JP2019025371A - 塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動に影響されることなく塗布量を高精度で制御することが可能な塗布装置を提供する。【解決手段】その外周面上に形成される流動性材料の膜を被塗物の表面に転写することにより、被塗物に流動性材料を塗布する塗布ロールと、塗布ロールに流動性材料を供給する供給手段と、塗布ロールに供給される流動性材料の粘度を測定する粘度計と、粘度計の測定結果に基づいて被塗物への流動性材料の塗布量を調整する塗布量調整手段と、を備える、塗布装置。【選択図】 図1

Description

本発明は、塗布装置に関する。
板状又はシート状の被塗物(単板、鋼帯、フィルム等)に糊や塗料等の流動性材料(以下「塗料等」という。)を塗布する方式の一つとして、塗料等を回転する塗布ロールの外周面に供給し、塗布ロールの外周面に形成された塗料等の膜を被塗物に転写するロールコーティングが知られている。ロールコーティングにおいては、経時変化や温度変化等によって塗料等の粘度等の物性が変化するため、塗布装置の設定を変更していないにも拘わらず被塗物に塗布される塗料等の量(塗布量)が変化することがある。そのため、塗布量を制御するための様々な方法が考案されている。
測定対象物からの光等の反射を利用した反射型の膜厚計や距離計が知られている。特許文献1に記載された塗布装置は、塗布ロール上における塗料等の膜厚を、被塗物との接触領域の前後で反射型の膜厚計を用いて測定し、測定された膜厚の差から塗布量を判定するよう構成されている。この判定された塗布量に基づいて、所望の塗布量に調整することができる。
特開平4−233405号公報
しかしながら、特許文献1で用いられている膜厚計のような反射型の測定装置は、測定対象物の振動により測定精度が低下するため、塗布ロール上における塗料等の膜厚の高精度なインライン計測は困難である。そのため、特許文献1に記載された塗布量制御方法は、振動によって塗布量制御の精度が落ちるという問題がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、振動に影響されることなく塗布量を高精度で制御することが可能な塗布装置を提供することである。
本発明の一実施形態に係る塗布装置は、その外周面上に形成される流動性材料の膜を被塗物の表面に転写することにより、被塗物に流動性材料を塗布する塗布ロールと、塗布ロールに流動性材料を供給する供給手段と、塗布ロールに供給される流動性材料の粘度を測定する粘度計と、粘度計の測定結果に基づいて被塗物への流動性材料の塗布量を調整する塗布量調整手段と、を備える。
また、本発明の一実施形態において、塗布装置は、塗布装置の運転開始直後における粘度計の測定結果である初期粘度と運転中における粘度計の測定結果である粘度測定値との差が許容範囲を超えているかを判定する判定手段を更に備える。
また、本発明の一実施形態において、塗布装置は、差が許容範囲を超えていると判定手段が判断した場合に警報を発する警報手段を更に備える。
また、本発明の一実施形態において、塗布装置は、差が許容範囲を超えていると判定手段が判断した場合に運転を停止する。
また、本発明の一実施形態において、供給手段は、塗布ロールに供給するための流動性材料を貯留するサービスタンクと、差が許容範囲を超えていると判定手段が判断した場合にサービスタンクに流動性材料を追加する追加手段と、を有する。
また、本発明の一実施形態において、供給手段は、塗布ロールに供給するための流動性材料を貯留するサービスタンクを有し、粘度計は、サービスタンク内の流動性材料の粘度を測定する。
また、本発明の一実施形態において、塗布量調整手段は、塗布ロールと近接して径方向に並べて配置されたドクターロールと、塗布ロールとドクターロールとの軸間距離を調整するロール距離調整手段と、を有し、塗布量調整手段は、流動性材料の粘度に応じて軸間距離を調整することで塗布量を調整する。
また、本発明の一実施形態において、塗布量調整手段は、ドクターロールを径方向に移動させることによって軸間距離を調整する。
また、本発明の一実施形態において、塗布量調整手段は、流動性材料の粘度、軸間距離及び塗布量の間の関係に基づいて、粘度計の測定結果に応じて軸間距離を調整する。
また、本発明の一実施形態において、塗布装置は、流動性材料の粘度、軸間距離及び塗布量の間の関係を示す情報を記憶した記憶装置を更に備え、塗布量調整手段は、粘度計の測定結果と塗布量の設定値とから、情報を参照して軸間距離を決定する。
また、本発明の一実施形態において、流動性材料の粘度、軸間距離及び塗布量の間の関係を示す情報は数値テーブルである。
また、本発明の一実施形態において、塗布装置は、塗布量及び粘度と軸間距離との関係を表す数式を記憶した記憶装置を更に備え、塗布量調整手段は、粘度計の測定結果及び塗布量の設定値を数式に代入して軸間距離を決定する。
本発明の一実施形態によれば、振動に影響されることなく塗布量を高精度で制御することが可能な塗布装置が提供される。
本発明の実施形態に係る塗布装置の主要部の概略を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る塗布装置におけるロールユニットの概略を示す上面図である。 本発明の実施形態に係る塗布装置の主要部の概略を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る塗布装置の制御システムのブロック図である。 本発明の実施形態に係る塗布装置における、糊の粘度と塗布量の関係を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る塗布装置の制御のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る塗布装置におけるロールユニットの変形例の概略を示す上面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1は、塗布装置1の主要部の概略構成を示す図である。図2は、塗布装置1におけるロールユニット10の概略構成を示す平面図である。図3は、塗布装置1の主要部の概略構成を示す側面図である。図4は、塗布装置1の制御システムのブロック図である。本実施形態の塗布装置1は、合板の製造に用いられる単板Pの両面に糊を塗布するものである。
以下の説明において、図3における左右方向をX軸方向、紙面に垂直な方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とする。なお、Z軸方向は鉛直方向であり、X,Y軸方向は水平方向である。また、以下の説明において、図3における手前側を左、奥側を右とする。
塗布装置1は、単板Pに糊を塗布するロールユニット10と、ロールユニット10に糊を供給する糊供給システム11と、単板Pを搬送する搬送ユニット12(図4)と、糊の粘度を計測するための粘度計13と、塗布装置1の動作状態に異常が生じたときに警報を出力する警報出力部15(図4)と、塗布装置1のロールユニット10、糊供給システム11、搬送ユニット12、粘度計13及び警報出力部15を制御する制御部14(図4)を備えている。
図1−3に示されるように、ロールユニット10は、Y軸方向に回転軸を向けて、上下に並べて配置された一対の塗布ロール101a、101bと、塗布ロール101a、101bのそれぞれと近接してX軸方向(径方向)に並ぶように配置されたドクターロール102a、102bと、各ロール101a、101b、102a、102bを支持するロール支持部103と、塗布ロール101aとドクターロール102aとの軸間距離及び塗布ロール101bとドクターロール102bとの軸間距離を調整するためのロール距離調整ユニット104と、各ロールを回転駆動する4つの駆動部105を備えている。
塗布ロール101a、101bは鉄製のロールをゴムで覆ったものであり、ドクターロール102a、102bは鉄製のロールである。塗布ロール101a、101bは、その外周面に保持した糊を単板Pに塗布する部材である。また、ドクターロール102a、102bは、塗布ロール101a、101bに付着した糊を均して、塗布ロール101a、101bの外周面に均一な膜を形成する部材である。ロールユニット10は、塗布に利用可能な幅、すなわち塗布ロール101a、101bとドクターロール102a、102bの外周面が近接して対向する箇所のY軸方向における長さが、単板Pの幅(Y軸方向寸法)より長く設定されている。
ロール支持部103は、ドクターロール102a、102bをX軸方向に移動させて塗布ロール101a、101bとドクターロール102a、102bとの軸間距離を変更できるように、各ロールを支持している。
ロール距離調整ユニット104は、ドクターロール102aの左端部のX軸方向位置を調整するためのロール距離調整機構104Laと、ドクターロール102aの右端部のX軸方向位置を調整するためのロール距離調整機構104Raと、ドクターロール102bの左端部のX軸方向位置を調整するためのロール距離調整機構104Lbと、ドクターロール102bの右端部のX軸方向位置を調整するためのロール距離調整機構104Rbを含む。ロール距離調整機構104La、104Ra、104Lb、104Rbは、それぞれ、回転することで対応するドクターロール102a、102bの端部をX軸方向に変位させる送りねじと、当該送りねじを回転させるサーボモータとを備えている。ロール距離調整ユニット104を用いて各ドクターロール102a、102bのX軸方向位置を調整することで、塗布ロール101a、101bとドクターロール102a、102bとの軸間距離を調整することができる。
駆動部105は、例えばインバータモータであり、図3に示すように、塗布ロール101aとドクターロール102aが近接する位置において各ロール101a、102aの外周面が下方に移動するように、塗布ロール101aとドクターロール102aを互いに逆回りに回転駆動する。また、駆動部105は、塗布ロール101bとドクターロール102bが近接する位置において各ロール101b、102bの外周面が上方に移動するように、塗布ロール101bとドクターロール102bを互いに反対方向に回転駆動する。
図1に示すように、糊供給システム11は、サービスタンク110と、糊循環ポンプ111と、供給路112と、糊受け113を備えている。サービスタンク110は、ロールユニット10に供給するための糊を貯留する容器である。サービスタンク110には、図示しない糊混合装置(又は作業者)によって糊が供給される。糊循環ポンプ111は、サービスタンク110内の糊を、供給路112を通して塗布ロール101aとドクターロール102aとの間に送り込む。糊受け113は、塗布ロール101aとドクターロール102aとの間の左右両端から流れ落ちる糊を受けて溜めるよう構成されている。糊受け113は、所定量だけ糊を溜め、所定量を超えた分の糊をサービスタンク110に流すよう構成されている。また、塗布ロール101bの下部が、糊受け113内に配置されている。糊受け113に所定量の糊が溜まった状態において、塗布ロール101bの下部が糊受け113に溜まった糊に浸かり、これにより塗布ロール101bに糊が供給される。粘度計13は、回転式粘度計であり、サービスタンク110内の糊の粘度を測定するよう配置されている。なお、超音波式粘度計といった異なる種類の粘度計も利用可能である。
単板搬送ユニット12は、X軸方向に単板Pを搬送して、塗布ロール101aと塗布ロール101bとの間に単板Pを供給する。
以上の構成により、単板Pの両面への糊の塗布が可能になる。次に、単板Pに糊を塗布する際の塗布装置1の動作を説明する。サービスタンク110に糊を供給し、糊循環ポンプ111を駆動させると、サービスタンク110に供給された糊は供給路112を通して塗布ロール101aとドクターロール102aとの間に供給される。塗布ロール101aとドクターロール102aとの間に供給された糊は、塗布ロール101a及びドクターロール102aの回転に伴って塗布ロール101aとドクターロール102aとの間を通過し、塗布ロール101aの外周面に糊の膜が形成される。塗布ロール101aに形成される糊の膜の膜厚は、糊の粘度や各ロールの回転速度が一定であれば、塗布ロール101aとドクターロール102aとの軸間距離で決まる。従って、塗布ロール101aに形成される糊の膜の膜厚は、ロール距離調整機構104La、104Raにより調整することができる。
塗布ロール101aとドクターロール102aとの間に供給された糊のうち、塗布ロール101aとドクターロール102aとの間を通過せずに左右両端から流れ落ちた糊は、糊受け113に溜まる。塗布ロール101bの下部が浸る深さまで糊受け113に糊が溜まると、回転する塗布ロール101bに糊が付着して持ち上げられ、塗布ロール101b及びドクターロール102bの回転に伴って塗布ロール101bとドクターロール102bとの間を通過し、塗布ロール101bに糊の膜が形成される。塗布ロール101bに形成される糊の膜の膜厚は、塗布ロール101aに形成される糊の膜の膜厚と同様に、ロール距離調整機構104Lb、104Rbにより調整することができる。なお、単板Pへの糊の塗布量は、塗布ロール101a、101bに形成される糊の膜厚の増減に伴って増減する。すなわち、ドクターロール102a、102b、ロール距離調整ユニット104、及びロール距離調整ユニット104を制御する制御部14は、協働して、塗布ロール101a、101bへの糊の供給量を調整する塗布量調整手段として機能する。
塗布ロール101aに形成された糊の膜及び塗布ロール101bに形成された糊の膜は、それぞれ、塗布ロール101aと101bとの間を通過する単板Pの上面及び下面に転写される形で塗布される。
図5は、塗布ロールとドクターロールとの軸間距離を一定にした場合における、糊の粘度と塗布量の関係を示す。図5に示すように、塗布ロールとドクターロールとの軸間距離が一定の場合、塗布量は糊の粘度の上昇とともに増加する。塗布ロール101a、101bとドクターロール102a、102bとの軸間距離やその他の塗布装置の設定が一定であり、糊の粘度も一定であれば、単板Pへの糊の塗布量は変化しないが、糊の粘度は温度変化や経時変化(硬化の進行等)によって刻々と変化する。糊の粘度が変化すると、塗布ロール101a、101bとドクターロール102a、102bとの軸間距離を変更していなくても、図5に示すように、単板Pへの糊の塗布量が変化する。そのため、本実施形態の塗布装置1は、糊の粘度を測定し、糊の粘度に基づいて塗布ロール101a、101bとドクターロール102a、102bとの軸間距離を変更して、塗布量を一定に保つよう構成されている。
次に、塗布装置1の制御方法について説明する。制御部14は、図4に示すように、ロールユニット10、糊供給システム11、搬送ユニット12及び警報出力部15に接続されている。制御部14は、糊供給システム11の糊循環ポンプ111を駆動させて糊を塗布ロール101aとドクターロール102aとの間に供給する。また、制御部14は、ロールユニット10の駆動部105を駆動させて塗布ロール101a、101b及びドクターロール102a、102bを回転させ、単板搬送ユニット12を駆動させて塗布ロール101aと塗布ロール101bとの間に単板Pを通過させる。
また、制御部14は、上記のように各ユニットを制御して単板Pへの糊の塗布を行っている間、粘度計13から糊の粘度の測定値を取得し、糊の粘度の測定値に基づいて塗布量を調整する。塗布量と、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との距離との間には、一定の相関関係がある。具体的には、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離が増加すると、塗布量が増加する。従って、塗布量を増やす場合には塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離を広げ、塗布量を減らす場合には塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離を狭めるように、ロール距離調整ユニット104を制御すれば良い。
糊の粘度の測定値に基づいた塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離は、例えば、粘度、軸間距離及び塗布量の間の関係を示す数値テーブルを予め実験等により作成して制御部14によって読み取り可能な記憶装置(不図示)に記憶し、当該数値テーブルを参照して、糊の粘度の測定値と目標とする塗布量とから決定することができる。また、例えば、塗布量及び粘度と軸間距離との間の関係を表す数式を実験結果に基づいて導出して記憶装置に記憶し、当該数式に糊の粘度の測定値及び塗布量の設定値を代入することによって軸間距離を求めることもできる。
図6は、塗布装置1の制御のフローチャートである。図6に示すように、制御部14は、先ず、塗布装置1の各ユニット、システム及び粘度計を始動して運転を開始させる(S101)。次に、制御部14は、粘度計13から糊の粘度の測定値を取得し、初期粘度Viとして記憶する(S102)。
次に、制御部14は、初期粘度Viに基づいて、塗布量を目標値として、ロール距離調整ユニット104を制御して塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離を調整する(S103)。具体的には、粘度、軸間距離及び塗布量の間の関係を示す数値テーブルが保存されている場合、粘度が初期粘度Viの場合において塗布量を目標値で塗布するための軸間距離を、数値テーブルを参照して決定し、決定された軸間距離となるようロール距離調整ユニット104を制御する。S103における処理が完了すると、目標値に近い塗布量での単板への糊の塗布が開始できる。
制御部14は、次いで、単板への糊の塗布と並行して、粘度計13から糊の粘度の測定値を粘度測定値Vmとして取得し(S104)、粘度測定値Vmに基づいて、ロール距離調整ユニット104を制御して塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離を調整する(S105)。ここでの軸間距離を調整するための制御は、S103での制御と同様である。
制御部14は、次いで、粘度測定値Vmと初期粘度Viとの差分の絶対値が許容変化幅vより大きいか否かを判断する(S106)。ここで、許容変化幅vは、使用する糊の性質や要求される合板の品質に基づいて決定される。具体的には、例えば、単板同士の接着に不良が生じ得る糊の粘度、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離の調整だけでは塗布量の調整が困難になる粘度、許容される接着強度のばらつき等に基づいて決定される。
粘度測定値Vmと初期粘度Viとの差分の絶対値が許容変化幅v以下である場合(S106:NO)、制御部14は、運転終了指示の有無(運転停止操作が行われたか否か)を確認する(S108)。運転終了指示が出されていれば(S108:YES)、各ユニットを停止させて運転を終了し(S109)、塗布装置1の制御を終了する。運転終了指示が出されていなければ(S108:NO)、S104からS107までの処理を繰り返す。
粘度測定値Vmと初期粘度Viとの差分の絶対値が許容変化幅vより大きい場合(S106:YES)、制御部14は、警報出力部105を制御して警報を出力し(S107)、処理をS108へ進める。
以上の構成により、塗布作業中に糊の粘度を測定し、測定された粘度に基づいて塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離を調整することで、作業者が介在することなく、目標値に近い塗布量を維持したまま塗布装置1に運転を継続させることができる。
また、糊の粘度の変化が許容変化幅vより大きくなった場合に警報を出力することにより、作業者は、糊の入れ替えや追加が必要であることを認知することができるため、適切なタイミングで糊の入れ替えやサービスタンク110への糊の追加をすることが可能になる。また、作業者は、必要に応じて塗布装置1の運転を停止させることができる。
なお、S107において、警報出力と併せて、若しくは警報出力に代えて、塗布装置1の運転を停止させるよう構成しても良い。運転を停止させることで、塗布不良品の発生を確実に防止することができる。また、糊供給システム11に、糊を混合して自動的にサービスタンク110に供給する糊追加装置(不図示)を更に設け、S107において、警報出力と併せて、若しくは警報出力に代えて、糊の追加を自動で行うことで糊の粘度を調整するように構成しても良い。
糊は一般的に経時変化によって粘度が上昇するため、塗布を続けている間に糊の粘度が上昇し、図5に示すように塗布量が増加する。しかし、図6に示したように糊の粘度の変化に応じて軸間距離を調整して目標の塗布量に近い塗布量を維持することで、塗布量が増加した場合に糊が無駄に消費され続けることが防止でき、コスト削減につながる。
なお、本願発明の塗布装置1は、ドクターロール102a(102b)が塗布ロール101a(101b)に押圧された状態で塗布が行われる。従って、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離と、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との間に作用する力、すなわちロール距離調整機構104La、104Ra(104Lb、104Rb)のそれぞれに加わる荷重との間には、一定の相関関係がある。具体的には、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離が狭くなるほど、ロール距離調整機構104La、104Ra(104Lb、104Rb)のそれぞれに加わる荷重が大きくなる。
従って、例えば、図7に示す変形例ように、ロール距離調整機構104La、104Ra、104Lb、104Rbのそれぞれに塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との間に作用する力を検出するひずみゲージ等の荷重検知手段106La、106Ra、106Lb、106Rbを設け、塗布量を増やす場合は荷重検知手段106La、106Ra、106Lb、106Rbにより検出される荷重が小さくなるように(すなわち、軸間距離を広げるように)ロール距離調整ユニット104を制御し、塗布量を減らす場合は荷重検知手段106La、106Ra、106Lb、106Rbにより検出される荷重が大きくなるように(すなわち、軸間距離を狭めるように)ロール距離調整ユニット104を制御すれば良い。このように荷重に基づいて制御する場合は、粘度、荷重及び塗布量の3つの因子の間の関係を示す数値テーブルを予め実験等により作成しておけば良い。
以上が本発明の実施形態のいくつかの例の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、特許請求の範囲の記載により表現された技術的思想の範囲内において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示された実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
上記の実施形態では、粘度計13をサービスタンク110内の糊の粘度を測定するように配置されているが、糊は循環しているため、糊の粘度を測定する位置は限定されない。例えば、供給路112内の糊、塗布ロール101aとドクターロール102aとの間の糊、又は糊受け113に溜まっている糊の粘度を測定することが考えられる。ただし、上記の実施形態のように回転式粘度計を用いる場合、供給路112のように流量が変化する位置では流量によって粘度の測定値が変化するため、サービスタンク110内等の糊の流れが少ない位置で粘度を測定するのが好ましい。
上記の実施形態における塗布装置1は、単板Pの両面に糊を塗布する装置であるが、塗布装置の構成、塗布対象、塗料等は上記に説明したものに限定されない。塗布装置は、塗料等の粘度の変化によって塗布量が変化する構成であれば、粘度計13からの測定値に基づいて塗布量を調整することができる。従って、ドクターロール102の代わりにドクターブレードを用いて塗布ロールに形成される塗料等の膜厚を調整する構成の塗布装置にも本願発明を適用することができる。また、塗布対象は、単板以外にも、様々な材質の板、帯、シートが考えられる。また、塗布対象の片面のみに塗布する装置であっても良い。更に、糊以外にも、塗料やコーティング剤といった様々な流動性材料の塗布に本発明を適用することが可能である。
1 … 塗布装置
10 … ロールユニット
101a、101b … 塗布ロール
102a、102b … ドクターロール
103 … ロール支持部
104 … ロール距離調整ユニット
104La、104Ra、104Lb、104Rb … ロール距離調整機構
105 … 駆動部
106La、106Ra、106Lb、106Rb … 荷重検知手段
11 … 糊供給システム
110 … サービスタンク
111 … 糊循環ポンプ
112 … 供給路
113 … 糊受け
12 … 単板搬送ユニット
13 … 粘度計
14 … 制御部
15 … 警報出力部

Claims (12)

  1. その外周面上に形成される流動性材料の膜を被塗物の表面に転写することにより、前記被塗物に前記流動性材料を塗布する塗布ロールと、
    前記塗布ロールに前記流動性材料を供給する供給手段と、
    前記塗布ロールに供給される前記流動性材料の粘度を測定する粘度計と、
    前記粘度計の測定結果に基づいて前記被塗物への前記流動性材料の塗布量を調整する塗布量調整手段と、
    を備える、
    塗布装置。
  2. 前記塗布装置の運転開始直後における前記粘度計の測定結果である初期粘度と運転中における前記粘度計の測定結果である粘度測定値との差が許容範囲を超えているかを判定する判定手段を更に備える、
    請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記差が許容範囲を超えていると前記判定手段が判定した場合に警報を発する警報手段を更に備える、
    請求項2に記載の塗布装置。
  4. 前記差が許容範囲を超えていると前記判定手段が判定した場合に運転を停止する、
    請求項2又は請求項3に記載の塗布装置。
  5. 前記供給手段は、
    前記塗布ロールに供給するための前記流動性材料を貯留するサービスタンクと、
    前記差が許容範囲を超えていると前記判定手段が判定した場合に前記サービスタンクに前記流動性材料を追加する追加手段と、
    を有する、
    請求項2又は請求項3に記載の塗布装置。
  6. 前記供給手段は、前記塗布ロールに供給するための前記流動性材料を貯留するサービスタンクを有し、
    前記粘度計は、前記サービスタンク内の前記流動性材料の粘度を測定する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の塗布装置。
  7. 前記塗布量調整手段は、
    前記塗布ロールと近接して径方向に並べて配置されたドクターロールと、
    前記塗布ロールと前記ドクターロールとの軸間距離を調整するロール距離調整手段と、
    を有し、
    前記塗布量調整手段は、前記流動性材料の粘度に応じて前記軸間距離を調整することで前記塗布量を調整する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の塗布装置。
  8. 前記塗布量調整手段は、前記ドクターロールを径方向に移動させることによって前記軸間距離を調整する、
    請求項7に記載の塗布装置。
  9. 前記塗布量調整手段は、前記流動性材料の粘度、前記軸間距離及び塗布量の間の関係に基づいて、前記粘度計の測定結果に応じて該軸間距離を調整する、
    請求項7又は請求項8に記載の塗布装置。
  10. 前記流動性材料の粘度、前記軸間距離及び塗布量の間の関係を示す情報を記憶した記憶装置を更に備え、
    前記塗布量調整手段は、前記粘度計の測定結果と塗布量の設定値とから、前記情報を参照して前記軸間距離を決定する、
    請求項9に記載の塗布装置。
  11. 前記流動性材料の粘度、前記軸間距離及び塗布量の間の関係を示す情報は数値テーブルである、
    請求項10に記載の塗布装置。
  12. 塗布量及び粘度と前記軸間距離との関係を表す数式を記憶した記憶装置を更に備え、
    前記塗布量調整手段は、前記粘度計の測定結果及び塗布量の設定値を前記数式に代入して前記軸間距離を決定する、
    請求項9に記載の塗布装置。
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