JP2014196125A - 積層体 - Google Patents

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【課題】流動性を有する内容物を収容する注出口付き包装袋において、内容物を注出口から注ぎ出した後に、包装袋内部に付着・残存しない包装袋を提供する。【解決手段】内容物を収容する収容部13と、内容物を注ぎ出す注出口部12とを備えた包装袋11は、少なくともその注出口部が、撥水層を有する積層体によって形成されており、前期撥水層は、包装袋内側の最表面層に設けられているため、内容物が包装袋内部に付着・残留してしまうことが無い包装袋を提供することができる。特に、前記注出口部が少なくとも撥水層を有する積層体から形成されることによって、注出口部において内容物が付着し、その内容物が付着したまま固化することで次回使用時に注出口部が詰まってしまうことが無い包装袋を提供することができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、液体や粉流体、固液混合体など流動性を有する内容物を密封包装する注出口付き包装袋に関する。
近年、飲料、調味料等の食品類や、若しくは洗剤等の薬液類を、注出口付き包装袋に収納し、使用時には別容器にその内容物を詰め替え使用する、詰め替え製品が増えてきている。
このような注出口付き包装袋としては、合成樹脂製のフィルムシートを複数枚重ねるか、あるいは1枚のフィルムシートを二つ折り等した後、そのシートの端縁部をヒートシールすることで形成されるものがある。
更に、このような注出口付き包装袋においては、その注出口が包装袋と同一の積層体材料から形成されているものがある。注出口部と包装袋本体とが同一の積層体材料から形成されている場合、それぞれを別部材として形成し張り合わせる工程等を必要としないため、製造のコストを削減することができる。
特開2012−158375号公報 特開2011―006102号公報
包装袋に収納した内容物が流動性を有するものである場合、その内容物の物性によっては、内容物を適切に容器に移し替えることが困難となる場合がある。例えば、表面張力が弱く、粘性が低い内容物を注ぐ際は、内容物が注出口から包装袋端面を伝って下方に不規則に流れてしまいやすくなる。
また、粘度が高く、内容物が包装袋に使われている包装材料に付着しやすい成分であった場合、内容物の一部が包装袋内部に残存してしまい、内容物を全て使いきれないなどの問題がある。
また、内容物が包装袋内部の注出口付近に残存した場合には、特にその内容物が醤油の様に経時乾燥によって固化するものであった場合、次回使用時に固化した内容物が注出口を塞いでしまい、次回注出時に詰まりが生じてしまうことがある。特に注出口部においては、内容物を適切に誘導し別容器等に移し替えるためにその内径が狭く設計されていることもあり、このような問題が生じやすい。
前述した、内容物が注出口から包装袋端面を伝って下方に不規則に流れてしまう問題については、注出口部の開口形状等を工夫し改良することにより、注出性の改善がなされている(例えば特許文献1)。しかし、内容物の一部が包装袋内部に残存してしまう問題については、内容物が包装袋内側の素材に対して付着しやすい成分であることが主な原因であることが多いため、包装袋の形状等に関する工夫をもって改善することは困難である。
また、特許文献2には注出口部の包装袋外側の表面に撥水・撥油性を設けた構成が記載されているが、この構成は内容物の注出時における液切れ性を向上し液だれを防ぐことを目的としたものであり、包装袋の内側への内容物の付着性に影響を与える物では無い。そのため、包装袋内部に内容物が残存してしまう問題を改善しうるものではない。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、内容物が包装袋内部に付着・残留することがなく、注出口部等における詰まりを生じさせることも無い包装袋を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、内容物を注ぎ出すための注出口部を有する包装袋であって、前記包装袋の少なくとも前記注出口部は、少なくとも基材層、ヒートシール層、撥水層を有し、且つ前記基材層、前記ヒートシール層、前記撥水層がこの順序で積層された積層体からなり、前記撥水層は前記包装袋内側の最表面層に設けられていることを特徴とする包装袋である。
請求項2に記載の発明は、前記撥水層は、少なくとも疎水性粒子と無機バインダーとを混合した成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の包装袋である。
請求項3に記載の発明は、前記疎水性粒子は、疎水化表面処理されていることを特徴とする請求項2に記載の包装袋である。
請求項4に記載の発明は、前記疎水性粒子は、無機酸化物であることを特徴とする請求項2又は3に記載の包装袋である。
請求項5に記載の発明は、前記無機バインダーは、M(OR)(M=金属元素)で表される金属アルコキシド、前記金属アルコキシドの加水分解物、若しくはそれらの複合物のいずれかを少なくとも含有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の包装袋である。
請求項6に記載の発明は、前記積層体は、その積層体を構成する各層のうち、少なくとも1層において、平均粒径が1〜50μmの粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の包装袋である。
請求項1に記載の包装袋によれば、撥水・撥油性を有する撥水層が包装袋内側の最表面層に設けられているため、内容物が包装袋内部に付着・残留してしまうことが無い包装袋を提供することができる。
特に、当該撥水層がその包装袋内部の少なくとも注出口部において設けられていることにより、内容物が包装袋内部の注出口部に付着・残留せず、残留物が経時乾燥して固化することによる注出口の詰まりを防止する包装袋を提供することができる。
請求項2に記載の包装袋によれば、請求項1に記載の包装袋に使われる撥水層に、疎水性粒子と無機バインダーとを含有させることで、疎水性粒子同士の凝集性が向上するため、当該撥水層内の疎水性粒子等が脱落し撥水層が崩壊することが無く、良好な撥水・撥油性と、ヒートシール層との密着性を両立させることができる。
請求項3に記載の包装袋によれば、疎水性粒子として、表面が疎水化表面処理された粒子を使用することにより、個々の粒子の疎水性がより向上し、更に撥水効果を高めることが可能となる。
請求項4に記載の包装袋によれば、疎水性粒子として無機酸化物を使用すると、疎水化表面処理時の反応系において無機酸化物が高い分散速度を有するため、その無機酸化物の表面が多く露出することから、疎水化表面処理をより高い効率で行うことが可能となり、更に撥水効果を高めることができる。
請求項5に記載の包装袋によれば、無機バインダーが、金属アルコキシド又は金属アルコキシドの加水分解物、若しくはその複合物のいずれかを少なくとも含有することにより、無機バインダーを介した疎水性粒子同士の凝集性が向上するため、撥水層内の疎水性粒子等が脱落し撥水層が崩壊することが無く、ヒートシール層との密着性を更に高めることが可能となる。
請求項6に記載の包装袋によれば、包装袋を形成する積層体のいずれかの層において、前記疎水性粒子よりも大きな平均粒径を持つ粒子を含有させることにより、撥水層表面にフラクタル構造のような凹凸形状を持たせることができる。表面がこのような凹凸形状を持つ場合、液滴のはじき性がより向上し、撥水性のみならず、油脂分を含んだ成分に対する撥油性も効果的に高めることが可能となる。尚、フラクタル構造とは、ある有限の平面・立体形状に対して、その表面に微細な凹凸形状が刻まれることにより、その表面の円周の長さや表面積が無限となる、理論上の表面形状である。
本発明の包装袋の形成に用いられる積層体の層構成の断面図である。 本発明の包装袋の一実施形態を示す断面図である。(a)は2枚の積層体を重ね合わせて包装袋を形成した場合の断面図、(b)は1枚の積層体を2つ折りにして包装袋を形成した場合の断面図を表す。
本発明の包装袋の代表的な実施形態の一例について、以下必要に応じて図面を参照しながら説明する。
本発明の包装袋に収納する内容物としては特に限定されないが、例えば、飲料、調味料等の食品類、若しくは洗剤等の薬液類等の液体や粉流体、固液混合体など流動性を有する内容物に対して好適に用いることができる。
本発明の包装袋は注出口部を有し、少なくともその注出口部は、基材層、ヒートシール層、撥水層を含む撥水性を有する積層体から形成される。
本発明の包装袋における、撥水性を有する積層体の層構成について図1に示した。図1に示すように、少なくとも基材層、ヒートシール層、撥水層が、容器外側から内側にかけてこの順序で積層され、且つ撥水層が包装袋内側の最表面に設けられていれば良く、例えば、層間の密着性等の向上のためにアンカーコート層や接着剤等をいずれかの層の間に挿入したり、若しくは容器外側となる基材層側の表面に、印刷層や別の撥水層等を更に積層することを妨げるものではない。
本発明の包装袋の形成に用いられる積層体の基材層としては、強度等の要求品質と加工適正を具備していれば良く、例えば、紙、プラスチックフィルム、アルミ箔等が使用できる。紙は、上質紙、特殊上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、模造紙、クラフト紙などが使用できる。プラスチックフィルムは、ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、セロハンなどの延伸・非延伸フィルムが使用できる。また、バリア性等を要求される場合は、アルミ箔、アルミ蒸着フィルム、無機酸化物蒸着フィルムなどのバリア性基材を使用できる。また、これらの紙、プラスチックフィルム等を接着剤層等を介して積層して使用しても構わない。
基材層の厚みに関しては特に限定されないが、特に注出口部の内径が狭い構造となる場合、注出口部からの内容物の注ぎ出しが滞り無く行えるだけの空間的余裕を確保する必要があるため、基材層を含む積層体全体の厚みはできるだけ薄くなることが好ましい。
ヒートシール層としては、熱接着性ポリオレフィンが好ましく、少なくとも、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、エチレン―メタクリル酸共重合樹脂(EMAA)、エチレン―アクリル酸共重合樹脂(EAA)、エチレン―酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、アイオノマー樹脂(IO)、エチレン―メチルアクリレート共重合樹脂(EMA)、エチレン―エチルアクリレート共重合樹脂(EEA)、エチレン―ブチルアクリレート共重合樹脂(EBA)等が使用できる。また、これらの熱接着性ポリオレフィンは単層で使用することもできるし、接着剤層等を介して積層した多層構成のポリオレフィンであっても良い。
また、ヒートシール層としては、ヒートシールニスやホットメルト剤であっても良く、使用される形態によって適宜選択することができる。例えば、チルド仕様、アセプティック仕様、ボイル仕様やレトルト用途など、高温殺菌充填を行うことを想定した包装袋を形成する場合は、ヒートシールニスとしては、ヒートシール樹脂の軟化点が充填温度、殺菌温度よりも高いものを使用することが好ましい。また、ホットメルト剤としては、ヒートシール性を有するものであればよく、例えばポリアクリレート樹脂、EVA樹脂、塩酢ビ樹脂、エチレン樹脂、ポリエステル樹脂、変性ポリオレフィン等が使用できる。尚、ホットメルト剤として使用される変性ポリオレフィンは、不飽和カルボン酸またはその無水物で変性されたポリオレフィンであれば、より高い接着性が得られるため好ましく、ポリオレフィンとしては例えばポリエチレン、ポリプロピレン等を用いることができる。
ヒートシール層の厚みに関しては特に限定されないが、前述した通り、注出口部からの内容物の注ぎ出しが滞り無く行えるだけの空間的余裕を確保する観点から、積層体全体としては厚みができるだけ薄くなることが望ましいため、ヒートシール層は、その密着性が失われない程度に薄く設けることが好ましい。
撥水層は、撥水層を設けたことによりヒートシール部における熱溶着が阻害される場合、または撥水層の密着が得られない場合は、疎水性粒子と無機バインダーとを混合した撥水層とすることが好ましい。
疎水性粒子としては、粒子表面が疎水化表面処理されたものが好適に用いられる。疎水化表面処理の処理方法としては、シランカップリング剤をコートする方法、CVD法、プラズマ法による処理方法等が挙げられるが、それらの処理によって得られる粒子表面の官能基がジメチルシリル(CH3)2Si(O−R)、トリメチルシリル(CH3)Si(O−R)、ジメチルポリシロキサン(CH3)2−Si−O−Si(O―R)、ジメチルシロキサン、アミノアルキルシリル、アルキルシリル、メタクリルシリルの何れかであれば、処理方法は特に限定されない。また疎水化表面処理は、粒子の凝集体の表面においてされていればよく、凝集体の内部は親水性であっても構わない。すなわち、凝集体の表面に露出していない個々の粒子に関しては、必ずしもその表面が疎水化表面処理されている必要はない。
また、疎水化表面処理される粒子としては、無機酸化物であることが好ましい。無機酸化物は特に限定されるものではなく、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化チタン等が使用できるが、無機バインダーとの密着性を向上させる観点から、特にシリカを用いることが望ましい。
シリカとしては、上記疎水化表面処理がされたものであればよく、燃焼法、アーク法等の乾式製法や、沈殿法、ゲル法などの湿式製法から得られる合成シリカ、または天然シリカでも構わない。乾式製法から得られるシリカの場合、ナノレベルの凝集体で疎水化処理が可能であり、湿式製法から得られるシリカの場合は、シリカ同士の結合が強固であるためナノレベルからマイクロレベルの凝集体で疎水化処理が可能である。
疎水化粒子の平均粒径としては、5nm〜10μmであれば、積層体表面に均一に塗布しやすく好ましい。疎水化粒子の粒度分布については特に制限されるものではないが、様々な大きさの粒子が存在することによって、フラクタル構造のような凹凸形状が形成され、より高い撥水・撥油性を得やすい。尚、平均粒径および粒度分布は、コールター法、動的光散乱法、レーザー散乱法によって測定される。
疎水化粒子は、無機バインダーと混合した状態で積層体表面に塗布されることが好ましい。無機バインダーとしては、例えばゾルゲル法により作成される金属アルコキシド、あるいは金属アルコキシドの加水分解物、又はそれらの複合物などが使用できる。金属アルコキシドは、M(OR)(M=金属元素)で表される化合物であり、例えばテトラエチルオルソシリケート(Si(OC)、トリプロピルアルミニウム(Al(OC)、などが使用できる。金属元素Mとしては、Si、Al、Ti等のものを使用できる。アルキル基Rについては特に限定されるものではなく、例えばCH、C、C等のものが使用できる。
疎水化粒子と無機バインダーの配合比率、及び積層体表面に塗布する撥水層の膜厚は、積層体との密着性や、要求される撥水・撥油性等に応じて適宜調節される。塗布方法としては、ロールコート法、スピンコート法、ティッピングコート法、グラビアコート法、スプレーコート法等を用いることができる。
また、基材層とヒートシール層との間、若しくはヒートシール層と撥水層との間など、各層間における密着性を更に高めるために、各層間に別途アンカーコート層を設けることができる。アンカーコート層は、ポリエステル樹脂、EVA樹脂、アクリル樹脂、アクリルアミン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、酢酸ビ樹脂、変性オレフィン樹脂、イミン樹脂、ポリブタジエン樹脂、EAA樹脂、EMAA樹脂、EMA樹脂、EEA樹脂、EBA樹脂、PP樹脂、PE樹脂、IO樹脂のうち、いずれか一種類以上を使用した溶液、若しくは分散液を積層体上にコートし、乾燥して形成することができる。
また、アンカーコート層に対して、有機官能基を有するシランカップリング剤、若しくはその加水分解物を別途添加することで、より強固な密着性を得ることができる。シランカップリング剤が有する有機官能基は、ポリオールの水酸基、又はイソシアネート化合物のイソシアネート基の少なくとも一方と反応する有機官能基であることが好ましい。より好ましくは、シランカップリング剤が有する有機官能基がイソシアネート基、アミノ基、メルカプト基のいずれかを含み、且つアクリルポリオールの水酸基と好適に反応する官能基であることが望ましい。
また、アンカーコート層は、ポリオレフィン樹脂を含有する水性分散体であって、このポリオレフィン樹脂が不飽和カルボン酸、若しくはその無水物を、0.01から10質量部の範囲で含み、且つ数平均粒子径が1μm以下であり、水性分散体中に不揮発水性化助剤を実質的に含まないことを特徴とするポリオレフィン樹脂水性分散体を使用してもよく、この場合、熱接着性ポリオレフィンとの密着性が良好となり好ましい。ポリオレフィン樹脂水性分散体としては、例えばユニチカ製のアローベースSA1200、SB1200、SE1200、SD1200、SB1010、TB2010、又は住友化学製のザイクセンAC、A、AC―HW―10、L、NC、N、若しくは三井化学製のケミパール、ユニストール等を使用することができる。
アンカーコート層の厚みについては特に限定されるものではないが、厚すぎる場合、ヒートシール部における熱溶着を妨げることが懸念され、また薄すぎる場合は積層体との密着性が低下するため、0.1μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。
積層体から包装袋を形成する方法については、特に限定されるものではないが、例えば積層体を重ね合わせ、その端縁部をヒートシールすることで、図2(a)に示すような袋状の形態としても良いし、若しくは1枚の積層体を2つ折りにし、その端縁部となる部分をヒートシールすることで図2(b)に示すような袋状の形態としてもよい。またその際、注出口部12の先端部には、ノッチ15等の開封手段を設けても良い。
本発明の包装袋において撥水層を設ける部位について、図2を用いて説明する。図2(a)に示すように、撥水層は、少なくとも包装袋11の注出口部12において設けられていれば良く、撥水層が内容物収容部13の一部若しくは全体に設けられることを妨げない。撥水層の形成にかかるコストを抑える場合は、注出口部12においてのみ撥水層が設けられることが好ましい。また、撥水層はヒートシール部14の一部若しくは全体にまたがり設けられても良く、ヒートシール部14において撥水層を挟む形でヒートシールを行うことで包装袋を形成しても良い。但し、撥水層を挟むことによってヒートシール性が阻害され、ヒートシール部14が良好に溶着されない場合は、ヒートシール部14においては撥水層を設けずに、それ以外の部位にのみ撥水層を形成することが好ましい。
また、本発明の包装袋は、必ずしも図2(a)のようにその端縁部の四方全てをヒートシールすることによって形成する必要は無く、図2(b)に示すように、1枚の積層体を2つ折りにし、必要な部位のみをヒートシールして形成しても良く、その場合も同様にして撥水層を設けることができる。また、図示の都合上、図2に記載した様な包装袋の例を用いたが、本発明の包装袋の形状は図2に記載したものに限定されるものではない。包装袋の形状によって注出口としてみなすべき範囲は変わりうるため、その範囲は都度適切に設定し、撥水層を設けることが好ましい。
<実施例1>
図2(a)に示す形態の包装袋を、以下に述べる構成によって形成した。包装袋を形成する積層体を、PET12μm/ONy15μm/LLDPE30μmの構成とし、注出口部付近のみ、PET12μm/ONy15μm/LLDPE30μm のLLDPE表面にアンカーコート層、撥水層を設けPET12μm/ONy15μm/LLDPE30μm/ アンカーコート層 1μm / 撥水層 2g/mの構成とした。アンカーコート層は、ポリエステル樹脂とイソシアネート硬化剤とを含む成分によって形成した。撥水層は、疎水性粒子の分散液と無機バインダーの分散液とを混合した成分を積層体上に塗布することで形成した。疎水性粒子の分散液は、平均粒径が50nmのシリカ粒子の表面を、疎水化表面処理によりジメチルポリシロキサン化した後、メタノールに固形分で5重量部となるよう分散させたものを使用した。無機バインダーの分散液は、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)の加水分解物を、メタノールにSiO分が5重量部となるよう分散させたものを使用した。疎水性粒子の分散液と無機バインダーの分散液とを1:2の比率で混合し、この混合成分をアンカーコート層上に塗布し、撥水層を形成した。これらの積層体を重ねあわせ、その端縁部等を80℃で1分間ヒートシールすることで溶着し、図2(a)に示す形態の包装袋を形成した。
前項の方法によって得られた包装袋について、包装袋内部に一度醤油を充填し、包装袋から醤油を注ぎ出した後、
注出口部に醤油が残存しているかどうかを目視で確認することにより、醤油の残存性を評価した。その結果を表1に示す。
<実施例2>
アンカーコート層に平均粒径15μmの架橋ポリメタクリル酸メチルビーズを重量比で20%添加した以外は実施例1に記載の積層体と同じ積層体によって、包装袋を形成した。更に、得られた包装袋について、実施例1と同じ方式によって醤油の残存性を評価した。その結果を表1に示す。
<実施例3>
撥水層に平均粒径15μmの架橋ポリメタクリル酸メチルビーズを20%添加した以外は実施例1に記載の積層体と同じ積層体によって、包装袋を形成した。更に、得られた包装袋について、実施例1と同じ方式によって醤油の残存性を評価した。その結果を表1に示す。
<実施例4>
LLDPE層に平均粒径15μmの架橋ポリメタクリル酸メチルビーズを30%添加した以外は実施例1に記載の積層体と同じ積層体によって、包装袋を形成した。更に、得られた包装袋について、実施例1と同じ方式によって醤油の残存性を評価した。その結果を表1に示す。
<比較例1>
注出口部において撥水層を設けない構成とした点以外は実施例1に記載の積層体と同じ積層体によって、包装袋を形成した。更に、得られた包装袋について、実施例1と同じ方式によって醤油の残存性を評価した。その結果を表1に示す。
<比較例2>
注出口部において撥水層を設けない構成とした点以外は実施例2に記載の積層体と同じ積層体によって、包装袋を形成した。更に、得られた包装袋について、実施例1と同じ方式によって醤油の残存性を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2014196125
表1中、○、×の各記号は以下の状態を示す。すなわち、○は、注出口部から醤油を注ぎだした後、注出口部を目視観察した結果、醤油の残存が認められない状態を示す。また、×は、注出口部から醤油を注ぎだした後、注出口部を目視観察した結果、一部に醤油の付着が認められた状態を示す。
表1より、実施例1乃至5にて作製した包装袋は、比較例1又は2で作成した包装袋と比較して、注出口部から醤油を注ぎ出した後でも注出口部に醤油が残存せず、撥水層を設けた注出口部は良好な撥水・撥油効果を発揮していることが確認できた。
本発明によれば、包装袋の内側に撥水層を設けることにより、内容物が包装袋内部に付着・残留することがなく、注出口部等における詰まりを生じさせることも無い包装袋を提供することができる。
1 積層体
2 基材層
3 ヒートシール層
4 撥水層
11 包装袋
12 注出口部
13 内容物収容部
14 ヒートシール部
15 ノッチ

Claims (6)

  1. 内容物を注ぎ出すための注出口部を有する包装袋であって、前記包装袋の少なくとも前記注出口部は、少なくとも基材層、ヒートシール層、撥水層を有し、且つ前記基材層、前記ヒートシール層、前記撥水層がこの順序で積層された積層体からなり、前記撥水層は前記包装袋内側の最表面層に設けられていることを特徴とする包装袋。
  2. 前記撥水層は、少なくとも疎水性粒子と無機バインダーとを混合した成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記疎水性粒子は、疎水化表面処理されていることを特徴とする請求項2に記載の包装袋。
  4. 前記疎水性粒子は、無機酸化物であることを特徴とする請求項2又は3に記載の包装袋。
  5. 前記無機バインダーは、M(OR)(M=金属元素)で表される金属アルコキシド、前記金属アルコキシドの加水分解物、若しくはそれらの複合物のいずれかを少なくとも含有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の包装袋。
  6. 前記積層体は、その積層体を構成する各層のうち、少なくとも1層において、平均粒径が1〜50μmの粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の包装袋。
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