JP2008221383A - ワイヤソー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ワイヤ駆動用のローラ3を、支持軸12に着脱可能に固定したワイヤソーにおいて、支持軸12とローラ3の芯材20との間に、芯材20及び支持軸12より硬度が低くかつ靭性の高い材質で形成されたスリーブ23を備える。
【選択図】図3
Description
このワイヤソーは、所定のピッチでワイヤが巻きつけられた溝付きのローラと、ワイヤに加工液を供給する加工液供給装置とを備えており、ローラを回転駆動してワイヤを往復動させ、この往復動するワイヤにワークを押し付けて切断する。
このようなワイヤソーでは、ローラにはワイヤの張力及び巻数に応じて径方向に大きな荷重が作用する。更に、支持軸が高速で回転することで、ローラの芯材と支持軸との当接部に微少な隙間が生じ、テーパ面が剥離や磨耗などの損傷を受ける虞がある。
また、請求項2の発明では、請求項1において、スリーブは、外周面及び内周面の少なくとも一方がテーパ状の円環形状に形成されたことを特徴とする。
また、請求項4の発明では、スリーブは、耐摩耗性及び耐腐食性を有する材質で形成されたことを特徴とする。
請求項3の発明では、スリーブは、支持軸に対して着脱可能に固定されるので、スリーブが損傷した場合に交換することができ、保守作業を容易に行うことができる。
図1は、本発明に係るワイヤソーの加工部1の構成を示す斜視図である。本実施形態では、ワイヤソーとして、シリコン等のワーク(被加工物)を上方からワイヤ2に押し付けて切断するダウンカット方式のワイヤソーを採用している。
図1に示すように、ワイヤソーの加工部1は、水平方向に間隔を置いて配置された2個のローラ3を備えている。ローラ3には所定のピッチ(スライスすべき板厚+切り代)で複数の溝が形成されており、この溝に新線リール(図示せず)から繰り出されたワイヤ2が螺旋状に巻き付けられてローラ3間にワイヤ列4が形成されている。ローラ3はモータ(図示せず)により回転駆動されて、ワイヤ2を往復動させる機能を有する。また、ワイヤ2の繰出し側には張力調整手段(図示せず)が設けられており、ワイヤ2の張力を所定の値に調整可能とされている。
加工液供給装置8は、ローラ3間で走行するワイヤ列4に加工液を供給する機能を有している。本実施形態のワイヤソーでは、加工液として、研磨剤を油性又は水性の分散媒に混合したものが採用されている。
図2に示すように、ローラ3は、対向して配置された本体ブラケット10、11の間で、支持軸12、13によって支持されている。支持軸12、13は、例えばクロムモリブデン鋼のような構造用鋼材で形成されている。
本体ブラケット10には円筒状の軸受けケース14が固定されている。軸受けケース14には、軸受け16aを介して支持軸12が回転可能に支持されている。一方、本体ブラケット11には、円筒状の軸受けケース15が軸方向に移動可能に支持されている。軸受けケース15には、軸受け16bを介して支持軸13が回転可能に支持されている。支持軸12及び13は、互いに同心に配置されている。
ローラ3の軸心部には略円筒状の芯金(芯材)20が備えられている。芯金20は、支持軸12、13と同様に、例えばクロムモリブデン鋼のような構造用鋼材で形成されている。芯金20の中空孔21には、一端部21a側から支持軸12の一端部12aが、他端部21b側から支持軸13の一端部13aが挿入されている。
図3は、芯金20と支持軸12との固定部の構造を示す拡大断面図である。
図3に示すように、芯金20の中空孔21は、一端部21a側が外方に向かって拡径しており、芯金20の内周面22がテーパ状に形成されている。
図4、図5に示すように、スリーブ23は、肉厚tが約5〜10mm程度の薄肉の円環形状に形成されている。スリーブ23の内周面23aは、全幅に亘って内径が一定のストレート形状であり、支持軸12の一端部12aがわずかな隙間で嵌合可能に内径が設定されている。スリーブ23の外周面23bは、芯金20の内周面22と当接するようにテーパ状に形成されている。
特に、本願発明を採用したワイヤソーでは、スリーブ23が芯金20や支持軸12、13より硬度の低い材質で形成されているので、これらの当接面で例え滑りが発生したとしても、芯金20や支持軸12、13の損傷は防止することができる。更に、スリーブ23は耐磨耗性や耐腐食性が高い材質で形成されているので、スリーブ23自体も比較的損傷し難くなる。また、スリーブ23は薄肉に形成され、かつ硬度の比較的高い支持軸12、13に被せるように配置されるので、スリーブ23が硬度の低い材質で形成されていても、押し付け力に起因するローラ3の軸心と支持軸12、13の軸心とのズレを抑制することができる。
なお、本実施形態では、スリーブ23の外周面23bがテーパ状に形成してあるが、内周面23aあるいは内周面23a及び外周面23bの両方をテーパ状に形成してもよい。また、本実施形態では、ローラ3を2本の支持軸12、13で両側から支持する構造であるが、1本の支持軸で片側から支持する構造のワイヤソーであっても本願発明を適用することができる。
2 ワイヤ
3 ローラ
12、13 支持軸
20 芯金
23 スリーブ
Claims (4)
- ワイヤ駆動用のローラを、支持軸に着脱可能に固定したワイヤソーにおいて、
前記支持軸と該支持軸に固定される前記ローラの芯材との間に、前記ローラの芯材及び前記支持軸より硬度が低くかつ靭性の高い材質で形成されたスリーブを備えたことを特徴とするワイヤソー。 - 前記スリーブは、外周面及び内周面の少なくとも一方がテーパ状の円環形状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のワイヤソー。
- 前記スリーブは、前記支持軸に対して着脱可能に固定されることを特徴とする請求項1または2に記載のワイヤソー。
- 前記スリーブは、耐摩耗性及び耐腐食性を有する材質で形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のワイヤソー。
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JP2001070813A (ja) * | 1999-09-06 | 2001-03-21 | Kurimoto Ltd | 竪型ミルのローラ支持構造 |
JP2002052457A (ja) * | 2000-08-08 | 2002-02-19 | Takizawa Tekkosho:Kk | ワイヤソー |
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2007
- 2007-03-12 JP JP2007061659A patent/JP5121262B2/ja active Active
Patent Citations (4)
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JP3043465U (ja) * | 1997-05-16 | 1997-11-18 | 秩父小野田株式会社 | ワイヤソー用多溝ローラ |
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JP5121262B2 (ja) | 2013-01-16 |
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