JP2008231454A - 真空蒸着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 真空蒸着装置で形成させた蒸着膜において、膜厚と蒸着膜の組成を制御するには、供給する蒸着原料量および反応ガス量をより適正に制御する必要がある。
【解決手段】 真空蒸着装置において、金属基板3に蒸着膜を形成すると同時に、第1の透明フィルム基板6と第2の透明フィルム基板9に蒸着膜を形成する。第1の透明フィルム基板6及び第2の透明フィルム基板9の抵抗値と透過率を測定し、蒸着原料22の蒸発量、第1酸素ノズル18および第2酸素ノズル19から供給する酸素ガス量を制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、真空蒸着装置に関し、特に非水電解質二次電池用電極およびその製造装置に関するものである。
近年、モバイル機器の高性能化および多機能化に伴い、電源である二次電池の高容量化が切望されている。二次電池の高容量化のため、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、あるいはスズ(Sn)などの電極活物質を用いたリチウム二次電池用電極の検討が盛んに行われている。
リチウム二次電池用電極は、充放電の繰り返しに起因して電極活物質が激しく膨張収縮し、粉砕や微細化が起きるので、表面積が増大して電解液の分解反応が促進され、集電性が低下することが課題となる。そこで、蒸着法、スパッタリング法、あるいはCVD法などの蒸着による成膜法を用いて、集電体に電極活物質層を形成させた電極が検討されている。電極活物質とバインダー等を含むスラリーを塗布した塗布型電極に比べ、蒸着による成膜法で形成した電極は膜強度を強くできるので、充放電時の電極活物質の微細化を抑制することができる。また、集電体と電極活物質層を一体化できるので、電極における電子伝導性を向上できる。その結果、蒸着による成膜法を用いて形成した電極は、従来の塗布型電極と比較して、容量面やサイクル寿命面での高性能化が期待できる。
また、導電材、バインダーなどを低減または排除することができる蒸着による成膜法の特徴を生かし、電極を高容量化する方法が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
また、蒸着による成膜法で作成した電極は、電極活物質層の強度を向上できるが、充放電に伴う電極活物質の膨張収縮により、集電体と電極活物質層とが剥離しやすい、集電体にしわが発生しやすい等の課題がある。そこで、凹凸パターン形状を有する基板上に、基板に立てた法線と蒸発源の蒸着原料の融解面に立てた法線とがなす角度を斜めにし、電極活物質を斜めに蒸着する蒸着装置が考案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、蒸着膜の性能は、膜組成と膜厚に影響されるので、膜形成時に膜厚や膜組成等を測定することが望ましい。そこで、膜形成基材に連続して膜形成する際に、膜形成基材とは別の膜厚測定用基材を膜形成と同じ雰囲気下に配し、連続的かつ同一方向への送り動作を行い、膜厚測定装置で膜厚測定用基材に形成された膜厚を測定する膜厚測定方法が開示されている(例えば特許文献3参照)。
特開平11−135115号公報 国際公開第2007/15419号パンフレット 特開平9−263934号公報
基板に立てた法線と蒸発源の蒸着原料の融解面に立てた法線とがなす角度を斜めにした蒸着装置は、基板を連続的走行させて膜形成を行う場合、基板に対しての蒸着原料の入射角(なお、基板面に立てた法線からの傾斜角度を入射角と定義する)が連続的に変化し、蒸発源と基板との距離が大きく変化する。蒸着膜の膜厚や組成は、この入射角の変化、す
なわち蒸発源と基板との距離に依存し、蒸着原料や反応ガスの供給量に影響を受けやすくなる。また、反応ガスを複数の場所から供給する場合は、1箇所からの供給量が変化すると全体の組成に影響を及ぼすことになる。従って、蒸着膜の膜厚や組成を制御するには、蒸着原料および反応ガスの供給量を適正に制御する必要がある。
本発明は、基板に立てた法線と蒸発源の蒸着原料の融解面に立てた法線とがなす角度を斜めにし、かつ複数箇所から反応ガスを供給する真空蒸着装置においても、蒸着膜の膜厚と組成を適切に制御できる装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の真空蒸着装置は、金属基板に蒸着原料の酸化物を蒸着する真空蒸着装置であって、蒸着原料を蒸発させる蒸発源と、蒸着原料を酸化させる酸素ガスを供給する第1の酸素ガス導入ノズルおよび第2の酸素ガス導入ノズルと、金属基板に立てた法線と蒸発源の蒸着原料の融解面に立てた法線とがなす角度を45°以上75°以下となるように成膜領域を設けた、金属基板を連続走行させて蒸着する主蒸着部と、蒸着原料の蒸発量を測定する蒸発量測定部と、第1の酸素ガス導入ノズルの近傍にあって、連続走行させた第1の透明フィルム基板に蒸着原料の酸化物を蒸着させて、蒸着させた蒸着原料の酸化物の酸化度を測定する第1の酸化度測定部と、第2の酸素ガス導入ノズルの近傍にあって、連続走行させた第2の透明フィルム基板に蒸着原料の酸化物を蒸着させ、蒸着させた蒸着原料の酸化物の酸化度を測定する第2の酸化度測定部と、蒸発量測定部の蒸発量測定値に基づき蒸発源での蒸着原料の蒸発量を増減させ、第1の酸化度測定部での酸化度測定値に基づき第1の酸素ガス導入ノズルで供給する酸素ガスの供給量を増減させ、第2の酸化度測定部での酸化度測定値に基づき第2の酸素ガス導入ノズルで供給する酸素ガスの供給量を増減させる制御部を有する装置とする。
本発明の蒸着装置によれば、蒸発源での蒸着原料の蒸発量を制御して安定化させ、第1の酸素ガス導入ノズルから供給する酸素ガスと第2の酸素ガス導入ノズルから供給する酸素ガスの供給量を各々に制御するので、蒸着膜を形成する蒸着原料の酸化度や蒸着膜における酸化度の分布を容易に制御できる。特に、蒸着原料が基板に入射する角度が連続的に大きく変化し、かつ複数箇所から反応ガスを供給する装置においても、金属基板への蒸着粒子入射角に対する酸化度を制御できるので、生産性の高い蒸着方法で連続的に安定な膜を蒸着形成できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(装置構成)
本発明の実施の形態における真空蒸着装置の一例について、図1、図2、図3を参照しながら説明する。図1、図2および図3において、同じ構成要素については同じ符号を用いる。
まず、真空蒸着装置の概略について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態における真空蒸着装置の概略図である。真空槽100中に、蒸発原料を蒸発させる蒸発部104と、蒸発原料を金属基板に蒸着させる主蒸着部101と、蒸着原料を第1の透明フィルム基板に蒸着させその蒸着膜の酸化度を測定する第1の酸化度測定部102と、蒸着原料を第2の透明フィルム基板に蒸着させその蒸着膜の酸化度を測定する第2の酸化度測定部103と、真空槽100内に酸素ガス(酸素を少なくとも含むガスとする)を導入する第1酸素ノズル18および第2酸素ノズル19と、制御部31を有する。
次に、上記の真空蒸着装置の詳細について、図2と図3を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態における真空蒸着装置の断面を示す模式図である。図2において、蒸着室
となる真空槽100中に、主蒸着部101を構成する、凹凸パターン形状を有する箔状の基材である金属基板3が巻き込まれた巻き出しロール1と、2つの走行ローラ11と、2つの冷却キャン12と、金属基板3を巻き取る巻き取りロール2が配置されている。また、蒸発部104を構成する、蒸着原料22の入った蒸発源となる蒸発るつぼ23と、蒸発るつぼ23に電子を照射する電子照射装置24が設けられている。この時、走行している金属基板3に立てた法線(D1、図2と図4を参照)に対して、角度θ1(45°<θ<75°)の方向から蒸着原料22中の蒸着原子が入射し堆積するように2つの冷却キャン12を配置し、主蒸着膜形成ゾーン39を形成させる。また、真空室100内に酸素ガスを供給する第1酸素ノズル18及び第2酸素ノズル19と、第1酸素ノズル18及び第2酸素ノズル19への供給酸素ガス量を制御する第1酸素流量制御装置20及び第2酸素流量制御装置21と、蒸着に必要な真空状態まで真空槽100内を排気する排気ポンプ25と、蒸着原料の蒸発量を測定する膜厚モニタ30と、第1酸素流量制御装置20及び第2酸素流量制御装置21と電子照射装置24の動作を制御する制御部31と、蒸着原料の回り込みを遮蔽する遮蔽板13が設けられている。
図3は、図2の真空蒸着装置における別の場所の要部断面図である。第1の酸化度測定部102を構成する、透明フィルム状の基材である第1の透明フィルム基板6が巻き込まれた巻き出しロール5と、走行ローラ16と、冷却キャン17と、第1の抵抗測定ローラ26と、第1の透過率測定装置27と第1の透明フィルム基板6を巻き取る巻き取りロール7が設けられている。また、第2の酸化度測定部103を構成する、透明フィルム状の基材である第2の透明フィルム基板9が巻き込まれた巻き出しロール8と、走行ローラ16と、冷却キャン17と、第2の抵抗測定ローラ28と、第2の透過率測定装置29と第2の透明フィルム基板9を巻き取る巻き取りロール7が設けられている。なお、本実施の形態では、第1の酸化度測定部102および第2の酸化度測定部103で主に酸化度を測定するのは、第1の抵抗測定ローラ26および第2の抵抗測定ローラ28となる。また、第1副蒸着膜形成ゾーン40および第2副蒸着膜形成ゾーン41を形成するように、遮蔽板14および遮蔽板15が配置されている。この時、第1副蒸着膜形成ゾーン40および第2副蒸着膜形成ゾーン41は、蒸発原子が主蒸着膜形成ゾーン39に入射するのを妨げないように配置されるのが好ましい(例えば、金属基板3の走行方向に平行する横側の位置)。なお、第1副蒸着膜形成ゾーン40は、走行している第1の透明フィルム基板6に立てた法線に対して、角度θ(−5°<θ<+5°)の方向から蒸着原子が入射し堆積するような配置、また、第2副蒸着膜形成ゾーン41は、走行している第2の透明フィルム基板9に立てた法線に対して、角度θ(−5°<θ<+5°)の方向から蒸着原料が入射し堆積するような配置とする。また、第1の抵抗測定ローラ26と、第1の透過率測定装置27と、第2の抵抗測定ローラ28と、第2の透過率測定装置29とで測定した測定値を、制御部31に伝送する(図3では、その伝送経路を省略)。
(装置動作)
次に、本発明の実施の形態における真空蒸着装置の動作について説明する。まず、以下の初期制御を行い蒸着膜の形成条件を制御する。排気ポンプ25を動作させ、真空槽100内を蒸着に必要な真空状態まで排気する。巻き出しロール5から透明フィルム状の基材である第1の透明フィルム基板6を、走行ローラ16を介して送り、冷却キャン17に沿って走行させる。また、巻き出しロール8から透明フィルム状の基材である第2の透明フィルム基板9を、走行ローラ16を介して送り、冷却キャン17に沿って走行させる。
次に、蒸発るつぼ23中の蒸着原料22に、電子照射装置24から電子を照射して、蒸着原料22を融解、蒸発させ、第1の透明フィルム基板6、第2の透明フィルム基板9、金属基板3上に蒸着膜を形成させる。この時、膜厚モニタ30で測定した蒸着原料の蒸発量、第1透過率測定装置26で測定した第1の透明フィルム基板6の透過率、または第2透過率測定装置29で測定した第2の透明フィルム基板9の透過率から、金属基板3上に
形成させた蒸着膜の厚さを求め、電子照射装置24を制御して蒸発るつぼ23からの蒸発原料22の蒸発量を調整し、安定化させる。
続いて、酸素ガスを真空槽100内に導入し、蒸着原料の酸化物による蒸着膜を形成する動作を進行させる。第1副蒸着膜形成ゾーン40を通過した蒸着原料22の蒸気により、第1の透明フィルム基板6表面に蒸着薄膜を形成する。この蒸着フィルムにおいて、第1抵抗測定ローラ26で抵抗値を測定し、第1透過率測定装置27で透過率を測定し、巻き取りロール7に巻き取る。また、第2副蒸着膜形成ゾーン41を通過した蒸着原料22の蒸気により、第2の透明フィルム基板9表面に蒸着薄膜を形成する。この蒸着フィルムにおいても、第2抵抗測定ローラ28で抵抗値を測定し、第2透過率測定装置29で透過率を測定し、巻き取りロール10に巻き取る。測定した第1の透明フィルム基板6の抵抗値の変化に対し、第1酸素流量制御装置20の流量を調節して第1副蒸着膜形成ゾーン40周囲の酸素濃度を制御し、測定した第2の透明フィルム基板9の抵抗値の変化に対し、第2酸素流量制御装置21の流量を調節して第1副蒸着膜形成ゾーン40周囲の酸素濃度を制御する。
続いて、初期制御で適正化した条件で、蒸発るつぼ23からの蒸着原料22の蒸発量と、第1酸素ノズル18及び第2酸素ノズル19からの供給する酸素ガス量を供給し、金属基板3に蒸着膜を形成させる。具体的には、金属基板3を巻き出しロール1から走行ローラ11を介し、冷却キャン12に沿って走行させ、巻き取りロール2に送る。主蒸着膜形成ゾーン39を通過した蒸着原料の蒸気を、酸素を含む雰囲気で酸化させ、金属基板3に蒸着膜を連続的に形成させる動作となる。
図4に、本発明の実施の形態における金属基板3上に形成された蒸着膜の断面を示す模式図を示す。巻き取りロール2で巻き取った蒸着膜を形成させた極板4を電極活物質として利用することを想定し、蒸着原料22としてケイ素を金属基材3に蒸着させた一実施例における蒸着膜の断面を模式化した図である。凹凸パターン形状を有する箔状の基材に対して、角度θ1(45°<θ<75°)の方向から蒸着原子が入射し堆積するように主蒸着膜形成ゾーン39を形成させたので、図のような柱状粒子を複数含む蒸着膜が形成される。また、第1の透明フィルム基板6の抵抗値の変化に対して、第1酸素流量制御装置20の流量を調節して第1副蒸着膜形成ゾーン40周囲の酸素濃度を制御することで、金属基板3上に形成された形成された柱状粒子52の基板近傍50の酸素濃度を調整することができる。また、測定した第2の透明フィルム基板9の抵抗値の変化に対して、第2酸素流量制御装置21の流量を調節して第1副蒸着膜形成ゾーン40周囲の酸素濃度を制御しているので、金属基板3上に形成された柱状粒子52の上方51の酸素濃度を調整することができる。すなわち、蒸着膜を形成する蒸着原料の酸化度を、その場所に応じて制御することを可能としている。また、主蒸着部101で形成する蒸着膜の酸化度を正確に把握するには、第1酸素ノズル18の近傍に第1の酸化度測定部102、及び第2酸素ノズル19の近傍に第2の酸化度測定部103を設けることが好ましい。
なお、図5に、抵抗測定ローラで測定した蒸着膜の抵抗値と蒸着膜の酸化度の関係を示す一測定例を示す。酸化度は、100%酸化された時の酸化度を1として相対値化した値、抵抗値は、酸化度0.1の時の値を1として相対値化した値を示す。図5に示すように、蒸着膜の抵抗値と蒸着膜の酸化度の相関関係を利用して、抵抗測定ローラで測定する蒸着膜の抵抗値が一定になるように、酸素ガスの供給量を制御することで、蒸着膜となる柱状粒子の酸化度や酸化度の分布を制御するものとなる。
なお、図4に示す蒸着膜の形成条件は、以下の通りとする。蒸着原料22をケイ素、蒸発るつぼ23の材質をケイ素と反応しないカーボンとする。また、金属基板3を、蒸発るつぼ23内の蒸着原料22の溶解面から400mmの高さに、金属基板3に立てた法線と
、蒸着原料22の溶解面に立てた法線とがなす角度が45°となる位置に設置する。この時の蒸発るつぼ23の容積を130ccとすると、電子照射装置24からは、15kWのエネルギーを投入し、蒸発るつぼ23から蒸発するケイ素の蒸発速度として0.06g/sとする。また、膜厚モニタ30、あるいは第1透過率測定装置26または第2透過率測定装置29で測定した透過率から、ケイ素の蒸発速度を求め、蒸発るつぼ23へのエネルギーの投入量を制御して、ケイ素の蒸発速度を適正化させる。次に、第1酸素ノズル18から60sccmで、及び第2酸素ノズル19から20sccmで酸素ガスの供給を開始する。第1の透明フィルム基板6および第2の透明フィルム基板9の抵抗値から蒸着原料22の酸化度を推測し、必要な酸化度を得るために第1酸素流量制御装置20及び第2酸素流量制御装置に情報をフィードバックし、酸素ガス供給量を追従させる。上記形成条件により、柱状粒子52の基板近傍50の酸化度がSiO0.7となる蒸着膜が、柱状粒子52の上方51の酸化度がSiO0.4となる蒸着膜が得られ、基板近傍の酸素濃度が高い柱状粒子を容易に得ることができる。なお、金属基板3の搬送速度が1.0cm/minの場合、蒸着膜の金属基板3平面に垂直な方向の厚みは、約20μmとなる。なお、蒸着原料の蒸発量や酸素ガス供給量を追従させる制御は、金属基板3へ蒸着膜を形成する動作中行うことが望まししい。また、金属基板3は、各々の柱状粒子の間隔を適切に保ち、効果的に形成させるためには、表面粗さRaが2.0μm程度のものを用いるのが好ましい。なお、第1の透明フィルム基板および第2の透明フィルム基板の透過率と酸化度にも相関関係がある。そこで、第1の透明フィルム基板および第2の透明フィルム基板の抵抗値から求めた酸化度を、第1の透明フィルム基板および第2の透明フィルム基板の透過率から求めた酸化度で補正することも可能であり、補正することで柱状粒子52の酸化度分布をより正確に制御できる。
なお、第1の透明フィルム基板6および第2の透明フィルム基板9は、できるだけ無色で、300nm以上の波長の光を透過するものが良く、また電気に対する絶縁性を有するものが良い。例えば、ポリエチレンテレフタレートや、ポリエチレンナフタレート等のフィルムを用いることができる。また、フィルムの厚みがと薄い場合(例えば5μm)、真空搬送中にしわが入り易くなり、フィルムの厚みが厚い場合(例えば50μm)、透明フィルム基板に吸着している水分が、真空搬送中に蒸発するため、真空圧力が大きく変化し、蒸着膜質に影響を与えるので、厚みが10μm程度のフィルムを用いることが好ましい。また、透明フィルム基板に形成させる蒸着膜の厚みは、200nm以上の場合は透過率の変化が小さく、50nm以下の場合は抵抗値が高くなり、厚み違い時の影響が不明確になる場合があるので、透明フィルム基板の搬送速度を、金属基板の搬送速度の100倍以上にして、形成される蒸着膜厚を50nm〜200nmの範囲に設定することが好ましい。なお、透過率の測定波長は、300nm以下の場合に第1の透明フィルム基板6および第2の透明フィルム基板9に吸収される、900nm以上の場合に透明フィルム基板の屈折率の影響で表面反射の成分が増え、透過光量にばらつきが生じ測定精度が低下するので、300nmから900nmの間で設定することが好ましい。また、透明フィルムを用いるのは、金属基板3は光を透過せず透過率が容易に測定できないからである。
なお、酸素ガスを供給する酸素ノズルは2つに限らず、蒸着膜での酸化度を変化させるため、それよりも多い個数設けることに何ら問題はない。また、新たに設けた酸素ノズルからの酸素ガスの供給量を制御するため、本実施の形態に示すような透明フィルム基板を用いた蒸着膜の制御構成をさらに設けてもよい。
また、図3に示すような集電体基板上に形成された蒸着膜は、蒸着材料がケイ素、スズの場合、リチウムイオン二次電池の電極活物質として利用でき、LiCoO、LiNiO、LiMnなどといった、一般的に使用される正極活物質を含む正極板と、微多孔性フィルムなどからなるセパレータと、6フッ化リン酸リチウムなどをエチレンカーボネートやプロピレンカーボネートなどの環状カーボネート類に溶解した、一般に知られ
ている組成のリチウムイオン伝導性を有する電解液と共に用いることで、リチウムイオン二次電池が容易に作製できる。
また、本発明の真空蒸着装置により作製された蒸着膜は、活物質の膨張に伴う活物質粒子の破壊が抑制でき、セパレータとして用いた場合には孔変形防止効果も得られるので、円筒型、扁平型、コイン型、角形等の様々な形状の非水電解質二次電池に適用可能であり、電池の形状や封止形態は特に限定されるものではない。
本発明の真空蒸着装置は、蒸着膜を利用した、電池などの電気化学デバイス、フォトニック素子や光回路部品などの光学デバイス、センサーなど、各種デバイス素子等、電気化学素子全般への応用が可能であるが、特に充放電に伴う膨張が大きな活物質のエネルギー密度を有効に引き出すための電池用極板を提供するのに有用である。
本発明の実施の形態1における真空蒸着装置の概略図 本発明の実施の形態1における真空蒸着装置の要部断面図 本発明の実施の形態1における真空蒸着装置の他の要部断面図 本発明の実施の形態における蒸着膜の断面図 本発明の実施の形態における蒸着膜の抵抗値と蒸着膜の酸化度の関係図
符号の説明
1 巻き出しロール
2 巻き取りロール
3 金属基板
4 極板
5 巻き出しロール
6 第1の透明フィルム基板
7 巻き取りロール
8 巻き出しロール
9 第2の透明フィルム基板
10 巻き取りロール
11 走行ローラ
12 冷却キャン
13 遮蔽板
14 遮蔽板
15 遮蔽板
16 走行ローラ
17 冷却キャン
18 第1酸素ノズル
19 第2酸素ノズル
20 第1酸素流量制御装置
21 第2酸素流量制御装置
22 蒸着原料
23 蒸発るつぼ
24 電子照射装置
25 排気ポンプ
26 第1の抵抗測定ローラ
27 第1の透過率測定装置
28 第2の抵抗測定ローラ
29 第2の透過率測定装置
30 膜厚モニタ
31 制御部
39 主蒸着膜形成ゾーン
40 第1副蒸着膜形成ゾーン
41 第2副蒸着膜形成ゾーン
50 柱状粒子の基板近傍
51 柱状粒子の上方
52 柱状粒子
100 真空槽
101 主蒸着部
102 第1の酸化度測定部
103 第2の酸化度測定部
104 蒸発部

Claims (3)

  1. 金属基板に蒸着原料の酸化物を蒸着する真空蒸着装置であって、
    前記蒸着原料を蒸発させる蒸発源と、
    前記蒸着原料を酸化させる酸素ガスを供給する第1の酸素ガス導入ノズルおよび第2の酸素ガス導入ノズルと、
    前記金属基板に立てた法線と前記蒸発源の蒸着原料の融解面に立てた法線とがなす角度を45°以上75°以下となるように成膜領域を設けた、前記金属基板を連続走行させて蒸着する主蒸着部と、
    前記蒸着原料の蒸発量を測定する蒸発量測定部と、
    前記第1の酸素ガス導入ノズルの近傍にあって、連続走行させた第1の透明フィルム基板に前記蒸着原料の酸化物を蒸着させ、前記蒸着させた蒸着原料の酸化物の酸化度を測定する第1の酸化度測定部と、
    前記第2の酸素ガス導入ノズルの近傍にあって、連続走行させた第2の透明フィルム基板に前記蒸着原料の酸化物を蒸着させ、前記蒸着させた蒸着原料の酸化物の酸化度を測定する第2の酸化度測定部と、
    前記蒸発量測定部の蒸発量測定値に基づき前記蒸発源での前記蒸着原料の蒸発量を増減させ、前記第1の酸化度測定部での酸化度測定値に基づき前記第1の酸素ガス導入ノズルで供給する酸素ガスの供給量を増減させ、前記第2の酸化度測定部での酸化度測定値に基づき前記第2の酸素ガス導入ノズルで供給する酸素ガスの供給量を増減させる制御部を有する真空蒸着装置。
  2. 前記第1の酸素ガス導入ノズルと前記第2の酸素ガス導入ノズルに加え、さらに第3の酸素ガス導入ノズルを設けた請求項1に記載の真空蒸着装置。
  3. 前記蒸着原料はケイ素を含み、ケイ素酸化物を前記金属基板に蒸着させる請求項1または2のいずれかに記載の真空蒸着装置。





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