JP6028433B2 - インクジェットプリンタ用処理液塗布装置、インクジェットシステム - Google Patents

インクジェットプリンタ用処理液塗布装置、インクジェットシステム Download PDF

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Description

本発明は、インク滴を吐出して用紙などの被記録媒体上に画像を形成するインクジェットプリンタの画像の滲みを抑制する滲み抑制剤などの処理液を画像形成に先立って被記録媒体上に塗布するインクジェットプリンタ用処理液塗布装置に関するものである。
インクジェット方式の画像形成は、低騒音、低ランニングコストに加えて、カラー化が容易といった特長を有していることから、近年、急速に普及している。しかし、専用紙以外の被記録媒体上に画像を形成すると、滲み、濃度、色調や裏写り等といった初期の品質問題に加えて、耐水性、耐候性といった画像の堅牢性に関わる問題を有しており、これらの問題を解決する必要がある。
インクジェットプリンタでは、前述の滲み、濃度、色調や裏写り等といった印刷品質を向上させるため、インクの色材を凝集させる処理液を印刷の前処理として被記録媒体に塗布する技術が知られている。また、前記処理液を塗布する方法としては、ローラを用いて被記録媒体全体に塗布する技術も知られている。
この処理液塗布装置においては、例えば被記録媒体の掛け替えや印刷パターンの変更など、通常のジョブ間よりも長い時間、塗布動作が中断していると、フレッシュな処理液が供給されないまま塗布ローラが外気に曝されることになるため、塗布ローラの表面に残存する処理液中の水分など溶媒の蒸発によって処理液の粘度が上昇する。中断時間が長いほど、その増粘の上昇度合いは大きい。
このように処理液の粘度が増加した状態で塗布動作を再開すると、ローラが良好に回転できなかったり、ローラに適切な量の処理液が供給されなかったりすることがある。その結果、被記録媒体に対する処理液の塗布が良好に行えず、画像の滲み、濃度、色調や裏写りなどの問題が十分に解決できない。
このような問題を解決するため、被記録媒体に処理液を塗布する前、一定期間毎に被記録媒体のない状態で、塗布ローラを初めとして処理液が付着する各ローラを回転させて、各ローラの表面に処理液を供給し、ローラ上での処理液の流動性を改善しようとする手法が提案されている。
また、電源オフなどさらに長期間の間処理液塗布装置が未使用になった場合などに、処理液の粘度の上昇が生じた期間を考慮して処理液の塗布動作を行う手法も既に知られている。
さらに特表2007−18274号公報(特許文献1)には、塗布ローラに付着した処理液の粘度を下げるために、前回の塗布処理終了からの時間を取得して、その時間に応じて処理液付きの塗布ローラを回転させて、塗布ローラに付着した処理液の低粘度化を図る手法が開示されている。
しかし、前述した従来の各手法では、塗布ローラに供給する処理液の粘度が経時的に上昇するという事象には十分対処されておらず、そのため、被記録媒体への処理液の塗布が良好に行えず、画像の滲み、濃度、色調や裏写りなどの問題が確実に解決できていない。
本発明の目的は、処理液の粘度が経時的に上昇した場合でも、次回の処理液使用時に処理液の粘度をほぼ一定にして、被記録媒体に対して確実な前処理が行えるインクジェットプリンタ用処理液塗布装置を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明は、画像形成前の被記録媒体上に処理液を塗布する塗布手段の一部を収容して、前記処理液を塗布時に貯留する供給容器と、前記供給容器よりも気密性を高めて、前記処理液の非塗布時に前記処理液を退避させて保管するリザーブタンクと、前記供給容器に貯留されている前記処理液を前記リザーブタンクに退避する処理液退避手段と、前記リザーブタンクに保管されている処理液を処理液塗布前に前記供給容器に戻す処理液戻し手段と、補充用処理液を収容しているカートリッジと、前記カートリッジ内の補充用処理液を前記供給容器に補充する処理液補充手段と、前記処理液退避手段により前記供給容器の処理液を前記リザーブタンクに退避してからの経過期間情報を取得する経過期間情報取得手段と、少なくとも前記経過期間情報取得手段によって取得した経過期間情報に基づいて前記リザーブタンク内の処理液を前記供給容器に戻すモードに切り替えるモード切替手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明は前述のような構成になっており、処理液の粘度が経時的に上昇した場合でも、次回の処理液使用時に処理液の粘度をほぼ一定にして、被記録媒体に対して確実な前処理効果が発揮できるインクジェットプリンタ用処理液塗布装置を提供することができる。
本発明の実施例に係る処理液塗布装置に用いられている塗布手段の概略構成図である。 その塗布手段における処理液の供給などの動作シーケンスを説明するための制御フローチャートである。 その塗布手段における処理液の粘度一定化のための充填動作を説明するための制御フローチャートである。 処理液塗布装置が塗布動作を行わない放置時間と処理液の粘度変化との関係を示す特性図である。 リザーブタンク内の処理液の粘度とその処理(モード選択)の一例をまとめた図である。 処理液塗布装置内に設けられている制御部の一部を示すブロック図である。 本発明の実施例に係る画像形成システムの流れを示すフローチャートである。 この画像形成システムに用いられる処理液塗布装置の概略構成図である。
本発明は、例えば顔料を色材とするインクで画像を形成する際に、前記インクの凝集を早めるなど前処理を行う処理液を被記録媒体に予め塗布する処理液塗布装置において、以下の特徴を有している。
すなわち、処理液塗布装置の長期間未使用時にリザーブタンクに回収した処理液を、次回そのまま使用するのではなく、リザーブタンク内の処理液の状態を推測して、その処理液の使い方を変えることを特徴としている。 具体的には、以下のようなモード選択がある。
(モード1)リザーブタンク内の処理液の再利用が可能な場合には、そのままリザーブタンク内の処理液を供給パンに戻して再利用するモード。
(モード2)処理液の再利用は出来るが、そのままだと印刷品質に影響が出ると判断した場合には、カートリッジからのフレッシュな処理液と混合して再利用するモード。また、処理液の状態予測結果に応じて混合割合を調整する。
(モード3)完全に再利用不可と判断した場合には、処理液を廃棄するモード。
なお、リザーブタンク内の処理液の状態の推測には、前回回収時からの経過時間や、前回の使用時にカートリッジから充填された処理液か、リザーブタンクから充填された処理液か、前回の使用時の混合割合などの情報を用いる。
次に本発明の実施例を図面と共に説明する。図7は、本発明の実施例に係る画像形成システムの流れを示すフローチャートである。
同図に示しているように、給紙装置100から繰り出された例えば長尺状の連続紙などの被記録媒体Wは、最初、処理液塗布装置101に送り込まれ、被記録媒体Wの表裏両面に処理液が塗布されて前処理が行われる。次に処理された被記録媒体Wは第1のインクジェットプリンタ102aに送り込まれて、被記録媒体Wの表側にインク滴を吐出して所望の画像が形成される。その後に反転装置103により被記録媒体Wの表裏が反転され、引き続き被記録媒体Wは第2のインクジェットプリンタ102bに送り込まれて、被記録媒体Wの裏側にインク滴を吐出して所望の画像が形成される。
このようにして被記録媒体Wの両面に印刷が施された後、後処理装置(図示せず)に送られて所定の後処理がなされるシステムになっている。
図8は、この画像形成システムに用いられる処理液塗布装置101の概略構成図であり、処理液塗布時の状態を示している。
同図に示しているように、回転自在のガイドローラ1が処理液塗布装置101内の所定位置に多数本設置されて、被記録媒体Wの搬送パスを確保している。
図中の符号2はフィードインローラ(FIローラ)であり、そのFIローラ2にはバネ(図示せず)によりフィードインニップローラ(FIニップローラ)4が押し付けられるようになっている。
被記録媒体WはFIローラ2とFIニップローラ4の間で弾性的に挟持されており、FIローラ2を回転駆動することで、この処理液塗布装置101の内部に前記給紙装置100から被記録媒体Wを引き込むことができる。
FIローラ2とFIニップローラ4から送り出された被記録媒体Wは、若干弛ませてエアループ(AL)3を形成している。
AL3を経た被記録媒体Wは、パスシャフト5とエッジガイド6の間を通る。図示していないが、被記録媒体Wの搬送方向(矢印方向)と直交する方向に2本のパスシャフト5が配置され、被記録媒体Wがそのパスシャフト5の間をS字状に通る。この2本のパスシャフト5の両側に板状エッジガイド6が支持されており、エッジガイド6の間隔は被記録媒体Wの幅寸法と同寸に設定されている。そのためパスシャフト5とエッジガイド6の働きにより、被記録媒体Wの幅方向の走行位置が規制され、安定した走行が可能となる。
パスシャフト5とエッジガイド6の間を通過した被記録媒体Wは、固定状態にあるテンションシャフト7により走行安定化のための張力が付与される。
テンションシャフト7を通過した被記録媒体Wは、インフィードローラ8とフィードニップローラ9の間を通る。図示していないが、フィードニップローラ9はインフィードローラ8の軸方向に沿って複数個配置されており、フィードニップローラ9はバネ(図示せず)によりインフィードローラ8側に押し付けられている。
インフィードローラ8とフィードニップローラ9の間を通過した被記録媒体Wは、回転自在な1本の第1のダンサーローラ11の下側から巻き掛けられている。
第1のダンサーローラ11は第1の可動フレーム12に回転自在に取り付けられて、第1のダンサーユニット17を構成している。従ってこの第1のダンサーユニット17は、被記録媒体Wで吊り下げられた状態になっている。
この第1のダンサーユニット17は、重力方向Aに沿って移動可能になっている。第1のダンサーユニット17の上下位置を検出する第1の位置検出手段(図示せず)が設けられており、この位置検出手段の出力に応じて前記インフィードローラ8の駆動源(図示せず)を駆動制御することで、第1のダンサーユニット17の位置が調整できる構成になっている。
第1のダンサーユニット17を通過した被記録媒体Wは、それの表面側に処理液20を塗布する表面塗布手段13f、ならびにガイドローラ1a,1bによって反転された被記録媒体Wの裏面側に処理液20を塗布する裏面塗布手段13rを順次通過することにより、被記録媒体Wの両面に処理液20が塗布される。処理液20の塗布手段13については、後で説明する。
裏面塗布手段13rを通過した被記録媒体Wは、アウトフィードローラ14とフィードニップローラ9の間を通る。図示していないが、フィードニップローラ9はアウトフィードローラ14の軸方向に沿って複数個配置されており、フィードニップローラ9はバネ(図示せず)によりアウトフィードローラ14側に押し付けられている。
アウトフィードローラ14とフィードニップローラ9の間を通過した被記録媒体Wは、回転自在な第2のダンサーローラ15a,15bならびに両ダンサーローラ15a,15bの間に配置されたガイドローラ1cにわたってW型に巻き掛けられている。
2本のダンサーローラ15a,15bは第2の可動フレーム16に回転自在に取り付けられて、第2のダンサーユニット18を構成している。従って、この第2のダンサーユニット18も被記録媒体Wによって吊り下げられた状態になっている。
この第2のダンサーユニット18も重力方向Aに沿って移動可能になっており、第2のダンサーユニット18の上下位置を検出する第2の位置検出手段(図示せず)が設けられており、この位置検出手段の出力に応じて前記アウトフィードローラ14の駆動源(図示せず)を駆動制御することで、第2のダンサーユニット18の位置が調整できる構成になっている。
第2のダンサーユニット18を通過した被記録媒体Wは処理液塗布装置101から機外に排出されて、次の第1インクジェットプリンタ102a(図7参照)に搬送される。
図1は、この処理液塗布装置101に用いられている塗布手段13(表面塗布手段13fならびに裏面塗布手段13r)の概略構成図である。塗布手段13は、処理液塗布部と処理液供給・戻し・廃棄系統によって主に構成されている。
前記処理液塗布部は、処理液20を貯留する供給パン21内に設置されたスクイーズローラ22ならびに塗布ローラ23と、その塗布ローラ23に対して離接可能に設けられた加圧ローラ24から主に構成されている。
処理液20としては、水溶性の色材(顔料)を凝集させるか又は不溶化させる機能を有する水溶性の凝集剤を水あるいは有機液体に溶解又は分散させた液が用いられる。
供給パン21に貯留されている処理液20は回転するスクイーズローラ22により一定量汲み上げられ、塗布ローラ23とのニップ部に運ばれる。そのニップ部に運ばれた処理液20は、両ローラ22,23の間で軸方向に均一に引き延ばされて薄膜化されつつ、塗布ローラ23に転写される。
塗布ローラ23に転写された処理液20は、塗布ローラ23と加圧ローラ24の間で挟持・搬送される被記録媒体Wの塗布ローラ23と対向する片面に塗布される。図示していないが、加圧ローラ24は揺動可能なアームに回転自在に支持されており、搬送移動する被記録媒体Wに圧接して従動回転する。
供給パン21内の処理液20の貯留量は、供給パン21の側壁に付設されている液面検知センサ25により監視されており、印刷の繰り返しにより処理液20が消費されて、供給パン21内の処理液20の液面位置が規定の高さより下がると、処理液20が供給パン21に補給され、供給パン21内の処理液20の液量を一定に維持している。
次にこの処理液20の供給・戻し・廃棄系統について説明する。
図1に示しているように処理液20の供給・戻し・廃棄系統は、供給パン21と、補充用の処理液カートリッジ26と、カートリッジ26内のフレッシュな処理液20を供給パン21に送給するポンプ27と、カートリッジ26から供給パン21へ送給される処理液20の流路となる補給経路28と、補給経路28を開閉する電磁弁29とを備えている。カートリッジ26は、供給パン21よりも下方に配置されている。
また、供給パン21に貯留されている処理液20の全量を一時的に貯蔵しておくリザーブタンク30と、供給パン21からリザーブタンク30への処理液20の流路となる退避経路31と、その退避経路31を開閉する電磁弁32と、リザーブタンク30から補給経路28につながる戻し経路33と、その戻し経路33上に配置されたフィルタ34と、リザーブタンク30とフィルタ34の間の流路を開閉する電磁弁35と、フィルタ34と補給経路28の間の流路を開閉する電磁弁36を備えている。
リザーブタンク30は、供給パン21よりも下方に配置されている。また、戻し経路33は、補給経路28上の電磁弁29とポンプ27の間に接続されている。
さらに、処理液20を廃棄するための廃液タンク37と、リザーブタンク30から廃液タンク37への廃液経路38と、その廃液経路38を開閉する電磁弁39を備えている。廃液タンク37は、リザーブタンク30よりも下方に配置されている。
この塗布手段13に使用されている全ての電磁弁29、32、35、36、39は、常閉型電磁弁が使用されている。
図1に示すように、供給パン21の上部は塗布ローラ23の大部分を覆うように形成されて、供給パン21内にある処理液20の水分あるいは有機液体の蒸発を少なく抑える形状になっている。しかし、供給パン21の塗布ローラ23と加圧ローラ24のニップ部付近は開口しておく必要があり、完全な密閉構造にはなっていない。
そこで、供給パン21よりも気密性の高いリザーブタンク30を設けて、供給パン21とリザーブタンク30を連通する退避経路31上の電磁弁32を開放することで、水頭差により供給パン21からリザーブタンク30に処理液20を自動的に移送できる構成になっている。
なお、この処理液20の退避動作は、長尺状の被記録媒体Wの掛け替えや印刷パターンの変更など、通常のジョブ間よりも長い時間(期間)、塗布動作が実施されないような場合に行うことで、供給パン21へ処理液20を充填する待ち時間が毎塗布動作停止時に発生しないようにして、塗布装置の稼働効率を高めている。
また、この退避経路31とは別に、リザーブタンク30から供給パン21に処理液20を戻す戻し経路33が設けられており、リザーブタンク30に退避した処理液20を再度供給パン21へ戻して再利用することができる。この戻し経路33上にはフィルタ34が設置されており、紙粉などの処理液20に混入した異物を除去して、綺麗な状態で供給パン21へ戻す構成となっている。処理液20を供給パン21へ戻す時には、ポンプ27ならびに補給経路28の一部が利用される。
図2は、処理液20の供給などの動作シーケンスを説明するための制御フローチャートである。この図を用いて、処理液20の供給動作などについて説明する。
S1:供給パン21に処理液20を充填するか否かを判断する。(通常は、処理液塗布装置101の電源オン時、または供給パン21内の処理液20をリザーブタンク30に退避した後に次回の塗布動作を開始する際に、供給パン21に処理液20を充填する。)
S2:リザーブタンク30内の処理液20の状態(例えば後述する処理液20の粘度状態)に応じた充填処理を実施する(詳細については、後から図3,4を用いて説明する)。
S3:被記録媒体Wに対して処理液20の塗布処理を行うかどうかを確認する。
S4:処理液塗布装置101を稼働して、被記録媒体W上に処理液20の塗布処理を行う。供給パン21内の処理液20の消費量に合わせて、カートリッジ26内の処理液20を供給パン21に補充する。
S5:供給パン21内の処理液20をリザーブタンク30に退避させるか否かを判断する(処理液20の退避は、被記録媒体Wの掛け替えや印刷パターンの変更などの際に実施する)。処理液20を退避する場合にはS6、退避しない場合にはS3のステップへ移る。
S6:退避する処理液20に関する情報を処理液塗布装置101内の制御部40(図8参照)のNVRAM(電源オフされてもデータが保持される)に保存する。保存する情報としては、例えば以下のようなものが挙げられる。
(情報1)処理液20を退避したときの日時情報。
(情報2)前回の処理液20の充填がカートリッジ26から実施されたのか、またはリザーブタンク30から実施されたのかの情報。(カートリッジ26内のフレッシュな処理液20が充填されたのか、一定時間放置されたリザーブタンク30内の処理液20が充填されたのかでは、充填時点で供給パン21内の処理液20の粘度に差が出るので、次回充填時の処理決定の際、リザーブタンク30内の処理液20の粘度を推測する際の判断材料とする。)
S7:電磁弁32を開放し、供給パン21内の処理液20をリザーブタンク30に退避して、処理液20中の水分や有機液体が蒸発しないように保管する。
図3は、処理液20の粘度一定化のための充填動作を説明するための制御フローチャートである。
S11:リザーブタンク30に処理液20を退避した時に制御部40に保存した前記情報1,2を参照する。
S12:前回、処理液20をリザーブタンク30に退避した時から経過した時間を前記情報1の日時情報から算出する。
S13:S11、S12で得た情報をもとに、リザーブタンク30内の処理液20の状態を算出する。
具体的には、まずリザーブタンク30内の処理液20の蒸発率V1を下式を用いて算出する。
V1=V2+V3×T
式中のV1:算出するリザーブタンク30内の処理液20の蒸発率、
V2:リザーブタンク30に処理液20を退避した時の処理液20の蒸発率、
V3:単位時間当たりの処理液20の蒸発率、
T:リザーブタンク30に処理液20を退避した時から経過した時間。
このリザーブタンク30内の処理液20の蒸発率に基づいて、処理液20の粘度を算出する。なお、処理液20の蒸発率と処理液20の粘度との関係は実験により求められ、その実験により得られた実験式により処理液20の蒸発率から処理液20の粘度を算出する。
S14:S13で算出した処理液20の状態値(本実施例ではリザーブタンク30内の処理液20の粘度)から、充填処理モード(再利用、新品処理液との混合、破棄)を決定する。すなわち、
(モード1)再利用可能と判断した場合には、そのままリザーブタンク30内の処理液20を供給パン21に戻して再利用するモード。
(モード2)処理液20の再利用は出来るが、そのままだと印刷品質に影響が出ると判断した場合には、カートリッジ26からのフレッシュな処理液20と混合して再利用するモード。また、処理液20の状態予測結果に応じて混合割合を調整する。
(モード3)完全に再利用不可と判断した場合には、処理液20を廃棄するモード。
S15:S14で決定した充填処理のモードに分かれる。(モード1)の場合はS16、(モード2)の場合はS17、(モード3)の場合はS19のステップに移行する。
S16:リザーブタンク30内の処理液20が再利用可能だと判断したため、リザーブタンク30内の処理液20を供給パン21に供給して、次回の処理液20の塗布に備えられる。
S17:リザーブタンク30内の処理液20とカートリッジ26内の処理液20の混合が必要だと判断したため、まずS14で決定した割合分だけリザーブタンク30内の処理液20を供給パン21へ供給する。
S18:S17に引き続いて、残りの割合分、カートリッジ26内の処理液20を供給パン21へ供給して、最終的には供給パン21内の処理液20の粘度を予め定められている規定粘度範囲(本実施例では15mPa・s未満)まで下げて、次回の処理液20の塗布に備えられる。
S19:リザーブタンク30内の処理液20が再利用不可と判断したため、リザーブタンク30内の処理液20の全量を、廃液タンク37に排出する。
S20:S19に引き続いて、カートリッジ26内の新しい処理液20を供給パン21へ規定量供給して、次回の処理液20の塗布に備えられる。
図4は、処理液塗布装置が塗布動作を行わない放置時間と処理液の粘度変化との関係を示す特性図で、横軸に塗布装置の放置時間、縦軸に処理液の粘度を示している。図中の期間aは処理液20が供給パン21にある期間、期間bは処理液20をリザーブタンク30に退避させた後の期間である。
この図から明らかなように、処理液20をリザーブタンク30に退避させれば、処理液20が供給パン21にある場合に比べて粘度の上昇をある程度抑えることができるが、それでも時間の経過とともに徐々に粘度は上昇していく。
図中の閾値cは処理液20の再利用可否を分ける値であり、処理液20の粘度が閾値c以下の場合にはそのまま再利用可能、閾値cよりも大きい場合には新しい処理液20と混合するなどして粘度を低下させる必要がある。閾値dは処理液20の再利用可否を分ける値であり、処理液20の粘度が閾値dより大きい場合には再利用不可と判断して処理液20を廃棄する。
図5は、リザーブタンク30内の処理液20の粘度とその処理(モード選択)の一例をまとめた図である。
この例の場合で、リザーブタンク30内の処理液20の粘度が15mPa・s未満(<15mPa・s)の場合は、そのまま供給パン21に処理液20を供給する。リザーブタンク30から処理液20を供給する場合には、図1に示す電磁弁35と電磁弁36を開放して、ポンプ27を駆動させることで、戻し経路33と、その戻し経路33とつながる補給経路28の一部を通して、リザーブタンク30から供給パン21へと送給する。
一方、リザーブタンク30内の処理液20の粘度が100mPa・sを超えた(>100mPa・s)場合には、リザーブタンク30内の処理液20を全量廃棄し、その後カートリッジ26から供給パン21にフレッシュな処理液20を供給する。リザーブタンク30内の処理液20を廃棄するには、電磁弁39を開放してリザーブタンク30と廃液タンク37を連通させて、処理液20を廃液タンク37へ移す。その後、カートリッジ26から処理液20を供給する場合には、電磁弁29を開放して、ポンプ27を駆動させることで、補給経路28を通して、カートリッジ26から供給パン21へと送給する。
処理液20の粘度が15mPa・sから100mPa・sまでの間(15mPa・s〜100mPa・s)の場合は、その粘度に応じて段階的に混合割合を変えながら、すなわち、図5に示すように処理液20の粘度が高くなると、7:3・・・2:8のように徐々にカートリッジ26からの処理液20の割合を増して、リザーブタンク30とカートリッジ26から処理液20を供給して使用する。
リザーブタンク30とカートリッジ26の処理液20を混合する場合には、まずリザーブタンク30からのみ供給パン21へ処理液20を供給し、その後、カートリッジ26から供給パン21へ処理液20を供給する。
粘度ごとのリザーブタンク30とカートリッジ26の処理液20の混合割合は、リザーブタンク30内の処理液20の蒸発率から算出する。ここで、処理液20の粘度と蒸発率の関係は実験により予め分かっており、例えば蒸発率7%で粘度が15mPa・s、蒸発率10%で粘度が20mPa・sである。よって、粘度が20mPa・sの処理液20を15mPa・sまで粘度を下げる場合は、リザーブタンク30とカートリッジ26の処理液20の割合をおおよそ(リザーブタンク30から)7:(カートリッジ26から)3で供給する。
図6は、処理液塗布装置101内に設けられている制御部40の一部を示すブロック図である。
この図に示すように制御部40内には、経過期間取得部41と、蒸発率算出部42と、粘度算出部43と、モード切替部44が備わっており、図に示すような接続関係になっている。
前記経過期間取得部41は、被記録媒体Wの掛替信号45または印刷パターンの変更信号46に基づいて、供給パン21内の処理液20をリザーブタンク30に退避してからの経過期間情報を取得する例えばタイマーなどから構成されている。この経過期間取得部41への入力は、例えば退避液の再供給契機などに行える。前記蒸発率算出部42は、前回の処理液塗布に関わる処理の終了からの経過期間に基づいて処理液20の蒸発率を算出するものである。
また、前記粘度算出手段43は、前記処理液20の蒸発率の算出結果に基づいて処理液20の粘度を算出するものである。前記モード切替部44は、算出した処理液20の粘度によってリザーブタンク30内の処理液20の再利用、リザーブタンク30内の処理液20の廃棄、リザーブタンク30内の処理液20とカートリッジ26内のフレッシュな処理液20を混合するモードの何れかに切り替えるものである。この何れかのモード選択に基づいて、それに対応するポンプ27、電磁弁29、35、36、39を駆動制御する。
なお、前記処理液塗布の終了経過期間と処理液20の蒸発率との関係、ならびに処理液20の蒸発率と粘度との関係は、予めデータテーブルとして多数記憶しておき、そのデータテーブルから処理液20の蒸発率ならびに粘度を求めることもできる。
また、リザーブタンク30内の処理液20とカートリッジ26内の処理液20の混合割合を粘度ごとに予めデータテーブルとして複数設けておき、そのデータテーブルから処理液20の粘度に応じたからカートリッジ26内の処理液20の混合割合を特定することも可能である。
20:処理液、
21:供給パン、
22:スクイーズローラ、
23:塗布ローラ、
24:加圧ローラ、
25:液面センサ、
26:処理液カートリッジ、
27:ポンプ、
28:補給経路、
29、32、35、36、39:電磁弁、
30:リザーブタンク、
31:退避経路、
33:戻し経路、
34:フィルター、
37:廃液タンク、
38:廃液経路、
40:制御部、
41:経過期間取得部、
42:蒸発率算出部、
43:粘度算出部、
44:モード切替部、
45:被記録媒体の掛替信号、
46:印刷パターンの変更信号、
101:処理液塗布装置、
102:インクジェットプリンタ、
W:被記録媒体。
特表2007−18274号公報

Claims (7)

  1. 画像形成前の被記録媒体上に処理液を塗布する塗布手段の一部を収容して、前記処理液を塗布時に貯留する供給容器と、
    前記供給容器よりも気密性を高めて、前記処理液の非塗布時に前記処理液を退避させて保管するリザーブタンクと、
    前記供給容器に貯留されている前記処理液を前記リザーブタンクに退避する処理液退避手段と、
    前記リザーブタンクに保管されている処理液を処理液塗布前に前記供給容器に戻す処理液戻し手段と、
    補充用処理液を収容しているカートリッジと、
    前記カートリッジ内の補充用処理液を前記供給容器に補充する処理液補充手段と、
    前記処理液退避手段により前記供給容器の処理液を前記リザーブタンクに退避してからの経過期間情報を取得する経過期間情報取得手段と、
    少なくとも前記経過期間情報取得手段によって取得した経過期間情報に基づいて前記リザーブタンク内の処理液を前記供給容器に戻すモードに切り替えるモード切替手段と、
    を備えていることを特徴とする処理液塗布装置。
  2. 請求項1に記載の処理液塗布装置において、
    前記モード切替手段は、前記経過期間情報取得手段によって取得した経過期間情報に基づいて推測された前記処理液の状態に応じて前記モードに切り替えることを特徴とする処理液塗布装置。
  3. 請求項1又は2に記載の処理液塗布装置において、
    前記モードは、前記リザーブタンク内の処理液を前記供給容器に戻して再利用する再利用モードと、前記リザーブタンク内の処理液と前記カートリッジ内の処理液とを前記供給容器に供給する混合モードとを含み、
    前記モード切替手段は、前記経過期間情報取得手段によって取得した経過期間情報に基づいて推測された前記処理液の状態に応じて、前記再利用モード、前記混合モード、及び前記リザーブタンク内の処理液を再利用しないで廃棄する廃棄モードのいずれかに切り替えることを特徴とする処理液塗布装置。
  4. 請求項に記載の処理液塗布装置において、
    前記経過期間情報取得手段によって取得した前回の処理液塗布に関わる処理の終了からの経過期間情報に基づいて、処理液の蒸発率を算出する蒸発率算出手段と、
    前記処理液の蒸発率の算出結果に基づいて、処理液の粘度を算出する粘度算出手段と、
    を設け、
    前記モード切替手段は、前記処理液の粘度の算出結果によって、前記再利用モード、前記混合モード、前記廃棄モードのいずれかに切り替えることを特徴とする処理液塗布装置。
  5. 請求項4に記載の処理液塗布装置において、
    前記処理液の粘度毎の前記リザーブタンク内の処理液と前記カートリッジ内の処理液との混合割合を予めデータテーブルとして複数設けておき、
    前記粘度算出手段の算出結果に基づいて、前記データテーブルから前記混合モードでの前記混合割合を求める構成になっていることを特徴とする処理液塗布装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の処理液塗布装置において、
    前記供給容器から前記リザーブタンクへの前記処理液の退避動作を、長尺状の前記被記録媒体の掛け替え時または印刷パターンの変更時に行う構成になっていることを特徴とする処理液塗布装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の処理液塗布装置と、当該処理液塗布装置で処理液が塗布された前記被記録媒体にインク滴を吐出するインクジェット装置と、を備えることを特徴とするインクジェットシステム。
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