JP2001072883A - 金属光沢調熱変色性成形用樹脂組成物及びそれを用いた成形体 - Google Patents

金属光沢調熱変色性成形用樹脂組成物及びそれを用いた成形体

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JP2001072883A
JP2001072883A JP25431399A JP25431399A JP2001072883A JP 2001072883 A JP2001072883 A JP 2001072883A JP 25431399 A JP25431399 A JP 25431399A JP 25431399 A JP25431399 A JP 25431399A JP 2001072883 A JP2001072883 A JP 2001072883A
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color
metallic luster
thermochromic
resin
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Yutaka Shibahashi
裕 柴橋
Michiyuki Yasuda
満行 安田
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Pilot Ink Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光輝性に富み、キラキラ光る特異な金属光沢
色を呈し、温度変化により多彩な様相を視覚させる金属
光沢調熱変色性成形体及び前記成形体の製造に適用され
る樹脂組成物の提供。 【解決手段】 偏平ガラス片の表面を酸化チタンで被覆
した金属光沢顔料(A)と、熱変色性材料(B)と、成
形用樹脂(C)とからなる樹脂組成物、及び前記樹脂組
成物を用いて、射出成形、押出成形、ブロー成形、又は
注型成形により成形される金属光沢調熱変色性成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属光沢調熱変色性
成形用樹脂組成物及びそれを用いた成形体に関する。更
に詳細には、温度変化による色変化と共に金色、銀色、
メタリック色等の輝度の高い金属光沢を呈する金属光沢
調熱変色性成形体及び前記成形体の製造に適用される樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】金属光沢調を呈する熱変色性樹脂組成物
に関して、本出願人による幾つかの提案が既に開示され
ている(特開平6−107851号公報、特開平6−1
07852号公報、特開平6−107853号公報
等)。前記提案は、天然雲母の表面を酸化チタンで被覆
した金属光沢調顔料と熱変色性材料を樹脂中にブレンド
したものであり、金属光沢調の色変化を呈するため、示
温、装飾、玩具要素等、多様な分野に適用性を有してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、この種
の金属光沢調熱変色性材料の視覚効果について更に追求
し、光輝性に富み、キラキラ光る特異な金属光沢色を呈
し、温度変化により多彩な様相を視覚させる新たな金属
光沢調熱変色性材料、更に詳細には、金属光沢調熱変色
性成形用樹脂組成物及びそれを用いた成形体を提供しよ
うとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、偏平ガラス片
の表面を酸化チタンで被覆した金属光沢顔料(A)と、
電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性化合物、及び
前記両者の呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒
体を必須三成分として含む熱変色性材料(B)と、成形
用樹脂(C)とからなる金属光沢調熱変色性成形用樹脂
組成物を要件とする。更には、前記金属光沢顔料(A)
は、平均の厚みが1〜10μmの範囲にあり、平均の粒
度が5〜500μmの範囲にあること、熱変色性材料
(B)は、前記必須三成分を含む組成物をマイクロカプ
セルに内包させたマイクロカプセル形態の顔料であるこ
と、更には、前記樹脂組成物は、ペレット、粉末、又は
ペーストの何れかの形態であること、成形用樹脂(C)
100重量部に対し、金属光沢顔料(A)0.1〜39
重量部、熱変色性材料(B)0.5〜39重量部の割合
でブレンドされていると共に前記(A)/(B)=0.
1/1〜40/1(重量比)を満たすこと、等を要件と
する。更には、前記樹脂組成物を使用して射出成形、押
出成形、ブロー成形、又は注型成形の何れかにより成形
された金属光沢調熱変色性成形体を要件とする。
【0005】本発明は、偏平ガラス片の表面を酸化チタ
ンで被覆した金属光沢顔料(A)を主たる構成要素とす
るものであり、従来の天然雲母の表面を酸化チタンで被
覆した金属光沢顔料を適用する系に較べ、太陽光の下で
は顕著にキラキラと光る、金属光沢性の光輝効果を発現
させ、しかも前記光輝効果が遠近感と立体感を伴った様
相として視覚され、併存の熱変色性材料の温度変化によ
る変色効果とが織りなす多彩な様相を現出させ、特異性
と装飾性を満足させる。前記効果を補足説明すれば、前
記金属光沢顔料(A)は、個々の顔料が部分的に重なり
合ったりして、非平面状態に存在するため、光輝性と色
調が微妙に変化し、全体として立体感を有する多様な様
相を視覚させる。ここで、前記個々の顔料が重なり合っ
た部分にあっても、顔料自体の透明性に依存して、本来
の金属光沢性の光輝効果が損なわれることなく、有効に
発現できるのである。
【0006】前記金属光沢顔料(A)としては、鱗片状
のガラス片を酸化チタンで被覆した日本硝子繊維(株)
製の商品名「メタシャイン」品番:RCFSX−545
0TS(6041)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度4
50±145μm、金色〕、RCFSX−5200TS
(6042)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度200±
70μm、銀色〕、RCFSX−5140TS(604
3)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度140±45μ
m、銀色〕、RCFSX−5080TS(6044)
〔平均厚さ5±2μm、平均粒度80±30μm、銀
色〕、RCFSX−2080TS(6046)〔平均厚
さ2±1μm、平均粒度80±30μm、銀色〕、RC
FSX−K120TS(6043)〔平均厚さ20±5
μm、平均粒度120±20μm、銀色〕、RCFSX
−5090RC(8052)〔平均厚さ5±2μm、平
均粒度90±30μm、金色〕、RCFSX−5090
RC(8053)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度90
±30μm、メタリックグリーン〕、RCFSX−50
90RC(8069)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度
90±30μm、メタリックブルー〕、RCFSX−5
090RC(8070)〔平均厚さ5±2μm、平均粒
度90±30μm、メタリックパープル〕、RCFSX
−5090RC(8071)〔平均厚さ5±2μm、平
均粒度90±30μm、メタリックレッド〕等を例示で
きる。
【0007】前記熱変色性材料(B)は、電子供与性呈
色性有機化合物、電子受容性化合物、及び前記両者の呈
色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体を必須三成
分として含む、従来より公知の熱変色性組成物が有効で
あり、例えば、本出願人が提案した、特公昭51−44
706号公報、特公昭51−44707号公報、特公平
1−29398号公報等に記載のものが利用できる。前
記は所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色
し、変色点以上の温度域で消色状態、変色点未満の温度
域で発色状態を呈し、前記両状態のうち、常温域では特
定の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の状
態は、その状態が発現するのに要する熱又は冷熱が適用
されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用が
なくなれば常温域で呈する状態に戻る、ヒステリシス幅
が比較的小さい熱変色挙動を示す加熱消色型熱変色性材
料である。又、本出願人が提案した特公平4−1715
4号公報、特開平7−179777号公報、特開平7−
33997号公報、特開平8−39936号公報等に記
載されている大きなヒステリシス特性を示す、即ち、温
度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状
が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場
合と逆に変色温度より高温側から下降させていく場合と
で大きく異なる経路を辿って変色し、低温側変色点以下
の温度域での発色状態、或いは高温側変色点以上の温度
域での消色状態が、前記変色に要した冷熱又は熱の適用
を取り去った後にあっても、前記両変色点の間の常温域
で互変的に記憶保持できる色彩記憶型熱変色性材料を利
用できる。又、本出願人が提案した特開平11−129
623号公報、特開平11−5973号公報等に記載
の、電子受容性化合物として、炭素数3乃至18の直鎖
又は側鎖アルキル基を有する特定のアルコキシフェノー
ル化合物を適用した加熱発色型熱変色性材料を適用でき
る。
【0008】前記した熱変色性材料(B)は、前記必須
三成分からなる組成物そのままの適用も有効であるが、
顔料化形態、例えば、前記組成物をバインダー樹脂と共
にブレンドして得た微細粒状物、前記微細粒状物の表面
を別の樹脂で被覆したもの、前記組成物をマイクロカプ
セルに内包させたマイクロカプセル形態の顔料が有効で
ある。なかでも、マイクロカプセル形態の顔料は、鮮明
且つ高濃度の発色性、均質性、分散安定性、耐薬品性等
を満たし、実用的に好適である。尚、マイクロカプセル
化は、従来より公知の界面重合法、in Situ重合
法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒
からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、ス
プレードライング法等の適用により実施できる。前記顔
料の表面には、目的に応じて更に二次的な樹脂皮膜を設
けて耐久性を付与させたり、表面特性を改質させて実用
に供することもできる。前記マイクロカプセル形態の顔
料にあっては、平均粒子径〔(長径+短径)/2〕が、
0.5〜100μm、好ましくは、1〜30μm、更に
好ましくは、3〜10μmの範囲にあることが、変色の
鋭敏性、持久性、加工適性等の面で有効である。尚、熱
変色性材料(B)には、非熱変色性の染料や顔料を適宜
ブレンドして多彩化することができる。
【0009】前記した成形用樹脂(C)としては、従来
より汎用の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等が適宜、目的
に応じて適用される。熱可塑性樹脂としては、直鎖状低
密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中高密度ポリ
エチレン、超高密度ポリエチレン、塩素化ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、塩素化ポリプロピレン、ポリイソ
ブチレン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリ
スチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル樹脂、塩
素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル酸
エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、ポリアミ
ド、共重合ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセタ
ール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、
ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニルエーテ
ル、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルホン、フッ
素樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−プロピレン共重
合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−
ビニルアルコール共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エ
ステル共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸エステル共
重合樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂、塩化ビニ
ル−プロピレン共重合樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アク
リロニトリル−塩化ビニリデン共重合樹脂、アクリロニ
トリル−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−エチ
レン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−塩素化
ポリエチレン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル
−アクリル酸エステル−スチレン共重合樹脂、エチレン
−酢酸ビニル樹脂−塩化ビニルグラフト共重合樹脂、メ
タクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、
スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑
性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポ
リエステル系熱可塑性エラストマー、1,2−ポリブタ
ジエン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性
エラストマー、石油系炭化水素樹脂、セルロースアセテ
ート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロー
スアセテートブチレート、ニトロセルロース、低分子量
ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリブテン、
クマロン−インデン共重合物、フェノキシプラスチック
等を挙げることができ、ペレット、粉末等の形態となし
て、射出成形、押出成形、ブロー成形、注型成形等に適
用する。尚、注型成形としては、アルキルフェノール樹
脂、ロジン変性フェノール樹脂、アルキド樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル樹脂、スチレンブタジエン樹脂、エポ
キシ樹脂、アクリル酸エステル樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、セルローズ誘導体等の樹脂を、水や有機溶剤に
溶解又は分散させた状態で適用することもできる。又、
プラスチゾル用の塩化ビニル系、又は塩化ビニル−酢酸
ビニル系樹脂等にあっては、ペースト状態となして、注
型成形することができる。熱硬化性樹脂としては、エポ
キシ樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹
脂、エポキシアクリレート、フェノール樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリ(p−
ヒドロキシ安息香酸)、ポリウレタン、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、シリコーン樹脂等を挙げることができ、注型
成形等により成形体を得ることができる。
【0010】ここで、前記成形用樹脂(C)100重量
部に対し、金属光沢顔料(A)0.1〜39重量部(好
ましくは、1〜10重量部)、熱変色性材料(B)0.
5〜39重量部(好ましくは、1〜10重量部)の割合
でブレンドされていると共に、前記(A)/(B)=
0.1/1〜40/1(重量比)、好ましくは、0.5
/1〜30/1の重量比にあること、等を要件とする。
前記(A)、(B)、(C)の相互間の重量割合を満た
すことにより、光輝性と色変化の織りなす多様な様相変
化を効果的に発現させることができると共に成形体とし
ての形態保持性を維持できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の金属光沢調熱変色性成形
用樹脂組成物は、ペレット、粉末、又はペースト形態と
して、汎用の射出成形、押出成形、ブロー成形、又は注
型成形等の手段により、任意形象の立体造形物、フイル
ム、シート、板、フィラメント、棒状物、パイプ等の形
態の成形体として実用に供される。
【0012】
【実施例】次に、具体的に実施例を示す。実施例中の部
は重量部である。
【0013】実施例1 鱗片状ガラス片の表面を酸化チタンで被覆した金色金属
光沢顔料〔日本硝子繊維(株)製、商品名RCFSX−
5090RC(8052)、平均の厚み5±2μm、平
均粒度90±30μm〕40部、平均粒子径15μmの
マイクロカプセル形態の熱変色性材料20部、ベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤2部、ビカット軟化点119
℃の高密度ポリエチレン1000部を均一に混合した
後、押出成形機を用いて、シリンダー温度165℃、ゲ
ート温度160℃の条件で成形し、常法により成形用ペ
レット(金属光沢調熱変色性成形用樹脂組成物)を得
た。前記ペレットを使用し、ブロー成形機によりシリン
ダー温度175℃の条件で厚さ約2mm、外径5cmの
金属光沢調熱変色性球体をブロー成形した。前記球体
は、15℃以下で熱変色性材料が黒色に発色して、入射
光の一部である550〜600nmの波長の光を反射
し、それ以外の波長の光を吸収すると、金色の金属光沢
色となり、30℃以上で熱変色性材料が消色して、透過
光を反射すると、入射光全てを反射することになり、金
色金属光沢色は消えて無色となり、25℃の室温下にお
いては、前記発色状態又は消色状態における各様相が互
変的に記憶保持されており、択一的に視覚される。尚、
上記熱変色性材料は、2−アニリノ−3−メチル−6−
ジブチルアミノフルオラン3部、4,4’−(2−メチ
ル−プロピリデン)ビスフェノール6部、ステアリン酸
ネオペンチル50部の相溶体からなる熱変色性組成物を
エポキシ樹脂/アミン硬化剤の界面重合法によるカプセ
ル化で得られたものであり、二つの変色点(低温側変色
点:15℃、高温側変色点:30℃)をもつ色彩記憶型
熱変色性材料である。
【0014】実施例2 実施例1の金色金属光沢顔料に替えて、鱗片状ガラス片
の表面を酸化チタンで被覆した銀色金属光沢顔料〔日本
硝子繊維(株)製、商品名:RCFSX−5080TS
(6044)、平均の厚み5±2μm、平均粒度80±
30μm〕を適用した以外は実施例1と同様にして成形
用ペレットを得た。次いで、実施例1と同様にして、ブ
ロー成形により金属光沢調熱変色性球体を得た。前記球
体は、15℃以下で熱変色性材料が黒色に発色して、入
射光の可視光線の一部である光を反射し、それ以外の波
長の光を吸収すると、銀色の金属光沢色となり、30℃
以上で熱変色性材料が消色して、透過光を反射すると、
入射光の全てを反射することになり、銀色金属光沢色は
消え無色となり、25℃の室温下においては、前記発色
状態又は消色状態における各様相が互変的に記憶保持さ
れており、択一的に視覚される。
【0015】実施例3 実施例1の金色金属光沢顔料40部及び熱変色性材料2
0部、蛍光ピンク顔料1.5部、ベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤2部、ビカット軟化点100℃のポリプロ
ピレン1000部を均一に混合した後、押出成形機を用
いて常法により成形用ペレットを得た。前記ペレットを
使用し、射出成形機によりミニチュアカーの金属光沢調
熱変色性ボディを成形した。前記ボディーは、15℃以
下で熱変色性材料が発色して、入射光の一部である55
0〜600nmの波長の光を反射し、それ以外の波長の
光を吸収すると、金色の金属光沢色となり、30℃以上
て熱変色性材料が消色すると金色金属光沢色は消え、蛍
光ピンク顔料の色となり、25℃の室温下においては、
前記発色状態又は消色状態における各様相が互変的に記
憶保持されており、択一的に視覚される。
【0016】実施例4 実施例1の金色金属光沢顔料40部及び熱変色性材料2
0部と、青色顔料0.2部と白色顔料0.6部、ベンゾ
トリアゾール系紫外線吸収剤2部、ビカット軟化点10
5℃のリニア低密度ポリエチレン1000部を均一に混
合した後、押出成形機を用いて、常法により2〜3mm
のペレットを得た。前記ペレットを使用し、押出成形機
によりシリンダー温度180℃の条件でシート成形を行
ない、厚さ約1mmの金属光沢調熱変色性シートを得
た。前記シートは15℃以下で熱変色性材料が発色し
て、入射光の一部である550〜600nmの波長の光
を反射し、それ以外の波長の光を吸収すると、金色の金
属光沢色となり、30℃以上で熱変色性材料が消色する
と金色金属光沢色は消え、青色顔料と白色顔料の混合色
であるパステルブルーを呈し、25℃の室温下において
は、前記発色状態又は消色状態における各様相が互変的
に記憶保持されており、択一的に視覚される。
【0017】実施例5 鱗片状ガラス片の表面を酸化チタンで被覆したメタリッ
クブルー色金属光沢顔料〔日本硝子繊維(株)製、商品
名:RCFSX−5090RC(8069)、平均の厚
み5±2μm、平均粒度90±30μm〕30部、実施
例1の熱変色性材料20部、蛍光イエロー顔料10部、
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤5部、エポキシ樹脂
700部、及びアミン系硬化剤250部を均一に混合し
た後、ハート型の注型用型に注ぎ、70℃で1時間硬化
させて、ハート型の金属光沢調熱変色性成形体を得た。
前記ハート型成形体は、15℃以下で熱変色性材料が発
色して、入射光の可視光線の一部である430〜500
μmの青色の光を反射し、それ以外の波長の光を吸収す
ると,メタリックブルー色の金属光沢色となり、30℃
以上で熱変色性材料が消色するとメタリックブルー色の
金属光沢色は消え、蛍光イエロー顔料の色となり、25
℃の室温下で前記発色状態又は消色状態における各様相
が互変的に記憶保持されており、択一的に視覚される。
【0018】実施例6 鱗片状ガラス片の表面を酸化チタンで被覆したメタリッ
クグリーン色金属光沢顔料〔日本硝子繊維(株)製、商
品名:RCFSX−5090RC(8053)平均の厚
み5±2μm、平均粒度90±30μm〕30部、実施
例1の熱変色性材料20部、ベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤2部、ビカット軟化点100℃のポリプロピレ
ン1000部を均一に混合した後、押出成形機を使用し
て、シリンダー温度165℃、ゲート温度160℃の条
件で成形し、常法により成形用ペレットを得た。次いで
前記ペレットを用いて、実施例3と同様にしてミニチュ
アカーの金属光沢調熱変色性ボディを成形した。前記ボ
ディは、15℃以下で熱変色性材料が発色して入射光の
一部である500〜540nmの波長の反射光を反射
し、それ以外の波長の透過光を吸収するため、キラキラ
とした輝度の高いメタリックグリーン色の金属光沢色が
視覚され、32℃で可逆熱変色層が消色して透過光を反
射するため、入射光の全ての波長を反射することにな
り、輝度の高い金属光沢色は視覚されず、透明性ボディ
を視覚させた。
【0019】実施例7 鱗片状ガラス片の表面を酸化チタンで被覆したメタリッ
クパープル色金属光沢顔料〔日本硝子繊維(株)製、商
品名:RCFSX−5090RC(8070)平均の厚
み5±2μm、平均粒度90±30μm〕60部と、熱
変色性材料30部、スチレン−ブタジエン共重合樹脂
(メルトフローレート7.3)1000部、紫外線吸収
剤10.0重量部、金属石鹸系滑剤0.5重量部を混合
し、タンブラーミキサーで均一に分散した後、押出成形
機を用いて成形用ペレットを得た。前記ペレットを用
い、イルカ型の金型を使用して射出成形により、金属光
沢調熱変色性イルカを得た。前記イルカは、20℃以下
ではキラキラとした輝度の高いメタリックマジェンタ色
の金属光沢色が視覚され、20℃以上では輝度の高い金
属光沢色は視覚されず、透明性を有するイルカとして視
覚される。尚、上記熱変色性材料は、6−ジエチルアミ
ノ−ベンゾ(a)−フルオラン1.5部、4,4’−
(2−メチル−プロピリデン)ビスフェノール6部、ミ
リスチルアルコール25部、カプリン酸セチル25部の
相溶体からなる熱変色性組成物をエポキシ樹脂/アミン
硬化剤の界面重合法によるカプセル化で得られた平均粒
子径8μmの加熱消色型熱変色性材料である。
【0020】実施例8 実施例1の金色金属光沢顔料20部、熱変色性材料20
部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤2部、ビカット
軟化点100℃のポリプロピレン1000部を均一に混
合した後、押出成形機を用いて、シリンダー温度165
℃、ゲート温度160℃の条件で成形し、常法により成
形用ペレットを得た。前記ペレットを使用し、射出成形
機により厚さ3mm、縦5cm、横5cmの星型の金属
光沢調熱変色性成形体を得た。前記星型成形体は、15
℃以下ではキラキラとした輝度の高いメタリックイエロ
ー色の金属光沢色が視覚され、32℃以上では熱変色層
が消色して透過光を反射するため、入射光の全ての波長
を反射することになり、輝度の高い金属光沢色は視覚さ
れず透明性ボディを視覚させた。尚、上記熱変色性材料
は、2、6−ビス(2, −エトキシフェニル)−4−
(4, −ジメチルアミノフェニル)−ピリジン1.5
部、2、2, −ビス(4, −ヒドロキシフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン8部、ステアリン酸ネオペンチル5
0部の相溶体からなる熱変色性組成物をエポキシ樹脂/
アミノ硬化剤の界面重合法によるカプセル化で得られた
平均粒子径10μmの加熱消色型熱変色性材料である。
【0021】実施例9 実施例5のメタリックブルー色金属光沢顔料20部、変
色性材料20部、蛍光ピンク顔料1.5部、ベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤5部、ポリスチレンブロックと
ポリオレフィン構造のエラストマーブロックで構成され
るブロック共重合体エラストマー(破断伸度:1200
%、スチレン含有量:13%)1000部を均一に混合
した後、押出成形機を使用してシリンダー温度200
℃、ゲート温度200℃の条件で常法により成形用ペレ
ットを得た。前記ペレットを使用し、射出成形機によ
り、シリンダー温度220℃の条件でクモの形態を模し
た金属光沢調熱変色性クモ玩具を成形した。前記クモ玩
具は、30℃未満ではキラキラした輝度の高いメタリッ
クブルー色の金属光沢色が視覚され、30℃以上では輝
度の高い金属光沢色は視覚されることもなく、明瞭な蛍
光ピンク色が視覚された。尚、上記熱変色性材料は、3
−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3
−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−
4−アザフタリド1部、4、4, −(2−メチル−プロ
ピリデン)ビスフェノール6部、セチルアルコール25
部、カプリン酸セチル25部の相溶体からなる熱変色性
組成物をエポキシ樹脂/アミン硬化剤の界面重合法によ
るカプセル化で得られた平均粒子径8μmの加熱消色型
熱変色性材料である。
【0022】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物を適用することによ
り、温度変化による色彩変化と金属光沢性の光輝効果と
が織りなす多彩な様相を呈し、前記様相変化が透明性と
立体感を伴った様相として視覚される、特異な金属光沢
調熱変色性成形体を供給でき、玩具要素、装飾要素、示
温要素、差別化要素等、多様な分野に適用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AA001 AC031 BB031 BB121 BB171 BB241 BC031 BD101 BD181 BF021 BG041 BG051 CB001 CD031 CF051 CF061 CL001 CM041 CM051 CN031 DL006 FA097 FB076 FD096 FD207 HA06 HA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏平ガラス片の表面を酸化チタンで被覆
    した金属光沢顔料(A)と、電子供与性呈色性有機化合
    物、電子受容性化合物、及び前記両者の呈色反応を可逆
    的に生起させる有機化合物媒体を必須三成分として含む
    熱変色性材料(B)と、成形用樹脂(C)とからなる金
    属光沢調熱変色性成形用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記金属光沢顔料(A)は、平均の厚み
    が1〜10μmの範囲にあり、平均の粒度が5〜500
    μmの範囲にある請求項1記載の金属光沢調熱変色性成
    形用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 熱変色性材料(B)は、前記必須三成分
    を含む組成物をマイクロカプセルに内包させたマイクロ
    カプセル形態の顔料である請求項1又は2記載の金属光
    沢調熱変色性成形用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ペレット、粉末、又はペーストの何れか
    の形態である請求項1乃至3記載のいずれか1項に記載
    の金属光沢調熱変色性成形用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 成形用樹脂(C)100重量部に対し、
    金属光沢顔料(A)0.1〜39重量部、熱変色性材料
    (B)0.5〜39重量部の割合でブレンドされている
    と共に、前記(A)/(B)=0.1/1〜40/1
    (重量比)を満たす、請求項1乃至4記載のいずれか1
    項に記載の金属光沢調熱変色性成形用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5記載のいずれか1項に記
    載された樹脂組成物を使用して射出成形、押出成形、ブ
    ロー成形、又は注型成形の何れかにより成形された金属
    光沢調熱変色性成形体。
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