JP2008214425A - ポリオレフィン微多孔膜の製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン微多孔膜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】孔形状をフレキシブルに制御可能な、高透過性を有する微多孔膜を提供する。
【解決手段】ポリオレフィン樹脂と微細粒子とを含有する三次元網目構造の多孔シートを、該ポリオレフィン樹脂の融点よりも高温で延伸するポリオレフィン微多孔膜の製造方法及びそれによって得られる微多孔膜。該多孔シートは、予め調製したシートから可塑剤を抽出することによって多孔化され、その後、該ポリオレフィン樹脂の融点よりも高温で延伸する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法及びそれによって得られるポリオレフィン微多孔膜に関する。
微多孔膜は、様々な孔径、孔形状、孔数を有し、その特異な構造により発現され得る特性から幅広い分野に利用されている。例えば、孔径の違いによるふるい効果を利用した水処理や濃縮などに用いられる分離膜、微多孔化による大表面積と多孔空間を利用した吸水、吸油、脱臭用材に用いられる吸着シート、分子サイズの違いにより空気や水蒸気などは通すが水は通さないという特徴を利用した透湿防水シート、多孔空間に各種材料を充填することで多機能化し、燃料電池などに有用な高分子電解質膜や加湿膜、さらには液晶材料、電池材料として用いられている。
分離膜分野では、選択透過性の確保と初期透過量の維持は常々要求される課題である。そのため孔形状の最適化や、膜基材とろ過液との親和性制御が過去検討されているが、ろ過液、ろ過方法の多様化に伴い、膜基材には更なる改良が求められている。
近年では、省エネルギー化や省資源化の観点から、特にリチウムイオン二次電池(LIB)やリチウムイオンキャパシター(LIC)、電気二重層キャパシター(EDLC)などの蓄電デバイスの研究開発、及び、用途展開の検討が積極的に行われている。これら蓄電デバイスには、正負極間の接触を防ぎ、イオンを透過させる機能を有するセパレータと呼ばれる電解液を保持した多孔膜が正負極間に設けられている。蓄電デバイスの使用用途に応じ、各様な性能が要求されている。
例えば、自動車用途等への展開としては高出力特性、高安全性が、パソコンや携帯電話用途等への展開としては更なる高容量化、高エネルギー密度化が、無停電電源装置(UPS)や電力貯蔵システム用途等への展開としては、高容量化、高信頼性などが、蓄電デバイスには求められている。デバイス構成部材の一つであるセパレータにも電気特性の向上と安全・信頼性の両立が強く求められているが、トレードオフな関係であり必ずしも十分に満足しうるものではなかった。また、他の構成材料(正極活物質、負極活物質、電解液等)との適合性も電池性能を決定する上で重要な因子である。例えばLIBにおいて、正極活物質では、Li(NiCoMn)O2やLi(NiCoAl)O2等の複合酸化物、LiMPO4(M=Fe、Mn、Co、Ni等)のオリビン型結晶化合物などが、負極活物質では、Sn、Siとの合金化合物などが精力的に検討されており、必要に応じ、孔形状をフレキシブルに制御できる生産性の高い多孔膜の製造方法が求められている。
これら多様な要求に応じ得る微多孔膜の製造方法が提案されている。
特許文献1では、ポリオレフィン樹脂、無機粒子、可塑剤を溶融混練し、シート状に成形したものを高倍率に二軸延伸し、可塑剤を抽出する微多孔膜の製造方法が開示されている。本技術より開示されている微多孔膜は、高突刺強度と高温での耐短絡性を有し、電解液含浸性に優れることから蓄電池用セパレータとして適しているとしている。
特許文献2では、ポリオレフィン樹脂と無機粉体とで構成される多孔膜からなる非水電池用セパレータの製造方法が開示されている。本技術ではポリオレフィンの融点以上の温度下で延伸方向に5〜50%の緩和率にて熱処理することで低収縮を達成している。
特許文献3では、ポリオレフィンと溶媒からなるゲル状組成物を融点+10℃以下で延伸し、しかる後残存溶媒を除去する高強度の微多孔膜の製造方法が開示されている。
特許文献4では、ポリエチレンの粉体焼結シートを融点以上の温度で溶融延伸を施す高温寸法安定性に優れた微多孔膜の製造方法が開示されている。
WO2006−25323号公報 特開2001−266831号公報 特許第3549311号公報 WO2004−24809号公報
しかしながら、上記従来技術では孔形状をフレキシブルに制御することは難しく、得られる膜も透過性の点で十分ではなかった。上記特許文献1の実施例では、延伸温度は基材のポリエチレンの融点以下であるために、延伸によって孔形状をフレキシビルに制御することは容易ではなく、また透過性の点で必ずしも十分とはいえなかった。上記特許文献2の条件、すなわち、融点以上かつ5〜50%の緩和率での熱処理で得られる膜は、透過性が低減し、蓄電用セパレータとして使用した場合に、例えば出力特性等の電気特性に不安が残る膜となる。上記特許文献3では、溶剤を含む非多孔シートであるゲル状組成物を延伸しているために、孔形状の制御は困難である。また溶剤除去後の融点以上の延伸に関しての記述はない。上記特許文献4は、溶融延伸で多孔化を達成しているのではなく、溶融延伸後に別途多孔化手段(例えば可塑剤で膨潤させた後、可塑剤を抽出除去する工程)を施すことにより、高温寸法安定性に優れた微多孔膜を得る方法であり、得られた膜は、高透過性の点で十分とはいえない。
本発明は、高透過性を有する微多孔膜を提供できる方法であって、孔形状をフレキシブルに制御できる生産性の高い微多孔膜の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、ポリオレフィン樹脂及び微細粒子から形成された三次元網目構造の多孔シートをポリオレフィン樹脂の融点よりも高温で延伸することにより、高透過性と孔形状をフレキシブルに制御できることを見出し、本発明を為すに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
(1)ポリオレフィン樹脂と微細粒子を含有する三次元網目構造の多孔シートを該ポリオレフィン樹脂の融点よりも高温で延伸するポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
(2)微細粒子が無機粒子前記ポリオレフィン樹脂の融点よりも高い融点を有する有機粒子、又は融点を有さず、前記ポリオレフィン樹脂よりも高いガラス転移点を有する有機粒子である上記(1)のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
(3)微細粒子の一次粒径が1nm以上1μm未満である上記(1)または(2)のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
(4)ポリオレフィン微多孔膜の突刺強度が3N/20μm以上である上記(1)〜(3)いずれかのポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
(5)多孔シートの空孔率が25%以上である上記(1)〜(4)いずれかのポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
(6)ポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸する前にポリオレフィン樹脂の融点以下の温度で少なくとも一回以上延伸する上記(1)〜(5)いずれかのポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
(7)(a)ポリオレフィン樹脂、無機粒子及び可塑剤を溶融混練して溶融物を得る工程、
(b)該溶融物をシート状に成形し、シート状成形体を得る工程、(c)該シート状成形体をポリオレフィン樹脂の融点以下の温度で延伸して延伸シートを得る工程、(d)該延伸シートから可塑剤を抽出して多孔シートを得る工程、(e)該多孔シートをポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸する工程、を含むポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
(8)ポリオレフィン微多孔膜が蓄電池セパレータ用である上記(1)〜(7)のいずれか一項に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
(9)上記(1)〜(7)いずれかの製造方法によって得られるポリオレフィン微多孔膜。
本発明によれば、高透過性を有する微多孔膜を提供できる。また孔形状をフレキシブルに制御できる生産性の高い微多孔膜の製造方法を提供できる。
本発明の微多孔膜の製造方法について、特にその好ましい形態を中心に、以下詳細に説明する。
本発明の製造方法は、ポリオレフィン樹脂と微細粒子を含有する三次元網目構造の多孔シートを該ポリオレフィン樹脂の融点よりも高温で延伸することを特徴とする。
ポリオレフィン樹脂は、通常の押出、射出、インフレーション、及びブロー成形等に使用可能なポリオレフィン樹脂を包含し、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、及び1−オクテン等のホモ重合体及び共重合体、多段重合体等を使用することができる。また、これらのホモ重合体及び共重合体、多段重合体の群から選んだポリオレフィンを単独、もしくは混合して使用することもできる。前記重合体の代表例としては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、アタクティックポリプロピレン、ポリブテン、エチレンプロピレンラバー等が挙げられる。本発明の微多孔膜を電池セパレータとして使用する場合、低融点樹脂であり、かつ高強度の要求性能から、高密度ポリエチレンを主成分(例えば、ポリオレフィン樹脂100質量部中に10質量部以上)とする樹脂を使用することが好ましい。耐熱性の観点から、高密度ポリエチレンとポリプロピレンを混合して用いることがさらに好ましい。具体的にはポリオレフィン樹脂100質量部中にポリプロピレンを16質量部以上80質量部以下、より好ましくは20質量部以上60質量部以下の範囲で混合することが好ましい。ポリプロピレンが16質量部以上であると、耐熱性が飛躍的に向上する。80質量部以下であれば、高密度ポリエチレンと微細粒子を含有する組成物における延伸性は一層良好となり好ましい。
本発明において使用するポリオレフィン樹脂または本発明の製造方法により得られた微多孔膜のマトリックスポリマーの粘度平均分子量は、5万以上1000万未満が好ましく、より好ましくは20万以上300万未満、さらに好ましくは40万以上100万未満である。粘度平均分子量が5万以上であれば、溶融成形の際のメルトテンションが大きくなり成形性が向上しやすい上に、十分な絡み合いを付与しやすく高強度となりやすいので好ましい。粘度平均分子量が1000万以下であれば、均一な溶融混練を得やすい傾向があり、シートの成形性、特に厚み安定性に優れる傾向があるので好ましい。
ポリオレフィン樹脂には、本発明の利点を損なわない範囲で必要に応じて、フェノール系やリン系やイオウ系等の酸化防止剤、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色顔料等の添加剤を混合して使用できる。
本発明の製造方法は、ポリオレフィン樹脂及び微細粒子を含有する三次元網目構造の多孔シートを延伸する。微細粒子を含まないポリオレフィン樹脂単独の三次元網目構造の多孔シートをポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸する場合は、三次元網目構造を形成しているフィブリルが融解し、容易に流動するために無孔状のシート、または極めて透過性が低いシートとなる。これに対して、本発明のように、ポリオレフィン樹脂と微細粒子を含有する三次元網目構造の多孔シートをポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸する場合は、ポリオレフィン樹脂へ微細粒子が分散していることで、フィブリルが融解する温度以上であってもポリオレフィン樹脂へ分散した微細粒子による増粘効果により、フィブリルは形状を保持し、三次元網目構造を無孔化することなく、延伸による変形が可能となると考えられる。
三次元網目構造の多孔シートは、例えばポリオレフィン樹脂と可塑剤とを溶融混練した後、冷却し、可塑剤を抽出して多孔化する方法(いわゆる湿式相分離法)や、ポリオレフィン樹脂と無機充填材とを溶融混練してシート上に成形後、延伸によってポリオレフィン樹脂と無機充填材との界面を剥離させることで多孔化させる方法、ポリオレフィン樹脂を溶解後、ポリオレフィン樹脂に対する貧溶媒に浸漬させポリオレフィン樹脂を凝固させると同時に溶剤を除去することで多孔化させる方法などにより製造できる。好適には湿式相分離法により得られる。
多孔シートにおける微細粒子の含有量は、ポリオレフィン樹脂と微細粒子の合計質量に対して20質量%以上80質量%以下であることが望ましい。より好ましくは20質量%以上60質量%以下であり、さらに好ましくは40質量%以上60質量%以下である。20質量%以上の場合は、溶融時の増粘効果が十分に大きく、ポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸しても、良好な透過性を有する微多孔膜が得られやすい。80質量%以下であれば、高延伸倍率が可能であり、孔形状をよりフレキシブルに制御できるので好ましい。
微細粒子は、ポリオレフィン樹脂への分散性の点から、粒径が1nm以上であることが好ましい。上記微細粒子による増粘効果がより一層向上する点、延伸時において、ポリオレフィン樹脂と微細粒子間の界面剥離が起こりにくく孔形状をフレキシブルに制御出来やすい点から1μm未満であることが好ましい。微細粒子は、より好ましくは1nm以上100nm未満である。粒径は走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡にて計測できる。
微細粒子は、一次粒子内部に内部表面積を実質的に有さない、すなわち、一次粒子自身に微細な細孔を実質的に有さないことが好ましい。このような微細粒子を用いると例えば非水電解液電池用セパレータとして用いた場合に容量低下等の性能劣化を起こし難い傾向がある。理由は定かではないが、一次粒子内部に微細な細孔を実質的に有していなければ、通常の乾燥工程において容易に吸着水等を除去できるために、水分混在による容量低下を引き起こし難いと推測される。
微細粒子は、多孔シートの延伸温度以下の温度で、ポリオレフィン樹脂、及び可塑剤や添加剤等と不活性であり、かつ融解しないものが好ましい。具体的には、無機粒子、ポリオレフィン樹脂の融点よりも高い融点を有する有機粒子、又は融点を有さず、前記ポリオレフィン樹脂よりも高いガラス転移点を有する有機粒子であることが好ましい。有機粒子が融点を有さない場合は、そのガラス転移点がポリオレフィン樹脂の融点よりも高温であれば構わない。無機粒子としては、具体的には珪素、アルミニウム、チタン、マグネシウムなどの酸化物や窒化物、カルシウム、バリウムなどの炭酸塩や硫酸塩が好ましい。また、適宜、表面処理を施した無機粒子を用いることが出来る。例えば、水系溶媒を使用したろ過用途向け微多孔膜や水系電解液蓄電デバイス用セパレータを製造する場合は、親水性処理を施した無機粒子が好適であり、非水系電解液蓄電デバイス用セパレータを製造する場合は、疎水処理を施した無機粒子が好適である。有機粒子としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等の単独重合体、2種類以上のモノマーから選択された共重合体、その架橋体などの粒子が好ましい。
本発明の製造方法では、三次元網目構造の多孔シートをポリオレフィンの融点よりも高い温度で延伸する。三次元網目構造とは、繊維状のフィブリルが三次元方向にランダムに網目状に広がった構造である。フィブリル間にはポリオレフィンと微細粒子からなる凝集体が含まれていても構わない。例えば、フィブリルを有さない樹脂粉末の焼結シート等を延伸した場合には、焼結の接面にあるポリオレフィン分子鎖の絡み合い点が引き伸ばされるために、孔形状をフレキシブルに制御することは出来ない。また無孔シートを延伸した場合には、孔形状をフレキシブルに制御することは出来ないばかりか、透過性も低い。
多孔シートの気孔率は25%以上90%以下が好ましく、30%以上70%以下がより好ましく、35%以上60%以下がさらに好ましい。25%以上であれば、延伸時にポリオレフィン樹脂との界面剥離が起こりにくく孔形状をよりフレキシブルに制御出来やすい。90%以下であれば延伸によりいたずらに気孔率が増加する懸念が少なく、得られた微多孔膜はより高強度となりやすいので好ましい。
本発明では、多孔シートをポリオレフィンの融点より高温で延伸する。融点より高温で延伸することにより、孔形状をフレキシブルに制御することが出来、著しく透過性の優れた微多孔膜の製造方法を提案できる。また、延伸基材が、先に述べた通り、ポリオレフィン樹脂及び微細粒子を含有する三次元網目状多孔シートであることが、ポリオレフィンの融点よりも高温で延伸を施しても、透過性の優れた微多孔膜を製造できる必要条件である。好ましくは融点よりも50℃高い温度(融点+50℃)以下、より好ましくは融点よりも20℃高い温度(融点+20℃)以下で延伸する。融点+50℃以下であれば十分な膜強度を得られやすいために好ましい。本発明で言う融点とは、示差走査熱量計(DSC)にて測定した融解吸熱曲線のピークトップ温度のことである。単独のポリオレフィン樹脂、または2種類以上のポリオレフィン樹脂を用い、融解吸熱ピークが2つ以上ある場合は、その融解吸熱量が最も大きいピークトップ温度を本発明で言う融点とみなす。延伸とは面倍率を1倍以上に変形させる工程であり、延伸倍率は面倍率で1.01倍以上50倍以下が好ましく、1.1倍以上10倍以下がより好ましい。1.01倍以上では良好な透過性が得られる。50倍以下ではフィブリルの耐久性に優れる。
本発明の製造方法は、以下の(A)〜(E)工程を含む方法であることが好ましい。
(A)ポリオレフィン樹脂、微細粒子及び可塑剤を溶融混練する工程
(B)溶融物をシート状に成形する工程
(C)ポリオレフィン樹脂の融点以下で延伸する工程
(D)可塑剤を抽出する工程
(E)ポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸する工程
これら工程の順序、回数については特に制限はないが、好ましくは、(E)工程より前の工程で、(C)工程を施すことが好ましい。最も好ましい形態は、(A)→(B)→(C)→(D)→(E)の順で行う製造方法である。すなわち、
(a)ポリオレフィン樹脂、無機粒子及び可塑剤を溶融混練して溶融物を得る工程、
(b)該溶融物をシート状に成形し、シート状成形体を得る工程、
(c)該シート状成形体をポリオレフィン樹脂の融点以下の温度で延伸して延伸シートを得る工程、
(d)該延伸シートから可塑剤を抽出して多孔シートを得る工程、
(e)該多孔シートをポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸する工程
を含むポリオレフィン微多孔膜の製造方法が好ましい。本順序であれば、孔形状をフレキシブルに制御出来る上に、高透過性に加えて低収縮や高強度も兼ね備えた微多孔膜を得られるために好ましい。
(a)工程(又は(A)工程)で添加する可塑剤としては、ポリオレフィン樹脂と混合した際にポリオレフィン樹脂の融点以上において均一溶液を形成しうる不揮発性溶媒が好ましい。例えば、流動パラフィンやパラフィンワックス等の炭化水素類、フタル酸ジオクチルやフタル酸ジブチル等のエステル類、オレイルアルコールやステアリルアルコール等の高級アルコール等が挙げられる。特にポリオレフィン樹脂がポリエチレンの場合、流動パラフィンは、ポリエチレンとの相溶性が高く、延伸時に樹脂と可塑剤の界面剥離が起こりにくいために均一な延伸を実施しやすいので好ましい。
微細粒子の量比は、ポリオレフィン樹脂と微細粒子の合計質量に対して、微細粒子が20質量%以上80質量%以下であることが望ましい。より好ましくは20質量%以上60質量%以下であり、さらに好ましくは40質量%以上60質量%以下である。20質量%以上の場合は、溶融時の増粘効果が十分に大きく、ポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸しても、良好な透過性を有する微多孔膜が得られやすい。80質量%以下であれば、高延伸倍率が可能であり、孔形状をよりフレキシブルに制御できるので好ましい。
ポリオレフィン樹脂と微細粒子と可塑剤の比率については、均一な溶融混練が可能な比率であり、シート状の微多孔膜前駆体を成形しうるのに充分な比率であり、かつ生産性を損なわない程度であれば良い。具体的には、ポリオレフィン樹脂と微細粒子と可塑剤からなる組成物中に占める可塑剤の質量分率は、好ましくは30〜80質量%、更に好ましくは40〜70質量%である。可塑剤の質量分率が80質量%以下の場合、溶融成形時のメルトテンションが不足しにくく成形性が向上する傾向があるので好ましい。一方、質量分率が30質量%以上の場合は、延伸倍率の増大に伴い厚み方向に薄くなり、薄膜を得ることが容易となるので好ましい。また可塑化効果が十分なために結晶状の折り畳まれたラメラ晶を効率よく引き伸ばすことができ、高倍率の延伸ではポリオレフィン鎖の切断が起こらず均一かつ微細な孔構造となり強度も増加しやすい。
ポリオレフィン樹脂と微細粒子と可塑剤を溶融混練する方法は、ポリオレフィン樹脂と微細粒子を押出機、ニーダー等の樹脂混練装置に投入し、樹脂を加熱溶融させながら任意の比率で可塑剤を導入し、更に樹脂と微細粒子と可塑剤よりなる組成物を混練することにより、均一溶液を得る方法が好ましい。さらに好ましい方法としては予めポリオレフィン樹脂と微細粒子と可塑剤をヘンシェルミキサー等を用い所定の割合で事前混練する工程を経て、該混練物を押出機に投入し、加熱溶融させながら任意の比率で可塑剤を導入し更に混練することが挙げられる。
(b)工程(又は(B)工程)では、溶融物を押し出して冷却固化させシート状の微多孔膜前駆体(シート状成形体)を製造する。シート化は、ポリオレフィン樹脂と微細粒子と可塑剤の均一溶液を、Tダイ等を介してシート状に押し出し、熱伝導体に接触させて樹脂の結晶化温度より充分に低い温度まで冷却することにより行うことが好ましい。冷却固化に用いられる熱伝導体としては、金属、水、空気、あるいは可塑剤自身等が使用できるが、特に金属製のロールに接触させて冷却する方法が最も熱伝導の効率が高く好ましい。また、金属製のロールに接触させる際に、ロール間で挟み込むと、更に熱伝導の効率が高まり、またシートが配向して膜強度が増し、シートの表面平滑性も向上するためより好ましい。Tダイよりシート状に押出す際のダイリップ間隔は400μm以上3000μm以下が好ましく、500μm以上2500μmがさらに好ましい。ダイリップ間隔が400μm以上の場合には、メヤニ等が低減され、スジや欠点など膜品位への影響が少なく、その後の延伸工程に於いて膜破断などを防げるので好ましい。3000μm以下の場合は、冷却速度が速く冷却ムラを防げるほか、厚みの安定性を維持できるので好ましい。
(c)工程(又は(C)工程)における延伸温度は融点以下である。延伸温度が融点以下であれば、十分な配向を付与でき、高強度な微多孔膜が得られやすい。延伸方向は少なくとも一軸延伸である。二軸方向に高倍率延伸した場合、面方向に分子配向するため裂けにくく安定な構造となり高い突刺強度が得られる。延伸方法は同時二軸延伸、逐次二軸延伸、多段延伸、多数回延伸等のいずれの方法を単独もしくは併用することも構わないが、延伸方法が同時二軸延伸であることが突刺強度の増加や膜厚均一化の観点から最も好ましい。ここでいう同時二軸延伸とはMD方向の延伸とTD方向の延伸が同時に施される手法であり、各方向の変形率は異なっても良い。逐次二軸延伸とは、MD方向、またはTD方向の延伸が独立して施される手法であり、MD方向、またはTD方向に延伸がなされている際は、他方向が非拘束状態、または定長に固定されている状態にある。延伸倍率は、面倍率で20倍以上200倍未満の範囲が好ましく、さらには20倍以上100倍以下が、25倍以上50倍以下の範囲がさらに好ましい。各軸方向の延伸倍率はMD方向に4倍以上10倍以下、TD方向に4倍以上10倍以下の範囲が好ましく、MD方向に5倍以上8倍以下、TD方向に5倍以上8倍以下の範囲がさらに好ましい。総面積倍率が20倍以上の場合は、膜に十分な強度を付与でき、200倍未満では膜破断を防ぎ、高い生産性が得られるので好ましい。MD方向に4倍以上およびTD方向に4倍以上延伸した場合は、MD方向、TD方向共に膜厚ムラが小さい製品が得られやすいために好ましい。
(d)工程(又は(D)工程)ではシート状成形体から可塑剤を抽出する。可塑剤を抽出する方法はバッチ式、連続式のいずれでもよいが、抽出溶剤に微多孔膜を浸漬することにより可塑剤を抽出し、充分に乾燥させ、可塑剤を微多孔膜から実質的に除去することが好ましい。微多孔膜の収縮を抑えるために、浸漬、乾燥の一連の工程中に微多孔膜の端部を拘束することは好ましい。また、抽出後の微多孔膜中の可塑剤残存量は1質量%未満にすることが好ましい。
抽出溶剤は、ポリオレフィン樹脂かつ微細粒子に対して貧溶媒であり、かつ可塑剤に対して良溶媒であり、沸点がポリオレフィン微多孔膜の融点より低いことが望ましい。このような抽出溶剤としては、 例えば、n−ヘキサンやシクロヘキサン等の炭化水素類、塩化メチレンや1,1,1−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ハイドロフロロエーテルやハイドロフロロカーボン等の非塩素系ハロゲン化溶剤、エタノールやイソプロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテルやテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類が挙げられる。
(e)工程(又は(E)工程)では、多孔シートをポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸する。これにより、孔形状をフレキシブルに制御することが出来、著しく透過性の優れた微多孔膜の製造方法を提案できる。延伸方向は、孔形状に応じ適宜選択し行うことができる。延伸方法は同時二軸延伸、逐次二軸延伸、多段延伸、多数回延伸等のいずれの方法を単独もしくは併用することも構わない。
本発明の利点を損なわない範囲で各延伸過程に引き続いて、または後に熱固定及び熱緩和等の熱処理工程を加えることは、微多孔膜の収縮をさらに抑制する効果があり好ましい。
本発明の利点を損なわない範囲で、複数層からなる多孔シートを用いて実施することや、本発明で得られた微多孔膜を多層化しても構わない。
本発明の利点を損なわない範囲で後処理を行っても良い。後処理としては、例えば、界面活性剤等による親水化処理、及び電離性放射線等による架橋処理、熱可塑性樹脂や無機粒子等を片面もしくは両面に塗工する等が挙げられる。
次に、本発明の製造方法において製造される微多孔膜の好ましい形態について述べる。
微多孔膜における微細粒子の含有量は、ポリオレフィン樹脂と微細粒子の合計質量に対して、20質量%以上80質量%以下が望ましい。より好ましくは20質量%以上60質量%以下であり、さらに好ましくは40質量%以上60質量%以下である。20質量%以上の場合は、溶融時の増粘効果が十分に大きく、ポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸しても、良好な透過性を有する微多孔膜が得られやすい。80質量%以下であれば、高延伸倍率が可能であり、孔形状をよりフレキシブルに制御できるので好ましい。
微多孔膜の最終的な膜厚は2μm以上100μm以下の範囲が好ましく、5μm以上40μm以下の範囲がより好ましく、5μm以上35μm以下の範囲がさらに好ましい。膜厚が2μm以上であれば機械強度が十分であり、また、100μm以下であればセパレータの占有体積が減るため、電池の高容量化の点において有利となる傾向があるので好ましい。
気孔率は、好ましくは25%以上90%以下、より好ましくは40%以上80%以下、さらに好ましくは50%以上80%以下の範囲である。気孔率が25%以上では、透過性が低下しにくく、一方90%以下では電池セパレータとして使用した場合に自己放電の可能性が少なく信頼性があるので好ましい。
透気度は、1秒以上500秒以下、より好ましくは5秒以上200秒以下、さらに好ましくは10秒以上100秒以下の範囲である。透気度が1秒以上では電池用セパレータとして使用した際に自己放電が少なく、500秒以下では良好な出力特性が得られるので好ましい。
突刺し強度は3N/20μm以上好ましい。3N/20μm以上では、電池捲回時における脱落した活物質等による破膜を抑制出来る。また充放電に伴う電極の膨張収縮により短絡する懸念が少ない。上限は特に制限されないが、加熱時の配向緩和による幅収縮を低減できる点から、20N/20μm以下が好ましい。より好ましくは4N/20μm以上20N/20μm以下、より好ましくは5N/20μm以上10N/20μmである。
高温時における熱収縮は30%以下が好ましい。MD(Machine Direction)方向、TD(Transverse Direction)方向とも小さいことが好ましいが、特に電池用セパレータとして使用した場合には、TD方向に低収縮であることが好ましい。MD方向とは、微多孔膜を製造する際の進行方向、すなわち長さ方向であり、TD方向とは、MD方向と直角をなす方向、すなわち幅方向である。高温下(例えば150℃)におけるTD方向の収縮は、電池の安全性確保の点から30%以下が好ましく、より好ましくは25%以下であり、さらに好ましくは20%以下である。下限は特に制限されないが、電極との密着性の観点から1%以上が好ましい。
微多孔膜の孔径は目的に応じてフレキシブルに制御出来る。孔径の長径/短径比は、1.01以上100以下が好ましく、より好ましくは1.5以上50以下、さらに好ましくは2以上20以下である。1.01以上であれば、ろ過膜として使用した場合には透過性の目詰りによる透過性の低減が少なく、100以下であればフィブリルの耐久性に優れる。長径、および短径の方向は、MD方向、TD方向、および任意の方向を微多孔膜の使用目的に応じて選択出来る。
次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を制限するものではない。実施例における試験方法は次の通りである。
<微多孔膜の評価>
(1)粘度平均分子量
デカヒドロナフタリンへ試料の劣化防止のため2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを0.1w%の濃度となるように溶解させ、これ(以下DHNと略す)を試料溶媒として用いる。微多孔膜をDHNへ0.1w%の濃度となるように150℃で溶解させる。その溶液をろ過し、微細粒子を除去し試料溶液とする。もしくは、微細粒子は溶解するがポリオレフィン樹脂は溶解または反応しない溶液に微多孔膜を浸漬することで、微細粒子を先に抽出除去した微多孔膜を用いても良い。作成した試料溶液を10ml採取し、キャノンフェンスケ粘度計(SO100)により135℃での標線間通過秒数(t)を計測する。また、DHNを150℃に加熱した後、10ml採取し、同様の方法により粘度計の標線間を通過する秒数(t)を計測する。得られた通過秒数t、tBを用いて次の換算式により極限粘度[η]を算出した。
[η]=((1.651t/tB−0.651)0.5−1)/0.0834
求められた[η]より、次式により粘度平均分子量(Mv)を算出した。
[η]=6.77×10−4Mv0.67
(2)一次粒径
走査型電子顕微鏡(SEM)「型式S−4800、HITACHI社製」を用いて測定した。試料はオスミウム蒸着したものを用い、加速電圧1.0kVで観察した。
(3)膜厚
微小測厚器(東洋精機製 タイプKBM)を用いて室温23℃で測定した。
(4)気孔率
10cm×10cm角の試料を微多孔膜から切り取り、その体積(cm)と質量(g)を求め、それらと膜密度(g/cm)より、次式を用いて計算した。
体積(cm)=10×10×膜厚(μm)/10000
気孔率(%)=(体積−質量/混合組成物の密度)/体積×100
なお、混合組成物の密度は、用いたポリオレフィン樹脂と微細粒子の各々の密度と混合比より計算で求められる値を用いた。
(5)透気度
JIS P−8117準拠のガーレー式透気度計(東洋精機製)にて測定した。
(6)突刺強度
カトーテック製のハンディー圧縮試験器KES−G5(商標)を用いて、開口部の直径11.3mmの試料ホルダーで微多孔膜を固定した。次に固定された微多孔膜の中央部を、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度2mm/secで、25℃雰囲気下にて突刺試験を行うことにより、最大突刺荷重として生の突刺強度(N)を得た。これに20(μm)/膜厚(μm)を乗じることにより20μm膜厚換算突刺強度(N/20μm)を算出した。
(7)収縮率
MD120mm×TD120mm角の試料を微多孔膜から切り出し、TD100mm間隔で3箇所、油性ペンで印をつけた。A4サイズ、目付け64g/m、紙厚0.092mmのコピー用紙(KOKUYO製)で微多孔膜を挟み、コピー用紙の側辺をホッチキスで綴じた。150℃下のオーブン中に水平に置き1時間放置した。その後、空冷し、印間のTD長さ(mm)を測定した。3箇所の平均値より収縮率を算出した。
収縮率(%)=(1−TD長さ(mm)/100)×100
(8)MD/TD孔径比
微多孔膜の孔径は、走査型電子顕微鏡(SEM)「型式S−4800、HITACHI社製」を用いて測定した。試料はオスミウム蒸着したものを用い、加速電圧1.0kVで観察した。表面写真5cm×5cmあたりに10〜300個程度の孔が存在する倍率で観察、印刷し、その表面写真より存在する孔のMD径とTD径をカウントし、その平均値よりMD/TD孔径比を算出した。本実施例1では30000倍の倍率で観察し測定した。
(9)融点
島津製作所社製DSC60を使用し測定した。多孔シートを直径5mmの円形に打ち抜き、数枚重ね合わせて3mgとしたのを測定サンプルとして用いた。これを直径5mmのアルミ製オープンサンプルパンに敷き詰め、クランピングカバーを乗せサンプルシーラーでアルミパン内に固定した。窒素雰囲気下、昇温速度10℃/minで30℃から200℃までを測定し、融解吸熱曲線を得た。得られた融解吸熱曲線のピークトップ温度を融点(Tm[℃])とした。
[実施例1]
粘度平均分子量(Mv)27万の高密度ポリエチレン「SH800」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を22.5質量部、Mv200万の超高分子量ポリエチレン「UH850」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を15質量部、一次粒径が15nmであるシリカ「DM10C」(商標、(株)トクヤマ製)を25質量部、可塑剤として流動パラフィン「スモイル P−350P」(商標、(株)松村石油研究所製)を37.5質量部、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.3質量部添加したものをスーパーミキサーにて予備混合した。得られた混合物をフィーダーにより二軸同方向スクリュー式押出機フィード口へ供給した。また溶融混練し押し出される全混合物中に占める全流動パラフィン量が60質量部となるように、流動パラフィンを二軸押出機シリンダーへサイドフィードした。溶融混練条件は、設定温度200℃、スクリュー回転数180rpm、吐出量12kg/hで行った。続いて、溶融混練物をTダイを経て表面温度40℃に制御された冷却ロール間に押出し、厚み1480μmのシート状のポリオレフィン組成物を得た。次に連続して同時二軸テンターへ導き、縦方向に7倍、横方向に7倍に同時二軸延伸を行った。この時同時二軸テンターの設定温度は121℃とした。次に塩化メチレン槽に導き、十分に塩化メチレンに浸漬して流動パラフィンを抽出除去した。その後塩化メチレンの乾燥を行い、三次元網目構造の多孔シートを得た。得られた多孔シートの融点は137℃であった。さらに多孔シートを、出口倍率を1.2倍に設定した横テンターに導きTD方向に延伸し巻取りを行い微多孔膜を得た。このときTD延伸部の設定温度は145℃とした。製膜条件および得られた微多孔膜の特性を表1に示す。
[実施例2]
粘度平均分子量(Mv)27万の高密度ポリエチレン「SH800」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を17.5質量部、Mv200万の超高分子量ポリエチレン「UH850」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を12.5質量部、一次粒径が13nmであるアルミナ「AluC」(商標、Degussa製)を37質量部、可塑剤として流動パラフィン「スモイル P−350P」(商標、(株)松村石油研究所製)を33質量部、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.3質量部添加したものをスーパーミキサーにて予備混合した以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。製膜条件および得られた微多孔膜の特性を表1に示す。
[実施例3]
実施例2のアルミナ「AluC」(商標、Degussa製)のかわりに、一次粒径が40nmであるチタニア「TTO−55(S)」(石原産業(株)製)を使用した以外は実施例2と同様にして微多孔膜を得た。製膜条件および得られた微多孔膜の特性を表1に示す。
[実施例4]
多孔シートのTD延伸倍率を1.6倍に変更した以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。製膜条件および得られた微多孔膜の特性を表1に示す。
[実施例5]
実施例1の横テンターでのTD延伸のかわりに、ロール延伸機でのMD延伸を実施した。巻取速度/繰出速度比を2.0倍に設定し、ロール温度145℃でMD延伸をした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。製膜条件および得られた微多孔膜の特性を表1に示す。
[実施例6]
粘度平均分子量(Mv)27万の高密度ポリエチレン「SH800」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を22.5質量部、Mv200万の超高分子量ポリエチレン「UH850」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を15質量部、一次粒径が15nmであるシリカ「DM10C」(商標、(株)トクヤマ製)を25質量部、可塑剤として流動パラフィン「スモイル P−350P」(商標、(株)松村石油研究所製)を37.5質量部、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.3質量部添加したものをスーパーミキサーにて予備混合した。得られた混合物をフィーダーにより二軸同方向スクリュー式押出機フィード口へ供給した。また溶融混練し押し出される全混合物中に占める全流動パラフィン量が60質量部となるように、流動パラフィンを二軸押出機シリンダーへサイドフィードした。溶融混練条件は、設定温度200℃、スクリュー回転数180rpm、吐出量12kg/hで行った。続いて、溶融混練物をTダイを経て表面温度40℃に制御された冷却ロール間に押出し、厚み2200μmのシート状のポリオレフィン組成物を得た。次に連続して同時二軸テンターへ導き、縦方向に7倍、横方向に7倍に同時二軸延伸を行った。この時同時二軸テンターの設定温度は124℃である。次に塩化メチレン槽に導き、十分に塩化メチレンに浸漬して流動パラフィンを抽出除去した。その後塩化メチレンの乾燥を行った。さらに出口倍率を0.96倍に設定した横テンターに導きTD方向に熱緩和し巻取りを行い、三次元網目構造の多孔シートを得た。このときTD緩和部の設定温度は150℃とした。得られた多孔シートの融解吸熱曲線は2つのピークトップを示した。融解吸熱量が大きい方のピークトップより求めた融点は130℃であった。次に多孔シートをロール延伸機を用いてMD延伸し、微多孔膜を得た。このとき、巻取速度/繰出速度比は2.5倍に設定し、ロール温度は145℃とした。製膜条件および得られた微多孔膜の特性を表1に示す。
[実施例7]
粘度平均分子量(Mv)27万の高密度ポリエチレン「SH800」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を17.5質量部、Mv200万の超高分子量ポリエチレン「UH850」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を12.5質量部、一次粒径が13nmであるアルミナ「AluC」(商標、Degussa製)を37質量部、可塑剤として流動パラフィン「スモイル P−350P」(商標、(株)松村石油研究所製)を33質量部、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.3質量部添加したものをスーパーミキサーにて予備混合した以外は実施例6と同様にして微多孔膜を得た。製膜条件および得られた微多孔膜の特性を表1に示す。
[実施例8]
粘度平均分子量(Mv)27万の高密度ポリエチレン「SH800」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を18質量部、Mv200万の超高分子量ポリエチレン「UH850」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を12質量部、Mv40万のホモポリプロピレン「H−100M」(プライムポリマー製)を7.5質量部、一次粒径が15nmであるシリカ「DM10C」(商標、(株)トクヤマ製)を25質量部、可塑剤として流動パラフィン「スモイル P−350P」(商標、(株)松村石油研究所製)を37.5質量部、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1.0質量部添加したものをスーパーミキサーにて予備混合した。得られた混合物をフィーダーにより二軸同方向スクリュー式押出機フィード口へ供給した。また溶融混練し押し出される全混合物中に占める全流動パラフィン量が60質量部となるように、流動パラフィンを二軸押出機シリンダーへサイドフィードした。溶融混練条件は、設定温度200℃、スクリュー回転数180rpm、吐出量12kg/hで行った。続いて、溶融混練物をTダイを経て表面温度40℃に制御された冷却ロール間に押出し、厚み1480μmのシート状のポリオレフィン組成物を得た。次に連続して同時二軸テンターへ導き、縦方向に7倍、横方向に7倍に同時二軸延伸を行った。この時同時二軸テンターの設定温度は121℃とした。次に塩化メチレン槽に導き、十分に塩化メチレンに浸漬して流動パラフィンを抽出除去した。その後塩化メチレンの乾燥を行い、三次元網目構造の多孔シートを得た。得られた多孔シートの融解吸熱曲線は2つのピークトップを示した(137℃、163℃)。融解吸熱量が最も大きいピークより求めた融点は137℃であった。次に多孔シートをロール延伸機を用いてMD延伸し、微多孔膜を得た。このとき、巻取速度/繰出速度比は1.5倍に設定し、ロール温度は145℃とした。製膜条件および得られた微多孔膜の特性を表1に示す。
[実施例9]
粘度平均分子量(Mv)27万の高密度ポリエチレン「SH800」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を14.4質量部、Mv200万の超高分子量ポリエチレン「UH850」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を9.6質量部、Mv40万のホモポリプロピレン「H−100M」(プライムポリマー社製)を6質量部、一次粒径が13nmであるアルミナ「AluC」(商標、Degussa製)を37質量部、可塑剤として流動パラフィン「スモイル P−350P」(商標、(株)松村石油研究所製)を33質量部、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.3質量部添加したものをスーパーミキサーにて予備混合した以外は実施例8と同様にして微多孔膜を得た。製膜条件および得られた微多孔膜の特性を表1に示す。
[比較例1]
粘度平均分子量(Mv)27万の高密度ポリエチレン「SH800」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を22.5質量部、Mv200万の超高分子量ポリエチレン「UH850」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を15質量部、一次粒径が15nmであるシリカ「DM10C」(商標、(株)トクヤマ製)を25質量部、可塑剤として流動パラフィン「スモイル P−350P」(商標、(株)松村石油研究所製)を37.5質量部、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.3質量部添加したものをスーパーミキサーにて予備混合した。得られた混合物をフィーダーにより二軸同方向スクリュー式押出機フィード口へ供給した。また溶融混練し押し出される全混合物中に占める全流動パラフィン量が60質量部となるように、流動パラフィンを二軸押出機シリンダーへサイドフィードした。溶融混練条件は、設定温度200℃、スクリュー回転数180rpm、吐出量12kg/hで行った。続いて、溶融混練物をTダイを経て表面温度40℃に制御された冷却ロール間に押出し、厚み1480μmのシート状のポリオレフィン組成物を得た。次に連続して同時二軸テンターへ導き、縦方向に7倍、横方向に7倍に同時二軸延伸を行った。この時同時二軸テンターの設定温度は121℃とした。次に塩化メチレン槽に導き、十分に塩化メチレンに浸漬して流動パラフィンを抽出除去した。その後塩化メチレンの乾燥を行い、微多孔膜を得た。得られた試料の融点は137℃であった。製膜条件および得られた微多孔膜の特性を表2に示す。
[比較例2]
比較例1で得られた微多孔膜を出口倍率を1.6倍に設定した横テンターに導きTD方向に延伸した後、巻取り、微多孔膜を得た。TD延伸部の設定温度は130℃とした。製膜条件および得られた微多孔膜の特性を表2に示す。
[比較例3]
比較例1で得られた微多孔膜をロール延伸機でMD延伸した。このとき、巻取速度/繰出速度比は2.0倍に設定し、ロール温度は120℃とした。製膜条件および微多孔膜の特性を表2に示す。
[比較例4]
比較例1で得られた微多孔膜を、出口倍率を0.92倍に設定した横テンターに導きTD方向に熱緩和を行い、微多孔膜を得た。TD緩和部の設定温度は150℃とした。製膜条件および微多孔膜の特性を表2に示す。
[比較例5]
粘度平均分子量(Mv)27万の高密度ポリエチレン「SH800」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を60質量部、Mv200万の超高分子量ポリエチレン「UH850」(商標、旭化成ケミカルズ(株)製)を40質量部、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.3質量部添加し、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドし、ポリマー等混合物を得た。得られた混合物をフィーダーにより二軸同方向スクリュー式押出機フィード口へ供給した。また溶融混練し、押し出される全混合物中に占める全流動パラフィン量が65質量部となるように、流動パラフィンを二軸押出機シリンダーへサイドフィードした。溶融混練条件は、設定温度200℃、スクリュー回転数180rpm、吐出量12kg/hで行った。続いて、溶融混練物をTダイを経て表面温度40℃に制御された冷却ロール間に押出し、厚み1480μmのシート状のポリオレフィン組成物を得た。次に連続して同時二軸テンターへ導き、縦方向に7倍、横方向に7倍に同時二軸延伸を行った。この時同時二軸テンターの設定温度は123℃である。次に塩化メチレン槽に導き、十分に塩化メチレンに浸漬して流動パラフィンを抽出除去した。その後塩化メチレンの乾燥を行い、三次元網目構造の多孔シートを得た。得られた多孔シートの融点は137℃であった。さらに得られた多孔シートを、出口倍率を1.2倍に設定した横テンターに導きTD方向に延伸し巻取りを行い、微多孔膜を得た。このときTD延伸部の設定温度は145℃とした。製膜条件および得られた微多孔膜の特性を表2に示す。
Figure 2008214425
Figure 2008214425
表1、2から明らかなように実施例1〜8において、延伸方向、倍率により孔形状を容易に制御出来るのに対し、比較例1〜3では孔形状は延伸を施しているにもかかわらず、変化が小さい。また比較例4,5では、透過性が著しく劣る。本発明では、ポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸することにより、透過性に優れ、孔形状をフレキシブルに制御出来る微多孔膜の製造方法といえる。
本発明によれば、高透過性を有する微多孔膜を提供できる。更に、孔形状をフレキシブルに制御出来る。そのため、透過量と選択透過性を必要とするろ過膜等に適した微多孔膜や、出力特性等の電気特性と生産性に優れた蓄電池用セパレータ等として特に好適な微多孔膜の製造方法として利用できる。

Claims (9)

  1. ポリオレフィン樹脂と微細粒子を含有する三次元網目構造の多孔シートを該ポリオレフィン樹脂の融点よりも高温で延伸するポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  2. 微細粒子が無機粒子前記ポリオレフィン樹脂の融点よりも高い融点を有する有機粒子、又は融点を有さず、前記ポリオレフィン樹脂よりも高いガラス転移点を有する有機粒子である請求項1に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  3. 微細粒子の一次粒径が、1nm以上1μm未満である請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  4. ポリオレフィン微多孔膜の突刺強度が3N/20μm以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  5. 多孔シートの空孔率が25%以上である請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  6. ポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸する前にポリオレフィン樹脂の融点以下の温度で少なくとも一回以上延伸する請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  7. (a)ポリオレフィン樹脂、無機粒子及び可塑剤を溶融混練して溶融物を得る工程、
    (b)該溶融物をシート状に成形し、シート状成形体を得る工程、
    (c)該シート状成形体をポリオレフィン樹脂の融点以下の温度で延伸して延伸シートを得る工程、
    (d)該延伸シートから可塑剤を抽出して多孔シートを得る工程、
    (e)該多孔シートをポリオレフィン樹脂の融点より高温で延伸する工程、
    を含むポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  8. ポリオレフィン微多孔膜が蓄電池セパレータ用である請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法によって得られるポリオレフィン微多孔膜。
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