JPH08337267A - 内容物撥水性・離型性を有する包装材 - Google Patents

内容物撥水性・離型性を有する包装材

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JPH08337267A
JPH08337267A JP7163144A JP16314495A JPH08337267A JP H08337267 A JPH08337267 A JP H08337267A JP 7163144 A JP7163144 A JP 7163144A JP 16314495 A JP16314495 A JP 16314495A JP H08337267 A JPH08337267 A JP H08337267A
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layer
resin
film
container
spherical silicon
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Toru Inoue
井上  徹
Hiroto Tomita
博人 冨田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粘着性商品を包装して取り出す際に、容器内
壁に前記粘着性商品が付着しないような、内容物撥水性
・離型性を有する包装材を提供する。 【構成】 容器の内面層(接液層)として、球形シリコ
ンをブレンドした樹脂を製膜して、容器の内面層(接液
層)S−1として、ラミネートする、又は、球形シリコ
ンブレンド樹脂層とブレンドしない樹脂層とを共押出し
製膜して接液層S−2とし、前記球形シリコンをブレン
ドした樹脂層を最内層としてラミネートする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】包装材料の内壁に対して粘着性を
示す内容物を収納する包装材として用いられるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】数多くの商品の中で、内容物により、包
装材内壁に粘着性を示す場合があり、それは粘稠な性質
を有する液体状商品である。これらの、内面粘着性を示
す内容物を包装し、該商品の使用者が内容物を取り出す
際に、最初の段階では比較的取り出し易いが、最終段階
においては、単なる容器の傾斜だけでは、容器内壁に、
内容物が粘着して、その残存量は例えば5 〜数10%に及
ぶことがある。この様な、粘着性のある内容物を包装す
る場合、絞り出しの可能な包装形態として、例えば柔ら
かな材料による袋体、金属チューブ、プラスチックチュ
ーブ等を用いるか、広口を有するカップ状、筒状などの
形の金属、プラスチックあるいは紙を含む複合材料によ
る容器を用い、その取り出しに際してはヘラ等を使用し
ていた。ところで、最近、一般の液体用に広く普及して
いるゲーベルトップ型、或いは、ブリック(煉瓦)型等
の紙容器等は、ガラス容器や金属容器と比較して数々の
特徴がある。例えば、軽い、割れない、包装された状態
では、嵩張らない等々の長所を有している。前記ゲーベ
ルトップ型等の紙容器は、その材質構成として、例え
ば、 (外面)PE/紙/EMAA/Dl/PET/PE(内容物側) のような
材質である{略号は、PE: ポリエチレン、EMAA: エチレ
ンーメタクリル酸共重合体、Dl: ドライラミネート、PE
T: ポリエステル}。前記の材質構成のPE (内容物側)
、即ち、最内層の材質としては、低密度ポリエチレン
(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)等の樹脂が一般的に
使用されている。又、大容量包装される包装容器とし
て、工場間輸送及び保管用、或いは食堂、レストラン等
に納入する食材等に利用される業務用包装としてのBI
B(バッグインボックス)は、ドラム缶、ペール缶、プ
ラスチック成形容器(ポリタンク等)等に代わって、広
い分野で普及している。前記BIBは、段ボールの中
に、内容物を充填した大型の袋を収納した形式のもの
で、前記袋の接液層の材質は、ポリエチレン樹脂が主体
であり、包装する単位量等によっては、LLDPE(直鎖状低
密度ポリエチレン) あるいは、EVA(エチレンー酢酸ビニ
ル共重合体) 等を用いることもあるが、その撥水性・離
型性等に関する特性は前記紙容器の接液層と同一であ
る。しかしながら、これらの紙容器に、前記粘稠な性質
を有する液体状商品(以下、粘着性商品という)を充填
すると、取り出しの際に、前記粘着性商品が、容器内壁
に粘着し、容器を傾斜させただけでは、かなりの残留量
となり、実用上使用するのが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、粘着
性商品の包装用として用いられる包装材であり、なかで
も、絞り出しの出来ない容器、即ち、紙容器やBIBの
ような剛性、半剛性容器における内容物の残留量が特に
問題となるが、包装形態の如何にかかわらず、粘着性商
品を包装する場合に、使用の最終段階での容器内壁、或
いは、敷紙等への付着による残量の少ない材質(接液
層)を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的に鑑み、本
発明者らは鋭意研究の結果、内容物撥水性・離型性を有
する包装材を発明するに至った。その内容物撥水性・離
型性を有する包装材とはつぎのようなものである。即
ち、球状シリコンを添加した樹脂層を最内層とするか、
又は、前記球状シリコンを添加した樹脂層のベース樹脂
のみからなる層を、該樹脂層に直接積層するものであ
り、最内層樹脂層が共押出しフィルムにより構成された
ことをも含むものである。
【0005】粘着性商品と、包装形態材料の最内層との
関係において、プラスチック材料を使用する場合には、
内容物撥水性・離型性を持つ包装材として、好ましい材
質がなく、前述のチューブ容器のように、金属チューブ
であれ、プラスチックチューブであれ、また、ラミネー
トチューブ等において使用する包装材のフレキシビリテ
ィを利用する絞り出しによる残量対策としていたか、或
いは、容器の口部を大きくして、スプーンやヘラ等、補
助的用具を用いることにより、内壁に付着した粘着性商
品を掻き取っていたが、剛性または半剛性の容器に、粘
着性商品を充填し、注出口等から取り出すような包装容
器においては、容器を傾斜して取り出す際に、該容器の
内壁への前記粘着性商品の付着程度が、残留量として問
題とされることが多い。大型輸送用のBIBにおいて
も、この残留量が問題となる。また、前述のように、容
器を傾斜して取り出すのではなく、たとえば、ディスペ
ンサーポンプを使用する場合においても、同様の問題が
ある。
【0006】最近、飲料用を主たる用途として普及して
きた紙容器等の剛性または半剛性の容器に、粘着性商品
を包装する場合、そのメリットは、前記飲料用における
普及の理由と同様、ガラスビンに比較して軽い、割れな
い、包装された状態では、嵩張らない等々の長所を、ま
た、金属容器に比較して、使用後の処理の簡易性等の長
所から、採用の要望があったが、容器内壁への付着によ
る残量のために、実用化が困難であった。
【0007】前記紙容器の材質には、種々のものがあ
り、商品により選択されるが、代表例としては、 (A)PE/紙/PE (B)PE/紙/PE(EMAA)/Al /Dl/PET
/PE (C)PE/紙/PE(EMAA)/SiOxコートPET
/PE 等があげられる。そして、前記3例の右側に記載のPE
が、粘着性商品と接する面であるが、この材質として、
低密度ポリエチレン(LDPE) 、中密度ポリエチレン(MDP
E)等が使用されるが、粘着性商品を包装した場合取り出
し残留量が甚だ多いのが現実である{略号はAl:アルミ
箔、SiOxコートPET: シリカ蒸着ポリエステル}。そ
こで、本発明においては、前記粘着性商品と接する面の
ポリエチレン層( 以下、接液層という) の材質を改良す
ることを試みて種々検討した結果、前記接液層に球状シ
リコンを添加する方法が最も効果的であった。
【0008】紙容器を作る際の製函工程、包装機械等の
適性範囲内で使用し得る接液層を構成し得る樹脂の材質
として、一般に上市されている樹脂のタイプ、グレード
について検討したが、いずれも、残留量の差を見いだす
程の違いは無かった。樹脂中に粉末シリコン樹脂のよう
な離型剤をブレンドして製膜し、接液層とする方法につ
いても検討した。離型剤として良く知られたシリコン樹
脂としては、ジメチルポリシロキサンを主成分とするも
の、あるいは前記前記ジメチルポリシロキサンにおける
メチル基をエチル基、プロピル基等のアルキル基、フェ
ニル基、水素原子等で置換シリコン樹脂等である。前記
接液層の樹脂の中にシリコン樹脂の粉末(平均粒径 0.5
μm) をブレンドし、離型性等を確認することを試み
た。接液層のベースとなる樹脂を低密度ポリエチレンと
し、該低密度PEに粉末シリコン樹脂をブレンドして製
膜するなかで離型性に効果を示めすまで粉末シリコン樹
脂をブレンドしたものは、出来た膜における前記粉末シ
リコン樹脂同士が凝集して、均一な分散性が得られず、
表面へのシリコンの露出が不安定である。
【0009】接液層の樹脂の中に、前記粉末シリコン樹
脂以外の撥水性、離型性を有する物質をブレンドする方
法を更に検討した結果、適量の球状シリコンをベース樹
脂中にブレンドすることにより、撥水性・離型性を示す
ことを見いだし、本発明に至った。本発明において、球
状シリコンとしては、シロキサン結合が3次元に伸びた
網状構造で、けい素原子に1個のメチル基が結合した構
造を有したものが望ましいが、特に前記構造に限定され
るものではない。
【0010】本発明における球形シリコンをブレンドし
た接液層は、ベースのポリエチレン樹脂に、直接ブレン
ドしても良いし、添加剤を添加する方法としてのマスタ
ーバッチ方式によることもできる。球形シリコンの粒度
分布は極めて均一であり、潤滑性にも優れ、凝集性もな
いので、樹脂への均一分散が容易である。球状シリコン
の添加量は、樹脂100 重量部に対し、0.1 〜20重量部で
あり、更に望ましくは、 5重量部〜10重量部である。即
ち、0.1 重量部以下では、所期の効果を示さず、20重量
部以上では、ヒートシール樹脂層として使用できるフィ
ルムのシール物性が悪くなる(シール性が阻害され
る)。
【0011】図3は、ベース樹脂に球形シリコン、粉末
シリコンをブレンドして製膜した状態を示す断面模式図
である。(a)図は、本発明による球形シリコンqをベ
ース樹脂にブレンドし単層として製膜したもの、(b)
図は球形シリコンのブレンド量を(a)図のケースと同
じにして膜を厚くして製膜したもの、(c)図は、共押
出方式にて製膜した例で、L−1の層に球形シリコンを
ブレンドして製膜したもの、(d)図は、粉末シリコン
をブレンドして製膜したものである。球形シリコンにせ
よ、粉末シリコンにせよ、樹脂にブレンドして製膜して
その撥水性・離型性等の特性を示すのは、膜表面に露出
したシリコンによる。従って、球形シリコンのブレンド
量が同一であれば、薄い膜の方が前記特性をより表す
が、安定した製膜性と、球形シリコンの使用量を節約す
る目的により、共押出し製膜による方法がある、即ち、
図3(c)におけるL−1の層にのみ球形シリコンをブ
レンドし、L−2の層は、ベース樹脂単体である。球形
シリコンは樹脂への均一な分散性を示すが、粉末シリコ
ンrは、ブレンドの際に凝集し易く、図3(d)に示す
ように、分散が不安定である。
【0012】接液層として用いられる層の厚さは、概ね
30〜80μm程度の範囲にあり、実用されている厚みとし
て多くは、40〜60μmの間にある。本発明における球状
シリコンqをブレンドするフィルムとしては、接液層を
単層として製膜する方法と、樹脂のみの層に球状シリコ
ンをブレンドした樹脂層を担持させた共押出しフィルム
として製膜する方法がある。前記最内層の接液層に、球
形シリコンqを含有させた樹脂層L−1と球形シリコン
を含有させない樹脂単味層L−2とで構成した共押出し
フィルムを、球形シリコンを含有させた層を最内面とし
て使用すれば、撥水性・離型性を有し、安定した製膜性
と共に、使用するベース樹脂に対し、球形シリコンのコ
ストが高価なために、球形シリコンを含有させた単層と
比較において経済的に有利である。また、球形シリコン
をブレンドしたヒートシール樹脂層の基材側に、前記ヒ
ートシール樹脂のみからなる層を設けると、球形シリコ
ンによるヒートシール特性への影響が見られる場合に
も、ヒートシールのためのバックアップ適性を示す。
【0013】特に、本発明の内容物撥水性・離型性を有
する包装材は、粘着性商品として液体状内容物での使用
について限定されるものではなく、別の用途としては、
饅頭、ケーキなどの蒸し菓子類、凝集力が弱いあん、ク
リームなどを含む生菓子、チョコレート、キャラメル、
アイスクリーム、あるいは、巻き寿司、おにぎりなどの
外面に海苔を用いた食品、茶巾ずし、餃子、シューマ
イ、みそ漬け、粕漬けなどの食品を包装したり、敷紙と
しても撥水性・離型性の効果があり、本発明はそれをも
含むものである。
【0014】
【作用】包装材の最内層の接液面の樹脂層に球形シリコ
ンを含有させると、前記樹脂層表面に、球形シリコンの
一部が露出することによって、撥水性・離型性を示す接
液層となる。球形シリコンは樹脂に添加した時の分散性
が極めて良く、粉末シリコン等を混入する際にみられる
分散不良、表面露出量不安定もなく、安定したヒートシ
ール樹脂層を形成することができる。前記最内層の接液
層に、球形シリコンを添加した樹脂層と球形シリコンを
添加しない樹脂単味層とで構成した共押出しフィルム
を、球形シリコンを添加した層を最内面として使用すれ
ば、球形シリコンを添加した層の厚みを、 5〜20μmと
薄膜に形成することにより、膜表面に比較的均一で、よ
り多くの球形シリコン樹脂が露出することになり、効率
よく撥水性、離型性の効果が発揮される。
【0015】
【実施例】以下、実施例により更に説明する。図1は本
発明による内容物撥水性・離型性を有する包装材の実施
例を示す断面図である。実施例及び比較例共に、基本的
な材質構成としては、紙を含む積層材を作製したがその
構成は、PE30/ 紙400g/EMAA15/Al9/Dl/PET12/PE20/PEフ
ィルム40という仕様においてPEフィルムをLDPE+ 球状シ
リコンとした。(前記の仕様の略号は、PE: ポリエチレ
ン、EMAA: エチレンーメタクリル酸共重合体、Al: アル
ミ箔、PET:ポリエステルフィルム又、各材質の肩数字は
材質の厚みをμmで示したものである。但し、紙につい
ては米坪量)
【0016】前記接液層となるフィルムの加工S−1
は、インフレーションによる製膜法とした。製膜に関す
る諸条件は次の通りである。 原料 ベース樹脂 :住友化学社製 スミカセン F-200 (密度0.923, MI 2.0) 球形シリコン :東芝シリコン社製 トスパール120 ブレンド量 :ベース樹脂 100重量部に対し 7重量部 ブレンド :マスターバッチ化し、ドライブレンドした。 製膜条件 製膜機械 L/D : 28 インフレのダイ : 300mmφ スクリューのタイプ :スリーステージタイプ 膜 ダイリップ部樹脂温度:160℃ 膜厚さ。 :40μm 折り幅 :800mm 表面処理 :無し ブローアップ比 :1.6
【0017】得られた接液層フィルムを最内層とする紙
容器のラミネート及び製函について説明する。PE30/紙
400gのPE2の面にグラビア印刷機により5色印刷を行
った。別にPET6と接液層S−1( 球形シリコンブレ
ンド) とをPE7によるサンドラミネートし、次に、前
記PET6の接液層S−1をラミネートした面と反対の
面にアルミ箔4をドライラミネートし、該アルミ面と前
記のPE30/ 紙400gの紙面とをEMAA(エチレン−メタ
クリル酸共重合体樹脂)3を用いてサンドラミネートす
ることにより、最終的に次の構成の紙容器用材料を得
た。 PE30/紙400g/EMAA15/Al9/Dl/PET12/PE20/PEフィルム40 前記紙容器用包装材料をロータリーダイカッターにより
ゲーベルトップ型紙容器(1 リットル) 用ブランクとし
て打ち抜き、貼着片の切断部にスカイブヘミング法のエ
ッジ処理後、フレームシーラーを用いてスリーブを作製
した。
【0018】[比較例]材質の構成は、前に述べた通
り、PE30/ 紙400g/EMAA15/Al9/Dl/PET12/PE20/PEフィル
40とし、最内層のPEフィルム40として、実施例に用い
たベース樹脂、住友化学社製 スミカセン F-200 を用
いた。
【0019】充填包装に関しては、実施例、比較例とも
下記の条件により実施したが、充填包装機械における製
函工程でのマンドレルへの着脱性(滑り性)も円滑であ
り、ホットエアによる接着並びに最終容器の気密性も問
題なかった。 内容物(粘着性商品) シャンプー/P&G社製 パンテーントリ ートメントシャンプー (B型粘度計測定にて 500c.p.) 注出口─────低密度ポリエチレン製グロメット及びポリプロピ レン製キャップ 充填時の品温──25℃ 充填機─────ディー・エヌ・ケー社製 DR-10 (包装能力 1000パック/時 ) 熱接着方法────ホットエアー方式
【0020】使用時の最終残留量の測定方法は以下の通
りであった。シャンプーを充填した前記 1リットル容量
のゲーベルトップ型紙容器を、注出口を下にして傾斜さ
せたまま、注出口の位置により、包装容器を傾斜又は倒
立状態に維持し、3 分間及び 5分間後に重量測定をし
(測定1) 、容器を開腹展開し、残存シャンプーをぬぐ
い取り、容器の重量を測定する (測定2) 。測定1と測
定2との差をもって容器内壁付着残留量とした。 実施例、比較例の、接液層の接触角を測定した結果は、 実施例──────────── 150〜 160° 比較例──────────── 100〜 105° 注) 接触角の測定は、協和界面化学社製 接触角計 CA-
X 型を使用した。(液滴法、画像処理式)
【0021】図2は本発明の別の実施例である。前記実
施例は、球形シリコンを添加したPEの単層S−1を接
液層として用いたが、球形シリコンを添加するPE層9
を相対的に薄くして、球形シリコンを添加しないPE層
8に担持させた共押出フィルムS−2を接液層とする方
法であり、球形シリコンの撥水性、離型性の特性を保持
して、製膜性のよい、コスト的にはより安いフィルムと
して利用するケースである。このフィルムを接液層とし
て、前例と同様の容器として、粘着性商品の残留量を確
認した結果良好な結果であった。
【0022】
【発明の効果】本発明の内容物撥水性・離型性を有する
包装材を使用することにより、包装材の内面付着性のあ
る内容物を、剛性又は半剛性の包装容器に充填し、容器
を絞ったり(スキィーズ)せず、また、取り出し用ヘラ
等も使用することなく、容器を傾斜させるだけで、内容
物を殆ど残すことなく取り出すことができるようになっ
たため、粘稠性の液体用として、例えば、注出口付きの
ゲーベルトップ型紙容器を使用できるようになった。さ
らに、本発明の内容物撥水性・離型性を有する包装材を
びそれを用いた容器饅頭、ケーキなどの蒸し菓子類、凝
集力が弱いあん、クリームなどを含む生菓子、チョコレ
ート、アイスクリーム等の食品の包装座材又は離型紙
(敷紙)として使用しても、前記のような食品の型くず
れを防ぐ効果がある。さらに、本発明の包装材を使用す
れば、従来のチューブ容器、プラスチック製カップ類等
においても、絞り出し易くなったり、取り出し用のヘラ
等を使用しなくてもよくなり、使用者の便利に寄与する
ことができるようになった。本発明の包装材の最内層を
共押出し法により、撥水性・離型性を必要とする接液層
にのみ球形シリコンを添加することができるので、少な
い添加量でより効果的な包装材をつくることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内容物撥水性・離型性を持つ包装
材の構成例を示す断面図。
【図2】本発明の別の構成を示す断面図。
【符号の説明】
1 紙 2 表面ポリエチレン層 3 EMAA接着層 4 アルミ箔 5 ドライラミネート接着層 6 ポリエステルフィルム 7 ポリエチレン接着層 8 共押出しフィルムの球形シリコンを添加しない層 9 共押出しフィルムの球形シリコンを添加した層 S−1,S−2 接液層 q 球形シリコン r 粉末シリコン L ヒートシーラント層を構成する樹脂
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年10月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による内容物撥水性・離型性を持つる
包装材の構成例を示す断面図。
【図2】 本発明の別の構成例を示す断面図。
【図3】 ベース樹脂に球形シリコン、粉末シリコンを
ブレンドして製膜した状態を示す断面図。
【符号の説明】 1 紙 2 表面ポリエチレン層 3 EMAA接着層 4 アルミ箔 5 ドライラミネート接着層 6 ポリエステルフィルム 7 ポリエチレン接着層 8 共押出しフィルムの球形シリコンを添加しない層 9 共押出しフィルムの球形シリコンを添加した層 S−1,S−2 接液層 q 球形シリコン r 粉末シリコン L ヒートシーラント層を構成する樹脂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球状シリコンを添加した樹脂層を最内層
    とすることを特徴とする内容物撥水性・離型性を有する
    包装材。
  2. 【請求項2】 前記球状シリコンを添加した樹脂層のベ
    ース樹脂のみからなる層を、該樹脂層に直接積層したこ
    とを特徴とする請求項1記載の内容物撥水性・離型性を
    有する包装材。
  3. 【請求項3】 最内層樹脂層が共押出しフィルムである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の内容物
    撥水性・離型性を有する包装材。
JP7163144A 1995-06-07 1995-06-07 内容物撥水性・離型性を有する包装材 Withdrawn JPH08337267A (ja)

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