JP2008220481A - 乳房画像撮影システム - Google Patents

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慎太郎 村岡
Wataru Negi
渉 根木
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Abstract

【課題】検査用の撮影にも対応することができる乳房画像撮影システムを提供する。
【解決手段】診察モード時、乳房画像撮影装置10の撮影部が撮影を行った後、制御部が撮影実施情報を生成し、これをカセッテIDの情報とともに制御装置30に送信する。読取装置50はカセッテから読み出した乳房画像とカセッテIDの情報を制御装置30に送信する。制御装置30の制御部はカセッテIDの情報に基づいて撮影実施情報、撮影オーダ情報、乳房画像の対応付けを行う。検査モード時、乳房画像撮影装置10の制御部は撮影ごとに撮影実施情報は生成せず、制御装置30にはカセッテIDの情報も送信しない。制御装置30の制御部は読取装置50から乳房画像が入力されても上記対応付けを行わず、入力された乳房画像をその生成順に表示部に表示させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、乳房画像を撮影する乳房画像撮影システムに関する。
カセッテを用いて撮影を行う乳房画像撮影システムは、カセッテに撮影した乳房画像を記録する乳房画像撮影装置と、カセッテから乳房画像を読み取ってそのデータを生成する読取装置と、この生成された乳房画像のデータを保存、管理する制御装置を基本構成としている。制御装置には予めHIS(Hospital Information System)等から送信された撮影オーダ情報が保存されている。撮影オーダ情報とは撮影の内容を指示する情報であり、撮影対象の患者氏名、性別等の患者情報の他、撮影部位や撮影方法等の撮影情報、検査に関する検査情報等から構成されている。
乳房画像の撮影においては、一患者につき左右の乳房を撮影方向を変えて複数回撮影することが一般的である。撮影時のX線爆射量や撮影部位、撮影方向等の撮影実施情報を保存することにより、撮影記録を残す必要がある。
従来から、乳房画像撮影装置において撮影を行うごとに撮影実施情報を生成し、制御装置において当該撮影実施情報とその内容が一致する撮影オーダ情報を判別して、一致する撮影実施情報と撮影オーダ情報とを自動的に対応付けて保存するシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−305137号公報
一方、バイオプシーと呼ばれる生体検査のための撮影(以下、バイオプシー撮影という)が行われることがある。バイオプシーは、乳房内に針を挿入して病巣と疑わしい部分の生体組織を採取するものである。針の挿入位置を正確に病巣部分に定めるため、バイオプシー撮影によって事前に撮影を行い、位置決めするのである。
バイオプシー撮影には、1回の撮影を行うスカウト撮影と、複数回(通常は2回)の撮影を行うステレオ撮影とがあり、左右何れかの乳房に対してスカウト撮影及びステレオ撮影を行うことが一般的である。
カセッテを用いた撮影では、カセッテの位置をずらすことにより、1つのカセッテで複数回の撮影が可能であるため、ステレオ撮影の場合は、1つのカセッテを用いて複数回撮影を行う。この場合、カセッテからの読取画像には複数回の撮影分の乳房画像が含まれることとなる。
つまり、ステレオ撮影の場合、乳房画像撮影装置では複数回撮影が行われ、それに対応して複数の撮影実施情報が制御装置に出力されるのに対し、読取装置からは1つの読取画像しか得られないこととなる。そのため、制御装置では余分な撮影実施情報の対応付けができず、処理エラーが生じることとなる。
本発明の課題は、検査用の撮影にも対応することができる乳房画像撮影システムを提供することである。
請求項1に記載の発明は、
放射線を照射して患者の乳房画像を撮影し、当該乳房画像をカセッテに記録する撮影手段と、前記撮影の実施結果を示す撮影実施情報を生成する情報生成手段と、前記撮影に用いたカセッテの識別情報を読み取る読取手段とを備えた乳房画像撮影装置と、
前記乳房画像が記録されたカセッテから乳房画像及びカセッテの識別情報を読み取る読取装置と、
撮影オーダ情報を記憶するオーダ記憶手段と、前記乳房画像撮影装置により生成された撮影実施情報、前記乳房画像撮影装置及び前記読取装置により読み取られたカセッテの識別情報に基づいて、前記撮影オーダ情報、撮影実施情報及び乳房画像を対応付けて前記記憶手段に記憶させる制御手段とを備える制御装置と、を含み、
撮影時の動作モードとして診察用に撮影を行う診察モードと、生体検査用に撮影を行う検査モードとを有する乳房画像撮影システムであって、
前記制御装置の制御手段は、前記診察モードのときのみ、前記生成された撮影実施情報を用いて前記対応付けを行うことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の乳房画像撮影システムにおいて、
前記制御装置の制御手段は、前記検査モードのとき、前記読取装置によって読み取られた乳房画像をその生成順に表示する表示手段を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の乳房画像撮影システムにおいて、
前記制御装置の制御手段は、前記検査モードのとき、前記乳房画像撮影装置により生成された撮影実施情報を無効とすることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の乳房画像撮影システムにおいて、
前記乳房画像撮影装置の情報生成手段は、前記検査モードのとき、前記撮影実施情報の生成を停止することを特徴とする。
請求項1、3、4に記載の発明によれば、診察モードのときのみ、撮影実施情報を用いて乳房画像、撮影オーダ情報との対応付けを行うので、検査モード時に撮影実施情報を用いた対応付けを行わない構成とすることができる。バイオプシーのための検査撮影では、1つのカセッテで複数回撮影を行うことがあり、このような場合には1つの乳房画像について複数の撮影実施情報が生成されることとなる。これでは、乳房画像と撮影実施情報、撮影オーダ情報との対応関係が1対1とならないため、対応付けができずエラーを生じる。そこで、検査用の撮影を行う際には検査モードに設定することにより、撮影実施情報を用いた対応付けを行わないようにすることができ、エラーの発生を回避することができる。
請求項2に記載の発明によれば、検査モードの際には乳房画像を生成順に表示するので、撮影技師等は検査撮影により得られた乳房画像を確認することができる。バイオプシーのための検査撮影には、1つのカセッテで1回撮影を行うスカウト撮影と、1つのカセッテで複数回撮影を行うステレオ撮影とがあり、それら撮影による乳房画像は乳房画像内に含まれる照射野領域の数が異なる。よって、目視により乳房画像はスカウト撮影によるものかステレオ撮影によるものかを容易に判別することが可能である。よって、上記のように表示することにより目視による確認が可能となる。
〈第1実施形態〉
第1実施形態では、カセッテを用いて撮影を行う乳房画像撮影システムについて説明する。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施形態における乳房画像撮影システム100のシステム構成を示す。
図1に示すように、乳房画像撮影システム100は、乳房画像撮影装置10、制御装置30、読取装置50を備えて構成されている。乳房画像撮影装置10は撮影室に、制御装置30及び読取装置50は操作室に設置され、制御装置30には乳房画像撮影装置10及び読取装置50が相互に情報の送受信が可能なように接続されている。
乳房画像撮影装置10は、患者の乳房を被写体として放射線を照射し、乳房の放射線画像(乳房画像)を撮影するものである。本実施形態では、カセッテを用いて位相コントラスト撮影を行うタイプの撮影装置を適用した場合を説明する。位相コントラスト撮影とは、被写体とカセッテとの間に距離を設ける拡大撮影の一種であり、乳房画像におけるエッジが鮮明となるように放射線源5、被写体、カセッテ間の距離を調整するものである。
図2に、乳房画像撮影装置10を示す。
図2に示すように、乳房画像撮影装置10は、放射線を照射して撮影を行う撮影部1と支柱2と、本体部3とから構成されている。撮影部1は患者の乳房の位置に応じて高さを調整できるように支柱2に沿って(矢印Aで示す方向に)昇降可能に構成されている。さらに撮影方向を変更するために支持軸4を軸として(矢印Bで示す方向に)回転可能に構成されている。回転は、撮影技師が手動で回転させることも可能であるし、本体部3を操作して回転を指示することも可能である。
撮影部1には、放射線を発生する放射線源5と、乳房を載置するための撮影台6とが対向配置され、撮影台6に載置された乳房を挟み込むことにより乳房を圧迫するための圧迫板7が備えられる。撮影台6は上下に2台設けられ、上側の撮影台6は通常の密着撮影に、下側の撮影台6は位相コントラスト撮影に用いられる。
何れの撮影台6にも、図3に示すようにカセッテcの識別情報であるカセッテIDを読み取るためのID読取部3fが設けられる。カセッテcにはカセッテIDを示すバーコード等が表示されており、ID読取部3fはカセッテcを撮影台6に装着したときにカセッテIDの表示部分c1と対応する位置に設けられる。なお、これらがカセッテ挿入方向奥側の一辺に設けられるのは、被写体の配置位置と重複しないようにするためである。
また、撮影部1の内部には、支持軸4を回転軸として撮影部1が回転された角度を検出するための角度検出部8が備えられている。角度検出部8は撮影時に検出された回転角度の情報を本体部3に出力可能な構成となっている。
次に、図4を参照して、本体部3の内部構成を説明する。
図4に示すように、本体部3は、制御部3a、入力部3b、表示部3c、メモリ3d、通信部3e、ID読取部3fから構成される。
制御部3aは、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、メモリ3dに記憶された制御プログラムとの協働により、例えば放射線源5における放射線照射タイミングや爆射量の調整、撮影部1の回転制御等、乳房画像撮影装置10の各部の撮影動作を統括的に制御する。
また、制御部3aは、撮影後に撮影部1から撮影の実施結果を示す情報を取得して撮影実施情報を生成する。撮影実施情報は、例えば放射線源5における管電圧(単位;kV)、管電流(単位;mA)の値、放射線爆射量(管電流値と爆射時間(秒)との積で示す。単位;mAs)、圧迫板7による圧迫圧(圧迫板7の移動距離で示す。単位;mm)、撮影部位及び撮影方向(文字コードで示す。撮影部位コードであればR:右乳房、L:左乳房。撮影方向コードであればCC:上下方向、M:内外方向、MLO:斜位方向)等の情報を含む。制御部3aは、この撮影実施情報とともにID読取部3fから取得されたカセッテIDの情報を、通信部3eを介して制御装置30に送信する。
なお、制御部3aは角度検出部8から入力される撮影部1の回転角度の情報に基づいて撮影部位及び撮影方向を判別する。回転角度の情報は、撮影部1が回転していない定位置の角度を0度として、例えば「−45度」等、符号「−」で回転方向を示し、数字「45」で回転角度を示す。符号は右回りに回転させた場合は「+」、左回りに回転させた場合は「−」で表される。
図5(a)、(b)を参照して具体的に説明する。図5(a)、(b)は被写体側から圧迫板7と撮影台6を見た図である。
図5(a)に示すように、撮影部1が回転していない状態から左乳房の斜位方向を撮影するため、左周りに30度回転させた場合、角度検出部8からは「−30度」の回転角度の情報が入力されることとなる。また、図5(b)に示すように、右乳房の斜位方向を撮影するため、右周りに30度回転させた場合、角度検出部8からは「+30度」の回転角度の情報が入力されることとなる。
よって、制御部3aは回転角度の符号が「−」である場合、撮影部位が左乳房であり、符号が「+」である場合、撮影部位が右乳房であると判別する。また、回転角度が定位置から0〜15度の場合は上下方向、15〜75度の場合は斜位方向、75〜90度の場合は内外方向と判別する。
入力部3bは、各種撮影条件を入力するためのキーを備えて構成され、操作されたキーに対応する操作信号を制御部3aに出力する。例えば、管電圧、管電流の値、操作部1の回転角度の値を入力するための数字キー等の各種キーを備える。
なお、撮影したのは左乳房か右乳房かの撮影部位の情報を入力するための撮影部位キーや、撮影部1の回転角度を指示入力するための撮影方向キー等を備えることとしてもよい。撮影方向キーは、上下方向、内外方向、斜位方向と各撮影方向に応じたキーとし、例えば内外方向キーが押下されると、制御部3aにおいて内外方向を撮影する回転角度で撮影部1を回転させる構成とする。この撮影方向キーを備えた場合、当該撮影方向キーの操作により指定された撮影方向を撮影実施情報に含めることとする。
表示部3cは、図2に示すようにLCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示ディスプレイ31cを備えて構成されている。表示部3cは、入力部3bからの入力情報、制御部3aによる処理結果等の各種表示情報を表示ディスプレイ31cに表示する。
メモリ3dは、制御部3aで時刻する制御プログラム等の他、当該プログラムの実行に必要なパラメータやデータ等を記憶している。
通信部3cは、ネットワークインターフェイスカード等の通信用インターフェイスを備えて構成されている。通信部3cは、制御部3aの制御に従って制御装置30に接続して撮影後にカセッテID及び撮影実施情報を送信する。
ID読取部3fは、上述のように撮影台6に装着されたカセッテcのカセッテIDの表示部分c1からカセッテIDを読み取る。カセッテIDがバーコードである場合、ID読取部3fはバーコードリーダ等を備えて構成され、カセッテIDの表示部分c1に表示されたバーコードをこのバーコードリーダの光走査によって読み取る。その後、読み取ったバーコードの情報を制御部3aに出力する。なお、バーコード以外にもカセッテIDのデータを記憶する無線ICタグを利用することとしてもよい。この場合、当該無線ICタグをカセッテcに設け、ID読取部は当該無線ICタグからカセッテIDのデータを読み出す構成する。
次に、制御装置30について説明する。
図6に、制御装置30の構成を示す。
図6に示すように、制御装置30は、制御部31、入力部32、表示部33、通信部34、記憶部35、画像メモリ36を備えて構成されている。
制御部31は、CPU、RAM等から構成され、記憶部36に記憶されている制御プログラムを読み出して、当該制御プログラムとの協働により演算を行ったり、各部32〜36の動作を集中制御したりする。
入力部32は、キーボード、マウス等を含み、これらの操作に応じた操作信号を生成して制御部31に出力する。
表示部34は、LCD等を含んで構成されている。表示部34は、制御部31の制御に従って、各種操作画面や乳房画像等を表示する。
通信部34は、ネットワークインターフェイスカード等の通信用インターフェイスにより構成されている。通信部34は、制御部31の制御に従って、乳房画像撮影装置10、読取装置50その他HISやRIS(Radiology Information System)等の外部装置と通信を行う。
記憶部35は、磁気的又は光学的記録媒体、半導体メモリ等で構成されている。記憶部35は、制御部31が実行する制御プログラムの他、プログラムの実行に必要なパラメータ等のデータを記憶している。
記憶部35は、撮影オーダ情報、カセッテID、撮影実施情報を管理するためのオーダファイル351を記憶している。
オーダファイル351には、図7に示すように、撮影オーダ情報を個別に識別するための識別情報(以下、オーダIDという)ごとに、撮影オーダ情報が記憶されている。撮影オーダ情報には、診察用の通常撮影のものとバイオプシー撮影のものがある。
通常撮影用の撮影オーダ情報には、撮影対象の患者のID、氏名等の患者に関する患者情報、撮影部位及び撮影方向、撮影日時等の撮影に関する撮影情報等が含まれている。
オーダファイル351では、この撮影オーダ情報に、撮影に用いられたカセッテcのカセッテID、撮影実施情報が対応付けられている。
一方、バイオプシー撮影用の撮影オーダ情報には通常撮影用と同様に、患者情報及び撮影情報が含まれるが、その撮影部位及び撮影方向としてバイオプシー撮影によるスカウト撮影、ステレオ撮影が指定されている点で異なる。
画像メモリ36は、磁気的又は光学的記録媒体、半導体メモリ等で構成されている。画像メモリ36は、診察用に撮影された乳房画像やバイオプシー撮影による乳房画像等のデータを記憶している。
次に、読取装置50について説明する。
読取装置50は、カセッテcに記録されている画像を読み取り、画像データを生成する。読取装置50は、図示しないが制御部、操作部、表示部、通信部、記憶部、読取部等を備えて構成されている。
カセッテcは筐体内に揮尽性蛍光体層が形成された蛍光体プレートが内蔵されたものである。撮影時には被写体を介して透過した放射線がこの蛍光体プレートによって吸収される。読取装置50は読取部により装填されたカセッテcの蛍光体プレートをレーザ光で走査して、蛍光体層が蓄積している放射線エネルギーを蛍光として放射させ、この蛍光を光電変換してアナログ画像信号(アナログ信号)を得る。
読取装置50は、A/D変換によってデジタル化した乳房画像のデータを生成する。
また、読取装置50は乳房撮影装置10と同様にID読取部を備え、カセッテcの表示部分c1からカセッテIDを読み取る。そして、乳房画像のデータとともに、このカセッテIDの情報を制御装置30に送信する。
次に、上記乳房画像撮影システム100の動作について説明する。
乳房画像撮影システム100では、撮影モードとして2つのモードが用意されている。診察用に乳房画像の撮影を行う診察モードと、検体検査用にバイオプシー撮影を行う検査モードである。撮影前に、制御装置30において撮影技師は何れの撮影モードで撮影を行うのかを選択操作することが可能である。
まず、図8を参照して、診察モードが選択された場合に実行される撮影処理について説明する。
図8に示すように、制御装置30において、操作部32を介して撮影技師により診察モードの選択操作が行われると(ステップS1)、制御部31は診察モードに移行する旨の制御情報を生成し、通信部34を介して乳房画像撮影装置10に送信させる。乳房画像撮影装置10では制御情報を受けて診察モードに移行する。
次いで、制御部31は記憶部35に記憶されたオーダファイル351に基づいて、撮影予定の患者の一覧を表示部33上に表示させる(ステップS1)。
患者一覧の中から撮影対象の患者の選択操作が操作部32を介してなされると(ステップS2)、制御部31はオーダファイル351に基づいて、選択された患者の撮影オーダ情報を表示部33上に表示させる。通常、乳房画像を撮影する場合には左右の乳房に対し、撮影方向を変えて撮影を行う。よって、ここでは選択された患者について、左乳房、右乳房のそれぞれについて内外方向、斜位方向の撮影が指示された4つの撮影オーダ情報があるとする。
図9に表示画面例を示す。
図9に示すように、制御部31は表示画面d11において4つの撮影オーダ情報ごとに表示領域を設ける。この表示領域は撮影された乳房画像を表示するための画像領域d111と撮影オーダ情報の内容を表示するためのオーダ領域d112とに分ける。図9では、オーダ領域d112に撮影オーダ情報で指定されている撮影部位及び撮影方向の情報を表示させているが、他の撮影オーダ情報の内容をさらに表示させることとしてもよい。
撮影技師は、表示された4つの撮影オーダ情報により撮影の内容(例えば、撮影予定の患者、撮影部位、撮影方向等)を確認する。そして、撮影に用いるカセッテcを持って撮影室へ移動し、乳房画像撮影装置10の撮影台6上にカセッテcを装着する。そして、被写体である患者を撮影位置に立たせて撮影対象の撮影部位及び撮影方向を調整後、操作部3bを介して撮影指示の操作を行う。なお、4つの撮影オーダ情報のうち、どの順番で撮影を行っても良い。撮影技師は、撮影を終了するごとにカセッテcを交換しながら撮影作業を繰り返し、4つの撮影オーダ情報によって指示された撮影を全て行う。
乳房画像撮影装置10では、操作部3bを介して撮影指示がなされると、撮影部1が撮影を行う。また、ID読取部3fは装着されたカセッテcのカセッテIDを読み取る。制御部3aは撮影部1から撮影実施の結果の情報を取得して撮影実施情報を生成する。そして、制御部3aは、撮影実施情報とともにID読取部3fによって読み取られたカセッテIDの情報を、通信部3eによって制御装置30に送信させる(ステップS5)。
撮影技師は全ての撮影を終えると操作室へ移動し、撮影に用いたカセッテcを順次読取装置50に装填する。
読取装置50は装填されたカセッテcから乳房画像の読取処理を行う。また、カセッテcのカセッテIDの読取を行う(ステップ6)。その後、読取装置50は乳房画像のデータとともにカセッテIDの情報を制御装置30に送信する(ステップS7)。これをカセッテcが装填されるごとに繰り返し行う。
以上のようにして撮影、読取を経ることにより、制御装置30には4撮影分の乳房画像と撮影実施情報が入力されることとなる。
制御装置30では、制御部31が、撮影実施情報に含まれる撮影部位及び撮影方向の情報と、ステップS2で選択された患者の撮影オーダ情報で指定されている撮影部位及び撮影方向とが一致するように、つまり撮影部位及び撮影方向を元に、撮影実施情報と撮影オーダ情報とを対応付ける。また、制御部31が、乳房画像とともに送信されたカセッテIDと、撮影実施情報とともに送信されたカセッテIDとが一致するように、つまりカセッテIDを元に乳房画像と撮影実施情報を対応付ける。結果として、乳房画像、撮影実施情報、撮影オーダ情報の全てが対応付けられることとなる。
対応付けの後、制御部31はオーダファイル351において撮影オーダ情報に対応する撮影実施情報、カセッテIDの情報を記憶させる。また、制御部31は、乳房画像のヘッダ領域に撮影オーダID、撮影実施情報等を書き込む等して、乳房画像に撮影オーダ情報、撮影実施情報を付帯させ、これを画像メモリ36に記憶させる(ステップS8)。
次いで、制御部31は画像メモリ36に記憶された乳房画像を読み出して、表示部33上に表示させる(ステップS9)。すなわち、図9に示す表示画面d11が図9に示す表示画面d12に切り替わる。
表示画面d12では、乳房画像に対応付けられた撮影オーダ情報と、オーダ領域d112に表示されている撮影オーダ情報とが一致する画像領域d111に表示させる。このとき、オーダ領域d112において撮影実施情報の内容を表示させることとしてもよい。
撮影技師は、この表示画面d1によって乳房画像と撮影オーダ情報との対応関係を確認し、撮影オーダ情報に従って乳房画像が撮影されたと判断すると、次の患者の撮影に移行する。乳房画像撮影システム100ではステップS1から処理を繰り返す。
次に、検査モードが選択された場合について、図10を参照して説明する。
図10に示すように、制御装置30において、操作部32を介して撮影技師により検査モードの選択操作が行われると(ステップS11)、制御部31は検査モードに移行する旨の制御情報を生成し、通信部34を介して乳房画像撮影装置10に送信させる。乳房画像撮影装置10では制御情報を受けて検査モードに移行する。
次いで、記憶部35に記憶されたオーダファイル351に基づいて、制御部31はバイオプシー撮影の撮影オーダ情報の一覧を表示部33上に表示させる。
図11に、その表示画面d21の例を示す。
図11に示すように、制御部31は表示画面d21においてバイオプシー撮影ごとに表示領域を設ける。この表示領域をさらにバイオプシー撮影による乳房画像を表示するための画像領域d211と、撮影オーダ情報を表示するオーダ領域d212とに分ける。オーダ領域d212ではバイオプシー撮影である旨を表示させる。
バイオプシー撮影では、スカウト撮影とステレオ撮影がセットで行われることが一般的であるので、ここでは一患者につきスカウト撮影の撮影オーダ情報とステレオ撮影の撮影オーダ情報がそれぞれ1つずつある場合を説明する。
撮影技師は、撮影に用いるカセッテcを持って撮影室へ移動し、乳房画像撮影装置10の撮影台6上にカセッテcを装着する。そして、被写体である患者を撮影位置に立たせて左右の乳房のうち、何れかを撮影対象として撮影台6に設置するとともに撮影方向を調整する。
まず、撮影技師は採取針を挿入しないスカウト撮影の準備を行う。スカウト撮影では、内外方向(CC方向)で撮影を行うので、撮影部1の回転角度は0度である。バイオプシー撮影の場合は、採取針の付近のみの画像さえ撮影できれば足りるので、患者の被曝を抑えるため、照射野絞りを用いることとする。撮影の準備ができれば撮影技師は操作部3bを介して撮影指示の操作を行う。
乳房画像撮影装置10では、操作部3bを介して撮影指示がなされると、撮影部1により撮影を行う。このとき、撮影実施情報の生成及びカセッテIDの読取を行わない。この点で診察モードと異なる。
撮影技師は、スカウト撮影を終えると、カセッテcを交換しステレオ撮影の準備を行う。ステレオ撮影では、斜位方向で左から撮影を行った後、カセッテcの位置をずらし、右から斜位方向で再度撮影を行う。同一のカセッテcで2回撮影を行うこととなる。撮影部1の回転角度は例えば+20度、−20度となる。照射野絞りを用いる点はスカウト撮影と同様であるが、ステレオ撮影の場合、1回目の撮影と2回目の撮影による放射線の照射が重複しないようにするためにも照射野絞りは必要となる。
乳房画像撮影装置10では、操作部3bからの撮影指示に応じて撮影を繰り返し行う。
撮影技師は、スカウト撮影及びステレオ撮影が終了すると操作室へ移動し、撮影に用いたカセッテcを読取装置50に装填する。
読取装置50は、装填されたカセッテcから乳房画像の読取処理を行う。また、カセッテcのカセッテIDの読取を行う(ステップS14)。その後、読取装置50は乳房画像のデータとともにカセッテIDの情報を制御装置30に送信する(ステップS15)。
以上のようにして撮影、読取を経ることにより、制御装置30にはスカウト撮影及びステレオ撮影の乳房画像が順次入力されることなる。
制御装置30では、制御部31が、読取装置50から取得された乳房画像を用いて、当該乳房画像がスカウト撮影によるものかステレオ撮影によるものかを判別する(ステップS16)。まず、制御部31は乳房画像における照射野領域を検出する。スカウト撮影及びステレオ撮影は照射野絞りによって放射線の照射領域が限定されているためである。
図12に示す乳房画像F11はスカウト撮影による乳房画像であり、図13に示す乳房画像F12はステレオ撮影による乳房画像である。符号F11a、F21a、F21bで示す領域は照射野領域である。スカウト撮影は1カセッテcを用いて1回の撮影が行われることからその照射野領域F11aは1つのみとなる。一方、ステレオ撮影は1カセッテcを用いて2回の撮影が行われることから、乳房画像F21には2つの照射野領域F21a、F21bが含まれることとなる。
何れの撮影においても、乳房画像の一辺に照射野領域が偏る。照射野領域は非照射野領域より画素値が大きいので、制御部31は乳房画像の主走査方向(x方向とする)及び副走査方向(y方向とする)を走査し、画素値が閾値より大きい照射野領域F11a、F21a、F21bが接する一辺を検出する。ここでは、照射野領域が接する一辺を下方に配置して処理を行うこととする。次いで、検出した一辺からx方向に3/8を占める画像部分のみ抽出する。その抽出画像がF12、F22である。
さらに、抽出画像F12、F22をy方向に2分割する。スカウト撮影の場合、照射野がカセッテcのy方向中心部分となるように撮影位置を調整するが、ステレオ撮影の場合、1カセッテcで2回分の撮影を行うため、各撮影の照射野の位置がy方向に均等に並ぶように調整することが多い。よって、スカウト撮影の場合の2分割した分割画像F13は照射野領域F11aも2分割されて分割画像F13の端部に位置することとなる。一方、ステレオ撮影の場合、左右の分割画像F23には照射野領域F21a又はF21bがそのまま含まれる。
制御部31は、この分割画像F13、F23において隣接画素同士の画素値を比較し、その差が閾値以上となるところを照射野領域F11a、F21a、F21bのエッジとして検出する。
次いで、分割画像において照射野領域のy方向における長さkを求める。長さkはy方向で検出された照射野領域の2つのエッジ間の距離である。この長さkが閾値以下となる場合、制御部31はスカウト撮影による乳房画像F11であると判断する。このときの閾値は、照射野絞りによってy方向に絞った領域の長さの7〜8割程度とする。つまり、閾値以下であれば照射野領域は照射野絞りによって絞った領域よりも小さいので、2分割されていると判断し、元の乳房画像はスカウト撮影による乳房画像F11であると判別する。また、閾値以上となる場合には2分割されずに照射野絞りによって絞った領域がそのまま分割画像に含まれると判断できるので、この場合は元の乳房画像はステレオ撮影による乳房画像F21であると判別する。
スカウト撮影かステレオ撮影かを判別すると、制御部3aは読影に最適な階調となるように、乳房画像に階調変換処理、黒化処理等の画像処理を施す(ステップS17)。
階調変換処理の前処理として、制御部3aは基準値の決定を行う。基準値は、画像の濃度範囲を適正なものとするための基準となる画素値である。スカウト撮影の場合、制御部3aは、図14に示すように照射野領域F11aにおいて予め定められたROI領域R1内で画素値のヒストグラムを求め、例えば低信号側及び高信号側から10%等、所定の割合となるところの画素値を基準値として決定する。ステレオ撮影の場合、制御部3aは照射野領域F21a、F21bのそれぞれにおいて予め定められたROI領域R2、R3(図14参照)内で画素値の平均値を求める。そして、何れか高い方のROI領域R2又はR3において上述のように基準値を決定する。
基準値(低信号側をD1、高信号側をD2とする)を決定すると、制御部31は基準値D1、D2を所望の濃度レベルS1、S2に変換する正規化処理を実行する。
その後、制御部31は階調変換処理を行う。階調変換処理により濃度及びコントラストを調整することができる。具体的には、予め表示部33の表示特性に応じて作成された階調変換曲線によるLUT(ルックアップテーブル)を用いて、濃度レベルS1、S2が出力濃度レベルT1、T2となるように画像画素値の変換を行う。この出力濃度レベルT1、T2は表示出力する際の所定の輝度(例えば、最低輝度、最高輝度)と対応するものである。
階調変換処理後、黒化処理を施す。
黒化処理とは、ビューア又はシャーカステンでの観察時、非画像部による眩惑を抑制するため、照射野領域以外の領域を低輝度(フィルムで読影する場合には高濃度)となるように塗りつぶす処理である。スカウト撮影やステレオ撮影では、全体の画像領域に比して照射野領域が小さい。非照射野領域は表示された際に高輝度(フィルムの場合は低濃度)で表されるため、乳房画像を表示すると、全体的に高輝度部分が広く占め、照射野領域の読影がしづらい状況となる。そこで、非照射野領域については画素値を低輝度(フィルムの場合は高濃度)の画素値に置き換える等して、乳房画像の表示時に低輝度で表示されるように処理を施す。
図15に、黒化処理を施した後のスカウト撮影の乳房画像F11を示す。
図15に示すように、照射野領域F11a以外の非照射野領域は黒く塗りつぶされることとなる。一方、照射野領域F11aについては、前記の階調変換処理により、読影に最適な階調とされている。
以上の画像処理を終了すると、制御部31は表示部33上に画像処理後の乳房画像を入力された順(乳房画像は読取装置50で生成された順に入力されるので、入力順と生成順は一致する)に表示させる(ステップS18)。すなわち、図11に示す表示画面d21から表示画面d22に切り替える。
図11に示すように、制御部31は表示画面d22の乳房画像用の表示領域d211に、スカウト撮影及びステレオ撮影の乳房画像をその取得順に表示させる。このとき、診察モードと異なり、撮影実施情報は入力されないため、各乳房画像につき撮影実施情報を表示することはしない。
また、制御部31は各乳房画像に対応して、ステップS16で判別された結果、つまり乳房画像の撮影がスカウト撮影かステレオ撮影かを表示させる。なお、スカウト撮影とステレオ撮影の乳房画像は、図12、図13に示したように、乳房画像に含まれる照射野領域が単数か複数かにより撮影技師が容易に区別できるので、判別結果を表示しない構成としてもよい。
撮影技師は、表示されたスカウト撮影、ステレオ撮影の乳房画像により病変部を確認すると、次に病変部手前に採取針を挿入したときのステレオ撮影、病変部に採取針を貫通させたときのステレオ撮影を、上記と同様に繰り返して行う。
乳房画像撮影システム100では、撮影技師の撮影操作に応じてステップS12からステップS18の処理を繰り返し実行する。
以上のように、第1実施形態によれば、診察モード時には乳房画像撮影装置10の制御部3aが撮影実施情報を生成し、これをカセッテIDの情報とともに制御装置30に送信する。制御装置30には読取装置50から乳房画像とカセッテIDの情報が入力されるので、制御部31がカセッテIDの情報に基づいて撮影実施情報、撮影オーダ情報、乳房画像をそれぞれ対応付けて保存する。
一方、検査モードでは乳房画像撮影装置10において制御部3aは撮影実施情報の生成を停止する。制御装置30の制御部31は読取装置50から入力される乳房画像をその生成順に表示させるのみで、撮影オーダ情報、撮影実施情報、乳房画像の対応付けは行わない。
従って、診察用の撮影時には診察モードを選択することにより、撮影オーダ情報、撮影実施情報、乳房画像をそれぞれ対応付けて保存することができる。これに対し、バイオプシー撮影の場合、検査モードを選択することにより撮影実施情報の生成を停止させることができる。
ステレオ撮影では1つの乳房画像に2回撮影が行われ、2つの撮影実施情報が生成されることとなるので、上記のように撮影実施情報の生成を停止することにより、乳房画像と撮影実施情報の対応付けが不明となることによってエラーが発生するのを回避することができる。
すなわち、診察モードのときのみ、撮影実施情報を用いて対応付けを行う構成としたので、乳房画像撮影システム100によれば検査用の撮影にも対応することが可能となる。
また、検査モードでは読取装置50から入力される乳房画像をその生成順に表示する。バイオプシー撮影による乳房画像は、乳房画像に含まれる照射野領域の数により、容易にスカウト撮影のものかステレオ撮影のものかが区別できる。よって、表示により撮影技師は各乳房画像についてスカウト撮影、ステレオ撮影を判別することができる。
なお、上述の説明は、本発明を適用した好適な一例であり、これに限定されない。
例えば、上述した説明では検査モードでは乳房画像撮影装置10から撮影実施情報自体を生成、送信しない構成とした。これに限らず、何れの撮影モードであっても乳房画像撮影装置10から撮影実施情報を生成して制御装置30に送信する構成とし、検査モードのときは制御装置30の制御部31が撮影実施情報を無効とすることとしてもよい。これにより、ステレオ撮影の際に1枚の乳房画像に対し、2つの撮影実施情報が存在するという状態にあっても、対応付けができないという処理エラーが生じることはない。
また、バイオプシー撮影の場合、乳房画像からは左右何れの乳房が撮影されたのかを判断するのは困難である。よって、撮影実施情報を用いて左右何れの乳房が撮影されたのかを判別し、その情報を乳房画像とともに表示することとしてもよい。
この場合、図16(a)、(b)に示すように、撮影台6に被写体の位置を検出するためのセンサPS1、PS2を設ける。センサPS1、PS2は光センサ等を適用できる。左乳房を撮影する場合、図16(a)に示すように、被写体である左乳房は撮影台6のセンサPS2に近い位置に配置される。よって、センサPS2による検出信号が入力される場合は左乳房が撮影対象であることが分かる。これに対し、図16(b)に示すように、右乳房を撮影する場合には撮影台6のセンサPS1に近い位置に被写体(右乳房)が配置されるため、センサPS1による検出信号が入力される場合は右乳房が撮影対象である。
よって、撮影ごとに当該センサPS1、PS2による検出信号を撮影部1から制御部3aに入力する構成とし、制御部3aがこの検出信号に基づいて左乳房又は右乳房の何れが撮影されたのかを判別する。そして、左乳房が撮影されたと判別した場合には左乳房を示す判別情報(例えば、左乳房を示すコード「L」)を生成し、右乳房が撮影されたと判別した場合には右乳房を示す判別情報(例えば、右乳房を示すコード「R」)を生成する。制御部3aは撮影ごとに判別情報を生成して制御装置30に送信する。バイオプシー撮影は何れか一方の乳房に対して連続して行われるので、制御装置30には各撮影につき同一の判別情報が送信されることとなる。
制御装置30では、制御部31が乳房画像撮影装置10から送信される判別情報に基づいて、撮影対象となった乳房が左乳房か右乳房かを判断する。そして、図11に示す表示画面d22のオーダ領域d222において各乳房画像について撮影されたのは左乳房又は右乳房であるのかを表示させる。
このようにすることにより、撮影技師は表示画面d2に表示された乳房画像について何れの乳房を撮影したのかを容易に判別することができ、乳房を取り違える等の間違いを防ぐことができる。
〈第2実施形態〉
第2実施形態では、FPD(Flat Panel Detector)を用いて撮影を行う場合について説明する。
第2実施形態に係る乳房画像撮影システムは、第1実施形態に係る乳房画像撮影システム100から読取装置50を除く構成と同一である。カセッテcに代えてFPDを使用しているため、読取装置50が不要となるからである。その他、乳房画像撮影装置10及び制御装置30の構成については同一であり、その動作が異なるのみであるので、第1実施形態と同一の構成部分については同一の符号を付し、異なる動作部分のみを説明する。すなわち、第2実施形態に係る乳房画像撮影システム100は、乳房画像撮影装置10と制御装置30とが互いに接続されて構成されている。
FPDは、筐体内に基板を有しており、この基板上には照射された放射線を検出し、検出した放射線をその強度に応じた電気信号(画像信号)に変換する複数の変換素子がマトリクス状に配置されている。さらに、筐体内には当該画像信号をデジタル化して乳房画像データを生成する変換部と、当該乳房画像データを記憶するためのメモリ等を備えている。当該メモリに記憶された乳房画像データは、入力された順に出力される。
FPDを用いて撮影を行う場合、FPDは1撮影ごとに乳房画像のデータを生成し、メモリに格納する構成となっているので、カセッテのように位置をずらしてもう一度撮影を行うことにより、一つの乳房画像に2撮影分の照射野領域を含ませることができない。
次に、第2実施形態に係る乳房画像撮影システム100の動作について説明する。
まず、図17を参照して、診察モードが選択された場合の撮影処理の流れを説明する。
図17に示すステップS41、S42は、第1実施形態において図8を参照して説明したステップS1、S2と同様の処理であるので、ここではステップS43の処理から説明する。
撮影技師は、FPDを撮影台6に設置し、撮影オーダ情報の内容に応じた撮影作業を繰り返し行う。
乳房画像撮影装置10では、操作部3bからの撮影指示に応じて、撮影部1が撮影を行う(ステップS43)。撮影ごとにFPDは乳房画像のデータを生成する。一方、制御部3aは撮影ごとに撮影実施情報を生成する(ステップS44)。制御部3aは撮影ごとに生成される乳房画像を撮影実施情報とともに制御装置30に送信させる。
制御装置30では、制御部31が撮影ごとに入力される乳房画像と撮影実施情報を、撮影オーダ情報に対応付ける(ステップS46)。対応付けは、撮影実施情報に基づいて行う。すなわち、表示されている撮影オーダ情報のうち、撮影実施情報に含まれる撮影部位及び撮影方向の情報と一致する撮影オーダ情報を検索し、この撮影オーダ情報にその撮影実施情報、当該撮影実施情報とともに送信された乳房画像を対応付ける。具体的には、オーダファイル351において撮影オーダ情報に対応付けて撮影実施情報を書き込むとともに、乳房画像のヘッダ領域に撮影オーダ情報の内容を書き込む等して対応付けを行う。
次いで、制御部31は、図9の表示画面d12に示すように、表示中の撮影オーダ情報に対応する表示領域d111に乳房画像を表示させる(ステップS48)。
次に、図18を参照して検査モードの場合について説明する。
図18に示すステップS51からステップS53までの処理は、第1実施形態において図10を参照して説明したステップS11からステップS13までと同様であるので、ここでは説明を省略し、ステップS54の処理から説明する。
撮影部1が撮影動作を行うごとに、FPDは乳房画像を生成する。一方、制御部3aは撮影部1が撮影動作を行うごとに撮影実施情報を生成する(ステップS54)。診察モードでは制御部3aは角度検出部8から入力される回転角度情報に基づいて撮影部位及び撮影方向を判別し、これを撮影実施情報に含ませていたが、検査モードでは制御部3aは撮影部位及び撮影方向を判別せずに、撮影実施情報に回転角度の情報をそのまま用いる。そして、制御部3aがこの撮影実施情報を乳房画像とともに制御装置30に送信する。つまり、スカウト撮影、ステレオ撮影(右)、ステレオ撮影(左)の撮影単位でそれぞれの乳房画像及び撮影実施情報が制御装置30に送信されることとなる。
制御装置30では、乳房画像及び撮影実施情報が順次入力されると、制御部31は撮影実施情報に基づいて乳房画像がスカウト撮影又はステレオ撮影の何れによるものかを判別する(ステップS56)。判別は、撮影実施情報に含まれる回転角度の情報に基づいて行う。例えばスカウト撮影の場合、回転角度は0度である。よって、撮影実施情報に含まれる回転角度が0度の乳房画像はスカウト撮影によるものと判別する。一方、ステレオ撮影の場合、右周りに回転させた場合、回転角度に「+」の符号が、左周りに回転させた場合は「−」の符号が付されているはずである。よって、回転角度に「+」、「−」の符号が付されている乳房画像はステレオ撮影のものであると判別する。このとき、ステレオ撮影の乳房画像は2枚あり、そのうち一方が「+」、他方が「−」となるはずである。
次いで、制御部31はステレオ撮影の乳房画像の合成処理を行う(ステップS57)。まず、制御部31は図19に示すように、ステレオ撮影と判別した2枚の乳房画像において照射野領域F21a、F21bを検出する。次いで、図19に示すように、検出した照射野領域F21a、F21bをそれぞれ乳房画像から抽出し、1枚の乳房画像上に合成する。このように合成するのは、カセッテによるステレオ撮影の場合、1枚の乳房画像中に2つの照射野領域が含まれていることが一般的であり、撮影技師もこの表示形態であれば一見してスカウト撮影又はステレオ撮影何れの乳房画像かを判別することができるからである。
合成を終えると、制御部31はスカウト撮影、ステレオ撮影の各乳房画像に対して、階調変換処理、黒化処理等の画像処理を施す(ステップS58)。これらの画像処理については第1実施形態において説明した通りである。
次いで、制御部31は図11の表示画面d22に示したように、画像処理した乳房画像を表示部33上に表示させる(ステップS59)。
以上のように、第2実施形態によれば、FPDを用いて撮影を行う場合、診察モード時には乳房画像撮影装置10の制御部3aが撮影実施情報を生成し、FPDで生成された乳房画像のデータとともに制御装置に送信する。制御装置30の制御部31がその撮影実施情報と乳房画像とを対応付けてそれぞれオーダファイル351、画像メモリ36に記憶させる。一方、検査モード時には診察モード時と同様に乳房画像撮影装置10から制御装置30に撮影実施情報及び乳房画像が入力されるが、制御装置30の制御部31はこれらの対応付けは行わない。
また、検査モード時、制御装置30の制御部31は撮影実施情報に基づいて各乳房画像についてスカウト撮影、ステレオ撮影を判別し、ステレオ撮影の乳房画像については複数乳房画像が得られるので、これらを合成処理して1つの乳房画像とする。これにより、カセッテを用いてステレオ撮影を行ったときに得られる乳房画像と視覚的に類似させることができ、撮影技師にとって見た目にスカウト撮影かステレオ撮影かの区別がつきやすいものとなる。
第1実施形態における乳房画像撮影システムのシステム構成を示す図である。 図1の乳房画像撮影装置を示す図である。 カセッテとカセッテのIDを読み取るID読取部を示す図である。 乳房画像撮影装置の機能的構成を示す図である。 図2の撮影部の回転角度の検出について説明する図である。 図1の制御装置の機能的構成を示す図である。 図6の記憶部に記憶されるオーダファイルの一例を示す図である。 第1実施形態に係る乳房画像撮影システムの処理であって、診察モード時の処理の流れを説明するフローチャートである。 診察モード時の撮影オーダ情報及び乳房画像の表示例を示す図である。 第1実施形態に係る乳房画像撮影システムの処理であって、検査モード時の処理の流れを説明するフローチャートである。 検査モード時の撮影オーダ情報及び乳房画像の表示例を示す図である。 スカウト撮影の乳房画像の判別方法を説明する図である。 ステレオ撮影の乳房画像の判別方法を説明する図である。 スカウト撮影及びステレオ撮影の乳房画像において決定したROI領域を示す図である。 黒化処理について説明する図である。 左右何れの乳房画像が撮影されたかを判別する方法について説明する図である。 第2実施形態に係る乳房画像撮影システムの処理であって、診察モード時の処理の流れを説明するフローチャートである。 第2実施形態に係る乳房画像撮影システムの処理であって、検査モード時の処理の流れを説明するフローチャートである。 ステレオ撮影の乳房画像の合成処理について説明する図である。
符号の説明
100 乳房画像撮影システム
10 乳房画像撮影装置
1 撮影部
6 撮影台
3a 制御部
3f ID読取部
30 制御装置
31 制御部
35 記憶部
351 オーダファイル
50 読取装置
c カセッテ

Claims (4)

  1. 放射線を照射して患者の乳房画像を撮影し、当該乳房画像をカセッテに記録する撮影手段と、前記撮影の実施結果を示す撮影実施情報を生成する情報生成手段と、前記撮影に用いたカセッテの識別情報を読み取る読取手段とを備えた乳房画像撮影装置と、
    前記乳房画像が記録されたカセッテから乳房画像及びカセッテの識別情報を読み取る読取装置と、
    撮影オーダ情報を記憶するオーダ記憶手段と、前記乳房画像撮影装置により生成された撮影実施情報、前記乳房画像撮影装置及び前記読取装置により読み取られたカセッテの識別情報に基づいて、前記撮影オーダ情報、撮影実施情報及び乳房画像を対応付けて前記記憶手段に記憶させる制御手段とを備える制御装置と、を含み、
    撮影時の動作モードとして診察用に撮影を行う診察モードと、生体検査用に撮影を行う検査モードとを有する乳房画像撮影システムであって、
    前記制御装置の制御手段は、前記診察モードのときのみ、前記生成された撮影実施情報を用いて前記対応付けを行うことを特徴とする乳房画像撮影システム。
  2. 前記制御装置の制御手段は、前記検査モードのとき、前記読取装置によって読み取られた乳房画像をその生成順に表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の乳房画像撮影システム。
  3. 前記制御装置の制御手段は、前記検査モードのとき、前記乳房画像撮影装置により生成された撮影実施情報を無効とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の乳房画像撮影システム。
  4. 前記乳房画像撮影装置の情報生成手段は、前記検査モードのとき、前記撮影実施情報の生成を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載の乳房画像撮影システム。
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