JP2008214852A - 室内脱臭工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】病院医療施設、老人福祉施設等から発生する臭気を脱臭する方法としては、(1)換気する、(2)香料入りの消臭材料を散布する、(3)水拭きする、(4)活性炭を使用する、(5)空気清浄器等を使用する、(6)臭気を吸着するカーテン等を使用する方法等があるが、(1)は近隣に迷惑をかけることが多く、(2)は使用する香料の臭気が強く、(3)は脱臭に即効性がなく、(4)は、脱臭の持続時間が短く、(5)は使用時にモーター等の騒音が生じ、(6)は室内全体の臭気を除去できないという問題がある。
【解決手段】被脱臭物から発生する臭気を吸着する吸着材料と、マイナスイオンを発生するマイナスイオン発生材料とを混合し、建材とし、建築物の内部に前記建材を施工し、たばこ臭、動物臭、糞尿臭のような臭気を、効率的に短時間でしかも経済的に脱臭する。
【選択図】なし

Description

本発明は、室内脱臭工法に関するものであり、詳しくは、住宅、老人ホーム等で発生する臭気を除去あるいは低減化する室内脱臭工法に関するものである。
従来、病院医療施設、老人福祉施設、学校、畜舎、事務所、住宅、ペットショップ等から発生する臭気を建築物内から除去する方法としては、一般的に次の手段が採られている。
(1)換気により臭気物質を室外に放出する自然換気の方法。
(2)香料を配合した消臭材料を散布し、特有の臭気を消す方法。
(3)水拭き、洗浄等により特有の臭気を消す方法。
(4)活性炭等を使用し臭気を消す方法。
(5)空気清浄器等により臭気を除去する方法。
(6)臭気を吸着する材料を含んだカーテンやシーツで臭気を吸着・除去する方法。
しかしながら、前記(1)の自然換気の方法は、臭気が強いため近隣に迷惑をかけることが多く、また悪天候の場合は長時間の換気ができなくなる。また、前記(2)の方法は、使用する香料の臭気が強く、これも換気時に近隣に迷惑をかけることが多い。さらに前記(3)の方法は、脱臭に即効性がなく、その脱臭効果も低い。また、水分が充分に存在する必要があり、衛生上問題がある。また、前記(4)の方法は、脱臭効果が短時間で終了し、脱臭の持続時間が短く、吸着物質の再放出を起こすという問題がある。さらに前記(5)の方法は、使用時にモーター等の音が生じ、病院医療施設や老人福祉施設では使用できない場合がある。また前記(6)の方法は、臭気除去効果が狭い面積に限られ、室内全体の臭気を除去するには不十分である。
そこで本出願人は、上記課題を解決すべく、下記特許文献1において、珪藻土または珪藻土を主成分とする脱臭剤を含んでなる建築材料を提案した。
特許文献1に開示の技術では、被脱臭物を効率的に短時間でしかも経済的に脱臭することができ有用であるが、長期にわたり建築材料を使用すると吸着能力が低下するという問題点があった。また、珪藻土や漆喰などは、一度吸着した臭気物質を再放出する場合があり、長期間における完全な脱臭は難しい。
一方、マイナスイオンにより臭気を低減化する方法も知られているが、マイナスイオンを発生する空調機を使用しなければならない。
なお、下記特許文献2〜9には、マイナスイオンを発生し得る建築材料が開示されているが、本発明の室内脱臭工法を示唆する記載はない。
特開2002−21214号公報 特開2006−312656号公報 特開2006−132112号公報 特開2006−77554号公報 特開2005−307726号公報 特開2004−83333号公報 特開2004−10433号公報 特開2003−336374号公報 特開2003−27006号公報
本発明の目的は、被脱臭物を効率的に短時間でしかも経済的に脱臭することができ、長期間にわたり脱臭効果が維持される室内脱臭工法を提供することである。
請求項1に記載の発明は、被脱臭物を収容する建築物の内部の少なくとも一部に、被脱臭物から発生する臭気を吸着する吸着材料と、マイナスイオンを発生するマイナスイオン発生材料とを含有する脱臭用建材を取り付け、前記被脱臭物と前記脱臭用建材とを接触させるようにしたことを特徴とする室内脱臭工法である。
請求項2に記載の発明は、前記臭気の原因物質が有機成分であり、前記吸着材料が前記有機成分を吸着する土質系天然成分または人工成分であることを特徴とする請求項1に記載の室内脱臭工法である。
請求項3に記載の発明は、前記マイナスイオン発生材料が、遠赤外線も発生可能な材料であることを特徴とする請求項1または2に記載の室内脱臭工法である。
請求項4に記載の発明は、前記マイナスイオン発生材料が、トルマリン鉱石であることを特徴とする請求項3に記載の室内脱臭工法である。
請求項5に記載の発明は、前記吸着材料によって吸着された有機成分を分解する物質をさらに含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の室内脱臭工法である。
請求項6に記載の発明は、前記物質が金属系酸化物であることを特徴とする請求項5に記載の室内脱臭工法である。
請求項7に記載の発明は、前記被脱臭物を収容する建築物の内部の天井の一部または天井の全面に前記脱臭用建材を取り付けることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の室内脱臭工法である。
請求項8に記載の発明は、前記被脱臭物を収容する建築物の内部の壁部または天井部に空気循環手段を設置し、前記空気循環手段を稼動させることにより、前記建築物の内部に空気の対流を生じさせ、脱臭効率をさらに高めた請求項1〜7のいずれかに記載の室内脱臭工法である。
請求項9に記載の発明は、前記被脱臭物を収容する建築物の内部にLEDランプを設置し、前記LEDランプを前記脱臭用建材に向けて点灯することにより、脱臭効率をさらに高めた請求項1〜8のいずれかに記載の室内脱臭工法である。
請求項10に記載の発明は、前記被脱臭物を収容する建築物の内部にオゾンガス空調設備を設置し、前記オゾンガス空調設備からオゾンガスを建築物の内部に放出することにより、脱臭効率をさらに高めた請求項1〜9のいずれかに記載の室内脱臭工法である。
請求項11に記載の発明は、被脱臭物を収容する建築物の内部の少なくとも一部に、前記脱臭用建材を左官材の形態で塗布し固化させることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の室内脱臭工法である。
本発明に用いられる脱臭用建材(脱臭用建築材料)は、被脱臭物から発生する臭気を吸着する吸着材料と、マイナスイオンを発生するマイナスイオン発生材料とを含有しているので、発せられた臭気がまず吸着材料に吸着され、マイナスイオン発生材料から発せられたマイナスイオンが、建築物の内部の空気中の臭気原因物質(代表的にはプラス帯電の有機物)を除去する。したがって、両者の相乗効果により、迅速に建築物内部の臭気を低減化することができる。なお、マイナスイオンの別の効果としては、臭気だけではなくプラスイオンに帯電した「ちり」や埃も低減できる。
また、マイナスイオン発生材料が遠赤外線も発生可能な材料である形態では、脱臭効果が向上するとともに、暖房効果も認められる。
また、脱臭用建材が金属系酸化物物質のような有機成分を分解する物質をさらに含有する形態では、一度吸着された臭気の再放出を一層抑制できる。また、吸着材料の吸着効率も向上する。
また、建築物の内部の天井の一部または天井の全面に脱臭用建材を取り付ける形態では、被脱臭物と脱臭用建材とが効率的に接触し(家具等により接触が妨げられない)、脱臭効果が向上する。
また、建築物の内部に空気循環手段を設置し、空気の対流を生じさせる形態、LEDランプを設置し点灯する形態、オゾンガス空調設備を設置し、オゾンガスを放出する形態では、脱臭効果をさらに向上させることが可能である。
また、脱臭用建材を左官材の形態で塗布し固化させることにより、建築物の内部に所望の凹凸部や厚みを形成でき、脱臭効果を調整することができる。例えば凹凸部を形成することにより表面積が増加し、被脱臭物と脱臭用建材家具とが効率的に接触し、脱臭効果が向上する。また厚みを1.1倍〜2倍に増加させることによって、マイナスイオン発生量を増加させることができるとともに吸着能力をアップさせることができる。
上記のように本発明によれば、被脱臭物を効率的に短時間でしかも経済的に脱臭することができ、長期間にわたり脱臭効果が維持される室内脱臭工法を提供することができる。
以下本発明をさらに詳しく説明する。
本発明に使用される、被脱臭物から発生する臭気を吸着する吸着材料としては、多孔性無機質板、漆喰、珪藻土、備長炭等が挙げられ、中でも臭気の吸着効率の点から、珪藻土、シラス土など土質系天然成分からなる材料が好ましい。本発明はこれらの土質系天然成分の材料を1〜50質量%の範囲で使用することができ、好ましくは3.5〜30質量%である。
これとは別に、吸着材料は人工成分であってもよい。その例としては、ゼオライト、シリカゲル、グラスウール、活性炭等が挙げられ、中でも臭気の吸着効率の点から、粒形が小さく施工が容易であるゼオライトが好ましい。本発明はこれらの吸着材料を5〜50質量%の範囲で使用することができ、好ましくは15〜30質量%である。
本発明に使用されるマイナスイオン発生材料としては、、マイナスイオンを発生する鉱物が挙げられ、例えばトルマリン鉱石のような多元素天然エネルギー放射鉱物が好ましく、また、ベントナイト、貴宝石(石英斑岩)などの天然物も挙げられる。とくにトルマリン鉱石は、遠赤外線も発生可能であり、脱臭効果が向上するとともに、暖房効果も認められる。
マイナスイオンは、臭気の原因となる通常プラスに帯電している揮発性物質を電気的に中和し低減化させる性質を持つ。これらは空気の循環を促しなおかつ室内の臭気物質の濃度をある程度低減化させる性質を持ち、建材の脱臭効果を長寿命化させる働きがある。
本発明の脱臭用建築材において吸着材料とマイナスイオン発生材料との割合は、例えば前者:後者の質量比として、前者1に対し、後者0.02〜0.3、好ましくは前者1に対し、後者0.03〜0.23である。
本発明の脱臭用建材は、吸着材料によって吸着された有機成分を分解する物質(分解物質という)をさらに含有することが好ましい。
このような分解物質としては、光触媒機能物質、例えば金属系酸化物、過塩素酸類、有機物分解細菌などがある。この中でも本発明では金属系酸化物の使用が好ましい。金属系酸化物の種類の選定は、使用する吸着材料の種類により適宜行えばよい。詳しくは、電子スピン共鳴の測定で求められる金属イオンの1グラム当たりのスピン数が3×1017から1.5×1018の範囲内にある金属系酸化物、固体でありかつ結晶構造が非晶質であることを特徴とするオキシ硫酸金属塩などがある。
本発明の脱臭用建材において、吸着材料と分解物質との割合は、例えば前者:後者の質量比として、前者1に対し、後者0.01〜0.1、好ましくは前者1に対し、後者0.01〜0.05である。
本発明の脱臭用建材において、前記各種成分をマトリックス中に分散させてもよい。このようなマトリックスとしては、例えば公知の石膏、モルタル、珪酸カルシウム、セメント、樹脂などが挙げられる。この形態において、本発明の脱臭用建材中の吸着材料の割合は、例えば5〜80質量%、好ましくは30〜60質量%である。
本発明の脱臭用建材の形状としてはとくに制限されず、建築物の構成要素、例えば、柱、壁、天井、床等の一部または全部であることができる。このとき、建材(例えば板材)を、ビス止め等により建築物から容易に取り外せるようにしておけば、建材の交換が容易となるため好ましい。
次に本発明の室内脱臭工法について説明する。
本発明の室内脱臭工法は、被脱臭物を収容する建築物の内部の少なくとも一部に、上記の脱臭用建材を取り付け、前記被脱臭物と前記脱臭用建材とを接触させるようにしたことを特徴としている。
本発明の室内脱臭工法では、脱臭用建材を天井の一部または天井の全面に取り付ければ、被脱臭物と脱臭用建材とが効率的に接触し(家具等により接触が妨げられない)、脱臭効果が向上し、好ましい。なお、臭気としては、溶剤臭、たばこ臭、動物臭、屎尿臭等があるが、特にタバコや動物臭などの生活臭はアンモニア、アルデヒドなどの軽い気体が主成分であるため、本発明の脱臭用建材を天井や壁上部に設置することにより効率的に臭気の低減化が可能となる。
また、建築物の内部の壁部または天井部に、ファンのような空気循環手段を設置し、これを稼動させれば、建築物の内部に空気の対流が生じ、被脱臭物と脱臭材料との接触が促進され、脱臭効率がさらに高まることになり好適である。また本発明の室内脱臭工法によれば、建築物の内部にLEDランプを設置し、これを点灯することにより、マイナスイオンの発生を増大させ、脱臭効率をさらに高めることもできる。LEDランプは広く知られており、公知のものを利用することができる。
さらに本発明の室内脱臭工法によれば、建築物の内部にオゾンガス空調設備を設置し、オゾンガスを建築物の内部に放出する形態が好ましい。
オゾンガスは、オゾンの有する活性酸素原子が、臭気の原因となる有機物質を分解し、臭気を低減させる効果がある。またオゾンガスは、建材のわずかな隙間からその中へ浸透し、臭気の原因物質の分解を促進する効果もある。オゾンガス発生器は、市販されているものを使用することができ、例えばアマノ株式会社製、商品名クリンリー−AD−4、AD−3200、株式会社カルモア製、商品名ゼロゾーンMRS−300等が挙げられる。オゾンガス発生器から発生するオゾンの発生量は、被脱臭物から発生する臭気の量、建築物の内部の容積等により適宜決定すればよいが、例えばオゾンガスの発生量は50m3/hr〜200m3/hrがよい。
また本発明の形態では、脱臭用建材は塗料、壁紙、板材、吹き付け材、左官材などとして建築物の内部の所望の場所に設置され得る。中でも脱臭用建材を左官材の形態で塗布し固化させることにより、建築物の内部に所望の凹凸部や厚みを形成でき、脱臭効果を調整することができる。例えば凹凸部を形成することにより表面積が増加し、被脱臭物と脱臭用建材家具とが効率的に接触し、脱臭効果が向上する。また厚みを1.1倍〜2倍に増加させることによって、マイナスイオン発生量を増加させることができるとともに吸着能力をアップさせることができる。
本発明の脱臭用建材およびこれを用いた室内脱臭工法によれば、とくに病院医療施設、老人福祉施設、ホテル、学校、畜舎、事務所、住宅、ペットショップ等から発生する臭気を、効率的に短時間でしかも経済的、かつ長期にわたり脱臭することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
例1
10cm角の厚み12mmの石膏ボードに、表1に示す内容で各建材を6mmの厚さで塗り付け、内容積2リットルのガラス容器に密閉保管し、1週間後、2週間後の臭気を測定した(フラスコ法試験)。臭気はタバコの吸殻(アセトアルデヒド)、鶏糞(アンモニア、トリエチルアミン)、速乾ボンド(トルエン)を一定量採取し、それぞれ各建材と一緒に密閉保管した。それぞれの濃度は北川式検知管を使用して測定した。
マイナスイオン発生量は以下の方法で測定した。
使用機器:アンデス電気ITC-201A
測定空間と測定方法:30×60×30(cm W/L/H)の水槽を利用し、その底面部に各試験体をおき3分後のマイナスイオン量を測定した。
結果を表1および表2に示す。
Figure 2008214852
表1において、各数値は上段:1週間後の各物質の濃度、下段:2週間後の各物質の濃度であり、単位はppmである。
Figure 2008214852
試験体Aは、珪藻土にマイナスイオン発生鉱物としてのトルマリン鉱物を1.2質量%混合した左官材によって形成した。なお該左官材にはマトリックス材としてカルシウム化合物(CaCO,Ca(OH))とケイ素酸化物を該左官材に対して適宜添加した(以下の試験体も同様)。
試験体Bは、珪藻土にマイナスイオン発生鉱物としてのトルマリン鉱物を1.2質量%混合し、さらに金属系酸化物として電子スピン数が5×1018であるチタン系酸化物を1質量%混合した左官材によって形成した。
試験体Cは、珪藻土にマイナスイオン発生鉱物としてのトルマリン鉱物を1.2質量%混合し、金属系酸化物として電子スピン数が5×1018であるチタン系酸化物を1質量%、さらにゼオライトを19.6質量%混合した左官材によって形成した。このとき形成した左官材の吸着材料とマイナスイオン発生材料の割合は前者が1のとき、後者を0.03、吸着材料と分解物質である金属酸化物の割合は前者が1のとき、後者を0.025とした。
試験体Dは、珪藻土にマイナスイオン発生鉱物としてのトルマリン鉱物を1.2質量%混合し、金属系酸化物として電子スピン数が5×1018であるチタン系酸化物を1質量%、さらにゼオライトを19.6質量%混合した左官材によって形成した。このとき形成した左官材の吸着材料とマイナスイオン発生材料の割合は前者が1のとき、後者を0.03、吸着材料と分解物質である金属酸化物の割合は前者が1のとき、後者を0.025とした。また、建材面に小型LEDライトを24時間照射した。
試験体Eは比較例として、珪藻土のみを左官材として用い、前記と同様に脱臭用建材としたものである。
試験体の概要を下記表3に示す。数値の単位は質量%である。
Figure 2008214852
上記表1および2の結果から、本発明の脱臭用建材は、各種臭気に優れた脱臭効果を奏することが分かる。とくに試験体CおよびDに顕著な脱臭効果が認められた。
例2
約20mのワンルームタイプの老人ホームにて(部屋名401−405)、例1で用いた各試験体を壁部および天井部全体に施工し、施工12か月後の臭気を測定した。どの部屋も間取りは同様とし使用頻度もほぼ同様になるようにした。各部屋の仕様を表4に示す。また12か月後の測定結果を表5に示す。測定は、30分窓あけ換気後に5時間部屋を閉鎖をした状態で測定した。
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドはDNPH吸収管に約10リットル空気を吸引し、液体クロマトグラフにより定量分析した。トルエン他の揮発性有機物質についてはTENAX吸収管により約2リットル空気を吸引し、GC-MSにて定量分析を行った。アンモニアについては、インドフェノール吸光光度法で測定した。
Figure 2008214852
Figure 2008214852
この結果からも明白なように本発明による室内脱臭工法(部屋名401〜404)は従来の方法(部屋名405)よりも生活臭気の主成分であるアンモニアを著しく低減化できるだけでなく、その他の揮発性有機物質の低減化も大きいことがわかる。
例3
表6に示す各試験体のマイナスイオン発生量を以下の方法で測定した。各試験体の詳細は表7に示す。表7における数値は質量%である。
使用機器:アンデス電気TC−201A
測定空間と測定方法:30×60×30(cm W/L/H)の水槽を利用し、その底面部に各試験体をおき、3分後のマイナスイオン量を測定した。
結果を表6に示す。
Figure 2008214852
Figure 2008214852
試験体Fは珪藻土にゼオライトとマイナスイオン発生鉱物としてのトルマリン鉱物を混合し、このとき形成した左官材の吸着材料とマイナスイオン発生材料の割合は質量比として前者が1のとき、後者を0.03とした。なお、該左官材にはマトリックス材としてカルシウム化合物(CaCO3,Ca(OH)2)とケイ素酸化物を該左官材に対して、30〜60質量%の割合で適宜添加した。(以下の試験体も同様)
試験体Gは珪藻土にゼオライトと金属系酸化物として電子スピン数が5×1018であるチタン系酸化物を混合し、このとき形成した左官材の吸着材料と分解物質である金属酸化物の割合は前者が1のとき、後者を0.025とした。
試験体Hは珪藻土にゼオライトを混合し、左官材を形成した。
試験体Iは珪藻土のみを左官材料として用い、前記と同様に脱臭用建材としたものである。
上記表6の結果から、本発明の脱臭用建材に使用している吸着材料およびマイナスイオン発生材料、分解物質の効果が確認できた。
例4
平成17年11月 横浜市中区根岸町 RC造3階建て新築 洋室およびリビング150m2において吸着材料(珪藻土と、該珪藻土に対しゼオライトを19.6質量%混合した材料)とマイナスイオン発生材料(遠赤外線・イオン発生源セラミック(トルマリン))の割合が質量比として前者が1に対し、後者が0.03〜0.23、吸着材料と分解物質の割合が前者が1に対し、後者が0.01〜0.05で混ぜ合わせた建材を施工した。
作業性も良く、施工後1年3ヶ月経過したが、部屋に匂いが残りづらく、またタバコ等の臭いもつきづらく、以前より住み良い住環境であると評価された。また、割れ、剥離等も発生していない。
例5
平成18年1月 横浜市港南区下永谷 木造2階立て、台所35mにおいて、吸着材料(珪藻土と、該珪藻土に対しゼオライトを19.6質量%混合した材料)とマイナスイオン発生材料(遠赤外線・イオン発生源セラミック(トルマリン))の割合が質量比として前者が1に対し、後者が0.03〜0.23、吸着材料と分解物質の割合が前者が1に対し、後者が0.01〜0.05で混ぜ合わせた建材を施工した。
作業性も良く、施工後1年経過したが、調理後、以前より匂いを感じることがなく、住み良い住環境であると評価された。また、割れ、剥離等も発生していなかった。
例6
平成18年10月 横須賀市池田町 木造2階立て、玄関7mにおいて、吸着材料(シラスと、該シラスに対しゼオライトを18.0質量%混合した材料)とマイナスイオン発生材料(遠赤外線・イオン発生源セラミック(トルマリン))の割合が質量比として前者が1に対し、後者が0.03〜0.23、吸着材料と分解物質の割合が前者が1に対し、後者が0.01〜0.05で混ぜ合わせた建材を施工した。
作業性も良く、以前玄関を開けたときに感じていた臭いを感じなくなったと評価された。また、割れ、剥離等も発生していなかった。
例7
表8に示す各試験体のマイナスイオン発生量を以下の方法で測定した。各試験体の詳細は表9に示す。表9における数値は質量%である。
マイナスイオン発生量を以下の方法で測定した。
使用機器:アンデス電気TC−201A
測定空間と測定方法:30×60×30(cm W/L/H)の水槽を利用し、その底面部に各試験体をおき、3分後のマイナスイオン量を測定した。
結果を表8に示す。
Figure 2008214852
Figure 2008214852
試験体Jはシラスにゼオライトとマイナスイオン発生鉱物としてのトルマリン鉱物を混合し、このとき形成した左官材の吸着材料とマイナスイオン発生材料の割合は質量比として前者が1のとき、後者を0.14とした。なお、該左官材にはマトリックス材としてカルシウム化合物(CaCO3,Ca(OH)2)とケイ素酸化物を該左官材に対して、30〜60質量%の割合で適宜添加した。(以下の試験体も同様)
試験体Kはシラスにゼオライトと金属系酸化物として電子スピン数が5×1018であるチタン系酸化物を混合し、このとき形成した左官材の吸着材料と分解物質である金属酸化物の割合は質量比として前者が1のとき、後者を0.045とした。
試験体Lは珪藻土にゼオライトを混合し、左官材を形成した。
試験体Mはシラスのみを用い、前記と同様に脱臭用建材としたものである。
上記表8の結果から、本発明の脱臭建材に使用している吸着材料およびマイナスイオン発生材料、分解物質の効果が確認できた。
本発明の室内脱臭工法によれば、とくに病院医療施設、老人福祉施設、ホテル、学校、畜舎、事務所、住宅、ペットショップ等から発生する臭気を、効率的に短時間でしかも経済的、かつ長期にわたり脱臭することができる。

Claims (11)

  1. 被脱臭物を収容する建築物の内部の少なくとも一部に、被脱臭物から発生する臭気を吸着する吸着材料と、マイナスイオンを発生するマイナスイオン発生材料とを含有する脱臭用建材を取り付け、前記被脱臭物と前記脱臭用建材とを接触させるようにしたことを特徴とする室内脱臭工法。
  2. 前記臭気の原因物質が有機成分であり、前記吸着材料が前記有機成分を吸着する土質系天然成分または人工成分であることを特徴とする請求項1に記載の室内脱臭工法。
  3. 前記マイナスイオン発生材料が、遠赤外線も発生可能な材料であることを特徴とする請求項1または2に記載の室内脱臭工法。
  4. 前記マイナスイオン発生材料が、トルマリン鉱石であることを特徴とする請求項3に記載の室内脱臭工法。
  5. 前記吸着材料によって吸着された有機成分を分解する物質をさらに含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の室内脱臭工法。
  6. 前記物質が金属系酸化物であることを特徴とする請求項5に記載の室内脱臭工法。
  7. 前記被脱臭物を収容する建築物の内部の天井の一部または天井の全面に前記脱臭用建材を取り付けることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の室内脱臭工法。
  8. 前記被脱臭物を収容する建築物の内部の壁部または天井部に空気循環手段を設置し、前記空気循環手段を稼動させることにより、前記建築物の内部に空気の対流を生じさせ、脱臭効率をさらに高めた請求項1〜7のいずれかに記載の室内脱臭工法。
  9. 前記被脱臭物を収容する建築物の内部にLEDランプを設置し、前記LEDランプを前記脱臭用建材に向けて点灯することにより、脱臭効率をさらに高めた請求項1〜8のいずれかに記載の室内脱臭工法。
  10. 前記被脱臭物を収容する建築物の内部にオゾンガス空調設備を設置し、前記オゾンガス空調設備からオゾンガスを建築物の内部に放出することにより、脱臭効率をさらに高めた請求項1〜9のいずれかに記載の室内脱臭工法。
  11. 被脱臭物を収容する建築物の内部の少なくとも一部に、前記脱臭用建材を左官材の形態で塗布し固化させることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の室内脱臭工法。
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