JP2008231401A - 蛍光物質含有多層構造球状粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、3次元的に蛍光強度の増幅などの機能が発現可能な蛍光物質を含有し、かつ、隣合う層の屈折率差が高い多層構造球状粒子を提供することである。
【解決手段】本発明の多層構造球状粒子は、波長400〜800nmの光を吸収しない素材からなる中心層(L0)をコアとし、コアの中心に対して同心状に2層以上の層(Ln)を積層した構造を有し、隣合う層の屈折率差(25℃)のすべてが0.01〜1.5であり、中心層(L0)及び層(Ln)のうち少なくとも1層に蛍光物質(F)が含有されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、蛍光物質を含有する多層構造球状粒子に関する。
蛍光物質を含有する多層フィルムが開発され、蛍光強度の増幅などの効果が確認されている(非特許文献1、2)。これらの蛍光物質含有多層フィルムは、小型レーザー素子や各種シグナルの増幅素子、各種センサー、ディスプレー、照明等への応用が期待されている。
しかしながら、多層フィルムは1次元構造であるため、蛍光強度の増幅などの効果が1次元方向に限定されるといった課題がある。ディスプレーや照明などに適用する場合には、指向性が高すぎると好ましくなく、より広い角度において、更には3次元的に蛍光強度が増幅できる構造体が必要である。また、これらの多層フィルムは隣合う層の屈折差が低く、更なる高機能化を達成するためには、該屈折率差を高くする必要がある。
3次元的に多層構造を有する構造体として、多層構造球状粒子が開発されている(特許文献1、2)。これらの多層構造球状粒子は、蛍光物質を含有していないため、蛍光強度の増幅といった機能は期待できない。また、たとえ蛍光物質を含有していたとしても、2種類の樹脂からなる層を交互積層した構造であるため屈折率差が低く、十分な蛍光強度の増幅機能を得ることは出来ないと予想される。
蛍光物質を含有した球状粒子も市販されているが、これは後述する多層膜干渉により特定波長の光を高効率で反射する機能を有さず、蛍光強度の増幅機能は期待できない。
電子情報通信学会技術研究報告 LQEレーザー・量子エレクトロニクスVol.106,No90(20060526) p.63-68 電子情報通信学会技術研究報告 OME有機エレクトロニクスVol.1036,No.84(20030519) p.29-34 特開2004-35785号公報 特開2004-352837号公報
即ち、本発明の目的は、3次元的に蛍光強度の増幅などの機能が発現可能な蛍光物質を含有し、かつ、隣合う層の屈折率差が高い多層構造球状粒子を提供することである。
本発明の多層構造球状粒子は、波長400〜800nmの光を吸収しない素材からなる中心層(L0)をコアとし、コアの中心に対して同心状に2層以上の層(Ln)を積層した構造を有し、隣合う層の屈折率差(25℃)のすべてが0.01〜1.5であり、中心層(L0)及び層(Ln)のうち少なくとも1層に蛍光物質(F)が含有されていることを特徴とする。
本発明の多層構造球状粒子によれば、多層膜干渉により蛍光強度の増幅などの機能が3次元的に発現可能であり、さらに交互積層された層同士の屈折率差が高いため、該機能は極めて大きなものとなる。
本発明の多層構造球状粒子は、多層膜干渉により特定波長の光を高効率で反射する機能を有する。この特定波長は、後述するように層(Ln)の厚みによって決定される。
さらに、通常の薄膜積層構造では特定方向(膜の厚み方向)にのみ反射機能を有するが、本発明の多層構造球状粒子は球形であるため、どの方向から入射した電磁波に対しても高い反射率を有する。即ち、本発明の多層構造球状粒子は蛍光物質(F)を含有するため、多層構造粒子の内部において発生した蛍光は、3次元的に閉じ込めることができる。
多層構造粒子の内部で発生した光の閉じ込め効果が高ければ、多層構造粒子自体が光共振器として機能し、一定の条件を満たすことにより非線形的な蛍光の増幅(以下、レーザー発振とも称する)が起こり、通常の蛍光強度よりも数千倍〜数万倍強い蛍光を観測することが出来る。ここでレーザーとは、通常定義されるレーザーと同義であり、レーザー発振の原理も同様である。また蛍光とは、多層構造粒子に含有される蛍光物質(F)から発生する光であり、励起光(L)が蛍光物質(F)に照射・吸収されることにより発生する。レーザー発振にまで至らなくても、多層膜干渉の効果により蛍光波長のシャープ化等の現象が3次元的方向で観測できる。
本発明の多層構造球状粒子は、2層以上の層(Ln)を有する。2層以下の場合、即ち多層構造を形成しない場合には多層膜干渉が起こらず、蛍光強度の増幅などの効果は得られない。層の数は4以上であることが好ましく、さらに好ましくは8以上である。蛍光の閉じ込め効率向上の観点等から、層の数は多い方が好ましいが、層数を増やしすぎると光の透過率が低下する可能性があり、また製造上の観点からも30以下が好ましい。
隣合う層の屈折率差のすべてが0.01〜1.5である。屈折率差が0.01未満の場合は、蛍光の増幅などの効果が得られない。
蛍光強度の増幅等の観点から、隣合う層の屈折率差は0.1以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.5以上である。層に使用する材料の観点からは、屈折率差は1.3以下が好ましい。
多層構造球状粒子の屈折率の測定方法としては、例えば、屈折率が既知のフィルム上に多層構造球状粒子の層形成と同様の手段で層を形成し、そのフィルムの屈折率を測定する方法が挙げられる。
具体的には、屈折率(25℃)は、a1の屈折率を持つベースフィルム(厚みv1)に、膜厚v2の層(Ln)を形成し、積層フィルムを得た後、積層フィルムの屈折率(W)を測定し、次式から層(Ln)の屈折率(a2)を求める。
a2=[W−(a1・v1/(v1+v2))]×[(v1+v2)/v2]
中心層(L0)は、蛍光強度の増幅等の観点から、波長400〜800nmの光を吸収しない素材からなることが要求される。この理由は、小型レーザー素子や各種シグナルの増幅素子、各種センサー、ディスプレー、照明等への応用を考えるに場合に、含有する蛍光物質(F)が、波長400〜800nmにおいて蛍光する蛍光物質(F1)であることが好ましいからである。例えば、アルミニウムや鉄、ニッケルといった、波長400〜800nmの光を吸収する金属を中心層(L0)の素材として使用するとせっかく発生した蛍光が吸収されてしまうので、蛍光強度の増幅の観点からは極めて好ましくない状態である。
ここで吸収しないとは、後述の測定法によるが70%以上であることを意味する。透過率が70%未満であると蛍光強度の増幅効果が極めて小さくなるからである。透過率の測定は、本発明で使用した組成物を用いて、一般的な方法により、1mmの薄膜を作製し、該薄膜の波長400〜800における透過率を紫外可視近赤外分光光度計V670(日本分光社製)を用いて測定した。
基本的には、後述する層(Ln)と同様の素材を使用することができるが、樹脂又はシリカ、酸化チタンなどの該波長領域において透明性の高い素材を使用することが好ましい。
中心層(L0)は、数平均粒子径が0.1〜10μmである樹脂粒子又は金属酸化物粒子である事が好ましい。これらの素材が好ましい理由は、前述の如く、波長400〜800nmにおいて吸収が無く透明性が高いからである。金属酸化物粒子のうち、特に好ましくは、シリカ粒子又は酸化チタン粒子である。
3次元的に蛍光強度が増幅できる構造体を作製するためには、多層構造球状粒子の円形度が高い方が好ましく、具体的には円形度が0.96〜1であることが好ましく、更に好ましくは0.97〜1、特に好ましくは0.98〜1である。従って、中心層(L0)も円形度が1に近い真球状の粒子である事が好ましい。
円形度は、粒子の断面積のうち「最大の断面積」を、真円に換算したときの円周距離(r1)を算出し、この円周距離(r1)を最大の断面積の「実測円周距離(r2)」で割った値を、少なくとも1000個の粒子について求め、これらの値の算術平均値である。
「最大の断面積」は、試料の分散液を狭い間隙に流して流れ方向に対し垂直方向から光を照射して、得られる影を画像処理することにより得られる。
「実測円周距離(r2)」は、「最大の断面積」を得る際に得た画像処理データを細分割し、円周上の分割点をカウントすることにより得られる。
多層構造球状粒子の数平均粒子径は、用途によっても異なるが素子の小型化及び蛍光強度の増幅等の観点から、好ましくは0.3〜30μmであり、さらに好ましくは0.5〜20μm、より好ましくは1〜15μmである。多層構造球状粒子の粒子径及び蛍光強度の増幅等の観点から、中心層(L0)である樹脂粒子等の数平均粒子径は0.1〜10μmである事が好ましく、更に好ましくは0.15〜5μm、特に好ましくは0.2〜1μmである。中心層(L0)に蛍光物質(F)が含有されている場合等において、中心層(L0)のサイズにより増幅される蛍光の波長が異なることがあり、該サイズは蛍光強度の増幅の観点から極めて重要である。これは通常のレーザーと同様に共振器長に対応した特定波長の光のみが増幅される原理と同様であると推定される。
多層構造球状粒子や中心層(L0)である樹脂粒子等の数平均粒子径は、光散乱方式の粒度分布測定器(例えばLA−950[堀場製作所社製])などを用いて測定することができる。
層(Ln)は、2種類の素材を交互に積層してなることが好ましく、樹脂層(R)及び金属酸化物層(M)の少なくとも一方であることが好ましい。すなわち、層(Ln)は樹脂層(R)だけで構成されていても良いし、金属酸化物層(M)だけでも良いし、樹脂層(R)と金属酸化物層(M)が混在していても良い。
樹脂層(R)と金属酸化物層(M)が混在している場合は、樹脂層(R)と金属酸化物層(M)が交互に層を形成していることが好ましい。
樹脂層(R)を構成する樹脂は、着色がなく、粒子表面で造膜できるものであれば特に限定はしない。
それらの中で、透明性と屈折率の観点から、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、及びポリアミド樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種であるものが好ましい。さらに、ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、及びポリアミド樹脂が好ましい。
金属酸化物層(M)を構成する金属酸化物としては、粒子表面を被覆できるものであれば特に限定はしない。具体的にはシリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニア、酸化アンチモン、当該金属酸化物を含有してなる天然物等が挙げられる。天然物としては具体的には、タルク、カオリンクレー、モンモリロナイト、マイカ、ベントナイト、ロー石クレー、クリソタイル等が挙げられる。
それらの中で、製造し易さと屈折率の観点から、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、及び酸化チタンからなる群より選ばれる少なくとも1種であるものが好ましい。さらに好ましくはシリカ及び酸化チタンである。
前述に挙げた層(Ln)の構成素材及びその組み合わせのうち、最も好ましいものは、シリカ層と酸化チタン層を交互に積層することである。この組み合わせによれば、波長400〜800nmの光を吸収しない材料において屈折率差が極めて高い組み合わせとなり、かつ、後述の表面ゾルゲル法によって比較的簡便かつ高精度に多層構造球状粒子を作製する事ができる。
層(Ln)の厚さは、0.01〜3μmであることが好ましい。波長400〜800nmにおける蛍光強度を増幅する等の観点からは、層(Ln)の厚さは、さらに好ましくは0.015〜1μm、より好ましくは0.02〜0.3μmである。
多層膜干渉により高効率に反射する光の波長(前述の特定波長)λは、概ね下式に従い層(Ln)の厚みにより決定される。
λ=m×(1/n)×(d/4)
ここで、mは整数、nは層(Ln)の屈折率、dは層(Ln)の厚さである。
多層構造球状粒子の層(Ln)の厚さの測定方法としては、例えば多層構造球状粒子を樹脂で固め、ダイヤモンドカッター等で切断し、粒子の断面を透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)を用いて確認することができる。
本発明の蛍光物質(F)としては、特に制限されることなく、公知の蛍光物質を使用することができる。
例えば、有機蛍光体としては、ローダミン系色素(ローダミンB、ローダミン6G、ローダミン123)、クマリン系色素(クマリン343、クマリン480)、フルオレセイン、リサミン-ローダミンBスルホニルクロライド、アニリノナフタレンスルホン酸、2-メトキシ2,4-ジフェニル3(2H)フラノン、メチルウンベリフェロン、ダンシルクロライド、ルシファーイエロー、エリスロシン、ピレン、テキサスレッド、エオシン、フルオレサミン、クロロフィルなどが挙げられる。
無機蛍光体としては、亜鉛、カドミニウム、マグネシウム、シリコン、イットリウム等の希土類元素等の酸化物、硫化物、珪酸塩、バナジン酸等が挙げられ、タングステン酸カルシウム、鉛含有珪酸バリウム、ユーロピウム含有燐酸ストロンチウム、ユーロピウム含有イットリア、セリウム含有イットリア、銅あるいは銀、錫、マンガン、砒素、アルミニウム、カドミウムの一種あるいは複数含有硫化亜鉛、マンガン含有ガリウム酸マグネシウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、酸素欠損酸化亜鉛、ユーロピウム含有酸化亜鉛、セリウム含有酸化亜鉛、セシウム含有酸化亜鉛、マンガンあるいは砒素含有珪酸亜鉛、ビスマス含有硫化亜鉛カドミウム、ビスマス含有硫化カルシウムストロンチウム等を使用する事ができる。
小型レーザー素子や各種シグナルの増幅素子、各種センサー、ディスプレー、照明等への応用を考えるにおいては、前述に挙げた蛍光物質(F)のうち、波長400〜800nmにて蛍光する蛍光物質(F1)が好ましく、更に好ましくは有機蛍光体、特に好ましくはローダミン系色素である。
蛍光物質(F1)は、可視光域(400〜800nm)にて蛍光するため、前述の用途に適している。また、有機蛍光体、特にローダミン系色素は量子効率が極めて高く、レーザー発振が起こりやすい蛍光物質である。従って、蛍光強度の増幅機能を利用する場合には、ローダミン系色素が特に適している。
含有される蛍光物質(F)の濃度は、蛍光強度の増幅等の観点から、中心層(L0)又は層(Ln)に対して10−2〜10−5(モル/cm3、以下Mとする)であることが好ましく、10−3〜10−4Mであることが更に好ましい。
本発明の多層構造球状粒子の製造方法としては例えば次の方法が挙げられる。
1.電荷を有する粒子表面にそれと逆電荷を有する反応性界面活性剤を吸着させた粒子の分散液を製造する。該分散液に、層を形成させる樹脂の前駆体と上記反応性界面活性剤と逆のイオン性を有する反応性界面活性剤の混合物を加え、粒子表面の2重ミセル中に層を形成させる前駆体を閉じ込め、反応させ、層を形成させる。上記方法を繰り返すことにより、多層構造粒子を得る方法。
2.溶解度パラメーターの異なるブロックポリマーを有機溶剤に溶解し、その溶液を界面活性剤を用いて水中に分散し、脱溶剤することにより、多層構造粒子を得る方法。
3.粒子表面の反応性基にカップリング剤等を利用して、ビニル基を導入し、ビニル系モノマーをグラフトさせ、繰り返すことにより、多層構造粒子を得る方法。
4.活性水素基を有する粒子の表面で金属アルコキシドをゾル−ゲル法により層形成させ、繰り返すことにより、多層構造粒子を得る方法(表面ゾルゲル法)。
5.電荷を有する大粒子に逆電荷を有する十分小さい粒子を吸着させ、層を形成させ、繰り返すことにより、多層構造粒子を得る方法。
6.一般的な蒸着装置を用い、粒子を振動させながら表面をコーティングし、ターゲットを変更し、繰り返し実施することにより、多層構造粒子を得る方法。
7.粒子を懸濁させた溶液中にターゲットを設置し、ターゲットにレーザーを照射することにより、微小粒子を発生させ、粒子表面をコーティングし、ターゲットを変更し、繰り返し実施することにより、多層構造粒子を得る方法。
8.乾式で、大粒子と小粒子を高速で衝突させることにより、大粒子表面に小粒子の層を形成させ、繰り返すことにより、多層構造粒子を得る方法。
9.溶媒中に大粒子と小粒子を分散させておき、その溶液を高速で攪拌することにより、大粒子表面に小粒子の層を形成させ、繰り返すことにより、多層構造粒子を得る方法。
これらの方法の中で、均一な層形成及び生産性等の観点から、1、4、6、7及び8の方法が好ましく、更に好ましくは1及び4の方法であり、特に好ましくは4の方法である。
上記の4の方法の具体例として、中心層(L0)が数平均粒子径300nmのシリカ粒子(「シーホスター」日本触媒社製)、層(Ln)が酸化チタンとシリカの交互積層である場合について説明する。
1.シリカ粒子を低級アルコールなどに超音波分散器を使用して分散する。ここで低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどが使用できるが、メタノール及びエタノールが特に好ましい。また低級アルコールに加えてアセトニトリル等他の低級アルコールと混ざり合う溶媒を使用する事ができる。以下、シリカ層の形成においても同様である。
2.該エタノール溶液に少量の水及び触媒を加えて均一に攪拌混合する。触媒としては、主にアミン系化合物を使用する事ができ、メチルアミン及びアンモニア(水)が特に好ましい。以下、シリカ層の形成においても同様である。
3.酸化チタンの前躯体であるチタニウムイソプロポキシドのエタノール溶液を加えて、2〜4時間室温にて反応させる。酸化チタンの前躯体としてはその他のアルコキシドや塩化チタン等も使用できるが、取り扱いやすさ等の観点から、チタニウムイソプロポキシドが特に好ましい。反応は、加温・加圧条件にて行っても良いが、反応速度が極めて速いため、室温・常圧にて十分である。添加方法は、攪拌下にて一括で添加しても良いし、定量ポンプ等を使用して少量単位で滴下しても良い。以下、シリカ層の形成においても同様である。
4.固液分離し、水又は低級アルコールにて粒子を洗浄後、乾燥させる。乾燥方法としては、特に限定されないが、低温又は室温にて乾燥させることが好ましい。
5.乾燥した粒子(シリカ粒子に酸化チタン層がついたコアシェル粒子)をエタノールに超音波分散器を使用して分散する。
6.該エタノール溶液に少量の水及びアンモニア水を加えて均一に攪拌混合する。
7.シリカの前躯体であるテトラエトキシシランのエタノール溶液を加えて4〜8時間室温にて反応させる。
8.固液分離し、水又は低級アルコールにて粒子を洗浄後、乾燥させる。
以上の操作を繰り返すことにより、シリカ粒子をコアとし、コアの中心に対して同心状に酸化チタン層とシリカ層が交互積層した多層構造球状粒子を作製することができる。
蛍光物質(F)は、中心層(L0)及び層(Ln)のうち少なくとも1層に含有される必要がある。好ましい含有形態としては、中心層(L0)に含有されている場合或いは中心層(L0)にのみ含有されている場合、層(Ln)の全ての層に含有されている場合、層(Ln)の構成素材のうち一方の全ての層に含有されている場合であり、更に好ましくは中心層(L0)に含有されている場合或いは中心層(L0)にのみ含有されている場合、層(Ln)の全ての層に含有されている場合であり、特に好ましくは中心層(L0)にのみ含有されている場合である。基本的には、蛍光物質(F)の含有量は多いほど好ましい。但し、蛍光物質(F)の種類によっては層(Ln)に蛍光物質が多量に存在する場合に、コア等の内部から発生した蛍光が蛍光物質(F)によって再吸収されることがある。従って、中心層(L0)にのみ含有されている場合が好ましいことが多い。
蛍光物質(F)を層に含有させる方法としては、特に限定されず公知の方法を使用する事ができる。例えば、中心層(L0)に含有させる場合は、樹脂粒子を蛍光物質(F)のアルコール溶液に浸漬する方法や樹脂粒子等の原料溶液に蛍光物質(F)を溶解し、この原料溶液をエマルジョン化する方法などが挙げられる。前者の方法は、樹脂粒子のアルコールによる膨潤を利用したものであり、作製が極めて容易である。蛍光物質(F)がアルコールとともに樹脂粒子の内部に入り込むことにより蛍光物質(F)を含有させることができる。
層(Ln)に含有させる場合は、反応系中に蛍光物質(F)を存在させる、即ち、層(Ln)の原料溶液又は溶媒中に蛍光物質(F)を溶解又は分散させる方法が最も簡便で層厚みの制御性に優れた方法である。層(Ln)が中心層(L0)等の表面に形成される際に、蛍光物質(F)も取り込まれるものと推定され、蛍光物質(F)の含有濃度は、原料溶液又は溶媒中に溶解又は分散した蛍光物質(F)の濃度に依存する。
従って、多層構造球状粒子の層(Ln)に蛍光物質(F)を含有させるには、前述の表面ゾルゲル法等において使用する原料溶液又は溶媒中に蛍光物質(F)を溶解又は分散させておくことが必要である。例えば、蛍光物質(F)を溶解又は分散した低級アルコールを溶媒として使用する。ローダミン系色素等は、低級アルコールによく溶解するため、本方法を使用してローダミン系色素を酸化チタン層又はシリカ層に含有させる事ができる。
一方、多層構造球状粒子の中心層(L0)に蛍光物質(F)を含有させるには、前述の方法により作製した蛍光物質(F)を含有する中心層(L0)をコアとして使用すればよい。
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明は実施例に限定されるものではない。なお、特記しない限り部は重量部、%は重量%を意味する。
<実施例1>
下記の中心層(L0)、層(Ln)等からなる多層構造球状粒子(L1)を作製した。
・ 中心層(L0); シリカ微粒子(「シーホスター」日本触媒社製)
・ 数平均粒子径; 0.3μm(Cv約3%、円形度0.99)
・ 層(Ln); シリカ層及び酸化チタン層の交互積層
・ シリカ層の厚み(目標); 100nm
・ 酸化チタン層の厚み(目標); 80nm
実測値は表1に記載した。
・ 蛍光物資(F); ローダミンB
・ 濃度; 10−3
・ 含有形態; 層(Ln)の全ての層に含有
「酸化チタン層1層目の作製」
シリカ粒子5重量部を10−3MのローダミンBを含む58重量%:42重量%のエタノール/アセトニトリル混合溶液3708重量部に超音波分散器を使用して分散し、水10.4重量部及び40%メチルアミン水溶液4.1重量部を加えて攪拌翼を用いて均一に混合した。
チタニウムイソプロポキシド41.0重量部と10−3MのローダミンBを含む58重量%:42重量%のエタノール/アセトニトリル混合溶液962重量部を均一混合した溶液を、攪拌下にて先のシリカ微粒子分散液に加え、室温にて2時間反応させて、シリカ粒子に酸化チタン層がついたコアシェル粒子(L1−Be1)を得た。
固液分離し、水にて粒子を洗浄後、室温・窒素気流下にて乾燥させた。乾燥した粒子をSEMにて観測し、数平均粒子径を算出したところ、460nmであった。
「シリカ層2層目の作製」
乾燥したコアシェル粒子(L1−Be1)10重量部を10−3MのローダミンBを含むエタノール248重量部に超音波分散器を使用して分散分散し、水68.2重量部及び28%アンモニア水20.6重量部を加えて攪拌翼を用いて均一に混合した。
テトラエトキシシラン39.4重量部と10−3MのローダミンBを含むエタノール248重量部とを均一混合した溶液を、攪拌下にて先のコアシェル粒子分散液に加え、室温にて4時間反応させて、層(Ln)を2層有する多層構造球状粒子(L1−Be2)を得た。
固液分離し、水にて粒子を洗浄後、室温・窒素気流下にて乾燥させた。乾燥した粒子をSEMにて観測し、数平均粒子径を算出したところ、650nmであった。
「酸化チタン層3層目の作製」
多層構造球状粒子(L1−Be2)を使用する以外は1層目と同様にして層(Ln)を3層有する多層構造球状粒子(L1−Be3)を得た。なお、それぞれの数量は、1層目の記載順に、多層構造球状粒子(L1−Be2)5重量部、10−3MのローダミンBを含む58重量%:42重量%のエタノール/アセトニトリル混合溶液(以下、実施例1においては単にエタノール/アセトニトリル混合溶液と称する)1871.7重量部、水5.3重量部、40%メチルアミン水溶液2.0重量部、チタニウムイソプロポキシド20.7重量部、エタノール/アセトニトリル混合溶液485.9重量部とした。
「シリカ層4層目の作製」
多層構造球状粒子(L1−Be3)を使用する以外は2層目と同様にして層(Ln)を4層有する多層構造球状粒子(L1−Be4)を得た。なお、それぞれの数量は、2層目の記載順に、多層構造球状粒子(L1−Be3)10重量部、10−3MのローダミンBを含むエタノール(以下、実施例1においては単にエタノール溶液と称する)130.7重量部、水35.9重量部、28%アンモニア水10.7重量部、テトラエトキシシラン20.7重量部、エタノール溶液130.7重量部とした。
「酸化チタン層5層目の作製」
多層構造球状粒子(L1−Be4)を使用する以外は1層目と同様にして層(Ln)を5層有する多層構造球状粒子(L1−Be5)を得た。なお、それぞれの数量は、1層目の記載順に、多層構造球状粒子(L1−Be4)5重量部、エタノール/アセトニトリル混合溶液984.6重量部、水2.8重量部、40%メチルアミン水溶液1.1重量部、チタニウムイソプロポキシド10.9重量部、エタノール/アセトニトリル混合溶液255.6重量部とした。
「シリカ層6層目の作製」
多層構造球状粒子(L1−Be5)を使用する以外は2層目と同様にして層(Ln)を4層有する多層構造球状粒子(L1−Be6)を得た。なお、それぞれの数量は、2層目の記載順に、多層構造球状粒子(L1−Be5)10重量部、エタノール溶液78.1重量部、水21.4重量部、28%アンモニア水6.4重量部、テトラエトキシシラン12.4重量部、エタノール溶液78.1重量部とした。
「酸化チタン層7層目の作製」
多層構造球状粒子(L1−Be6)を使用する以外は1層目と同様にして層(Ln)を5層有する多層構造球状粒子(L1−Be7)を得た。なお、それぞれの数量は、1層目の記載順に、多層構造球状粒子(L1−Be6)5重量部、エタノール/アセトニトリル混合溶液665.5重量部、水1.9重量部、40%メチルアミン水溶液0.7重量部、チタニウムイソプロポキシド7.4重量部、エタノール/アセトニトリル混合溶液172.8重量部とした。
「シリカ層8層目の作製」
多層構造球状粒子(L1−Be7)を使用する以外は2層目と同様にして層(Ln)を4層有する多層構造球状粒子(L1)を得た。なお、それぞれの数量は、2層目の記載順に、多層構造球状粒子(L1−Be7)10重量部、エタノール溶液55.5重量部、水15.2重量部、28%アンモニア水4.5重量部、テトラエトキシシラン8.8重量部、エタノール溶液55.5重量部とした。
多層構造球状粒子(L1)は、数平均粒子径は1.1μm(Cv7%)、円形度は0.98であった。蛍光物質(F)は、層(Ln)の全ての層に10−3Mの濃度にて含有されているものと推定される。
多層構造球状粒子(L1)の蛍光スペクトルのピーク波長は600nmであり、その強度は10−3Mのローダミン6Gを含有する同等粒子径のポリスチレン粒子よりも300倍強かった。
<実施例2>
中心層(L0)を10−3MのローダミンBを含有する数平均粒子径0.3μmのポリスチレン粒子とする以外は、実施例1と同様にして多層構造球状粒子(L2)を作製した。
10−3Mのローダミン6Gを含有するポリスチレン粒子の作製は、ポリスチレン粒子(数平均粒子径300nm、モリテックス社製)を10−3Mのローダミン6Gを含むエタノール溶液に24時間浸漬することにより作製した。
<実施例3>
シリカ層、酸化チタン層のいずれにもローダミン6Gを含有しない以外は、実施例2と同様にして多層構造球状粒子(L3)を作製した。
<実施例4>
酸化チタン層の厚みが60nmであり、酸化チタン層にローダミン6Gを含有させない以外は、実施例1と同様にして多層構造球状粒子(L4)を作製した。
なお、酸化チタン層の作製において、水、40%メチルアミン水溶液、チタニウムイソプロポキシドの使用量は、実施例1の使用量の0.75倍とした。
<実施例5>
シリカ層の厚みが50nmであり、ローダミン6Gの代わりにクマリン343を使用する以外は、実施例1と同様にして多層構造球状粒子(L5)を作製した。
なお、シリカ層の作製において、水、アンモニア水、テトラエトキシシラン使用量は、実施例1の使用量の0.5倍とした。
励起光波長は355nmとした。
<実施例6>
酸化チタン層にクマリン343を含有させない以外は、実施例5と同様にして多層構造球状粒子(L6)を作製した。
<実施例7>
ローダミン6Gの濃度が10−4Mである以外は、実施例1と同様にして多層構造球状粒子(L7)を作製した。
<実施例8>
ローダミン6Gの濃度が10−2Mである以外は、実施例1と同様にして多層構造球状粒子(L8)を作製した。
<実施例9>
中心層(L0)を10−3Mのスルホローダミンを含有する数平均粒子径が1.0μmポリスチレン粒子する以外は、実施例2と同様にして多層構造球状粒子(L9)を作製した。
<実施例10>
中心層(L0)を10−3MのローダミンBを含有する数平均粒子径が5.0μmポリスチレン粒子する以外は、実施例2と同様にして多層構造球状粒子(L10)を作製した。
<実施例11>
多層構造球状粒子(L1−Be6)を多層構造球状粒子(L11)とした。
<実施例12>
多層構造球状粒子(L1−Be4)を多層構造球状粒子(L12)とした。
実施例1〜12の多層構造球状粒子の物性等を表1〜4に示す。
Figure 2008231401
Figure 2008231401
Figure 2008231401
Figure 2008231401
数平均粒子径、円形度、平均層厚み、各層の屈折率、蛍光強度の増幅倍率は以下の方法で測定した。
(1)数平均粒子径及び円形度の測定
多層構造球形粒子1部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部、イオン交換水98部を混合し、超音波を30分間照射したサンプルを用いてフロー式粒子画像解析装置[シスメックス社製:FPIA−3000]で測定することにより、多層構造球形粒子の数平均粒子径及び円形度を測定した。
(2)平均層厚みの測定
平均層厚みは、電子顕微鏡(SEM)にて観察する事により測定した。n+1層の層(Ln)を有する多層構造球状粒子の数平均粒子径からn層の層(Ln)を有する多層構造球状粒子の数平均粒子径を引く事により平均層厚みを算出した。数平均粒子径は、任意の100個について画像解析する事により測定した。
(3)各層の屈折率の測定
本発明で使用した組成物を用いて、一般的な方法により、200μmの薄膜を生成させた。得られた薄膜をアッベ屈折計[株式会社アタゴ社製:NAR−4T]を用いて屈折率を確認した。
(4)蛍光強度の増幅倍率の評価
励起光源として、パルス幅10ns・繰返し10HzのYAG-Nd3+レーザー(スペクトラフィジックス社製)を使用して蛍光スペクトルの測定を行った。測定はサンプル台に多層構造球状粒子を接着させて、動かない状態としサンプル台を蛍光検出器に対して、垂直(0°)及び45°、90°の3点について行った。対物レンズにて励起スポットを絞り、かつ励起スポットには多層構造球状粒子が1個しか存在しないようにした。励起波長は355又は525nm、励起光出力は100μJ/パルス、励起スポットサイズは30μm×30μmである。
蛍光の検出器には、ポリクロメーター及び高感度CCD(プリンストンインスツルメンツ社製)を使用した。蛍光測定のイメージを図1に示した。
ブランクとしては、含有する蛍光物質(F)の種類・濃度が同一であり、数平均粒子径も同等であるポリスチレン粒子を使用した。当然に励起条件は同一である。
蛍光強度の増幅倍率は、「多層構造球状粒子の蛍光スペクトルのピーク強度/ブランク(比較例1)の蛍光スペクトルのピーク強度」である。
<比較例1>
各実施例において測定しているブランクが比較例となる。
ブランクは、含有する蛍光物質(F)の種類・濃度が同一であり、数平均粒子径も同等であるポリスチレン粒子を使用した。実施例2と同様に、各粒子径のポリスチレン粒子(モリテックス社製)を所定濃度の蛍光物質(F)を含むエタノール溶液に24時間浸漬することにより作製した。
<比較例2>
10−3Mのローダミン6Gを含むポリスチレン層を、2つの8層からなる多層膜でサンドイッチした構造体を作製した。
イオンスパッタリング装置(トッキ社製)を使用して、シリカと酸化チタンを交互に積層した合計8層の多層膜を2つ作製した。酸化チタン層の厚みは80nm、シリカ層の厚みは100nmであった。
2つの多層膜の間をスペーサーを用いて5μmに調整し、そこに10−3Mのローダミン6Gを含むポリスチレンのテトラヒドロキシフラン溶液を充填、乾燥し、5μmの厚みを有する10−3Mのローダミン6Gを含有するポリスチレン層を形成した。
蛍光スペクトルのピーク波長は600nmであり、観測角0°(多層膜の厚み方向に対して垂直)における蛍光強度は、10−3Mのローダミン6Gを含む約5μmのポリスチレンフィルム(ブランクフィルム)よりも300倍強かった。観測角45°においては20倍、90°においては1倍(ブランクフォルムと同じ)であった。
いずれの実施例においても、蛍光物質(F)を含有した多層構造球状粒子は、蛍光物質(F)を含有した単一組成からなる粒子よりも観測される蛍光が強く、多層構造によって蛍光強度の大幅な増幅が起こっている事が分かる。蛍光強度の増幅は、いずれの観測方向においても同等であった。中央層(L0)に蛍光物質(F)が含有されている方が、更には中央層(L0)にのみ蛍光物質(F)が含有されている方が増幅倍率が高くなる傾向にあった。
1次元の多層膜構造体(実施例2)は、観測角0°の場合のみ多層構造球状粒子と同等の増幅倍率を得たが、観測角が90°の場合は増幅効果が得られなかった。
本発明の多層構造球状粒子は、小型レーザー素子や各種シグナルの増幅素子、各種センサー、ディスプレー、照明などに適用可能である。
蛍光測定イメージ

Claims (10)

  1. 波長400〜800nmの光を吸収しない素材からなる中心層(L0)をコアとし、コアの中心に対して同心状に2層以上の層(Ln)を積層した構造を有し、隣合う層の屈折率差(25℃)のすべてが0.01〜1.5であり、中心層(L0)及び層(Ln)のうち少なくとも1層に蛍光物質(F)が含有されていることを特徴とする多層構造球状粒子。
  2. 中心層(L0)が、数平均粒子径0.1〜10μmである樹脂粒子又は金属酸化物粒子である請求項1に記載の多層構造球状粒子。
  3. 蛍光物質(F)が、波長400〜800nmにおいて蛍光する蛍光物質(F1)である請求項1又は2に記載の多層構造球状粒子。
  4. 蛍光物質(F1)が、有機蛍光体である請求項3に記載の多層構造球状粒子。
  5. 有機蛍光体が、ローダミン系色素である請求項4に記載の多層構造球状粒子。
  6. 層(Ln)が、2種類の素材を交互に積層してなり、そのどちらか一方又は両方の総ての層に蛍光物質(F)が含有されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の多層構造球状粒子。
  7. 2種類の素材が、いずれも金属酸化物である請求項6に記載の多層構造球状粒子。
  8. 2種類の金属酸化物が、シリカ及び酸化チタンである請求項7に記載の多層構造球状粒子。
  9. 中心層(L0)にのみ蛍光物質(F)が含有されている請求項1〜5及び7、8のいずれか1項に記載の多層構造球状粒子。
  10. 多層構造球状粒子の層(Ln)の形成過程において、原料溶液又は溶媒中に蛍光物質(F)を溶解又は分散させておくことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の多層構造球状粒子の製造方法。

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