JP2005160701A - 室内空気汚染物質等の減少方法 - Google Patents

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【課題】室内空気汚染物質に起因するシックハウス症候群と称される健康被害の発生の抑止や、侵入する悪臭物質・細菌類の無臭化や無菌化を達成できる室内空気汚染物質等の減少方法の提供。
【解決手段】閉空間域を形成する囲繞材の表出面に対し、親水性の化学吸着剤からなる塗布液又は該塗布液に殺菌剤を混入した混合塗布液を、粒径1〜40μmの微細粒子のもとで吹き付けて下層を形成する塗布工程と、同化学吸着剤からなる噴霧液又は該噴霧液に殺菌剤を混入した混合噴霧液を粒径1〜20μmの微細粒子のもとで前記閉空間域内に噴霧し、その際の空気対流を利用して下層に対し噴霧微細粒子を飽和固着させて上層を形成する噴霧工程とを含み、これら上下層とを介して閉空間域内の空気汚染物質の化学吸着と囲繞材側から発生する空気汚染物質の封じ込め及び/又は外部から侵入する悪臭物質・細菌類の無臭化と無菌化を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホルムアルデヒドを含む揮発性有機化合物などの室内空気汚染物質の吸着や封じ込めを事後的に行うことができるだけでなく、外部から侵入する悪臭物質・細菌類の無臭化と無菌化をも行うことができる室内空気汚染物質等の減少方法に関する技術である。
近年、住宅やオフィスなどの生活空間が高気密化されるにつれ、室内空気汚染物質に起因するシックハウス症候群やシックビル症候群と称される健康被害の多発が問題となっている。この場合、室内空気汚染物質の発生源は、主にホルムアルデヒドを含む新建材や接着剤などから発生する揮発性有機化合物(VOC)にあるとされている。
このため、この種の揮発性有機化合物の発生を少なくするための対策もとられてはいるものの、既存の住宅などにおいては、室内の換気をまめに行う以外に有効な対策がないというのが実情である。
一方、建物内の有毒ガスや臭気を効果的に除去することができる建築材料(例えば特許文献1参照)や、有害化学物質を吸着するだけでなく分解する機能をも併せ持つ建築室内表面仕上げ材(例えば特許文献2参照)なども提案されるに至っている。
特開2001−137321号公報 特開2002−327523号公報
しかし、特許文献1に開示されている建築材料や特許文献2に開示されている建築室内表面仕上げ材は、そのいずれもが新築時に採用する必要があり、既存の住宅に事後的に適用することができない問題があった。また、外部から侵入する悪臭物質・細菌類に対しては無力であり、その無臭化や無菌化を図ることができない問題もあった。
本発明は、従来技術にみられた上記課題に鑑み、既存の住宅に対し事後的に適用して室内空気汚染物質に起因するシックハウス症候群やシックビル症候群と称される健康被害の発生の効果的な抑止や、外部から侵入する悪臭物質・細菌類の無臭化や無菌化を達成することができる室内空気汚染物質等の減少方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成すべくなされたものであり、閉空間域を区画形成すべく配設された囲繞材の表出面に対し、親水性の化学吸着剤からなる塗布液又は該塗布液に殺菌剤を混入してなる混合塗布液を、粒径1〜40μmの微細粒子のもとで吹き付けて下層を形成する塗布工程と、親水性の化学吸着剤からなる噴霧液又は該噴霧液に殺菌剤を混入してなる混合噴霧液を粒径1〜20μmの微細粒子のもとで前記閉空間域内に噴霧し、その際に生成される空気対流を利用して前記下層に対し前記噴霧微細粒子を飽和固着させることにより上層を形成する噴霧工程とを含み、これら上下両層を介して前記閉空間域内の空気汚染物質の化学吸着と前記囲繞材側から発生する空気汚染物質の封じ込め及び/又は外部から侵入する悪臭物質・細菌類の無臭化と無菌化とを行うことを最も主要な特徴とする。
この場合、前記化学吸着剤としては、アクリル酸類、アルコール類及び精製水に、尿素、ヒドロキシルアミン、ブドウ糖、スルホン酸塩、クエン酸塩の少なくとも1種類を加えて重合処理したエマルジョンを用いることができる。また、前記化学吸着剤は、親水性基の水酸基、ヒドロキシアルキル基及びピロリドニル基からなる群より選択される、又はカチオン性解離基のカルボキシル基、スルホン基、リン酸基、スルホエチル基、フォスホメチル基及びカルボメチル基からなる群より選択される、又はアニオン性解離基の1〜3級アミノ基及び4級アンモニウム基、からなる群より選択される少なくとも1種とすることもできる。
また、前記殺菌剤は、電解水のほか、wt%で60.0以下のエタノールに食品添加物を加えた混合液又はガス状メタノールを用いることができる。この場合の前記食品添加物としては、グリセリン脂肪酸エステル、クエン酸、クエン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム及び精製水のうちから選ばれる少なくとも一種を用いることができる。前記化学吸着剤は、親水性基の水酸基、ヒドロキシアルキル基及びピロリドニル基からなる群より選択される、又はカチオン性解離基のカルボキシル基、スルホン基、リン酸基、スルホエチル基及びカルボメチル基からなる群より選択される、又はアニオン性解離基の1〜3級アミノ基及び4級アンモニウム基、からなる群より選択される少なくとも1種でとすることもできる。
このため、本発明によれば、囲繞材の表出面に形成された上下両層を介して前記閉空間域内の空気汚染物質の化学吸着と前記囲繞材側から発生する空気汚染物質の封じ込めとを行うことにより、既存の住宅等における室内空気汚染物質に起因するシックハウス症候群やシックビル症候群と称される健康被害の発生を事後的に効果的に抑止して安全な生活空間を確保することができるほか、外部から侵入する悪臭物質・細菌類の無臭化と無菌化とを行って快適な生活環境を実現することもできる。
特に、前記化学吸着剤が殺菌剤を混入させたものである場合には、外部から侵入する悪臭物質・細菌類の無臭化や無菌化を確実に実現してより快適で衛生的な生活環境を得ることができる。
本発明は、閉空間域を区画形成すべく配設された適宜の囲繞材の表出面に対し、親水性の化学吸着剤からなる塗布液又は該塗布液に殺菌剤を混入してなる混合塗布液を、粒径1〜40μmの微細粒子のもとで吹き付けて下層を形成する塗布工程と、親水性の化学吸着剤からなる噴霧液又は該噴霧液に殺菌剤を混入してなる混合噴霧液を粒径1〜20μmの微細粒子のもとで前記閉空間域内に噴霧し、その際に生成される空気対流を利用して前記下層に対し前記噴霧微細粒子を飽和固着させることにより上層を形成する噴霧工程とを経ることにより行われる。
この場合、閉空間域を区画形成している囲繞材の表出面については、例えば合板材などからなる壁面、床面、天井面などの露出面が含まれる。また、閉空間域自体には、室内や押入などのような間仕切り空間はもとより、囲繞材に囲まれるその他の適宜の空間域も含まれる。
本発明において「親水性」には、「親水基性」と「カチオン性解離基」と「アニオン性解離基」とを含む。この場合、「親水基性」とは、水に対して親和性を有し、かつ、水と接触した際にイオン解離しない基(つまり、ノニオン)をいう。かかる親水基性は、空中に存在する水分子を捕捉することができ、その結果捕捉された水分子は、囲繞材の表出面に吸着水層を形成し、極性物質を溶解し、及び/又はイオン物質を解離させることができる。また、「カチオン性解離基」とは、対イオンがカチオンであるイオン交換基をいい、極性物質の吸着能を有し、かつ、プロトン(水素イオン)を放出して塩基性物質、例えばアンモニアやアミン類と中和反応し得る。その結果、塩基性物質が除去されることになる。さらに、「アニオン性解離基」とは、対イオンがアニオンであるイオン交換基をいい、極性物質の吸着能を有し、かつ、酸性物質、例えば硫化水素やメルカプタン類と中和反応し得る。その結果、酸性物質が除去されることになる。
本明細書中の塗布液である親水性の化学吸着剤は、ポリアクリルアミドとポリアクリル酸とを含むアクリル酸類、エチルアルコールを含むアルコール類及び精製水に、尿素、ヒドロキシルアミン、ブドウ糖、スルホン酸塩、クエン酸塩の少なくとも1種類を加えて重合処理したエマルジョンとして生成することができる。また、同化学吸着剤は、親水性基の水酸基、ヒドロキシアルキル基及びピロリドニル基からなる群より選択される少なくとも1種であってもよく、さらには、カチオン性解離基のカルボキシル基、スルホン基、リン酸基、スルホエチル基、フォスホメチル基及びカルボメチル基からなる群より選択される少なくとも1種、又はアニオン性解離基の1〜3級アミノ基及び4級アンモニウム基、からなる群より選択される少なくとも1種のいずれであってもよい。
塗布液に混入して混合塗布液を形成する殺菌剤としては、酸性強電解水やアルカリ水が含まれる電解水のほか、wt%で60.0以下のエタノールに食品添加物を混入した液体を用いることができる。この場合、食品添加物としては、グリセリン脂肪酸エステル、クエン酸、クエン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム及び精製水のうちから選ばれる少なくとも一種を用いることができる。
塗布工程は、親水基性の化学吸着剤、例えばwt%でアクリル酸5,グルコース3,尿素6,エタノール5,メチルメタアクリルアマイド1.5,水84.5を混合し、重合開始剤を添加後、酸素除去のために窒素を導入し、Co60を用いて照射線量1〜5kGyで5〜8時間照射して調整したエマルジョンからなる親水基性の化学吸着剤を塗布液として用いることにより行われる。
また、上記塗布液には、既述の殺菌剤を含有させることにより、これを混合塗布液として使用することもできる。
しかも、この際の塗布手法は、エマルジョン化された所要量の上記化学吸着剤を含む塗布液又は該塗布液に殺菌剤を混入してなる混合塗布液を入れたハンディ容器にホースを介してコンプレッサを接続し、該コンプレッサからの圧送空気を介してガンノズルから例えば1分間に80ccの吹付け量で囲繞材の表出面に粒径1〜40μm、好ましくは粒径30μm前後の微細粒子のもとで吹き付けることにより行われ、これにより下層が形成される。
一方、噴霧工程は、上記塗布工程と同様に、親水性の化学吸着剤、例えばwt%でアクリル酸5,グルコース3,尿素6,エタノール5,メチルメタアクリルアマイド1.5,水84.5を混合し、重合開始剤を添加後、酸素除去のために窒素を導入し、Co60を用いて照射線量1〜5kGyで5〜8時間照射して調整したエマルジョンからなる親水基性の化学吸着剤を噴霧液として用いることにより行われる。
また、噴霧液には、混合塗布液と同様に、酸性強電解水やアルカリ水が包含される電解水や、wt%で60.0以下のエタノールに上記食品添加物を含有させた殺菌剤を混入することで、これを混合噴霧液として使用することができる。
しかも、この際の噴霧手法は、エマルジョン化された上記噴霧液又は混合噴霧液を閉空間域内の容積との関係で定まる所要量を入れた据置き容器に、該閉空間域外に設置されたコンプレッサをホースを介して接続し、該コンプレッサからの圧送空気を介して固定ノズルから例えば1分間に25ccの噴霧量で閉空間域内に粒径1〜20μm、好ましくは粒径10μm前後の微細粒子として噴霧させ、これにより該閉空間域内を煙霧状態とすることにより行われる。
上記閉空間域内には、このように噴霧液又は混合噴霧液を噴霧させた際に生成される空気対流のもとで、煙霧状態となって1〜4時間にわたり漂う結果、この空気対流を利用して、乾燥状態又は未乾燥状態にある下層に対し粒径1〜10μm前後の微細粒子からなる噴霧用微細粒子を飽和固着させ、これにより上層が形成される。
かくして、囲繞材の表出面には、塗布液からなる下層と、噴霧液からなる上層とが形成される結果、これら上下両層を介して閉空間域内の空気汚染物質の化学吸着と囲繞材側から発生する空気汚染物質の封じ込めとを行うことができる。また、混合塗布液からなる下層と、混合噴霧液からなる上層とを囲繞材の表出面に形成してある場合には、外部から侵入する悪臭物質・細菌類のより確実な無臭化や無菌化を図ることができる。特に、本発明方法によれば、噴霧工程を経ることにより、噴霧液又は混合噴霧液は、粒径1〜10μm前後の微細粒子からなる噴霧用微細粒子として漂わせることができる結果、建築過程又は建築完了後にあってローラーや刷毛等を用いた手作業によっては塗布できない建築材の継ぎ目、隙間、床下及び壁間等の部位にも隈無く入り込ませることができる。したがって、より効果的に空気汚染物質の封じ込めと吸着効果とを発揮させることができることになる。
Figure 2005160701
表1は、本発明の効果を確認するために行った試験の結果を示したものである。試験方法は、カラマツ材の合板(5層で厚さ12.00mm)を試験片として用い、試料である該試験片から放散するホルムアルデヒド量の経時変化を確認するため、旧日本農林規格(JAS)によりホルムアルデヒド濃度の定量を、3ヶ月の間隔をおいて計2回測定することにより行った。表中の「本発明適用(第1例)」は、本発明における塗布工程と噴霧工程とを経ることで下層と上層とを形成した第1例(ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、スルホン酸塩、尿素と精製水との混合物に重合処理したエマルジョンを使用)の試験片(旧JAS規格でのFc2)を示す。「本発明適用(第2例)」は、本発明における塗布工程と噴霧工程とを経ることで下層と上層とを形成した第2例(ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、尿素、ブドウ糖、エチルアルコールと精製水などの混合物に重合処理したエマルジョンを使用)の試験片(旧JAS規格でのFc2)を示す。なお、「本発明不適用(第1例)」は、旧JAS規格でのFc0の試験片を、「本発明不適用(第2例)」は、旧JAS規格でのFc2の試験片をそれぞれ使用した。また、各試験片は、初回測定後にビニール袋に入れて密封し、次回測定日前まで温度20±1℃に調節した恒温室で保管した。同表によれば、ホルムアルデヒド放散量(mg/L)は、本発明を適用した第1例の試験片については初回と次回とのいずれにおいても全く検出されておらず、本発明を適用した第2例の試験片においてやっと初回と次回とのいずれからも同じ0.1mg/Lが検出されたに止まる。しかし、本発明不適用の第1例の試験片については、初回と次回とのいずれからも0.3mg/Lが、本発明不適用の第2例の試験片については、初回が1.3mg/L、次回が1.6mg/Lそれぞれ検出されている。
したがって、本発明によれば、囲繞材の表出面に形成された下層と上層とを介して囲繞材の側から生成される空気汚染物質を化学吸着もしくは封じ込めることにより、既存の住宅等における室内空気汚染物質に起因するシックハウス症候群やシックビル症候群と称される健康被害の発生を事後的に効果的に抑止して安全な生活空間を確保することができ、このことは、表1の試験結果からも窺い知ることができる。また、下層と上層とを介することで、外部から侵入する悪臭物質・細菌類を無臭化もしくは無菌化して快適な生活環境を実現することもできる。
特に、塗布液に殺菌剤を含有させた混合塗布液と、噴霧液に殺菌剤を含有させた混合噴霧液とを用いてある場合には、外部から侵入する悪臭物質・細菌類の無臭化や無菌化を確実に実現してより快適で衛生的な生活環境を得ることができることになる。
図1は、モデルルームの居間と寝室とを対象とし、本発明方法施工前と本発明方法施工1日経過後と本発明方法施工1ヶ月経過後とのそれぞれにつきDNPH分析法によりホルムアルデヒド(HCHO)濃度を測定し、その測定結果データをグラフ図として示したものである。この場合における測定条件は、本発明方法施工前が温度22.3℃で湿度25.0%、本発明方法施工1日経過後が温度24.0℃で湿度33.0%、本発明方法施工1ヶ月後が温度26.5℃で湿度25.5%であった。また、DNPH分析法は、ホルムアルデヒド濃度測定方法としては最も厳格な検査方法であり、厚生労働省の正式な検査方法として規定されている。
この場合における本発明方法施工は、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、尿素、ブドウ糖、エチルアルコールと精製水などの混合物に重合処理したエマルジョンを所要量ハンディ容器に入れ、ホースを介してコンプレッサに接続し、該コンプレッサからの圧送空気を介してガンノズルから1分間に80ccの吹付け量で密閉した内装完了後の室内の全ての表出面である壁面、床面、ドア表面、作り付けの収納家具内面等に粒径30μmのもとで吹き付けることで下層を形成する塗布工程を終了する。次に、同上のエマルジョンを所要量入れた据置き容器を同じ室内に設置し、室外に設置されたコンプレッサにホースを介して接続し、該コンプレッサからの圧送空気を介して据置き容器側の固定ノズルから1分間に25ccの吹付け量で粒径10μm以下の微細粒子として噴霧させ、これにより室内を煙霧状態とし、飽和した微細粒子が順次、室内の表出面に固着し、所要量の噴霧を達成して噴霧工程を終了し、室内の煙霧状態が解消した時点(上層の形成終了)を施工終了とした。
図1によれば、本発明方法施工前は、居間と寝室のいずれにおいても厚生労働省指針値を大きく上回っているのに対し、本発明方法施工1日経過後と本発明方法施工1ヶ月経過後とのいずれにおいても厚生労働省指針値を大きく下回っていることを確認することができた。
図2は、単身者タイプのマンションにおける同じ間取りのA室とB室とを対象とし、A室を本発明適用例とし、B室を本発明不適用例として、DNPH分析法によりホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びアセトンの各濃度を測定し、その測定結果データをグラフ図として示したものである。測定日時は、同日の午前9時30分と午後3時30分との2回に分けて行った。9時30分におけるA室の温度が12.6℃で湿度が55.0%であり、B室の温度が11.3℃で湿度が54.0%であった。また、15時30分におけるA室の温度が16.7℃で湿度が46.1%であり、B室の温度が15.9℃で湿度が53.1%であった。
この場合における本発明適用例は、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、尿素、ブドウ糖、エチルアルコールと精製水などの混合物に重合処理したエマルジョンを所要量ハンディ容器に入れ、ホースを介してコンプレッサに接続し、該コンプレッサからの圧送空気を介してガンノズルから1分間に80ccの吹付け量で密閉した内装完了後の室内の全ての表出面である壁面、床面、ドア表面、作り付けの収納家具内面等に粒径30μmのもとで吹き付けることで下層を形成する塗布工程を終了する。次に、同上のエマルジョンを所要量入れた据置き容器を同じ室内に設置し、室外に設置されたコンプレッサにホースを介して接続し、該コンプレッサからの圧送空気を介して据置き容器側の固定ノズルから1分間に25ccの吹付け量で粒径10μm以下の微細粒子として噴霧させ、これにより室内を煙霧状態とし、飽和した微細粒子が順次、室内の表出面に固着し、所要量の噴霧を達成して噴霧工程を終了し、室内の煙霧状態が解消した時点(上層の形成終了)を本発明適用とした。
図2によれば、本発明適用例であるA室は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びアセトンの各濃度において2回とも本発明不適用例であるB室を下回っており、特に2回目においては大きく下回っていることを確認することができた。
図3は、単身者タイプのマンションにおける同じ間取りのA室とB室とを対象とし、A室を本発明適用例とし、B室を本発明不適用例として、各測定部位における単位面積当たりのホルムアルデヒド放散量を測定し、その測定結果データをグラフ図として示したものである。
この場合における本発明適用例は、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、尿素、ブドウ糖、エチルアルコールと精製水などの混合物に重合処理したエマルジョンを所要量ハンディ容器に入れ、ホースを介してコンプレッサに接続し、該コンプレッサからの圧送空気を介してガンノズルから1分間に80ccの吹付け量で密閉した内装完了後の室内の全ての表出面である壁面、床面、ドア表面、作り付けの収納家具内面等に粒径30μmのもとで吹き付けることで下層を形成する塗布工程を終了する。次に、同上のエマルジョンを所要量入れた据置き容器を同じ室内に設置し、室外に設置されたコンプレッサにホースを介して接続し、該コンプレッサからの圧送空気を介して据置き容器側の固定ノズルから1分間に25ccの吹付け量で粒径10μm以下の微細粒子として噴霧させ、これにより室内を煙霧状態とし、飽和した微細粒子が順次、室内の表出面に固着し、所要量の噴霧を達成して噴霧工程を終了し、室内の煙霧状態が解消した時点(上層の形成終了)を本発明適用とした。
図3によれば、本発明適用例であるA室は、いずれの測定部位においても単位面積当たりのホルムアルデヒド放散量が本発明不適用例であるB室を大きく下回っていることを確認することができた。
モデルルームの居間と寝室とを対象とし、本発明方法施工前と本発明方法施工1日経過後と本発明方法施工1ヶ月経過後とのそれぞれにつき、DNPH分析法によりホルムアルデヒド濃度の測定結果データとして示すグラフ図。 単身者タイプのマンションにおける同じ間取りのA室とB室とを対象とし、A室を本発明適用例とし、B室を本発明不適用例として、DNPH分析法によりホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びアセトンの各濃度を測定結果データとして示すグラフ図。 単身者タイプのマンションにおける同じ間取りのA室とB室とを対象とし、A室を本発明適用例とし、B室を本発明不適用例として、各測定部位における単位面積当たりのホルムアルデヒド放散量を測定結果データとして示すグラフ図。

Claims (6)

  1. 閉空間域を区画形成すべく配設された囲繞材の表出面に対し、親水性の化学吸着剤からなる塗布液又は該塗布液に殺菌剤を混入してなる混合塗布液を、粒径1〜40μmの微細粒子のもとで吹き付けて下層を形成する塗布工程と、
    親水性の化学吸着剤からなる噴霧液又は該噴霧液に殺菌剤を混入してなる混合噴霧液を粒径1〜20μmの微細粒子のもとで前記閉空間域内に噴霧し、その際に生成される空気対流を利用して前記下層に対し前記噴霧微細粒子を飽和固着させることにより上層を形成する噴霧工程とを含み、
    これら上下両層を介して前記閉空間域内の空気汚染物質の化学吸着と前記囲繞材側から発生する空気汚染物質の封じ込め及び/又は外部から侵入する悪臭物質・細菌類の無臭化と無菌化とを行うことを特徴とする室内空気汚染物質等の減少方法。
  2. 前記化学吸着剤が、アクリル酸類、アルコール類及び精製水に、尿素、ヒドロキシルアミン、ブドウ糖、スルホン酸塩、クエン酸塩の少なくとも1種類を加えて重合処理したエマルジョンである請求項1に記載の室内空気汚染物質等の減少方法。
  3. 前記化学吸着剤が、親水性基の水酸基、ヒドロキシアルキル基及びピロリドニル基からなる群より選択される、又はカチオン性解離基のカルボキシル基、スルホン基、リン酸基、スルホエチル基、フォスホメチル基及びカルボメチル基からなる群より選択される、又はアニオン性解離基の1〜3級アミノ基及び4級アンモニウム基、からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の室内空気汚染物質等の減少方法。
  4. 前記殺菌剤が、電解水である請求項1ないし3のいずれかに記載の室内空気汚染物質等の減少方法。
  5. 前記殺菌剤が、wt%で60.0以下のエタノールに食品添加物を加えた混合液又はガス状メタノールである請求項1ないし3のいずれかに記載の室内空気汚染物質等の減少方法。
  6. 前記食品添加物が、グリセリン脂肪酸エステル、クエン酸、クエン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム及び精製水のうちから選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載の室内空気汚染物質等の減少方法。

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