JP2008239519A - 光酸発生剤および光反応性組成物 - Google Patents

光酸発生剤および光反応性組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 近紫外線領域である300〜400nm付近での感度が非常に高く、反応速度を非常に高めることができる光酸発生剤、および近紫外線照射による反応時間が非常に短い光反応性組成物を提供すること。
【解決手段】 式(1):
Figure 2008239519

(式中、R〜Rは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、Xは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。)で表されるビチオフェンジスルホニウム塩、当該ビチオフェンジスルホニウム塩を含有する光酸発生剤、および当該光酸発生剤を含有する光反応性組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規な化合物であるビチオフェンジスルホニウム塩、当該ビチオフェンジスルホニウム塩を含有する光酸発生剤および当該光酸発生剤を含有する光反応性組成物に関する。
光反応性組成物は、取扱いが簡単であることから、印刷製版材料、各種レジスト、紫外線硬化塗料等に幅広く使用されている。
従来、光反応性組成物として、光重合性モノマーおよび/または光重合性ポリマーとアリールジアゾニウム塩の組成物(特許文献1参照)、トリアリールスルホニウム錯体塩等の光酸発生剤を添加した光反応性組成物(特許文献2参照)等が知られている。
しかしながら、これらアリールジアゾニウム塩、トリアリールスルホニウム錯体塩等の光酸発生剤を用いた場合、その極大吸収波長が300nm以下であるため、近紫外線領域である300〜400nm付近の光源を用いる条件下では当該光反応性組成物の反応速度が不充分であるという問題があった。
そこで、本発明者らはこのような従来の問題点を解決すべく研究した結果、特定の化合物が近紫外線領域での感度が高いことを見出し、当該化合物を用いた光重合開始剤およびこれを含有する光硬化性組成物を提案した(特許文献3参照)。
米国特許第3205157号明細書 米国特許第4231951号明細書 特開2004−189720号公報
光酸発生剤および光反応性組成物の用途は、今日、多様化しており、それに対応するための多種多様な光酸発生剤の提案が求められている。なかでも、近紫外線領域での感度が非常に高く、短時間の光照射により光反応性組成物の反応を開始、完遂させることができる光酸発生剤の提案が求められている。
本発明の目的は、近紫外線領域である300〜400nm付近での感度が非常に高く、反応速度を非常に高めることができる光酸発生剤、および近紫外線照射による反応時間が非常に短い光反応性組成物を提供することにある。
本発明は、式(1):
Figure 2008239519
(式中、R〜Rは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、Xは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。)で表されるビチオフェンジスルホニウム塩、当該ビチオフェンジスルホニウム塩を含有する光酸発生剤、並びに、当該光酸発生剤および酸反応性化合物を含有する光反応性組成物に関する。
本発明のビチオフェンジスルホニウム塩を用いることにより、近紫外線領域である300〜400nm付近での感度が非常に高く、これを用いた光反応性組成物の反応速度を非常に高めることができる光酸発生剤、および近紫外線照射による反応時間が非常に短い光反応性組成物を提供することができる。
本発明に係るビチオフェンジスルホニウム塩は下記式(1)で表される化合物である。
Figure 2008239519
式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、Xは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。
置換基を有してもよい単環式炭素環基としては、例えば、フェニル基および置換基を有するフェニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基としては、例えば、ナフチル基および置換基を有するナフチル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい単環式複素環基としては、例えば、チエニル基および置換基を有するチエニル基等が挙げられる。
なお、上記の置換基としては、例えば、水酸基、アセトキシ基、フェニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基およびハロゲン原子等が挙げられる。
炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、オクチル基およびデシル基等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基およびメトキシエトキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基およびブチルチオ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等が挙げられる。
前記式(1)中においてR〜Rで示される基のうち、置換基を有してもよい単環式炭素環基が好適に用いられ、中でもフェニル基および置換基を有するフェニル基がより好適に用いられる。また、置換基を有するフェニル基における置換基のうち、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、メチルチオ基およびフッ素原子が好適に用いられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基およびn−ブトキシ基がより好適に用いられる。
前記置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基、および、置換基を有してもよい単環式複素環基は、それぞれ、1つの置換基を有するものであってもよく、複数の置換基を有するものであってもよい。また、複数の置換基を有する場合においける当該置換基は、同種の置換基であってもよく、あるいは異なる置換基であってもよい。
前記式(1)中においてXで示される無機酸イオンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸イオン、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸イオンおよびジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン等が挙げられる。
前記式(1)中においてXで示される有機酸イオンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、メタンスルホン酸イオン、エタンスルホン酸イオン、プロパンスルホン酸イオン、ブタンスルホン酸イオン、オクタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、パーフルオロブタンスルホン酸イオン、パーフルオロヘキサンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、アントラキノン−1−スルホン酸イオン、アントラキノン−2−スルホン酸イオン、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸イオン、メタンカルボン酸イオン、エタンカルボン酸イオン、プロパンカルボン酸イオン、ブタンカルボン酸イオン、オクタンカルボン酸イオン、トリフルオロメタンカルボン酸イオン、ベンゼンカルボン酸イオン、p−トルエンカルボン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドイオン等が挙げられる。
これらの中でも、当該ビチオフェンジスルホニウム塩を光酸発生剤として用いた際に発生する酸の酸強度の観点および安全性の観点から、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンおよびパーフルオロブタンスルホン酸イオンが好ましく用いられる。
本発明に係るビチオフェンジスルホニウム塩の具体例としては、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス(ジフェニルスルホニウム)ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス(ジフェニルスルホニウム)ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス(ジフェニルスルホニウム)ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス(ジフェニルスルホニウム)ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−エチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−エチルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−エチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−エチルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
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2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−エチルチオフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−エチルチオフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−エチルチオフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−エチルチオフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−n−プロピルチオフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−n−プロピルチオフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−n−プロピルチオフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−n−プロピルチオフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−クロロフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−クロロフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−クロロフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−クロロフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(3,4−ジメチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(3,4−ジメチルフェニル)スルホニウム]ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(3,4−ジメチルフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(3,4−ジメチルフェニル)スルホニウム]ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
[ビス(4−メトキシフェニル)]−5’−[ビス(4−メチルフェニル)]スルホニオ−2,2’−ビチオフェン−5−イルスルホニウムビスパーフルオロブタンスルホナート、[ビス(4−メトキシフェニル)]−5’−[ビス(4−メチルフェニル)]スルホニオ−2,2’−ビチオフェン−5−イルスルホニウムビストリフルオロメタンスルホナート、[ビス(4−メトキシフェニル)]−5’−[ビス(4−メチルフェニル)]スルホニオ−2,2’−ビチオフェン−5−イルスルホニウムビスヘキサフルオロホスファート、[ビス(4−メトキシフェニル)]−5’−[ビス(4−メチルフェニル)]スルホニオ−2,2’−ビチオフェン−5−イルスルホニウムビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス(ジ−2−チエニルスルホニウム)ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス(ジ−2−チエニルスルホニウム)ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス(ジ−2−チエニルスルホニウム)ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス(ジ−2−チエニルスルホニウム)ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]、
2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス(ジ−2−ナフチルスルホニウム)ビスパーフルオロブタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス(ジ−2−ナフチルスルホニウム)ビストリフルオロメタンスルホナート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス(ジ−2−ナフチルスルホニウム)ビスヘキサフルオロホスファート、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス(ジ−2−ナフチルスルホニウム)ビス[テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート]等が挙げられる。
式(1)で表されるビチオフェンジスルホニウム塩は、例えば、下記式(2):
Figure 2008239519
(式中、RおよびRは、それぞれ、前記式(1)におけるR〜Rのうちのいずれかで示される基を示す。)で表されるスルホキシドと2,2’−ビチオフェンとを縮合剤および強酸の存在下で縮合反応させた後、引き続き、前記無機酸イオンに相当する無機酸のアルカリ金属塩、あるいは有機酸イオンに相当する有機酸のアルカリ金属塩と反応させる方法等により製造することができる。
式(2)で表されるスルホキシドの具体例としては、
ジフェニルスルホキシド、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−エチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−フェニルフェニル)スルホキシド、
ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−エトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド、
ビス(4−メチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−エチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロピルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロピルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブチルチオフェニル)スルホキシド、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−アセトキシフェニル)スルホキシド、
ビス(4−フルオロフェニル)スルホキシド、ビス(4−クロロフェニル)スルホキシド、ビス(4−ブロモフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヨードフェニル)スルホキシド、
ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシド、ビス(3,4−ジメチルフェニル)スルホキシド、ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホキシド、ジ−(2−チエニル)スルホキシド、ジ−(2−ナフチル)スルホキシド等が挙げられる。
これらの中でも、ジフェニルスルホキシド、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−エチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロピルフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブチルフェニル)スルホキシド、ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−エトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−プロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−イソプロポキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−n−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−メチルチオフェニル)スルホキシド、ビス(4−フルオロフェニル)スルホキシドおよびビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシドが好適に用いられる。
スルホキシドと2,2’−ビチオフェンとを縮合剤および強酸の存在下で縮合させる前記反応において、前記スルホキシドは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。1種単独で使用した場合は、前記式(1)において、左右が対称なビチオフェンジスルホニウム塩を製造することができ、2種以上を併用した場合は、左右が非対称なビチオフェンジスルホニウム塩を製造することができる。
スルホキシドは、市販されているものをそのまま使用してもよいし、適宜製造したものを使用してもよい。スルホキシドの製造方法としては特に限定されず、例えば、スルホキシドが、式(2)におけるRとRが共に4−メチルフェニル基であるビス(4−メチルフェニル)スルホキシドである場合は、トルエンと塩化チオニルとをトリフルオロメタンスルホン酸の存在下で反応させる方法(Synlett.,1999,1397)、また、式(2)におけるRが4−メチルフェニル基でありRが2,4−ジメチルフェニル基である4−メチルフェニル−(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシドである場合は、m−キシレンとp−トルエンスルフィニルクロリドとを塩化アルミニウムの存在下で反応させる方法(J.Org.Chem.,1974,39,1203)等の公知の方法により製造することができる。
スルホキシドの使用割合は、特に限定されるものではないが、2,2’−ビチオフェン1モルに対して1.5〜4モルの割合であることが好ましく、1.6〜3.5モルの割合であることがより好ましく、1.8〜3モルの割合であることがさらに好ましい。スルホキシドの使用割合が1.5モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、スルホキシドの使用割合が4モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく経済的でない。
前記縮合剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、濃硫酸、五酸化二リンおよびポリリン酸等が挙げられる。これらの中でも、無水酢酸、濃硫酸および五酸化二リンが好適に用いられる。これら縮合剤は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
縮合剤の使用割合は、特に限定されるものではないが、2,2’−ビチオフェン1モルに対して1〜40モルの割合であることが好ましく、1〜30モルの割合であることがより好ましい。縮合剤の使用割合が1モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、縮合剤の使用割合が40モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく経済的でない。
前記強酸としては、特に限定されるものではないが、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。これらの中でも、メタンスルホン酸が好適に用いられる。これら強酸は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
強酸の使用割合は、特に限定されるものではないが、2,2’−ビチオフェン1モルに対して1〜50モルの割合であることが好ましく、2〜30モルの割合であることがより好ましい。強酸の使用割合が1モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、強酸の使用割合が50モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく容積効率が悪化し経済的でない。
スルホキシドと2,2’−ビチオフェンとを縮合剤および強酸の存在下で縮合させる前記反応において、反応溶媒は必ずしも必要ではないが、撹拌効率を向上させる等の目的で、スルホラン、ジクロロメタンおよびクロロホルム等の溶媒を反応溶媒として用いてもよい。反応溶媒を用いる場合の使用量は、2,2’−ビチオフェン100重量部に対して30〜3000重量部であることが好ましく、50〜2000重量部であることがより好ましい。
前記縮合反応における操作としては、特に限定されるものではないが、例えば、所定量の前記スルホキシド、2,2’−ビチオフェン、縮合剤および必要に応じて反応溶媒を混合、撹拌しながら、所定量の強酸を滴下する方法等を挙げることができる。
反応温度は、−20〜100℃であることが好ましく、−10〜80℃であることがより好ましい。反応温度が−20℃より低い場合は、反応速度が遅くなり、反応に長時間を要するおそれがある。また、反応温度が100℃より高い場合は、副反応が起こりやすく、収率および純度が低下するおそれがある。反応時間は、反応温度等により異なるが、通常、0.5〜48時間であり、好ましくは1〜24時間である。
式(1)で表されるビチオフェンジスルホニウム塩は、スルホキシドと2,2’−ビチオフェンとの前記縮合反応に引き続いて、当該縮合反応物を前記無機酸のアルカリ金属塩あるいは有機酸のアルカリ金属塩と反応させることにより製造することができる。
無機酸のアルカリ金属塩の具体例としては、
ヘキサフルオロアンチモン酸ナトリウム、ヘキサフルオロアンチモン酸カリウム、ヘキサフルオロヒ酸ナトリウム、ヘキサフルオロヒ酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸ナトリウム、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸カリウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、テトラフルオロホウ酸カリウム、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸カリウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ジフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム等が挙げられる。
有機酸のアルカリ金属塩の具体例としては、
メタンスルホン酸ナトリウム、メタンスルホン酸カリウム、エタンスルホン酸ナトリウム、エタンスルホン酸カリウム、プロパンスルホン酸ナトリウム、プロパンスルホン酸カリウム、ブタンスルホン酸ナトリウム、ブタンスルホン酸カリウム、オクタンスルホン酸ナトリウム、オクタンスルホン酸カリウム、トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸カリウム、パーフルオロブタンスルホン酸ナトリウム、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム、
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸カリウム、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸ナトリウム、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸カリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、p−トルエンスルホン酸カリウム、アントラキノン−1−スルホン酸ナトリウム、アントラキノン−1−スルホン酸カリウム、アントラキノン−2−スルホン酸ナトリウム、アントラキノン−2−スルホン酸カリウム、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸ナトリウム、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸カリウム、
メタンカルボン酸ナトリウム、メタンカルボン酸カリウム、エタンカルボン酸ナトリウム、エタンカルボン酸カリウム、プロパンカルボン酸ナトリウム、プロパンカルボン酸カリウム、ブタンカルボン酸ナトリウム、ブタンカルボン酸カリウム、オクタンカルボン酸ナトリウム、オクタンカルボン酸カリウム、トリフルオロメタンカルボン酸ナトリウム、トリフルオロメタンカルボン酸カリウム、
ベンゼンカルボン酸ナトリウム、ベンゼンカルボン酸カリウム、p−トルエンカルボン酸ナトリウム、p−トルエンカルボン酸カリウム、
ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウム等を挙げることができる。
これらアルカリ金属塩の中でも、得られるビチオフェンジスルホニウム塩を光酸発生剤として用いた際に発生する酸の酸強度の観点および安全性の観点から、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸カリウム、パーフルオロブタンスルホン酸ナトリウムおよびパーフルオロブタンスルホン酸カリウムが好ましい。
前記アルカリ金属塩の使用割合は、特に限定されるものではないが、2,2’−ビチオフェン1モルに対して1.5〜4モルの割合であることが好ましく、1.6〜3モルの割合であることがより好ましい。アルカリ金属塩の使用割合が1.5モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。また、アルカリ金属塩の使用割合が4モルを超える場合は、使用量に見合う効果がなく経済的でない。なお、無機酸のアルカリ金属塩および有機酸のアルカリ金属塩は共に水溶液として用いることができる。水溶液として用いる場合の濃度としては、1〜80重量%であることが好ましく、3〜50重量%であることがより好ましい。
前記縮合反応物とアルカリ金属塩との反応における操作としては、特に限定されるものではないが、例えば、前記縮合反応後の反応溶液に所定量の前記アルカリ金属塩を添加する方法、縮合反応後の反応溶液を所定量のアルカリ金属塩に添加する方法、縮合反応後の反応溶液を所定量の水に添加して縮合反応物の水溶液を形成させた後にアルカリ金属塩を添加する方法、および、縮合反応後の反応溶液を所定量の水に添加して縮合反応物の水溶液を形成させた後に当該水溶液をアルカリ金属塩に添加する方法等が挙げられる。
反応温度は、−10〜100℃であることが好ましく、0〜80℃であることがより好ましい。反応温度が−10℃より低い場合は、反応速度が遅くなり、反応に長時間を要するおそれがある。また、反応温度が100℃より高い場合は、副反応が起こりやすく、収率および純度が低下するおそれがある。
かくして得られるビチオフェンジスルホニウム塩は、反応終了後、析出した固体を濾別する方法、あるいは、反応溶液にモノクロロベンゼン、酢酸エチルおよびジクロロメタン等の有機溶媒を添加して抽出した後、当該有機溶媒を濃縮する方法等により単離することができる。また、ビチオフェンジスルホニウム塩は、必要に応じて、モノクロロベンゼン、トルエン、酢酸エチル、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ヘプタンおよび水等の溶媒による再結晶、活性炭処理、あるいはカラム精製等の常法により精製することができる。
本発明に係る光酸発生剤は、前記式(1)で表されるビチオフェンジスルホニウム塩を含有するものである。光酸発生剤において、前記ビチオフェンジスルホニウム塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る光反応性組成物は、前記光酸発生剤および酸反応性化合物を含有するものである。
本発明において、酸反応性化合物は、例えば、特定波長の光線を照射された光酸発生剤から発生する酸により重合や分解等の化学反応を生じる化合物である。酸反応性化合物としては、例えば、カチオン重合性モノマー、カチオン重合性オリゴマーおよびカチオン重合性ポリマー等のカチオン重合性化合物、並びに、ポリマー中のエステル結合やエーテル結合等が分解、あるいはポリマー側鎖が架橋する各種レジスト材料等が挙げられる。
前記カチオン重合性化合物の具体例としては、
アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル等の単官能グリシジルエーテル化合物;
1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等の多官能グリシジルエーテル化合物;
グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジルジフタレート、ジグリシジルテトラヒドロフタレート等のグリシジルエステル化合物;
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ブロモ化ビスフェノールA、ビフェノール、レゾルシン、ビスフェノールノボラック樹脂、フェノールノボラック樹脂およびクレゾールノボラック樹脂等をグリシジルエーテル化した化合物;
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキシド、アリルシクロヘキセンジオキシド、3,4−エポキシ−4−メチルシクロヘキシル−2−プロピレンオキシド、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)エーテル等の脂環式エポキシ化合物;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;
酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、塩化ビニル、スチレン、ナトリウムスチレンスルホネート、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、tert−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブタジエン、クロロプレン、ビニルケトン、N−ビニルピロリドン等のビニル化合物;
エチレングリコールビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等のビニルエーテル化合物;
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネート化合物;
トリメチレンオキシド、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロルメチルオキセタン、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス{ [(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、トリ〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルフェニル〕エーテル、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)オリゴジメチルシロキサン、スピロ[ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3’−オキセタン]、スピロ[7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3’−オキセタン]、5−メチル−2−オキサスピロ[3.5]ノナン、スピロ[3−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3’−オキセタン]等のオキセタン化合物;
2,3−エピチオプロピルチオベンゼン、2,3−エピチオプロピルチオブタン、2,3−エピチオプロピルチオヘキサン、2,3−エピチオプロピルチオベンゼン、2,3−エピチオプロピルオキシベンゼン、2,3−エピチオプロピルオキシブタン、2,3−エピチオプロピルオキシヘキサン、2,3−エピチオプロピル(メタ)アクリレート、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]エーテル、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]メタン等のエピスルフィド化合物等を挙げることができる。なお、前記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートおよびメタクリレートを意味する。
これらカチオン重合性化合物の中でも、前記光酸発生剤の高い酸発生能力を有効に活用する観点から、単官能グリシジルエーテル化合物、多官能グリシジルエーテル化合物、グリシジルエステル化合物、脂環式エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物およびオキセタン化合物が好ましく用いられる。
本発明において前記酸反応性化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る光反応性組成物において、光酸発生剤の使用量は、特に限定されるものではないが、酸反応性化合物100重量部に対して0.01〜10重量部であることが好ましく、0.1〜5重量部であることがより好ましい。光酸発生剤の使用量が0.01重量部未満である場合は、当該酸反応が不充分となるおそれがある。また、光酸発生剤の使用量が10重量部を超える場合は、使用量に見合う効果がなく経済的でない。
本発明に係る光反応性組成物は、溶媒としての有機溶媒を含有していてもよい。含有していてもよい有機溶媒の具体例としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレンカーボネート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンおよびイソプロピルアルコール等が挙げられる。
有機溶媒の使用量は、酸反応性化合物100重量部に対して0.1〜100重量部であることが好ましく、1〜50重量部であることがより好ましい。
また、本発明に係る光反応性組成物は、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール等の重合禁止剤;エオシン、メチレンブルー、マラカイトグリーン等の染料;2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン等の増感剤;ベンジルジメチルケタール、ベンゾインイソプロピルエーテル等の、本発明に係る光酸発生剤以外の光酸発生剤等を含有していてもよい。
重合禁止剤の使用量は、酸反応性化合物100重量部に対して0.001〜5重量部であることが好ましく、0.005〜1重量部であることがより好ましい。また、染料、増感剤および本発明に係る光酸発生剤以外の光酸発生剤の使用量は、酸反応性化合物100重量部に対してそれぞれ、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.01〜5重量部であることがより好ましい。
本発明に係る光反応性組成物は、例えば、所定量の前記光酸発生剤および酸反応性化合物、並びに、必要に応じて、有機溶媒、重合禁止剤、染料、増感剤および本発明に係る光酸発生剤以外の光酸発生剤等を、撹拌混合する方法により製造することができる。
撹拌混合する温度は、特に限定されないが、通常、0〜100℃であり、好ましくは10〜60℃である。撹拌混合する時間は、0.1〜24時間であることが好ましく、0.1〜6時間であることがより好ましい。
かくして得られた光反応性組成物は、そのままの状態で、あるいは必要に応じて使用された有機溶媒を蒸発させた状態または残存させた状態で、近紫外線等を照射することにより反応させることができる。
具体的には、例えば、酸反応性化合物としてカチオン重合性モノマーを用いた場合、当該酸反応性化合物を含有する光反応性組成物を、膜厚が0.1〜200μmになるように平滑なアルミ板あるいはガラス板上に塗布した後、近紫外線等を照射することにより重合し硬化した樹脂の薄膜を得ることができる。
可視光線および紫外線等のエネルギー線の光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、殺菌灯およびレーザー光等が挙げられる。照射時間は、使用する光源、光酸発生剤の種類および使用量により異なるので一概には規定できないが、0.1秒〜10時間が好ましく、0.5秒〜1時間がより好ましい。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではない。
実施例1
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド6.9g(0.03モル)、2,2’−ビチオフェン2.5g(0.015モル)および無水酢酸15.3g(0.15モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸17.3g(0.18モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら3時間撹拌した後、さらに20〜30℃で3時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、水45gを仕込み、内温を15〜40℃に保ちながら、10分かけて前記反応溶液を滴下し、さらに35〜45℃で30分撹拌した後、濾過することにより不溶物を取り除き、縮合反応物の水溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた300mL容の四つ口フラスコに、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム10.1g(0.03モル)および水30gを仕込み、内温を40〜50℃に保ちながら30分かけて前記水溶液を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン30gを添加した。モノクロロベンゼン層を分取後、モノクロロベンゼンを濃縮して、黄色の濃縮物15.8gを得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、得られた濃縮物、酢酸エチル60gおよびエタノール5gを添加して、60℃まで昇温して溶解させ、次いで3℃まで冷却した。析出した結晶を濾過し、結晶を酢酸エチルで洗浄した後、減圧乾燥することにより、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナートの微黄色結晶12.3g(0.01モル)を得た。得られた2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、99.9%であった。また、2,2’−ビチオフェンに対する収率は69%であった。
得られた微黄色結晶が、前記式(1)におけるR、R、R、Rがすべて4−メチルフェニル基であり、Xがパーフルオロブタンスルホン酸イオンである、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナートであることを、下記の分析結果により確認した。
融点:186.8℃
元素分析:C;44.3%、H;2.7%、F;28.8%、O;8.0%、S;16.2%(理論値:C;44.37%、H;2.71%、F;28.71%、O;8.06%、S;16.15%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):2.49(s、12H)、7.52−7.54(m、8H)、7.58(d、2H)、7.64−7.66(m、8H)、7.97(d、2H)
最大吸収波長:347nm
実施例2
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド7.9g(0.03モル)、2,2’−ビチオフェン2.5g(0.015モル)および無水酢酸15.3g(0.15モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸8.7g(0.09モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら3時間撹拌した後、さらに20〜30℃で1時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、水45gを仕込み、内温を15〜40℃に保ちながら、10分かけて前記反応溶液を滴下し、さらに35〜45℃で30分撹拌した後、濾過することにより不溶物を取り除き、縮合反応物の水溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた300mL容の四つ口フラスコに、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム10.1g(0.03モル)および水30gを仕込み、内温を40〜50℃に保ちながら30分かけて前記水溶液を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン30gを添加した。モノクロロベンゼン層およびオイル層を分取後、モノクロロベンゼンを濃縮して、褐色の濃縮物17.7gを得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた300mL容の四つ口フラスコに、得られた濃縮物、酢酸エチル70gおよびモノクロロベンゼン70gを添加して、60℃まで昇温して溶解させ、次いで3℃まで冷却した。析出した結晶を濾過し、結晶を酢酸エチル/モノクロロベンゼンの混合液(重量比:1/1)で洗浄した後、減圧乾燥することにより、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナートの微黄色結晶13.9g(0.011モル)を得た。得られた2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、100%であった。また、2,2’−ビチオフェンに対する収率は74%であった。
得られた微黄色結晶が、前記式(1)におけるR、R、R、Rがすべて4−メトキシフェニル基であり、Xがパーフルオロブタンスルホン酸イオンである、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナートであることを、下記の分析結果により確認した。
融点:135.7〜135.8℃
元素分析:C;42.1%、H;2.6%、F;27.4%、O;12.6%、S;15.3%(理論値:C;42.11%、H;2.57%、F;27.25%、O;12.75%、S;15.33%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):3.91(s、12H)、7.18−7.22(m、8H)、7.55(d、2H)、7.72−7.74(m、8H)、7.84(d、2H)
最大吸収波長:348.5nm
実施例3
実施例2において、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム10.1g(0.03モル)に代えてヘキサフルオロリン酸カリウム5.5g(0.03モル)を用いる以外は、実施例2と同様にして、黄色の濃縮物12.5gを得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた300mL容の四つ口フラスコに、得られた濃縮物、モノクロロベンゼン60g、エタノール90gおよびアセトン15gを添加して、60℃まで昇温して溶解させ、次いで3℃まで冷却した。析出した結晶を濾過し、結晶を酢酸エチル/モノクロロベンゼンの混合液(重量比:1/1)で洗浄した後、減圧乾燥することにより、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートの微黄色結晶9.0g(0.01モル)を得た。得られた2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、99.8%であった。また、2,2’−ビチオフェンに対する収率は63%であった。
得られた微黄色結晶が、前記式(1)におけるR、R、R、Rがすべて4−メトキシフェニル基であり、Xがヘキサフルオロリン酸イオンである、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファートであることを、下記の分析結果により確認した。
融点:209.0〜211.7℃
元素分析:C;45.6%、H;3.4%、F;24.3%、O;6.6%、P;6.5%、S;13.6%(理論値:C;45.67%、H;3.41%、F;24.08%、O;6.76%、P;6.54%、S;13.55%)
最大吸収波長:347.5nm
実施例4
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホキシド7.8g(0.03モル)、2,2’−ビチオフェン2.5g(0.015モル)および無水酢酸15.3g(0.15モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸23.1g(0.24モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、五酸化二リン4.3g(0.03モル)をさらに添加し、0〜10℃に保ちながら3時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、水45gを仕込み、内温を15〜40℃に保ちながら、10分かけて前記の反応溶液を滴下し、さらに35〜45℃で30分撹拌した後、濾過することにより不溶物を取り除き、縮合反応物の水溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた300mL容の四つ口フラスコに、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム10.1g(0.03モル)および水30gを仕込み、内温を40〜50℃に保ちながら30分かけて前記水溶液を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、濾過し水で洗浄した後、減圧乾燥して緑色の析出物11.4gを得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた300mL容の四つ口フラスコに、得られた析出物、酢酸エチル60gおよびエタノール10gを添加して、60℃まで昇温して溶解させ、次いで3℃まで冷却した。析出した結晶を濾過し、結晶を酢酸エチルで洗浄した後、減圧乾燥することにより、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナートの微黄色結晶8.7g(0.007モル)を得た。得られた2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、99.6%であった。また、2,2’−ビチオフェンに対する収率は47%であった。
得られた微黄色結晶が、前記式(1)におけるR、R、R、Rがすべて2,4−ジメチルフェニル基であり、Xがパーフルオロブタンスルホン酸イオンである、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナートであることを、下記の分析結果により確認した。
融点:260.1℃
元素分析:C;46.4%、H;3.1%、F;27.6%、O;7.6%、S;15.3%(理論値:C;46.22%、H;3.23%、F;27.42%、O;7.70%、S;15.43%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):2.45(s、12H)、2.52(s、12H)、7.15−7.17(m、4H)、7.33−7.35(m、8H)、7.65(d、2H)、7.91(d、2H)
最大吸収波長:346nm
実施例5
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メトキシフェニル)スルホキシド3.9g(0.015モル)、2,2’−ビチオフェン2.5g(0.015モル)および無水酢酸15.3g(0.15モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸5.8g(0.06モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら1時間撹拌した後、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド3.5g(0.015モル)を添加し、さらに、内温を同温度に維持しながら、メタンスルホン酸11.5g(0.12モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌した後、さらに20〜30℃で1時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、水45gを仕込み、内温を15〜40℃に保ちながら、10分かけて前記反応溶液を滴下し、さらに35〜45℃で30分撹拌した後、濾過することにより不溶物を取り除き、縮合反応物の水溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた300mL容の四つ口フラスコに、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム10.1g(0.03モル)および水30gを仕込み、内温を40〜50℃に保ちながら30分かけて前記水溶液を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン30gを添加した。モノクロロベンゼン層を分取後、モノクロロベンゼンを濃縮して、緑色の濃縮物17.2gを得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた300mL容の四つ口フラスコに、得られた濃縮物、酢酸エチル70g、モノクロロベンゼン50gおよびn−ヘプタン15gを添加して、60℃まで昇温して溶解させ、次いで3℃まで冷却した。析出した結晶を濾過し、結晶をn−ヘプタンで洗浄した後、減圧乾燥することにより、[ビス(4−メトキシフェニル)]−5’−[ビス(4−メチルフェニル)]スルホニオ−2,2’−ビチオフェン−5−イルスルホニウムビスパーフルオロブタンスルホナートの微黄色結晶11.5g(0.009モル)を得た。得られた[ビス(4−メトキシフェニル)]−5’−[ビス(4−メチルフェニル)]スルホニオ−2,2’−ビチオフェン−5−イルスルホニウムビスパーフルオロブタンスルホナートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、99.6%であった。また、2,2’−ビチオフェンに対する収率は66%であった。
得られた微黄色結晶が、前記式(1)におけるRおよびRが4−メトキシフェニル基であり、RおよびRが4−メチルフェニル基であり、Xがパーフルオロブタンスルホン酸イオンである、[ビス(4−メトキシフェニル)]−5’−[ビス(4−メチルフェニル)]スルホニオ−2,2’−ビチオフェン−5−イルスルホニウムビスパーフルオロブタンスルホナートであることを、下記の分析結果により確認した。
融点:152.6〜153.1℃
元素分析:C;43.1%、H;2.7%、F;28.2%、O;10.3%、S;15.7%(理論値:C;43.21%、H;2.64%、F;27.96%、O;10.46%、S;15.73%)
H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl)δ(ppm):2.48(s、6H)、3.91(s、6H)、7.19−7.22(m、4H)、7.52−7.54(m、4H)、7.55(d、1H)、7.57(d、1H)、7.63−7.66(m、4H)、7.73−7.75(m、4H)、7.85(d、1H)、7.95(d、1H)
最大吸収波長:346.5nm
実施例6
5mL容のガラス製容器に、光酸発生剤として実施例1で得られた2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート5mg、酸反応性化合物としてカチオン重合性化合物である1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル2g、および、溶媒としてプロピレンカーボネート0.1gを仕込み、25℃で30分間撹拌混合することにより、光反応性組成物を得た。
実施例7
実施例6において、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート5mgに代えて、実施例2で得られた2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート5mgを用いた以外は、実施例6と同様にして光反応性組成物を得た。
実施例8
実施例6において、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート5mgに代えて、実施例4で得られた2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(2,4−ジメチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート5mgを用いた以外は、実施例6と同様にして光反応性組成物を得た。
実施例9
実施例6において、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート5mgに代えて、実施例5で得られた[ビス(4−メトキシフェニル)]−5’−[ビス(4−メチルフェニル)]スルホニオ−2,2’−ビチオフェン−5−イルスルホニウムビスパーフルオロブタンスルホナート5mgを用いた以外は、実施例6と同様にして光反応性組成物を得た。
実施例10
5mL容のガラス製容器に、光酸発生剤として実施例3で得られた2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mg、酸反応性化合物としてカチオン重合性化合物である3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート1gおよびビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル1g、並びに、溶媒としてプロピレンカーボネート0.45gを仕込み、25℃で30分間撹拌混合することにより、光反応性組成物を得た。
製造例1
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、ビス(4−メチルフェニル)スルホキシド3.5g(0.015モル)、2,2’−ビチオフェン2.5g(0.015モル)および無水酢酸7.7g(0.075モル)を仕込み、内温を0〜10℃に保ちながら、メタンスルホン酸5.8g(0.06モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に維持しながら2時間撹拌した後、さらに20〜30℃で2時間撹拌することにより、縮合反応物の反応溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた100mL容の四つ口フラスコに、水30gを仕込み、内温を15〜40℃に保ちながら、10分かけて前記反応溶液を滴下し、さらに35〜45℃で30分撹拌した後、濾過することにより不溶物を取り除き、縮合反応物の水溶液を得た。
撹拌機、温度計および冷却器を備え付けた200mL容の四つ口フラスコに、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム5.1g(0.015モル)および水30gを仕込み、内温を40〜50℃に保ちながら30分かけて前記水溶液を滴下した。さらに、40〜50℃で30分撹拌した後、モノクロロベンゼン30gを添加した。モノクロロベンゼン層を分取後、モノクロロベンゼンを濃縮して、緑色の濃縮物8.8gを得た。
この濃縮物をカラムにて精製し、淡黄色タール状のビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート6.2gを得た。得られたビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムパーフルオロブタンスルホナートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、99.1%であった。
最大吸収波長:342nm
製造例2
製造例1において、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム5.1g(0.015モル)に代えてヘキサフルオロリン酸カリウム2.8g(0.015モル)を用いた以外は製造例1と同様にして、緑色の濃縮物7.5gを得た。
この濃縮物をカラムにて精製し、淡黄色固体のビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート5.4gを得た。得られたビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファートの純度は、高速液体クロマトグラフにより測定した結果、98.9%であった。
最大吸収波長:342nm
比較例1
実施例6において、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート5mgに代えて、製造例1で得られたビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムパーフルオロブタンスルホナート5mgを用いた以外は、実施例6と同様にして光反応性組成物を得た。
比較例2
実施例6において、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メチルフェニル)スルホニウム]ビスパーフルオロブタンスルホナート5mgに代えて、従来より光酸発生剤として多用されているトリフェニルスルホニウムパーフルオロブタンスルホナート5mgを用いた以外は、実施例6と同様にして光反応性組成物を得た。
比較例3
実施例10において、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、製造例2で得られたビス(4−メチルフェニル)−5−(2,2’−ビチエニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート50mgを用いた以外は、実施例10と同様にして光反応性組成物を得た。
比較例4
実施例10において、2,2’−ビチオフェン−5,5’−ジイルビス[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム]ビスヘキサフルオロホスファート50mgに代えて、従来より光酸発生剤として多用されているトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスファートを用いた以外は、実施例10と同様にして光反応性組成物を得た。
光反応性の評価
実施例6〜10および比較例1〜4で得られた光反応性組成物について、それぞれの光反応性について評価した。
評価方法としては、光化学反応熱熱量計(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製の商品名:PDC121)を用いて、光照射後の発熱開始時間および発熱量を測定した。また、評価したすべての光反応性組成物は、酸反応性化合物としてカチオン重合性化合物を含有することから、測定後の硬化状態についても観察した。
反応発熱量の測定方法としては、所定のアルミニウム製オープンカップに所定量の光反応性組成物を仕込み、365nm(i線)の光線を光強度10mW/cmで2分間照射して測定した。光反応性組成物の仕込み量は、実施例6〜9および比較例1〜2についてはそれぞれ3mg、実施例10および比較例3〜4についてはそれぞれ5mgとした。
評価の結果を表1および表2に示す。
Figure 2008239519
Figure 2008239519
表1および表2から、実施例6〜10で得られた光反応性組成物は、光照射後、非常に短時間で発熱が認められ、発熱量も大きいことがわかる。また、実施例6〜10で得られた光反応性組成物は、測定後すべて硬化していたことが観察された。
したがって、実施例6〜10で得られた光反応性組成物は、近紫外線領域である365nmの光照射による反応時間が非常に短い光反応性組成物であって、当該光反応性組成物に用いられた本発明に係るビチオフェンジスルホニウム塩は、反応速度を非常に高めることができる光酸発生剤であるといえる。

Claims (3)

  1. 式(1):
    Figure 2008239519
    (式中、R〜Rは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい単環式炭素環基、置換基を有してもよい縮合多環式炭素環基または置換基を有してもよい単環式複素環基を示し、Xは、無機酸イオンまたは有機酸イオンを示す。)で表されるビチオフェンジスルホニウム塩。
  2. 請求項1に記載のビチオフェンジスルホニウム塩を含有する光酸発生剤。
  3. 請求項2に記載の光酸発生剤および酸反応性化合物を含有する光反応性組成物。
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