JP2008223665A - 燃料ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】流路断面積を拡大して吐出流量の増大を図るにあたり、吐出効率悪化を抑制した燃料ポンプを提供する。
【解決手段】インペラ30の外径寸法をD、インペラ30の板厚寸法をtとした場合に、D/t≦8.4を満たすように板厚寸法tを大きく設定し、インペラ30の板厚方向においてインペラ30の板厚中心からカバー溝50aの底50cまでの距離をL1、ケーシング溝40aの底40cまでの距離をL2とした場合に、(t/2)≧(L1/2)かつ(t/2)≧(L2/2)を満たすことでカバー側旋回中心C1及びケーシング側旋回中心C2を羽根溝35内に位置させる。これによれば、旋回中心C1,C2を羽根溝35内に位置させた状態で流路断面積Sが拡大され、その結果、吐出効率悪化を抑制しつつ吐出流量の増大が図られた燃料ポンプとなる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、燃料を吸入して吐出する燃料ポンプに関する。
従来の燃料ポンプは、吐出口を有するケーシング及び吸入口を有するカバー内にインペラを回転可能に収容して構成されている(例えば特許文献1参照)。そして、図3(a)に例示されるように、略円板形状のインペラ300には、板厚方向に貫通する羽根溝350が回転方向に並べて複数形成されている。また、カバー500のうち羽根溝350と対向する位置には、インペラ300の回転方向に延びるカバー溝500aが形成され、ケーシング400のうち羽根溝350と対向する位置には、インペラ300の回転方向に延びるケーシング溝400aが形成されている。
そして、カバー溝500aと羽根溝350とにより、回転方向に延びるカバー側旋回中心C10周りに燃料を旋回させながら昇圧するカバー側ポンプ流路R1が形成され、ケーシング溝400aと羽根溝350とにより、回転方向に延びるケーシング側旋回中心C20周りに燃料を旋回させながら昇圧するケーシング側ポンプ流路R2が形成される。
また、燃料の吐出流量をQ、流路断面積をS、流速をVとした場合に、これらはQ=S×Vとの関係になる。なお、流路断面積Sは、図3(a)に示す断面においてケーシング溝400a及びカバー溝500aの断面積の総和である。したがって、吐出流量の増大を図るには、インペラ300の回転速度を速くして流速Vの値を大きくするか、流路断面積Sを拡大すればよいことになる。
特開2004−11556号公報
しかしながら、インペラ300の回転速度を速くすると、燃料ポンプの騒音及び振動が増大するとともに各種摺動部の磨耗が激しくなってしまう。よって、吐出流量Qの増大を図るには流路断面積Sを拡大することが望ましい。そこで本発明の発明者らは、ケーシング溝400a及びカバー溝500aの断面積を大きくして流路断面積Sを拡大させた燃料ポンプを試作した。
すると、このようにケーシング溝400a及びカバー溝500aの断面積を大きくすると、カバー側旋回中心C10及びケーシング側旋回中心C20が羽根溝350の外側に位置することとなる。そして、これらの旋回中心C10,C20が僅かでも羽根溝350の外側に位置すると、羽根溝350内の燃料をインペラ300の回転によりケーシング溝400a及びカバー溝500aに押し出すにあたり、インペラ300の回転力が燃料に十分伝達されなくなる。その結果、燃料ポンプの吐出効率が急激に悪化してしまうことが分かった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、流路断面積を拡大して吐出流量の増大を図るにあたり、吐出効率悪化を抑制した燃料ポンプを提供することである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明では、羽根溝が回転方向に並べて複数形成されたインペラと、燃料の吸入口を形成するカバーと、燃料の吐出口を形成するとともに、カバーとの間でインペラを収容するケーシングと、を備え、カバーのうち羽根溝と対向する位置にはインペラの回転方向に延びるカバー溝が形成され、ケーシングのうち羽根溝と対向する位置にはインペラの回転方向に延びるケーシング溝が形成され、カバー溝と羽根溝とにより、回転方向に延びるカバー側旋回中心の周りに燃料を旋回させながら昇圧するカバー側ポンプ流路が形成され、ケーシング溝と羽根溝とにより、回転方向に延びるケーシング側旋回中心の周りに燃料を旋回させながら昇圧するケーシング側ポンプ流路が形成され、インペラの外径寸法をD、インペラの板厚寸法をtとした場合に、D/t≦8.4を満たすように板厚寸法を設定し、インペラの板厚方向においてインペラの板厚中心からカバー溝の底までの距離をL1、ケーシング溝の底までの距離をL2とした場合に、(t/2)≧(L1/2)かつ(t/2)≧(L2/2)を満たすことでカバー側旋回中心及びケーシング側旋回中心を羽根溝内に位置させることを特徴とする。
これによれば、D/t≦8.4を満たすようにインペラ厚tを大きく設定するとともに、(t/2)≧(L1/2)かつ(t/2)≧(L2/2)を満たすことで、カバー側旋回中心及びケーシング側旋回中心を羽根溝内に位置させる。そのため、旋回中心を羽根溝内に位置させた状態で流路断面積Sを拡大でき、その結果、吐出効率悪化を抑制しつつ吐出流量の増大が図られた燃料ポンプとなる。
特に、請求項2記載の発明のように、インペラの回転速度が6000〜8000rpmの場合において、毎時0.2m3以上の燃料が吐出口から吐出される燃料ポンプに本発明を適用することが望ましい。例えば、自動二輪車に搭載された燃料タンクから内燃機関に燃料を供給するための燃料ポンプにとっては、毎時0.2m3以上の吐出量は大流量であり、このような大流量の燃料ポンプに本発明を適用すれば、吐出効率悪化抑制といった上記効果がより顕著に発揮され、好適である。
さらに、請求項3記載の発明のように、インペラの回転速度が6000〜8000rpmの場合において、毎時0.25m3以上の燃料が吐出口から吐出されるとともに、D/t≦7.8を満たす程度に板厚寸法を設定していることを特徴とする。このように毎時0.25m3以上といった大流量の燃料ポンプに本発明を適用すれば、吐出効率悪化抑制といった上記効果がさらに顕著に発揮され、好適である。
また、本発明は吐出効率悪化を抑制しつつ流路断面積Sを拡大できるため、インペラの外径寸法の小型化を図ることができる。よって、請求項4記載の発明のように、インペラの外径寸法が34mm以下に設定されている、といった小径の燃料ポンプに本発明を適用して好適である。
以下、本発明に係る燃料ポンプを、車両である自動四輪車に搭載された燃料ポンプに適用した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、このこの燃料ポンプは、燃料タンク内に収容されたインタンク式のポンプであり、燃料タンク内の燃料を内燃機関に向けて供給するものである。
図1は、燃料ポンプを模式的に示す断面図であり、燃料ポンプは、ポンプ部10とこのポンプ部10を駆動するモータ部20とから構成されている。モータ部20はブラシ付きの直流モータであり、円筒状のハウジング21内に永久磁石22を環状に配置し、この永久磁石22の内周側に電機子23を配置した構成となっている。
電機子23はモータ部20内に回転可能に収容され、コイルがコア24の外周に巻回されている。整流子25は円板状に形成されており、電機子23の上部に配設されている。図示しない電源から、コネクタに埋設されたターミナル26、図示しないブラシ及び整流子25を介してコイルに電力が供給される。供給された電力により電機子23が回転すると、電機子23の回転シャフト27ともにインペラ30が回転する。
図2はポンプ部10の斜視図であり、ポンプ部10は、インペラ30、ケーシング40及びカバー50から構成されている。なお、図2では、ケーシング40及びカバー50を周方向に約60度の範囲で断面視し、インペラ30を周方向に約30度の範囲で断面視している。また、図3(b)は図1の要部拡大図であり、以下、図2及び図3(b)を用いてインペラ30の構造を説明する。
インペラ30は全体として略円板形状に形成されており、本体部31、羽根板32、仕切り壁33及び環状部材34を備えて構成されている。本体部31は、回転シャフト27が固定される円板形状である。羽根板32は、本体部31の外周端から径方向に延びる形状であり、周方向に複数並べて配置されている。また、羽根板32は、本体部31の板厚方向中心部分で回転方向後方に折れ曲がり、板厚方向中心部分から外側に向けて傾斜する形状である。
図3(b)に示すように、仕切り壁33は、本体部31の外周端のうち肉厚方向の中心部分から径方向に延びる形状である。そして、隣り合う羽根板32に挟まれる空間により形成される羽根溝35のうち根元部分(径方向内側部分)は、仕切り壁33により板厚方向に2つに仕切られている。以降、羽根溝35のうち仕切り壁33に対してカバー50側の部分をカバー側羽根溝35aと呼び、ケーシング40側の部分をケーシング側羽根溝35bと呼ぶ。なお、羽根溝35のうち先端部分(径方向外側部分)は、インペラ30の板厚方向に貫通する形状となり、複数の羽根溝35が回転方向に並べて配置されることとなる。
環状部材34は、羽根板32の外周端から径方向に環状に延びる形状であり、複数の羽根板32を連結している。なお、これらの本体部31、羽根板32、仕切り壁33及び環状部材34は樹脂にて一体に成形されている。
ケーシング40及びカバー50は、例えばアルミダイカスト成形により形成されている。ケーシング40は、ハウジング21の一方の端部に圧入固定されており、その中心に軸受13が嵌合されている。カバー50は、ケーシング40に被せられた状態でハウジング21の一端にかしめなどにより固定されている。カバー50の中心にはスラスト軸受14が圧入固定されている。電機子23の回転シャフト27の一方の端部は、軸受13により回転可能に径方向に支持されているとともに、スラスト軸受14によりスラスト方向の荷重を支持されている。回転シャフト27の他方の端部は軸受15により回転可能に径方向に支持されている。
図1、図2及び図3(b)に示すように、ケーシング40のうちケーシング側羽根溝35bと対向する位置にはケーシング溝40aが形成されている。また、カバー50のうちカバー側羽根溝35aと対向する位置にはカバー溝50aが形成されている。これらのケーシング溝40a及びカバー溝50aは、回転軸方向から見てC字状に連続して延びる形状であり、互いに対向するように配置されている。そして、ケーシング溝40a、カバー溝50a及び羽根溝35は一体となって、燃料が流通するポンプ流路R1,R2を構成する。
次に、上記構成の燃料ポンプによる昇圧作動について説明する。
電機子23の回転にともないインペラ30が回転すると、カバー50に形成されている吸入口51からポンプ流路R1,R2に燃料が吸入され、この燃料がインペラ30の各羽根板32から運動エネルギーを受けてポンプ流路R1,R2からケーシング40に形成されている吐出口41(図1参照)を通り燃料室12に排出される。燃料室12に排出された燃料は、電機子23と永久磁石22との隙間を通過し流出口28(図1参照)から燃料ポンプの外側に排出される。流出口28には逆止弁29が収容されており、この逆止弁29が流出口28から吐出された燃料の逆流を防止している。
図2中の矢印Y1に示す向きにインペラ30を回転させると、ポンプ流路R1,R2の燃料は、図2及び図3(b)中の矢印Y2,Y3に示すように旋回しながらインペラ30が回転する向きY1と同じ向きに流れる。この旋回流れY2,Y3は仕切り壁33の両側で発生する。すなわち、ポンプ流路のうちケーシング溝40a及び羽根溝35で形成される流路をケーシング側ポンプ流路R2と呼び、カバー溝50a及び羽根溝35で形成される流路をカバー側ポンプ流路R1と呼び、これらの両ポンプ流路にて旋回流れY2,Y3が発生する。ケーシング側ポンプ流路R2とカバー側ポンプ流路R1とは、羽根板32を中心とした図3の上下方向に対称の形状である。
図3(b)中の符号C1は、カバー側ポンプ流路R1にて生じる旋回流れY2の旋回流れ中心(カバー側旋回中心)を示し、符号C2は、ケーシング側ポンプ流路R2にて生じる旋回流れY3の旋回流れ中心(ケーシング側旋回中心)を示す。そして、カバー側羽根溝35a及びケーシング側羽根溝35b内の燃料は、径方向外側からカバー溝50a及びケーシング溝40a内に流入し、カバー溝50a及びケーシング溝40a内の燃料は、径方向内側からカバー側羽根溝35a及びケーシング側羽根溝35bに流入する。つまり、旋回流れ中心C1,C2周りを図3(b)に示す矢印Y2,Y3の向きに燃料は旋回する。このように、ポンプ流路R1,R2で燃料が旋回流れY2,Y3となり、次から次へと羽根溝35を出入りしながら吐出口41に向かうことにより、燃料は昇圧される。
なお、図3(b)に示すように仕切り壁33の根元部分33aは、旋回流れ中心C1,C2を中心とした円弧形状に形成されているため、上述の旋回流れが促進される。また、カバー溝50a及びケーシング溝40a角部50b,40bも旋回流れ中心C1,C2を中心とした円弧形状に形成されているため、上述の旋回流れが促進される。
次に、本実施形態に係るポンプ部10の各種寸法について説明する。
図1に示すように、インペラ30の外径寸法をD、インペラ30の板厚寸法をtとする。そして、外径寸法Dは約34mm、かつ、D/t≦8.4を満たす値に設定されている。また、板厚寸法tは4.0mm以上、かつ、D/t≦8.4を満たす値に設定されている。
また、図3(b)に示すように、インペラ30の板厚方向においてインペラ30の板厚中心からカバー溝50aの底部50cまでの距離をL1とし、ケーシング溝40aの底部40cまでの距離をL2とする。そして、板厚寸法tの2分の1の寸法は、距離L1,L2の2分の1の寸法以上に設定されている。つまり、(t/2)≧(L1/2)かつ(t/2)≧(L2/2)に設定されている。ここで、仕切り壁33の端面33bの板厚方向長さは板厚寸法tに比べて極めて小さい(例えば0.2〜0.3mm)。よって、距離L1,L2の半分の位置に旋回流れ中心C1,C2が位置することとなる。そして、上述のように(t/2)≧(L1/2)かつ(t/2)≧(L2/2)であるため、旋回流れ中心C1,C2は羽根溝35内に位置することとなる。
因みに、インペラ30を樹脂成形するにあたり、羽根溝35を成形する部分の金型の脱型方向は板厚方向である。つまり、カバー側羽根溝35aを成形する部分のカバー側金型(図示せず)はカバー50側に脱型され、ケーシング側羽根溝35bを成形する部分のケーシング側金型(図示せず)はケーシング40側に脱型される。そして、上述した仕切り壁33の端面33bは、これら両金型の突き合せ面として機能する。
次に、本実施形態に係る燃料ポンプによる吐出流量を、図4を用いて説明する。
図4は、本発明の発明者らにより試作された各種燃料ポンプの吐出流量を示すグラフである。先ず、本実施形態に係る燃料ポンプとは別に、インペラ30の板厚寸法tが3.8mm、外径寸法Dが32.5mmの燃料ポンプ(以下、第1試作ポンプと呼ぶ)を試作した。このポンプのD/tは約8.6であり、D/t≦8.4を満たしていない。そして、インペラ30の回転速度を7000rpmとして第1試作ポンプの吐出流量を計測したところ、毎時0.22m3という試験結果を得た(図4中の符号P1参照)。
次に、第1試作ポンプの外径寸法Dを保持したまま吐出流量増大を図るべく、第1試作ポンプに対して板厚寸法tは変えずに距離L1’,L2’を大きくすることで、ケーシング溝40a及びカバー溝50aの断面積Sを拡大した図3(a)に示す燃料ポンプ(以下、第2試作ポンプと呼ぶ)を試作した。このポンプのD/tも約8.6であり、D/t≦8.4を満たしていない。そして、同じ回転速度で第2試作ポンプの吐出流量を計測したところ、毎時0.24m3という試験結果を得た(図4中の符号P2参照)。
次に、第1試作ポンプの外径寸法Dを保持したままさらなる吐出流量増大を図るべく、第1試作ポンプに対して距離L1,L2の寸法を大きくするとともに板厚寸法tを大きくする(D/t=7.1)ことで、ケーシング溝40a及びカバー溝50aの断面積Sを拡大した図3(b)に示す燃料ポンプ(以下、第3試作ポンプと呼ぶ)を試作した。この第3試作ポンプは本実施形態の燃料ポンプに相当する。そして、同じ回転速度で第3試作ポンプの吐出流量を計測したところ、毎時0.27m3という試験結果を得た(図4中の符号P3参照)。
このように、第2試作ポンプと第3試作ポンプとでは、吐出流量Q(=S×V)を決定するケーシング溝40a及びカバー溝50aの断面積Sが同一(L1’−t/2=L1−t/2、L2’−t/2=L2−t/2)であるにも拘わらず、第1試作ポンプに対する吐出流量増大の効果は第3試作ポンプの方が高い。このことは、第2試作ポンプでは旋回中心C10,C20が羽根溝350の外側に位置するのに対し、本実施形態に係る第3試作ポンプでは旋回中心C1,C2が羽根溝35の内側に位置することに起因すると考察される。
因みに、回転速度7000rpmとの条件を変えずに、第2試作ポンプの板厚寸法tのまま第3試作ポンプの吐出流量を得ようとすると、インペラ30の外径寸法Dを43mmにしなければならないことが、第4試作ポンプの試験結果により明らかになった(図4中の符号P4参照)。なお、図4中の実線Rは、旋回中心C1,C2を羽根溝35の内側に位置させつつ板厚寸法tを変化させた場合の吐出流量を示す解析結果である。
これらの試験結果及び考察を鑑みて、本実施形態に係る燃料ポンプの各種寸法は設定されている。すなわち、板厚中心からカバー溝50aの底部50cまでの距離L1、ケーシング溝40aの底部40cまでの距離L2、及びインペラ30の板厚寸法tを、(t/2)≧(L1/2)かつ(t/2)≧(L2/2)の条件を満たすように設定するとともに、D/t≦8.4を満たすように板厚寸法tを大きく設定している。これにより、旋回中心C1,C2が羽根溝35の内側に位置することとなる。よって、旋回中心C1,C2を羽根溝35内に位置させた状態のままケーシング溝40a及びカバー溝50aの断面積Sが拡大され、その結果、吐出効率悪化を抑制しつつ第1試作ポンプに比べて吐出流量の増大を図ることができる。
(その他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、上記各実施形態の特徴的構造をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。また、例えば次のように実施しても良い。
上記実施形態のインペラ30は環状部材34を備えているが、この環状部材34を廃止したインペラ30を本発明に適用してもよい。
また、上記実施形態では自動四輪車に搭載された燃料ポンプに本発明を適用しているが、例えば自動二輪車用の燃料ポンプに適用してもよいことは勿論である。また、上記実施形態のようにインペラ30の外径寸法Dが34mm以下の燃料ポンプに本発明を適用して好適である。
また、インペラ30の回転速度が6000〜8000rpmの場合において、毎時0.25m3以上の燃料が吐出されるとともに、D/t≦7.8を満たす程度に板厚寸法tを大きく設定することが望ましい。このように毎時0.25m3以上といった大流量の燃料ポンプに本発明を適用すれば、吐出効率悪化抑制といった上記効果がさらに顕著に発揮され、好適である。
本発明の一実施形態に係る燃料ポンプを模式的に示す断面図。 図1に示すポンプ部の斜視図。 (a)は第2試作ポンプの要部拡大図、(b)は第3試作ポンプを示す図1の要部拡大図。 第1〜第3試作ポンプに係る吐出流量とD/tとの関係を示す試験結果。
符号の説明
30…インペラ、32…羽根板、35…羽根溝(ケーシング側ポンプ流路、カバー側ポンプ流路)、40…ケーシング、40a…ケーシング溝(ケーシング側ポンプ流路)、40a,50a,35…ポンプ流路、41…吐出口、50…カバー、50a…カバー溝(カバー側ポンプ流路)、51…吸入口、C1…カバー側旋回中心、C2…ケーシング側旋回中心、D…インペラの外径寸法、L1…インペラの板厚中心からカバー溝の底までの距離距離、L2…インペラの板厚中心からケーシング溝の底までの距離、t…インペラの板厚寸法。

Claims (4)

  1. 略円板形状であり、板厚方向に貫通する羽根溝が回転方向に並べて複数形成されたインペラと、
    前記インペラの燃料流れ上流側に配置されて燃料の吸入口を形成するカバーと、
    前記インペラの燃料流れ下流側に配置されて燃料の吐出口を形成するとともに、前記カバーとの間で前記インペラを収容するケーシングと、
    を備え、
    前記カバーのうち前記羽根溝と対向する位置には、前記インペラの回転方向に延びるカバー溝が形成され、
    前記ケーシングのうち前記羽根溝と対向する位置には、前記インペラの回転方向に延びるケーシング溝が形成され、
    前記カバー溝と前記羽根溝とにより、回転方向に延びるカバー側旋回中心の周りに燃料を旋回させながら昇圧するカバー側ポンプ流路が形成され、
    前記ケーシング溝と前記羽根溝とにより、回転方向に延びるケーシング側旋回中心の周りに燃料を旋回させながら昇圧するケーシング側ポンプ流路が形成され、
    前記インペラの外径寸法をD、前記インペラの板厚寸法をtとした場合に、D/t≦8.4を満たすように前記板厚寸法を設定し、
    前記インペラの板厚方向において前記インペラの板厚中心から前記カバー溝の底までの距離をL1、前記ケーシング溝の底までの距離をL2とした場合に、(t/2)≧(L1/2)かつ(t/2)≧(L2/2)を満たすことで前記カバー側旋回中心及び前記ケーシング側旋回中心を前記羽根溝内に位置させることを特徴とする燃料ポンプ。
  2. 前記インペラの回転速度が6000〜8000rpmの場合において、毎時0.2m3以上の燃料が前記吐出口から吐出されることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプ。
  3. 前記インペラの回転速度が6000〜8000rpmの場合において、毎時0.25m3以上の燃料が前記吐出口から吐出されるとともに、D/t≦7.8を満たす程度に前記板厚寸法を設定していることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプ。
  4. 前記インペラの外径寸法を34mm以下に設定したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料ポンプ。
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