JP2008237797A - 島設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部からの球を下部タンクに誘導し、下部タンクの底部を球揚送装置側に下り傾斜させ、下部タンク内の球を揚送して遊技機に供給する両島と片島を有する設備において、球が遊技機のアウト球回収箱の球出口を塞ぐことを防止し、両島と片島とでアウト球回収箱の種類を変えるなどの必要性を無くす。
【解決手段】下部タンク31には、底部34の上方に球貯留空間を空けた状態で両側壁から突出して底部34と傾斜方向が反対の傾斜突条65,66と、各傾斜突条65,66から離隔させた位置に形成されて底部34と傾斜方向が同じ傾斜樋81とを設け、外部からの球を傾斜突条65,66を介して下部タンクに誘導し、多量球貯留状態では下部タンク31内に流下する球を傾斜樋81により短絡的に球揚送装置33に送る構成とし、片島の下部タンクでは、遊技機設置側の分割貯留空間82の幅を両島と同じとし、他方の分割貯留空間83よりも広くする。
【選択図】図9

Description

本発明は、複数の遊技機(例えば、パチンコ機など)が設置された遊技場の遊技機設置島(場合により、設置島、遊技島又は島という。)に関する。
従来の遊技機設置島、例えばパチンコ遊技機を設置した設置島においては、内部下方に下部タンクを設置島の長手方向に沿って配設し、この下部タンクの底部にパチンコ遊技機から排出された球を回収する回収樋が形成され、回収樋の下り傾斜の下流側に球揚送装置を設置し、設置島の上部には、球揚送装置により研磨しながら揚送した球を貯留する上部タンクを設けるとともに、この上部タンクから各パチンコ遊技機に球を補給する球補給樋を設置島の長手方向に沿って設けてある。
このような設置島の中には、特許文献1に開示されている設置島がある。即ち、外部から受け入れた球が流れ込む搬送樋(本願の傾斜突条に相当)が、下部タンクの長手方向の両側に設けられ、搬送樋によって下部タンクに均等に球が貯留されるようになっている。また、両側の搬送樋の間には夫々と間隔を空けて球揚送装置に向けて下り傾斜の上部優先樋(本願の傾斜樋に相当)が設けられている。そして、パチンコ遊技機からの排出球を受け入れて下部タンクに排出するアウト球回収箱の排出口を搬送樋と上部優先樋との間の間隔に臨ませることにより、下部タンクに球が山積み状態に堆積すると後続のパチンコ遊技機からの排出球が山積み状態の球により上部優先樋に誘導されるので、アウト球回収箱での球詰まりを防止している。
特開平10−33818号公報
ところで、遊技店には、設置島の長手方向に沿って両側にパチンコ遊技機が設置された所謂両島と、片側だけにパチンコ遊技機が設置された所謂片島と、が有り、一般的に片島の島幅を両島の島幅よりも狭くすることにより、遊技店のスペースの有効活用が行われている。しかし、上記従来の設置島では、上部優先樋が設置島の中央に設けることの開示に止まるため、片島の中央に優先樋を配設すると、搬送樋と上部優先樋との間隔が両島と片島とで異なり、両島と片島とでアウト球回収箱の種類を変えたり、アウト球回収箱の排出口の位置を変えたりする必要があり、設置作業が容易でない、といった問題がある。
そこで本発明は、上記遊技島において、下部タンクに球が山積み状態に堆積しても、遊技機のアウト球回収箱の球出口を遊技球が塞ぐことがないようにするとともに、両島と片島との各々でアウト球回収箱の種類を変えたり、アウト球回収箱の排出口の位置を変えたりする必要のない設置島を提供することを目的とする。
本願請求項1に記載の島設備は、箱形形状に形成されて長手方向の両側に遊技機を設置してなる両島と、箱形形状に形成されて長手方向の片側に遊技機を設置してなる片島と、からなる島設備において、
前記両島及び片島の各々は、
外部から受け入れた球を下部タンクに誘導し、該下部タンクの底部を球揚送装置側に前記長手方向に沿って下り傾斜させ、該球揚送装置により下部タンク内の球を揚送して前記遊技機に供給する球循環機構と、前記遊技機から排出される球を回収して前記下部タンクに排出するアウト球回収箱と、を有し、
前記下部タンクは、
底部の上方に球貯留空間を空けた状態で底部と傾斜方向が反対の傾斜突条を両側壁から夫々突出させ、該傾斜突条に前記外部から受け入れた球を誘導するように構成し、
前記夫々の傾斜突条の間に夫々の突端から離隔させた状態で形成され前記球揚送装置側に下り傾斜した傾斜樋を有して、該傾斜樋により前記球貯留空間を分割した分割貯留空間を形成し、
前記アウト球回収箱は、排出口を前記傾斜突条と傾斜樋との間に臨ませ、
前記片島の下部タンクは、前記遊技機が設置されている側の分割貯留空間を、遊技機が設置されていない側の分割貯留空間よりも幅を広く構成するとともに、前記両島の下部タンクの分割貯留空間と略同一の幅に形成したことを特徴とする。
本願請求項2に記載の島設備は、前記片島の下部タンクにおいて、前記遊技機が設置されていない側の分割貯留空間を構成する傾斜突条及び傾斜樋における壁部の頂部を、前記遊技機が設置されている側の分割貯留空間を構成する傾斜突条及び傾斜樋における壁部の頂部よりも、高い位置に形成したことを特徴とする。
本願請求項1に記載の島設備によれば、外部から受け入れた遊技球が下部タンクの両側壁から突出する傾斜突条に誘導され、この傾斜突条を介して下部タンク内に導入されるため、下部タンク内に偏りが少ない状態で前記遊技球を導入できる。また、下部タンクの球貯留空間に球が山積み状態に堆積しても、アウト球回収箱からの排出球が山積み状態の球に誘導されて傾斜樋内に流入し、この傾斜樋を経由して球揚送装置の入口に短絡的に流れる。このため、下部タンクに球が山積み状態に堆積しても、アウト球回収箱の球出口が山積みの遊技球で塞がれて球詰まりを起こしてしまう不具合を回避できる。
しかも本島設備では、片島の下部タンクにおける遊技機が設置されている側の分割貯留空間を、遊技機が設置されていない側の分割貯留空間よりも幅を広く構成するとともに、両島の下部タンクの分割貯留空間と略同一の幅に形成した。このため、両島と片島との各々でアウト球回収箱の種類を変えたり、アウト球回収箱の排出口の位置を変えたりする必要がない。
また、請求項2に記載の島設備によれば、片島の下部タンクは、遊技機が設置されていない側の分割貯留空間を遊技機が設置されている側の分割貯留空間よりも幅を狭くされているが、傾斜突条及び傾斜樋における壁部の頂部が高い位置に形成されているので、遊技機が設置されていない側の分割貯留空間の貯留容量を充分に確保できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1形態例)
最初に第1形態例を説明する。
A.遊技場の設備全体の概略構成
まず、遊技場の設備全体の概略構成について説明する。図1は、後述する遊技島10cの内部構造(正面を覆う板や遊技機を取り外した状態)を示す正面図である。
本例の設備は、複数の島よりなるグループが複数設置されて構成される。各島には、その筐体内に、遊技球を使用して遊技が行われるパチンコ機等の遊技機(図示省略)が長手方向に並べて設置してある。島としては、箱形形状に形成されて長手方向の両側に遊技機を設置してなる両島と、箱形形状に形成されて長手方向の片側に遊技機を設置してなる片島と、を有する。例えば、三つの島10a,10b,10c(島10cの正面図のみを図1に示す、他の島の正面図は図示省略)が並列状態に設置されてグループ1が形成されている。このグループ1の隣りには、同一島配列又は異なる島配列の他のグループ(図示省略)が配置されていて、グループ間の遊技球の移動(交流)が行われる。例えば、グループ1と全く同一構成のグループが隣接して配置され、端に位置する島同士(グループ1では例えば島10c)を介して交流が行われる。そして、島10a,10b,10cのうち、例えば島10aが片島であり、残りの島10b,10cが両島となっている。なお片島は、遊技場の壁際などのスペース(両島を設置するには幅の狭いスペース)を有効利用するために、壁際などに設置されることが多い。ここで、各遊技島全体を構成する設備が、本発明の島設備に相当する。
そして、特定の遊技島(例えば、島10c)の一端又は両端には、カウンタ12が設置されている。カウンタ12は、払い出された遊技球(即ち、景品球)を受入れてその数量を計数し、その数量の情報等を所定の媒体(レシート、カードなど)に記録して出力する周知の機械であり、各カウンタ12から受入れた遊技球は各カウンタ12が設置された遊技島内に直接回収される構成となっている。
なお、遊技島の配列や配列数、或いはカウンタの配置等は、上述の態様に限られないことはいうまでもない。
各遊技島の中央上面側には、揚送された内部の遊技球が島内循環或いは島間循環のために一時的に貯留される上部タンク13が設けられており、この上部タンク13は、上部主タンク13aと、上部補助タンク13bとよりなる。このうち、上部補助タンク13bには、隣接する遊技島間を連絡する島間樋(図示省略)が接続されている。
ここで、島間樋は、遊技球を流下させる方向において斜め下に傾斜した状態に設けられており、遊技球を自重により流下させることによって、或る遊技島から隣接する遊技島(同グループ内又は他グループ内の他の島)に移動させる樋である。
なお、図1における符号14や15は、上部補助タンク13bにおける島間樋の接続口を示し、このうち符号14は他島から自島へ向かう島間樋の接続口、符号15は自島から他島へ向かう島間樋の接続口を示す。
そして、上部タンク13における島間樋の傾斜下端側の遊技球入口(図1では接続口14)には、この入口を開閉する上部シャッター(図示省略する)が設けられている。
また各島には、島制御装置(図示省略)が設けられ、上記上部シャッターを含む各島内の機器の制御は、それぞれこれらの島制御装置により行われる。各島の島制御装置は、相互に接続されている。
B.遊技島の概略構成
次に、各遊技島の概略構成及び遊技球の流れの概要について説明する。
なお以下では、片島の構成であっても、両島と同様の構成要素又は対応する構成要素については、両島の場合と同符号を付して、重複する説明を省略する。例えば、下部タンク31については、片島と両島で後述するように球貯留空間の寸法が一部異なるが、同符号31を用いる。
各遊技島は、図1に示す如く、前述の上部タンク13に加えて、島内の比較的下側に配置されて遊技球を貯留する下部タンク31と、島の長手方向(遊技機が並ぶ左右方向)の略中央に配置される球揚送装置33と、この球揚送装置33を中心として両側に伸びるように各遊技機の下方に配設された遊技球回収樋34と、上部タンク13の下部両側に接続されて上部タンク13の遊技球を各遊技機に補給する遊技球補給樋35と、上部タンク13内の遊技球を自島内の下部タンク31に向けて流下させる降下流路(図1に示す移送球流路36や図示省略したオーバーフロー流路)と、下部タンク31の底部であって球揚送装置33の近傍(遊技球回収樋34の下流側)に設けられた下部シャッター37とを備える。なお、球揚送装置33による揚送経路以外の遊技球の移動経路(各樋及び流路)は、全て遊技球がその自重により移動するものである。また、上述した上部タンク13、下部タンク31、球揚送装置33、及び降下流路等は、本発明の球循環機構を構成する。また、遊技球回収樋34は、下部タンク31の底部を構成する。
ここで、下部タンク31は、遊技球回収樋34の上方の空きスペースを、球貯留空間とするタンクである。この下部タンク31(以下、場合により単にタンク31という)や遊技球回収樋34や下部シャッター37は、球揚送装置33の左右両側に1個ずつ設けられている。
また移送球流路36は、上部補助タンク13bに上端が接続されて下方に伸びる管状の流路であり、島間樋から流入した遊技球を左右の下部タンク31に向けて流下させるものである。この移送球流路36の下端は、後述する図3の均し樋61の始端部(後述する球落下部36a)に向けて配置され、この均し樋61の始端部に上部タンク13からの球を落下させる。
またオーバーフロー流路は、上部タンク13に接続されて、左右何れかの下部タンク31内に遊技球を流下させるものである。
また下部シャッター37は、前記島制御装置によって制御され、例えば自島の球貯留量(下部タンク31内の球貯留量)が少ないときに、下部タンク31内から球揚送装置33の入口に向かう遊技球の流路を遮断して、他島への遊技球の供給を停止するためのものである。このように球揚送装置33の入口への遊技球の流入を適宜停止することによって、球揚送装置33の負荷が減る利点がある。
なお、下部タンク31やその周辺構成の詳細については、後述する。
そして遊技球は、概略次のように島内を循環する構成となっている。
即ち、各遊技機から排出される遊技球(アウト球等)は、後述するアウト球回収箱51,52を経由して、まず島の下部(各遊技機の下側)の左右方向に傾斜した状態に設けられた遊技球回収樋34(或いは、後述する均し樋61やバイパス用の傾斜樋81)により回収されて、下部シャッター37によって開閉される流路を経由して島の略中央底部の位置に集められる。この位置には、球揚送装置33の下端側の入口が配置されており、この位置に集められた遊技球は図示省略した整列装置により、整然と球揚送装置33に入り、この球揚送装置33で研磨されつつ揚送され、球揚送装置33の上端側の出口から前述の上部タンク13における上部主タンク13a内の上部に排出される。
なお、カウンタ12が受入れた遊技球も、カウンタ12の裏面側(島の側壁の内側)に突出する排出口12a(後述する図2に示す)より、遊技球回収樋34の始端部(或いは、後述する傾斜樋81)に流れ落ちるようになっており、遊技機から排出された遊技球と同様に回収され、球揚送装置33に送られる。
次に、球揚送装置33から上部主タンク13a内の上部に排出された遊技球は、例えば、島間樋、遊技球補給樋35、オーバーフロー流路の順に優先して供給される。即ち、まず他島へ球を送る島間樋に供給され、この島間樋の入口が遊技球により満杯となっていると遊技球補給樋35に供給され、遊技球補給樋35の入口が遊技球により満杯となっているとオーバーフロー流路に供給される。
なお、遊技球補給樋35に流入した遊技球は、島の上部(各遊技機の上側)の左右方向に傾斜した状態に設けられたこの遊技球補給樋35により各遊技機に供給される。遊技球補給樋35には、各遊技機に対応する複数箇所にシュートと呼ばれる遊技球の分配器(図示省略)が設けられており、この分配器の動作により適宜補給が必要な遊技機や遊技機に付設された球貸機に上記遊技球補給樋35から遊技球が補給される。
また、島間樋から流入した遊技球(他島から供給された遊技球)は、移送球流路36に供給される。なお、前述した上部シャッターが閉じると、この島間樋からの遊技球の流入が止まる。前述した島制御装置は、例えば自島の遊技球貯留量が他島に比較して多いときに、上部シャッターを閉じる。
なお、符号を付しての詳細説明を省略するが、球揚送装置33は、例えば、上下方向に配されて周回する搬送ベルトと、この搬送ベルトの片面側に対向配置される研磨布と、遊技球の外径に対応した断面半円状の溝が上下方向に形成され、前記研磨布の裏面側を保持した状態に配置される案内部材と、前記搬送ベルトを駆動するモータ等の駆動機構とを備えるもので、前記搬送ベルトと研磨布の間に遊技球を挟み込んだ状態で、遊技球を整列させたまま上向きに転動させることにより、遊技球を研磨しつつ整然と揚送する装置である。この球揚送装置33は、基本的に常時駆動される。
C.両島の下部タンク等の構成
次に、カウンタ12が設置された両島10cにおける下部タンク31とその周辺構成について、図2〜図7により説明する。
ここで図2〜図4は、両島10cにおける右側の下部タンク31等を示す図である。このうち図2は、アウト球回収箱51,52等がある状態を球揚送装置33の側から斜めに見た斜視図である。また図3は、アウト球回収箱51,52等を取り除いた状態をカウンタ12の側から見た斜視図である。また図4は、アウト球回収箱51,52等を取り除いた状態を球揚送装置33の側から斜めに見た斜視図である。
また図5は、右側の下部タンク31等(アウト球回収箱51,52等を含む)を示す縦断面図である。また図6及び図7は、右側の下部タンク31等(アウト球回収箱51,52等を除く)を示す断面図である。なお、図6は図5におけるX1断面図であり、図7は図5におけるX2断面図である。
図2等において符号41で示すのは、島の筐体の側壁である。遊技球回収樋34の島端側の端壁34a(図4に示す)は、この側壁41の内面に接合した状態に配置されている。この側壁41には、後述する排出口12aを挿入するための開口部41aが形成されている。
また図4に示すように、上記側壁41の外面側には、カウンタ設置台42が配置され、このカウンタ設置台42の上にカウンタ12が載置される。
そして、カウンタ12の背面に設けられた球の排出口12aは、上記開口部41aに挿入されて、側壁41より内面側(遊技球回収樋34の始端部上方)に突出し、カウンタ12で投入された遊技球は、その排出口12aから島の遊技球回収樋34の始端部(詳しくは、後述する誘導部材49の上面)に落下する構成となっている。
また、図2等において符号43で示すのは、島の筐体の底部を構成する底部構成部材である。この底部構成部材43は、図4や図5に示すように、遊技球回収樋34の正面と後面と下面を覆うように床面上に設置される概略断面U字状の部材である。この底部構成部材43の正面側と後面側の上端部は、それぞれ前方又は後方にL字状に曲がって伸びていて、この前方又は後方に伸びる平板状部分がいわゆる膳板43a,43b(遊技機の下方に位置し、遊技者が出球を入れた箱を載せておく棚板)を構成し、この平板状部分の回収樋側に遊技機設置部が構成されている。なお、遊技球回収樋34の前面壁34bと後面壁34c(図4等に示す)は、この底部構成部材43の内面に接合している(図5参照)。
なお本例では便宜上、図5における右側を島の正面側、図5における左側を島の裏面側としている。
そして、図4や図5に示すように、遊技球回収樋34の始端部上方(排出口12aの下方)には、誘導部材49が設けられている。誘導部材49は、遊技球回収樋34の始端部上方を覆うように配置される板状部材である。この誘導部材49は、前述の端壁34aの内側に形成された載置部48上に載置されることによって設けられ、図6に示すように遊技球回収樋34と同方向に傾斜した状態に設けられている。
そして誘導部材49は、上面側と下面側に衝撃吸収性材を備え、上面にカウンタ12からの計数球が衝接する衝接部を形成し、カウンタ12からの遊技球を後述する傾斜樋81や遊技球回収樋34へ静かに落下させる構成となっている。
次に、図2や図5において符号51,52で示すのは、各遊技機の下部にそれぞれ設けられて、各遊技機から排出された遊技球を検出するセンサ(例えば図5に符号53bで示す)を備えたアウト球回収箱である。なお、アウト球回収箱51は正面側の遊技機の下部に配置されたものであり、アウト球回収箱52は裏面側の遊技機の下部に配置されたものである。
これらアウト球回収箱51,52の底部には、遊技機から排出された遊技球を後述する傾斜樋81と傾斜突条65,66の間の位置に落下させる排出樋部53,54が形成されている。このうち、排出樋部53は、正面側のアウト球回収箱51に設けられたもので、その球出口53a(図5に示す)は、後述する傾斜樋81の起立壁81bと傾斜突条65の突端(起立部67)の間の位置に臨んでおり、その位置に遊技球を落下させる。また排出樋部54は、裏面側のアウト球回収箱52に設けられたもので、その球出口54a(図5に示す)は、後述する傾斜樋81の起立壁81cと傾斜突条66の突端(起立部68)の間の位置に臨んでおり、その位置に遊技球を落下させる構成となっている。但し、この場合図2に示すように、アウト球回収箱51,52のうち左右方向中央側の端(球揚送装置33に隣接する位置)に位置するものについては、その排出樋部53,54の球出口53a,54aから排出された遊技球は、後述する均し樋61上に落下する。また、アウト球回収箱52のうち島端(カウンタ12に隣接する位置)に位置するものについては、その排出樋部54の球出口54aから排出された遊技球は、前述の誘導部材49上に落下する構成となっている。
このような構成により、各遊技機において遊技者の操作により発射されて遊技盤の遊技領域に有効に打ち込まれた全ての有効発射球(ファウル球除くもの)は、遊技領域の入賞口又はアウト口を経て対応するアウト球回収箱(アウト球回収箱51又は52)内に排出され、排出樋部53,54のうちの何れかを経由して下部タンク31内に向けて落下する。
なお、このアウト球回収箱51,52において排出球を検出するセンサは、例えば図5に符号53bで示すように排出樋部53,54の終端位置に設けられる。また、このセンサは排出球が所定数(例えば10個)通過する毎に検出信号を管理装置に対して送信する。
また図2や図5に示すように、遊技球回収樋34の前面壁34bと後面壁34cの上端には、アウト球回収箱載置台56,57がそれぞれ固定され、これらアウト球回収箱載置台56,57の上にアウト球回収箱51,52がそれぞれ固定されている。なお図5に示すように、アウト球回収箱載置台56は、前面壁34bの上端から膳板43aの後方に延びるように設けられており、この上にアウト球回収箱51が載置されて固定されている。また、アウト球回収箱載置台57は、後面壁34cの上端から膳板43bの前方に延びるように設けられており、この上にアウト球回収箱52が載置されて固定されている。
次に、図4等において符号61で示すのは、均し樋である。均し樋61は、遊技球回収樋34の上方(即ち、下部タンク31の上部)に遊技球回収樋34の上面側を一部覆うように配置された帯板状部材よりなる樋であり、後述する傾斜突条65,66の部分においては、下部タンク31の底部の上方に球貯留空間を空けた状態で下部タンク31の各側壁(即ち、前面壁34bと後面壁34c)から突出する。この均し樋61は、球揚送装置33の近傍位置から島端に向けて延びるように球揚送装置33の両側にそれぞれ設けられており、遊技球回収樋34とは逆向きに傾斜している。即ち、遊技球回収樋34が、島の中央側(球揚送装置33の近傍位置)から島端に向かって上り傾斜しているのに対して、均し樋61は、島の中央から島端に向かって下り傾斜している(図1参照)。いいかえると、遊技球回収樋34の始端(遊技球の流れ方向の上流側の端)は島端側に位置するのに対して、均し樋61の始端は島の中央(遊技球回収樋34の終端側)に位置する。このため、均し樋61上の遊技球は、遊技球回収樋34とは逆に、基本的に島の中央から島端に向かって流れる。そして図1に示すように、均し樋61の始端が遊技球回収樋34の底面よりも上方に大きく離れているのに対して、均し樋61の終端は、遊技球回収樋34の底面から僅かな距離しか離れていない。
なお、この均し樋61の終端は、遊技球回収樋34の始端位置よりも少し手前の位置(島の中央側)に位置している。これにより、均し樋61(傾斜突条65,66)上をその終端まで流れた遊技球は、遊技球回収樋34の始端位置に円滑に流れ落ち、遊技球が充満していない限り、今度は逆に遊技球回収樋34の底面上を島中央側に向かって流れる構成となっている。
また図3等に示すように、均し樋61には、その終端から始端に向けて延びるように長方形状の切り欠き62(上下に開口する部分)が形成されている。これにより、均し樋61上を流れる遊技球は、場合によっては、均し樋61の終端(即ち、後述する傾斜突条65,66の終端)に到達する前に、この切り欠き62(例えば、この切り欠き62の上流側端縁や後述する間隙67a,68a)を介して遊技球回収樋34の底面(即ち、下部タンク31の底部)に向けて流れ落ちる構成となっている。なお図3等に示すように、均し樋61の始端部付近には、切り欠き62は形成されておらず、この部分で遊技球が均し樋61から下方に落下することはない。また図3に示すように切り欠き62は、この場合前後方向(均し樋61の幅方向)の中央に設けられており、島の前面側と裏面側に幅の狭い帯板状部分(後述する傾斜突条65,66)を残すような寸法形状とされている。
また図3に示すように、均し樋61の始端部の若干上方位置には、移送球流路36の下端開口が下向きに配置され、この均し樋61の始端部(移送球流路36の下端開口が対向する部分)が、移送球流路36からの遊技球が落下する球落下部36aとなっている。この球落下部36aに落下した遊技球は、島の左右に配置された均し樋61の何れか一方に流れる。そして、まず均し樋61の始端部から切り欠き62のある終端側(島端側)に向かって均し樋61の上を流れる構成となっている。
そして図3等に示すように、均し樋61の始端部よりも若干下流側(終端側)であって切り欠き62よりも上流側(始端側)には、分別誘導部63が形成されている。分別誘導部63は、この場合、均し樋61の上面から上方に所定高さ(遊技球の外径に対応する寸法)だけ突出した部分である。この分別誘導部63は、均し樋61の幅方向においては、略中央に形成されている。また分別誘導部63は、上面から見たときに、菱形(ひし形)の形状とされており、その側面(均し樋61の上面から略直角に起立する壁面)において遊技球と接触して、遊技球の流れ方向に影響して遊技球を誘導するものである。また分別誘導部63は、その上流側の略半分が、上面から見たときに下流に向かって末広がりとなる形状の末広がり部63aを構成しており、またその下流側の残りの略半分が、上面から見たときに下流に向かって末細りとなる形状の末細り部63bを構成している。
なお、分別誘導部63の上流側の端(末広がり部63aの頂点)は、尖った形状となっており、この先端が遊技球が当接する当接位置63cとなっている。即ち、末広がり部63aの頂点(当接位置63c)は、前記球落下部36aから落下して直線的に流下した遊技球が当接する位置に配置され、この当接位置63cから下流に向けて末広がり部63aの両側の側面が前後方向外側に斜めに延びている。これにより、球落下部36aから落下した遊技球は、上記末広がり部63aによって両側方(島の前後方向)のいずれかに分別誘導される。
一方、分別誘導部63の下流側の端(末細り部63bの頂点63d)も、尖った形状となっている。また末細り部63bは、末広がり部63aに連続させて形成され、この末細り部63bの両側の側面は、末広がり部63aの両側の側面から連続するようにして、逆に前後方向内側に斜めに延びて末細り部63bの頂点63dに到達している。これによって、後述する傾斜突条65,66に遊技球が充満しているときには、末細り部63bの両側に形成される誘導路により、球落下部36aに落下した遊技球が、傾斜突条65,66の間から(即ち、切り欠き62の上流側の端から)下部タンク31(遊技球回収樋34上)又は後述する傾斜樋81に落下するよう誘導される構成となっている。
次に、均し樋61において、前記切り欠き62が形成されることによってこの切り欠き62の幅方向両側に形成された幅の狭い帯板状部分は、傾斜突条65,66を構成する。傾斜突条65,66は、下部タンク31の底部の上方に球貯留空間を空けた状態で下部タンク31の両側壁(即ち、前面壁34bと後面壁34c)から夫々前後方向に突出し、分別誘導部63の末広がり部63aにより分別誘導された遊技球を、下部タンク31の側壁に沿って島端に向けて転動させる部分である。
この傾斜突条65,66の夫々には、図3等に示すように、下部タンク31の側壁からの突出先端側に球落下防止のための起立部67,68が各々形成され、これら起立部67,68の各々には、非対向状態となるように(即ち、互い違いの位置となるように)、球が落下可能な間隙67a,68aが複数設けられている。
次に、下部タンク31内における前後方向中央位置には、傾斜樋81が設けられている。傾斜樋81は、夫々の傾斜突条65,66の間に、夫々の傾斜突条65,66の突端から所定距離離隔させた状態で形成され、その底部81aが球揚送装置側(即ち、遊技球回収樋34と同方向)に下り傾斜しているものである。この傾斜樋81は、その底部81aの両側に、起立壁81b,81cが略鉛直方向に起立するように形成されているが、上部は開口している。
なお図5に示すように、遊技球回収樋34の上面における前後方向中央には、上方に突出するように傾斜樋設置部34dが形成されている。この傾斜樋設置部34dは、図6に示すように、遊技球回収樋34の長手方向(島の左右方向)に沿って、前述の端壁34aから後述する端壁70まで形成されている。そして、この傾斜樋設置部34dの上面に載置された状態で傾斜樋81が取り付けられている。
また、傾斜樋81の始端は、図6等に示すように前述の誘導部材49の前端の下方位置まで延びており、誘導部材49上に落下した遊技球が場合によってはこの傾斜樋81の始端部内に流れ落ちる構成(即ち、カウンタ12から排出された遊技球の一部が誘導部材49によって傾斜樋81の上部開口に誘導される構成)となっている。
また傾斜樋81の終端は、図6等に示すように後述する端壁70の上部開口72に接続されている。また傾斜樋81の起立壁81b,81cは、図6及び図7に示すように、その終端(図6等における左端)が後述する端壁70に接合しており、またその終端側の上縁が傾斜突条65,66と略同じ高さまで延びている。これにより、遊技球の貯留量が少なくて下部タンク31内に遊技球が山積みになっていない状態では、均し樋61やアウト球回収箱51,52の排出樋部53,54から流下する遊技球のほとんどが、起立壁81b,81cによって傾斜樋81内への流入を阻止され、遊技球回収樋34上(傾斜樋81の外側)に落下する。
また図4や図5に示すように、傾斜樋81の起立壁81b,81cには、内側に向かって突出する折れ曲がり部81d,81eが、傾斜樋81の底部81aの傾斜方向に沿うように全長に渡って形成されている。なお折れ曲がり部81d,81eによれば、傾斜樋81の上部開口から流入して傾斜樋81の底部81aで跳ね返ろうとする球が折れ曲がり部81d,81eに作用されて上下方向の速度が減るため、傾斜樋81に流入した排出球を速やかに球揚送装置33へ転動させることができる。また、折れ曲がり部81d,81eは、下部タンク31内の球貯留空間に山積み状態の球の圧力により、起立壁81b,81cが傾斜樋81の通路を狭める方向に変形することを防止する。
なお、上述した傾斜樋81や傾斜樋設置部34dは、下部タンク31内の球貯留空間を前後方向において分割し、傾斜樋81の前側と後側に分割貯留空間82,83(図5に示す)を夫々形成する。ここで、分割貯留空間82は、遊技球回収樋34における前面壁34bと傾斜樋81や傾斜樋設置部34dによって囲まれた空間であり、分割貯留空間83は、遊技球回収樋34における後面壁34cと傾斜樋81や傾斜樋設置部34dによって囲まれた空間である。そして、両島におけるこれら分割貯留空間82と分割貯留空間83の幅寸法(この場合、前後方向の寸法)は、図5に示すように、同じ幅寸法Aとなっている。
次に、図1や図3等において符号70で示すものは、下部タンク31の島中央側の端壁である。この端壁70は、遊技球回収樋34の上方空間を仕切るように遊技球回収樋34の上面に縦に配置されたもので、その下端部には、遊技球を少しずつ島中央側(球揚送装置33)に送るための底部開口71(図3に示す)が形成されている。また、端壁70の上部の前後方向中央位置(傾斜樋81の終端に連通する位置)には、上部開口72(図3に示す)が形成されている。
これにより、下部タンク31内の遊技球は、これら底部開口71又は上部開口72を通過して前述した下部シャッター37によって開閉される流路に流れ、さらにこの流路を経由して球揚送装置33の入口へと流れる構成となっている。詳しく説明すると、下部タンク31内の遊技球の貯留量が少ない通常状態では、球落下部36aに落下して下部タンク31内に流れた遊技球や各アウト球回収箱51,52から落下した遊技球は、主に底部開口71を経由するメイン流路を経て底部に位置する遊技球から順に球揚送装置33の入口に流れる。ところが、下部タンク31内の遊技球の貯留量が多くなり、均し樋61付近の高さに遊技球が山積になっているような多量球貯留状態になると、球落下部36aに落下した遊技球や各アウト球回収箱51,52から落下した遊技球の多くは、山積み状態の球に誘導されて傾斜樋81内に流れ込み、傾斜樋81と上部開口72を経由するバイパス流路(上記メイン流路を迂回する流路)を経て球揚送装置33の入口に短絡的に流れる。
なお、図4において符号73,74で示すものは、夫々遊技球を検出する検出器である。これら検出器73と検出器74は、下部タンク31内の球貯留量を段階的に検知するためのセンサである。
なお以上の説明では、正面から見て右側の下部タンク31やその周辺構成について説明したが、本例の場合、カウンタ12に関係する構成を除いて、島の左側にも同様の構成の下部タンク31等が略左右対称の位置関係で設けられている。
D.片島の下部タンク等の構成
次に、片島10aにおける下部タンク31とその周辺構成について、図8〜図9により説明する。
ここで図8〜図9は、片島10aにおける右側の下部タンク31等を示す図である。このうち図8は、球揚送装置33のある島中央側から斜めに見た斜視図である。また図9は、縦断面図である。なお以下では、片島10aの下部タンク31に固有な構成(両島10cの下部タンク31と異なる点)のみを説明する。
図8及び図9において、符号91は遊技場の建物の壁である。この場合、遊技球回収樋34の後面壁34cは、遊技場のスペースを有効活用するため、遊技場の壁91に接合した状態に配置されている。また図9に示すように、底部構成部材43は、裏面側の側壁が無い断面L字状のものとされている。
また片島10aは、片側(前面側)にしか遊技機が配置されないため、この片島10aの下部タンク31に関しては、前述した両島10cと比較して、下記の要素が無い構成となっている。即ち、裏面側のアウト球回収箱52、アウト球回収箱載置台57、及び膳板43bが無い。
そして、傾斜樋81の前側と後側には、分割貯留空間82,83(図9に示す)が夫々形成されているが、これらの幅寸法は同一ではない。即ち、片島10aの下部タンク31は、遊技機が設置されている正面側の分割貯留空間82を、遊技機が設置されていない裏面側の分割貯留空間83よりも幅を広く構成するとともに、両島10cの下部タンク31の分割貯留空間82,83と略同一の幅に形成した。即ち図9に示すように、片島10aの分割貯留空間82の幅寸法は、両島10cの分割貯留空間82,83と略同一の幅Aとし、片島10aの分割貯留空間83の幅寸法は、寸法Aよりも格段に小さな寸法B(B<A)としてある。
以上説明した島設備によれば、次のような効果が奏される。
即ち、外部から受け入れた遊技球(本例の場合、他島から受け入れた遊技球)が下部タンク31の両側壁から突出する傾斜突条65,66に誘導され、この傾斜突条65,66を介して下部タンク31内に導入されるため、下部タンク31内に偏りが少ない状態で前記遊技球を導入できる。また、下部タンク31の球貯留空間に球が山積み状態に堆積しても、アウト球回収箱51,52(片島の場合は一方のアウト球回収箱51のみ)からの排出球が山積み状態の球に誘導されて傾斜樋81内に流入し、この傾斜樋81を経由して球揚送装置33の入口に短絡的に流れる。このため、下部タンク31に球が山積み状態に堆積しても、アウト球回収箱51,52の球出口53a,54a(片島の場合は一方の球出口53aのみ)が山積みの遊技球で塞がれて球詰まりを起こしてしまう不具合を回避できる。
しかも本島設備では、片島の下部タンク31における遊技機が設置されている側の分割貯留空間82を、遊技機が設置されていない側の分割貯留空間83よりも幅を広く構成するとともに、両島の下部タンク31の分割貯留空間82,83と略同一の幅に形成した。このため、両島と片島との各々でアウト球回収箱51の種類を変えたり、アウト球回収箱51の球出口53aの位置を変えたりする必要がない。
また、前述した末細り部63bの作用によって、傾斜突条65,66に遊技球が充満しているときには、末細り部63bの両側に形成される誘導路により、球落下部36aに落下した遊技球が、両傾斜突条65,66の間から(即ち、切り欠き62の上流側の端から)下部タンク31(遊技球回収樋34上)又は傾斜樋81内に落下するように誘導される。このため、下部タンク31の分別誘導部側端部(島中央側の端部)まで満遍なく遊技球を貯留できるとともに、傾斜突条65,66に遊技球が充満している多量球貯留状態では、球落下部36aに落下した遊技球を傾斜樋81の終端部に流下させて球揚送装置33の入口に短絡的に流すことができる。したがって、下部タンク31の容量を最大限活用できるとともに、多量球貯留状態においては、球出口53a,54aが遊技球で塞がれてしまう不具合を、高い信頼性で回避できる。
(第2形態例)
次に第2形態例を、図10〜図11により説明する。この第2形態例は、片島10aにおける下部タンク31に特徴を有する。ここで図10〜図11は、片島10aにおける右側の下部タンク31(他の形態例)を示す図である。このうち、図10は島端側から見た斜視図であり、図11は縦断面図である。
本例は、前述の第1形態例に対して、以下の点が異なる。即ち図11に示すように、片島10aの下部タンク31は、遊技機が設置されていない側(以下、遊技機非設置側という)の分割貯留空間83を構成する傾斜突条66及び傾斜樋81における壁部(起立壁81c)の頂部を、遊技機が設置されている側(以下、遊技機設置側という)の分割貯留空間82を構成する傾斜突条65及び傾斜樋81における壁部(起立壁81b)の頂部よりも、高い位置に形成している。
詳細に説明すると、遊技機設置側の傾斜突条65の高さ(即ち上下方向の位置、以下同様)、傾斜樋81の底部81aの高さ、及び傾斜樋81の遊技機設置側の起立壁81bの頂部の高さ等については、第1形態例と同じ位置となっている。しかし、遊技機非設置側の傾斜突条66の高さ、及び傾斜樋81の遊技機非設置側の起立壁81cの頂部の高さ等については、図11に示すように第1形態例よりも格段に高い位置となっている。
また図10に示すように、均し樋61の島中央側であって、傾斜突条65の突出先端縁を島の長手方向中央側に延長した直線上には、段部61aが形成されている。そして均し樋61において、この段部61aよりも遊技機設置側(図10において左側)は、第1形態例の均し樋61と同じ高さになっており、遊技機設置側の傾斜突条65をその傾斜を保ちつつ島中央側に延長した構造となっている。一方、均し樋61において、前記段部61aよりも遊技機非設置側(図10において右側)は、第1形態例の均し樋61よりも上下方向の位置が傾斜突条66と同様に高くなっており、遊技機非設置側の傾斜突条66と上面が同一傾斜面となるように連続した構造となっている。
なお、傾斜樋81の遊技機非設置側の起立壁81cが、同じ側の傾斜突条66に対応した高さに設定されていることは、第1形態例の場合と同様である。即ち、遊技球の貯留量が少なくて下部タンク31内に遊技球が山積みになっていない状態では、傾斜突条66等から落下する遊技球が傾斜樋81内に流入することを起立壁81cによって阻止できるように、起立壁81cの頂部の高さが設定されている。
また本例の場合、前述した球落下部36aも、前記段部61aよりも遊技機非設置側に位置するため、第1形態例より高く設置されている。またこれに対応して、移送球流路36の下端も第1形態例より高く設置されている(移送球流路36の長さがその分短くなっている)。
以上説明した本第2形態例の島設備によれば、前述した第1形態例の効果に加えて次の効果がある。即ち、片島の下部タンク31は、遊技機非設置側の分割貯留空間83を遊技機設置側の分割貯留空間82よりも幅を狭くされているが、遊技機非設置側の傾斜突条66及び傾斜樋81における壁部(起立壁81c)の頂部が高い位置に形成されているので、遊技機非設置側の分割貯留空間83の貯留容量を充分に確保できる。
なお、遊技機非設置側にはアウト球回収箱等が当然に無いので、遊技機非設置側の傾斜突条66等を高い位置に設置しても、部材の干渉等の問題は生じない。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
遊技島の内部構造を示す正面図である。 下部タンクやアウト球回収箱等を島中央側から斜めに見た斜視図である。 下部タンクからアウト球回収箱等を取り除いた状態をカウンタの側から見た斜視図である。 下部タンクからアウト球回収箱等を取り除いた状態を島中央側から斜めに見た斜視図である。 下部タンク等を示す縦断面図である。 図5におけるX1断面図である。 図5におけるX2断面図である。 片島における下部タンク等を示す斜視図である。 片島における下部タンク等を示す縦断面図である。 片島における下部タンク等(第2形態例)を示す斜視図である。 片島における下部タンク等(第2形態例)の縦断面図である。
符号の説明
10c 遊技島(両島)
10a 遊技島(片島)
12 カウンタ
13 上部タンク
31 下部タンク
33 球揚送装置
34 遊技球回収樋(下部タンクの底部)
36a 球落下部
49 誘導部材
51,52 アウト球回収箱
53,54 排出樋部
53a,54a 球出口
61 均し樋
65,66 傾斜突条
81 傾斜樋
81a 傾斜樋の底部
81b,81c 起立壁(傾斜樋における壁部)
82,83 分割貯留空間

Claims (2)

  1. 箱形形状に形成されて長手方向の両側に遊技機を設置してなる両島と、箱形形状に形成されて長手方向の片側に遊技機を設置してなる片島と、からなる島設備において、
    前記両島及び片島の各々は、
    外部から受け入れた球を下部タンクに誘導し、該下部タンクの底部を球揚送装置側に前記長手方向に沿って下り傾斜させ、該球揚送装置により下部タンク内の球を揚送して前記遊技機に供給する球循環機構と、前記遊技機から排出される球を回収して前記下部タンクに排出するアウト球回収箱と、を有し、
    前記下部タンクは、
    底部の上方に球貯留空間を空けた状態で底部と傾斜方向が反対の傾斜突条を両側壁から夫々突出させ、該傾斜突条に前記外部から受け入れた球を誘導するように構成し、
    前記夫々の傾斜突条の間に夫々の突端から離隔させた状態で形成され前記球揚送装置側に下り傾斜した傾斜樋を有して、該傾斜樋により前記球貯留空間を分割した分割貯留空間を形成し、
    前記アウト球回収箱は、排出口を前記傾斜突条と傾斜樋との間に臨ませ、
    前記片島の下部タンクは、前記遊技機が設置されている側の分割貯留空間を、遊技機が設置されていない側の分割貯留空間よりも幅を広く構成するとともに、前記両島の下部タンクの分割貯留空間と略同一の幅に形成したことを特徴とする島設備。
  2. 前記片島の下部タンクは、前記遊技機が設置されていない側の分割貯留空間を構成する傾斜突条及び傾斜樋における壁部の頂部を、前記遊技機が設置されている側の分割貯留空間を構成する傾斜突条及び傾斜樋における壁部の頂部よりも、高い位置に形成したことを特徴とする請求項1に記載の島設備。
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