JP2009254436A - 動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】インペラの内周または外周に設けた駆動部でインペラを回転駆動するに際して、インペラの内外両側の寸法管理を行わず片側だけで済ませることができるようにする。
【解決手段】上部にベーン7を備えたインペラ4内に円周方向に等間隔に従動磁石6を設け、このインペラの内周面に対向して駆動部19の駆動磁石17を、ケーシングの内筒部14を介して配置し、駆動磁石と従動磁石との磁気結合によりインペラを駆動する。このときの磁気結合側であるインペラの内周側にのみ動圧ラジアル軸受を設けて、外周側の間隙を広くし、血液の溶解を防ぐ。インペラの上下端面部分には上側動圧スラスト軸受、下側動圧スラスト軸受を設ける。インペラの外周側に対向するケーシング内に駆動磁石を配置して駆動部内蔵式の駆動装置とするときには、インペラの外周側にのみ動圧軸受を設け、内周側間隙を広くし、血液のよどみを無くし、血栓の発生を防止する。
【選択図】図1

Description

この発明は生体の心臓の代わりに、或いは生体の心臓と共に用いる人工心臓用ポンプに関し、特にラジアル方向及びスラスト方向共に動圧軸受により支持した人工心臓ポンプに関する。
近年の人工心臓ポンプの研究開発の進歩によって、高度心筋障害が広範囲に及ぶ患者には人工心臓が利用されるようになっている。人工心臓ポンプには例えばダイヤフラム型やチューブ型等の拍動を行うポンプと、遠心ポンプや軸流ポンプを用いる無拍動のポンプとがあり、従来は拍動を行うポンプが重要視されてきたが、近年は無拍動でも問題がないことがわかり、小型軽量化の点から無拍動のポンプが注目されている。
本願の発明者等のグループでは以前より無拍動の人工心臓ポンプとして、遠心ポンプ型の人工心臓ポンプを開発しており、多くの研究成果を発表し、特許出願を行っているが、その研究においてはポンプを安定して駆動することができること、駆動部分によどみを生じて血栓を発生させないこと、高速回転するインペラによって溶血を発生させないこと等が重要であることがわかり、その対策技術も種々提案している。
即ち、特開2003−024434号公報(特許文献1)には、軸受周辺で安定した血液流を発生することができるようにし、軽量であり、摩耗粉の発生がなく、かつ軸受部分に血液のよどみを発生することがないようにした人工心臓ポンプを提案している。また、特開2007−000350号公報(特許文献2)には、インペラのスラスト方向及びラジアル方向のいずれも動圧軸受で支持するに際して、動圧軸受の間隙を流れる動作流体としての血液をインペラの吐出側から再循環させることなく、また、特にスラスト軸受を上下両方に設けることなく、片方のみで支持し安定して作動することができるようにした、動圧軸受を備えた人工心臓ポンプを提案している。
更に、特願2006−290574号(特許文献3)では、人工心臓ポンプ内でインペラを安定して回転させることができ、またベーンの端部とケーシング内面と各種の力によっても衝突し血液破壊を生じることがないようにするとともに、できる限り多くの部品を高分子材料で製造することができるようにした技術を提案している。なお、他の出願人による特表2001−515765号公報には、くさび形流体軸受を用いた遠心及び軸流ポンプが開示されている。
特開2003−024434号公報 特開2007−000350号公報 特願2006−290574号 特表2001−515765号公報
前記のように遠心ポンプを用いた人工心臓ポンプの研究開発が進められ、実用化段階に至ったものであるが、特にポンプ内部で回転するインペラについて、より血栓を生じにくく、またより溶血を生じにくいポンプの研究の課程で、先に本願出願人が提案し、また他の出願人が提案している技術の問題点が浮かび上がった。
即ち、例えば前記特許文献1に開示した人工心臓ポンプにおけるラジアル軸受は、インペラ外周に設けたダイレクトドライブのカップリング部分の内側である、インペラの内周面部分に形成している。そのため、インペラ内周面部分のラジアル軸受部分における間隙の正確な形成と、インペラ外周面部分のダイレクトドライブ用カップリング部分での、安定した回転のための正確な間隙形成、更にはこれらの部分での血液循環のための適正な間隙形成が必要となり、全てに適した所定の間隙形成は製造上極めて困難が伴う。
また、前記特許文献2に開示した人工心臓ポンプのラジアル軸受においても、インペラ外周に設けたダイレクトドライブのカップリング部分の内側である、インペラから突出した円筒部の外周面部分に形成している。そのため、前記と同様にこの動圧軸受部分における軸受としての間隙、及び血液循環間隙としての正確な形成と、インペラ外周面部分のダイレクトドライブ用カップリング部分での、安定した回転のための間隙形成とを必要とし、従ってこれらの寸法管理を行うことも製造上困難である。
また、前記特許文献3に提案している人工心臓ポンプのラジアル軸受においては、インペラ外周に設けたダイレクトドライブのカップリング部分の内側であるインペラの内周面部分に形成している。そのため前記特許文献と同様に、このラジアル軸受部分の正確な間隙形成と、ダイレクトドライブ用カップリング部分での正確な間隙形成が必要となるため、製造に際して適切な寸法管理が必要となり、製造が困難となる。
更に、前記特許文献4に開示されている人工心臓ポンプにおいては、流体軸受部分をくさび形としており、このような流体軸受を正確に製造することは困難であり、実用的のものと言うことはできない。
したがって本発明は、本来安定した回転のために正確な寸法管理が必要とされる、磁気カップリングまたはダイレクトドライブのインペラ駆動部分と、正確な寸法管理が重要なラジアル軸受部分を一体化し、両寸法管理を行うことによる製造の困難性を解消し、またそれらの部分の寸法精度の向上をはかることを主たる目的とする。
本発明に係る動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、上記課題を解決するため、内部に従動磁石を円周方向に配置したインペラをケーシング内に回転自在に収納し、前記インペラ内に設けた従動磁石に対向して、インペラの内周側または外周側に駆動磁石を設けてインペラ駆動装置を形成し、前記インペラ内の従動磁石と前記駆動磁石が対向するインペラの内周側または外周側のいずれか片側にのみ動圧ラジアル軸受を設けたことを特徴とする。
本発明に係る他の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、前記動圧軸受を備えた人工心臓ポンプにおいて、前記駆動磁石をインペラの内周側に設け、前記インペラの内周側に動圧ラジアル軸受を設けたことを特徴とする。
本発明に係る他の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、前記動圧軸受を備えた人工心臓ポンプにおいて、前記駆動磁石をインペラの外周側に設け、前記インペラの外周側に動圧ラジアル軸受を設けたことを特徴とする。
本発明に係る他の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、前記動圧軸受を備えた人工心臓ポンプにおいて、前記動圧ラジアル軸受は、インペラの回転軸に平行な面に設けていることを特徴とする。
本発明に係る他の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、前記動圧軸受を備えた人工心臓ポンプにおいて、前記ケーシングには血液の入口と出口を備え、インペラを該ケーシング内においてケーシング内面と接触することなく回転可能に配置したことを特徴とする。
本発明に係る他の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、前記動圧軸受を備えた人工心臓ポンプにおいて、前記インペラの上面側及び下面側にスラスト軸受を設けたことを特徴とする。
本発明に係る他の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、前記動圧軸受を備えた人工心臓ポンプにおいて、前記スラスト軸受を動圧スラスト軸受とし、インペラを全て動圧軸受で支持したことを特徴とする。
本発明に係る他の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、前記動圧軸受を備えた人工心臓ポンプにおいて、前記駆動磁石をケーシング外に設け、インペラの従動磁石と前記駆動磁石とを、ケーシングの壁を介して磁気結合させることにより駆動部分離式とした駆動装置を備えたことを特徴とする。
本発明に係る他の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、前記動圧軸受を備えた人工心臓ポンプにおいて、前記駆動磁石をケーシング内に設け、インペラの従動磁石をケーシング内で駆動する駆動部内蔵式の駆動装置を備えたことを特徴とする。
本発明は上記のように構成したので、本来安定した回転のために正確な寸法管理が必要とされる、磁気カップリングまたはダイレクトドライブのインペラ駆動部分と、正確な寸法管理が重要なラジアル軸受部分を一体化し、インペラの両側の寸法管理を行うこと無く片側のみの寸法管理で済むようにして、製造の困難性を解消し、またそれらの部分の寸法精度の向上をはかることができる。
その際、インペラの内側のみに動圧ラジアル軸受を設けるときには、インペラの外側の間隙の寸法を大きくとることができ、この高速移動部分で発生しやすい血液溶解を防止することができる。また、インペラの外側のみに動圧ラジアル軸受を設けるときには、インペラの内側の間隙の寸法を大きくとることができ、比較的低速で移動する部分で発生しやすい血液のよどみによる血栓の発生を防止することができる。更に、インペラの上下のスラスト軸受とともに、全ての軸受を動圧軸受とすることにより、軸受が無制御、無騒音で安定的に非接触回転を行うことができる。
本発明に係る動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、インペラの内外両側の寸法管理を行わず片側だけで済ませることができるようにするという課題を、内部に従動磁石を円周方向に配置したインペラをケーシング内に回転自在に収納し、前記インペラ内に設けた従動磁石に対向して、インペラの内周側または外周側に駆動磁石を設けてインペラ駆動装置を形成し、前記インペラ内の従動磁石と前記駆動磁石が対向するインペラの内周側または外周側のいずれか片側にのみ動圧ラジアル軸受を設けることによって実現した。
図1には本発明の実施例1を示している。図1に示した人工心臓ポンプ1においては、中心に流入孔2を備えたケーシング3内にインペラ4を周囲の部材と接触することなく回転できるようにしている。なお、ケーシング3はポンプ本体部のほか、蓋体、配管接続部等、適宜の部材で組立可能に構成する。
インペラ4はドーナツ状をなし、内周面5に近接した内部に永久磁石からなる従動磁石6を複数個等間隔に配置している。このインペラ4の上部には円周方向に延びる遠心ポンプ用の複数のベーン7を備え、その上端面には上部動圧スラスト軸受8を備え、また、インペラ4の下端面には下部動圧スラスト軸受9を設けている。これらの上部動圧軸受8とケーシング3の内部下面10との間隙、及び下部動圧軸受9とケーシング3の内部上面11との間隙は、インペラ4をケーシング3の内部で上下方向に安定した体勢で回転させるための動圧スラスト軸受用間隙としている。これらの動圧スラスト軸受は周知のものを用いることができ、例えば図5に示すような上部動圧スラスト軸受8及び下部動圧スラスト軸受9を、図1に示す装置における動圧スラスト軸受として用いることができる。
インペラ4は、従動磁石6を内部に備える被駆動部12を、ケーシング3の内部における下方に形成したインペラ収納部13内に回転自在に収納しており、インペラ収納部13を形成する内筒部14は円筒状をなし、その内筒部14の外周面15がインペラ4の内周面5に対向している。また内筒部14の内部に形成される円筒状空間16内に、インペラを駆動する電磁石または永久磁石の駆動磁石17を備えた駆動部19を収納している。それにより、駆動部19の駆動磁石17が電磁石であるとき、この電磁石が順に励磁され、インペラ4の被駆動部12の内周に配置されている従動磁石6がそれに追従して回転駆動する。また、駆動磁石17が永久磁石であるときには、別途設けたモータにより駆動部19が回転するとき、駆動磁石17の回転によってインペラ4の従動磁石6が追従して回転駆動される。その回転によってベーン7が回転し、ケーシング3の入口2から血液を吸入し、遠心力でこれを出口18側に吐出して人工心臓としてのポンプ作用を行う。
従って図1に示すインペラの駆動方式は、インペラ4の内部の従動磁石6と、駆動部19の駆動磁石17とはケーシング3の内筒部14を挟んで対向しており、血液が循環するポンプ内部と電磁機構が存在する駆動部としての駆動部19とが分離している状態でインペラを駆動する機構を構成し、それによりこの人工心臓ポンプは駆動部分離式の駆動機構としている。またこの駆動機構において、前記のように駆動部19の駆動磁石17が電磁石であるとき、インペラ4の被駆動部12の内周に配置されている従動磁石6が直接駆動されるダイレクトドライブ式駆動装置となり、また、駆動磁石17が永久磁石であるときには、別途設けたモータにより駆動部19が回転すると駆動磁石17の回転によってインペラ4の従動磁石6が追従して回転駆動される磁気カップリング式の駆動装置となる。
図1に示す実施例においては、このような駆動部分離式駆動機構を備えた人工心臓ポンプにおいて、インペラ4の内周面5に動圧ラジアル軸受溝20を設けている。この動圧ラジアル軸受溝20は内筒部14の外周面15と、予め設定した所定の間隙21を形成しており、図示する例ではこの間隙21がS1になるように設定している。それにより動圧ラジアル軸受溝20とこれに対向する内筒部14の外周面15との間に動圧ラジアル軸受を形成する。
このときインペラ4の被駆動部12の外周面22と、ケーシング3のインペラ収納部13の内壁面23とは適宜の間隙が形成されていればよい。このように構成する結果、インペラ4の回転に際しては、前記のような動圧ラジアル軸受によって回転が安定するほか、従動磁石と駆動磁石の間隙が所定の距離に正確に位置する結果、インペラは駆動磁石17によって安定して駆動される
上記のように図1に示す例においては、駆動部分離式駆動機構を備えた人工心臓ポンプにおいて、インペラ4の内周側に動圧ラジアル軸受を形成している。また、この血液ポンプでは、動圧ラジアル軸受を形成するインペラ4の動圧ラジアル軸受溝20と、これと対向する内筒部14の外周面15は互いに駆動部19の駆動軸線と平行な面上に配置されている。また、この人工心臓ポンプにおいては、ラジアル軸受もスラスト軸受も全て動圧軸受によって形成した例を示している。
前記従来技術に記載したような従来の人工心臓ポンプにおいて、動圧ラジアル軸受と磁気結合部分が、インペラの内周側と外周側に分かれている場合は、インペラと駆動部の磁気結合力を維持させながら、ラジアル方向に安定駆動させるためには、インペラ内周側と外周側共にインペラとケーシングの隙間を小さくする必要があり、その寸法管理が製作上大きな問題となり、また、この隙間を小さくすると高剪断応力による溶血や血液のよどみによる血栓の問題が生じる。しかしながら本発明において前記実施例のように、動圧ラジアル軸受と磁気結合による駆動機構をインペラの内周側に配置し、この部分において隙間を狭くしても、反対側のインペラとハウジングの隙間を広げることができ、それによりインペラと駆動部の磁気結合力とラジアル方向の安定性を維持させながら、動圧ラジアル軸受を設けていない側で溶血及び血栓が発生する問題を改善させることができるようになる。
図1に示す実施例においては、特にインペラの内周側でのみ厳密な寸法管理を行うのみで、外周側での厳密な寸法管理は必要が無く、安定したインペラの回転が可能なポンプを容易に製造できるようになる。しかも、動圧ラジアル軸受部分における前記のような寸法管理を行うことによって、インペラ3内部の従動磁石6と駆動部19の駆動磁石17の間隙も正確に管理されることとなり、それによっても安定した駆動が可能となるため、相乗効果によってこの人工心臓ポンプは安定して駆動されることとなる。
図1に示す実施例においては、動圧ラジアル軸受をインペラ4の内側に配置するに際して、インペラ4の内周面5側に動圧ラジアル軸受溝を形成した例を示したが、そのほか図2に示すように、この内周面5に対向するケーシング3の内筒部14における外周面15に動圧ラジアル軸受溝24を形成しても、その作用は同様である。また、図2に示す例においてはインペラ4の外側において充分大きな間隙を形成することができる特性を生かして、この間隙S2を充分大きくするための構成に構造を変更した例を示している。このようにインペラ外周側の間隔を充分広げることによって、剪断応力の高いインペラ外周側での溶血を無くすことができるようになる。
前記図1及び図2に示す実施例においては、駆動部分離式駆動機構を備えた人工心臓ポンプにおいて、インペラ4の内周側に磁気結合部分と動圧ラジアル軸受とを形成した例を示したが、例えば図3に示すように、インペラ4の外周側においてケーシング3内に駆動装置を配置して、ダイレクトドライブ式の駆動部内蔵式駆動機構とし、インペラ4の外周側に動圧ラジアル軸受を配置するように構成しても良い。
即ち図3に示す例においては、図1及び図2に示す実施例とは多くの構成で同様であり、同じ構成部分には同じ符号を付して、その部分の詳細な説明は省略する。図3に示す例においてはインペラ4を回転駆動するに際して、インペラ4の外周面22に近接して従動磁石6を等間隔に配置し、この外周面22に対向するケーシング3の内周面23に近接して駆動磁石26を配置し、外部から電力を供給可能としている。それによりケーシング3内にはインペラを初め、全ての駆動部を収納する駆動部内蔵式としている。
この駆動部内蔵式の人工心臓ポンプにおいては、上記のようにインペラ4の駆動部分がこのインペラ4の外周に存在し、この外周部分に動圧ラジアル軸受とするため図3に示す例においてはケーシング3の内周面23に動圧ラジアル軸受溝27を形成している。そのため、インペラ4の外周面22と動圧ラジアル軸受溝27の間隙S3は所定の値に正確に形成する。その結果インペラ4の回転に際しては、前記のような動圧ラジアル軸受によって回転が安定するほか、従動磁石と駆動磁石の間隙が所定の距離に正確に位置する結果、インペラ4は駆動磁石26によって安定して駆動できることは前記実施例と同様である。
この実施例においても、動圧スラスト軸受部分については前記実施例と同様であり、図5に示すような上部動圧スラスト軸受8及び下部動圧スラスト軸受9を用いることによって、インペアラ4は上下方向にも安定して回転駆動することができる。
図3に示す例においては、動圧ラジアル軸受と磁気結合部分をインペラの外周側に配置し、この部分において隙間を狭くしても、反対側のインペラとハウジングの隙間を広げることができ、それによりインペラと駆動部の磁気結合力とラジアル方向の安定性を維持させながら、特に内周側で発生しやすい血液のよどみによる血栓が発生する問題を改善することができる。
図3に示す例においては、動圧ラジアル軸受と磁気結合部分をインペラ4の外周側に配置し、動圧ラジアル軸受のための動圧ラジアル軸受溝をケーシング3の内周面23に設ける例を示したが、そのほか例えば図4に示すように動圧ラジアル軸受溝30をインペラ4の外周面22に設けることによって間隙29を形成するようにしてもその作用は同様である。また図4に示す例においては、インペラ4の内周面5と内筒部14の外周面15との間隙S4を充分大きくとって、この部分での血液のよどみが無くなるようにし、この部分での血栓の発生を確実に防止している。
本発明の第1実施例の1態様を示す断面図である。 本発明の第1実施例の他の態様を示す断面図である。 本発明の第2実施例の1態様を示す断面図である。 本発明の第2実施例の他の態様を示す断面図である。 本発明においてステータの上下面に設ける動圧スラスト軸受の説明図である。
符号の説明
1 人工心臓ポンプ
2 流入孔
3 ケーシング
4 インペラ
5 内周面
6 従動磁石
7 ベーン
8 上部動圧スラスト軸受
9 下部動圧スラスト軸受
10 内部下面
11 内部上面
12 被駆動部
13 インペラ収納部
14 内筒部
15 外周面
16 円筒状空間
17 駆動磁石
18 流出孔
19 駆動部
20 動圧ラジアル軸受
21 間隙
22 外周面
23 内周面

Claims (9)

  1. 内部に従動磁石を円周方向に配置したインペラをケーシング内に回転自在に収納し、前記インペラ内に設けた従動磁石に対向して、インペラの内周側または外周側に駆動磁石を設けてインペラ駆動装置を形成し、
    前記インペラ内の従動磁石と前記駆動磁石が対向するインペラの内周側または外周側のいずれか片側にのみ動圧ラジアル軸受を設けたことを特徴とする動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
  2. 前記駆動磁石をインペラの内周側に設け、前記インペラの内周側に動圧ラジアル軸受を設けたことを特徴とする請求項1記載の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
  3. 前記駆動磁石をインペラの外周側に設け、前記インペラの外周側に動圧ラジアル軸受を設けたことを特徴とする請求項1記載の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
  4. 前記動圧ラジアル軸受は、インペラの回転軸に平行な面に設けていることを特徴とする請求項1記載の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
  5. 前記ケーシングには血液の入口と出口を備え、インペラを該ケーシング内においてケーシング内面と接触することなく回転可能に配置したことを特徴とする請求項1記載の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
  6. 前記インペラの上面側及び下面側にスラスト軸受を設けたことを特徴とする請求項1記載の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
  7. 前記スラスト軸受を動圧スラスト軸受とし、インペラを全て動圧軸受で支持したことを特徴とする請求項1記載の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
  8. 前記駆動磁石をケーシング外に設け、インペラの従動磁石と前記駆動磁石とを、ケーシングの壁を介して磁気結合させることにより駆動部分離式とした駆動装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
  9. 前記駆動磁石をケーシング内に設け、インペラの従動磁石をケーシング内で駆動する駆動部内蔵式の駆動装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
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