JP2008232963A - プローブ、プローブ装置および検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】導体パターンについての検査を正確に行い得るプローブを提供する。
【解決手段】検査用信号Seが供給されているフレキシブル基板100の導体パターン102に近接させられた状態において検査用信号Seの供給に伴って導体パターン102との間の静電容量C0を介して流れる電流信号Siを検出する検出用電極21と、検出用電極21の周囲に絶縁体22を挟んで設けられたシールド電極23とを備え、シールド電極23は、検査時に導体パターン102に近接させられる検出用電極21の先端部21aからシールド電極23までの最短距離が検出用電極21における先端部21aを除く部位からシールド電極23までの最短距離よりも短くなるように構成されている。
【選択図】図3
【解決手段】検査用信号Seが供給されているフレキシブル基板100の導体パターン102に近接させられた状態において検査用信号Seの供給に伴って導体パターン102との間の静電容量C0を介して流れる電流信号Siを検出する検出用電極21と、検出用電極21の周囲に絶縁体22を挟んで設けられたシールド電極23とを備え、シールド電極23は、検査時に導体パターン102に近接させられる検出用電極21の先端部21aからシールド電極23までの最短距離が検出用電極21における先端部21aを除く部位からシールド電極23までの最短距離よりも短くなるように構成されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、検査対象体の導体パターンに流れる電気信号を検出する検出用電極と検出用電極の周囲に絶縁体を挟んで設けられたシールド電極とを備えたプローブ、そのプローブを備えたプローブ装置、およびそのプローブ装置を備えた検査装置に関するものである。
この種の検査装置として、特許第2994259号公報に開示された基板検査装置が知られている。この基板検査装置は、被検査基板の導体パターンの良否を検査(テスト)する装置であって、導体パターンにおける広ピッチ側の電極に接触可能なコンタクトプローブと、導体パターンにおける狭ピッチ側の検査対象電極において発生する電磁界を検出して検出信号を出力する非接触センサと、検出信号を処理する波形処理回路等を備えて構成されている。この基板検査装置では、非接触センサによって検出された電磁界に対応する検出信号の電圧レベルと基準値とを比較することにより、導体パターンの不良の有無を判定することが可能となっている。この場合、非接触センサには、広ピッチ側の電極からの放射波(電磁界)が非接触センサに届くのを防止するシールドが設けられている。このため、この基板検査装置では、狭ピッチ側の検査対象電極以外からの放射波の影響を低減することが可能となっている。
特許第2994259号公報(第4−5頁、第1図)
ところが、上記の基板検査装置には、以下の問題点がある。すなわち、この基板検査装置では、非接触センサに設けたシールドによって検査対象電極以外からの放射波(外乱)の影響の低減を図っている。この場合、この種のシールドは、一般的に、導電性材料で形成されてグランド電位に接続されると共に、絶縁体を挟んで非接触センサの周囲に設けられている。つまり、非接触センサとシールドとが絶縁体を介して容量結合された状態となっている。このため、非接触センサから出力される検出信号の一部が、非接触センサとシールドとの間の静電容量によってシールド側に流れて、その分、非接触センサから波形処理回路に出力される検出信号のレベルが低下(検出信号が減衰)することがある。
この検出信号の減衰率は、非接触センサとシールドとの間の静電容量が大きいほど大きくなる。また、非接触センサとシールドとの間の静電容量は、両者の距離に反比例する。したがって、検出信号の減衰率を低く抑えるためには、両者の距離を長くするのが好ましい。しかしながら、非接触センサからシールドまでの距離が長くなるほどシールド効果が低下して、外乱の影響を受け易くなる。したがって、この種の非接触センサを用いる上記の基板検査装置には、検出信号の減衰率および外乱の影響の双方を低く抑えるのが困難な結果、検査結果が不正確となるおそれがあるという問題点が存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、導体パターンについての検査を正確に行い得るプローブ、プローブ装置および検査装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載のプローブは、検査用信号が供給されている検査対象体の導体パターンに近接させられた状態において当該検査用信号の供給に伴って当該導体パターンとの間の静電容量を介して流れる電気信号を検出する検出用電極と、当該検出用電極の周囲に絶縁体を挟んで設けられたシールド電極とを備えたプローブであって、前記シールド電極は、検査時に前記導体パターンに近接させられる前記検出用電極の先端部から当該シールド電極までの最短距離が当該検出用電極における当該先端部を除く部位から当該シールド電極までの最短距離よりも短くなるように構成されている。
また、請求項2記載のプローブは、請求項1記載のプローブにおいて、前記検出用電極は、円柱状に形成され、前記シールド電極は、円錐台形の筒状に形成されると共に前記検出用電極を取り囲むようにして設けられている。
また、請求項3記載のプローブは、請求項1記載のプローブにおいて、前記検出用電極は、円柱状に形成され、前記シールド電極は、その先端部側が円錐台形の筒状でかつその基端部側が円筒状に形成されると共に前記検出用電極を取り囲むようにして設けられている。
さらに、請求項4記載のプローブは、請求項1記載のプローブにおいて、前記検出用電極は、円柱状に形成され、前記シールド電極は、円形の中心孔が形成された円板をその先端部に有する円筒状に形成されると共に前記検出用電極を取り囲むようにして設けられている。
また、請求項5記載のプローブは、請求項1から4のいずれかに記載のプローブにおいて、前記検出用電極は、前記導体パターンに近接させられた状態において当該導体パターンに対向する端面の最大幅が当該導体パターンの幅よりも短くなるように形成されている。
また、請求項6記載のプローブ装置は、請求項1から5のいずれかに記載のプローブと、当該プローブによって検出された前記電気信号に対して所定の処理を実行する処理回路とを備えている。
また、請求項7記載の検査装置は、請求項6記載のプローブ装置と、検査対象体の導体パターンに検査用信号を供給する検査用信号供給部と、前記プローブ装置から出力される電気信号に基づいて前記導体パターンの検査を実行する検査部とを備えている。
請求項1記載のプローブによれば、検出用電極の先端部からシールド電極までの最短距離が検出用電極における先端部を除く部位からシールド電極までの最短距離よりも短くなるようにシールド電極を構成したことにより、例えばシールド電極を円筒状に形成したプローブ、つまり検出用電極からシールド電極までの距離が一定の構成と比較して、検出用電極とシールド電極との間の全体としての静電容量を同程度に維持しつつ、検出用電極の先端部からシールド電極までの最短距離が短い分、シールド電極によるシールド効果を十分に高めることができる。したがって、このプローブによれば、SN比が十分に高い電気信号に基づいて導体パターンについての検査を正確に行うことができる。
また、請求項2記載のプローブによれば、シールド電極を円錐台形の筒状に形成したことにより、先端部に向かうに従って小径となるようにプローブを構成することができるため、例えば、検査対象の導体パターンの近傍に電子部品等が実装されている場合であっても、プローブとその電子部品等との干渉を避けることができる。
また、請求項3記載のプローブによれば、その先端部側が円錐台形の筒状でかつその基端部側が円筒状にシールド電極を形成したことにより、シールド電極を全体として円錐台形の筒状に形成した構成、つまり基端部から先端部までの長さおよび基端部の外径が互いに等しく、かつ基端部から先端部に向かうに従って外径が徐々に細くなるようにシールド電極を形成した構成と比較して、基端部側を円筒状に形成した分、検出用電極からシールド電極までの平均距離を長くすることができる。このため、このプローブによれば、その分、検出用電極とシールド電極との間の全体としての静電容量を小さくすることができる結果、検出用電極によって検出された電気信号の減衰率を一層低く抑えることができる。
さらに、請求項4記載のプローブによれば、円形の中心孔が形成された円板をその先端部に有する円筒状にシールド電極を形成したことにより、シールド電極を全体として円錐台形の筒状に形成した構成やシールド電極の先端部側を円錐台形の筒状に形成した構成、つまり基端部から先端部までの長さおよび基端部の外径が互いに等しく、かつ基端部または中間部分から先端部に向かうに従って外径が徐々に細くなるようにシールド電極を形成した構成と比較して、先端部を除く部分を円筒状に形成した分、検出用電極からシールド電極までの平均距離を一層長くすることができる。このため、このプローブによれば、その分、検出用電極とシールド電極との間の全体としての静電容量をさらに小さくすることができる結果、検出用電極によって検出された電気信号の減衰率をさらに低く抑えることができる。
また、請求項5記載のプローブによれば、導体パターンに対向する端面の最大幅が導体パターンの幅よりも短くなるように検出用電極を形成したことにより、例えば、検査対象の導体パターンに隣接する導体パターンに検査用信号が供給されていたとしても、その隣接する導体パターンとの間の静電容量を介して流れる電気信号が検出用電極によって誤検出される事態を確実に防止することができる。
また、請求項6記載のプローブ装置によれば、上記のプローブを備えたことにより、上記のプローブが有する効果と同様の効果を実現することができる。
また、請求項7記載の検査装置によれば、上記のプローブ装置を備えたことにより、上記のプローブが有する効果と同様の効果を実現することができる。
以下、本発明に係るプローブ、プローブ装置および検査装置の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、回路基板検査装置1の構成について、図面を参照して説明する。図1に示す回路基板検査装置1は、本発明に係る検査装置の一例であって、例えば、同図に示すフレキシブル基板100に対する所定の電気的検査を実行可能に構成されている。ここで、フレキシブル基板100は、本発明における検査対象体の一例であって、同図に示すように、基板本体101上に複数の導体パターン102が形成されて構成されている。この場合、各導体パターン102のピッチは一端部102a(同図における下端部)が広く、他端部102b(同図における上端部)が狭く形成されている。
一方、回路基板検査装置1は、図1に示すように、プローブ装置2、移動機構3、検査用信号供給部4、アンプ5、A/D変換部6、操作部7、表示部8、制御部9および記憶部10を備えて構成されている。
プローブ装置2は、プローブ11およびI/V変換回路12を備えて構成されている。プローブ11は、本発明に係るプローブの一例であって、図2,3に示すように、検出用電極21、絶縁体22、シールド電極23および被覆体24を備えて構成されている。検出用電極21は、導電性を有する材料によって形成されると共に、基端部21b(両図における上端部)がI/V変換回路12の信号入力端子(図示せず)に接続されている。また、検出用電極21は、フレキシブル基板100の導体パターン102における他端部102bの幅よりもその直径が短い円柱状に形成されている。つまり、検出用電極21は、導体パターン102に近接させられた状態において導体パターン102に対向する端面(図2に示す円形の端面)の最大幅(この構成では円形の端面の直径)が導体パターン102における他端部102bの幅よりも短くなるように形成されている。この場合、検出用電極21は、検査時において先端部21a(両図における下端部)がフレキシブル基板100の導体パターン102に近接されたとき、つまり導体パターン102と容量結合された状態において、後述する検査用信号Seの供給に伴って導体パターン102と検出用電極21との間の静電容量C0を介して流れる電流信号Si(本発明における電気信号)を非接触で検出する。
絶縁体22は、例えば発泡性ポリエチレンで形成されている。また、絶縁体22は、図2,3に示すように、先端部22a(両図における下端部)が小径で基端部22b(両図における上端部)が大径の円錐台形の筒状に形成されると共に、検出用電極21を取り囲むようにして設けられている。
シールド電極23は、外乱の影響を防止(シールド)するための電極であって、導電性を有する材料によって形成されると共に、I/V変換回路12を介してグランド電位に接続されている。また、シールド電極23は、図2,3に示すように、先端部23a(両図における下端部)が小径で基端部23b(両図における上端部)が大径の円錐台形の筒状に形成されると共に、絶縁体22を挟んで検出用電極21を取り囲むようにして設けられれている。つまり、シールド電極23は、両図に示すように、検出用電極21からシールド電極23までの最短距離Lが、先端部23a(検出用電極21の先端部21a側)において最も短く、かつ基端部23b(検出用電極21の基端部21b側)に向かうに従って徐々に長くなるように形成されている。言い換えると、シールド電極23は、検出用電極21の先端部21aからシールド電極23までの最短距離Lが、検出用電極21における先端部21aを除く部位からシールド電極23までの最短距離Lよりも短くなるように形成されている。被覆体24は、絶縁材料(例えば熱可塑性エラストマー)によって円錐台形の筒状に形成されると共に、シールド電極23を取り囲む(被覆する)ようにして設けられている。
ここで、この種のプローブ11では、検出用電極に流れる電流信号Siの一部が検出用電極21とシールド電極23との間の静電容量を介してシールド電極23に流れて電流信号Siが減衰する。この場合、電流信号Siの減衰率は、検出用電極21とシールド電極23との間の静電容量が大きいほど大きくなる。また、検出用電極21とシールド電極23との間における検出用電極21の単位面積当たりの静電容量の大きさは、検出用電極21からシールド電極23までの距離に反比例する。したがって、検出用電極21とシールド電極23との間における検出用電極21の単位面積当たりの静電容量を小さくして電流信号Siの減衰率を低く抑えるためには、その距離を長くするのが好ましい。
一方、検出用電極21からシールド電極23までの距離が長くなるほどシールド電極23によるシールドの効果が低下して、外乱の影響を受け易くなる。また、この影響は、検査対象の導体パターン102に近接させられる先端部21aほど大きい。この場合、このプローブ11では、シールド電極23を先端部23aが最も小径となる円錐台形の筒状に形成することで、上記した電流信号Siの減衰率を低く抑えつつ、円筒状のシールド電極423を備えたプローブ411(図4参照)と比較して外乱の影響を低く抑えることが可能となっている。
具体的に説明すると、プローブ11における検出用電極21からシールド電極23までの平均距離と、図4に示すプローブ411における検出用電極421からシールド電極423までの距離とがほぼ均しいとき、つまりシールド電極23およびシールド電極423の体積が互いにほぼ均しいときには、検出用電極21とシールド電極23との間の全体としての静電容量と、検出用電極421とシールド電極423との間の全体としての静電容量とがほぼ均しくなる。一方、先端部21aにおける検出用電極21からシールド電極23までの最短距離Lは、プローブ411の先端部421aにおける検出用電極421からシールド電極423までの最短距離Lよりも短くなっている。このため、プローブ11におけるシールド電極23によるシールド効果は、プローブ411におけるシールド効果よりも十分に大きくなっている。したがって、プローブ11では、シールド電極23を円錐台形の筒状に形成したことで、シールド電極423を円筒状に形成したプローブ411と比較して、全体としての静電容量が同じであったとしても、シールド効果が十分に高められている。
I/V変換回路12は、本発明における処理回路に相当し、プローブ11によって検出された電流信号Siを電圧信号Svに変換(本発明における所定の処理)して出力する。この場合、電流信号Siの減衰を少なく抑えるために、プローブ11は、I/V変換回路12に直接接続されている。
移動機構3は、制御部9の制御に従ってプローブ装置2を移動させる。検査用信号供給部4は、図1に示すように、電源部31、切替回路32、および複数の信号供給プローブ33を備えて構成されている。電源部31は、検査用信号Se(例えば交流信号)を出力する。切替回路32は、同図に示すように、プローブ11と同数のスイッチ32aを備えて構成され、制御部の制御に従ってオン状態またはオフ状態に移行することにより、各信号供給プローブ33に対する検査用信号Seの出力および出力停止を行う。信号供給プローブ33は、フレキシブル基板100における導体パターン102の一端部102aに接続されて電源部31からの検査用信号Seを導体パターン102に供給する。この場合、この検査用信号供給部4には、フレキシブル基板100における導体パターン102の数と同数の信号供給プローブ33が備えられている。
アンプ5は、プローブ装置2のI/V変換回路12から出力された電圧信号Svを所定の増幅率で増幅する。A/D変換部6は、アンプ5によって増幅された電圧信号Svをアナログ/デジタル変換して電圧データDvを出力する。操作部7は、電源スイッチや、検査開始スイッチ等の各種スイッチを備えて構成され、これらのスイッチが操作されたときに操作信号Soを出力する。表示部8は、制御部9の制御に従って各種の表示を行う。
制御部9は、本発明における検査部に相当し、操作部7からの操作信号Soに従って各種の処理を実行する。具体的には、制御部9は、検査用信号供給部4の電源部31による検査用信号Seの出力を制御すると共に、検査用信号供給部4の切替回路32におけるスイッチ32aのオンオフを制御する。また、制御部9は、A/D変換部6から出力された電圧データDvに基づいて電圧値Vdを算出すると共に、電圧値Vdと記憶部10に記憶されている基準値Vsとを比較することにより、導体パターン102の良否を判定(検査)する。つまり、制御部9は、プローブ11によって検出された電流信号Siに基づいて導体パターン102の良否を判定する。さらに、制御部9は、導体パターン102についての良否判定の結果を表示部8に表示させる。記憶部10は、基準値Vsを記憶すると共に、制御部9によって算出された電圧値Vdを一時的に記憶する。
次に、回路基板検査装置1を用いてフレキシブル基板100の導体パターン102の良否を検査する方法、およびその際の回路基板検査装置1の動作について説明する。
まず、図外の載置台にフレキシブル基板100を載置して固定する。次いで、図1に示すように、各導体パターン102の一端部102aに回路基板検査装置1の検査用信号供給部4における信号供給プローブ33をそれぞれ接触させる。続いて、操作部7を操作して、回路基板検査装置1を作動させる。この際に、制御部9が、検査用信号供給部4の電源部31を制御して、検査用信号Seの出力を開始させる。
また、制御部9は、検査用信号供給部4の切替回路32を制御して、各スイッチ32aのうちの1つのスイッチ32a(例えば、同図における左端のスイッチ32a)をオン状態に移行させると共に、そのスイッチ32aを除く他のスイッチ32aをオフ状態に移行させる。これにより、各導体パターン102のうちの1つの導体パターン102における一端部102aに、電源部31からの検査用信号Seが信号供給プローブ33を介して供給される。
次いで、制御部9は、移動機構3を制御して、検査用信号Seが供給されている導体パターン102(この例では、図1における左端の導体パターン102)の他端部102bにプローブ11の先端部が近接するようにプローブ装置2を移動させる。この場合、図3に示すように、導体パターン102の他端部102bに近接させられたプローブ11は、導体パターン102に対して容量結合された状態となっている。このため、導体パターン102に対する交流の検査用信号Seの供給に伴い、プローブ11の検出用電極21には、導体パターン102との間の静電容量(同図に示す静電容量C0)を介して電流信号Siが流れる(つまり検出用電極21によって電流信号Siが検出される)。この場合、導体パターン102に対向する端面の最大幅が導体パターン102の他端部102bの幅よりも短くなるように検出用電極21が形成されているため、例えば、検査対象の導体パターン102に隣接する導体パターン102に検査用信号Seが供給されていたとしても、その隣接する導体パターン102との間の静電容量を介して流れる電流信号Siが検出用電極21によって検出(誤検出)される事態が確実に防止される。
次いで、プローブ装置2のI/V変換回路12がプローブ11によって検出された電流信号Siを電圧値Vdに変換する。続いて、アンプ5が、電圧値Vdを所定の増幅率で増幅し、A/D変換部6が、増幅された電圧値Vdをアナログ/デジタル変換して電圧データDvを出力する。次いで、制御部9は、電圧データDvに基づいて電圧値Vdを算出して記憶部10に記憶させる。続いて、制御部9は、検査用信号供給部4の切替回路32を制御してオン状態およびオフ状態に移行させるスイッチ32aを順次切り替えると共に、移動機構3を制御してプローブ11を移動させつつ、フレキシブル基板100における全ての導体パターン102についての上記の電圧値Vdの算出および記憶を行う。
次いで、制御部9は導体パターン102の良否判定処理を実行する。この良否判定処理では、制御部9は、記憶部10に記憶されている全ての導体パターン102についての電圧値Vdと、記憶部10に記憶されている基準値Vsとを比較する。この場合、電圧値Vdが基準値Vs以上のときには、制御部9は、その導体パターン102は断線していない良好な状態であると判定する。一方、電圧値Vdが基準値Vsよりも小さいときには、導体パターン102に断線が発生している可能性があるため、制御部9は、その導体パターン102が不良状態であると判定する。次いで、制御部9は、各導体パターン102についての良否の判定結果を記憶部10に記憶する。これにより、良否判定処理が完了する。
次いで、制御部9は、良否の判定処理の結果を記憶部10から読み出して、表示部8に表示させる。これにより、フレキシブル基板100の導体パターン102の検査が完了する。この場合、上記したように、この回路基板検査装置1では、プローブ11のシールド電極23を円錐台形の筒状に形成したことで、シールド電極23によるシールド効果が十分に高められている。したがって、SN比が十分に高い電流信号Siに基づいて導体パターン102についての検査を正確に行うことが可能となっている。
このように、このプローブ11、プローブ装置2および回路基板検査装置1によれば、検出用電極21の先端部21aからシールド電極23までの最短距離Lが検出用電極21における先端部21aを除く部位からシールド電極23までの最短距離Lよりも短くなるようにシールド電極23を構成したことにより、例えばシールド電極423を円筒状に形成した構成、つまり検出用電極421からシールド電極423までの距離が一定の構成と比較して、検出用電極21とシールド電極23との間の全体としての静電容量を同程度に維持しつつ、検出用電極21の先端部21aからシールド電極23までの最短距離Lが短い分、シールド電極23によるシールド効果を十分に高めることができる。したがって、このプローブ11、プローブ装置2および回路基板検査装置1によれば、SN比が十分に高い電流信号Siに基づいて導体パターン102についての検査を正確に行うことができる。
また、このプローブ11、プローブ装置2および回路基板検査装置1によれば、シールド電極23を円錐台形の筒状に形成したことにより、先端部に向かうに従って小径となるようにプローブ11を構成することができるため、例えば、検査対象の導体パターン102の近傍に電子部品等が実装されている場合であっても、プローブ11とその電子部品等との干渉を避けることができる。
また、このプローブ11、プローブ装置2および回路基板検査装置1によれば、導体パターン102に対向する端面の最大幅が導体パターン102の他端部102bの幅よりも短くなるように検出用電極21を形成したことにより、例えば、検査対象の導体パターン102に隣接する導体パターン102に検査用信号Seが供給されていたとしても、その隣接する導体パターン102との間の静電容量を介して流れる電流信号Siが検出用電極21によって検出(誤検出)される事態を確実に防止することができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、シールド電極23を円錐台形の筒状に形成した構成例について上記したが、図5に示すように、シールド電極223の先端部223a側を円錐台形の筒状に形成すると共に、基端部223b側を円筒状に形成したプローブ211を採用することもできる。このプローブ211においても、例えば上記したプローブ411と比較して、検出用電極221とシールド電極223との間の全体としての静電容量を同程度に維持しつつ、検出用電極221の先端部221aからシールド電極223までの最短距離Lが短い分、シールド電極223によるシールド効果を十分に高めることができるため、SN比が十分に高い電流信号Siに基づいて導体パターン102についての検査を正確に行うことができる。
また、このプローブ211によれば、シールド電極を全体として円錐台形の筒状に形成した構成、つまり基端部から先端部までの長さおよび基端部の外径が互いに等しく、かつ基端部から先端部に向かうに従って外径が徐々に細くなるようにシールド電極を形成した構成と比較して、基端部223b側を円筒状に形成した分、検出用電極221からシールド電極223までの平均距離を長くすることができる。このため、その分、検出用電極221とシールド電極223との間の全体としての静電容量を小さくすることができる結果、検出用電極221によって検出された電流信号Siの減衰率を一層低く抑えることができる。
また、図6,7に示すプローブ311を採用することもできる。この場合、プローブ311のシールド電極323は、円筒状に形成した本体部331と、円形の中心孔332aが形成されて本体部331の先端部331a(検出用電極321の先端部321a側)に形成された円板332とを備えて構成されている。このプローブ311は、両図に示すように、円板332を本体部331の先端部に形成することにより、検出用電極321の先端部321aからシールド電極323までの最短距離Lを、検出用電極321における先端部321aを除く部分からシールド電極323までの最短距離Lよりも短くなるように構成されている。したがって、このプローブ311においても、上記したプローブ411と比較して、検出用電極321とシールド電極323との間の全体としての静電容量を同程度に維持しつつ、検出用電極321の先端部321aからシールド電極323までの最短距離Lが短い分、シールド電極323によるシールド効果を十分に高めることができるため、SN比が十分に高い電流信号Siに基づいて導体パターン102についての検査を正確に行うことができる。
また、このプローブ311によれば、シールド電極を全体として円錐台形の筒状に形成した構成やシールド電極の先端部側を円錐台形の筒状に形成した構成、つまり基端部から先端部までの長さおよび基端部の外径が互いに等しく、かつ基端部または中間部分から先端部に向かうに従って外径が徐々に細くなるようにシールド電極を形成した構成と比較して、先端部331aを除く部分を円筒状に形成した分、検出用電極321からシールド電極323までの平均距離を一層長くすることができる。このため、その分、検出用電極321とシールド電極323との間の全体としての静電容量をさらに小さくすることができる結果、検出用電極321によって検出された電流信号Siの減衰率をさらに低く抑えることができる。
また、絶縁体22を発泡性ポリエチレンで形成した例について上記したが、発泡性ポリエチレンに代えて他の絶縁材料を用いることもできる。さらに、検査対象体としてのフレキシブル基板100を検査する例について上記したが、検査対象としては、これに限定されず、ベアボード、ハード基板、有機EL用のガラス基板およびフラットパネルディスプレイ用(液晶用)のガラス基板等の任意の基板に対する検査に回路基板検査装置1を用いることができるのは勿論である。
1 回路基板検査装置
2 プローブ装置
4 検査用信号供給部
9 制御部
11,211,311 プローブ
12 I/V変換回路
21,221,321 検出用電極
21a,221a,321a,331a 先端部
22 絶縁体
23,223,323 シールド電極
100 フレキシブル基板
102 導体パターン
331 本体部
332 円板
332a 中心孔
Se 検査用信号
Si 電流信号
2 プローブ装置
4 検査用信号供給部
9 制御部
11,211,311 プローブ
12 I/V変換回路
21,221,321 検出用電極
21a,221a,321a,331a 先端部
22 絶縁体
23,223,323 シールド電極
100 フレキシブル基板
102 導体パターン
331 本体部
332 円板
332a 中心孔
Se 検査用信号
Si 電流信号
Claims (7)
- 検査用信号が供給されている検査対象体の導体パターンに近接させられた状態において当該検査用信号の供給に伴って当該導体パターンとの間の静電容量を介して流れる電気信号を検出する検出用電極と、当該検出用電極の周囲に絶縁体を挟んで設けられたシールド電極とを備えたプローブであって、
前記シールド電極は、検査時に前記導体パターンに近接させられる前記検出用電極の先端部から当該シールド電極までの最短距離が当該検出用電極における当該先端部を除く部位から当該シールド電極までの最短距離よりも短くなるように構成されているプローブ。 - 前記検出用電極は、円柱状に形成され、
前記シールド電極は、円錐台形の筒状に形成されると共に前記検出用電極を取り囲むようにして設けられている請求項1記載のプローブ。 - 前記検出用電極は、円柱状に形成され、
前記シールド電極は、その先端部側が円錐台形の筒状でかつその基端部側が円筒状に形成されると共に前記検出用電極を取り囲むようにして設けられている請求項1記載のプローブ。 - 前記検出用電極は、円柱状に形成され、
前記シールド電極は、円形の中心孔が形成された円板をその先端部に有する円筒状に形成されると共に前記検出用電極を取り囲むようにして設けられている請求項1記載のプローブ。 - 前記検出用電極は、前記導体パターンに近接させられた状態において当該導体パターンに対向する端面の最大幅が当該導体パターンの幅よりも短くなるように形成されている請求項1から4のいずれかに記載のプローブ。
- 請求項1から5のいずれかに記載のプローブと、当該プローブによって検出された前記電気信号に対して所定の処理を実行する処理回路とを備えているプローブ装置。
- 請求項6記載のプローブ装置と、検査対象体の導体パターンに検査用信号を供給する検査用信号供給部と、前記プローブ装置から出力される電気信号に基づいて前記導体パターンの検査を実行する検査部とを備えている検査装置。
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JP2007075850A JP2008232963A (ja) | 2007-03-23 | 2007-03-23 | プローブ、プローブ装置および検査装置 |
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-
2007
- 2007-03-23 JP JP2007075850A patent/JP2008232963A/ja active Pending
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