JP2008227386A - 基板処理装置 - Google Patents

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博章 内田
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Abstract

【課題】基板の周囲への処理液の飛散を抑制しつつ、基板に処理液による処理を施すことができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、間隔を隔てて対向する上プレート3および下プレート2と、下プレート2の周縁に沿って配置されたリング部材4とを含む。リング部材4は、上プレート3と下プレート2との間で、各プレート2,3とウエハWとを接触させずに当該ウエハWを保持することができる。各プレート2,3とリング部材4とによって囲まれたほぼ密閉された空間にウエハWが配置された状態で、処理流体吐出口8A,8Bから処理液を吐出させることにより、この空間を処理液で液密にして、処理液による処理をウエハWに施すことができる。また、前記空間に供給された処理液は、リング部材4に形成された処理流体排出口31から押し出されるようにして排出される。
【選択図】図3

Description

この発明は、基板処理装置に関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板などが含まれる。
半導体装置や液晶表示装置の製造工程では、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板などの基板の表面に薬液を供給して、その基板の表面を薬液で洗浄する処理などが行われる。
たとえば、基板を1枚ずつ処理する枚葉式の処理装置は、処理室内で、基板をほぼ水平に保持しつつ、その基板を回転させるスピンチャックと、このスピンチャックによって回転されている基板の表面に向けて薬液を吐出するノズルとを備えている。処理時には、スピンチャックによって基板が回転されつつ、その基板の表面の回転中心付近にノズルから薬液が供給される。基板の表面に供給された薬液は、基板の回転による遠心力に受けて、基板の表面上を周縁に向けて流れる。これにより、基板の表面全域に薬液が行き渡り、基板の表面に対する薬液による洗浄処理が達成される。
特開2004−79755号公報
しかしながら、基板の表面上を流れる薬液が基板の周縁から外方に飛び散るため、処理室内が薬液のミストを含む雰囲気となり、処理室内の各部に薬液が付着してしまう。各部に付着した薬液が乾燥して結晶化すると、その結晶がパーティクルとなって基板の汚染を招くおそれがある。
そこで、この発明の目的は、基板の周囲への処理液の飛散を抑制しつつ、基板に処理液による処理を施すことができる基板処理装置を提供することである。
前記目的を達成するための請求項1記載の発明は、所定間隔を隔てて対向する一対のプレート(2,3)と、この一対のプレートの周縁に沿って設けられ、両プレートの周縁を連結するためのリング部材(4)と、このリング部材に設けられ、前記一対のプレートの間において各プレートと基板(W)とを接触させずに当該基板を保持する基板保持部(26)と、前記一対のプレートの互いに対向する対向面にそれぞれ形成され、当該一対のプレートの間の空間に前記基板を処理するための処理流体を供給するための処理流体吐出口(8A,8B,43A,43B)と、この処理流体吐出口のそれぞれに前記処理流体を供給するための処理流体供給手段(9A,9B,10A,10B,11A,11B,12A,12B)と、前記リング部材に設けられ、前記空間に供給された処理流体を当該空間から排出するための処理流体排出口(31)とを含む、基板処理装置である。
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すものとする。
この発明によれば、一対のプレートの間に基板を保持して各プレートと基板との間の空間に処理流体を充満させることにより、基板の両面(一方面および他方面)の全域に処理流体を供給して、処理流体による処理を当該基板に均一に施すことができる。
また、各プレートと基板との間の空間に供給された処理流体を、リング部材に形成された処理流体排出口から排出させることにより、処理流体による処理を効率的に基板に施しつつ、基板の周囲への処理流体の飛散を抑制することができる。
すなわち、リング部材に設けられた基板保持部によって、一対のプレートの間で各プレートと基板とを接触させずに基板を保持することにより、一方のプレートと基板との間、および他方のプレートと基板との間に、処理流体が充満される空間を形成することができる。そして、基板保持部に基板が保持された状態で、各プレートの対向面に形成された処理流体吐出口から処理流体を吐出させることにより、各プレートと基板との間の空間に処理流体を充満させることができる。これにより、基板の一方面および他方面の全域に処理流体を供給することができる。
また、各プレートと基板との間の空間に供給された処理流体を処理流体排出口から排出させることにより、処理能力の低下した処理流体を順次排出して、処理流体吐出口から吐出されたばかりの処理能力の高い処理流体を基板に供給し続けることができる。これにより、処理流体による処理を効率的に基板に施すことができる。さらに、各プレートと基板との間の空間に供給された処理流体を、基板の周囲に勢いよく飛び散らせるのではなく、処理流体排出口から押し出すように排出させるので、排出された処理流体の飛散範囲を小さくすることができる。さらにまた、処理流体を基板の周囲に勢いよく飛び散らせないので、装置内の雰囲気が処理流体を含む雰囲気となることを抑制することができる。これにより、装置内および基板が汚染されることを抑制することができる。
処理流体としては、処理液および処理ガスが含まれる。処理液としては、たとえば、薬液、リンス液、純水よりも揮発性の高い有機溶剤などが挙げられる。また、処理ガスとしては、たとえば、不活性ガスや、前記有機溶剤の蒸気などが挙げられる。
各プレートの処理流体吐出口から処理流体としての処理液を吐出させることにより、処理液による処理を基板に施すことができる。また、各プレートの処理流体吐出口から処理流体としての処理ガスを吐出させて、処理液による処理が施された基板に処理ガスを供給することにより、基板に付着している処理液を除去して当該基板を乾燥させることができる。
請求項2記載の発明は、前記一対のプレートおよびリング部材を一体回転させるための回転手段(17,23)をさらに含む、請求項1記載の基板処理装置である。
この発明によれば、各プレートの処理流体吐出口から処理流体を吐出させつつ、回転手段によって、一対のプレートおよびリング部材を一体回転させることにより、吐出された処理流体に遠心力を作用させることができる。したがって、各プレートの処理流体吐出口から吐出された処理流体には、処理流体排出口に向かう力が作用するので、当該処理流体の排出を促進することができる。
請求項3記載の発明は、前記処理流体吐出口が前記対向面の中心部に形成されている、請求項1または2記載の基板処理装置である。
この発明によれば、各プレートの処理流体吐出口から吐出された処理流体を、各プレートの中心から周縁に向けて放射状に広がらせることができる。これにより、基板の一方面および他方面に処理流体を均一に供給することができる。したがって、処理流体による基板への処理の均一性を向上させることができる。
請求項4記載の発明は、前記処理流体排出口が前記リング部材の周方向に沿って複数設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この発明によれば、処理流体排出口がリング部材の周方向に関して異なる位置に複数設けられているので、処理流体の排出性を向上させることができる。また、この複数の処理流体排出口をリング部材の周方向に沿って設けることにより、処理流体吐出口から吐出された処理流体が各プレートの周縁へと向かう流れを妨げることなく、当該処理流体を各処理流体排出口から排出させることができる。これにより、基板の一方面および他方面に処理流体を均一に供給することができるので、処理流体による基板への処理の均一性を向上させることができる。
請求項5記載の発明は、前記処理流体供給手段は、処理流体としての処理液を前記処理流体吐出口のそれぞれに供給するための処理液供給手段(9A,9B,10A,10B)を含み、前記処理流体吐出口の内側に設けられ、当該処理流体吐出口から吐出された処理液中に混入した気体を前記一対のプレートの間の空間から排出するための気体排出口(41A,41B)をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この発明によれば、処理液供給手段から各プレートの処理流体吐出口に、処理流体としの処理液を供給させることにより、各プレートの処理流体吐出口から処理液を吐出させることができる。
また、各プレートの処理流体吐出口の内側に気体排出口を設けることにより、処理流体吐出口から吐出された処理液中に混入した気体を一対のプレートの間の空間から排出することができる。これにより、吐出された処理液中に混入した気体によって、基板への処理液の供給が妨げられることを抑制することができるので、処理液による基板への処理の均一性を向上させることができる。
請求項6記載の発明は、前記一対のプレートの間の空間を開閉するように、前記一対のプレートの一方を他方に対して移動させるためのプレート移動手段(22)をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この発明によれば、プレート移動手段によって、一対のプレートの一方を他方に対して移動させることにより、一対のプレートの間の空間を開閉することができる。これにより、一対のプレートの間に基板を配置して、この基板を基板保持部に保持させることができる。また、基板保持部に基板が保持された状態で、一対のプレートの一方を他方に対して近接させて、互いに対向させることにより、一対のプレートおよびリング部材によって囲まれたほぼ密閉された空間に当該基板を配置することができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
最初に、図1〜図5を用いて、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解図である。また、図2は、下プレート2およびリング部材4の図解的な平面図である。また、図3は、リング部材4をその上方から見た図解的な斜視図である。
この基板処理装置は、基板としての半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)に処理液による処理を施すための枚葉式の処理装置であり、鉛直方向に延びる回転軸1の上端に固定された下プレート2と、この下プレート2の上方に配置された上プレート3と、下プレート2の周縁に沿って配置されたリング部材4とを備えている。
下プレート2はウエハWよりも大きな部材であり、その外形はウエハWに対応する形状にされている(ウエハWがたとえば円形である場合には、下プレート2も円形である。)。下プレート2は、回転軸1と同軸となるようにほぼ水平に配置されている。下プレート2の上面は、ほぼ水平な平面となっている。
回転軸1は円筒状の部材であり、その内部空間はウエハWの下面に供給される処理流体が流通する処理流体流通路5Aとなっている。すなわち、回転軸1の内部空間には、回転軸1に接続された処理流体供給管6Aから処理流体が供給されるようになっている。処理流体流通路5Aは、下プレート2の中心部をその厚み方向に貫通する貫通孔7Aに連通している。また、この貫通孔7Aは、下プレート2の上面の中心部で開口する処理流体吐出口8Aに連通している。処理流体流通路5Aに供給された処理流体は、この処理流体吐出口8Aから上方に向けて吐出されるようになっている。
処理流体供給管6Aには、薬液供給管9A、DIW供給管10A、窒素ガス供給管11Aおよび蒸気供給管12Aが接続されている。これら薬液供給管9A、DIW供給管10A、窒素ガス供給管11Aおよび蒸気供給管12Aから、それぞれ、薬液、DIW(脱イオン水。リンス液の一例)、窒素ガス(不活性ガスの一例)およびIPA(イソプロピルアルコール。純水よりも揮発性の高い有機溶剤の一例)の蒸気が処理流体供給管6Aに供給されるようになっている。
前記薬液としては、たとえば、硫酸、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、アンモニア水、過酸化水素水のうちの少なくとも1つを含む液を用いることができる。また、前記リンス液としては、DIW以外に、たとえば、純水、炭酸水、電解イオン水、水素水、磁気水、希釈濃度(たとえば、1ppm程度)のアンモニア水などを用いることができる。また、前記不活性ガスとしては、窒素ガス以外に、たとえば、アルゴンガス、ヘリウムガスなどを用いることができる。また、前記純水よりも揮発性の高い有機溶剤としては、IPA以外に、たとえば、IPA、HFE(ハイドロフルオロエーテル)、メタノール、エタノール、アセトンおよびTrans-1,2ジクロロエチレンのうちの少なくとも1つを含む液を用いることができる。
薬液供給管9Aには薬液バルブ13Aが介装されており、この薬液バルブ13Aを開閉することにより、処理流体供給管6Aへの薬液の供給を制御することができる。また、DIW供給管10AにはDIWバルブ14Aが介装されており、このDIWバルブ14Aを開閉することにより、処理流体供給管6AへのDIWの供給を制御することができる。また、窒素ガス供給管11Aには窒素ガスバルブ15Aが介装されており、この窒素ガスバルブ15Aを開閉することにより、処理流体供給管6Aへの窒素ガスの供給を制御することができる。また、蒸気供給管12Aには蒸気バルブ16Aが介装されており、この蒸気バルブ16Aを開閉することにより、処理流体供給管6AへのIPAの蒸気の供給を制御することができる。すなわち、これらのバルブ13A,14A,15A,16Aの開閉をそれぞれ制御することにより、薬液、DIW、窒素ガスまたはIPAの蒸気を選択的に処理流体供給管6Aに供給することができる。
また、回転軸1には、モータなどの駆動源を含む下プレート回転駆動機構17が結合されている。この下プレート回転駆動機構17から回転軸1に駆動力を入力することにより、下プレート2の中心を通る鉛直な軸線まわりに、下プレート2および回転軸1を一体回転させることができる。
また、下プレート2の下方には、複数の昇降ピン18を支持する環状の支持プレート19が配置されている。支持プレート19は、回転軸1と同軸となるようにほぼ水平に配置されており、回転軸1を取り囲んでいる。複数の昇降ピン18は鉛直方向に延びており、その上端は、下プレート2に形成された挿通孔を挿通している。各昇降ピン18と対応する挿通孔との間は封止されている。また、各昇降ピン18の上端は球状であり、その高さ(鉛直方向の高さ)は揃えられている。各昇降ピン18の下端は、下プレート2の下方において、支持プレート19の上面で支持されている。より具体的には、各昇降ピン18の下端は、支持プレート19の上面において、下プレート2と同心円上の互いに異なる位置で支持されている。
支持プレート19には、エアシリンダなどにより構成されるピン昇降駆動機構20が結合されている。このピン昇降駆動機構20から支持プレート19に駆動力を入力することにより、支持プレート19および複数の昇降ピン18を一体的に昇降させることができる。ピン昇降駆動機構20によって複数の昇降ピン18を上昇させることにより、各昇降ピン18の上端を下プレート2の上方に位置させることができる。
複数の昇降ピン18は、各昇降ピン18の上端をウエハWの下面に点接触で当接させることにより、下プレート2の上方で当該ウエハWを支持することができる。また、複数の昇降ピン18によってウエハWが支持された状態で、当該複数の昇降ピン18を一体的に昇降させることにより、この支持されたウエハWを昇降させることができる。
上プレート3は、下プレート2とほぼ同形状の部材であり、下プレート2の上方において、鉛直な方向に延びる支持軸21の下端にほぼ水平に固定されている。上プレート3および支持軸21は、下プレート2と同軸となるように配置されている。また、上プレート3の下面は、ほぼ水平な平面となっている。上プレート3の下面と下プレート2の上面とは、鉛直方向に間隔を隔てて対向している。すなわち、上プレート3の下面および下プレート2の上面は、互いに対向する対向面となっている。
支持軸21は、円筒状の部材であり、その内部空間はウエハWの上面に供給される処理流体が流通する処理流体流通路5Bとなっている。すなわち、支持軸21の内部空間には、支持軸21に接続された処理流体供給管6Bから処理流体が供給されるようになっている。処理流体流通路5Bは、上プレート3の中心部をその厚み方向に貫通する貫通孔7Bに連通している。また、この貫通孔7Bは、上プレート3の下面の中心部で開口する処理流体吐出口8Bに連通している。処理流体流通路5Bに供給された処理流体は、この処理流体吐出口8Bから下方に向けて吐出されるようになっている。
処理流体供給管6Bには、薬液供給管9B、DIW供給管10B、窒素ガス供給管11Bおよび蒸気供給管12Bが接続されている。これら薬液供給管9B、DIW供給管10B、窒素ガス供給管11Bおよび蒸気供給管12Bから、それぞれ、薬液、DIW、窒素ガスおよびIPAの蒸気が処理流体供給管6Bに供給されるようになっている。薬液供給管9Bから処理流体供給管6Bには、薬液供給管9Aから処理流体供給管6Aに供給される薬液と同種の薬液が供給されるようになっている。
薬液供給管9Bには薬液バルブ13Bが介装されており、この薬液バルブ13Bを開閉することにより、処理流体供給管6Bへの薬液の供給を制御することができる。また、DIW供給管10BにはDIWバルブ14Bが介装されており、このDIWバルブ14Bを開閉することにより、処理流体供給管6BへのDIWの供給を制御することができる。また、窒素ガス供給管11Bには窒素ガスバルブ15Bが介装されており、この窒素ガスバルブ15Bを開閉することにより、処理流体供給管6Bへの窒素ガスの供給を制御することができる。また、蒸気供給管12Bには蒸気バルブ16Bが介装されており、この蒸気バルブ16Bを開閉することにより、処理流体供給管6BへのIPAの蒸気の供給を制御することができる。すなわち、これらのバルブ13B,14B,15B,16Bの開閉をそれぞれ制御することにより、薬液、DIW、窒素ガスまたはIPAの蒸気を選択的に処理流体供給管6Bに供給することができる。
また、支持軸21には、上プレート昇降駆動機構22と、上プレート回転駆動機構23とが結合されている。この上プレート昇降駆動機構22から支持軸21に駆動力を入力することにより、支持軸21および上プレート3を鉛直方向に昇降させることができる。これにより、上プレート3が下プレート2に近接した近接位置(図1において二点鎖線で示す位置)と、下プレート2から上方に大きく退避した退避位置(図1において実線で示す位置)との間で上プレート3を昇降させることができる。また、上プレート回転駆動機構23から支持軸21に駆動力を入力することにより、下プレート2と共通の鉛直な軸線まわりに、上プレート3および支持軸21を一体回転させることができる。上プレート3は、下プレート2に同期して回転するようにされている。
リング部材4は、各プレート2,3よりも大きい環状の部材であり、その内周には複数の環状段部が形成されている。すなわち、リング部材4の内周には、環状の下プレート嵌合部24と、環状の上プレート嵌合部25と、環状の基板保持部26とが形成されている。
下プレート嵌合部24はリング部材4の下部に形成されており、下プレート2はこの下プレート嵌合部24に嵌合している。下プレート2とリング部材4とは、たとえば図示しないボルト等により互いに固定されている。したがって、下プレート回転駆動機構17によって下プレート2を回転させると、それに伴って、リング部材4も回転するようになっている。
上プレート嵌合部25はリング部材4の上部に形成されており、上プレート3はこの上プレート嵌合部25に嵌合するようになっている。すなわち、上プレート昇降駆動機構22によって上プレート3を下降させることにより、上プレート3を上プレート嵌合部25に嵌合させることができる。また、上プレート3が上プレート嵌合部25に嵌合した状態で、上プレート昇降駆動機構22によって上プレート3を上昇させることにより、上プレート嵌合部25から上プレート3を抜き出すことができる。
上プレート3が上プレート嵌合部25に嵌合すると、当該上プレート3は、下プレート2から鉛直方向に所定間隔を隔てた位置(前記近接位置)に位置決めされる。また、上プレート3が上プレート嵌合部25に嵌合すると、上プレート3と下プレート2との間には、各プレート2,3とリング部材4とによって囲まれたほぼ密閉された空間が形成されるようになっている。
基板保持部26は、上プレート嵌合部25と下プレート嵌合部24との間に形成されており、上プレート3と下プレート2との間でほぼ水平にウエハWを保持できるようになっている。すなわち、基板保持部26は、ウエハWの下面の周縁部を点接触で支持する環状の支持部27と、ウエハWの周面に対向する環状の対向部28とを有している。この支持部27でウエハWの下面を支持することにより、上プレート3と下プレート2との間で当該ウエハWをほぼ水平に保持することができる。
支持部27は、図2および図3に示すように、ほぼ水平な複数の円弧状平面29と、各円弧状平面29に取り付けられた支持ピン30とを有している。各支持ピン30の上端は球状になっている。ウエハWの下面は、この複数の支持ピン30によって点接触で支持されるようになっている。また、支持部27によって支持されたウエハWは、その周面が対向部28によってガイドされ、下プレート2と同軸に配置される。
支持部27によってウエハWの下面を支持することにより、上プレート3と下プレート2との間でウエハWの位置(鉛直方向の位置)を位置決めして、各プレート2,3とウエハWとを接触させずに当該ウエハWを保持することができる。すなわち、基板保持部26に保持されたウエハWの下面と下プレート2の上面との間には、鉛直方向に所定間隔(たとえば、0.05〜2mm)が隔てられるようになっている。また、基板保持部26に保持されたウエハWの上面と、前記近接位置に配置された上プレート3の下面との間には、鉛直方向に所定間隔(たとえば、0.05〜2mm)が隔てられるようになっている。
基板保持部26によってウエハWが保持された状態で、上プレート3を前記近接位置に配置させることにより、上プレート3と下プレート2との間のほぼ密閉された空間にウエハWを配置することができる。そして、この状態で、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから処理流体を吐出させると、吐出された処理流体は各プレート2,3の中心から周縁に向かって広がっていき、ウエハWの上面と上プレート3の下面との間、および、ウエハWの下面と下プレート2の上面との間の空間が処理流体によって満たされる。これにより、ウエハWの上面および下面の全域に処理流体が供給される。
すなわち、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから処理液を吐出させることにより、ウエハWの上面および下面の全域に処理液を供給することができる。これにより、ウエハWの上面および下面に処理液による処理を均一に施すことができる。また、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから窒素ガスまたはIPAの蒸気を吐出させることにより、ウエハWの上面および下面の全域に窒素ガスまたはIPAの蒸気を供給することができる。これにより、処理液により処理が施されたウエハWの上面および下面から処理液を除去して当該ウエハWを乾燥させることができる。各プレート2,3とウエハWとの間の空間は、それぞれ狭空間であるので、少量の処理流体で当該空間を充満させることができる。
また、リング部材4には、図2および図3に示すように、その周方向に等間隔を隔てて複数の処理流体排出口31が形成されている。各処理流体排出口31は、リング部材4の上端から下端に向けて切り欠かれた切欠き形状にされており、リング部材4をその径方向に貫通している。ウエハWが基板保持部26に保持され上プレート3が前記近接位置に配置された状態で(以下、この状態を「ウエハWおよび上プレート3が処理位置に配置された状態」という。)、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから吐出された処理流体は、この複数の処理流体排出口31から押し出されて、各プレート2,3とウエハWとの間の空間から排出されるようになっている。
すなわち、ウエハWおよび上プレート3が処理位置に配置された状態で各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから処理液を吐出させると、吐出された処理液は、次々と吐出される処理液によって押されて各プレート2,3の中心から周縁に向かって広がっていき各処理流体排出口31から排出される。これにより、各プレート2,3とウエハWとの間の空間から処理能力の低下した処理液を順次排出させて、吐出されたばかりの処理能力の高い新液をウエハWの上面および下面に供給することができる。
また、ウエハWの上面および下面に処理液による処理が施された後、ウエハWおよび上プレート3が処理位置に配置された状態で各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから窒素ガスまたはIPAの蒸気を吐出させると、各プレート2,3の中心から周縁へと向かう窒素ガスまたはIPAの蒸気の流れによって、ウエハWに付着している処理液をウエハWの周縁へと追いやって、各処理流体排出口31から排出させることができる。これにより、ウエハWに付着している処理液を当該ウエハWから確実に除去することができる。
さらに、ウエハWおよび上プレート3が処理位置に配置された状態で、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから処理液を吐出させつつ、上プレート回転駆動機構23および下プレート回転駆動機構17によって、各プレート2,3、リング部材4およびリング部材4に保持されたウエハWを一体回転させることにより、吐出された処理液に遠心力を作用させて、当該処理液の排出を促進させることができる。
同様に、ウエハWおよび上プレート3が処理位置に配置された状態で、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから窒素ガスまたはIPAの蒸気を吐出させつつ、各プレート2,3、リング部材4およびウエハWを一体回転させることにより、ウエハWに付着している処理液に遠心力を作用させて、当該処理液をウエハWの上面および下面から効率的に除去することができる。
各処理流体排出口31から排出された処理液は、リング部材4の外方に向かって落下していき、下プレート2およびリング部材4を取り囲む筒状のカップ32内に貯留されるようになっている。カップ32は、鉛直な方向に延びる筒状の外壁33および内壁34と、外壁33と内壁34との間でこられの下端を連結する環状の底部35とを含む。
外壁33は、下プレート2およびリング部材4を取り囲んでおり、その上部は上方に向かって先細りとなっている。外壁33の先端はリング部材4の上方にまで達している。内壁34は、下プレート2の下方において回転軸1を取り囲んでいる。外壁33、内壁34および底部35によって、各処理流体排出口31から排出された処理液を貯留する処理液貯留部36が形成されている。また、底部35には処理液排出管37が接続されており、処理液貯留部36に貯留された処理液は、この処理液排出管37を介して図示しない廃液タンクに導かれるようになっている。各処理流体排出口31から排出された処理液は、外壁33によって処理液貯留部36に確実に導かれ、カップ32の周囲に飛散しないようにされている。
図4は、前記基板処理装置の制御のための構成を説明するためのブロック図である。この基板処理装置は、制御装置38を備えている。制御装置38は、下プレート回転駆動機構17、ピン昇降駆動機構20、上プレート昇降駆動機構22および上プレート回転駆動機構23の動作を制御する。また、制御装置38は、薬液バルブ13A,13B、DIWバルブ14A,14B、窒素ガスバルブ15A,15Bおよび蒸気バルブ16A,16Bの開閉を制御する。
図5は、前記基板処理装置によるウエハWの処理の一例を説明するための図である。以下では、図1、図4および図5を参照する。
処理対象のウエハWは、図示しない搬送ロボットによって搬送されてきて、当該搬送ロボットの保持ハンド39から複数の昇降ピン18へと受け渡される。すなわち、制御装置38は、上プレート昇降駆動機構22を制御して上プレート3を前記退避位置に予め配置させており、ピン昇降駆動機構20を制御して、複数の昇降ピン18を、その上端位置であるウエハ受け渡し位置に予め配置させている。上面が保持ハンド39に保持されたウエハWは、図5(a)に示すように、この状態で、複数の昇降ピン18の上端に載置される。これにより、保持ハンド39から複数の昇降ピン18へのウエハWの受け渡しが達成される。
保持ハンド39は、たとえば、ベルヌーイ効果を用いてウエハWの上面を非接触で保持するものである。ウエハWの上面を非接触で保持する構成としては、ベルヌーイ効果を用いるもの以外に、たとえば、ウエハWの上面に対向する対向面に複数の流体吐出口と吸引口とが形成され、この対向面に沿って形成された流体の層を介してウエハWの上面を非接触で保持するコアーフロー式(または、プッシュプル式)のものを用いてもよい。
複数の昇降ピン18にウエハWが受け渡されると、制御装置38は、ピン昇降駆動機構20を制御して当該複数の昇降ピン18を一体的に下降させる。これにより、複数の昇降ピン18とともにウエハWが下降する。そして、ウエハWが下降すると、ウエハWの下面の周縁部が基板保持部26の支持部27に支持されて、当該ウエハWが複数の昇降ピン18から基板保持部26に受け渡される。これにより、ウエハWが基板保持部26に保持される。
処理対象のウエハWが基板保持部26に保持されると、制御装置38は、上プレート昇降駆動機構22を制御して上プレート3を前記近接位置に配置させる。これにより、ウエハWおよび上プレート3が処理位置に配置された状態となる。その後、制御装置38は、上プレート回転駆動機構23および下プレート回転駆動機構17を制御して、各プレート2,3、リング部材4および基板保持部26に保持されたウエハWを、所定の低回転速度(たとえば、10〜300rpm)で一体的に回転させる。さらに、制御装置38は、薬液バルブ13A,13Bを開いて、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから薬液を吐出させる。これにより、図5(b)に示すように、各プレート2,3とウエハWとの間の空間が薬液で満たされ、ウエハWの上面および下面の全域に薬液が供給される。その結果、ウエハWの上面および下面に薬液による薬液処理が均一に施される。
各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから吐出された薬液は、前述のように、リング部材4に形成された複数の処理流体排出口31から順次排出されていく。また、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから吐出された薬液には、各プレート2,3、リング部材4およびウエハWの一体回転による遠心力が作用しているので、薬液の排出が促進されている。したがって、ウエハWの上面および下面には、処理能力の高い新液が供給され続けており、効率的な薬液処理が施されている。
また、各処理流体排出口31から排出された薬液は、リング部材4の外方に向かって勢いよく飛び散るのではなく、リング部材4の外方に向かって落下していきカップ32の処理液貯留部36に確実に貯留される。すなわち、薬液を勢いよく飛び散らせるのではなく、各処理流体排出口31から押し出すようにして排出させるので、薬液の飛散範囲を小さくすることができる。また、薬液が勢いよく飛び散らないので、装置内の雰囲気が薬液雰囲気(薬液のミストを含む雰囲気)となることを抑制することができる。これにより、薬液による装置内およびウエハWの汚染を抑制することができる。
薬液の供給が所定の薬液処理時間に亘って行われると、制御装置38は、薬液バルブ13A,13Bを閉じて、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bからの薬液の吐出を停止させる。その後、制御装置38は、各プレート2,3、リング部材4およびウエハWを前記所定の低回転速度で一体的に回転させながら、DIWバルブ14A,14Bを開いて、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8BからDIWを吐出させる。これにより、各プレート2,3とウエハWとの間の空間に充満していた薬液が、各プレート2,3の中心から周縁へと向かうDIWの流れによって押し流され、複数の処理流体排出口31から順次排出されていく。これにより、各プレート2,3とウエハWとの間の空間に充満していた薬液がDIWに置換される。また、薬液がDIWに置換されることにより、ウエハWの上面および下面の全域にDIWが供給される。これにより、ウエハWの上面および下面に付着していた薬液がDIWによって洗い流されて、ウエハWの上面および下面にDIWによるリンス処理が均一に施される。
各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから吐出されたDIWは、薬液と同様に、各処理流体排出口31から順次排出されていく。また、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから吐出されたDIWには、各プレート2,3、リング部材4およびウエハWの一体回転による遠心力が作用している。したがって、ウエハWの上面および下面にはリンス処理が効率的に施される。さらに、処理流体排出口31から排出されたDIWは、カップ32の処理液貯留部36に確実に貯留されるので、DIWの飛散範囲を小さくすることができる。また、装置内やウエハWが、薬液やパーティクルなどを含むリンス処理後のDIWによって汚染されることを抑制することができる。
DIWの供給が所定のリンス処理時間に亘って行われると、制御装置38は、DIWバルブ14A,14Bを閉じて、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8BからのDIWの吐出を停止させる。その後、制御装置38は、各プレート2,3、リング部材4およびウエハWを前記所定の低回転速度で一体的に回転させながら、窒素ガスバルブ15A,15Bを開いて、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから窒素ガスを吐出させる。
これにより、図5(c)に示すように、各プレート2,3とウエハWとの間の空間に充満していたDIWが、各プレート2,3の中心から周縁へと向かう窒素ガスの流れによって押し流されて各処理流体排出口31から順次排出されていく。さらに、ウエハWの上面および下面に付着していたDIWも、各プレート2,3の中心から周縁へと向かう窒素ガスの流れによってウエハWの周縁へと追いやられ、各処理流体排出口31から順次排出されていく。このようにして、ウエハWの上面および下面からDIWが完全に除去されウエハWが乾燥する(乾燥処理)。このとき、各プレート2,3とウエハWとの間の空間は窒素ガスで充満されているので、ウォーターマークの発生を抑制しつつ、ウエハWを乾燥させることができる。さらに、ウエハWの上面および下面に窒素ガスを供給しつつ、各プレート2,3、リング部材4およびウエハWを一体回転させることにより、ウエハWに付着しているDIWに遠心力を作用させて、当該DIWをウエハWの上面および下面から効率的に除去することができる。
窒素ガスの供給が所定の乾燥処理時間に亘って行われると、制御装置38は、窒素ガスバルブ15A,15Bを閉じて、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bからの窒素ガスの吐出を停止させる。その後、制御装置38は、上プレート回転駆動機構23および下プレート回転駆動機構17を制御して、各プレート2,3、リング部材4およびウエハWの回転を停止させる。続いて、制御装置38は、上プレート昇降駆動機構22を制御して上プレート3を前記退避位置に配置させ、ピン昇降駆動機構20を制御して複数の昇降ピン18を前記ウエハ受け渡し位置まで上昇させる。これにより、基板保持部26に保持された処理後のウエハWが、複数の昇降ピン18に受け渡され、下プレート2の上方に配置される。そして、この処理後のウエハWは、図5(d)に示すように、複数の昇降ピン18から保持ハンド39に受け渡され、図示しない搬送ロボットによって搬送されていく。
次に、図6および図7を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。この図6および図7において、前述の図1〜図5に示された各部と同等の構成部分については、図1〜図5と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解図である。この図6における基板処理装置と、図1における基板処理装置との主要な相違点は、回転軸1および支持軸21のそれぞれの内周に、鉛直方向に延びるエアー抜き管40A,40Bが配置されていることにある。各エアー抜き管40A,40Bは、回転軸1および支持軸21と非接触状態で、回転軸1または支持軸21を挿通している。各エアー抜き管40A,40Bの外面と、回転軸1または支持軸21の内面との間の筒状の空間が処理流体流通路42A,42Bとなっている。
回転軸1を挿通するエアー抜き管40Aの一端は、下プレート2の上面にまで達しており、当該上面で気体排出口41Aとして開口している。すなわち、処理流体が吐出される下プレート2の処理流体吐出口43Aは環状となっており、その内側に気体排出口41Aが配置されている。一方、支持軸21を挿通するエアー抜き管40Bの一端は、上プレート3の下面にまで達しており、当該下面で気体排出口41Bとして開口している。すなわち、処理流体が吐出される上プレート3の処理流体吐出口43Bは環状となっており、その内側に気体排出口41Bが配置されている。
ウエハWの上面および下面に供給された処理液中に混入した空気は、各エアー抜き管40A,40Bの気体排出口41A,41Bを通って、当該エアー抜き管40A,40Bの他端から排出されるようになっている。各エアー抜き管40A,40Bの他端は、当該エアー抜き管40A,40B内を吸引するための吸引機構(図示せず)に接続されていてもよいし、大気に開放されていてもよい。
図7は、前記エアー抜き管40A,40Bによる空気の排出について説明するための図である。この図7では、ウエハWおよび上プレート3が処理位置に配置された状態で、ウエハWの上面および下面に処理液が供給されている状態を示している。また、ウエハWの上面および下面の中心部には、供給された処理液中に混入した空気が滞留している。
各プレート2,3の処理流体吐出口43A,43Bから処理液を吐出させる場合、処理液が流通する流通路や管内に存在する空気が処理液の流れによって駆動されて、処理液だけでなく空気が吐出されることがある。ウエハWおよび上プレート3が処理位置に配置された状態で、各プレート2,3の処理流体吐出口43A,43Bから処理液とともに空気が吐出されると、吐出された空気は、通常、処理液とともに各プレート2,3の周縁に向かって移動し、複数の処理流体排出口31から排出される。
しかしながら、吐出された処理液の流速が遅い場合や吐出された空気の量が多い場合には、吐出された空気が、複数の処理流体排出口31から完全に排出されずに、各プレート2,3とウエハWとの間で滞留してしまう。この空気の滞留は、特に、各プレート2,3の処理流体吐出口43A,43Bの直下または直上で多く見られる。各プレート2,3とウエハWとの間に空気が滞留すると、その滞留している範囲では、処理液がウエハWに良好に供給されないので、処理液による処理がウエハWの面内で不均一となってしまう。
この第2実施形態に係る基板処理装置では、各プレート2,3にそれぞれ気体排出口41A,41Bを設けることにより、各プレート2,3とウエハWとの間に滞留する空気を排出することができる。すなわち、各プレート2,3とウエハWとの間に滞留する空気は、気体排出口41A,41Bを介して、各プレート2,3とウエハWとの間の空間から排出されるようになっている。
また、気体排出口41A,41Bは、それぞれ処理流体吐出口43A,43Bの内側に設けられているので、各処理流体吐出口43A,43Bの直下または直上に滞留する空気を確実に排出することができる。したがって、各プレート2,3とウエハWとの間の空間を充満させることができる十分な量の処理液を各プレート2,3の処理流体吐出口43A,43Bから吐出させ続けることにより、ウエハWの上面および下面の全域に処理液を均一に供給して、処理液による処理がウエハWの面内で不均一となることを抑制することができる。
この発明は、以上の第1および第2実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。たとえば、前述の第1および第2実施形態では、下プレート2とリング部材4とが別々に設けられている場合について説明したが、下プレート2とリング部材4とが一体にされていてもよい。
また、前述の第1および第2実施形態では、処理流体排出口31が切欠き形状にされている場合について説明したが、切欠き形状に限らず、それ以外の形状にされていてもよい。たとえば、各処理流体排出口31は、リング部材4を径方向に貫通する孔形状にされていてもよい。
また、前述の第1および第2実施形態では、処理流体吐出口8A,8B,43A,43Bが、上プレート3の下面および下プレート2の上面の中央部にそれぞれ1つずつ形成されている例について説明したが、これに限らない。すなわち、処理流体吐出口8A,8B,43A,43Bは、上プレート3の下面および下プレート2の上面の中央部以外の位置に形成されていてもよし、上プレート3の下面および下プレート2の上面にそれぞれ複数個形成されていてもよい。処理流体吐出口8A,8B,43A,43Bを複数個形成する場合、複数の処理流体吐出口8A,8B,43A,43Bが、上プレート3の下面および下プレート2の上面のそれぞれに均一に分布されていることが好ましい。
また、前述のウエハWの処理の一例では、各プレート2,3、リング部材4およびウエハWが一体回転されながら、ウエハWに処理が施される例について説明したが、各プレート2,3、リング部材4およびウエハWが静止された状態で、ウエハWに処理が施されてもよい。
また、前述のウエハWの処理の一例では、DIWによるリンス処理が行われた後、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8Bから窒素ガスを吐出させてウエハWを乾燥させる例について説明したが、窒素ガスに代えてIPAの蒸気を吐出させてもよい。具体的には、蒸気バルブ16A,16Bを制御装置38によって制御することにより、各プレート2,3の処理流体吐出口8A,8BからIPAの蒸気を吐出させて、DIWによるリンス処理が行われたウエハWの上面および下面にIPAの蒸気を供給してもよい。
純水よりも揮発性の高いIPAの蒸気を、DIWによるリンス処理が行われたウエハWの上面および下面に供給することにより、ウォーターマークの発生を抑制しつつ、ウエハWの上面および下面を速やかに乾燥させることができる。
また、前述の第1および第2実施形態では、処理対象となる基板としてウエハWを取り上げたが、ウエハWに限らず、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板などの他の種類の基板が処理対象とされてもよい。
本発明の第1実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解図である。 下プレートおよびリング部材の図解的な平面図である。 リング部材をその上方から見た図解的な斜視図である。 前記基板処理装置の制御のための構成を説明するためのブロック図である。 前記基板処理装置によるウエハの処理の一例を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解図である。 エアー抜き管による空気の排出について説明するための図である。
符号の説明
2 上プレート(プレート)
3 下プレート(プレート)
4 リング部材
8A,8B 処理流体吐出口
9A,9B 薬液供給管(処理流体供給手段、処理液供給手段)
10A,10B DIW供給管(処理流体供給手段、処理液供給手段)
11A,11B 窒素ガス供給管(処理流体供給手段)
12A,12B 蒸気供給管(処理流体供給手段)
17 下プレート回転駆動機構(回転手段)
22 上プレート昇降駆動機構(プレート移動手段)
26 基板保持部
23 上プレート回転駆動機構(回転手段)
31 処理流体排出口
41A,41B 気体排出口
43A,43B 処理流体吐出口
W ウエハ(基板)

Claims (6)

  1. 所定間隔を隔てて対向する一対のプレートと、
    この一対のプレートの周縁に沿って設けられ、両プレートの周縁を連結するためのリング部材と、
    このリング部材に設けられ、前記一対のプレートの間において各プレートと基板とを接触させずに当該基板を保持する基板保持部と、
    前記一対のプレートの互いに対向する対向面にそれぞれ形成され、当該一対のプレートの間の空間に前記基板を処理するための処理流体を供給するための処理流体吐出口と、
    この処理流体吐出口のそれぞれに前記処理流体を供給するための処理流体供給手段と、
    前記リング部材に設けられ、前記空間に供給された処理流体を当該空間から排出するための処理流体排出口とを含む、基板処理装置。
  2. 前記一対のプレートおよびリング部材を一体回転させるための回転手段をさらに含む、請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記処理流体吐出口が前記対向面の中心部に形成されている、請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 前記処理流体排出口が前記リング部材の周方向に沿って複数設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記処理流体供給手段は、処理流体としての処理液を前記処理流体吐出口のそれぞれに供給するための処理液供給手段を含み、
    前記処理流体吐出口の内側に設けられ、当該処理流体吐出口から吐出された処理液中に混入した気体を前記一対のプレートの間の空間から排出するための気体排出口をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 前記一対のプレートの間の空間を開閉するように、前記一対のプレートの一方を他方に対して移動させるためのプレート移動手段をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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