JP6028433B2 - インクジェットプリンタ用処理液塗布装置、インクジェットシステム - Google Patents
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Description
(モード2)処理液の再利用は出来るが、そのままだと印刷品質に影響が出ると判断した場合には、カートリッジからのフレッシュな処理液と混合して再利用するモード。また、処理液の状態予測結果に応じて混合割合を調整する。
(モード3)完全に再利用不可と判断した場合には、処理液を廃棄するモード。
AL3を経た被記録媒体Wは、パスシャフト5とエッジガイド6の間を通る。図示していないが、被記録媒体Wの搬送方向(矢印方向)と直交する方向に2本のパスシャフト5が配置され、被記録媒体Wがそのパスシャフト5の間をS字状に通る。この2本のパスシャフト5の両側に板状エッジガイド6が支持されており、エッジガイド6の間隔は被記録媒体Wの幅寸法と同寸に設定されている。そのためパスシャフト5とエッジガイド6の働きにより、被記録媒体Wの幅方向の走行位置が規制され、安定した走行が可能となる。
図1に示しているように処理液20の供給・戻し・廃棄系統は、供給パン21と、補充用の処理液カートリッジ26と、カートリッジ26内のフレッシュな処理液20を供給パン21に送給するポンプ27と、カートリッジ26から供給パン21へ送給される処理液20の流路となる補給経路28と、補給経路28を開閉する電磁弁29とを備えている。カートリッジ26は、供給パン21よりも下方に配置されている。
この塗布手段13に使用されている全ての電磁弁29、32、35、36、39は、常閉型電磁弁が使用されている。
S1:供給パン21に処理液20を充填するか否かを判断する。(通常は、処理液塗布装置101の電源オン時、または供給パン21内の処理液20をリザーブタンク30に退避した後に次回の塗布動作を開始する際に、供給パン21に処理液20を充填する。)
S2:リザーブタンク30内の処理液20の状態(例えば後述する処理液20の粘度状態)に応じた充填処理を実施する(詳細については、後から図3,4を用いて説明する)。
S3:被記録媒体Wに対して処理液20の塗布処理を行うかどうかを確認する。
S4:処理液塗布装置101を稼働して、被記録媒体W上に処理液20の塗布処理を行う。供給パン21内の処理液20の消費量に合わせて、カートリッジ26内の処理液20を供給パン21に補充する。
S6:退避する処理液20に関する情報を処理液塗布装置101内の制御部40(図8参照)のNVRAM(電源オフされてもデータが保持される)に保存する。保存する情報としては、例えば以下のようなものが挙げられる。
(情報2)前回の処理液20の充填がカートリッジ26から実施されたのか、またはリザーブタンク30から実施されたのかの情報。(カートリッジ26内のフレッシュな処理液20が充填されたのか、一定時間放置されたリザーブタンク30内の処理液20が充填されたのかでは、充填時点で供給パン21内の処理液20の粘度に差が出るので、次回充填時の処理決定の際、リザーブタンク30内の処理液20の粘度を推測する際の判断材料とする。)
S7:電磁弁32を開放し、供給パン21内の処理液20をリザーブタンク30に退避して、処理液20中の水分や有機液体が蒸発しないように保管する。
S11:リザーブタンク30に処理液20を退避した時に制御部40に保存した前記情報1,2を参照する。
S12:前回、処理液20をリザーブタンク30に退避した時から経過した時間を前記情報1の日時情報から算出する。
S13:S11、S12で得た情報をもとに、リザーブタンク30内の処理液20の状態を算出する。
V1=V2+V3×T
式中のV1:算出するリザーブタンク30内の処理液20の蒸発率、
V2:リザーブタンク30に処理液20を退避した時の処理液20の蒸発率、
V3:単位時間当たりの処理液20の蒸発率、
T:リザーブタンク30に処理液20を退避した時から経過した時間。
このリザーブタンク30内の処理液20の蒸発率に基づいて、処理液20の粘度を算出する。なお、処理液20の蒸発率と処理液20の粘度との関係は実験により求められ、その実験により得られた実験式により処理液20の蒸発率から処理液20の粘度を算出する。
(モード1)再利用可能と判断した場合には、そのままリザーブタンク30内の処理液20を供給パン21に戻して再利用するモード。
(モード2)処理液20の再利用は出来るが、そのままだと印刷品質に影響が出ると判断した場合には、カートリッジ26からのフレッシュな処理液20と混合して再利用するモード。また、処理液20の状態予測結果に応じて混合割合を調整する。
(モード3)完全に再利用不可と判断した場合には、処理液20を廃棄するモード。
S16:リザーブタンク30内の処理液20が再利用可能だと判断したため、リザーブタンク30内の処理液20を供給パン21に供給して、次回の処理液20の塗布に備えられる。
S17:リザーブタンク30内の処理液20とカートリッジ26内の処理液20の混合が必要だと判断したため、まずS14で決定した割合分だけリザーブタンク30内の処理液20を供給パン21へ供給する。
S18:S17に引き続いて、残りの割合分、カートリッジ26内の処理液20を供給パン21へ供給して、最終的には供給パン21内の処理液20の粘度を予め定められている規定粘度範囲(本実施例では15mPa・s未満)まで下げて、次回の処理液20の塗布に備えられる。
S19:リザーブタンク30内の処理液20が再利用不可と判断したため、リザーブタンク30内の処理液20の全量を、廃液タンク37に排出する。
S20:S19に引き続いて、カートリッジ26内の新しい処理液20を供給パン21へ規定量供給して、次回の処理液20の塗布に備えられる。
この例の場合で、リザーブタンク30内の処理液20の粘度が15mPa・s未満(<15mPa・s)の場合は、そのまま供給パン21に処理液20を供給する。リザーブタンク30から処理液20を供給する場合には、図1に示す電磁弁35と電磁弁36を開放して、ポンプ27を駆動させることで、戻し経路33と、その戻し経路33とつながる補給経路28の一部を通して、リザーブタンク30から供給パン21へと送給する。
リザーブタンク30とカートリッジ26の処理液20を混合する場合には、まずリザーブタンク30からのみ供給パン21へ処理液20を供給し、その後、カートリッジ26から供給パン21へ処理液20を供給する。
この図に示すように制御部40内には、経過期間取得部41と、蒸発率算出部42と、粘度算出部43と、モード切替部44が備わっており、図に示すような接続関係になっている。
21:供給パン、
22:スクイーズローラ、
23:塗布ローラ、
24:加圧ローラ、
25:液面センサ、
26:処理液カートリッジ、
27:ポンプ、
28:補給経路、
29、32、35、36、39:電磁弁、
30:リザーブタンク、
31:退避経路、
33:戻し経路、
34:フィルター、
37:廃液タンク、
38:廃液経路、
40:制御部、
41:経過期間取得部、
42:蒸発率算出部、
43:粘度算出部、
44:モード切替部、
45:被記録媒体の掛替信号、
46:印刷パターンの変更信号、
101:処理液塗布装置、
102:インクジェットプリンタ、
W:被記録媒体。
Claims (7)
- 画像形成前の被記録媒体上に処理液を塗布する塗布手段の一部を収容して、前記処理液を塗布時に貯留する供給容器と、
前記供給容器よりも気密性を高めて、前記処理液の非塗布時に前記処理液を退避させて保管するリザーブタンクと、
前記供給容器に貯留されている前記処理液を前記リザーブタンクに退避する処理液退避手段と、
前記リザーブタンクに保管されている処理液を処理液塗布前に前記供給容器に戻す処理液戻し手段と、
補充用処理液を収容しているカートリッジと、
前記カートリッジ内の補充用処理液を前記供給容器に補充する処理液補充手段と、
前記処理液退避手段により前記供給容器の処理液を前記リザーブタンクに退避してからの経過期間情報を取得する経過期間情報取得手段と、
少なくとも前記経過期間情報取得手段によって取得した経過期間情報に基づいて前記リザーブタンク内の処理液を前記供給容器に戻すモードに切り替えるモード切替手段と、
を備えていることを特徴とする処理液塗布装置。 - 請求項1に記載の処理液塗布装置において、
前記モード切替手段は、前記経過期間情報取得手段によって取得した経過期間情報に基づいて推測された前記処理液の状態に応じて前記モードに切り替えることを特徴とする処理液塗布装置。 - 請求項1又は2に記載の処理液塗布装置において、
前記モードは、前記リザーブタンク内の処理液を前記供給容器に戻して再利用する再利用モードと、前記リザーブタンク内の処理液と前記カートリッジ内の処理液とを前記供給容器に供給する混合モードとを含み、
前記モード切替手段は、前記経過期間情報取得手段によって取得した経過期間情報に基づいて推測された前記処理液の状態に応じて、前記再利用モード、前記混合モード、及び前記リザーブタンク内の処理液を再利用しないで廃棄する廃棄モードのいずれかに切り替えることを特徴とする処理液塗布装置。 - 請求項3に記載の処理液塗布装置において、
前記経過期間情報取得手段によって取得した前回の処理液塗布に関わる処理の終了からの経過期間情報に基づいて、処理液の蒸発率を算出する蒸発率算出手段と、
前記処理液の蒸発率の算出結果に基づいて、処理液の粘度を算出する粘度算出手段と、
を設け、
前記モード切替手段は、前記処理液の粘度の算出結果によって、前記再利用モード、前記混合モード、前記廃棄モードのいずれかに切り替えることを特徴とする処理液塗布装置。 - 請求項4に記載の処理液塗布装置において、
前記処理液の粘度毎の前記リザーブタンク内の処理液と前記カートリッジ内の処理液との混合割合を予めデータテーブルとして複数設けておき、
前記粘度算出手段の算出結果に基づいて、前記データテーブルから前記混合モードでの前記混合割合を求める構成になっていることを特徴とする処理液塗布装置。 - 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の処理液塗布装置において、
前記供給容器から前記リザーブタンクへの前記処理液の退避動作を、長尺状の前記被記録媒体の掛け替え時または印刷パターンの変更時に行う構成になっていることを特徴とする処理液塗布装置。 - 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の処理液塗布装置と、当該処理液塗布装置で処理液が塗布された前記被記録媒体にインク滴を吐出するインクジェット装置と、を備えることを特徴とするインクジェットシステム。
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