JP2008208288A - 光輝調熱変色性成形用樹脂組成物及びそれを用いた光輝調熱変色性成形体 - Google Patents

光輝調熱変色性成形用樹脂組成物及びそれを用いた光輝調熱変色性成形体 Download PDF

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Abstract

【目的】 より輝度の高い光彩色を呈すると共に、可逆熱変色性材料の温度変色によって、より多彩な色変化を呈することのできる光輝調熱変色性成形用樹脂組成物及びそれを用いた光輝調熱変色性成形体を提供する。
【構成】 扁平ガラス片の表面を二酸化ケイ素で被覆し、更に二酸化チタンで被覆した光輝性顔料と、電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性化合物、及び前記両者の呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体を必須三成分として含む熱変色性組成物と、成形用樹脂とからなる光輝調熱変色性成形用樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は光輝調熱変色性成形用樹脂組成物及びそれを光輝調熱変色性成形体に関する。更に詳細には、光彩色と温度変化による色変化とが織りなす多彩な様相を呈する光輝調熱変色性成形用樹脂組成物及びそれを用いた光輝調熱変色性成形体に関する。
従来、金属光沢調を呈する熱変色性樹脂組成物に関して、本出願人による幾つかの提案が既に開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平6−107851号公報 特開2001−72883号公報
前記提案は、天然雲母やガラスフレークの表面を酸化チタンで被覆した金属光沢顔料と熱変色性材料を樹脂中にブレンドしたものであり、酸化チタンの被覆率により金色、銀色、或いは、メタリック色の金属光沢色を呈すると共に、温度変化によって可逆熱変色性組成物が色変化することにより異なる様相を視覚することができ、示温、装飾、玩具要素等、多様な分野に適用性を有している。
本発明者は、この種の金属光沢調熱変色性樹脂組成物の視覚効果について更に追求し、より輝度の高い光彩色を呈すると共に、可逆熱変色性材料の温度変色によって、より多彩な色変化を呈することのできる光輝調熱変色性成形用樹脂組成物及びそれを用いた光輝調熱変色性成形体を提供しようとするものである。
本発明の光輝調熱変色性成形用樹脂組成物は、扁平ガラス片の表面を二酸化ケイ素で被覆し、更に二酸化チタンで被覆した光輝性顔料と、電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性化合物、及び前記両者の呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体を必須三成分として含む熱変色性組成物と、成形用樹脂とからなることを要件とする。
更に、前記光輝性顔料が、厚み1μm以下、平均粒子径10〜200μmの範囲にあること、ペレット、粉末、又はペーストの何れかの形態であることを要件とする。
更には、前記樹脂組成物を使用して射出成形、押出成形、ブロー成形、又は注型成形のいずれかにより成形された光輝調熱変色性成形体を要件とする。
本発明により、輝度の高い光彩色を発現することにより得られる光輝効果と、温度変化による色彩変化とが織りなす、より多彩な様相変化によって特異な光輝調熱変色性成形用樹脂組成物とそれを用いた成形体を提供でき、玩具要素、装飾要素、示温要素、差別化要素等、多様な分野に適用することができる。
本発明者は、特定の光輝性顔料を用いることによって、可逆熱変色性組成物の温度変化による色変化に加えて、輝度の高い光彩色を付与することで、多彩な様相変化を現出させることができる光輝調熱変色性成形用組成物が得られることを見いだした。
本発明に用いられる光輝性顔料は、扁平ガラス片の表面を二酸化ケイ素で被覆し、更に二酸化チタンで被覆した二層被覆型の顔料である。
前記二酸化ケイ素はガラスよりも硬度が高く、耐酸性に優れているため、芯となるガラス片の厚みを薄くしても割れ難い状態を維持できる(具体的には厚み1μm以下)。よって、反射面積あたりの重量を小さくすることができると共に、顔料の光透過性を向上することが可能となる。
そのため従来のガラスフレーク顔料(ガラスフレークの表面を酸化チタンで被覆した顔料)等の金属光沢顔料を用いた場合と較べると、光透過性の向上に伴って同一量の添加においてはより高い光輝性を発現でき、顔料粒子の軽量化による光輝層中での分散性が向上される。
前記光輝性顔料としては、平均粒子径10〜200μmのものが好適である。粒子径が前記範囲から外れる場合、樹脂組成物や成形体中での光輝性顔料の配向及び安定性に悪影響を及ぼして実用が制限されことがある。
前記光輝性顔料としては、メルク社製の商品名「ミラバル」品番:5311 Scenic White、5411 Magic White KU28、5420 Magic Gold、5421 Magic Copper、5422 Magic Red、5423 Magic Lilac、5424 Magic Blue、5425 Magic Turquoise、5426 Magic Green等が例示できる。
前記光輝性顔料は透明性を有しているので、色調の異なる複数の光輝性顔料を併用することもできる。
また、従来より公知の真珠光沢顔料、アルミニウム粉等の金属光沢顔料、染料、顔料、蛍光顔料、蓄光顔料等を併用することもできる。
前記真珠光沢顔料としては、天然雲母、合成雲母、ガラスフレーク、酸化アルミニウム等の表面を酸化チタン等の金属酸化物で被覆した顔料、コレステリック液晶型光輝性顔料等が挙げられる。
前記可逆熱変色性組成物としては、電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性化合物、呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体の三成分を含む組成物が好適に用いられる。具体的には、特公昭51−44706号公報、特公平1−29398号公報に記載されている可逆熱変色性組成物が挙げられる。
前記組成物は所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、変化前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の状態は、その状態が発現するのに要する熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、所謂、温度変化による温度−色濃度について小さいヒステリシス幅(ΔH)を示して変色するタイプである。
また、本出願人が提案した特公平4−17154号公報に記載されている、大きなヒステリシス特性を示して変色する感温変色性色彩記憶性熱変色性組成物、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、変色温度域より低温側から温度を上昇させていく場合と逆に変色温度より高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色するタイプの変色材であり、低温側変色点と高温側変色点の間の常温域において、前記低温側変色点以下又は高温側変色点以上の温度で変化させた状態を記憶保持できる特徴を有する熱変色性組成物も有効である。
更に、電子受容性化合物としてアルコキシフェノール化合物を用いた、昇温によって発色性を示す可逆熱変色性組成物を用いることもできる。
前記した可逆熱変色性組成物は、そのままの適用でも有効であるが、マイクロカプセルに内包して使用することが好ましい。それは、種々の使用条件において可逆熱変色性組成物は同一の組成に保たれ、同一の作用効果を奏することができるからである。
前記マイクロカプセルに内包させることにより、化学的、物理的に安定なマイクロカプセル顔料を構成でき、粒子径0.1〜100μm、好ましくは0.1〜30μmの範囲が実用性を満たす。
尚、マイクロカプセル化は、従来より公知の界面重合法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。更にマイクロカプセルの表面には、目的に応じて更に二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
前記成形用樹脂としては、従来より汎用の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等が適宜、目的に応じて適用される。
熱可塑性樹脂としては、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中高密度ポリエチレン、超高密度ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニルエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルホン、フッ素樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−プロピレン共重合樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−エチレン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−アクリル酸エステル−スチレン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂−塩化ビニルグラフト共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、石油系炭化水素樹脂、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ニトロセルロース、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリブテン、クマロン−インデン共重合物、フェノキシプラスチック等の熱可塑性樹脂。
エポキシ樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、エポキシアクリレート、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリ(p−ヒドロキシ安息香酸)、ポリウレタン、尿素樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
更に、本発明の成形用樹脂組成物には、必要に応じて各種光安定剤を添加することができる。
前記光安定剤は、(イ)、(ロ)、(ハ)成分からなる可逆熱変色性組成物の光劣化を防止するために含有され、0.3〜24重量%、好ましくは0.8〜16重量%の割合で含有される。
前記光安定剤のうち、紫外線吸収剤は、太陽光等に含まれる紫外線を効果的にカットして(イ)成分の光反応による励起状態によって生ずる光劣化を防止する。また、酸化防止剤、一重項酸素消光剤、スーパーオキシドアニオン消光剤、オゾン消光剤等は、酸化反応を抑制する。
前記光安定剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
尚、前記光安定剤は可逆熱変色性組成物と共にマイクロカプセルに内包してもよいし、マイクロカプセルに内包すると共に、成形用樹脂中にも添加することができる。
前記光輝調熱変色性成形用樹脂組成物は、通常、ペレットの形態に加工されており、各種成形機によりフイルム、シート、板、棒、パイプ、フィラメント、その他各種形状の造形物の成形に用いられる。
成形用樹脂として熱可塑性樹脂を用いた場合は、カレンダロール加工又はインフレーション加工によってフィルムを成形することができる。又、押出成形機により板状体、棒状体、パイプ、フィラメント等を成形することができる。
また、射出成形により種々の形態の造形物を成形することができ、例えば、乗物玩具、人形等の玩具形象の造形物、生活関連用品、運動具、各種屋内装置品等が挙げられ、更に、前記造形物の部品を成形することもできる。
メルトスピニング等により得たフィラメントは、織物や編物に用いられるだけでなく、植毛に用いることもできる。
熱硬化性樹脂を適用する系では、所定形状寸法の金型に充填することにより、種々の成形体を成形することができる。
前記のようにして得られる光輝調熱変色性成形体は、光輝調熱変色性成形用樹脂組成物と同様の可逆熱変色性を示す。
以下に具体的な実施例を示すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、実施例中の部は重量部である。
実施例1
光輝調熱変色性成形用樹脂組成物Aの作製
扁平ガラス片の表面を二酸化ケイ素で被覆し、更に二酸化チタンで被覆してなる光輝性顔料(メルク社製、商品名:Miraval 5411 Magic White KU28、粒子径20〜200μm)20部、可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料20部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤2部、ビカット軟化点90℃の低密度ポリエチレン1000部を均一に混合した後、押出成形機を用いて、シリンダー温度150℃、ダイス温度145℃の条件で成型し、常法により光輝調熱変色性成型用ペレットを得た。
尚、前記マイクロカプセル顔料は、2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン3部、4,4′−(2−メチル−プロピリデン)ビスフェノール6部、ステアリン酸ネオペンチル50部の相溶体からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂/アミン硬化剤の界面重合法によるカプセル化で得られたものであり、二つの変色点(低温側変色点:15℃、高温側変色点:32℃)をもつ感温変色性色彩記憶型マイクロカプセル顔料である。
前記成型用ペレットは、32℃以上に加温すると、可逆熱変色性組成物が消色するため無色になり、15℃以下では、可逆熱変色性組成物が黒色に発色し、輝度の高い金属光沢調の光彩色が視覚される。また、15〜32℃の範囲においては、一度32℃以上に加温した場合、15℃を越える温度までは可逆熱変色性組成物が無色であり光彩色は視覚されないが、15℃以下に冷却した場合、32℃未満までは可逆熱変色性組成物が黒色に発色した状態となり、輝度の高い金属光沢調の光彩色が視覚される。尚、この様相変化は温度変化により繰り返し行なうことができた。
光輝調熱変色性成形体の作製
前記ペレットを使用し、ブロー成形機によりシリンダー温度160℃の条件で厚さ約2mm、外径5cmの光輝調熱変色性球体を作製した。
前記球体は、光輝調熱変色性成形用樹脂組成物Aと同様の色変化を呈するものであった。
実施例2
光輝調熱変色性成形用樹脂組成物Bの作製
扁平ガラス片の表面を二酸化ケイ素で被覆し、更に二酸化チタンで被覆してなる光輝性顔料(メルク社製、商品名:Miraval 5311 Scenic White、粒子径10〜100μm)20部、可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料20部、蛍光ピンク色顔料1.5部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤2部、ビカット軟化点100℃のポリプロピレン1000部を均一に混合した後、押出成形機を用いて常法により光輝調熱変色性成型用ペレットを得た。
尚、前記マイクロカプセル顔料は、2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン3部、4,4′−(2−メチル−プロピリデン)ビスフェノール6部、ステアリン酸ネオペンチル50部の相溶体からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂/アミン硬化剤の界面重合法によるカプセル化で得られたものであり、二つの変色点(低温側変色点:15℃、高温側変色点:32℃)をもつ感温変色性色彩記憶型マイクロカプセル顔料である。
前記成型用ペレットは、32℃以上に加温すると、可逆熱変色性組成物が消色するため光彩色を呈する蛍光ピンク色になり、15℃以下では、可逆熱変色性組成物が黒色に発色するため、輝度の高い金属光沢調の光彩色が視覚される。また、15〜32℃の範囲においては、一度32℃以上に加温した場合、15℃より高温側では可逆熱変色性組成物が消色して光彩色を呈する蛍光ピンク色が視覚され、15℃以下に冷却した場合、32℃未満までは可逆熱変色性組成物が黒色に発色した状態となり、輝度の高い金属光沢調の光彩色が視覚される。尚、この様相変化は温度変化により繰り返し行なうことができた。
光輝調熱変色性成形体の作成
前記ペレットを使用し、射出成形機によりミニチュアカー形態の光輝調熱変色性成形体を作製した。
前記成形体は、光輝調熱変色性成形用樹脂組成物Bと同様の色変化を呈するものであった。
実施例3
光輝調熱変色性成形用樹脂組成物Cの作製
扁平ガラス片の表面を二酸化ケイ素で被覆し、更に二酸化チタンで被覆してなる光輝性顔料(メルク社製、商品名:Miraval 5422 Magic Red、粒子径20〜200μm)20部、可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料20部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤2部、ビカット軟化点105℃のリニア低密度ポリエチレン1000部を均一に混合した後、押出成形機を用いて、常法により2〜3mmの金属光沢調熱変色性成型用ペレットを得た。
尚、前記マイクロカプセル顔料は、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド1.5部、4,4′−(2−メチル−プロピリデン)ビスフェノール6部、ステアリン酸ネオペンチル50部の相溶体からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂/アミン硬化剤の界面重合法によるカプセル化で得られたものであり、二つの変色点(低温側変色点:15℃、高温側変色点:32℃)をもつ感温変色性色彩記憶型マイクロカプセル顔料である。
前記成型用ペレットは、32℃以上に加温すると、可逆熱変色性組成物が消色するため無色になり、15℃以下では、可逆熱変色性組成物が青色に発色して輝度の高い紫色の光彩色が視覚される。また、15〜32℃の範囲においては、一度32℃以上に加温した場合、15℃より高温側では可逆熱変色性組成物が消色して光彩色は視覚されず、15℃以下に冷却した場合、32℃未満までは可逆熱変色性組成物が青色に発色した状態となり、輝度の高い紫色の光彩色が視覚される。尚、この様相変化は温度変化により繰り返し行なうことができた。
光輝調熱変色性成形体の作製
前記ペレットを使用し、押出成形機によりシリンダー温度180℃の条件でシート成形を行ない、厚さ約1mmの光輝調熱変色性シートを得た。
前記シートは、光輝調熱変色性成形用樹脂組成物Cと同様の色変化を呈するものであった。
実施例4
光輝調熱変色性成形用樹脂組成物Dの作製
扁平ガラス片の表面を二酸化ケイ素で被覆し、更に二酸化チタンで被覆してなる光輝性顔料(メルク社製、商品名:Miraval 5422 5426 Magic Green、粒子径20〜200μm)40部、可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料30部、スチレン−ブタジエン共重合樹脂(メルトフローレート7.3)1000部、紫外線吸収剤10重量部、金属石鹸系滑剤0.5重量部を混合し、タンブラーミキサーで均一に分散した後、押出成形機を用いて光輝調熱変色性成形用ペレットを得た。
尚、前記マイクロカプセル顔料は、2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン3部、4,4′−(2−メチル−プロピリデン)ビスフェノール6部、セチルアルコール25部、カプリン酸ステアリル25部の相溶体からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂/アミン硬化剤の界面重合法によるカプセル化で得られた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料である。
前記成型用ペレットは、30℃以上になると可逆熱変色性組成物が消色するため無色になり、25℃未満では、可逆熱変色性組成物が黒色に発色し、輝度の高い緑色の光彩色が視覚される。尚、この様相変化は温度変化により繰り返し行なうことができた。
光輝調熱変色性成形体の作製
前記ペレットを使用し、射出成形機により厚さ3mm、縦5cm、横5cmの星型の光輝調熱変色性成形体を得た。
前記成形体は、光輝調熱変色性成形用樹脂組成物Dと同様の色変化を呈するものであった。

Claims (4)

  1. 扁平ガラス片の表面を二酸化ケイ素で被覆し、更に二酸化チタンで被覆した光輝性顔料と、電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性化合物、及び前記両者の呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体を必須三成分として含む熱変色性組成物と、成形用樹脂とからなる光輝調熱変色性成形用樹脂組成物。
  2. 前記光輝性顔料が、厚み1μm以下、平均粒子径10〜200μmの範囲にある請求項1記載の光輝調熱変色性成形用樹脂組成物。
  3. ペレット、粉末、又はペーストの何れかの形態である請求項1又は2記載の光輝調熱変色性成形用樹脂組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載された樹脂組成物を使用して射出成形、押出成形、ブロー成形、又は注型成形のいずれかにより成形された光輝調熱変色性成形体。
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