JP2008237665A - 人工心臓ポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハウジング11内に収容された羽根車12を回転させて血液を圧送するための人工心臓ポンプ10において、羽根車12に形成された翼14の板厚を、ハウジング11の内壁面11a側となる翼端部14aにおいて所要板厚より小さな値に設定する。
【選択図】図1
Description
翼5の先端部5aは、板厚Tのまま特別な加工は施されておらず、従って、先端角部が略直角に形成されるとともに、翼端隙間Sを形成している血液の流れ方向の距離は板厚Tと一致する。
/sec オーダーの大きなものとなる。すなわち、従来構造の人工心臓ポンプ1では、翼5の板厚Tと一致する範囲が翼端隙間Sとなるので、この翼端隙間Sを通過して流れる間に大きなせん断速度(応力)を受けて溶血を生じることとなる。
また、翼端部5aは大きなせん断速度を受ける高せん断応力領域であるから、翼端部5aにバリなどの突起物があると溶血の原因になるとの指摘もある。
なお、翼端隙間Sを広げることでせん断速度を低下させることも考えられるが、このような対応は溶血を生じにくくする反面、漏れ流量の増加によりポンプ効率を低下させるという別の問題が生じるため好ましくない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、溶血や血栓など血液の機能を損なうような現象が生じることを防止した人工心臓ポンプを提供することにある。
本発明に係る人工心臓ポンプは、ハウジング内に収容された羽根車を回転させて血液を圧送するための人工心臓ポンプであって、前記羽根車に形成された翼の板厚が、前記ハウジングの内壁面側となる翼端部において所要板厚より小さな値に設定されていることを特徴とするものである。
上記の発明において、前記羽根車が血液を回転軸線方向へ圧送する軸流式ポンプであることが好ましく、これにより、人工心臓ポンプの小型化が容易になる。
図1に示す人工心臓ポンプ10は、羽根車の回転で圧送される流体の流れが回転軸線方向となる軸流式のポンプである。この人工心臓ポンプ10は、ハウジング11の内部に収納されて回転する羽根車12を備えている。
羽根車12は、回転軸13の外周面から外向きに突出して設けた板厚Tの翼14を備えている。図示の例では、複数に分割された翼14が回転軸13の外周面に突設され、たとえば図2に示すように、各翼14の先端部である翼端部14aがR付けされて円弧状に形成されている。すなわち、羽根車12に形成された翼14の板厚については、ハウジング11の内壁面11a側となる翼端部14aにおいて、強度やポンプ性能等の諸条件に応じて定まる所要の板厚Tより小さな値に設定されている。
この結果、翼端部14aと内壁面11aとの間に形成される翼端隙間Sの最小値は同じ値になるものの、最小値の翼端隙間Sが流れ方向へ継続する長さについては、円弧の頂点部分のみとなるため、翼14の板厚Tより大幅に短くなる。
この結果、最小の翼端隙間Sを広げることなく同じ値に維持し、かつ、血液の流れ方向において最小となる翼端隙間Sの領域を短縮できるので、ポンプ効率の低下を低減しつつ赤血球が大きなせん断速度の作用を受けて破損しやすい領域を低減し、溶血の発生を抑制することができる。また、翼端部14aを半円形状とすることにより、血流に対する鋭端部をなくすこともできるので、これによっても溶血を抑えることができる。
図3(a)に示す第1変形例は、所要板厚Tの翼14Aが、先端部の流れ方向両側を面取した三角形状の翼端部14bを備えている。この翼端部14bは、内壁面11aとの間に翼端隙間Sを形成する角部(三角形の頂点)を形成している。
このため、翼端隙間Sが最小となる領域は、翼端部14bの角部(頂点)のみとなるので、最小の翼端隙間Sを広げることなく同じ値に維持し、かつ、血液の流れ方向において最小となる翼端隙間Sの領域を短縮することができる。従って、赤血球が大きなせん断速度の作用を受けて破損しやすい領域を低減し、溶血の発生を抑制することができる。
従って、赤血球が大きなせん断速度の作用を受けて破損しやすい領域を低減し、溶血の発生を抑制することができる。また、先端部をR形状にして角部をなくしたことにより、血流に対する鋭端部をなくすこともできるので、これによっても溶血を抑えることができる。
図4に示すように、羽根車12に形成された翼14の根元には、血液成分の最小径より大きな値のコーナーRの根元部13aが形成されている。この根元部13aは、コーナーRの半径が赤血球や血小板等の血液成分が有する最小径と比較して十分に大きい値とすることが好ましく、具体的には、血液成分の最小径である2μm程度に対して十分に大きな値である100μm程度以上の半径に形成することが好ましい。
については2μm以下にすればよい。
上述した表面粗さに加工した人工心臓ポンプ10は、ポンプ内を流れる血液が接液する接液部表面の凹凸に血液成分をトラップされないため、血液の滞留によりポンプ内に血栓が生じることを防止できる。
また、上述した実施形態では、人工心臓ポンプを小型化に有利な軸流ポンプ式として説明をしたが、たとえば遠心ポンプなど他のターボ形ポンプにも適用可能なことは言うまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
11 ハウジング
12 羽根車
13 回転軸
13a 根元部
14,14A,14B 翼
14a,14b,14c 翼端部
20 血液成分
30 接液部
T 板厚
S 翼端隙間
Claims (4)
- ハウジング内に収容された羽根車を回転させて血液を圧送するための人工心臓ポンプであって、
前記羽根車に形成された翼の板厚が、前記ハウジングの内壁面側となる翼端部において所要板厚より小さな値に設定されていることを特徴とする人工心臓ポンプ。 - ハウジング内に収容された羽根車を回転させて血液を圧送するための人工心臓ポンプであって、
前記羽根車に形成された翼の根元に血液成分の最小径より大きな値のコーナーRを形成したことを特徴とする人工心臓ポンプ。 - 接液部の表面粗さは、最大高さ(Rmax )が血液成分の最小径より小さな値となるように加工されていることを特徴とする請求項1または2に記載の人工心臓ポンプ。
- 前記羽根車が血液を回転軸線方向へ圧送する軸流式ポンプであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の人工心臓ポンプ。
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