JP2008238454A - 記録装置および液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】紫外線硬化性を有するインクを用いるインクジェット式記録装置500において、紫外線光源の利用効率を向上させる。
【解決手段】記録用紙150を支持するプラテン560と、プラテン560に支持された記録用紙150に向かって、記録用紙150についてプラテン560とは反対の側から紫外線硬化型インクを吐出して記録用紙150に付着させる記録ヘッド550と、記録ヘッド550により吐出されて記録用紙150に付着した紫外線硬化型インクに対して紫外線を照射して硬化させる紫外線照射部542、544とを備えたインクジェット式記録装置500であって、プラテン560が、紫外線照射部542、544から照射されて記録用紙150を透過した紫外線を、当該記録用紙150に付着した紫外線硬化型インクに向かって反射する反射層562を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、記録装置および液体噴射装置に関する。より詳細には、紫外線硬化型インクを用いる記録装置および液体噴射装置に関する。
紫外線硬化型インクを用いて被記録媒体に画像またはパターンを形成する記録装置または液体噴射装置がある。紫外線硬化型インクは、紫外線を照射するまでは硬化が非常に遅く、紫外線を照射すると急速に硬化するという、印刷インクとして好ましい特性を有する。また、硬化にあたって溶剤を揮発させることがないので環境負荷が小さいという利点もある。
更に、紫外線硬化型インクは、ビヒクルの組成により種々の被記録媒体に高い付着性を発揮すると共に、硬化した後は化学的に安定で、接着性、耐薬剤性、耐候性、耐摩擦性等が高く、屋外環境にも耐える等、優れた特性を有する。このため、紙、樹脂フィルム、金属箔等の薄いシート状の被記録媒体の他、光記録媒体のレーベル面、テキスタイル製品など、ある程度立体的な表面形状を有するものに対しても画像を形成できる。
紫外線硬化型インクを被記録媒体に付着させる方法としては、塗布、印刷等もあり得るが、刷版なしに任意の画像またはパターンを精度よく形成できるインクジェット式記録装置の利用も期待される。また、インクを吐出する記録ヘッドを移動させる主走査と、主走査方向に対して交差する方向に被記録媒体を移動させる副走査とを組み合わせる構造により、限られた寸法のノズルを用いて、長尺あるいは面積の広い被記録媒体に対しても任意の領域に画像が記録できる。
下記特許文献1には、インクジェット記録装置において、インクに紫外線硬化剤を含有させて、記録直後の記録面に紫外線を照射することにより、記録面の速乾性を向上させることが記載される。より具体的には、インクジェットプリンタにおいて、インクとして紫外線硬化型インクを使用して、記録ヘッドの主走査方向の両端に設置された紫外線ランプにより被記録媒体に付着させたインクを即座に硬化させて定着させることが記載される。
また、特許文献2および特許文献3には、紫外線照射により硬化するインクを吐出する記録ヘッドと、その記録ヘッドに連結された紫外線照射部とを有して、画像支持体、記録ヘッドおよび紫外線照射部が相対的に移動する画像形成装置に関する記載がある。ここに記載された画像形成装置では、入力されたデジタル画像を画像支持体上に複数の記録ヘッドのスキャンによって形成して、スキャン毎の紫外線照射によりインクを個々に硬化させる構造が記載される。更に、下記の特許文献4には、互いに色の異なる紫外線硬化型インクをノズルから吐出してカラー印刷をする記録装置において、色毎に個別に紫外線を照射することが記載される。
特開2004−155046号公報 特開2005−324443号公報 特開2005−125513号公報 特開2004−042548号公報
紫外線硬化型インクは、照射された紫外線から得られたエネルギーにより重合反応を生じて硬化する。従って、印刷速度を向上させるには照射する紫外線の光量を大きくしなければならない。しかしながら、紫外線光源から照射された紫外線の利用効率は低く、紫外線光源に投入されたエネルギーの増加がそのまま印刷速度向上につながらないという問題がある。
また、紫外線光源は、紫外線硬化型インクの硬化には利用できない熱線を不可避に発生する。従って、紫外線光源を強力にし過ぎると被記録媒体を熱により損傷する場合がある。このため、紫外線硬化型インクを用いた記録装置の記録速度を向上させることは難しいとされている。
そこで、上記課題の解決を目的として、本発明の第1の形態として、被記録媒体を支持する支持部材と、支持部材に支持された被記録媒体に向かって、支持部材と対向する側から紫外線硬化型インクを吐出して被記録媒体に付着させる記録ヘッドと、記録ヘッドにより吐出されて被記録媒体に付着した紫外線硬化型インクに対して紫外線を照射して硬化させる紫外線照射部とを備えた記録装置であって、支持部材が、紫外線照射部から照射されて被記録媒体を透過した紫外線を、当該被記録媒体に付着した紫外線硬化型インクに向かって反射する反射層を有する記録装置が提供される。これにより、紫外線照射部から照射されて被記録媒体を透過した紫外線は、再び被記録媒体に向かって反射され、被記録媒体に付着した紫外線硬化型インクの硬化に寄与する。従って、紫外線照射部の紫外線出力を大きくすることなく、紫外線硬化型インクに照射させる実行的な紫外線量を増加させることができる。
また、上記記録装置において、紫外線照射部は、記録ヘッドから吐出された紫外線硬化型インクに向かって紫外線を照射し、且つ、反射層により反射された紫外線が記録ヘッドに接近する方向に伝播するように配置されてもよい。これにより、被記録媒体に向かって直接に照射される紫外線よりも記録ヘッドに近い位置において紫外線硬化型インクに紫外線が照射されるので、硬化開始時期を早くすることができる。従って、雰囲気に含まれる酸素による重合阻害を抑制すると共に、硬化の完了時期を早くして、印刷速度を向上させることができる。
更に、上記記録装置において、記録ヘッドは、当該記録ヘッドにおいて紫外線硬化型インクが吐出されるノズルに対して反射層が反射した紫外線が直接に照射されることを防止する遮蔽部材を更に備えてもよい。る請求項1に記載の記録装置。また更に、上記記録装置において、記録ヘッドにおいて紫外線硬化型インクが吐出されるノズルと記録ヘッド側紫外線光源との間に、記録ヘッド側紫外線光源からノズルに対して直接に照射される紫外線を遮断する遮断部材を更に備えてもよい。これにより、記録ヘッドの内部あるいは表面に付着した紫外線硬化型インクが硬化あるいは増粘することがなく、記録画像の品質を高く保つことができる。
また更に、上記記録装置において、遮断部材は、記録ヘッドを支持するキャリッジの一部であってもよい。これにより、新規な部材を付加することなく、上記の作用を実現できる。
また更に、上記記録装置において、支持部材は、副走査方向に移動する被記録媒体に対して摺動しつつ支持するプラテンを含み、反射層は、プラテンの表面に形成されてもよい。これにより、記録ヘッドの主走査方向への往復移動と被記録媒体の副走査方向への移動を組み合わせて画像を形成する記録装置において、紫外線の利用効率を向上させることができる。
また更に、上記記録装置において、支持部材は、被記録媒体を直接支持する主走査方向に複数並設されるリブを有し、この各リブの一部(側面)に反射層が形成されていてもよい。これにより、反射光の照射が少なくなる領域に対して反射光が照射されることになり、紫外線硬化型インクの均一な硬化を実現できる。
また更に、上記記録装置において、反射層は、回転軸から等距離に形成された支持面を有し、当該支持面に被記録媒体を支持しつつ回転軸の周りを主走査方向に回転する支持ドラムの支持面に形成されてもよい。これにより、支持ドラムの主走査方向への回転と、記録ヘッドの副走査方向への移動を組み合わせて画像を形成する記録装置において、紫外線の利用効率を向上させることができる。
また、本発明の第2の形態として、被記録媒体を支持する支持部材と、支持部材に支持された被記録媒体に向かって、支持部材と対向する側から紫外線硬化性を有する成分を含む液体を噴射して被記録媒体に付着させる液体噴射ヘッドと、液体噴射ヘッドにより吐出されて被記録媒体に付着した液体に対して紫外線を照射して硬化させる紫外線照射部とを備えた液体噴射装置であって、支持部材が、紫外線照射部から照射されて被記録媒体を透過した紫外線を、当該被記録媒体に付着した液体に向かって反射する反射層を有する液体噴射装置が提供される。これにより、液体噴射装置においても上記効果を享受できる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となり得る。
以下、発明の実施の形態を通じて発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決に必須であるとは限らない。
図1は、ひとつの実施形態に係るインクジェット式記録装置500の構造を模式的に示す斜視図である。同図に示すように、このインクジェット式記録装置500は、互いに平行な一対のサイドフレーム512、514の間に水平に配置されたガイド軸520に沿って往復移動するキャリッジ530を備える。サイドフレーム512、514は、ガイド軸520に対して平行なバックフレーム510により相互に連結される。
バックフレーム510の前面には一対のプーリ574、576と、それに掛け渡されたタイミングベルト570が配置される。また、一方のプーリ574は、キャリッジモータ572により回転駆動される。これにより、キャリッジ530は、キャリッジモータ572の動作に応じて往復移動する。
また、キャリッジ530は、紫外線硬化型インクを収容したインクカートリッジ532、534を搭載すると共に、その下面に、紫外線硬化型インクを下方に向かって吐出する記録ヘッド550を備える。また、キャリッジ530の側面には、一対の紫外線照射部542、544が装着される。
一方、キャリッジ530の移動範囲の下方には、水平な上面を有するプラテン560が配置される。なお、プラテン560の上面には、紫外線照射部542、544が下方に向かって照射した紫外線を反射する反射層562が形成される。反射層562の機能については、図4を参照して後述する。
以上のような構造を有するインクジェット式記録装置500では、プラテン560の上に送り込まれた記録用紙150に対して、キャリッジ530が移動しながら紫外線硬化型インクを吐出して1ラインの画像を形成する。更に、記録用紙150を1ライン分移動した後にまたキャリッジ530を移動させながら紫外線硬化型インクを吐出する動作を繰り返して、記録用紙150の全面に画像を形成する。
即ち、このインクジェット式記録装置500においては、図中の矢印Mにより示す、ガイド軸520と平行なキャリッジ530の移動方向が主走査方向となる。また、図中に矢印Sにより示す、記録用紙150の搬送方向が副走査方向となる。
図2は、インクジェット式記録装置500の構造および動作を模式的に示す図である。なお、図2は、図1に矢印Pにより示す方向からキャリッジ530およびその周辺を見た様子を示す。
同図に示すように、インクジェット式記録装置500は、プラテン560に対して後方、即ち、バックフレーム510の側に、搬送駆動ローラ592および搬送従動ローラ594を含む搬送部を有する。また、プラテン560に対して前方、即ち、バックフレーム510とは反対の側に、排出駆動ローラ596および排出従動ローラ598を含む排出部を有する。
搬送駆動ローラ592は、搬送モータ590により回転駆動される。また、搬送従動ローラ594は、搬送駆動ローラ592に接して連れ回される。記録用紙150は、図示を省略した給送機構により、搬送駆動ローラ592および搬送従動ローラ594の間に送り込まれる。搬送駆動ローラ592および搬送従動ローラ594に挟まれた記録用紙150は、搬送駆動ローラ592の回転に従ってプラテン560の上方に搬送される。プラテン560上においては、記録ヘッド550から紫外線硬化型インクが記録用紙150に向かって吐出される。
一方、排出部においても、排出駆動ローラ596は、搬送モータ590により回転駆動される。プラテン560の上を通り過ぎた記録用紙150は、やがて排出部に到達して排出駆動ローラ596および排出従動ローラ598の間に送り込まれる。排出駆動ローラ596および排出従動ローラ598に挟まれた記録用紙150は、排出駆動ローラ596の回転に従って,インクジェット式記録装置500の前方に排出される。
図3は、インクジェット式記録装置500における紫外線照射部542、544の構造と作用を模式的に示す図である。なお、図3は、図1に矢印Fにより示す方向からキャリッジ530およびその周辺を見た様子を示す。
同図に示すように、キャリッジ530は、それぞれが紫外線光源541、543を有する紫外線照射部542、544を、その側面、即ち、ガイド軸520に案内されたキャリッジ530の移動方向に沿って記録ヘッド550と同列に配置される。これにより、キャリッジ530が紫外線硬化型インクを吐出しつつ移動する場合に、記録ヘッド550に追従する側の紫外線光源541、543を点灯して、記録用紙150に付着した直後の紫外線硬化型インクに紫外線を照射する。
なお、紫外線光源541、543としては、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ等を用いることができる。具体的には、Fusion System社製のHランプ、Dランプ、Vランプ等の市販品を用いることができる。更に、紫外帯域で発光するLEDを用いてランプユニットを形成することもできる。
また、上記のような紫外線光源541、543が発生する紫外線により硬化させることができる紫外線硬化型インクは、ビヒクル、光重合開始剤および顔料の混合物に、消泡剤、重合禁止剤等の補助剤を添加して調合される。ビヒクルは、光重合硬化性を有するオリゴマー、モノマー等を、反応性希釈剤により粘度調整して調合される。従って、インクを硬化させ目的で溶媒を揮発させることはない。
ビヒクルとしては、単官能あるいは多官能の重合性化合物が使用できる。より具体的には、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等のオリゴマー(プレポリマー)を例示でき、インクとしての粘度を調整する反応性希釈剤もこれらの材料を用いることができる。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾイン系、アセトフェノン系、チオキサントン系が広く用いられる。より具体的には、4−benzoyl−N,N,N−trimethyl benzene methaneannmonium chloride、2−hydroxy 3−(4−benzoyl−phenoxy)−N,N,N− trimethyl 1−propane annmonium chloride、4−benzoyl−N,N−dimethyl N−[2− (1−oxo−2−propenyloxy) ethyl] benzene methammonium bromide等、第4級アンモニウム塩型の水溶性有機物等を用いることができる。この種の光重合開始剤は、その組成に応じて、紫外線吸収特性、反応開始効率、黄変性等が異なるので、インクとしての色等に応じて使い分けられる。
重合禁止剤としては、ラジカル捕捉能力を有してラジカル重合を阻害する化合物であれば何れも使用できる。ただし、インクジェット式記録装置における吐出適性等を配慮すると、ハイドロキノン類、カテコール類、ヒンダードアミン類、フェノール類、フェノチアジン類、縮合芳香族環のキノン類から選択された少なくとも1種類以上の化合物が好ましい。
ハイドロキノン類としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、1−o−2,3,5−トリメチルハイドロキノン、2−tert−ブチルハイドロキノン等を例示できる。カテコール類としては、カテコール、4−メチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール等を例示できる。ヒンダードアミン類としては、テトラメチルピペリジニル基を有する化合物等を例示できる。
また、フェノール類としては、フェノール、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ピロガロール、没食子酸、没食子酸アルキルエステル等を例示できる。フェノチアジン類としては、フェノチアジン等を例示できる。前記縮合芳香族環のキノン類としては、ナフトキノン等を例示できる。
更に、重合禁止剤は、カーボンブラックまたは表面に重合防止官能基を導入した無機・有機微粒子であってもよい。重合防止官能基としては、例えば、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、テトラメチルピペリジニル基、縮合芳香族環等を例示できる。
なお、図2および図3に示すように、紫外線照射部542、544の各々において、紫外線光源541、543は、紫外線が外部に出射される下端面から離れて配置される。これにより、紫外線光源541、543から外部に出射される紫外線には、紫外線照射部542、544自体の陰が生じる。これにより、紫外線光源541、543から発生した紫外線が記録ヘッド550に直接に投影されることが防止される。
図4は、紫外線照射部542、544および反射層562の機能を説明する図である。同図に示すように、プラテン560の上面には複数のリブ564が主走査方向に形成され、少ない接触面積で記録用紙150を高さ方向に位置決めする。キャリッジ530の下面に装着された記録ヘッド550は、リブ564により位置決めされた記録用紙150に対して紫外線硬化型インクを吐出する。
紫外線照射部542、544のいずれかは、その紫外線光源541、543において発生した紫外線を記録用紙150の上面に向かって照射する。これにより、記録用紙150の上面に付着した紫外線硬化型インクが重合反応により硬化する。
更に、紫外線の一部は、記録用紙150を透過してプラテン560の上面に形成された反射層562に到達する。反射層562において反射された紫外線は、裏面から記録用紙150に再び照射される。このように、プラテン560の上面に反射層562を設けることにより、紫外線照射部542、544から照射された紫外線の利用効率を向上させることができる。
なお、反射層562は、プラテン560の上面に体積させた金属層等により形成できる。また、塗装あるいは金属箔の貼付によっても形成できる。また、反射効率は低下するが、白色の塗料によっても反射層562を形成できる。
図5は、反射層562の変形例としての乱反射層563の作用を説明する図である。同図に示すように、この形態においては、プラテン560の上面に乱反射層563が形成される。乱反射層563は、図中の矢印Lにより示すように紫外線光源543から記録用紙150に向かって照射された紫外線の一部を、矢印Lにより示すように反射すると共に、矢印Lにより示すように拡散させる反射特性を有する。これにより、記録用紙150を透過した紫外線は、プラテン560側から記録用紙150の下面に対して均一に照射される。
図6は、更に他の実施形態に係る反射層566の形状と作用を説明する図である。同図に示すように、この実施形態においては、プラテン560の上面に形成されて記録用紙150を直接に支持するリブ564の側面にも反射層566が形成される。また、リブ564の側面は、隣接するリブ564の上端付近に光学的焦点を結ぶ独特の形状を有する。
このような構造により、図中の矢印Lにより示すように紫外線光源543から照射されて記録用紙150を透過した紫外線のうち、リブ564の側面に投射された紫外線は、隣接するリブ564の上端付近に集中的に照射される。これにより、リブ564に接しているためにプラテン560側からの反射光の照射が少なくなる領域に対しても反射光が照射され、紫外線硬化型インクの均一な硬化が即される。
図7は、更に他の実施形態に係る反射層566の形状と作用を、キャリッジ530を図1上の矢印Pから見た様子により示す図である。同図に示すように、キャリッジ530の側方から見た場合には、プラテン560の上面に形成された反射層562の反射特性は、上方から入射した紫外線を入射方向に反射する正反射特性を有する。これにより、記録用紙150および記録用紙150に付着した紫外線硬化型インクに対しては、プラテン560の上方の領域に限って紫外線が照射される。
従って、紫外線硬化型インクに対して効率よく紫外線が照射されると共に、照射量を正確に制御できる。また、紫外線硬化型インクの硬化に寄与しない散乱光が外部に放散されることがないので、紫外線による樹脂部品の劣化、ユーザに対する紫外線照射等が防止される。このような反射特性の利点は、図4から図6までに示した各形態のいずれに対しても有効になる。
図8は、他の実施形態に係るインクジェット式記録装置100の構造を示す斜視図である。同図に示すように、このインクジェット式記録装置100は、対面して直立した一対のフレーム130の間に形成された記録部120と、給紙部112および排紙部114を含む給排紙部110とを備える。
記録部120は、互いに平行な一対のフレーム130の間に支持された、支持ドラム140およびガイド軸132、134、136、138を有する。支持ドラム140は、その水平な回転軸142をフレーム130から軸支され、周面である支持面144に記録用紙150を保持した状態で、図中に示す矢印Rの方向に回転する。なお、支持ドラム140を回転駆動する部材は図示を省略した。
一方、互いに平行な2対のガイド軸132、134、136、138のうちの一対であるガイド軸132、134は、記録部キャリッジ170を貫通して、その往復移動方向を案内しつつ支持する。記録部キャリッジ170は、紫外線硬化型インクを吐出する記録ヘッド180を搭載して搬送する。
他方の一対のガイド軸136、138は、照射部キャリッジ160を、やはり往復移動できる状態で支持する。照射部キャリッジ160は、後述する紫外線照射部162を搭載して搬送する。なお、照射部キャリッジ160および記録部キャリッジ170を移動させる駆動機構については、図面が煩雑になることを避ける目的で図示を省略した。
上記のような構造を有する記録部120に対して、給紙部112は、複数枚積層されたシート状の記録用紙150を1枚ずつ供給する。記録部120に供給された記録用紙150は、支持ドラム140の支持面144に巻き付けられ、支持ドラム140と共に回転する。
記録部キャリッジ170に搭載された記録ヘッド180は、支持ドラム140に支持された状態で回転する記録用紙150に対して、紫外線硬化型インクを吐出して付着させる。更に、記録用紙150に付着した紫外線硬化型インクには、紫外線照射部162から紫外線が照射される。こうして、記録用紙150の表面に、紫外線硬化型インクにより形成された画像が固定される。
更に、支持ドラム140が1回転以上して、支持ドラム140長手方向の一部区間において記録用紙150に画像が記録されると、記録部キャリッジ170はガイド軸132、134に沿って移動して、上記領域に隣接した領域に対して同様の記録動作を実行する。以下、記録ヘッド180が記録動作をしながら支持ドラム140が1回転以上する毎に記録部キャリッジ170が移動するという動作を繰り返すことにより、記録用紙150表面全体に画像が形成される。
換言すれば、このインクジェット式記録装置100においては、支持ドラム140の回転方向が主走査方向であり、記録部キャリッジ170の移動方向が副走査方向となる。これは、キャリッジ530の移動方向が主走査方向となり、記録用紙150の搬送方向が副走査方向となる、図1に示した記録装置と異なる。
なお、紫外線照射部162を搬送する照射部キャリッジ160は、記録部キャリッジ170の移動に従って移動して、記録ヘッド180から記録用紙150上に吐出された直後の紫外線硬化型インクに対して紫外線を照射する。ただし、好ましくは、照射部キャリッジ160および記録部キャリッジ170の移動開始のタイミングをずらすことにより、インクジェット式記録装置100の電源部に対する負荷のピークを軽減できる。
即ち、照射部キャリッジ160および記録部キャリッジ170を一体とした場合、キャリッジの移動を開始する場合に加速の対象となる慣性質量が著しく大きくなるので、駆動機構への負荷が大きくなる。また、大きな質量を安定に加速・減速させる場合には、フレーム130に対しても、高い強度と大きな重量が求められる。
従って、照射部キャリッジ160および記録部キャリッジ170を分離した構造により、電源装置の容量を低減して、装置規模の縮小、コストダウン等を図ることができる。こうして画像を記録された記録用紙150は、支持ドラム140から取り外されて、排紙部114に取り込まれて蓄積される。
図9は、図1に示したインクジェット式記録装置100の記録部120の構造を示す断面図である。同図に示すように、記録部120において、記録部キャリッジ170は、一対のガイド軸132、134に支持されると共に、インクタンク174および記録ヘッド180を支持する。
インクタンク174は、図示されていないインクカートリッジから補給されるインクを所定量保持して、記録ヘッド180に対して一定量のインクを安定的に供給する。記録ヘッド180は、支持ドラム140の支持面144に保持された記録用紙150の直近に配置され、記録用紙150に向かってインクを吐出する。
紫外線照射部162は、支持ドラム140の回転方向に沿って整列された複数のランプユニット161を含む。ランプユニット161は、支持ドラム140の回転に従って移動する記録用紙150の回転移動方向に沿って配列される。従って、個々のランプユニット161の紫外線出力が小さい場合であっても、記録用紙150が回転する間に十分な紫外線照射量が得られる。
上記のような記録部120において、記録ヘッド180から吐出されたインクが付着した記録用紙150は、支持ドラム140の回転に従って、図中の矢印Rにより示す方向に回転移動する。照射部キャリッジ160に支持された紫外線照射部162は、回転方向について記録ヘッド180の下流側に配置されている。従って、記録ヘッド180から吐出されて記録用紙150に付着した紫外線硬化型インクは、即座に紫外線を照射されて硬化を開始する。
更に、このインクジェット式記録装置100においては、支持ドラム140の支持面144が、紫外線を反射する光学的特性を有する。この構造のインクジェット式記録装置100では、記録用紙150が支持ドラム140に密着しているので反射光を図示することはできないが、上記のような構造により、記録用紙150を透過した紫外線が支持ドラム140に吸収されることを防止して、紫外線の利用効率を向上させることができる。
なお、インクジェット式記録装置100、500を例に挙げて発明を説明したが、上記のような記録装置または液体噴射装置の構造は、液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造における色材噴射装置、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の製造における電極形成装置またはバイオチップ製造に使用する試料噴射ヘッド等にも適用できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
ひとつの実施形態に係るインクジェット式記録装置500の全体構造を模式的に示す斜視図である。 紫外線照射部542、544の構造を示す正面図である。 紫外線照射部542の構造を示す側面図である。 プラテン560に形成された反射層562の作用を説明する図である。 プラテン560に形成された乱反射層563の作用を説明する図である。 リブ564に形成された反射層566の作用を説明する図である。 プラテン560に形成された反射層562の作用を説明する図である。 他の実施形態に係るインクジェット式記録装置100の全体構造を模式的に示す図である。 インクジェット式記録装置100における支持面144に形成された反射装置の作用を説明する断面図である。
符号の説明
100、500 インクジェット式記録装置、110 給排紙部、112 給紙部、114 排紙部、120 記録部、130 フレーム、132、134、136、138 ガイド軸、140 支持ドラム、142 回転軸、144 支持面、146 被支持面、147 金属部材、148 被駆動部、150 記録用紙、160 照射部キャリッジ、162 紫外線照射部、164 照射部フレーム、161、163、165、167、169 ランプユニット、170 記録部キャリッジ、172 キャリッジ本体、174 インクタンク、176 貫通穴、180、550 記録ヘッド、181、182、183、184、185 ヘッドユニット、190、191、192、193、194、195 ノズルプレート、200 支持構造、201 駆動構造、210、220、230 支持ローラ、240 タイミングベルト、250 駆動プーリ、300、301、400、401、402 構造、310、410 紫外線光源、510 バックフレーム、512、514 サイドフレーム、520 ガイド軸、530 キャリッジ、531 キャリッジ本体、532、534 インクカートリッジ、541、543 紫外線光源、542、544 紫外線照射部、560 プラテン、562、566 反射層、563 乱反射層、564 リブ、570 タイミングベルト、572 キャリッジモータ、574、576 プーリ、590 搬送モータ、592 搬送駆動ローラ、594 搬送従動ローラ、596 排出駆動ローラ、598 排出従動ローラ

Claims (9)

  1. 被記録媒体を支持する支持部材と、
    前記支持部材に支持された被記録媒体に向かって、前記支持部材と対向する側から紫外線硬化型インクを吐出して被記録媒体に付着させる記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドにより吐出されて被記録媒体に付着した紫外線硬化型インクに対して紫外線を照射して硬化させる紫外線照射部と
    を備えた記録装置であって、
    前記支持部材が、前記紫外線照射部から照射されて被記録媒体を透過した紫外線を、当該被記録媒体に付着した紫外線硬化型インクに向かって反射する反射層を有する記録装置。
  2. 前記紫外線照射部は、前記記録ヘッドから吐出された紫外線硬化型インクに向かって紫外線を照射し、且つ、前記反射層により反射された紫外線が前記記録ヘッドに接近する方向に伝播するように配置される請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記記録ヘッドは、当該記録ヘッドにおいて紫外線硬化型インクが吐出されるノズルに対して前記反射層が反射した紫外線が直接に照射されることを防止する遮蔽部材を更に備える請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記記録ヘッドにおいて紫外線硬化型インクが吐出されるノズルと前記紫外線照射部との間に、前記ノズルに対して直接に照射される紫外線を遮断する遮断部材を更に備える請求項1に記載の記録装置。
  5. 前記遮断部材は、前記記録ヘッドを支持するキャリッジの一部である請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記支持部材は、副走査方向に移動する被記録媒体に対して摺動しつつ支持するプラテンを含み、
    前記反射層は、前記プラテンの表面に形成される請求項1に記載の記録装置。
  7. 前記支持部材は、前記被記録媒体を直接支持する主走査方向に複数並設されるリブを有し、当該リブの一部(側面)に前記反射層が形成されている請求項1に記載の記録装置。
  8. 前記反射層は、回転軸から等距離に形成された支持面を有し、当該支持面に被記録媒体を支持しつつ前記回転軸の周りを主走査方向に回転する支持ドラムの前記支持面に形成される請求項1に記載の記録装置。
  9. 被記録媒体を支持する支持部材と、
    前記支持部材に支持された被記録媒体に向かって、前記支持部材と対向する側から紫外線硬化性を有する成分を含む液体を噴射して被記録媒体に付着させる液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドにより吐出されて被記録媒体に付着した液体に対して紫外線を照射して硬化させる紫外線照射部と
    を備えた液体噴射装置であって、
    前記支持部材が、前記紫外線照射部から照射されて被記録媒体を透過した紫外線を、当該被記録媒体に付着した液体に向かって反射する反射層を有する液体噴射装置。
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