JP2008213143A - スローアウェイ工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】適正な逃げ角を取ることができることと、底刃を使用するフライスカッタ仕様のような場合に、工具の回転外周面側に位置する辺部が工具回転軸線に対して大きい角度を持たないことを両立してコーナ数が最も多い長寿命のスローアウェイ工具用チップを用いたスローアウェイ工具を提供すること。
【解決手段】スローアウェイ工具において、側面形状が7角形であるスローアウェイ工具用チップ10が工具本体2に取り付けられている。
【選択図】 図3

Description

この発明は、スローアウェイ工具用チップを用いたスローアウェイ工具に関するものである。
シャンク部を含む工具本体に超硬チップが交換可能にクランプされるクランプ工具として、3角形、4角形、菱形の超硬チップ(スローアウェイチップ)の各コーナを順次使用するスローアウェイ工具はよく知られている。スローアウェイ工具には、フライスカッタ、エンドミル等がある。
現状のスローアウェイチップは、通常、片面のみの使用で、再研磨されずに使い捨てされるから、使用回数を増やすためには、チップ形状を多角形状にし、一つのチップのコーナ数が多いことがよい。
しかし、チップのコーナ数が多くなると、すなわち、多角数が増えると、その多角数に応じて隣接片間の角度が小さくなるため、適正な逃げ角を取れなくなり、切削効率を犠牲にすることになる。
また、スローアウェイチップの制限、特に、底刃を使用するフライスカッタ仕様のスローアウェイ工具では、スローアウェイチップの一つの辺部を底刃とした場合に、工具の回転外周面側に位置する辺部が工具回転軸線に対して大きい角度を持たないことが要求される。これは、その角度が大きいと、工具の回転外周面側に位置する辺部(コーナ部)が外側に出っ張る量が増え、この出張り部分とワークとの干渉回避のために、コーナ切削性が低下するからである。
この発明は、上述の如き問題点を解消するためになされたもので、適正な逃げ角を取ることができることと、底刃を使用するフライスカッタ仕様のような場合に、工具の回転外周面側に位置する辺部が工具回転軸線に対して大きい角度を持たないことを両立してコーナ数が最も多い長寿命のスローアウェイ工具用チップを用いるスローアウェイ工具を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するために、この発明によるスローアウェイ工具において、側面形状が7角形であるスローアウェイ工具用チップが工具本体に取り付けられていることを特徴としている。このスローアウェイ工具用チップの側面形状は正7角形とすることができる。
この発明によるスローアウェイ工具用チップは、更に、両側面が互いに平行面とされ、表裏反転して使用できるリバーシブルタイプであることを特徴としている。
本発明によれば、側面形状が7角形であるスローアウェイ工具用チップを工具本体に取付けることにより、スローアウェイ工具用チップが、適正な逃げ角を取ることができることと、底刃を使用するフライスカッタ仕様のような場合に、工具の回転外周面側に位置する辺部が工具回転軸線に対して大きい角度を持たないことが両立してコーナ数が多く、耐久時間が長い長寿命チップとなり、経済性の向上に併せて省資源化が図られる。
以下に添付の図を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明する。図1〜図4はこの発明によるスローアウェイ工具用チップ(以下、チップと略称する)を有するスローアウェイ工具およびチップの一つの実施の形態を示している。
スローアウェイ工具は、シャンク部1を有する工具本体2と、工具本体2にボルト3によって着脱可能に固定されたクランプ爪4によってクランプされたチップ10とにより構成されている。このスローアウェイ工具は、フライスカッタとして構成され、チップ10は、工具本体2の先端部に、120度の回転角をもって3個設けられている。
チップ10は、超硬合金等により側面形状が正7角形をなす多角形に形成されており、7個の辺部11〜11と、7個のコーナ部12〜12を有しており、両側面13a、13bが互いに平行面になっている。このチップ10の隣接する辺部間の角度(内角)θは略128度58分程度であり、図4に示されているように、切削刃角βを45度に設定すると、底逃げ角αを6.42度に確保できる。
チップ10は、正7角形であるから、隣接する辺部間の外側の角度が略128度58分程度で、底逃げ角αを適正角に設定でき、この取付角度において、工具の回転外周面側に位置する辺部(図3(a)では辺部11)が工具回転軸線Xに対して大きい角度を持つことがなく、コーナ部(図3(a)では辺部12)の出張り量tは小さい値に止められる。
これにより、チップ10は、適正な逃げ角αを取ることができることと、底刃を使用するフライスカッタ仕様のような場合に、工具の回転外周面側に位置する辺部が工具回転軸線に対して大きい角度を持たないことを両立してコーナ数7になり、しかも、両側面13a、13bが互いに平行面になっていることにより、表裏反転して使用できるリバーシブルタイプとなり、7×2のコーナ数が得られるようになり、使用可能時間(耐久時間)が長い長寿命チップになる。
また、両側面13a、13bが互いに平行面であることにより、チップ10の全体形状が単純なものになり、チップ製作性がなく、ユーザサイドでも、簡単に再研磨して再使用することも可能になる。
この発明によるスローアウェイ工具用チップを有するスローアウェイ工具の一つの実施の形態を示す全体図である。 この発明によるスローアウェイ工具用チップを有するスローアウェイ工具の拡大先端面図である。 (a)はこの発明によるスローアウェイ工具用チップの一つの実施の形態を示す側面図、(b)は同じくそれの端面図である。 切削角度βを45度に設定すると、底逃げ角αを6.42度に確保できることを示す説明図である。
符号の説明
1 シャンク部
2 工具本体
3 ボルト
4 クランプ爪
10 チップ
11〜11 辺部
12〜12 コーナ部

Claims (4)

  1. スローアウェイ工具において、側面形状が7角形であるスローアウェイ工具用チップが工具本体に取り付けられていることを特徴とするスローアウェイ工具。
  2. スローアウェイ工具において、側面形状が正7角形であるスローアウェイ工具用チップが工具本体に取り付けられていることを特徴とするスローアウェイ工具。
  3. 前記スローアウェイ工具用チップは、両側面が互いに平行面であることを特徴とする請求項1又は2記載のスローアウェイ工具。
  4. 前記スローアウェイ工具用チップは、底逃げ角を有するように前記工具本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載のスローアウェイ工具。
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