JP2008231563A - 浸炭部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】減圧浸炭における処理時間の短縮化や浸炭ガスの使用量の削減を図り、また、部分的に浸炭濃度が異なる製品を容易に得る。
【解決手段】鋼部材の表面の少なくとも一部に酸化皮膜を形成する酸化皮膜形成工程と、浸炭ガスが酸化皮膜を還元する際に生成する炭素を鋼部材の表面に拡散させることを伴う真空浸炭処理工程とを備える。形成する酸化皮膜の厚さを0.05〜5μmの範囲に制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼部材に真空浸炭処理を施す浸炭部品の製造方法に関する。
表面の強度向上を目的とする鉄鋼材料の浸炭処理は、従来からガス浸炭や真空浸炭などの方法で行われている。例えばガス浸炭において予備酸化により浸炭性を向上させる方法としては、高合金鋼を予備酸化後に浸炭する方法(特許文献1)、減圧下で予備酸化後に浸炭する方法(特許文献2)などが知られている。また、減圧下で浸炭部材を製造する方法としては、減圧炉内で浸炭と窒化を連続で行う方法(特許文献3)、エチレンガスを用いて迅速に減圧浸炭する方法(特許文献4)、減圧下でパルス的に浸炭ガスを供給することで迅速に浸炭する方法(特許文献5)などが知られている。さらに、部分浸炭または浸炭深さや浸炭濃度を部分的に変化させる方法が、防炭剤を用いて部分的に浸炭する方法(特許文献6,7)、メッキを用いた部分的浸炭方法(特許文献8)、塑性変形を利用して浸炭深さを制御する方法(特許文献9)、高濃度浸炭を行った後に不要な部分を研削や切削で除去する方法(特許文献10)などで知られている。
特開昭50−1930号公報 特開平9−324255号公報 特開2006−28541号公報 特開平11−315363号公報 特開2004−332074号公報 特開平10−273771号公報 特開平4−32537号公報 特開平8−60335号公報 特開平5−25610号公報 特開平4−250927号公報
ガス浸炭では、表面に粒界酸化層が形成され初期クラックの役割を果たすので疲労強度が低下したり、焼入れに有効な元素が酸化で消耗してしまい焼入れ不足組織が生じてピッチング強度が低下したりすることがある。その点、減圧(真空)下での浸炭は、粒界酸化層が形成されないため、ピッチング強度の向上に有効な手法である。しかしながら、減圧のための設備費用がかさむため、できるだけ迅速な浸炭方法が望まれる。また、製品によっては浸炭を部分的に行うことで製品としての特性をより向上させることができるが、ガス浸炭、減圧浸炭ともに、部分的に浸炭するには、従来技術のいずれの方法をとっても非常に手間がかかるものであった。
よって本発明は、減圧浸炭における迅速な浸炭処理を可能として処理時間の短縮化が図られるとともに、浸炭ガスの使用量の削減が図られ、また、部分的に浸炭濃度が異なる製品を容易に得ることができる浸炭部品の製造方法を提供することを目的としている。
本来、鋼部材の表面に形成される酸化皮膜は浸炭処理を阻害するものであるという認識がなされているが、本発明者はある一定範囲の厚さの酸化皮膜が存在することで減圧浸炭の差異の浸炭反応が促進されることを見出し、本発明に至った。すなわち本発明は、減圧された炉内で浸炭ガスを供給しながら鋼部材に真空浸炭処理を施す浸炭部品の製造方法において、鋼部材の表面の少なくとも一部に酸化皮膜を形成する酸化皮膜形成工程と、浸炭ガスが前記酸化皮膜を還元する際に生成する炭素を前記鋼部材の表面に拡散させることを伴う真空浸炭処理工程とを備えることを特徴としている。本発明では、酸化皮膜の厚さを0.05〜5μmの範囲に制御することを好ましい形態とする。
本発明によれば、減圧下での浸炭の促進が可能となり、また、浸炭時間の短縮や、ランニングコストの低減、高濃度浸炭の実施を容易に行うことができる。また、従来技術ではきわめて困難であった部分的な浸炭も容易に行うことができる。
はじめに、本発明の原理を説明する。
[1]炭化水素による浸炭反応
減圧雰囲気下で、プロパン、エチレン、アセチレンなどの炭化水素による浸炭は炭化水素の分解しこの炭素が拡散することで浸炭が進行する。
Figure 2008231563
減圧浸炭の場合、常に真空ポンプによってガスを吸引している一方、浸炭のための炭化水素が供給される。したがって、上記反応は平衡状態になることは無く、常に浸炭方向の反応となる。特に、減圧雰囲気下ではパルス浸炭と呼ばれる、浸炭ガスを断続的に供給するような方法をとる場合が多く、浸炭ガスが供給されている時間内にどれだけ浸炭反応が進行するのかが重要となる。ここで、自由エネルギー変化から、浸炭速度を向上させるための方策を検討する。式1の自由エネルギー変化:ΔGは下記となる。
Figure 2008231563
ここで、Kは式1の濃度比を示す。
Figure 2008231563
Figure 2008231563
式1の反応が進行するためには、ΔGが負の値であり、できるだけ小さい負値にすることで反応を促進できる。そのためには、Kを小さな値とすることと、Tを大きな値とすることが有効であることがわかる。これはすなわち減圧浸炭条件では
Figure 2008231563
であるため、K<1となり、RTlnKが負値となるからである。Kを小さな値とするには、式3によれば、炭化水素分圧を高くすること、および水素分圧を低くすることが有効であることがわかる。しかしながらこれらの条件をよりよい条件にするにも、減圧浸炭条件の中では自ずと限度がある。
また、Tを大きな値とする、つまり温度を高くすることも有効であることは一般的に知られているが、浸炭時間を顕著に短縮するためには温度を1000℃以上としなければならないため、さまざまな弊害も伴う。例えば浸炭装置の炉体の耐熱温度を向上させなければならず大きな変更が必要となったり、加熱ヒータの寿命が短くなるためメンテナンスも頻繁に行わなければならなくなり、結果として稼働率が低下してしまったりするなどである。また、浸炭する対象物への影響も無視できない。それは、鋼材の結晶粒が粗大化することによる鋼材の性質の低下や、熱間時の歪みの増大などである。このように、温度を高くすることによる浸炭時間の短縮は必ずしも有効な手段とは言えない。
[2]酸化皮膜の影響
ところで、浸炭に代表されるような表面処理や表面改質に対しては、一般的には酸化皮膜の存在は阻害要因と考えられており、極力除去することが求められてきた。それは酸化皮膜が表面処理をする際のバリヤー膜となり、表面における反応や密着性に悪影響を及ぼすことが多いためである。しかしながら、発明者らは浸炭前の酸化皮膜形成が減圧浸炭の際には浸炭を促進することを明らかとした。その原理を、反応式を用いて説明する。
酸化皮膜Feが存在する際の浸炭反応は次式のような反応となる。
Figure 2008231563
式5の自由エネルギー変化:ΔGは下記となる。
Figure 2008231563
ここでKは以下である。
Figure 2008231563
ここで、式5の反応の方が式1の反応よりも進行しやすい条件を検討する。この条件は、式4のΔGと式6のΔGを用いれば、ΔG>ΔGとなることが条件となる。そこでこの条件を次のように書き換えて検討する。
ΔG−ΔG>0
ここで、式4と式6から上記条件は下記となる。
Figure 2008231563
ここで、K/Kは、式3、式7を代入すると、次となる。
Figure 2008231563
ここで、真空度が保たれていれば、
Figure 2008231563
と仮定できるので、式9は次式となる。
Figure 2008231563
式10を式8に代入して次式を得る。
Figure 2008231563
ここで、被浸炭部材が酸化皮膜で完全に覆われていると仮定して、
Figure 2008231563
で計算すると、式11の第二項は無限大に発散してしまうので、ΔG−ΔG>0を満たす。つまり、温度や浸炭ガス、酸化皮膜の種類によらずに浸炭促進作用があることがわかる。通常の酸化処理を行った場合はこの条件になるので、あらゆる浸炭ガスで効果があるといえる(ただし、m>0)。
また、酸化皮膜にある程度の欠陥を含んでいたとして、99%が酸化皮膜で1%がFe基材だとして計算をしてみる。ここでの事例としては、浸炭ガスにエチレン(C)、酸化皮膜がFeの場合を想定する。
Figure 2008231563
m=4、y=3なので、式11の第一項は7kJ/molとなる。第二項は
Figure 2008231563
であるので99kJ/molとなる。したがって、ΔG−ΔG=106kJ/molとなり、ΔG−ΔG>0を満たす。このような計算を行うことによって、減圧浸炭に用いる実用的なガスでの計算結果を表1に示す。いずれの条件でもΔG−ΔG>0を満たすことがわかる。
Figure 2008231563
ここで、
Figure 2008231563
とは酸化皮膜のミクロな範囲での被覆率であって、被浸炭部品表面の酸化皮膜のマクロな面積率ではないことに注意しなければならない。化学反応を検討するうえでは、浸炭ガス分子の平均自由行程(他の分子と. 衝突してから次に衝突するまでに運動する距離)内で、反応分子と遭遇する確率が重要であり、その観点での濃度や被覆率が考慮されるべきパラメータとなる。
以上の理論的考察より、酸化皮膜が存在することで減圧浸炭する際の浸炭反応が促進されることがわかった。
[3]実際に効果のある酸化皮膜
先に予測したように、酸化皮膜の存在が浸炭反応を促進することがわかったが、実際には浸炭前に大気中に放置しただけでも数nmの酸化皮膜が形成され、
Figure 2008231563
となっている。しかしながら、このような酸化皮膜ではまったく効果が無いのは、浸炭処理を開始すると、式5の反応によって酸化皮膜が還元されて急激に酸化皮膜の存在量が低下してしまうからである。したがって、実操業で効果のある酸化皮膜とは、実操業中に酸化皮膜が枯渇することなく存在し続ける量、つまり厚さが必要となる。一方で、酸化皮膜がバリヤー皮膜として作用することも事実であり、炭素の拡散過程を著しく阻害するだけの厚さがあると、生成した炭素の行き場が無くなって表面に“すす(煤)”として残存してしまう。
以上のように、酸化皮膜が薄すぎると本発明の狙った効果が得られない可能性があり、また厚すぎても浸炭の阻害要因となるため、酸化皮膜の予備形成には最適な厚さがあることが予測される。本発明者はこの最適条件について実験を繰り返し、その範囲を明示することができたので次に示す。
A.酸化皮膜生成による効果と最適な膜厚の検討
本発明は鋼であればいずれの成分でも効果が得られる。ここでは浸炭用鋼として一般的なJIS SCM420Hを用いた例を述べる。試験に用いた材料の化学成分を表2に示す。
Figure 2008231563
この材料を、まず図1に示す条件で焼準処理して組織の調整を行った。この調整は材料の鍛造後に硬さを安定させるための一般的な処理であり、本発明の範囲をなんら限定すべき条件ではない。次に、この素材の表面をエメリー紙#80で研磨した後、最終的に#1200で研磨した。これを表3に示す条件で予備酸化した。
Figure 2008231563
次いで、各試験片の表面の酸化皮膜厚さを次の方法で測定した。まず、厚さ0.1μm以上のものは試料断面を研磨し、断面のEPMA(Electron Probe X-ray Micro Analyzer)線分析により酸素の分布状態を分析して、図2に示すような分布曲線から、深さ方向の濃度の降下線と安定した濃度線の交点から酸化皮膜厚さを求めた。また、厚さ0.1μm未満のものについては、スパッタを併用したAES(Auger Electron Spectroscopy)により深さ方向の酸素の分布をとらえて、図3に示すように深さ方向の尖頭値の降下線と安定した尖頭値の線の交点から酸化皮膜厚さを求めた。実際には、まずEPMAによる測定を行い、これで測定できないものについてAESによる測定を行った。その結果を合わせて表3に示す。
次に、これらの試験片を図4に示す条件で浸炭した。浸炭は、密閉容器内に試験片を設置し、内部を0.25kPa(2.5×10−3atm)に減圧した状態として、電気抵抗式ヒータで所定の温度まで加熱し、浸炭ガスとしてエチレンを5kPa(5×10−2atm)×2分の間欠式浸炭雰囲気として8回与えるいわゆるパルス式減圧浸炭とした。これは減圧浸炭としては一般的な条件であり、本発明の適用範囲を特段に限定するものではない。
次に、このようにして浸炭した試験片を切断して、その断面を先ほどのEPMA線分析によって炭素濃度の深さ方向分布を測定した。炭素濃度深さ分布は図5のような分布特性となるため、最表面の炭素濃度と、炭素濃度がほぼ基材レベルとなる深さを拡散深さとして読み取った。また、同一試験片の断面の硬度をビッカース硬度計で測定し、その結果として得られる硬度プロファイルからHv=550での有効硬化層深さを読み取った。この手順はJIS G 0557に基づいている。それらの結果を表4に示す。
Figure 2008231563
表4に示す結果でわかるとおり、酸化皮膜厚さに対して炭素の拡散深さはあまり変化していないが、表面の炭素濃度と有効硬化層深さが変化していることがわかる。このことは、当初予測したとおり、酸化皮膜により表面の浸炭反応が促進されることを示している。一方、拡散深さは酸化皮膜の存在よりは、浸炭処理時の拡散時間が影響していることを示唆している。有効硬化層深さは、表面から拡散深さまでの中間地点での炭素濃度に依存するため、表面の炭素濃度に影響されるので、酸化皮膜の影響が見られる。
ここでは、浸炭が促進されているかどうかを最表面の炭素濃度と予備酸化で形成された酸化皮膜厚さの関係で検討する。表4に示すように酸化皮膜厚さが0.05μm以上である場合には浸炭を促進する効果があることが分かる。また、酸化皮膜が5μmを超えるとそのバリヤー機能の故に、かえって浸炭が阻害されることがわかる。したがって、本発明での最適な酸化皮膜厚さは0.05〜5μmであることがわかった。特に0.2〜3.5μmの範囲では表面炭素濃度が著しく向上しており、顕著な効果が見られる。
以上の実験では、浸炭時間を一定にした条件で、炭素濃度をパラメータとして本発明の浸炭促進効果を確認した。そして、被浸炭部品の炭素濃度を従来技術と同じとするためには、本発明を用いることにより短時間で浸炭可能となり、浸炭ガスの削減をはじめとしたランニングコストの削減が可能であることがわかった。
B.本発明で効果を得られる最適な条件
<予備酸化温度>
表4の結果では、550℃までは浸炭促進効果があるが、600℃ではかえって浸炭が阻害されている。この原因は、570℃以上の温度になると酸化皮膜の内部にFeOを生じて膜厚が厚くなりやすいため、炭素の拡散に対するバリヤー性を増すからである。しかしながら、このような570℃以上の温度で予備酸化した後に軽くショットブラストなどの表面処理を施すことで、最表層の酸化皮膜が除去されて酸化皮膜の厚さを減じたうえで浸炭に供すれば、浸炭促進効果を得ることができる。したがって、酸化の温度が決定的な要素ではなく酸化皮膜の厚さが重要であるが、付加的な工程を省略するためには、予備酸化温度は250〜550℃が望ましい。
本発明と類似していると見られる従来技術として、ステンレスなどの高合金鋼のガス浸炭の前処理として予備酸化することが効果的であることが知られている(例えば特開昭50−1930号公報等参照)。しかしながらその予備酸化の目的は、酸化層を厚く形成することで酸化層の剥離(ブレークアウェイ)を生じさせることにより酸化層を多孔質化として、ガス浸炭に際してのバリヤー機能を低減する事が目的であり、本発明のように減圧浸炭での浸炭促進作用を目的とした処理とは自ずと異なる。特開昭50−1930号公報には、酸化の条件は1800°F(約985℃)で0.5〜1時間が好適とされており、本発明とは明らかに異なった条件である。
<予備酸化時間>
上記の温度範囲では酸化皮膜は剥離などを生じないため放物線則にしたがって成長し、下記の式で予測される範囲内の熱処理時間であれば問題は無い。
Figure 2008231563
通常は、酸化によって生じる皮膜に対してdは極めて薄いので、零として近似する。例えば、表3の300℃の例ではt=30minのときにd=0.39であるから、k=0.071と推定できる(d=0とする)本発明で効果がある最大の酸化皮膜厚さが5μmなので、その厚さに達する時間は、次の式から、4.9×10minと求められる(d=0とする)。
Figure 2008231563
<予備酸化雰囲気>
表3および表4で示している本発明の実施例は、大気中での酸化の結果を示している。酸化物が生成するか否かは酸素分圧で決まるが、例えば本実施例で示した550℃の場合は、Feの平衡酸素分圧は10−11Pa(10−16atm)程度であるため、これ以上の酸素分圧であることが必要条件となる。酸化反応を速やかに進行させるためには酸素分圧が高い方が良いので、10Pa(10−4atm)以上が望ましい。しかし、このような酸素濃度は特段の雰囲気制御をしなくても大気で実現できるため、特段の限定をあえてする必要は無い。当然のことながら、HやCOなどが共存するような場合は、10−11Pa(10−16atm)相当以上の酸素ポテンシャルであれば本発明の目的を達することができる。
例えば、550℃における
Figure 2008231563
の反応では
Figure 2008231563
とすれば
Figure 2008231563
とすることができる。
ガス浸炭に限定して効果が認められる方法として、特開平9−324255号公報には、酸素分圧が10−14Pa〜10Pa(10−19〜10−4atm)である雰囲気中で予備処理をした後にガス浸炭を行う方法が開示されている。ここで開示されている予備熱処理温度の750℃では、Feの解離酸素分圧は10−5Pa(10−10atm)であるため、これ以下の酸素分圧では安定的な酸化皮膜形成は望めない。同公報には、酸化皮膜の形成量が開示されていないことから、酸化皮膜形成の効果よりはむしろ表面の何らかの改質効果、例えば表面に付着している油分などが10−19〜10−4atm(10−14Pa〜10Pa)という高真空下で除去されたことによる効果が大きいものと考えられる。したがって、ここで開示されている方法では、本発明で必要とする酸化皮膜の膜厚が得られないので、減圧浸炭のための前処理としては効果が望めない。
<被浸炭材料>
原理的には浸炭処理の対象となる鋼材はいずれの鋼種でもよい。しかしながらCr濃度を10%以上含む鋼材の場合は、酸化物としてスピネル(FeO・Cr)が主体となりFe酸化物が主体の場合と膜厚の成長速度が異なるため、最適な酸化条件も異なってくる。ただし、浸炭に際して酸化皮膜が促進効果を持つことには変わりが無く、本発明の適用が可能である。具体的には、炭素鋼、SCR材(クロム鋼)、SCM材(クロムモリブデン鋼)、SNC材(ニッケルクロム鋼)、SNCM材(ニッケルクロムモリブデン鋼)など、Cr濃度が10%以下の鋼材であればFe酸化物を主体とした酸化皮膜なので、本発明が適用可能なのはもちろんのこと、本実施例で示した予備酸化条件で本発明の目的は達成される。
<予備酸化の方法>
予備酸化の方法としては、図6に示すように減圧浸炭炉に投入する前に別体の炉で一度予備酸化した後に冷却し、これを減圧浸炭炉に投入して浸炭する方法がある。この方法によれば、酸化皮膜を形成した後に部分的に酸化皮膜を除去すれば部分浸炭処理を行うことができ、部分浸炭を行うためにはこのように別体の炉を用いることが有効である。
また、これとは異なる方法として、図7に示すような予備酸化と減圧浸炭を連続して行う方法がある。連続した別体の炉または同一の炉でこのような処理を行うことにより、熱効率を向上させることができる。この方法は、浸炭促進のみの目的で予備酸化するためには有効な方法である。
これらは本発明を実施するにあたっての例であり、その目的や操業の炉の形態、流動数などに合わせて選定することができる。
<浸炭ガスの種類>
浸炭ガスをCとすると、上記式11に示すようにm>0であれば、浸炭ガスの種類(n,mの値)によらずに浸炭促進効果を得ることができる。つまり、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、アセチレンなどの炭化水素や油蒸気、アルコール、天然ガスなど、分子構造にHを含む浸炭性のガスであれば本発明の効果が得られる。この中でも、本発明によって上記式5の反応を促進させるには、Cで表される炭化水素系のガスが最も適している。また、式11によれば、mが小さい方が効果が大きいことがわかる(ただし、m>0)。m=1の炭化水素系ガスは実在しないので、m=2〜6のプロパン(m=6)、エチレン(m=4)、アセチレン(m=2)などの炭化水素が効果的である。なお、本発明の効果が得られない例としてはm=0の浸炭ガスを用いる場合である。例えば、CO、COを用いたとしても本発明による効果は全く得ることができない。
<浸炭の温度>
浸炭の温度がどのような条件でも本発明が効果的であることの理論的な背景、およびそれに基づいた計算結果(表1)はすでに述べた。また、本発明で開示した最適な酸化皮膜の厚さは、浸炭温度が変化しても有効である。酸化皮膜の下限は浸炭反応全体の時間のうち酸化皮膜の還元に要する時間を規定することとなる。浸炭温度を変えることにより浸炭反応時間が変化しても、同時に酸化皮膜の還元に要する時間も同じ割合で変化するので、両者の時間的割合は温度が変化しても一定を保つからである。酸化皮膜の厚さの上限についても同様のことが言える。酸化皮膜の上限は、浸炭する際の炭素の拡散に対するバリヤー性で規定されるが、温度の変化によって炭素の拡散性が変化すると同時に同じ割合で浸炭反応によって生成する炭素量も変化するため、両者の割合が一定となるためである。
C.部分浸炭の実施方法
本発明で形成される酸化皮膜を製品の一部分のみに形成することで、同一製品の部分によって浸炭深さが異なる製品の製造が可能である。もっとも簡単な方法は、ワークをまず予備酸化し、この後、酸化皮膜が不要な部分を研削や切削で除去する方法である。この方法によれば、防炭剤を用いた部分的浸炭(特開平10−273771号公報に開示)、防炭剤を用いた部分的浸炭(特開平4−32527号公報に開示)、メッキを用いた部分的浸炭(特開平8−60335号公報に開示)、塑性変形を利用した浸炭深さの制御(特開平5−25610号公報)、高濃度浸炭を行った後に不要な部分を研削や切削で除去する方法(特開平4−250927号公報に開示)などよりも、容易に部分的な浸炭が可能である。
このような部分浸炭方法を歯車に適用した例を、図8に示す。このように、歯面に酸化皮膜を形成し、歯底は酸化皮膜を除去することで、歯底よりも歯面の浸炭深さが深い歯車を作ることができる。これを実施した歯車の歯の部分の写真を図9に示す。歯車の材料はSCM420Hであり、図9では、表面の黒い部分が浸炭部分であり、酸化皮膜が除去された歯底は浸炭層が薄く、歯の頂点に向かうにしたがって浸炭層が深くなっていることがわかる。
なお、このような歯車の浸炭をする場合、従来の減圧浸炭ではエッジ部の過剰浸炭という課題もあったが、平滑部に酸化皮膜を形成し、エッジ部は酸化皮膜を除去して減圧浸炭すれば、このような課題を解消することができる。
D.炭化物を分散した組織の形成方法
本発明の予備酸化を用いたプロセスにより炭化物を生成する濃度以上、例えばC=0.8%以上に浸炭し、これを炭化物析出温度に保持することで炭化物を析出させた組織を得ることができる。これは、例えば材料がSCM420Hの場合には図10に示す熱処理のヒートパターンで可能である。また、実際にこのような方法を用いてSCM420Hで炭化物を析出させた例を図11に示す。
炭化物を析出させることによって、耐摩耗性や面疲労強度を向上させることができるが、従来の製造方法では高濃度浸炭とするためには時間がかかる。しかしながら本発明の方法を用いることで、より簡便に所定の組織を得ることができる。また、先に示した部分浸炭の方法を用いることで、例えば歯面に酸化皮膜を形成し、歯底および/または歯元は酸化皮膜を除去した後に、図10に示すようなヒートパターンで浸炭処理を行えば、ピッチング強度を要する歯面のみを高濃度浸炭とし、歯底および/または歯元は炭化物生成による衝撃強度の低下といった不具合を防止することができる。
E.炭素濃度をコントロールすることでオーステナイトを生成する方法
本発明の予備酸化を用いたプロセスにより炭素濃度を高くすることにより、オーステナイト安定度を高くすることができるので、焼入れ後のオーステナイト率を高くするようなコントロールも可能である。このような方法でSCM420Hをオーステナイト組織とした例を、図12に示す。上記のように部分的酸化を施すことによって部分的にオーステナイト組織とすることが可能である。このような方法により、歯底のみオーステナイト組織とした歯車とすることで歯車の歯元の靱性を向上させ、歯面の耐面圧強度を維持しつつ、衝撃強度を増大させることができる。さらに、噴射させた硬質メディアを表面に衝突させる加工を行うことで、歯底に加工誘起変態したマルテンサイトを生じさせ、これによって歯元の疲労強度を著しく向上させることもできる。
浸炭処理前に行う焼準処理のヒートパターンの一例を示す図である。 EPMAに基づく酸化皮膜の厚さの求め方を示す線図である。 AESに基づく酸化皮膜の厚さの求め方を示す線図である。 本発明の浸炭条件(ヒートパターン)の一例を示す図である。 EPMA線分析による炭素濃度の分布特性を示す線図である。 別体炉を用いた場合の予備酸化のヒートパターンの一例を示す図である。 連続炉を用いた場合の予備酸化のヒートパターンの一例を示す図である。 部分浸炭を歯車に適用した例を示す図である。 図8で示した部分浸炭を行った歯車の歯部を示す写真である。 炭化物を析出させる処理を行う場合のヒートパターンの一例を示す図である。 炭化物を析出させた鋼材の断面拡大写真である。 オーステナイト化させた鋼材の断面拡大写真である。

Claims (2)

  1. 減圧された炉内で浸炭ガスを供給しながら鋼部材に真空浸炭処理を施す浸炭部品の製造方法において、
    前記鋼部材の表面の少なくとも一部に酸化皮膜を形成する酸化皮膜形成工程と、
    浸炭ガスが前記酸化皮膜を還元する際に生成する炭素を前記鋼部材の表面に拡散させることを伴う真空浸炭処理工程と
    を備えることを特徴とする浸炭部品の製造方法。
  2. 前記酸化皮膜の厚さを0.05〜5μmの範囲に制御することを特徴とする請求項1に記載の浸炭部品の製造方法。
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