JP2008222275A - 液体包装袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくともベースフィルム層とシーラント層とを具える積層フィルムを、該シーラント層が相互に対向するように幅方向に折返した後、該積層フィルムの両側縁どうしを縦にヒートシールすると共に、上端と下端とを横シールしてなり、上側の横シール部の、縦ヒートシールが施されていない折返し側辺部に、被包装物収納スペースに連通する狭幅の注出通路を設けてなる包装袋であって、前記注出通路が形成されていない側の、上側横シール部側縁部または縦シール部側縁部に、1ないし複数の開封疵が設けられていると共に、その各開封疵から前記注出通路の一側辺部に向かって延びる、弧状または直線状の引裂き誘導疵が形成されていること。
【選択図】図3
Description
また、複数本の弧状または直線状からなる引裂き誘導疵を、それの引裂きによって形成される液体注出口の位置がそれぞれ異なるように設けたことにより、被包装物の種類や消費者の好みによって被包装物の注出量を選択することができるようになる。
さらに、被包装物の注出通路が、ヒートシールが施されていない積層フィルムの基端部側に設けられているため、注出口部分は、圧力を加えなくても、積層フィルムの復元力によって常にストロー状(楕円状)に開口した状態にあり、被包装物の注出量が、その収納スペースの押圧によってコントロールでき、しかも注出通路が注出口に向かって次第に狭幅となっているため、被包装物が注出通路に沿って一定方向に注出されることになり、注出時に被包装物が飛散することがない。また、被包装物の液引きが良く、さらに注出時に液だれが発生するおそれがない。
さらに、注出口の下方側に位置することとなる辺部分の外表面に、撥水層が設けられているため、その撥水層による液切れ性の向上により、液だれの発生を抑制することができる。
すなわち、これらによれば、一軸延伸ベースフィルム層を用いる場合に比してより高い水蒸気不透過性、ガスバリア性等を付与することができる他、引裂き開封部分の、手指による、直線的な引裂き除去を円滑かつ容易にし、しかも、引裂き疵を、毛羽立ち等のない十分平滑なものとすることができる。
開封疵16、16aを、多数の微細な穿孔または傷跡から形成する場合には、穿孔または傷跡が形成された領域の、どの位置からも手指で容易に引裂き開封が可能になるため、開封始端位置には、それを示す印等を印刷しておく。また、穿孔または傷跡は、積層フィルム1の少なくとも一層に設け、その形成領域は、開封疵16、16aの形成位置となる、注出通路8が形成されていない側の上側横シール部6または縦シール部15全体あるいは開封疵16、16aの形成位置周辺部のみとする。
この包装袋5は、上側横シール6を広幅シール部とし、被包装物の充填包装状態でヒートシールを施されることのない、包装用フィルムの基端辺7の延在方向の一端部、図では上端部に液体注出通路8を区画し、そして、上側横シール6内に、その側縁から、液体注出通路8までの間に、直線状のミシン目状に穿設した孔からなる引裂き誘導疵10、10aを設けるとともに、図にメッシュを施して示すように、上記基端辺7に沿わせて液体注出通路8の最大幅と等幅の撥水層27を形成する。
ところで、このような撥水層27、たとえば、シリコーン系、フッ素樹脂系、アクリル系もしくはアミド系のコート剤の塗布によって形成することができる撥水層27は、各個の包装袋5または、縦シール部を設けた後の包装用フィルムに形成し得ることはもちろんであるが、撥水層の形成能率を考慮したときは、積層フィルムの積層前の段階にて行うことが好適である。
なおここで、液体包装袋5の傾動量が、基端辺7が注出口11、11aより上方側に位置することとなった場合は、撥水層27の作用を待つまでもなく、被包装物の、意図しない個所への流下等を十分に防止することができる。
2 ベースフィルム層
3 シーラント層
4 中間層
5、20 液体包装袋
6 上側横シール
7 基端辺
8、24 液体注出通路
9 下側横シール
10、10a 引裂き誘導疵
11、11a 注出口
12、23 収納スペース
13 突部
14 ローレットシール部
15 縦ヒートシール部
16、16a 開封疵
17、17a 引裂き誘導疵終端
18、18a 注出口先端
21 縦シール部分
22 Iノッチ
25 横シール部分
27 撥水層
41a 貫通孔
41b ミシン目状の孔
Claims (17)
- 少なくともベースフィルム層とシーラント層とを具える積層フィルムを、該シーラント層が相互に対向するように幅方向に折返した後、該積層フィルムの両側縁どうしを縦にヒートシールすると共に、上端と下端とを横シールしてなり、上側の横シール部の、縦ヒートシールが施されていない折返し側辺部に、被包装物収納スペースに連通する狭幅の注出通路を設けてなる包装袋であって、前記注出通路が形成されていない側の、上側横シール部側縁部または縦シール部側縁部に、1ないし複数の開封疵が設けられていると共に、その各開封疵から前記注出通路の一側辺部に向かって延びる、弧状または直線状の引裂き誘導疵が形成されていることを特徴とする液体包装袋。
- 前記開封疵が、Iノッチ、Vノッチ、Uノッチ、ベースノッチおよびダイヤカットのいずれか1つからなることを特徴とする請求項1に記載の液体包装袋。
- 前記開封疵が、前記積層フィルムの少なくとも一層に設けられた多数の微細な穿孔または傷跡からなることを特徴とする請求項1に記載の液体包装袋。
- 前記注出通路が設けられる、ヒートシールが施されていない側辺部は、三方シール袋、中央合掌シール袋または背貼りシール袋の折返し幅方向側端部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体包装袋。
- 前記注出通路は、上側横シール部上端辺に向かって次第に先細る円錐状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体包装袋。
- 前記複数の引裂き誘導疵に沿って引き裂かれて開口する注出通路の液体注出口の位置ならびに吐出断面積が、それぞれ異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体包装袋。
- 前記弧状に延びる引裂き誘導疵に沿う引裂きによって開口する注出通路の液体注出口が、包装袋の前記横シール部上端縁と平行または、上向きに湾曲したのちに注出通路の引裂き注出口となるように形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体包装袋。
- 前記液体注出口の、ほぼ幅方向での寸法が0.3〜50mmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体包装袋。
- 前記引裂き誘導疵の終端と前記注出通路の一側辺部とのクリアランスが、0.3〜5.0mmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体包装袋。
- 前記開封疵を隔てて位置し、前記上側横シール部の表裏いずれか一方へ突出する、少なくとも一対以上の突部を設けたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の液体包装袋。
- 前記開封疵を隔てた位置に、一対のローレットシール部を設けたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液体包装袋。
- 前記ベースフィルム層とシーラント層との間に、SiO2蒸着層、塩化ビニリデンコーティング層、酸化アルミニウム蒸着層、Al蒸着層あるいはSiO2やAl、Al2O3などのスパッタリング層からなる中間層を設けることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の液体包装袋。
- 前記ベースフィルム層が、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミドもしくは塩化ビニリデンなどの樹脂フィルムからなることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の液体包装袋。
- 前記シーラント層が、ポリエチレン層またはポリプロピレン層からなることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の液体包装袋。
- 少なくとも前記液体注出口の下方側に位置することとなる辺部分の外表面に撥水層を設けることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の液体包装袋。
- 前記撥水層が、シリコーン系、フッ素樹脂系、アクリル系もしくはアミド系のコート剤によることを特徴とする請求項15に記載の液体包装袋。
- 前記引裂き誘導疵を、ミシン目状に穿設した孔または、連続的もしくは間欠的な溶融痕によって形成することを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の液体包装袋。
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