JP2008207454A - インキ供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ドクタチャンバーのインキチャンバー内のインキの攪拌を可能としてインキの濃度ムラの発生を防止できるインキ供給装置を提供することにある。
【解決手段】インキを攪拌する攪拌棒14は、インキチャンバー5内に貯まったインキに浮遊可能な中空のパイプ15の外周に、パイプの軸方向の中央から両側部に向けて帯状の磁石16が螺旋状に巻き付けられ、その外側を収縮チューブで包み込んでなる。インキチャンバー5内に、攪拌棒14が、アニロックスロール2の軸方向に沿って配置されると共に、インキチャンバー2内に貯まったインキに浮いた状態かつアニロックスロール2の周面に磁力で吸着した状態でアニロックスロール2の回転に伴って回転可能に設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】インキを攪拌する攪拌棒14は、インキチャンバー5内に貯まったインキに浮遊可能な中空のパイプ15の外周に、パイプの軸方向の中央から両側部に向けて帯状の磁石16が螺旋状に巻き付けられ、その外側を収縮チューブで包み込んでなる。インキチャンバー5内に、攪拌棒14が、アニロックスロール2の軸方向に沿って配置されると共に、インキチャンバー2内に貯まったインキに浮いた状態かつアニロックスロール2の周面に磁力で吸着した状態でアニロックスロール2の回転に伴って回転可能に設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、アニロックスロールと、アニロックスロールの軸方向に沿って配設されたドクタチャンバーと、インキタンクとを備え、ドクタチャンバーが、アニロックスロールの軸方向に沿って前方に開放された凹室よりなるインキチャンバーと、インキチャンバーの前部上部にアニロックスロールの外周面に当接する上部ドクタブレードと、インキチャンバーの前部下部にアニロックスロールの外周面に当接する下部ドクタブレードとを備えると共に、インキチャンバーが上部ドクタブレード及び下部ドクタブレードに接触しながら回転するアニロックスロールとにより囲まれて密閉され、インキタンクに収納されたインキをインキチャンバー内へ供給するためのインキ供給系を備えるインキ供給装置に関する。
ドクタチャンバー、アニロックスロール、版胴、圧胴等から構成され、例えば、段ボールシート等の被印刷体に対し印刷を行う印刷機は公知である(例えば、特許文献1又は特許文献2)。版胴の外周面には印版(図示せず)が装着されている。アニロックスロールは、その外周面にドクタチャンバーからフレキソインキが供給されると共に、版胴の外周面に接触しながら回転することにより、版胴上の印版にインキを転移供給する。版胴には圧胴が対向配置され、版胴と圧胴との回転に伴って、版胴と圧胴との間に被印刷体が挟み込まれ、印版によって被印刷体に印刷が行われるようになっている。
図3は、上述のような従来の印刷機において、ドクタチャンバー内にインキを供給する一方、ドクタチャンバー内の余剰インキを回収するインキ供給・回収装置30を示す概略図である。符号31はアニロックスロールであり、アニロックスロール31の一側方にはアニロックスロール31の軸方向に沿ってドクタチャンバー32が配設されている。ドクタチャンバー32には、前方に開放された凹室よりなるインキチャンバー35が形成され、インキチャンバー35の前部上縁部及びインキチャンバー35の前部下縁部には、アニロックスロール31の周面にそれぞれ当接する上下のドクタブレード33、34が取り付けられている。また、インキチャンバー35は、ドクタブレード33、34とアニロックスロール31の周面とによって密閉されている。
また、ドクタチャンバー32には、インキチャンバー35へインキを供給するための供給口36と、インキチャンバー35内の余剰インキを排出するための排出口37とが設けられている。そして、インキタンク38内のインキをインキチャンバー35内に供給するためのインキ供給系が、ドクタチャンバー32の供給口36とインキタンク38とを接続するインキ供給ホース39とインキ供給ホース39の中途に介装されたポンプ40とにより構成されている。また、インキチャンバー35内のインキを回収するためのインキ回収系は、ドクタチャンバー32の排出口37とインキタンク38とを接続するインキ回収ホース41で構成されている。
以上のように構成されたドクタチャンバー32のインキチャンバー35内にポンプ40に接続されるインキ供給ホース39から供給口36にインクが送られるが、インキ液面が排出口37の高さ以上になるとインキ回収ホース41を通ってインキタンク38に余剰インキが戻されるため、常に一定量のインキを循環するようになっている。
このように、インキを循環させて古いインキに新しいインキを供給すると、古いインキの残存量の多い部分では新しいインキが供給されても水分が少なくなり、これに対して、古いインキが不足している部分では新しいインキが供給されることにより水分が多くなり、水分の差を生じて印刷物のインキ濃度に濃度ムラ(濃淡)ができてしまう。
上記のような濃度ムラの発生を防止する印刷機のインキ供給装置として、インキローラとドクタローラとを平行に近接配置してなるインキ溜めと、インキ供給部に接続されたノズルと、ノズルをインキ溜めに沿って往復駆動するノズル搬送駆動部と、ノズルの移動範囲内の所定位置でインキ供給部のインキをノズルから吐出させるノズル吐出駆動部とを備えてなり、インキ溜めに存在するインキをインキローラの軸方向に沿って攪拌するインキ攪拌部を備え、インキ攪拌部は、ノズルの先端に配置された突起により形成されたインキ供給装置が、提案されている(特許文献3参照)。
上述の図3に示した従来のインキ供給・回収装置30は、下記のような問題点がある。ドクタチャンバー32の密閉されたインキチャンバー35にポンプ40から供給されるインキによってインキチャンバー35の内圧が上がるのを防ぐため、排出口37及びインキ回収ホース41の口径は供給口36及びインキ供給ホース39よりも大きいものが必要となり、重さ、場所共に大きくなる。
また、実際に印刷に使用するインキはインキチャンバー35内に存在するインキのみであるが、ポンプ40及びインキ供給ホース39内を循環させるため、多量のインキが必要となる。なお、インキタンク38は通常3〜10リットル程度のものを使用している。また、循環させることによりインキが泡立ちやすい。
ポンプ40及びインキタンク38が場所を取るために、必然的にドクタチャンバー32から離れた場所にポンプ40及びインキタンク38を配置しなければならず、このために、インキ供給ホース39並びにインキ回収ホース41が長くなってしまう。また、排出口37よりインキ回収ホース41を通るインキは自然落下のため、ドクタチャンバー32とインキタンク38とは、インキ回収ホース41に勾配がつくように落差が必要となり、低い位置にドクタチャンバー32を取り付けることが難しい。
インク切替時、循環経路内の洗浄は次のように行っている。ドクタチャンバー32は上下のドクタブレード33、34、供給口36、排出口37が有って洗いにくく、また、取り外しも大変であるため、通常は取り外さずに洗っている。また、ポンプ40は分解洗浄が大変なため、多量の水や溶剤を流して洗浄する。インキ供給ホース39及びインキ回収ホース41は全部で1〜3m有り、多量の水や溶剤を流して洗浄している。従って、従来のドクタチャンバー32は洗浄に1時間以上かかる。また、洗浄のために廃液が多量にでる。さらに、無駄になるインキが多い。従来のドクタチャンバー32は無駄になるインキが数100cc〜1リットルある。その他、ドクタチャンバー32のインキチャンバー35は密閉されているため、インキチャンバー35の内部の様子が目視では確認できない。
また、特許文献3に記載のインキ供給装置は、ドクタチャンバーを有しておらず、従って、ドクタチャンバー内にインキを供給する一方、ドクタチャンバー内の余剰インキを回収するタイプのものではない。さらに、このものは、インキ溜めに存在するインキをインキローラの軸方向に沿ってインキ攪拌部を往復移動させることによって攪拌するものであり、ドクタチャンバーのインクチャンバー内に、このようなインキ攪拌部及びノズル搬送駆動部を設けることは、装置を複雑化することになる。
本発明の目的は、上述の諸問題を解決できるインキ供給装置を提供することにあり、すなわち、インキ供給・回収のためのポンプが不要であり、インキ供給・回収のためのホースを短いものとすることが可能であり、印刷に使用するインキを少量とすることができ、インキ切替時の洗浄では、洗浄時間を短縮でき、廃液及びインキの無駄が少なくできるインキ供給装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、ドクタチャンバーのインキチャンバー内のインキの攪拌を可能としてインキの濃度ムラの発生を防止できるインキ供給装置を提供することにある。
請求項1に係るインキ供給装置は、上記課題を解決するために、磁性体よりなるアニロックスロールと、前記アニロックスロールの軸方向に沿って配設されたドクタチャンバーと、前記ドクタチャンバーの上方に配設されたインキタンクとを備え、前記ドクタチャンバーは、前記アニロックスロールの軸方向に沿って前方及び上方に開放された凹室よりなるインキチャンバーと、前記インキチャンバーの前部上部に前記アニロックスロールの外周面に当接する上部ドクタブレードと、前記インキチャンバーの前部下部に前記アニロックスロールの外周面に当接する下部ドクタブレードとを備えると共に、前記インキチャンバーが前記上部ドクタブレード及び下部ドクタブレードに接触しながら回転するアニロックスロールとにより囲まれて密閉され、前記インキタンクに収納されたインキを前記インキチャンバー内へ供給するためのインキ供給系は、前記インキタンクの内部と前記インキチャンバーの内部とを接続するインキ供給用ホース及び液面管理用ホースとで構成され、前記インキ供給用ホースの上端は前記インキタンク内のインキ下限位置に配置され、前記インキ供給用ホースの下端は前記インキチャンバー内に配置され、前記液面管理用ホースの上端は前記インキタンク内のインキ液面よりも上方に配置され、前記液面管理用ホースの下端は、前記インキ供給用ホースの下端よりも上方のインキ液面上限に配置され、前記インキタンク内のインキは、サイフォンの原理により、前記インキ供給用ホースを通じてインキチャンバー内に供給される構成とされ、インキを攪拌する攪拌棒は、前記インキチャンバー内に貯まったインキに浮遊可能な中空のパイプの外周に、前記パイプの軸方向の中央から両側部に向けて帯状の磁石が螺旋状に巻き付けられ、その外側を収縮チューブで包み込んでなり、前記インキチャンバー内に、前記攪拌棒が、前記アニロックスロールの軸方向に沿って配置されると共に、前記インキチャンバー内に貯まったインキに浮いた状態かつ前記アニロックスロールの周面に磁力で吸着した状態で前記アニロックスロールの回転に伴って回転可能に設けられていることを特徴とする。
請求項2に係るインキ供給装置は、請求項1に記載のものにおいて、前記インキチャンバー内からインキを外部に抜くためのインキ排出系を有し、前記インキ排出系は、前記インキチャンバーの底面と前記ドクタチャンバーの外面とを連通する排出口と、前記排出口に対して設けられた開閉バルブとで構成されていることを特徴とするものである。
請求項3に係るインキ供給装置は、請求項1又は2に記載のものにおいて、前記インキチャンバーの上方が開放されると共に、前記インキチャンバーの上方に透明樹脂製のカバーが配置され、前記カバーが前記ドクタチャンバーの上面に対して開閉可能に取り付けられていることを特徴とするものである。
請求項1に係るインキ供給装置によれば、印刷に必要なインキは従来の1割程度に削減することができ、印刷に使用するインキを少量とすることができる。また、短いホースと小さいタンクを使用することが可能であるから、場所を取らず、ドクタチャンバーを低い位置でも取り付けることができる。また、インキ供給のためのポンプ及び金属の配管材を使用しないから、装置を軽量化できる。
インキを攪拌する攪拌棒は、インキチャンバー内に貯まったインキに浮遊可能な中空のパイプの外周に、パイプの軸方向の中央から両側部に向けて帯状の磁石が螺旋状に巻き付けられ、その外側を収縮チューブで包み込んでなり、インキチャンバー内に、攪拌棒が、アニロックスロールの軸方向に沿って配置されると共に、インキチャンバー内に貯まったインキに浮いた状態かつアニロックスロールの周面に磁力で吸着した状態でアニロックスロールの回転に伴って回転可能に設けられているので、インキチャンバー内のインクにインキタンクの新しいインクが供給されるとき、インキチャンバー内の攪拌棒がアニロックスロールの回転に伴って反時計方向に回転していることによってインキチャンバー内のインキを攪拌するため、インキの濃度ムラが発生するのを防止できる。
また、攪拌棒はアニロックスロールの回転力のみによって回転する構成であるので、攪拌棒を攪拌動作させるための駆動機構を新たに別途設ける必要はなく、装置が複雑にならず、既存の動力で攪拌棒を攪拌動作させることができる。
請求項2に係るインキ供給装置によれば、インキ切替時の洗浄は、15分程度ですみ、洗浄時間を短縮できる。また、洗浄による廃液は約10分の1となり、従来に比べて廃液を減らすことができ、インキの無駄が少ない。
請求項3に係るインキ供給装置によれば、インキチャンバーの上方が開放されると共に、インキチャンバーの上方に透明樹脂製のカバーが配置され、カバーがドクタチャンバーの上面に対して開閉可能に取り付けられているので、カバーを閉じた状態でインキチャンバー内のインキの状態を目視により確認することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係るインキ供給装置を示す概略図である。インキ供給装置1は、磁性体よりなるアニロックスロール2と、アニロックスロール2の軸方向に沿って配設されたドクタチャンバー3と、ドクタチャンバー3の上方に配設されたインキタンク4とを備える。
ドクタチャンバー3には、アニロックスロール2の軸方向に沿って前方及び上方に開放された凹室よりなるインキチャンバー5が形成され、インキチャンバー5の前部上部にはアニロックスロール2の外周面に当接する上部ドクタブレード6が設けられ、インキチャンバー5の前部下部にはアニロックスロール2の外周面に当接する下部ドクタブレード7が設けられている。また、インキチャンバー5は、上部ドクタブレード6、下部ドクタブレード7及びアニロックスロール2の周面とによって囲まれることにより密閉されている。また、インキチャンバー5の上方には透明樹脂製のカバー8が配置されると共に、カバー8は蝶番9によってドクタチャンバー3の上面に対して開閉可能に取り付けられている。なお、前述の上部ドクタブレード6はカバー8の前縁下面に取り付けられている。
インキタンク4には、水によって最適に薄められたインキが収納され、水分が蒸発しないように密閉されている。インキタンク4に収納されたインキをインキチャンバー5内へ供給するためのインキ供給系は、インキタンク4の内部とインキチャンバー5の内部とを接続するインキ供給用ホース10及び液面管理用ホース11とで構成されている。
インキ供給用ホース10の上端は、インキタンク4内のインキ下限位置に配置され、インキ供給用ホース10の下端は、インキチャンバー5内に配置されている。また、液面管理用ホース11の上端は、インキタンク4内のインキ液面よりも上方に配置され、液面管理用ホース11の下端は、インキ供給用ホース10の下端よりも上方で、インキチャンバー4内の任意に決められたインキ液面上限に配置されている。また、インキチャンバー5内からインキを外部に抜くためのインキ排出系は、インキチャンバー5の底面とドクタチャンバー3の後面とを連通する排出口12と、排出口12に対して設けられた開閉バルブ13とで構成されている。
さらに、インキチャンバー4内には、インキチャンバー4内のインキを攪拌してインキの濃度ムラが発生するのを防止する攪拌棒14が、アニロックスロール2の軸方向に沿って配置されると共に、インキチャンバー4内に貯まったインキに浮いた状態かつアニロックスロール2の周面に吸着した状態でアニロックスロール2の回転に伴って回転可能に設けられている。
図2は、攪拌棒14の平面図である。攪拌棒14は、合成樹脂製の中空のパイプ15の外周に、細帯状のラバー磁石16が、パイプ15の軸方向の中央から左右両側に向ってそれぞれ時計方向に螺旋状に巻き付けられ、その外側を収縮チューブ(図示せず)で包み込んでなる。また、符号17は、パイプ15の両端部を封止する封止プラグである。
以上のように構成されたインキ供給装置1は、従来と同様に、例えば、フレキソ印刷機に適用される。なお、フレキソ印刷機については、特許文献1にも開示されているように従来公知であるので、詳細な説明は省略する。アニロックスロール2は、その外周面にドクタチャンバー3からインキが供給されると共に、版胴(図示せず)の外周面に接触しながら回転することにより、版胴上の印版にインキを転移供給するものである。版胴には圧胴(図示せず)が対向配置され、版胴と圧胴との回転に伴って、版胴と圧胴との間に被印刷体(図示せず)が挟み込まれ、印版によって被印刷体に印刷が行われるものである。
以下、インキ供給装置1の作用について説明する。図1において、インキタンク4内のインキは、サイフォンの原理により、インキ供給用ホース10を通じてインキチャンバー5内に供給される。インキチャンバー5内にインキが供給されることに伴ってインキチャンバー5内のインキ液面が上昇し、インキチャンバー5内のインキ液面が液面管理用ホース11の下端(インキ液面上限)に達すると、液面管理用ホース11の下端がインキによって塞がれ、インキタンク4内への空気の送りが停止することにより、インキタンク4内からインキチャンバー5内へのインキの供給が停止する。この状態で液面管理用ホース11がインキ液面に接している間はインキタンク4が密閉状態となる。
また、インキチャンバー5内のインキ液面が上昇するのに伴って、インキチャンバー5内に配置されている攪拌棒14は、その周面に巻き付けられたラバー磁石16の吸引力によってアニロックスロール2の周面に吸い付いた状態で、攪拌棒14が中空である構成によりインキ液面に浮いた状態となる(図1参照)。なお、カバー8は透明樹脂製であるため、カバー8を閉じた状態でインキチャンバー5内のインキの状態を目視により確認することができる。
印刷機の運転時、アニロックスロール2は図1の時計方向に回転する。ドクタチャンバー3のインキチャンバー5内に貯まったインキがアニロックスロール2の外周面に供給され、アニロックスロール2の外周面に彫刻されたセル内に入り込み印刷に使用される。また、アニロックスロール2の時計方向の回転力により、攪拌棒14は、インキチャンバー5の内部でインキに浮いた状態、かつ磁力によってアニロックスロール2の周面に吸い付いた状態で反時計方向に回転し、インキチャンバー5内のインキを攪拌する。
運転に伴って印刷に使用されるインクと、揮発する水分の分だけインキチャンバー5内のインキ液面が下がり、液面管理用ホース11の下端とインキ液面が離れると密閉状態ではなくなることにより、自動的にインキチャンバー5内の空気が液面管理用ホース11を通じてインキタンク4の内部に空気を送り、サイフォンの原理で、インキタンク4内のインキが、インキ供給用ホース10を通じてインキチャンバー5内に供給され、インキチャンバー5内のインキ液面が液面管理用ホース11の下端に接するまで供給される。
水分が揮発していることにより濃度の高くなったインキチャンバー5内のインクにインキタンク4の新しいインクが供給される。このとき、インキチャンバー5内の攪拌棒4がアニロックスロール2の回転に伴って反時計方向に回転していることによってインキチャンバー5内のインキを攪拌するため、インキの濃度ムラが発生するのを防止する。
インキ切替時に際して洗浄をする時は、まず印刷機の運転を停止する。次に、液面管理用ホース11のコック(図示せず)を閉じてドクタチャンバー3からインキ供給用ホース10と液面管理用ホース11を抜き取る。なお、インキタンク4とインキ供給用ホース10及び液面管理用ホース11はそのまま保管する。インキタンク4とインキ供給用ホース10及び液面管理用ホース11の洗浄は不要とする。次いで、開閉バルブ13を開き、インキチャンバー5内に残存するインキを排出口12を通じて回収タンク(図示せず)に回収する。インキチャンバー5内のインキの抜き取りが終了した時点で、インキチャンバー5内に撹件棒14を入れたままの状態で、ドクタチャンバー3の上部のカバー8を開き、洗浄液(水)を入れ空運転する。洗浄液がきれいになるまで洗浄液を替えて空逆転をし、洗浄液がきれいになった時点で洗浄を終了する。
以上、実施形態のインキ供給装置1について説明したが、本発明のインキ供給装置1は以下のような効果を奏するものである。ドクタチャンバー3の上方にインキタンク4を配置し、インキタンク4とドクタチャンバー3のインキチャンバー5とをインキ供給用ホース10及び液面管理用ホース11で接続し、インキタンク4内のインキを、サイフォンの原理によりインキ供給用ホース10を通じてインキチャンバー5内に供給される構成としたので、従来のインキ供給装置に比べて、ポンプと金属製の配管材を不要にできて装置を軽量化でき、印刷に必要なインキは従来の1割程度に削減することができ、印刷に使用するインキを少量とすることができる。また、短いホースと小さいタンクを使用することが可能となり、場所を取らず、ドクタチャンバー3を低い位置でも取り付けが可能となる。
また、インキを攪拌する攪拌棒14は、インキチャンバー5内に貯まったインキに浮遊可能な中空のパイプ15の外周に、パイプ15の軸方向の中央から両側部に向けて帯状のラバー磁石16が螺旋状に巻き付けられ、その外側を収縮チューブで包み込んでなり、インキチャンバー5内に、攪拌棒14が、アニロックスロール2の軸方向に沿って配置されると共に、インキチャンバー5内に貯まったインキに浮いた状態かつアニロックスロール2の周面に磁力で吸着した状態でアニロックスロール2の回転に伴って回転可能に設けられているので、インキチャンバー5内のインクにインキタンク4の新しいインクが供給されるとき、インキチャンバー5内の攪拌棒4がアニロックスロール2の回転に伴って反時計方向に回転していることによってインキチャンバー5内のインキを攪拌するため、インキの濃度ムラが発生するのを防止できる。また、攪拌棒14はアニロックスロール2の回転力のみによって回転する構成であるので、攪拌棒14を攪拌動作させるための駆動機構を新たに別途設ける必要はなく、装置が複雑にならず、既存の動力で攪拌棒14を攪拌動作させることができる。
インキチャンバー5内からインキを外部に抜くためのインキ排出系を有し、インキ排出系は、インキチャンバー5の底面とドクタチャンバー3の外面とを連通する排出口12と、排出口12に対して設けられた開閉バルブ13とで構成されており、インキ切替時の洗浄では、開閉バルブ13を開き、インキチャンバー5内に残存するインキを排出口12を通じて外部に排出させ、インキチャンバー5内のインキの抜き取りが終了した時点で、インキチャンバー5内に撹件棒14を入れたままの状態で、インキチャンバー5内に洗浄液(水)を入れて、空運転すればよいので、インキ切替時の洗浄は、15分程度ですみ、洗浄時間を短縮できる。また、洗浄による廃液は従来に対して約10分の1となり、従来に比べて廃液を減らすことができ、また、インキの無駄が少ない。また、攪拌棒14は、外側を収縮チューブ(図示せず)で包み込んでなる構成であるので、洗浄が簡単であり、インキ切替時の洗浄によって同時に洗浄できる。
インキチャンバー5の上方が開放されると共に、前記インキチャンバー5の上方に透明樹脂製のカバー8が配置され、カバー8がドクタチャンバー3の上面に対して開閉可能に取り付けられているので、カバー8を閉じた状態でインキチャンバー5内のインキの状態を目視により確認することができる。
1 インキ供給装置
2 アニロックスロール
3 ドクタチャンバー
4 インキタンク
5 インキチャンバー
6 上部ドクタブレード
7 下部ドクタブレード
8 カバー
9 蝶番
10 インキ供給用ホース
11 液面管理用ホース
12 排出口
13 開閉バルブ
14 攪拌棒
15 パイプ
16 ラバー磁石
17 封止プラグ
30 インキ供給・回収装置(従来)
31 アニロックスロール
32 ドクタチャンバー
33 ドクタブレード
34 ドクタブレード
35 インキチャンバー
36 供給口
37 排出口
38 インキタンク
39 インキ供給ホース
40 ポンプ
41 インキ回収ホース
2 アニロックスロール
3 ドクタチャンバー
4 インキタンク
5 インキチャンバー
6 上部ドクタブレード
7 下部ドクタブレード
8 カバー
9 蝶番
10 インキ供給用ホース
11 液面管理用ホース
12 排出口
13 開閉バルブ
14 攪拌棒
15 パイプ
16 ラバー磁石
17 封止プラグ
30 インキ供給・回収装置(従来)
31 アニロックスロール
32 ドクタチャンバー
33 ドクタブレード
34 ドクタブレード
35 インキチャンバー
36 供給口
37 排出口
38 インキタンク
39 インキ供給ホース
40 ポンプ
41 インキ回収ホース
Claims (3)
- 磁性体よりなるアニロックスロールと、前記アニロックスロールの軸方向に沿って配設されたドクタチャンバーと、前記ドクタチャンバーの上方に配設されたインキタンクとを備え、
前記ドクタチャンバーは、前記アニロックスロールの軸方向に沿って前方に開放された凹室よりなるインキチャンバーと、前記インキチャンバーの前部上部に前記アニロックスロールの外周面に当接する上部ドクタブレードと、前記インキチャンバーの前部下部に前記アニロックスロールの外周面に当接する下部ドクタブレードとを備えると共に、前記インキチャンバーが前記上部ドクタブレード及び下部ドクタブレードに接触しながら回転するアニロックスロールとにより囲まれて密閉され、
前記インキタンクに収納されたインキを前記インキチャンバー内へ供給するためのインキ供給系は、前記インキタンクの内部と前記インキチャンバーの内部とを接続するインキ供給用ホース及び液面管理用ホースとで構成され、
前記インキ供給用ホースの上端は前記インキタンク内のインキ下限位置に配置され、前記インキ供給用ホースの下端は前記インキチャンバー内に配置され、前記液面管理用ホースの上端は前記インキタンク内のインキ液面よりも上方に配置され、前記液面管理用ホースの下端は、前記インキ供給用ホースの下端よりも上方のインキ液面上限に配置され、前記インキタンク内のインキは、サイフォンの原理により、前記インキ供給用ホースを通じてインキチャンバー内に供給される構成とされ、
インキを攪拌する攪拌棒は、前記インキチャンバー内に貯まったインキに浮遊可能な中空のパイプの外周に、前記パイプの軸方向の中央から両側部に向けて帯状の磁石が螺旋状に巻き付けられ、その外側を収縮チューブで包み込んでなり、
前記インキチャンバー内に、前記攪拌棒が、前記アニロックスロールの軸方向に沿って配置されると共に、前記インキチャンバー内に貯まったインキに浮いた状態かつ前記アニロックスロールの周面に磁力で吸着した状態で前記アニロックスロールの回転に伴って回転可能に設けられていることを特徴とするインキ供給装置。 - 前記インキチャンバー内からインキを外部に抜くためのインキ排出系を有し、前記インキ排出系は、前記インキチャンバーの底面と前記ドクタチャンバーの外面とを連通する排出口と、前記排出口に対して設けられた開閉バルブとで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインキ供給装置。
- 前記インキチャンバーの上方が開放されると共に、前記インキチャンバーの上方に透明樹脂製のカバーが配置され、前記カバーが前記ドクタチャンバーの上面に対して開閉可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインキ供給装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200465447Y1 (ko) | 2011-05-03 | 2013-02-22 | 주식회사 정원산업 | 인쇄장치용 교반봉 |
JP2019155311A (ja) * | 2018-03-15 | 2019-09-19 | 日鉄日新製鋼株式会社 | ドクターチャンバーコーター及び塗工物の製造方法 |
-
2007
- 2007-02-27 JP JP2007046464A patent/JP2008207454A/ja active Pending
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KR200465447Y1 (ko) | 2011-05-03 | 2013-02-22 | 주식회사 정원산업 | 인쇄장치용 교반봉 |
JP2019155311A (ja) * | 2018-03-15 | 2019-09-19 | 日鉄日新製鋼株式会社 | ドクターチャンバーコーター及び塗工物の製造方法 |
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