JP5092118B2 - 液体包装袋 - Google Patents

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Description

この発明は、液状、ゼリー状等の飲食物、調味料その他各種の液状ないし粘稠状の飲食物、医薬品、化粧品等の流動性物質を充填包装してなる液体包装袋に関し、同種もしくは異種の2つの被包装物を、互いに混ざり合うことなく1つの包装袋内に充填することができると共に、2つの被包装物を同時に、あるいは別々に注出することのできる液体包装袋を提案するものである。
従来、ジャムとマーガリン、ケチャップとマスタード、酢と醤油などのように、2種類の液状、粘稠状被包装物を収納する容器としては、これらを1つの容器や袋等に収容し、それらを同時に、もしくは片方づつ吐出させて使用することのできる二液用容器が知られている。
例えば、特許文献1には、合成樹脂フィルムシートで作られた2つの収納袋を繋げ、その繋がり部に被収納物取り出し口形成用のノッチ部を形成してなる収納袋が提案されている。この収納袋は、被収納物が充填された2に室からなる収納袋のその2室を同時に開封し、被収納物を同時に取り出すことができるようにしたものである。
しかしながら、特許文献1の収納袋は、常に複数室からなる収納袋の各室が同時に開封されるように構成されているため、一方の被収容物だけを注出したり、被収容物毎に注出量を変えたりすることができず、消費者の好みに合わせて、注出する被収容物の種類や注出量を選択することができないという問題点があった。
特開2003−312685号
そこで、この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的とするところは、同種または異種の2つの被包装物を複数室からなる1つの包装袋に収納すると共に、注出する被包装物の種類や注出量を、消費者が選択することのできること、さらにその開封が容易で、被包装物の注出の際の液だれや飛散を防止することのできる液体包装袋を提案することにある。
本発明は、少なくともベースフィルム層とシーラント層とを具える積層フィルムを、該シーラント層が相互に対向するように幅方向に折返した後、ヒートシールしてなる包装袋であって、該包装袋は、同種または異種の被包装物を個別に収納するための画成された2つの液状物収納室を設けてなり、これらの液状物収納室にはそれぞれ、上側横シール部の少なくとも一方の側縁部に、被包装物充填スペースに連通する狭幅の注出通路が設けられており、かつ、その上側横シール部の上端辺から前記注出通路の側端辺部に向かっては、この注出通路の開封を導く引裂き誘導疵が形成されてなり、その少なくとも一の引裂き誘導疵が、弧状からなると共に、それに沿う引裂きによって開口する注出通路の液体注出口が、前記横シール部上端縁と平行または、上向きに湾曲するように形成されていることを特徴とする液体包装袋を特徴とする液体包装袋。
なお、本発明においては、前記液状物収納室は、前記包装袋を縦ヒートシールすることによって2室に画成されていること、前記ヒートシール部は、少なくとも一部に折曲げ誘導線が設けられていること、前記引裂き誘導疵および折曲げ誘導線は、ベースフィルム層に対し、ミシン目状に穿設した溝、孔または、連続的もしくは間欠的な溶融痕によって形成されたものであること、前記包装袋が、三方シール袋、中央合掌シール袋または背貼りシール袋からなること、前記注出通路は、上側横シール部上端辺に向って次第に先細る円錐状であること、前記液体注出口の、ほぼ幅方向での寸法は、0.3〜50mmであること、前記引裂き誘導疵の終端と前記注出通路の側端辺部とのクリアランスが、0.3〜5.0mmであること、前記引裂き誘導疵の始端と前記上側横シール部上端とのクリアランスが0.3〜1.0mmであること、前記引裂き誘導疵の始端側に、該誘導疵を隔てて位置し、前記上側横シール部の表裏いずれか一方へ突出する、少なくとも一対以上の突部を設けたこと、前記上側横シール部の上端の、前記引裂き誘導疵を隔てた位置に、一対のローレットシール部を設けたこと、前記ベースフィルム層とシーラント層との間に、SiO2蒸着層、塩化ビニリデンコーティング層、酸化アルミニウムコーティング層、Al蒸着層あるいはSiOやAl、Alなどのスパッタリング層からなる中間層を設けること、前記ベースフィルム層が、エチレンビニルアルコール共重合体、ポロオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミドもしくは塩化ビニリデンなどの樹脂フィルムからなること、前記シーラント層が、ポリエチレン層またはポリプロピレン層からなること、少なくとも前記液体注出口の下方側に位置することとなる辺部分の外表面に撥水膜を設けること、および前記撥水膜が、シリコーン系、フッ素樹脂系、アクリル系もしくはアミド系コート剤によることが好ましい解決手段となる。
この発明の液体包装袋によれば、1つの包装袋内に2つの液状物収納室を形成することにより、同種または異種の2つの液状または粘稠状被包装物を同時に収容することができると共に、2つの液状物収納室には、個別に注出口を形成するための引裂き誘導疵が設けられているため、消費者の好みに合わせて注出する被包装物の種類を選択することができる。
さらに、各液状物収納室の上側横シール部に設けられた注出通路は、注出口に向かって次第に狭幅となっているため、被包装物が注出通路に沿って一定方向に注出されることになり、注出時に被包装物が飛散することがなく、また、被包装物が包装袋の傾倒によって多量に漏れ出すことがないため、被包装物の注出量を、その収納スペースの押圧によってコントロールすることができる。
また、前記被包装物の注出通路を、ヒートシールが施されていない積層フィルムの基端部側に設けた場合には、注出口部分が、圧力を加えなくても、積層フィルムの復元力によって常にストロー状(楕円状)に開口した状態にあるため、被包装物の注出を円滑に行うことができると共に、被包装物の液引きが良く、さらに注出時に液だれが発生するおそれがない。
また、液体包装袋の引裂き誘導疵が、包装袋の上側横シールに設けられ、その始端が注出口部分から離隔して形成され、しかもその引裂き誘導疵の始端と上側横シール上端とに0.3〜1.0mmのクリアランスが設けられていることにより、包装袋の取り扱い中に、それが破断して被包装物が不測に漏れ出すということがない。
さらに、本発明によれば、注出口の下方側に位置することとなる辺部分の外表面に撥水層が設けられているため、その撥水層による液切れ性の向上により、液だれの発生を抑制することができる。
以下に、この発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、この発明に係る液体包装袋を構成する積層フィルムの一例を示す概略断面図である。積層フィルム1は、ベースフィルム層2とシーラント層3からなり、必要に応じて、ベースフィルム層2とシーラント層3の間に中間層4を設けても良い。なお、この積層フィルム1は、ベースフィルム層2、シーラント層3および中間層4を、たとえば押出しラミネートまたはドライラミネートにより積層して形成する。
上記ベースフィルム層2としては、一軸もしくは二軸延伸のエチレンビニルアルコール共重合体、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミドもしくは塩化ビニリデン等の合成樹脂フィルムから構成されることが好ましく、これらは優れた水蒸気不透過性および、高いガスバリア性を発揮させることができる。
なかでも、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム層は、直線カット性ポリエステルフィルムである「エンブレットPC」(商標ユニチカ株式会社)を用いることが、また、二軸延伸ナイロンフィルム層とするときは、直線カット性ナイロンフィルムである「エンブレムNC」(商標ユニチカ株式会社)を用いることが、以下の理由により好適である。
すなわち、これらによれば、一軸延伸ベースフィルム層を用いる場合に比してより高い水蒸気不透過性、ガスバリア性等を付与することができる他、引裂き開封部分の、手指による、直線的な引裂き除去を円滑かつ容易にし、しかも、引裂き疵を、毛羽立ち等のない十分平滑なものとすることができる。
また、シーラント層3として、ポリエチレン層またはポリプロピレン層を用いれば、比較的低い温度のヒートシール温度で優れたシール強度を発揮することができる。
また、中間層4は、包装袋として必要とする性質、たとえば水蒸気不透過性やガスバリア性、腰度などを向上させるために適宜、積層させることが好ましく、SiO2蒸着層、塩化ビニリデンコーティング層、酸化アルミニウムコーティング層、Al蒸着層あるいはSiO2やAl、Al2O3などのスパッタリング層などが好適である。
次に、本発明の液体包装袋の一の実施形態について説明する。上記構成からなる積層フィルム1を、シーラント層3が相互に対向するように幅方向で二つ折りした後、図2に示すように基端辺6を除く各辺部分を三方シールするに際し、上側横シール部7の形成と共に、幅方向の所望の位置で、長さ方向にヒートシールすることにより分離用シール部20を形成して、2つの独立した液状物収納室21a、21bを有する液体包装袋5を形成する。なお、本発明では、三方シールの他、中央合掌シールまたは背貼りシールにより液体包装袋5を形成してもよい。
なお、上記のようにして形成した液体収容部21a、21bの上側横シール部7a、7bにはそれぞれ、いずれか一方の側端に略三角形状の非シール部分を形成する。なお、図2ではそれぞれ、分離用シール部20側(中央部側)に非シール部を形成しした。この非シール部分は、液体注出通路8a、8bとして、被包装物の収納スペース12a、12bと連通される。液体注出通路8a、8bは、略三角形状に限定されるものではなく、後述の方法によって形成される液体注出口13a、13bに向かって次第に狭幅となる円錐形状であることが好ましい。これは、注出通路8a、8bが、液体注出口13a、13bに向かって先細りとなることで、被包装物の押出し方向が一定となり、被包装物が飛び散ることがなく、液だれの発生も抑制することができるのである。また、被包装物がその表面張力の働きによって、包装袋5の傾倒によって注出通路8a、8bから漏れ出すことがなく、また液体包装袋5からの注出量を、収納スペース12a、12bの指圧コントロールによって調整することができる。
なお、この液体注出通路8a、8bは、上側横シール部7を形成するための横ヒートシールロールのヒートシール刃として、所要の位置(注出通路8a、8bに相当する位置)が略三角形状に窪んだ形状からなる瓶口形ヒートシール刃を用いることにより形成することができる。なお、ヒートシール目の形状としては、ベタシール、三線シール、布目シールなどを用いることができ、とくにシールの確実性と安全性の点から、ベタシール、三線シールを用いることが好ましい。
そして、本発明の液体包装袋5では、下側横シール部の形成前もしくは形成後に、上側横シール部7の上端を始端として、注出通路8a、8bに向かってそれぞれ引裂き誘導疵10、11を形成し、この引裂き誘導疵10、11を境界として、上側横シール部を両手指で把持し、テコの力を利用して引裂き誘導疵10、11に沿って手指で容易に引裂いて開封することにより液体注出口13a、13bを形成することができる。そのため、上側横シール部7の縦長さは、手指で把持できる大きさ、好ましくは20mm以上とする。
上記のようにして形成される本発明の液体包装袋5は、2つの液状物収納室21a、21bが、それぞれ独立して形成されるため、同種またはケチャップとマスタードような異種の2つの被包装物を、互いに混ざり合うことなく収納することが可能である。また、液状物収納室21a、21bを形成するための分割用シール部20の形成位置を変えることで、2つの被包装物の充填量の比率を変えることもできる。さらに、引裂き誘導疵10、11は、各収納部21a、21bの上側横シール部7a、7b上に独立して形成されているため、例えば、一つの引裂き誘導疵10だけを、引裂き誘導疵11とは無関係に開封することも可能であり、消費者の好みに応じて、注出する被包装物を選定することができる。
さらに、注出通路8a、8bは、注出口に向かって狭幅になっているため、引裂き誘導疵10、11を開封した後、包装袋5が傾倒しても被包装物が漏れ出すことがなく、収納スペース12a、12bの指圧によって各被包装物の注出量を調整することもできる。
また、本発明の液体包装袋5では、液状物収納室21a、21bに収納された2つの被包装物を同時に注出することも可能であり、その場合には、図3に示すように引裂き誘導疵10、11の中央部、即ち、分離用シール部20の上端近傍を引っ張ることによって、引裂き誘導疵10、11が同時に切取り、簡単に注出口13a、13bを形成することができる。
また、本発明においては、分離用シール部20上に、その上端から少なくとも注出通路8a、8bの下端に至る位置まで、折曲げ誘導線22を設けることが好ましい。この折曲げ誘導線22は、液体包装袋5を、2つの液状物収納室21a、21bの中間から折り重ねて畳めるようにするためのものである。このようにすることで、液状物収納室21a、22bから1つずつあるいは、2つ同時に被包装物を注出する際に、被包装物が飛散することがなく、目的とする場所に吐出することができるようになる。
なお、引裂き誘導疵10、11および折曲げ誘導線22は、積層フィルムの幅方向へ−(マイナス)状に延在させて設けた一本の疵、ミシン目状に穿設した複数の疵、その幅方向に間隔をおいて設けた複数の小孔状の疵、あるいはレーザ光線等をもって連続的もしくは間欠的に設けた溶融痕などの、適宜の形状および数の疵にて形成することができる。このような引裂き誘導疵の、深さ、積層フィルムの幅方向での長さ、その他の寸法は、積層フィルムの厚さ、積層フィルムの構成材料などに応じて選択する。
図4に本発明の液体包装袋5の他の実施形態を示す。図2の液体包装袋5は、分離用シール部20側(中央部側)に注出通路8a、8bが形成されているのに対し、図4の液体包装袋5では、液状物収納室21a、21bの各幅方向外側の側縁部に注出通路8a、8bが形成されている。この液体包装袋5は、各液状物収納室21a、21bに形成された引裂き誘導疵10、11が離れて位置しているため、収納された被包装物を個別に注出するのに好適に利用することができる。また、この液体包装袋5から、液体収容部21a、21bに収納された被包装物を同時に注出する場合には、分離用シール部20に形成した折曲げ誘導線22による折り畳みによって引裂き誘導疵10、11を重ね合わせ、該引裂き誘導疵10、11の上部を同時に引っ張ることにより、液体注出口13a、13bを一度に開封することができる。
また、図4の液状物収納室21bは、その1辺が包装袋5の基端部6によって構成され、さらに基端部6側側辺に注出通路8bが形成されているため、被包装物を円滑に注出できると共に、被包装物の飛散を抑制することができる。これは、包装袋5の基端辺6側は、圧力を加えなくても、積層フィルム1の、折り返し前の状態に復元しようとする力により、常にストロー状(楕円状)に開口された状態にあり、さらに注出通路8bが、注出口に向かって次第に狭幅となっているため、被包装物が収納スペース12bの押圧によって注出通路8bに沿って、一定方向に滑らかに注出することができるためである。
なお、図2および図4では、引裂き誘導疵10、11を曲線状としたが、図5に示すように曲線状の引裂き誘導疵10と直線状の引裂き誘導疵11とを合わせて形成してもよい。
また、本発明では、図2〜図5のように注出通路8a、8bを、液体収容部21a、21bの上側横シール部7a、7bのいずれか一方の側縁部に設けるだけでなく、図6に示すように上側横シール部7a、7bの両側縁に注出通路8a、8b、8c、8dを設けてもよい。
なお、本発明の液体包装袋5には、引裂き誘導疵の始端10a、11aと、上側横シール部7上端との間には、0.3〜1.0mmのクリアランスを設ける。このような構成にすることにより、液体包装袋5は、これを移動や梱包、輸送、あるいは液体包装袋5の連続包装袋をミシン目を介して1袋づつ、もしくは所要の数袋毎に切り離す際などに、引裂き誘導疵10、11が不測に破断し、被包装物が漏れ出すのを防ぐことができる。なお、クリアランスが0.3mmより小さい場合には、上記効果を期待することができず、一方、1.0mmよりも大きい場合には、引裂き誘導疵始端10a、11aを切取ることができず、包装袋5を手指により開封することができない。
このような引裂き誘導疵10、11は、図2〜図6のいずれのものにあっても、上側横シール部7の手指による、容易にして円滑な引裂きを可能にするとともに、その引裂きの、狭幅の注出通路8a、8bへの通過も十分円滑になり、注出通路8a、8bへの、所期した通りの注出口の形成が、簡単かつ確実になる。
引裂き誘導疵10、11に沿う引裂きによって形成される液体注出口13a、13bは、そのほぼ幅方向の寸法が0.3〜50mmの範囲であることが好ましく、この寸法は、被包装物の種類や粘性等によって適宜決定する。ここにおける「ほぼ幅方向」とは、包装袋に形成する引裂き誘導疵を、上向きに傾斜して形成する場合を考慮したものである。なお、液体注出口13a、13bを0.3〜50mmに限定する理由は、0.3mmより小さい場合、注出量が少なすぎてしまい、50mmを超えると包装袋が傾倒等した際に、被包装物の表面張力以上の力が働くことになって、注出口13a、13bから被包装物が漏れ出したり、指圧のコントロールによる注出量の調整ができなくなってしまうためである。
さらに、引裂き誘導疵の終端10b、11bと、液体注出通路8a、8bとのクリアランスは、0.3〜5.0mmにすることが好ましい。これは、クリアランスが0.3mmより小さい場合、包装袋5を移動や梱包、輸送などをする際に、それ自身の落下衝撃や積み重ね荷重などによって、誘導疵10、11が不測に破断し、被包装物が漏れ出す可能性があるためである。一方、クリアランスが5.0mmよりも大きい場合には、引裂き誘導疵終端10b、11bにおいて包装袋5が切り取れず、手指による開封ができなくなる。
とくに、曲線状の引裂き誘導疵10、11、引裂いて開封することにより開口される注出口13a、13b、液体包装袋5の幅方向に対して水平もしくは、終端に向って上向きに湾曲するように設ける。注出口13a、13bは、液体包装袋5の幅方向に対して水平もしくは上向きに湾曲して形成されると、被包装物の液引きが良く、とくに上向きに湾曲している場合には、注出口先端が細く(鋭く)なるため、別の容器に移し替える場合等にこぼれ難いという効果が期待できる。
また、曲線状となる引裂き誘導疵10、11のうち、曲率半径が10mm以下になる部位は、カーブがきつくなるため、上記の通り形成した疵に沿って引裂くことができない可能性がある。そのため、曲率半径が10mm以下になる部位は、疵ではなく、全カット状態とすることが好ましい。
さらに、本発明は、引裂き誘導疵始端10a、11aを隔てた位置に、突部14(図7(a))または、ローレットシール部15(図7(b))を対にして設けることが好ましい。この突部14またはローレットシール部15は、包装袋5を、引裂き誘導疵10、11を境界として、上側横シール部7を両手指で把持し、テコの力を利用して引裂き誘導疵始端10a、11aから手指で引裂き開封する際に、手指が滑ることを防止するという効果がある。さらに、かかる突部14やローレットシール部15は、引裂き誘導疵始端10a、11aを、触覚をもって検知することを可能にし、たとえ目が不自由な人でもその位置を、簡易迅速に見つけ出すことができるようになるという効果がある。
したがって、突部14またはローレットシール部15は、上側横シール部7上の、両手指で把持する位置、即ち、引裂き誘導疵始端10a、11a付近を境界として、その両側に対で設ける必要がある。なお、突部14は、引裂き誘導疵10、11の両側に複数対形成してもよく、また、ローレットシール部15の大きさは、少なくとも手指で把持できる大きさ、例えば10mm(上側横シール部長さ方向)×5mm(上側横シール部幅方向)程度であればよい。
突部14は、円形、三角形、四角形、多角形など様々な形状とすることができる。この突部14は、上側横シール部7を形成するための、横ヒートシールロールの一方のヒートシール刃表面に、上記形状からなる凹部を、そのフィルム幅方向に間隔をおいて二個一対で形成すると共に、他方のヒートシール刃に、前記凹部に対応する位置に凸部を設け、その両ヒートシール刃をもって包装用フィルムに、上側横シール部7を形成すると同時に形成される。同様に、ローレットシール部15は、上記一対の横ヒートシール刃のそれぞれの表面に、ローレット状の粗面を形成しておくことで、特別な工程を付加することなしに形成することができる。
また、本発明では、図8(a)、(b)にメッシュを施して示すように、液体注出通路8a、8bの最大幅と等幅で撥水層23を形成することが好ましい。なお、この撥水層23は、より広幅に形成する他、より狭幅に形成することもできる。撥水層23は、各個の包装袋5または、縦シール部9を設けた後の包装用フィルムに形成し得ることはもちろんであるが、撥水層23の形成能率を考慮したときは、積層フィルムの積層前の段階にて行うことが好適である。
この撥水層23により、液体注出口13a、13b下方位置の、被包装物による漏れを十分に阻止できることから、その被包装物は、高い液切れ性ないしは撥水性によって注出口13a、13bの真下に流下することになり、被包装物の意図しない個所への滴下のおそれは効果的に除去される。とくに、図7(b)においては、液体注出口13a縦シール部9にも撥水層23を形成したことにより、液体注出口13aから注出された被包装物が、縦シール部9を伝い落ちることがなく、液だれの発生を抑制することができる。
ところで、このような撥水層23は、たとえば、シリコーン系、フッ素樹脂系、アクリル系もしくはアミド系のコート剤を包装用フィルム表面に塗布することによって形成することができる他、印刷、吹付け等のコーティングをすること、コート剤を、包装用フィルム材料それ自体に、たとえば、押出成形、射出成形、ブロー成形等に当たって練り込むこと、またはフィルム表面にプラズマ処理を施すこと等によって形成することができる。
積層フィルム1の段階もしくは、その前段階で撥水層23を形成する場合は、その撥水層23の、フィルム表面への固着強度を高めるため、上述したようなコート剤の塗布にあたっては、ウレタン系、アクリル系、エステル系、硝化綿系、アミド系、塩ビ系、ゴム系、スチレン系、オレフィン系、塩酸ビ系、セルロース系、フェノール系などの樹脂をバインダとして用いることが好ましい。
この発明に係る液体包装袋は、醤油、ソース、各種の調味料類、スープ類、果汁類、その他の粉粒状物を含むことのある液状ないし粘体状の飲食物、洗剤、医薬品等を包装するのに用いられる包装袋として使用することができる。
本発明の液体包装袋を構成する積層フィルムの一例を示す概略断面図である。 本発明の液体包装袋の一の実施形態を示す平面図である。 本発明の液体包装袋の開封方法を示す斜視図である。 本発明の液体包装袋の他の実施形態を示す平面図である。 本発明の液体包装袋の他の実施形態を示す平面図である。 本発明の液体包装袋の他の実施形態を示す平面図である。 本発明の液体包装袋に(a)突部、(b)ローレットシール部を形成した場合の実施例を示す平面図である。 本発明の液体包装袋に撥水層を形成した場合の実施例を示す平面図である。
符号の説明
1 積層フィルム
2 ベースフィルム層
3 シーラント層
4 中間層
5 液体包装袋
6 基端辺
7、7a、7b 上側横シール部
8a、8b 液体注出通路
9 縦シール部
10 引裂き誘導疵
10a 引裂き誘導疵始端
10b 引裂き誘導疵終端
11 引裂き誘導疵
11a 引裂き誘導疵始端
11b 引裂き誘導疵終端
12a、12b 収納スペース
13a、13b 液体注出口
14 突部
15 ローレットシール部
20 分離用シール部
21a、21b 液状物収納室
22 折曲げ誘導線
23 撥水層

Claims (9)

  1. 少なくともベースフィルム層とシーラント層とを具える積層フィルムを、該シーラント層が相互に対向するように幅方向に折返した後、ヒートシールしてなる包装袋であって、
    該包装袋は、同種または異種の被包装物を個別に収納するための画成された2つの液状物収納室を設けてなり、
    これらの液状物収納室にはそれぞれ、上側横シール部の少なくとも一方の側縁部に、被包装物充填スペースに連通する狭幅の注出通路が設けられており、かつ、
    その上側横シール部の上端辺から前記注出通路の側端辺部に向かっては、この注出通路の開封を導く引裂き誘導疵が形成されてなり、
    その少なくとも一の引裂き誘導疵が、弧状からなると共に、それに沿う引裂きによって開口する注出通路の液体注出口が、前記横シール部上端縁と平行または、上向きに湾曲するように形成されていることを特徴とする液体包装袋。
  2. 前記液状物収納室は、縦ヒートシール部によって2室に画成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体包装袋。
  3. 前記ヒートシール部には、少なくとも一部に折曲げ誘導線が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の液体包装袋。
  4. 前記引裂き誘導疵および折曲げ誘導線は、ベースフィルム層に対し、ミシン目状に穿設した溝、孔または、連続的もしくは間欠的な溶融痕によって形成されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体包装袋。
  5. 前記注出通路は、上側横シール部上端辺に向って次第に先細る円錐状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体包装袋。
  6. 前記引裂き誘導疵の始端側に、該誘導疵を隔てて位置し、前記上側横シール部の表裏いずれか一方へ突出する、少なくとも一対以上の突部を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液体包装袋。
  7. 前記上側横シール部の上端の、前記引裂き誘導疵を隔てた位置に、一対のローレットシール部を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液体包装袋。
  8. 少なくとも前記液体注出口の下方側に位置することとなる辺部分の外表面に撥水膜を設けることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液体包装袋。
  9. 前記撥水膜が、シリコーン系、フッ素樹脂系、アクリル系もしくはアミド系コート剤によることを特徴とする請求項に記載の液体包装袋。
JP2007207892A 2007-08-09 2007-08-09 液体包装袋 Active JP5092118B2 (ja)

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