの比表面積
を有することを特徴とする、(ロ)項記載のシリカ粒
子。
【0014】(ニ) レーザー法による平均粒子径が5
〜30μmであり、かつ粒径(μm)を対数で表示した
ときの粒径に対する粒子体積の分布の標準偏差が0.1
〜0.25の範囲にあることを特徴とするシリカ粒子。
【0015】〔シリカ粒子の製造方法の発明〕 (ホ) 下記(1)〜(3)の工程を含むシリカ粒子の
製造方法。 (1)アルカリ難溶性で酸可溶性の第一粒子とケイ酸ア
ルカリ水溶液を混合して第一スラリーを形成する工程、
(2)第一スラリーに鉱酸を添加して中和することによ
り、前記第一粒子を取り込む形でシリカを析出させた第
二粒子を含有する第二スラリーを形成する工程、(3)
第二スラリーに鉱酸を添加して第二粒子中の第一粒子を
溶解し、シリカ粒子を含有する第三スラリーを形成する
工程。
【0016】(ヘ) 前記第一スラリーは、ケイ酸アル
カリ水溶液のシリカ換算固形分重量に対して5〜120
重量%の第一粒子を含有するものであることを特徴とす
る、前記(ホ)項に記載のシリカ粒子の製造方法。
【0017】(ト) 前記第一スラリーにおける第一粒
子は、平均粒子径で0.01〜10μmの粒子であるこ
とを特徴とする、前記(ホ)又は(ヘ)項に記載のシリ
カ粒子の製造方法。 (チ) 前記第二スラリーを形成する工程は、ケイ酸ア
ルカリの中和に必要な鉱酸の量の10〜50%を20〜
60℃で最初に添加し、次いで70℃以上に昇温した後
に中和に必要な残りの鉱酸を添加する工程であることを
特徴とする、前記(ホ)〜(ト)項のいずれか1項に記
載のシリカ粒子の製造方法。
【0018】〔前記シリカ粒子からなる製紙用填料の発
明〕 (リ) 前記(イ)〜(ニ)項に記載されたシリカ粒子
から選ばれた少なくとも一種のシリカ粒子からなる、製
紙用填料。
【0019】〔前記シリカ粒子内添紙の発明〕 (ヌ) 前記(イ)〜(ニ)項に記載されたシリカ粒子
から選ばれた少なくとも一種のシリカ粒子を填料として
内添してなる、シリカ粒子内添紙。
【0020】
【発明の実施の形態】まず、第一の本発明のシリカ粒子
について詳細に説明する。なお、このシリカ粒子は、後
述する本発明のシリカ粒子の製造方法によって、比較的
簡便な装置で製造することができる。 <細孔容量について>
【0021】本発明のシリカ粒子は、細孔直径が105
Å以下である細孔の積算容積(細孔容量)が4.0〜
6.0cc/gであり、好ましくは、4.0〜5.5c
c/gである。上記細孔容量が4.0cc/gより小さ
いときは、吸油量が小さくなり所望の印刷後不透明度を
紙に付与することができなくなってしまう。一方、細孔
直径が105 Å以下である細孔容量が6.0cc/gよ
り大きいものは製造が困難である。
【0022】また、本発明のシリカ粒子は、細孔直径が
6000〜8×104 Åの範囲である細孔の積算容量が
2.0cc/g以上である。上記の細孔直径にはインク
の成分のうち顔料が吸収される。したがって、上記の細
孔容量が2.0cc/g未満の場合は、インクの成分の
うち顔料の吸収性に劣るために、インクの吸収性の良好
な紙用填料となり得ない。上記の細孔直径の細孔容量
は、インクの吸収性の良好な紙とするためには2.0〜
4.0cc/gの範囲にあることが望ましい。
【0023】さらに、本発明のシリカ粒子は、細孔直径
が200〜2000Åの範囲である細孔の積算容量が
1.0cc/g以上である。上記の細孔直径の細孔には
インクの成分のうちビヒクルが吸収される。したがっ
て、上記の細孔直径の細孔容量が1.0cc/g未満の
場合には、インクの成分のうちビヒクルの吸収性が不十
分なために、インクの吸収性及び裏抜け防止効果の良好
な紙用填料となり得ない。上記の細孔直径の細孔容量
は、インクの吸収性の良好な紙とするためには、1.0
〜2.0cc/gの範囲にあることが望ましい。なお、
本発明では、水銀ポロシメーター(形式:ポアサイザー
9320、マイクロメリティックス社製)を用いて細孔直径
とそれに対応する細孔容量を測定する。細孔直径が10
5 Å以下の細孔容量は、細孔直径が12Å〜105 Åの
積算容量である。
【0024】<吸油量について>本発明のシリカ粒子
は、吸油量が300〜500ml/100gの範囲にあ
り、より好ましくは350〜500ml/100gであ
る。吸油量が300ml/100g未満では、印刷後不
透明度を紙に付与することができず、500ml/10
0gより大きいものは簡便に製造することが困難とな
る。
【0025】<嵩比重について>また、本発明によるシ
リカ粒子は、嵩比重が0.1g/ml以下であり、より
好ましくは0.09〜0.06g/mlである。嵩比重
が0.1g/mlのような小さな値となることで、紙に
添加したときに紙の中でより多くの体積を占め、よりイ
ンクの吸収に寄与すると思われる。嵩比重が0.1g/
mlより大きい場合は、このような効果は発現しない。
なお、吸油量、嵩比重はJIS K5101に準拠して
測定した。
【0026】第一の本発明は、「製紙用パルプスラリー
に、レーザー法による平均粒子径が5〜30μmであ
り、かつ粒径(μm)を対数で表示したときの粒径に対
する粒子体積の分布の標準偏差が0.1〜0.25の範
囲にあるシリカ粒子。」の発明にも関する。
【0027】このシリカ粒子の使用時点での平均粒径
は、レーザー法により測定した値が5〜30μm、より
好ましくは8〜25μmである。紙中に存在するシリカ
粒子の重量を同一として比較した場合、平均粒子径が小
さいほど、不透明度は改良されるが、5μm未満では添
加したシリカ粒子の紙中への留まりが著しく低下するた
め、多量のシリカ粒子を添加する必要がある。留まりを
高めるために無機或いは有機の歩留まり向上剤を添加す
る方法もあるが、添加率が高くなると紙の地合を損ねる
ことになり、限度がある。また30μmを超す場合は、
紙中への留まりは極めて良いが、紙中に存在する粒子個
数が減少するため、シリカ粒子の持つ光散乱効果が減少
し、ひいては、紙の不透明度が減少することになる。
【0028】このシリカ粒子のもう一つの特性は、粒径
(μm)を対数で表示したときの粒径に対する粒子体積
の分布の標準偏差が0.1〜0.25の範囲に粒径の分
散が制御されていることにある。この範囲は、より好ま
しくは、0.1〜0.2である。前述したように、シリ
カ粒子は単粒子の凝集体(二次粒子)として存在するた
め、小粒径から大粒径の凝集体の混合物として使用され
ているのが現状である。従って、そのまま添加しても、
小粒子径部分は紙中に留まりにくく、また大粒子径部分
は紙中に留まるものの、紙の不透明度に有効に寄与して
いない。前記標準偏差が0.25を超えると、小粒子径
部分と大粒子径部分が多くなり上述のように紙に添加し
ても填料としての機能は小さくなる。
【0029】レーザー法による平均粒子径が5〜30μ
mであり、かつ粒径を対数で表示したときの粒径に対す
る粒子体積の分布の標準偏差が0.1〜0.25の範囲
にある水和ケイ酸は、所望の平均粒径となるように乾式
或いは湿式粉砕した後、振動スクリーン等で2段階分級
することによって得られるが、スクリーンの目開きをか
なり小さくする必要があり、経済的には得策ではなく、
後述する、本発明のシリカ粒子の製造方法によれば、効
率良く製造することができる。なお、本発明における粒
子径及び粒径分布の標準偏差は、島津製作所社製”レー
ザー回折式粒度分布測定装置SALD−2000J" に
より測定する。
【0030】つぎに、第二の本発明、即ち、シリカ粒子
の製造方法について説明する。本発明の製造方法は下記
(1)〜(3)の工程を含むシリカ粒子の製造方法であ
る。 (1)アルカリ難溶性で酸可溶性の第一粒子とケイ酸ア
ルカリ水溶液を混合して第一スラリーを形成する工程、
(2)第一スラリーに鉱酸を添加して中和することによ
り、前記第一粒子を取り込む形でシリカを析出させた第
二粒子を含有する第二スラリーを形成する工程、(3)
第二スラリーに鉱酸を添加して第二粒子中の第一粒子を
溶解し、シリカ粒子を含有する第三スラリーを形成する
工程。
【0031】まず、(1)の工程について説明する。本
発明で用いられるケイ酸アルカリ水溶液は、特に限定さ
れないが、ケイ酸ナトリウム水溶液又はケイ酸カリウム
水溶液が好適である。ケイ酸アルカリ水溶液のモル濃度
は、ケイ酸ナトリウムの場合、モル比(SiO2 /Na
2 O)が2.0〜3.4の範囲から選ぶのが好適であ
る。
【0032】本発明で、ケイ酸アルカリ水溶液に添加さ
れる第一粒子は、アルカリ難溶性、且つ酸可溶性であり
粒子径を制御できるものであること以外は、 特に制限さ
れることなく使用でき、これらを単独、 又は二種以上を
併用して使用しても良い。アルカリ難溶性とは、pH9
以上の水溶液に短時間、例えば2時間、で溶解しないも
のであり、アルカリに不溶性のものも含む。第一粒子と
して使用できるものは、金属、金属塩、金属酸化物、金
属水酸化物、有機物粒子などである。具体的には、炭酸
カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、
炭酸マグネシウム、炭酸ニッケル、炭酸バリウム、水酸
化カルシウム、水酸化マンガン、マグネシウム、マンガ
ン、マンガン酸カリウム、鉄、ニッケル、酸化亜鉛、酸
化カルシウム、酸化マンガン等が挙げられる。
【0033】第一粒子は、ケイ酸アルカリ水溶液中のシ
リカ換算固形分重量に対して好ましくは5〜120重量
%、より好ましくは10〜60重量%である。この比率
は必ずしも限定的なものではないが、製紙用填料として
の適性を考えた場合には、上記範囲が望ましい。ケイ酸
アルカリ水溶液に混合される第一粒子が、5重量%未満
では得られるシリカ系填料は所望の白色度や不透明度を
紙に付与することができない。120重量%を越える
と、優れた白色度や不透明度の向上効果が得られるが、
その向上の傾向は頭打ちとなること、また、中和析出後
に第一粒子を溶解する鉱酸の量が増大することで、シリ
カ系填料の製造コストが高くなるので経済的には適さな
くなる。
【0034】第一粒子は、ケイ酸アルカリ水溶液と混合
される前に、望みの粒子径に調整して混合される。平均
粒子径としては、0.01〜10μmの範囲とすること
が好ましい。平均粒子径が10μmより大きいと、生成
するシリカ粒子(第二粒子)に取り込まれる量が減少す
るために添加した粒子が無駄になり、0.01μmより
小さい粒子は調製するための労力の割に白色度や不透明
度の向上効果が小さく、製造コストが高くなるので経済
的には不利となる。特に好ましくは0.1〜5μmであ
る。第一粒子の粒度を揃えておくことにより、得られる
シリカ粒子の粒度分布のピークをシャープに、即ち、標
準偏差を小さくできる。
【0035】第一粒子のケイ酸アルカリ水溶液への添加
は、ケイ酸アルカリ水溶液を撹拌しながら添加するのが
普通であるが、第一粒子の水性スラリーにケイ酸アルカ
リ水溶液を加えても差しつかえない。第一粒子のケイ酸
アルカリ水溶液への添加は、鉱酸を一回で添加する場合
も複数回で添加する場合のいずれでも、鉱酸の添加前か
ら鉱酸を添加しシリカ粒子が析出するまでの間に行えば
良い。即ち、ケイ酸アルカリがほぼ中和される前であれ
ば、第一粒子及び鉱酸の添加順序や添加回数は任意であ
って良い。添加の仕方としては、一挙に添加しても良い
し、細かく分けても良いし、連続的に添加しても良い。
【0036】次に、(2)の工程について説明する。本
発明でシリカを析出させる時に用いられる鉱酸としては
公知のものが何等制限なく使用でき、これらを単独、 又
は二種以上を併用して使用しても良い。具体的には、鉱
酸として塩酸、硫酸、 硝酸等があげられるが、 硫酸が入
手容易で、比較的安価であるために好適に用いられる。
鉱酸の濃度は、特に制限されないが一般には10〜30
重量%の範囲から選べばよい。
【0037】鉱酸を1 回で添加する際は、鉱酸の添加は
第一スラリーの温度を60℃以上、当該スラリーの沸点
以下、好ましくは70℃以上、当該スラリーの沸点以
下、の範囲において行われ、第一粒子を含有するシリカ
の粒子(第二粒子)が生成される。鉱酸の添加は、一挙
に、または連続的に添加することによって行われる。当
該スラリーの沸点とは、ケイ酸アルカリ水溶液の沸点と
同じであることが多いが、溶解しているイオン、系の圧
力などにより変化することもあり、現実の製造において
スラリー中の液が沸騰する温度を言う。この沸点は、通
常、95℃〜105℃である。
【0038】ケイ酸アルカリを中和するための鉱酸を2
回以上の複数回に分けて添加する際は、一回目の鉱酸の
添加は、スラリーの温度20〜60℃の範囲において行
われ、ケイ酸アルカリ水溶液を中和させるのに必要な合
計鉱酸量の10〜50%、好ましくは20〜40%に相
当する量を一回目として添加する。次いで、70℃以
上、当該スラリーの沸点以下の温度に昇温し、必要に応
じて熟成が行われる。この一回目の鉱酸は、前記の鉱酸
量をケイ酸アルカリ水溶液に一挙に、または連続的に添
加することによって行われる。
【0039】その後ケイ酸アルカリ水溶液を引き続き攪
拌しながら10〜30分のように短時間で、70℃以
上、当該スラリーの沸点以下、好ましくは85℃以上、
当該スラリーの沸点以下の温度に昇温して、必要に応じ
て熟成する。それに続いて、二回目の鉱酸添加を行う。
二回目の鉱酸の添加は、鉱酸を一挙に、または連続的に
添加して行われ、ケイ酸アルカリ水溶液を中和し、その
後必要に応じて更に熟成が行われる。本発明では、シリ
カ粒子の生成や熟成を促進する際に、スラリーの粘性を
低く維持して安定化させるために硫酸ナトリウムのよう
な電解質物質を予め添加して用いても良い。なお、前記
した熟成とは、攪拌を伴ってスラリーを所定の時間、例
えば10〜180分間、所定の温度、例えば60℃以
上、当該スラリーの沸点以下に維持することをいう。
【0040】次に、以上のようにして形成された第二粒
子を含有する第二スラリーに、鉱酸を添加して第一粒子
を溶解する工程(3)について説明する。第二粒子に取
り込まれた第一粒子を溶解する際に用いられる鉱酸とし
ては、酸可溶性粒子と反応し水洗等により容易に除去す
ることができる塩を生成するものであれば良く、前述し
た(2)の工程で使用する鉱酸と同様のものを使用で
き、これらを単独、 又は二種以上を併用して使用しても
良い。鉱酸は一挙に、または複数回に分け、もしくは連
続的に添加する。生成物を含むスラリーのpHは2〜
6.5、好ましくは4〜6の範囲に調整する。
【0041】第二粒子内に取り込まれている第一粒子を
溶解する時の温度は特に制限されず、例えば20℃のよ
うな温度に降温してからでも良いし、降温せずに、その
ままの温度で行っても良い。この工程で添加する鉱酸の
量は、概ね、第一粒子の全量が溶解する程度の量を目安
とすれば良い。
【0042】本発明により得られた第三スラリー中のシ
リカ粒子と、第一粒子を溶解する前の状態のシリカ粒子
(第二粒子)について、レーザー回折式粒度分布測定装
置(形式:SALD−2000J、島津製作所製)で粒
度分布を測定した。また、水銀圧入式細孔分布測定装置
(形式:ポアサイザ9320、マイクロメリティックス
社製)で細孔容量を測定した。その結果、第二粒子の粒
度分布では、第一粒子由来のピークはなく、且つ、第三
スラリー中のシリカ粒子のそれと相違が認められなかっ
た。また、細孔容量は第三スラリー中のシリカ粒子の方
が、第二粒子のそれに比べて大きいと言うことが判明し
た。このことから、シリカ粒子は、中和の工程で第一粒
子を内部に取り込み、鉱酸により第一粒子を溶解するこ
とで、粒子内部の空隙量が増加していると推定される。
【0043】即ち、第一粒子を囲むようにシリカが析出
する形態が考えられるが、シリカは見かけ上連続的に析
出している場合と、微細な一次粒子が凝集して二次粒子
を形成しながら、二次粒子の内部に第一粒子が存在する
形とが有り得る。また、第一粒子が溶解した後の空隙の
シリカ表面にも、第一粒子の一成分が微量に吸着して残
存していることも有り得る。
【0044】次に、その他の本発明について説明する。
本発明によるシリカ粒子は、パルプ原料に填料として添
加した場合、抄紙して得られる紙に高い不透明度、特に
印刷後不透明度を付与する。その理由は、粒子内部の空
隙量が増加し吸油量が増加することで、紙に印刷された
インキの浸透を抑制する能力が増したためと考えられ
る。
【0045】前記シリカ粒子の製造方法では、シリカ粒
子はスラリー状で得られるので、その搬送や貯蔵には公
知の設備がそのまま利用できる。また、本発明で得られ
る前記シリカ粒子は、紙に添加するに際して、必要に応
じて予め湿式粉砕及び/又は湿式分級して用いられる。
湿式粉砕としては、公知の連続式ホモミキサー、コロイ
ドミル、ディスクリファイナー、サンドグラインダー、
ボールミル、ロッドミル等が挙げられ、粉砕して更に分
級する場合は、前記シリカ粒子は、公知の振動スクリー
ンのような分級機で湿式分級し、70〜75μmを越え
る粗大粒子を除去して用いられる。このような処理をし
て得られるシリカ粒子は、平均粒子径は3〜30μm、
好ましくは6〜25μmの範囲のものである。勿論、生
成後の粒子径がこの範囲にある場合は、湿式粉砕、湿式
分級は行われなくても良い。
【0046】本発明の製造方法により得られるシリカ粒
子は、水銀圧入式測定法による比表面積が30〜200
2 /g、好ましくは60〜180m2 /gの範囲のも
のである。また、JIS K5101による吸油量が2
50〜500ml/100g、好ましくは300〜45
0ml/100gの範囲のものである。比表面積が30
2 /gより小さいと吸油量を250以上にすることは
困難である。比表面積が200m2 /gを超えると性状
がゲルに近づき、乾燥時の収縮が大きくなり吸油量が低
いものとなってしまう。吸油量が250ml/100g
未満になると、インキの浸透を抑制する能力が不十分な
ため、所望の印刷後不透明度を紙に付与することができ
なくなってしまう。
【0047】本発明におけるシリカ粒子を填料として内
填した紙に用いられるパルプ原料としては、通常用いら
れている公知の製紙用パルプを使用することができる。
具体的には、サルファイトパルプ、クラフトパルプ、ソ
ーダパルプ等のケミカルパルプ、セミケミカルパルプ、
メカニカルパルプ等の木材パルプ、或いは楮、三椏、麻
等の非木材パルプでも良い。これらのパルプは、未晒パ
ルプでも晒パルプでも良く、また、未叩解でも叩解して
いても良い。更に、これら単独でも、二種以上の混合で
用いても良い。
【0048】本発明におけるシリカ系填料内添紙には、
通常抄紙で用いられる添加剤、例えばサイズ剤、消泡
剤、スライムコントロール剤、染料、着色顔料、蛍光染
料、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、濾水性向上剤、
及び歩留り向上剤等を必要に応じて使用することができ
る。また、本発明におけるシリカ填料内添紙の表面に
は、でんぷん、ポリビニルアルコール、ポリアクリルア
ミド、各種表面サイズ剤等を塗布することも可能であ
る。
【0049】本発明に用いられる公知の湿式抄紙機に
は、丸網式抄紙機、短網式抄紙機、長網式抄紙機、ツイ
ンワイヤー式抄紙機等の商業規模の抄紙機が目的に応じ
て適宜用いられる。
【0050】本発明によるシリカ系填料を抄紙の際にパ
ルプ原料に添加して抄紙することによって、得られる紙
に高い不透明度、特に印刷後不透明度が付与されるの
は、粒子内部の105 Å以下の細孔の細孔容量が増加す
ることで吸油量が増加し、さらに6000〜8×104
Åと200〜2000Åの範囲の細孔の細孔容量も増加
したことで、紙に印刷されたインキの浸透を抑制する能
力が増したためと考えられる。
【0051】本発明により得られるシリカ粒子は、紙の
原料パルプ繊維中に分散させた填料として酸性抄紙、中
性抄紙或いはアルカリ抄紙のいずれにおいても使用する
ことができ、また、表面コート剤用の顔料として使用す
ることもできる。上記方法にて製造されたシリカ粒子
を、スラリー状態のまま紙の原料と混合し、公知の湿式
抄紙機により製紙することができ、また、上記方法で製
造したシリカ粒子を乾燥後、粉体として保管し、これを
紙の原料と混合するときに水に再分散させて使用するこ
ともできる。
【0052】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明は勿論これらに限定されるものでは
ない。なお、以下の実施例において、%は、全て重量%
である。なお、本発明のシリカ粒子の各特性値は、得ら
れた粒子スラリーを濾過水洗した後、乾燥機にて105
℃で乾燥し、この乾燥物を下記の測定方法により測定し
て得た。 (1)細孔容量及び比表面積 水銀ポロシメーター(形式:ポアサイザ9320、マイ
クロメリティックス社製)を用いて測定した。なお、細
孔直径105 Å以下の細孔容量については、細孔直径が
12Å〜105 Åの細孔について測定した。
【0053】<実施例1>市販のJIS3号ケイ酸ソー
ダ水溶液(トクヤマ製、固形分濃度30%)240gを
純水にて1000gに希釈し、シリカ(二酸化ケイ素)
濃度を72g/kgとして2リットルのステンレスビー
カーに入れ、温度50℃において無水硫酸ナトリウム1
7.9gを添加した。更に、アルカリ難溶性で酸可溶性
の粒子として、サンドグラインダーにて平均粒子径を
0.5μmに調整した水酸化マグネシウムの水分散液
(#200、神島化学工業製、固形分濃度8%)180
gを加え、スリーワンモーターで攪拌しながらケイ酸ソ
ーダを中和するのに必要な全酸所要量の30%に相当す
る硫酸(濃度20%)54gを12分間かけて連続的に
添加した。硫酸の添加が終わったあと、攪拌しながら2
5分間で温度を90℃まで昇温した。このままの温度で
そのまま攪拌を続け、10分間熟成を行い、次いで、硫
酸126gを23分間かけて連続的に添加し、更に20
分間熟成を行った。その後、水酸化マグネシウムを溶解
するために、硫酸110gを15分間で連続的に添加し
た。この時のスラリーのpHは5.2であった。
【0054】次いで、この反応生成物を含むスラリーを
200メッシュの篩を通過させ残渣を除去した。得られ
たシリカ粒子は前記レーザー回折式粒度分布測定装置で
その平均粒子径を測定したところ21.3μmであっ
た。篩を通過したスラリーをブフナーロートにて濾過し
ケーキ状のシリカ粒子を得、一部を105℃にて一晩乾
燥し吸油量及び比表面積、細孔容量を測定し、残りを水
に再分散させ、攪拌し、濃度を8%のスラリーに調整し
た。これを以下に製紙用填料スラリーとして使用する。
【0055】次に、針葉樹半晒しクラフトパルプ15
%、サーモメカニカルパルプ(TMP)34%、機械パ
ルプ(GP)11%、及び新聞脱墨古紙パルプ(DI
P)40%からなる混合パルプ絶乾25gを水道水に分
散し2リットルに希釈して1.25%濃度のスラリーと
し、これに前記填料スラリーを、パルプ絶乾重量当たり
3%の填料となるように添加し、2分間攪拌後、硫酸バ
ンド〔Al2 (SO43・18H2 O〕をパルプ絶乾
重量当たり1%添加し、2分間攪拌し、全体を12.5
リットルに希釈し、十分に混合した後角形シートマシン
(東西精器製)で絶乾重量40g/m2 の紙を抄いて乾
燥した。
【0056】この手抄きシートを20℃、65%相対湿
度の部屋で調湿した後、実験用マシンカレンダー(熊谷
理機工業社製)で線圧40kg/cmにて2回通過させ
平滑度を調整し、その後、ISO白色度、不透明度の紙
質試験と印刷試験を下記の方法で行い、評価を行った。
用いた試験方法は次の通りである。
【0057】(1)白色度 JIS P 8148(ISO 2470)に準拠して
測定した。
【0058】(2)白紙不透明度 J.TAPPI 53(ISO 2471)に準拠して
測定した。
【0059】(3)印刷後不透明度 新聞用オフセットインキを用いて、RI印刷試験器にて
ベタ印刷を行い、印刷後不透明度Y(%)は下記の式
(1)で定義した。 Y(%)=(Ra/Rb)×100 (1) 但し上記(1)式で、Raは印刷後の裏面の反射率を示
し、Rbは未印刷の裏面の反射率を示す。
【0060】<実施例2>3号ケイ酸ソーダ水溶液24
0gに0.5μmに調整した水酸化マグネシウム水溶液
(濃度12%)600gを加え、更に純水にて1000
gに希釈し、第一の硫酸を27g、第二の硫酸を153
gとして反応を行い、水酸化マグネシウムを溶解するた
めの硫酸を550gとしたこと以外は、実施例1と同様
に反応、処理を行い、得られたシリカ粒子スラリーを実
施例1と同様にして評価した。反応終了後の溶液のpH
は4.2、得られた粒子の平均粒子径は15.6μmで
あった。
【0061】<実施例3>ケイ酸ソーダ水溶液に加える
水酸化マグネシウム水溶液を240gとし、第一の硫酸
を63g、第二の硫酸を117gとし、水酸化マグネシ
ウムを溶解するための硫酸を220gとした以外は、実
施例2と同様に反応、処理を行い、得られたシリカ粒子
スラリーを実施例1と同様にして評価した。反応終了後
の溶液のpHは4.4、得られた粒子の平均粒子径は1
9.7μmであった。
【0062】<実施例4>水酸化マグネシウムの粒子径
を0.1μmとしたこと以外は、実施例1と同様に反
応、処理を行い、得られたシリカ粒子スラリーを実施例
1と同様に評価した。反応終了後の溶液のpHは5.
1、得られた粒子の平均粒子径は18.4μmであっ
た。
【0063】<実施例5>水酸化マグネシウムの粒子径
を1μmとしたこと以外は、実施例1と同様に反応、処
理を行い、得られたシリカ粒子スラリーを実施例1と同
様に評価した。反応終了後の溶液のpHは5.0、得ら
れた粒子の平均粒子径は23.3μmであった。
【0064】<比較例1>水酸化マグネシウムを溶解す
るための硫酸を添加しなかったこと以外は実施例1と同
様に反応、処理を行い、得られた填料スラリーを実施例
1と同様に評価した。反応終了後の溶液のpHは9.
3、得られた粒子の平均粒子径は20.8μmであっ
た。
【0065】<比較例2>水酸化マグネシウムを添加せ
ず、第一の硫酸を72gとし、水酸化マグネシウムを溶
解するための硫酸を添加しなかったこと以外は、実施例
1と同様に反応、処理を行い、得られた填料スラリーを
実施例1と同様に評価した。反応終了後の溶液のpHは
4.3、得られた粒子の平均粒子径は19.9μmであ
った。
【0066】<参考例1>比較のために、填料を用いな
いこと以外は実施例1と同様にして手抄きシートを作成
し、評価を行った。上記の実施例、比較例及び参考例で
得られた結果を表1に示した。
【0067】
【表1】
【0068】表1から明らかな如く、本発明の製造方法
によって得られるシリカ粒子は、これを内添した紙に高
い白色度と不透明度、とりわけ顕著に優れた印刷後不透
明度を付与することができる(実施例1〜5)。これに
対し、アルカリ難溶性で酸可溶性の粒子を全く用いない
場合(比較例2)、填料として何も使用しない場合(参
考例1)、白色度、白紙不透明度及び印刷後不透明度が
劣るので適さない。一方、アルカリ難溶性で酸可溶性の
粒子を溶解処理しない場合(比較例1)、シリカ粒子に
取り込まれたアルカリ難溶性又は不溶性であり、且つ酸
可溶性の粒子の効果で、白色度及び白紙不透明度を向上
させることができるが、シリカ粒子内部の細孔容量が少
なくなるため、印刷後不透明度を十分に向上させること
ができない。
【0069】<実施例6>市販のJIS3号ケイ酸ソー
ダ水溶液(トクヤマ製、固形分濃度30%)240gを
純水にて820gに希釈し、シリカ(二酸化ケイ素)濃
度を72g/kgとして2リットルのステンレスビーカ
ーに入れ、温度50℃において無水硫酸ナトリウム1
7.9gとサンドグラインダーにて平均粒子径を0.5
μmに調整した水酸化マグネシウム水分散液(#20
0、神島化学工業製、固形分濃度8%)180gを加
え、スリーワンモーターで攪拌しながらケイ酸ソーダを
中和するのに必要な全酸所要量の35%に相当する硫酸
(濃度20%)63gを13分間かけて連続的に添加し
た。硫酸の添加が終わったあと、撹拌しながら25分間
で温度を90℃まで昇温した。このままの温度でそのま
ま撹拌を続け、20分間熟成を行い、次いで、硫酸11
7gを23分間かけて連続的に添加し、更に20分間熟
成を行った。
【0070】その後、水酸化マグネシウムを溶解するた
めに、硫酸110gを15分間で連続的に添加した。こ
の時のスラリーのpHは4.9であった。 次いで、こ
の反応生成物を含むスラリーを200メッシュの篩を通
過させ残渣を除去した。得られたシリカ系填料は前記レ
ーザー回折式粒度分布測定装置でその平均粒子径を測定
したところ21.3μmであった。篩を通過した填料ス
ラリーをブフナーロートにて濾過しケーキ状填料を得、
一部を105℃にて一晩乾燥し吸油量及び比表面積、細
孔容量、嵩比重を測定し、残りを水に再分散させ、撹拌
し、再度スラリーとし、スラリー濃度を8%に調整し
た。
【0071】次に、針葉樹半晒しクラフトパルプ15
%、サーモメカニカルパルプ(TMP)34%、機械パ
ルプ(GP)11%、及び新聞脱墨古紙パルプ(DI
P)40%からなる混合パルプ絶乾25gを水道水に分
散し2リットルに希釈して1.25%濃度のスラリーと
し、これに前記填料スラリーを、パルプ絶乾重量当たり
3%の填料となるように添加し、2分間攪拌後、硫酸バ
ンド〔Al2 (SO43・18H2 O〕をパルプ絶乾
重量当たり1%添加し、2分間攪拌し、全体を12.5
リットルに希釈し、十分に混合した後角形シートマシン
(東西精器製)で絶乾重量40g/m2 の紙を抄いて乾
燥した。
【0072】この手抄きシートを20℃、65%相対湿
度の部屋で調湿した後、実験用マシンカレンダー(熊谷
理機工業社製)で線圧40kg/cmにて2回通過させ
平滑度を調整し、その後、印刷試験を実施例1と同様の
方法で行い、印刷後不透明度の評価を行った。
【0073】<実施例7>3号ケイ酸ソーダ水溶液24
0gに0.5μmに調整した水酸化マグネシウム水溶液
(濃度12%)300gを加え、更に純水にて1000
gに希釈し、第一の硫酸を45g、第二の硫酸を135
gとして反応を行い、水酸化マグネシウムを溶解するた
めの硫酸を275gとしたこと以外は、実施例1と同様
に反応、処理を行い、得られた填料スラリーを実施例1
と同様にして評価した。反応終了後の溶液のpHは4.
5、得られた粒子の平均粒子径は15.6μmであっ
た。
【0074】<実施例8>ケイ酸ソーダ水溶液に加える
水酸化マグネシウム水溶液を180gとし、第一の硫酸
を54g、第二の硫酸を126gとし、水酸化マグネシ
ウムを溶解するための硫酸を165gとした以外は、実
施例7と同様に反応、処理を行い、得られた填料スラリ
ーを実施例6と同様にして評価した。反応終了後の溶液
のpHは5.3、得られた粒子の平均粒子径は19.7
μmであった。
【0075】<比較例3>水酸化マグネシウムを添加せ
ず、第一の硫酸を72gとし、水酸化マグネシウムを溶
解するための硫酸を添加しなかったこと以外は、実施例
6と同様に反応、処理を行い、得られた填料スラリーを
実施例1と同様に評価した。反応終了後の溶液のpHは
4.3、得られた粒子の平均粒子径は19.9μmであ
った。実施例及び比較例で得られた結果を表2に示し
た。
【0076】
【表2】
【0077】表2中、*1は105 Å以下、*2は60
00〜8×104 Å、*3は200〜2000Åの細孔
直径の範囲の細孔容量を示す。
【0078】<実施例9> 「シリカ粒子の調製」市販のJIS3号ケイ酸ナトリウ
ム水溶液〔(株)トクヤマ社製、固形分濃度30%〕4
80gに水を加え2000gに希釈し、二酸化ケイ素
(シリカ)濃度を72g/kgとして5リットルステン
レスビーカーに入れ、無水硫酸ナトリウム36gを添加
した。水溶液温度を50℃とした後、水酸化マグネシウ
ム〔神島化学工業(株)社製、#200〕をサンドグラ
インダーを使用して平均粒子径を0.5μmに調整した
水分散液(固形分濃度8%)を350g加え、撹拌しな
がらケイ酸ナトリウムを中和するのに必要な全硫酸量の
30%に相当する硫酸(20%濃度、108g)を12
分間かけて連続的に添加した。硫酸の添加後、撹拌しな
がら25分かけて90℃まで昇温し、その後その温度で
10間熟成した。次いで残りの硫酸(20%濃度、25
2g)を23分間かけ連続添加した。更に温度を保持し
ながら20分間熟成を行った。
【0079】その後水酸化マグネシウムを溶解するた
め、硫酸(20%濃度、220g)を15分間で連続的
に添加した。スラリーのpHは5.2であった。スラリ
ーをろ過洗浄後、得られた水和ケイ酸を前記レーザー回
折式粒度分布測定装置で平均粒子径及び標準偏差を測定
したところ、それぞれ20.8μmと0.182であっ
た。この水和ケイ酸を固形分濃度8%の製紙用スラリー
とした。
【0080】「紙の製造方法」針葉樹半晒クラフトパル
プ15%、サーモメカニカルパルプ35%、砕木パル1
0%、及び新聞古紙を原料とする脱墨古紙パルプ40%
からなる混合パルプスラリー(パルプ濃度1.2%)に
混合パルプ絶乾重量当たり上記水和ケイ酸スラリーを固
形分として3%添加した。2分間攪拌した後、硫酸バン
ドを1%添加して2分間撹拌した。このスラリーを固形
分濃度0.5%となるように希釈し紙料とした。この紙
料から、実験用角形手抄きシートマシン(東西精器社
製)を用いて風乾坪量43g/m2 のシートを調製し
た。乾燥後、20℃、65%RH環境下で24時間調湿
したのち、実験用マシンカレンダー(熊谷理機工業社
製)を用いて線圧40kg/cmにて2回通過させ平滑
度を調整した。
【0081】この紙のISO白色度及び不透明度測定、
また印刷後不透明度評価をするため印刷試験を実施例1
と同様の方法で行った。紙中の水和ケイ酸の留まりは次
のようにして求めた。JIS P8128によりシリカ
粒子を添加しない紙の灰分(A1 )とシリカ粒子を添加
した紙の灰分(A2 )を測定し、(A2 )−(A1 )を
求め、その値をシート作製時のシリカ粒子の添加率で除
して算出した。
【0082】<実施例10>シリカ粒子の調製におい
て、水酸化マグネシウム水分散液を180gとし、水酸
化マグネシウム溶解用硫酸(20%濃度)を110gと
したこと以外は、実施例9と同様に水和ケイ酸を調製
し、紙を製造した。得られた水和ケイ酸の平均粒子径及
び標準偏差はそれぞれ26.8μm、0.244であっ
た。得られた紙の評価は実施例9と同様に行った。
【0083】<実施例11>シリカ粒子の調製におい
て、一回目の硫酸(20%濃度)を全硫酸の20%相当
量72g、二回目硫酸を288gとしたこと以外は、実
施例1と同様に水和ケイ酸を調製し、紙を製造した。得
られた水和ケイ酸の平均粒子径及び標準偏差はそれぞれ
10.2μm、0.144であった。得られた紙の評価
は実施例9と同様に行った。
【0084】<実施例12>実施例9で得られたシリカ
粒子スラリー(固形分濃度8%)をサンドグラインダー
(AIMEX社製、SL−1/2G型)で処理し、平均
粒子径12.2μmの水和ケイ酸を得た。この水和ケイ
酸の標準偏差は0.185であり、平均粒子径が変化
し、分散として殆ど変化していない水和ケイ酸であっ
た。この水和ケイ酸を填料として使用したこと以外は実
施例9と同様に行った。
【0085】<実施例13> 「シリカ粒子の調製」市販のJIS 3号ケイ酸ナトリ
ウム水溶液〔(株)トクヤマ社製、固形分濃度30%〕
480gに水を加え2000gに希釈し、二酸化ケイ素
(シリカ)濃度を72g/kgとして5リットルステン
レスビーカーに入れ、無水硫酸ナトリウム36gを添加
した。水溶液温度を50℃とした後、撹拌しながらケイ
酸ナトリウムを中和するのに必要な全硫酸量の40%に
相当する硫酸(20%濃度、144g)を12分間かけ
て連続的に添加した。硫酸の添加後、撹拌しながら25
分かけて90℃まで昇温し、その後その温度で10間熟
成した。次いで残りの硫酸(20%濃度、216g)を
23分間かけ連続添加した。更に温度を保持しながら2
0分間熟成を行った。スラリーのpHは5.2であった
(スラリーA)。
【0086】スラリーを200メッシュの篩を用いて分
級し、更に篩を通過した画分を645メッシュの篩を用
いて分級した。200メッシュ篩を通過し645メッシ
ュ篩に残った画分をシリカ粒子として使用した。このシ
リカ粒子の平均粒子径及び標準偏差は、それぞれ25.
3μmと0.210であった。このシリカ粒子を填料と
して使用したこと以外は、実施例9と同様に紙を製造し
た。得られた紙の評価は実施例9と同様に行った。
【0087】<実施例14>シリカ粒子の調製におい
て、水酸化マグネシウム水分散液を600gとし、水酸
化マグネシウム溶解用硫酸(20%濃度)を380gと
した以外は、実施例9と同様にシリカを調製し、紙を製
造した。得られた水和ケイ酸の平均粒子径及び標準偏差
はそれぞれ15.8μm、0.203であった。得られ
た紙の評価は実施例9と同様に行った。
【0088】<比較例4> 「シリカ粒子の調製」実施例13のスラリーAを200
メッシュの篩を用いて分級し、篩上の残査(残査率22
%)をサンドグラインダーで粉砕した後、篩通過分に混
合しろ過洗浄を行った。得られたシリカ粒子を前記レー
ザー回折式粒度分布測定装置で平均粒子径及び標準偏差
を測定したところ、それぞれ25.8μmと0.325
であった。この水和ケイ酸を固形分濃度8%の製紙用ス
ラリーとした。このシリカ粒子を填料として使用したこ
と以外は、実施例9と同様に紙を製造した。得られた紙
の評価は実施例1と同様に行った。
【0089】<比較例5>比較例4で得られたシリカ粒
子スラリー(固形分濃度8%)をサンドグラインダー
(AIMEX社製、SL−1/2G型)で処理し、平均
粒子径11.8μmの水和ケイ酸を得た。このシリカ粒
子の標準偏差は0.350であり、平均粒子径は粉砕に
より小さくなり、また分散はやや広くなった。このシリ
カ粒子を填料として使用したこと以外は実施例9と同様
に行った。得られた紙の評価は実施例9と同様に行っ
た。
【0090】<参考例2>填料を用いないこと以外は実
施例9と同様に紙の製造を行い、さらに得られた紙の評
価は実施例9と同様に行った。得られた測定値は、実施
例および比較例の評価の基準とした。以上の実施例、比
較例及び参考例の各結果を表3に示す。
【0091】
【表3】
【0092】表3中、%*は参考例2を基準とした時の
上昇ポイントを示す。
【0093】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のシリカ
粒子は、スラリーの状態からそのまま乾燥させても大き
な収縮が起こらないような比表面積に維持したまま、シ
リカ粒子内部の空隙量を増加させることで、高い吸油性
能をもち、製紙に際して填料として用いられると紙に優
れた印刷後不透明度を付与することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 比斗志 東京都江東区東雲一丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内 (72)発明者 和田 基秀 東京都江東区東雲一丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内 (72)発明者 北尾 修 東京都江東区東雲一丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細孔直径105 Å以下である細孔の積算
    容積が4.0〜6.0cc/gであり、6000〜8×
    104 Åの範囲である細孔の積算容積が2.0cc/g
    以上であり、200〜2000Åの範囲である細孔の積
    算容積が1.0cc/g以上であり、かつ、吸油量が3
    00〜500ml/100gであり、嵩比重が0.1g
    /ml以下であることを特徴とするシリカ粒子。
  2. 【請求項2】 50〜140m2 /gの比表面積を有す
    ることを特徴とする、請求項1記載のシリカ粒子。
  3. 【請求項3】 レーザー法による平均粒子径が5〜30
    μmであり、かつ粒径(μm)を対数で表示したときの
    粒径に対する粒子体積の分布の標準偏差が0.1〜0.
    25の範囲にあることを特徴とするシリカ粒子。
  4. 【請求項4】 下記(1)〜(3)の工程を含むシリカ
    粒子の製造方法。 (1)アルカリ難溶性で酸可溶性の第一粒子とケイ酸ア
    ルカリ水溶液を混合して第一スラリーを形成する工程、
    (2)第一スラリーに鉱酸を添加して中和することによ
    り、前記第一粒子を取り込む形でシリカを析出させた第
    二粒子を含有する第二スラリーを形成する工程、(3)
    第二スラリーに鉱酸を添加して第二粒子中の第一粒子を
    溶解し、シリカ粒子を含有する第三スラリーを形成する
    工程。
  5. 【請求項5】 前記第一スラリーは、ケイ酸アルカリ水
    溶液のシリカ換算固形分重量に対して5〜120重量%
    の第一粒子を含有するものであることを特徴とする、請
    求項4記載のシリカ粒子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第一スラリーにおける第一粒子は、
    平均粒子径で0.01〜10μmの粒子であることを特
    徴とする、請求項4又は請求項5に記載のシリカ粒子の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第二スラリーを形成する工程は、ケ
    イ酸アルカリの中和に必要な鉱酸の量の10〜50%を
    20〜60℃で最初に添加し、次いで70℃以上に昇温
    した後に中和に必要な残りの鉱酸を添加する工程である
    ことを特徴とする、請求項4〜請求項6のいずれか1項
    に記載のシリカ粒子の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項3に記載されたシリカ
    粒子から選ばれた少なくとも一種のシリカ粒子からな
    る、製紙用填料。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の製紙用填料を内添して
    なる、シリカ粒子内添紙。
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