JP2008247233A - 樹脂部品の係止爪構造 - Google Patents
樹脂部品の係止爪構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008247233A JP2008247233A JP2007091681A JP2007091681A JP2008247233A JP 2008247233 A JP2008247233 A JP 2008247233A JP 2007091681 A JP2007091681 A JP 2007091681A JP 2007091681 A JP2007091681 A JP 2007091681A JP 2008247233 A JP2008247233 A JP 2008247233A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- claw
- component
- locking
- garnish
- instrument panel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
Abstract
【課題】大型の部品に他の部品を取付ける際に、スクリューなどの締付具を用いることなく、高い外観品質を確保しつつ、衝撃試験で外れないだけの強固な抜去力と着脱作業の容易性を両立させることが可能な樹脂部品の係止爪構造を提供する。
【解決手段】インストルメントパネル本体1aの被取付け面に爪受け孔11を設ける一方、ガーニッシュ2に係止爪21を設け、爪受け孔11に係止爪21を係止することにより、インストルメントパネル本体1aの被取付け面にガーニッシュ2を取付ける樹脂部品の係止爪構造において、係止爪21は、その挿入方向に第1の爪部22と第2の爪部23を備え、第1の爪部22の係合面22aの角度Φより第2の爪部23の係合面23aの角度θを大きく形成し、ガーニッシュ2を外れる方向に引き第1の爪部22を係合状態から解除し、第2の爪部23が係合した状態で、インストルメントパネル本体1aの被取付け面とガーニッシュ2との間に隙間Sが生じるように構成している。
【選択図】図3
【解決手段】インストルメントパネル本体1aの被取付け面に爪受け孔11を設ける一方、ガーニッシュ2に係止爪21を設け、爪受け孔11に係止爪21を係止することにより、インストルメントパネル本体1aの被取付け面にガーニッシュ2を取付ける樹脂部品の係止爪構造において、係止爪21は、その挿入方向に第1の爪部22と第2の爪部23を備え、第1の爪部22の係合面22aの角度Φより第2の爪部23の係合面23aの角度θを大きく形成し、ガーニッシュ2を外れる方向に引き第1の爪部22を係合状態から解除し、第2の爪部23が係合した状態で、インストルメントパネル本体1aの被取付け面とガーニッシュ2との間に隙間Sが生じるように構成している。
【選択図】図3
Description
本発明は、大型の部品の表面に他の部品を取付けるための構造に係り、さらに詳しくは、大型の部品に設けた孔などに他の部品の係止爪を係止させることにより、大型の部品の表面に他の部品を取付ける樹脂部品の係止爪構造に関する。
従来から、大型の部品である自動車のインストルメントパネル本体の表面には、他の部品であるオーディオパネルや空調パネル、助手席アッパートレイなどのガーニッシュ類が取付けられている。これらガーニッシュ類については、見栄えなどの外観向上及び組付け作業の容易化を目的として、固定用のスクリューを廃止し、爪やクリップのみによる固定方法を採用するケースが増えている(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。
これら特許文献における自動車の内装部品は、表面に開口部が設けられた本体部材と、係止爪が設けられ当該本体部材を覆う被覆部材とを備えており、開口部に係止爪を挿入して係止させることにより、本体部材の表面に被覆部材が取付けられている。そして、被覆部材を取り外す必要があるとき、本体部材の開口部から工具等を差し込み、その先端部を係止爪に当てて押圧することにより、係合を解除して本体部材から離脱させている。
しかしながら、このような特許文献の技術においては、本体部材の表面に工具等を差し込む開口部や隙間を設けなければならないので、インストルメントパネルのような乗員の目に付き易い箇所へ適用されると、外観を損ねるおそれがあった。
特開2002−19466号公報
特開2006−76521号公報
これら特許文献における自動車の内装部品は、表面に開口部が設けられた本体部材と、係止爪が設けられ当該本体部材を覆う被覆部材とを備えており、開口部に係止爪を挿入して係止させることにより、本体部材の表面に被覆部材が取付けられている。そして、被覆部材を取り外す必要があるとき、本体部材の開口部から工具等を差し込み、その先端部を係止爪に当てて押圧することにより、係合を解除して本体部材から離脱させている。
しかしながら、このような特許文献の技術においては、本体部材の表面に工具等を差し込む開口部や隙間を設けなければならないので、インストルメントパネルのような乗員の目に付き易い箇所へ適用されると、外観を損ねるおそれがあった。
一方、このようなスクリューを用いない固定方法の場合では、インストルメントパネル衝撃試験において、ヘッドフォームの衝撃により、インストルメントパネル本体からガーニッシュが外れたり、脱落したりするおそれが生じる。
従来、このような問題が発生した場合には、爪の係合部の斜面勾配を大きくしたり、あるいは爪自体の剛性を上げて撓み難くしたりすることで、抜去力を大きくしてガーニッシュが外れるのを防止する対策が考えられる。
しかし、オーディオパネルなどの部品は、アフターマーケットにおいて交換及び整備を行う際に取り外すことが必要になる可能性があるため、インストルメントパネル本体に対してある程度の着脱性を確保しておかなければならない。このような部品に対し、上記の対策を実施すると、当該部品の取り外しは困難になり、サービス性を著しく低下させてしまう問題が付随する。したがって、この相反する2つの要求を両立させることは、極めて難しい課題となっていた。
従来、このような問題が発生した場合には、爪の係合部の斜面勾配を大きくしたり、あるいは爪自体の剛性を上げて撓み難くしたりすることで、抜去力を大きくしてガーニッシュが外れるのを防止する対策が考えられる。
しかし、オーディオパネルなどの部品は、アフターマーケットにおいて交換及び整備を行う際に取り外すことが必要になる可能性があるため、インストルメントパネル本体に対してある程度の着脱性を確保しておかなければならない。このような部品に対し、上記の対策を実施すると、当該部品の取り外しは困難になり、サービス性を著しく低下させてしまう問題が付随する。したがって、この相反する2つの要求を両立させることは、極めて難しい課題となっていた。
従来の係止爪の例としては、図8に示すような形状のものがある。この例のインストルメントパネル50のインストルメントパネル本体50aには、オーディオパネルなどのガーニッシュ60が係止爪61を用いて取付けられている。このため、インストルメントパネル本体50aには、係止爪61を挿入する爪受け孔51が設けられ、ガーニッシュ60の上部には、車幅方向に間隔を置いて複数の係止爪61が設けられている。これら係止爪61の中間部分には、傾斜面62aを有するロック部62と、該ロック部62の下方への弾性変形を許容するコ字状のスリット63とが設けられている。
このようなガーニッシュ60をインストルメントパネル本体50aに取付ける場合は、まず、係止爪61を爪受け孔51内に挿入する。すると、係止爪61のロック部62が爪受け孔51の上縁部51aに当たるため、係止爪61をさらに押し込めば、ロック部62は、変形して下方に押し下げられた状態で爪受け孔51を通過する。そして、係止爪61が取付け位置まで完全に挿入されると、ロック部62の傾斜面62aは、爪受け孔51の上縁部51aと接触し、自身の復元力により傾斜面62aを爪受け孔51の上縁部51aに押し付けることから、係止爪61は爪受け孔51と係合して固定され、ガーニッシュ60はインストルメントパネル本体50aに取付けられることになる(図8参照)。
また、ガーニッシュ60をインストルメントパネル本体50aから取り外す際には、係止爪61を挿入方向と反対の方向に引っ張れば、ロック部62の傾斜面62aが爪受け孔51の壁面51bに押され、ロック部62が下方に押し下げられて爪受け孔51の上縁部51aとの係合が外れ、ガーニッシュ60の離脱が可能となる。
このようなガーニッシュ60をインストルメントパネル本体50aに取付ける場合は、まず、係止爪61を爪受け孔51内に挿入する。すると、係止爪61のロック部62が爪受け孔51の上縁部51aに当たるため、係止爪61をさらに押し込めば、ロック部62は、変形して下方に押し下げられた状態で爪受け孔51を通過する。そして、係止爪61が取付け位置まで完全に挿入されると、ロック部62の傾斜面62aは、爪受け孔51の上縁部51aと接触し、自身の復元力により傾斜面62aを爪受け孔51の上縁部51aに押し付けることから、係止爪61は爪受け孔51と係合して固定され、ガーニッシュ60はインストルメントパネル本体50aに取付けられることになる(図8参照)。
また、ガーニッシュ60をインストルメントパネル本体50aから取り外す際には、係止爪61を挿入方向と反対の方向に引っ張れば、ロック部62の傾斜面62aが爪受け孔51の壁面51bに押され、ロック部62が下方に押し下げられて爪受け孔51の上縁部51aとの係合が外れ、ガーニッシュ60の離脱が可能となる。
上述した従来の技術にあっては、ガーニッシュ60の係止爪61がインストルメントパネル本体50aの爪受け孔51から外れ易いなどの問題が発生した際、係止爪61の挿入方向に対するロック部62の傾斜面62aの勾配角度Φを大きくしたり、あるいはコ字状のスリット63の一部を埋めてロック部62を撓み難くするなどし、係合力を強化することによって外れ防止対策を行う手法を採用してきた。しかしながら、このような防止対策は、インストルメントパネル本体50aに対するガーニッシュ60の着脱性を犠牲にしてしまうことになるので、オーディオ交換時などの作業性を低下させるおそれがあった。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、大型の部品に他の部品を取付ける際に、スクリューなどの締付具を用いることなく、高い外観品質を確保しつつ、衝撃試験で外れないだけの強固な抜去力と着脱作業の容易性を両立させることが可能な樹脂部品の係止爪構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、第1の部品の被取付け面に孔を設ける一方、第2の部品に係止爪を設け、前記第1の部品の孔に前記第2の部品の係止爪を係止することにより、前記第1の部品の被取付け面に前記第2の部品を取付ける樹脂部品の係止爪構造において、前記第2の部品の係止爪は、該係止爪の挿入方向に第1の爪部と第2の爪部を備え、前記第1の爪部の係合面の角度より前記第2の爪部の係合面の角度を大きく形成し、前記第2の部品を外れる方向に引いて第1の爪部を係合状態から解除して、前記第2の爪部が係合した状態では、前記第1の部品の被取付け面と前記第2の部品との間に隙間が生じるように構成している。
また、本発明において、前記第2の爪部の係合面が、前記第1の部品の被取付け面に対して平行となるように設定されている。
さらに、本発明において、前記第2の部品の係止爪は、先端と左右両側を取り囲む枠状部を備え、該枠状部と前記第1の爪部及び前記第2の爪部との間には、平面視でコ字状のスリットが設けられているとともに、前記第1の部品の孔は、左右位置よりも中央位置の爪厚み方向の開口幅が大きい正面視でT字状のスリットであり、前記左右位置の開口幅の小さい箇所で前記枠状部が支持されている一方、前記中央位置の開口幅の大きい箇所の幅が、前記第2の爪部の高さよりも大きく形成されている。
そして、本発明において、前記第1の部品がインストルメントパネル本体であり、前記第2の部品がオーディオまたは空調パネルを覆うガーニッシュである。
上述の如く、本発明に係る樹脂部品の係止爪構造は、第1の部品の被取付け面に孔を設ける一方、第2の部品に係止爪を設け、前記第1の部品の孔に前記第2の部品の係止爪を係止することにより、前記第1の部品の被取付け面に前記第2の部品を取付けるものであって、前記第2の部品の係止爪は、該係止爪の挿入方向に第1の爪部と第2の爪部を備え、前記第1の爪部の係合面の角度より前記第2の爪部の係合面の角度を大きく形成し、前記第2の部品を外れる方向に引いて第1の爪部を係合状態から解除して、前記第2の爪部が係合した状態では、前記第1の部品の被取付け面と前記第2の部品との間に隙間が生じるように構成しているので、第2の部品を第1の部品に完全に取付けた状態で、互いの部品間に隙間がなく、固定部も外から見えず、高い外観品質を保つことができる。
しかも、第2の部品を第1の部品から離脱させたい時には、係止爪の挿入方向と反対の方向に少し引っ張って、第1の爪部のみが外れた状態にすれば、両部品間に隙間が生じるので、この隙間から工具を差し込んで係止爪を押すことにより、第2の爪部の係合を解除することが可能となり、第2の部品を第1の部品から容易に取り外すことができる。
しかも、第2の部品を第1の部品から離脱させたい時には、係止爪の挿入方向と反対の方向に少し引っ張って、第1の爪部のみが外れた状態にすれば、両部品間に隙間が生じるので、この隙間から工具を差し込んで係止爪を押すことにより、第2の爪部の係合を解除することが可能となり、第2の部品を第1の部品から容易に取り外すことができる。
また、本発明によれば、前記第2の爪部の係合面が、前記第1の部品の被取付け面に対して平行となるように設定されているので、第2の部品の係止爪を強く引きすぎた場合でも、第2の爪部が外れるというおそれがなくなる。したがって、第2の部品に衝撃が加わった場合でも、第2の部品が第1の部品から外れるのを防止することができる。
さらに、本発明によれば、前記第2の部品の係止爪は、先端と左右両側を取り囲む枠状部を備え、該枠状部と前記第1の爪部及び前記第2の爪部との間には、平面視でコ字状のスリットが設けられているとともに、前記第1の部品の孔は、左右位置よりも中央位置の爪厚み方向の開口幅が大きい正面視でT字状のスリットであり、前記左右位置の開口幅の小さい箇所で前記枠状部が支持されている一方、前記中央位置の開口幅の大きい箇所の幅が、前記第2の爪部の高さよりも大きく形成されているので、工具で係合爪を押した時に、枠状部が支えとなり、工具が第2の爪部を確実に押して第1の部品の孔から離脱させることができる。
また、本発明によれば、前記第1の部品がインストルメントパネル本体であり、前記第2の部品がオーディオまたは空調パネルを覆うガーニッシュであるので、多くの樹脂部品から成るインストルメントパネルにおいて、組付け部品であるガーニッシュが外れ難く、ガーニッシュに衝撃が加わった時のガーニッシュの外れを防止できる。また、インストルメントパネル本体とガーニッシュとの係合機構や隙間が外から見えないため、外観上最も目に付き易いインストルメントパネル表面の外観を向上させることができる。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態の係止爪構造が適用される自動車のインストルメントパネルの斜視図、図2は上記実施形態のインストルメントパネル本体に取付けられるガーニッシュの斜視図、図3は上記実施形態のインストルメントパネル本体にガーニッシュが取付けられた状態の断面図、図4は図3の状態からガーニッシュを係止爪の挿入方向と反対の外れる方向に引いて、係止爪の第1の爪部を係合状態から解除している状態の断面図、図5は図4の状態から係止爪の第1の爪部を下方に押し下げて、第2の爪部を係合状態から解除している状態の断面図、図6はインストルメントパネル本体の孔に挿入した状態の係止爪の平面図、図7は図6のA−A線断面図である。
図1は本発明の実施形態の係止爪構造が適用される自動車のインストルメントパネルの斜視図、図2は上記実施形態のインストルメントパネル本体に取付けられるガーニッシュの斜視図、図3は上記実施形態のインストルメントパネル本体にガーニッシュが取付けられた状態の断面図、図4は図3の状態からガーニッシュを係止爪の挿入方向と反対の外れる方向に引いて、係止爪の第1の爪部を係合状態から解除している状態の断面図、図5は図4の状態から係止爪の第1の爪部を下方に押し下げて、第2の爪部を係合状態から解除している状態の断面図、図6はインストルメントパネル本体の孔に挿入した状態の係止爪の平面図、図7は図6のA−A線断面図である。
図1に示すようなインストルメントパネル1は、自動車の車室内の前方側に配設される大型の樹脂部品であり、各種の樹脂部品が取付けられるインストルメントパネル本体(第1の部品)1aを備えている。各種の樹脂部品のうち、オーディオパネルなどのガーニッシュ(第2の部品)2は、スクリュー等による締付具を用いずに、後述の係止爪を押し込んで係合させることにより、インストルメントパネル本体1aに固定できる構造となっている。
このため、インストルメントパネル本体1aの中央部に位置する被取付け面には、後述の係止爪を挿入する複数の爪受け孔11が車幅方向に間隔を置いて設けられている。
このため、インストルメントパネル本体1aの中央部に位置する被取付け面には、後述の係止爪を挿入する複数の爪受け孔11が車幅方向に間隔を置いて設けられている。
一方、上記ガーニッシュ2は、オーディオ類(または空調パネル)3を覆う樹脂部品であり、取付けられた状態において、インストルメントパネル本体1aと一体化する形状に形成されている。このようなガーニッシュ2の上部には、図2に示す如く、車両前方側(インストルメントパネル本体1a側)へ向かってほぼ水平に突出する複数(本実施形態では4つ)の係止爪21が車幅方向に一定の間隔を置いて設けられている。これら係止爪21は、ガーニッシュ2に一体的に形成されており、対応する爪受け孔11にそれぞれ挿入して係止させることにより、ガーニッシュ2をインストルメントパネル本体1aに取付けるために用いられている。
このため、上記係止爪21は、図3〜図7に示す如く、当該係止爪21の挿入方向に向かって一体形成された第1の爪部22と第2の爪部23とを備えている。これら爪部22,23は、係止爪21の中間部分の上面に設けられ、連続した山形の突起形状に形成されており、係止爪21の挿入方向と反対の方向に臨む傾斜面には、爪受け孔11の上縁部12と係合可能な係合面22a,23aがそれぞれ形成されている。そして、第2の爪部23の係合面23aの角度θは、第1の爪部22の係合面22aの角度Φよりも大きく形成されており、ガーニッシュ2を外れる方向に引いて第1の爪部22を係合状態から解除して、第2の爪部23が係合した状態では、インストルメントパネル本体1aの被取付け面とガーニッシュ2との間に隙間S(図4参照)が生じるように構成されている。なお、第1の爪部22及び第2の爪部23において、係止爪21の挿入方向に臨む面は、爪受け孔11内への挿入が容易となるように、なだらかな傾斜面となっている。
さらに、第2の爪部23の係合面23aは、インストルメントパネル本体1aの被取付け面であって、爪受け孔11の上縁部12の壁面12aに対して平行となるように(係止爪21の挿入方向に垂直に)設定されており、第2の爪部23が係合した状態では、ガーニッシュ2を引き抜き方向に引っ張っても、第1の爪部22が下方へ撓むような力が発生しないようになっている。
さらに、第2の爪部23の係合面23aは、インストルメントパネル本体1aの被取付け面であって、爪受け孔11の上縁部12の壁面12aに対して平行となるように(係止爪21の挿入方向に垂直に)設定されており、第2の爪部23が係合した状態では、ガーニッシュ2を引き抜き方向に引っ張っても、第1の爪部22が下方へ撓むような力が発生しないようになっている。
また、上記係止爪21は、図6及び図7に示す如く、先端と左右両側を囲んで外周部分を形成する枠状部24を備えており、該枠状部24と第1の爪部22及び第2の爪部23との間には、平面視でコ字状のスリット25が設けられている。このスリット25は、斜め上方から力が加わった時に、第1の爪部22及び第2の爪部23の下方への弾性変形を許容するために設けられたものである。
一方、上記インストルメントパネル本体1aの爪受け孔11は、図7に示す如く、左右位置よりも中央位置の爪厚み方向の開口幅が大きい正面視でT字状のスリットとして形成されている。すなわち、爪受け孔11の左右両側位置の箇所11aは、開口幅が小さく形成されており、係止爪21を押圧した時に、枠状部24が支持されるようになっている。また、爪受け孔11の中央位置の箇所11bは、開口幅が第2の爪部23の高さよりも大きく形成されており、係止爪21を引き抜いてガーニッシュ2を取り外す時に、第2の爪部23が爪受け孔11の上縁部12に引っ掛からないようになっている。
本発明の実施形態の係止爪構造によってガーニッシュ2をインストルメントパネル本体1aの被取付け面に取付けるには、まず、ガーニッシュ2を持って係止爪21を爪受け孔11内に挿入する。すると、係止爪21の第2の爪部23や第1の爪部22が爪受け孔11の上縁部12に当たるため、係止爪21をさらに押し込めば、第2の爪部23や第1の爪部22は、変形して下方に押し下げられた状態で爪受け孔11を通過する。そして、係止爪21が取付け位置まで完全に挿入されると、第1の爪部22の係合面22aは、爪受け孔11の上縁部12と接触し、自身の復元力により係合面22aを爪受け孔11の上縁部12に押し付けることから、係止爪21は、枠状部24が爪受け孔11の左右両側位置の箇所11aに支持された状態で、第1の爪部22の係合面22aが当該爪受け孔11の上縁部12の内壁面12aと係合して固定される。その結果、ガーニッシュ2は、インストルメントパネル本体1aに取付けられることになる(図1及び図3参照)。
また、オーディオの修理、交換時などにおいて、ガーニッシュ2をインストルメントパネル本体1aから取り外す際には、まず、ガーニッシュ2を持って係止爪21を挿入方向と反対の方向(図中、矢印X方向)に引っ張る。この際、係止爪21の第1の爪部22の係合面22aの勾配角度は既存の角度Φであって変更されていないため、第1の爪部22の係合面22aが爪受け孔11の上縁部12の内壁面12aに押されて第1の爪部22が下方に押し下げられることになり、係合が外れて比較的容易に図3の状態から図4の状態に移行させることが可能である。
図4の状態では、第2の爪部23の係合面23aが爪受け孔11の上縁部12の内壁面12aに引っ掛かっており、この状態からガーニッシュ2をさらに引き抜き方向(図中、矢印X方向)へ引っ張っても、第1の爪部22が下方に撓むようなことはなく、この状態を保持しており、ガーニッシュ2が完全に脱落するような状況になっていない。一方、この図4の状態は、本来の取付け状態と比べると、ガーニッシュ2が僅かに浮いており、インストルメントパネル本体1aとガーニッシュ2との間に隙間Sが生じている。
そこで、図4に示す如く、この隙間Sから先端の薄い工具(例えば、金尺、マイナスドライバ等)4を挿入して、第1の爪部22を矢印F方向から下方に押し下げる。この操作によって、図5に示す如く、第2の爪部23の係合面23aが爪受け孔11の上縁部12の内壁面12aから外れ、爪受け孔11の上縁部12との係合が解除されるため、ガーニッシュ2をインストルメントパネル本体1aから引く抜きことが可能となる。
図4の状態では、第2の爪部23の係合面23aが爪受け孔11の上縁部12の内壁面12aに引っ掛かっており、この状態からガーニッシュ2をさらに引き抜き方向(図中、矢印X方向)へ引っ張っても、第1の爪部22が下方に撓むようなことはなく、この状態を保持しており、ガーニッシュ2が完全に脱落するような状況になっていない。一方、この図4の状態は、本来の取付け状態と比べると、ガーニッシュ2が僅かに浮いており、インストルメントパネル本体1aとガーニッシュ2との間に隙間Sが生じている。
そこで、図4に示す如く、この隙間Sから先端の薄い工具(例えば、金尺、マイナスドライバ等)4を挿入して、第1の爪部22を矢印F方向から下方に押し下げる。この操作によって、図5に示す如く、第2の爪部23の係合面23aが爪受け孔11の上縁部12の内壁面12aから外れ、爪受け孔11の上縁部12との係合が解除されるため、ガーニッシュ2をインストルメントパネル本体1aから引く抜きことが可能となる。
このように、本発明の実施形態の係止爪構造においては、ガーニッシュ2の係止爪21に第1の爪部22と第2の爪部23が係止爪21の挿入方向に沿って設けられ、第2の爪部23の係合面23aの勾配角度θが第1の爪部22の係合面22aの勾配角度Φよりも大きく形成されており、ガーニッシュ2を外れる方向へ僅かに引いて第1の爪部22の係合状態を解除しても、第2の爪部23の係合面23aが爪受け孔11の上縁部12の内壁面12aに引っ掛かってインストルメントパネル本体1aとガーニッシュ2との間に隙間Sが生じているため、スクリュー等の締付具を用いることなく係止爪21によって大きな係止力が得られ、ガーニッシュ2をインストルメントパネル本体1aに確実に取付けることができる一方、インストルメントパネル本体1aの内部形状が露出することは起こらず、隙間Sから先端の薄い工具4を挿入して第1の爪部22を押し下げることにより、係止爪21を容易に引き抜くことができ、オーディオ交換をはじめとするサービス性を向上させることがきる。しかも、本発明の実施形態によれば、ガーニッシュ2を外れる方向へ僅かに引き出すことにより隙間Sが確保されており、従来のように、インストルメントパネル本体1aの意匠面などに工具を挿入するための孔を設けておく必要がないので、インストルメントパネル1の見栄えに対する悪影響を防ぐことができる。
また、本発明の実施形態の係止爪構造においては、第2の爪部23の係合面23aがインストルメントパネル本体1aの被取付け面であって、爪受け孔11の上縁部12の壁面12aに対して平行となるように設定されているため、インストルメントパネル衝撃試験により、第2の爪部23が係合した状態からさらに係止爪21が引き抜かれる方向に引っ張られても、第1の爪部22が下方へ撓むような力が発生せず、この状態で踏み留まっており、ガーニッシュ2が完全に脱落してしまうような状況が発生し難いという効果を得ることができる。
また、本発明の実施形態の係止爪構造においては、第2の爪部23の係合面23aがインストルメントパネル本体1aの被取付け面であって、爪受け孔11の上縁部12の壁面12aに対して平行となるように設定されているため、インストルメントパネル衝撃試験により、第2の爪部23が係合した状態からさらに係止爪21が引き抜かれる方向に引っ張られても、第1の爪部22が下方へ撓むような力が発生せず、この状態で踏み留まっており、ガーニッシュ2が完全に脱落してしまうような状況が発生し難いという効果を得ることができる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
1 インストルメントパネル
1a インストルメントパネル本体(第1の部品)
2 ガーニッシュ(第2の部品)
4 工具
11 爪受け孔
12 上縁部
21 係止爪
22 第1の爪部
22a 係合面
23 第2の爪部
23a 係合面
24 枠状部
25 スリット
S 隙間
1a インストルメントパネル本体(第1の部品)
2 ガーニッシュ(第2の部品)
4 工具
11 爪受け孔
12 上縁部
21 係止爪
22 第1の爪部
22a 係合面
23 第2の爪部
23a 係合面
24 枠状部
25 スリット
S 隙間
Claims (4)
- 第1の部品の被取付け面に孔を設ける一方、第2の部品に係止爪を設け、前記第1の部品の孔に前記第2の部品の係止爪を係止することにより、前記第1の部品の被取付け面に前記第2の部品を取付ける樹脂部品の係止爪構造において、前記第2の部品の係止爪は、該係止爪の挿入方向に第1の爪部と第2の爪部を備え、前記第1の爪部の係合面の角度より前記第2の爪部の係合面の角度を大きく形成し、前記第2の部品を外れる方向に引いて第1の爪部を係合状態から解除して、前記第2の爪部が係合した状態では、前記第1の部品の被取付け面と前記第2の部品との間に隙間が生じるように構成したことを特徴とする樹脂部品の係止爪構造。
- 前記第2の爪部の係合面が、前記第1の部品の被取付け面に対して平行となるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂部品の係止爪構造。
- 前記第2の部品の係止爪は、先端と左右両側を取り囲む枠状部を備え、該枠状部と前記第1の爪部及び前記第2の爪部との間には、平面視でコ字状のスリットが設けられているとともに、前記第1の部品の孔は、左右位置よりも中央位置の爪厚み方向の開口幅が大きい正面視でT字状のスリットであり、前記左右位置の開口幅の小さい箇所で前記枠状部が支持されている一方、前記中央位置の開口幅の大きい箇所の幅が、前記第2の爪部の高さよりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂部品の係止爪構造。
- 前記第1の部品がインストルメントパネル本体であり、前記第2の部品がオーディオまたは空調パネルを覆うガーニッシュであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂部品の係止爪構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007091681A JP2008247233A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 樹脂部品の係止爪構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007091681A JP2008247233A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 樹脂部品の係止爪構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008247233A true JP2008247233A (ja) | 2008-10-16 |
Family
ID=39972690
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007091681A Pending JP2008247233A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 樹脂部品の係止爪構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008247233A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014131891A (ja) * | 2013-01-07 | 2014-07-17 | Suzuki Motor Corp | 車両の内装構造 |
JP2015101108A (ja) * | 2013-11-21 | 2015-06-04 | スズキ株式会社 | インストルメントパネルの加飾部品の取り付け構造 |
-
2007
- 2007-03-30 JP JP2007091681A patent/JP2008247233A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014131891A (ja) * | 2013-01-07 | 2014-07-17 | Suzuki Motor Corp | 車両の内装構造 |
JP2015101108A (ja) * | 2013-11-21 | 2015-06-04 | スズキ株式会社 | インストルメントパネルの加飾部品の取り付け構造 |
CN104648270B (zh) * | 2013-11-21 | 2017-01-11 | 铃木株式会社 | 用于安装仪表板的装饰部件的安装结构 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5620922B2 (ja) | クリップ | |
JP5061780B2 (ja) | リヤバンパカバーの構造 | |
JP2008024089A (ja) | 車両用内装部材、及びその取り外し方法 | |
JP5653526B2 (ja) | 車両前部構造及び車両の製造方法 | |
US20130168980A1 (en) | Vehicle door inside handle device | |
JP2007176253A (ja) | 電子機器の取付け構造 | |
JP2008254479A (ja) | フィニッシャ部品脱落防止部構造 | |
US7250573B2 (en) | Automotive cable holding system | |
JP2008247233A (ja) | 樹脂部品の係止爪構造 | |
JP2003246247A (ja) | 開口部カバー構造 | |
JP2014228112A (ja) | 取付部材の取付構造 | |
JP2008069922A (ja) | 車両用内装部品の取付構造 | |
JP5182497B2 (ja) | ラジエータグリル取付構造及びラジエータグリルの取外し方法 | |
JP2007055496A (ja) | 部品取付構造 | |
JP5498916B2 (ja) | 車両用バンパフェース取付構造 | |
JP2002046558A (ja) | バンパー取付具 | |
JP4962707B2 (ja) | 車両のバンパー取付構造 | |
JP2011033041A (ja) | 意匠部品の取付構造 | |
JP5947321B2 (ja) | バンパ取付構造 | |
JP2007181363A (ja) | 取付具 | |
JP4958843B2 (ja) | クリップ係合部材 | |
JP2008230347A (ja) | ハーネスクリップ構造 | |
JP2018199376A (ja) | カウルカバー | |
JP2005271684A (ja) | ラジエータグリル取付構造 | |
JP4626594B2 (ja) | クリップ着脱構造 |