JP2019000773A - 塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非接触で塗布量を高精度でインライン計測することが可能な塗布装置を提供する。【解決手段】被塗物に流動性材料を塗布する塗布ロールと、塗布ロールの外周面の周囲に軸方向に並べて配置され、外周面上の流動性材料までの距離を検出する第一センサ及び第二センサと、第一センサ及び第二センサの検出結果に基づいて、被塗物に塗布された流動性材料の塗布量を計算する計算手段と、を備え、塗布ロールの外周面の幅が被塗物の幅よりも広く、塗布ロールの外周面が、その上に形成される流動性材料の膜が被塗物の表面に転写される転写領域と、転写されない非転写領域とに区分され、第一センサが、転写領域における、流動性材料の膜が転写された後の部分と対向して配置され、該部分の上に残留した流動性材料までの距離を検出し、第二センサが、非転写領域と対向して配置され、非転写領域上の流動性材料までの距離を検出する、塗布装置。【選択図】 図4

Description

本発明は、塗布装置に関する。
板状又はシート状の被塗物(単板、鋼帯、フィルム等)に糊等の接着剤や塗料といった流動性材料(以下「塗料等」という。)を塗布する方式の一つとして、塗料等を回転する塗布ロールの外周面に供給し、塗布ロールの外周面に形成された塗料等の膜を被塗物に転写するロールコーティングが知られている。ロールコーティングにおいては、経時変化や温度変化等によって塗料等の粘度等の物性が変化するため、塗布装置の設定を変更していないにも拘わらず被塗物に塗布される塗料等の量(塗布量)が変化することがある。そのため、塗布量を測定するための様々な方法が考案されている。
測定対象物からの光等の反射を利用した反射型の膜厚計や距離計が知られている。しかしながら、これらの反射型の測定方式は、測定対象物の振動により測定精度が低下するため、被塗物上や塗布ロール上における塗料等の膜厚の高精度なインライン計測は困難である。そこで、特許文献1に記載された塗布装置は、振動により測定精度が低下する反射型の測定方式を回避するため、塗布ロールの幅を被塗物の幅より大きくすることにより、塗布に関与しない(被塗物と接触しないため、塗料等の膜が被塗物に転写されない)ロールエッジ部を設け、ロールエッジ部のロール外周面と、塗布に利用される領域の塗布ロール外周面とに掻き落としブレードを設け、ロールエッジ部で掻き落とされる塗料等が所定の量になるまでの時間と、塗布に利用される領域で掻き落とされる塗料等が所定の量になるまでの時間に基づいて塗布量を算出している。
特開昭63−190680号公報
しかしながら、特許文献1に記載された塗布量計測方法は、掻き落としブレードと塗布ロールが接触するため、塗布ロール上のブレードが接触する部分が摩耗し、塗布量のばらつきや塗布不良といった塗布品質低下の原因となり得る。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、非接触で塗布量を高精度でインライン計測することが可能な塗布装置を提供することである。
本発明の一実施形態に係る塗布装置は、その外周面上に形成される流動性材料の膜を被塗物の表面に転写することにより、被塗物に流動性材料を塗布する塗布ロールと、塗布ロールの外周面の周囲に軸方向に並べて配置され、外周面上の流動性材料までの距離を検出する第一センサ及び第二センサと、第一センサ及び第二センサの検出結果に基づいて、被塗物に塗布された流動性材料の塗布量を計算する計算手段と、を備え、塗布ロールの外周面の幅が被塗物の幅よりも広く、塗布ロールの外周面が、その上に形成される流動性材料の膜が被塗物の表面に転写される転写領域と、転写されない非転写領域とに区分され、第一センサが、転写領域における、流動性材料の膜が転写された後の部分と対向して配置され、該部分の上に残留した流動性材料までの距離を検出し、第二センサが、非転写領域と対向して配置され、非転写領域上に形成された流動性材料の膜までの距離を検出する。
また、本発明の一実施形態において、第一センサ及び第二センサが、塗布ロールの外周面から等距離に配置され、計算手段が、第一センサによる測定値と第二センサによる測定値の差に基づいて塗布量を計算する。
また、本発明の一実施形態に係る塗布装置は、その外周面上に形成される流動性材料の膜を被塗物の表面に転写することにより、被塗物に流動性材料を塗布する塗布ロールと、塗布ロールの外周面の周囲に軸方向に並べて配置され、外周面上の流動性材料の膜厚を検出する第一センサ及び第二センサと、第一センサ及び第二センサの検出結果に基づいて、被塗物に塗布された流動性材料の塗布量を計算する計算手段と、を備え、塗布ロールの外周面の幅が被塗物の幅よりも広く、塗布ロールの外周面が、その上に形成される流動性材料の膜が被塗物の表面に転写される転写領域と、転写されない非転写領域とに区分され、第一センサが、転写領域における、流動性材料の膜が転写された後の部分と対向して配置され、該部分の上に残留した流動性材料の膜厚を検出し、第二センサが、非転写領域と対向して配置され、非転写領域上に形成された流動性材料の膜厚を検出する。
また、本発明の一実施形態において、塗布装置は、塗布ロールの外周面に流動性材料を供給する供給手段を備える。
また、本発明の一実施形態において、第一センサ及び第二センサが、塗布ロールの外周面上の回転方向における、被塗物に流動性材料が転写される転写位置から供給手段によって流動性材料が供給される供給位置までの領域内に対向して配置される。
また、本発明の一実施形態において、塗布装置は、被塗物への塗布量を調整する塗布量調整手段を更に備え、塗布量調整手段は、塗布量の計算値と目標値との差に基づいて塗布量を調整する。
また、本発明の一実施形態において、塗布装置は、塗布量の計算値と目標値との差が閾値以上の場合に運転を停止する。
また、本発明の一実施形態において、塗布装置は、警報を出力する警報手段を更に備え、警報手段は、塗布量の計算値と目標値との差が閾値以上の場合に警報を出力する。
また、本発明の一実施形態において、2つの第二センサが、塗布ロールの軸方向において2カ所に配置され、計算手段は、各第二センサによる検出結果のそれぞれに対して塗布量を計算する。
また、本発明の一実施形態において、第一センサが塗布ロールの軸方向において間隔を空けて複数配置され、計算手段は、各第二センサによる測定値に対して塗布量を計算する。
また、本発明の一実施形態において、塗布量調整手段は、塗布ロールと平行に配置され、塗布ロールの外周面上の、回転方向における供給位置から転写位置までの領域内と対向するドクターロールと、塗布ロールとドクターロールとの軸間距離を調整するロール距離調整手段と、を有し、塗布量調整手段は、塗布量の計算値と目標値との差に基づいてロール距離調整手段を制御してドクターロールと塗布ロールとの軸間距離を調整することで塗布量を調整する。
また、本発明の一実施形態において、2つのロール距離調整手段が、塗布ロールの軸方向における両端部に配置され、塗布量調整手段は、算出された複数の塗布量の計算値の差に基づいて各ロール距離調整手段をそれぞれ制御する。
本発明の一実施形態によれば、非接触で塗布量を高精度でインライン計測することが可能な塗布装置が提供される。
本発明の実施形態に係る塗布装置の主要部の概略を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る塗布装置におけるロールユニットの概略を示す上面図である。 本発明の実施形態に係る塗布装置の主要部の概略を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る塗布装置におけるセンサの配置を示す図である。 本発明の実施形態に係る塗布装置の制御システムのブロック図である。 本発明の実施形態に係る塗布装置における、糊の粘度と塗布量の関係を示すグラフである。 塗布ロールの外周面付近を拡大した拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る塗布装置の制御のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る塗布装置におけるロールユニットの変形例の概略を示す上面図である。 本発明の実施形態に係る塗布装置の制御のフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、塗布装置1の主要部の概略構成を示す図である。図2は、塗布装置1におけるロールユニット10の概略構成を示す上面図である。図3は、塗布装置1の主要部の概略構成を示す側面図である。図4は、塗布装置1の、塗布量計測に用いるセンサ(141a、141b、142a、142b)の塗布ロールの軸方向における配置を示す概略図である。図5は、塗布装置1の制御システムのブロック図である。本実施形態の塗布装置1は、合板の製造に用いられる単板Pの両面に糊を塗布するものである。
以下の説明において、図3における左右方向をX軸方向、紙面に垂直な方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とする。なお、Z軸方向は鉛直方向であり、X,Y軸方向は水平方向である。また、以下の説明において、図3における手前側を左、奥側を右とする。
塗布装置1は、単板Pに糊を塗布するロールユニット10と、ロールユニット10に糊を供給する糊供給ユニット11と、単板Pを搬送する搬送ユニット12(図5)と、塗布ロール上の糊の量を計測するためのセンサユニット13(図5)と、塗布装置1の動作状態に異常が生じたときに警報を出力する警報出力部15(図5)と、塗布装置1の各ユニット及び警報出力部15を制御する制御部14(図5)を備えている。
図1−3に示されるように、ロールユニット10は、Y軸方向に回転軸を向けて、上下に並べて配置された一対の塗布ロール101a、101bと、塗布ロール101a、101bのそれぞれに対してX軸方向に並ぶように配置されたドクターロール102a、102bと、各ロールを支持するロール支持部103と、塗布ロール101aとドクターロール102aとの軸間距離及び塗布ロール101bとドクターロール102bとの軸間距離を調整するためのロール距離調整ユニット104と、各ロールを回転駆動する4つの駆動部105を備えている。
塗布ロール101a、101bは鉄製のロールをゴムで覆ったものであり、ドクターロール102a、102bは鉄製のロールである。塗布ロール101a、101bは、その外周面に保持した糊を単板Pに塗布する部材である。また、ドクターロール102a、102bは、塗布ロール101a、101bに付着した糊を均して、均一な膜を形成する部材である。ロールユニット10は、塗布に利用可能な幅、すなわち塗布ロール101a、101bとドクターロール102a、102bとがY軸方向において対向する長さが、単板Pの幅(Y軸方向寸法)より長く設定されている。
ロール支持部103は、ドクターロール102a、102bをX軸方向に移動させて塗布ロール101a、101bとドクターロール102a、102bとの軸間距離を変更できるように、各ロールを支持している。
ロール距離調整ユニット104は、ドクターロール102aの左端部のX軸方向位置を調整するためのロール距離調整機構104Laと、ドクターロール102aの右端部のX軸方向位置を調整するためのロール距離調整機構104Raと、ドクターロール102bの左端部のX軸方向位置を調整するためのロール距離調整機構104Lbと、ドクターロール102bの右端部のX軸方向位置を調整するためのロール距離調整機構104Rbを含む。ロール距離調整ユニット104を用いて各ドクターロールのX軸方向位置を調整することで、塗布ロール101a、101bとドクターロール102a、102bとの軸間距離を調整することができる。
駆動部105は、例えばインバータモータであり、図3に示すように、塗布ロール101aとドクターロール102aの対向する面が下方に移動するように、塗布ロール101aとドクターロール102aを互いに逆回りに回転駆動し、塗布ロール101bとドクターロール102bの対向する面が上方に移動するように、塗布ロール101bとドクターロール102bを互いに反対方向に回転駆動する。
図1に示すように、糊供給ユニット11は、サービスタンク110と、糊循環ポンプ111と、供給路112と、糊受け113を備えている。サービスタンク110は、ロールユニット10に供給するための糊を貯留する容器である。サービスタンク110には、図示しない糊混合装置(又は作業者)によって糊が供給される。糊循環ポンプ111は、サービスタンク110内の糊を、供給路112を通して塗布ロール101aとドクターロール102aとの間に送り込む。糊受け113は、塗布ロール101aとドクターロール102aとの間の左右から流れ落ちる糊を受けて溜めるよう構成されている。糊受け113は、所定量だけ糊を溜め、所定量を超えた分の糊をサービスタンク110に流すよう構成されている。糊受け113に所定量糊が溜まった状態において、塗布ロール101bの下部が糊受け113に溜まった糊に浸かり、これにより塗布ロール101bに糊が供給される。
単板搬送ユニット12は、X軸方向に単板Pを搬送して、塗布ロール101aと塗布ロール101bとの間に単板Pを供給する。
以上の構成により、単板Pの両面への糊の塗布が可能になる。以下に単板Pに糊の塗布する際の塗布装置1の動作を説明する。サービスタンク110に糊を供給し、糊循環ポンプ111を駆動させると、サービスタンク110に供給された糊は供給路112を通して塗布ロール101aとドクターロール102aとの間に供給される。塗布ロール101aとドクターロール102aとの間に供給された糊は、塗布ロール101a及びドクターロール102aの回転に伴って塗布ロール101aとドクターロール102aとの間を通過し、塗布ロール101aの外周面に糊の膜が形成される。塗布ロール101aに形成される糊の膜の膜厚は、糊の粘度や各ロールの回転速度が一定であれば、塗布ロール101aとドクターロール102aとの軸間距離で決まる。従って、塗布ロール101aに形成される糊の膜の膜厚は、ロール距離調整機構104La、104Raにより調整することができる。
塗布ロール101aとドクターロール102aとの間に供給された糊のうち、塗布ロール101aとドクターロール102aとの間を通過せずに左右両端から流れ落ちた糊は、糊受け113に溜まる。塗布ロール101bの下部が浸る深さまで糊受け113に糊が溜まると、糊が回転する塗布ロール101bに付着して持ち上げられ、塗布ロール101b及びドクターロール102bの回転に伴って塗布ロール101bとドクターロール102bとの間を通過し、塗布ロール101bに糊の膜が形成される。塗布ロール101bに形成される糊の膜の膜厚は、塗布ロール101aに形成される糊の膜の膜厚と同様に、ロール距離調整機構104Lb、104Rbにより調整することができる。なお、単板Pへの糊の塗布量は、塗布ロール101a、101bに形成される糊の膜厚の増減に伴って増減する。すなわち、ドクターロール102a、102b、ロール距離調整ユニット104、及びロール距離調整ユニット104を制御する制御部14は、協働して、塗布ロール101a、101bへの糊の供給量を調整する塗布量調整手段の役割を果たす。
塗布ロール101aに形成された糊の膜及び塗布ロール101bに形成された糊の膜は、それぞれ、塗布ロール101aと101bとの間を通過する単板Pの上面及び下面に転写される形で塗布される。塗布ロール101a、101bに形成された糊の膜は、一部が単板Pに塗布され、塗布ロール101a、101bに残留した糊は塗布ロール101a、101bの外周面に糊の薄い膜を形成する。従って、単板Pへの糊の塗布量は、塗布前の時点で塗布ロール101a、101bに形成された糊の膜と、塗布後に塗布ロール101a、101bに残留した糊によって形成された糊の膜との膜厚差から求めることができる。
図6は、塗布ロールとドクターロールとの軸間距離が一定の場合における、糊の粘度と塗布量の関係を示す。図6に示すように、塗布ロールとドクターロールとの軸間距離が一定の場合、塗布量は糊の粘度の上昇とともに増加する。塗布ロール101a、101bとドクターロール102a、102bとの軸間距離やその他の塗布装置の設定が一定であり、糊の粘度も一定であれば、単板Pへの糊の塗布量は変化しないが、糊の粘度は温度変化や経時変化(硬化の進行等)によって刻々と変化する。糊の粘度が変化すると、塗布ロール101a、101bとドクターロール102a、102bとの軸間距離を変更していなくても、図6に示すように、単板Pへの糊の塗布量が変化する。そのため、本実施形態の塗布装置1は、単板Pへの糊の塗布量を計測するためのセンサユニット13を備える。
センサユニット13は、塗布ロール101aの外周面に対向して配置されたセンサ131a、132aと、塗布ロール101bの外周面に対向して配置されたセンサ131b、132bを含む。本実施形態の塗布装置1におけるセンサ131a、132a、131b、132bは、被測定物とセンサとの距離を検出する距離センサである。
図3に示すように、センサ131aは、塗布ロール101a上の、回転方向において塗布ロール101bと対向する位置、すなわち塗布ロール101aに付着した糊が単板Pに転写される転写位置から、塗布ロール101aとドクターロール102aとの間の糊が溜まっている位置、すなわち塗布ロール101aに糊を供給する供給位置までの領域Ca内に配置されている。また、上述したように、ロールユニット10は、塗布に利用可能な幅が単板Pの幅より長く設定されているため、図4に示すように、塗布ロール101aの外周面には、軸方向において、単板Pと接触しないため塗布ロール101a上の糊の膜が単板Pに転写されない非転写領域Aa、A’aと、単板Pと接触して塗布ロール101a上の糊の膜が単板Pに転写される転写領域Baが存在する。センサ131aは、塗布ロール101aの軸方向において、塗布ロール101aの外周面の右端近傍の非転写領域Aaに対向して配置されている。
センサ131bも、センサ131aと同様に、塗布ロール101bの回転方向において塗布ロール101aと対向する位置、すなわち塗布ロール101bに付着した糊が単板Pに転写される転写位置から、糊受け113に溜まった糊と接触する位置、すなわち塗布ロール101aに糊を供給する供給位置までの領域Cb内に配置されている。また、塗布ロール101aと同様に、塗布ロール101bの外周面には、軸方向において、単板Pと接触しないため塗布ロール101b上の糊の膜が単板Pに転写されない非転写領域Ab、A’bと、単板Pと接触して塗布ロール101b上の糊の膜が単板Pに転写される転写領域Bbが存在する。センサ131bは、センサ131aと同様に、塗布ロール101bの軸方向において、塗布ロール101bの右端近傍の非転写領域Abに対向して配置されている。
図3に示すように、センサ131aとセンサ132aは、Y軸方向に並んで配置されている。すなわち、図3に示すように、センサ131aとセンサ132aは、塗布ロール101aの周りに同位相に配置されている。また、図4に示すように、センサ132aは、塗布ロール101aの軸方向において、転写領域Ba内に配置されている。センサ131aとセンサ132aは、塗布ロール101aから同じ距離離して配置されている。
センサ131bとセンサ132bも、センサ131aとセンサ132aの位置関係と同様に、Y軸方向に並んで配置されている。すなわち、図3に示すように、センサ131bとセンサ132bは、塗布ロール101bの周りに同位相に配置されている。また、図4に示すように、センサ132bは、塗布ロール101bの軸方向において、転写領域Bb内に配置されている。センサ131bとセンサ132bは、塗布ロール101bから同じ距離離して配置されている。
センサ131a、132aは、塗布ロール101aの外周面(糊の膜が形成されている状態の場合は、糊の表面)までの距離を測定する。塗布前の時点で塗布ロール101aに形成されている糊の膜の膜厚が塗布ロール101aの軸方向において均一になっているため、非転写領域Aa内で行われるセンサ131aによる距離測定は、塗布前の時点で塗布ロール101aに形成されている糊の膜の表面までの距離測定とみなすことができる。
131b、132bも、センサ131a、132aと同様に、塗布ロール101bの外周面までの距離を測定する。塗布前の時点で塗布ロール101bに形成されている糊の膜の膜厚が塗布ロール101bの軸方向において均一になっているため、非転写領域Ab内で行われるセンサ131bによる距離測定は、塗布前の時点で塗布ロール101bに形成されている糊の膜の表面までの距離測定とみなすことができる。
本実施形態においては、センサ131a(131b)から塗布ロール101a(101b)までの距離と、センサ132a(132b)から塗布ロール101a(101b)までの距離が等しいため、センサ131a、131bによる距離測定値と、センサ132a、132bによる距離測定値との差は、塗布前の時点で塗布ロール101a、101bに形成された糊の膜と、塗布後に塗布ロール101a、101bに残留した糊の膜との膜厚差となる。
なお、センサ131a(131b)から塗布ロール101a(101b)までの距離と、センサ132a(132b)から塗布ロール101a(101b)までの距離が異なる場合でも、距離の差を考慮した計算をすることで膜厚差を算出することができる。例えば、センサ131a(131b)から塗布ロール101a(101b)までの距離が、センサ132a(132b)から塗布ロール101a(101b)までの距離よりも差分gだけ短い場合、センサ131a(131b)による距離測定値に差分gを加算した上でセンサ132a(132b)による距離測定値との差をとることで、膜厚差を算出することができる。距離の差分gは、予め制御部等に記憶させておいても良いし、塗布開始前に校正工程を設けて測定しても良い。
塗布ロール101a(101b)の外周面(ゴムの表面)に、複数の螺旋状の溝tが等間隔で形成されている。図7に、塗布ロール101a(101b)の外周面付近を拡大した拡大断面図を示す。塗布ロール101a(101b)の外周面に形成される糊の膜にも、溝tに沿って凹みが生じる。そのため、センサ131a(131b)及びセンサ132a(132b)の一方が溝tの部分について測定しているときに、他方が溝tでない部分について測定すると、一方のセンサの測定結果のみが溝tに起因する膜の凹みよる距離の変化の影響を受けるため、非転写領域Aa(Aa)と転写領域Ba(Bb)との膜厚差を算出する際に溝tによる距離の変化の分だけ誤差が生じてしまう。従って、図7に示すように、センサ131a(131b)及びセンサ132a(132b)は、一方が溝tの位置に対向しているときに他方も溝tの位置に対向するよう、塗布ロール101a(101b)の軸方向におけるセンサ131a(131b)とセンサ132a(132b)との配置間隔を溝tの間隔の整数倍に合わせる必要がある。
また、各センサの測定スポットが、溝tが形成されている部分と溝tが形成されていない部分とに常にまたがってしまうと、溝tの部分までの距離なのか、溝tでない部分までの距離なのかが明確でない距離測定結果しか得られなくなってしまう。従って、どの部分までの距離なのかが明らか距離測定結果が得られるよう、測定スポット径が溝tの凹部や凸部の幅に対して十分小さいセンサを選定するのが好ましい。
なお、溝tは螺旋状に形成されているため、図7の断面(センサ131a(131b)とセンサ132a(132b)の光線が通る平面)上の溝tの位置は、塗布ロール101a(101b)の回転と共に塗布ロール101a(101b)の軸方向に移動する。ただし、図7に示す断面上の溝tは、間隔を維持したまま、塗布ロール101a(101b)の軸方向に移動する。従って、センサ131a(131b)による測定とセンサ132a(132b)による測定を同期して行えば、センサ131a(131b)及びセンサ132a(132b)の一方による測定が溝tの位置で行われる場合は他方による測定も溝tの位置で行われ、一方による測定が溝tでない位置で行われる場合は他方による測定も溝tでない位置で行われる。その結果、溝tに起因する膜の凹みに影響されることなく、非転写領域Aa(Ab)と転写領域Ba(Bb)との間の膜厚差を正確に算出することが可能になる。
上述したように、単板Pへの糊の塗布量は、塗布前の時点で塗布ロール101a、101bに形成された糊の膜と、塗布後に塗布ロール101a、101bに残留した糊によって形成された糊の膜との膜厚差から求めることができる。つまり、センサ131a、131bによる測定値と、センサ132a、132bによる測定値との差から、塗布量を求めることができる。
センサ131a(131b)による測定値をd、センサ132aによる測定値をd、糊の密度をρ、補正係数をαとすると、単板Pの上面(下面)への糊の単位面積当たりの塗布量の計算値Mcは、次式(1)で求めることができる。
(式1)
Mc=(d−d)×ρ×α
なお、本実施形態では、塗布量の目標値Mtが単板Pの表面の単位面積当たりに付着する糊の質量として設定されているが、例えば塗布量の目標値Mtが単板P一枚当たりに塗布される糊の質量として設定されている場合は、単板P一枚の塗布に対して一回のみ測定を行い、その結果に基づいて塗布量の計算値Mcを求め、計算値Mcに単板Pの面積を掛ければ良い。
補正係数αは、糊の密度ρに影響を与える温度、塗布ロール101a、101bの回転速度、単板Pの搬送速度といった塗布条件に応じて設定される。
なお、センサ131a、131bによる距離測定と、センサ132a、132bによる距離測定は、主に以下の二つの理由により、同期して行うことが好ましい。
第一の理由として、塗布ロール101a、101bの動作中の振動(塗布ロール101a、101bの軸に直交する方向の変位)は避けられないため、各センサから塗布ロール101a、101bの外周面(糊の膜の表面)までの距離が振動状態によって変化し、測定のタイミングの違いにより異なる測定値が出てしまうことがある。塗布装置1においては、センサ131a、131bとセンサ132a、132bは、塗布ロール101a、101bの回転方向においては同じ位置に配置されているため、このような振動による各センサの測定誤差は、センサ131a、131bによる測定と、センサ132a、132bによる測定を、同じ振動状態において、すなわち同期して行うことで打ち消すことができる。具体的には、あるタイミングにおける塗布ロール101a、101bの軸に直交する方向かつ各センサとの距離方向の変位がeの場合、センサ131a、131bによる測定値にも、センサ132a、132bによる測定値にも測定誤差eが含まれることになる。計算値Mcを求める際には、センサ131a、131bによる測定値とセンサ132a、132bによる測定値の差をとるため、両測定値に含まれる誤差eは打ち消され、求められる計算値Mcには影響しないことになる。
第二の理由として、塗布ロール101a、101bに形成される糊の膜の回転方向における膜厚が必ずしも一定ではないという問題がある。塗布ロール101a、101bに形成される糊の膜の回転方向における膜厚が一定でない場合、センサ131a、131bによる距離測定と、センサ132a、132bによる距離測定を異なるタイミングで行う、すなわち回転方向において異なる位置における距離を測定すると、塗布ロール101a、101bに形成される糊の膜の回転方向における膜厚が一定でない場合、比較対象として不適切な測定値となる。
次に、塗布装置1の制御方法について説明する。制御部14は、図5に示すように、ロールユニット10、糊供給ユニット11、搬送ユニット12、センサユニット13及び警報出力部15に接続されている。制御部14は、糊供給ユニット11の糊循環ポンプ111を駆動させて糊を塗布ロール101aとドクターロール102aとの間に供給し、ロールユニット10の駆動部105を駆動させて塗布ロール101a、101b及びドクターロール102a、102bを回転させ、単板搬送ユニット12を駆動させて塗布ロール101aと塗布ロール101bとの間に単板Pを通過させる。また、制御部14は、上記のように各ユニットを制御して単板Pへの糊の塗布を行っている間、センサユニット13から距離の測定値を取得して塗布量を計算する。
図8は、塗布装置1の制御のフローチャートである。図8に示すように、制御部14は、塗布装置1の各ユニットを始動して運転を開始させる(S101)。次に、センサユニット13を制御して各センサから距離の測定値を取得し(S102)、取得した測定値から上記(式1)を用いて塗布量の計算値Mcを求める(S103)。すなわち、制御部14は、計算手段の役割を果たす。制御部14によって求められる計算値Mcは、制御部14による塗布装置1の様々な制御に用いることができる。図8は、計算値Mcを利用した塗布装置1の制御の一例を示している。
図8に示す例では、予め塗布量の目標値Mtが設定してあり、制御部14は、計算値Mcと目標値Mtとの差分Md(絶対値)が、塗布量の誤差として許容できる許容誤差mより大きいか否かを確認する(S104)。許容誤差mは、要求される塗布量の精度に基づいて決定される。
差分Mdが許容誤差m以下である場合(S104:NO)、制御部14は、運転終了指示の有無(運転停止操作が行われたか否か)を確認する(S106)。運転終了指示が出されていれば(S106:YES)、各ユニットを停止させて運転を停止し(S107)、塗布装置1の制御を終了する。運転終了指示が出されていなければ(S106:NO)、S101からS105までの処理を繰り返す。
差分Mdが許容誤差mより大きい場合(S104:YES)、制御部14は、警報出力部105を制御して警報を出力し(S105)、処理をS106へ進める。なお、警報の出力と併せて、計算値Mcが目標値Mtに対して大きいか小さいかを表示するようにしても良い。
警報を出力し、計算値Mcが目標値Mtに対して大きいか小さいかを表示することにより、作業者は、警報によって膜厚が許容範囲を外れたことを認知し、表示を参照してロール距離調整ユニット104を手動で操作する等して塗布量を調整することができる。また、作業者は、必要に応じて塗布装置1の運転を停止させることができる。
糊は一般的に経時変化によって粘度が上昇するため、塗布を続けている間に糊の粘度が上昇し、図6に示すように塗布量が増加する。しかし、図8に示した例のように塗布量の増加幅又は減少幅が許容誤差m以上となった場合に警報を出力させて作業者に塗布量の調整を促すことで、塗布量が増加した場合に糊が無駄に消費され続けることが防止でき、コスト削減につながる。なお、S105において、警報出力と併せて、若しくは警報出力に代えて、塗布装置1の運転を停止させるよう構成しても良い。運転を停止させることで、塗布不良品の発生を確実に防止することができる。
塗布量と、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との距離との間には、一定の相関関係がある。具体的には、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離が増加すると、塗布量が増加する。従って、塗布量を増やす場合には、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離を広げるようにロール距離調整ユニット104を制御する。また、塗布量を減らす場合には、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離を狭めるようにロール距離調整ユニット104を制御すれば良い。
なお、本願発明の塗布装置1は、ドクターロール102a(102b)が塗布ロール101a(101b)に押圧された状態で塗布が行われる。従って、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離と、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との間に作用する力、すなわちロール距離調整機構104La、104Ra(104Lb、104Rb)のそれぞれに加わる荷重との間には、一定の相関関係がある。具体的には、塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離が狭くなるほど、ロール距離調整機構104La、104Ra(104Lb、104Rb)のそれぞれに加わる荷重が大きくなる。
従って、例えば、図9に示すように、ロール距離調整機構104La、104Ra、104Lb、104Rbのそれぞれに塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との間に作用する力を検出するひずみゲージ等の荷重検知手段106La、106Ra、106Lb、106Rbを設け、塗布量を増やす場合は荷重検知手段106La、106Ra、106Lb、106Rbにより検出される荷重が小さくなるように(すなわち、軸間距離を広げるように)ロール距離調整ユニット104を制御し、塗布量を減らす場合は荷重検知手段106La、106Ra、106Lb、106Rbにより検出される荷重が大きくなるように(すなわち、軸間距離を狭めるように)ロール距離調整ユニット104を制御すれば良い。
[第2実施形態]
次に、本願発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、塗布装置1の制御フローのみが第1実施形態と異なる。図10に、第2実施形態における塗布装置の制御のフローチャートを示す。第2実施形態においては、S204−S207の処理が第1実施形態と異なるため、S204以降の処理について説明する。S203で塗布量を計算後、制御部14は、計算値Mcが目標値Mtと等しいか否かを確認する(S204)。計算値Mcが目標値Mtと等しい場合(S204:YES)、制御部14は、運転終了指示の有無を確認する(S208)。制御部14は、運転終了指示が出されていれば(S208:YES)、各ユニットを停止させて運転を停止し(S209)、運転終了指示が出されていなければ(S208:NO)、S202からS207までの処理を繰り返す。
計算値Mcが目標値Mtと異なる場合(S204:NO)、制御部14は、計算値Mcが目標値Mtより大きいか否かを確認する(S205)。計算値Mcが目標値Mtより大きい場合(S204:YES)、制御部14は、ロール距離調整ユニット104を制御して塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離を狭め、塗布ロール101a(101b)上に形成される糊の膜厚を薄くすることで塗布量を減らす(S206)。計算値Mcが目標値Mt未満の場合(S205:NO)、制御部14は、ロール距離調整ユニット104を制御して塗布ロール101a(101b)とドクターロール102a(102b)との軸間距離を広げ、塗布ロール101a(101b)上に形成される糊の膜厚を厚くすることで塗布量を増やして(S207)、処理をS208に進める。
塗布量の計算値Mcが変化した場合に自動で塗布量を目標値Mtに近づけるよう塗布装置1を制御することで、作業者が介在することなく、目標値Mtに近い塗布量を維持したまま塗布装置1に運転を継続させることができる。なお、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に許容誤差mを設定し、計算値Mcと目標値Mtとの差分Md(絶対値)が許容誤差mを超えた場合に警報を出力する及び/又は塗布装置1の運転を停止するように構成しても良い。このように構成することで、例えば自動制御では塗布量が制御しきれない何らかの異常が発生した場合に、塗布装置1の異常を確認したり、塗布不良品の発生を防止したりすることができる。
以上が本発明の実施形態の一例の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、特許請求の範囲の記載により表現された技術的思想の範囲内において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示された実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
[変形例]
上記の実施形態では、図4における非転写領域Aa、Ab内にセンサ132a、132bをそれぞれ一つずつ備えているが、図4における非転写領域A’a、 A’b内にもセンサ132a、132bを設けた構成としても良い。非転写領域Aa、Abと非転写領域A’ a、 A’bのそれぞれに設けたセンサ132a、132bによる測定値から求めた計算値Mcが異なる値を示した場合、塗布ロール101a、101bの軸方向において塗布ロール101a、101b上の糊の膜厚が均一でないと考えられる。塗布ロール101a、101bとドクターロール102a、102bとの軸間距離は、ロール距離調整機構104La、104Lbとロール距離調整機構104Ra、104Rbにより、左右独立して調整することができるため、非転写領域Aa、Abと非転写領域Aa、 A’b’のそれぞれに設けたセンサ132a、132bによる測定値から求めた計算値Mcに応じて、塗布ロール101a、101b上の糊の膜厚が均一になるようロール距離調整機構104La、104Lbとロール距離調整機構104Ra、104Rbを独立して制御することができる。
上記の実施形態では、図4における転写領域Ba、Bb内にセンサ131a、131bをそれぞれ一つずつ備えているが、センサ131a、131bを図4における転写領域Ba、Bb内に複数設けた構成としても良い。センサ131a、131bを複数設けた場合、Y軸方向における複数のポイントにおける塗布量を求めることができるため、Y軸方向における塗布量にばらつきも検出することができる。従って、例えばY軸方向において部分的に塗布不良が生じた場合でも塗布不良を検出することが可能になる。
上記の実施形態における塗布装置1は、単板Pの両面に糊を塗布する装置であるが、塗布装置の構成、塗布対象、塗料等は上記に説明したものに限定されない。塗布装置は、塗布ロールに付着させた塗料等を塗布対象に転写する形で塗布する装置であり、塗布ロールの長手方向において、塗布に利用しない領域が存在する、もしくは塗布に利用しない領域を設けることができるものであれば、センサを適切な位置に設けることによって計算値Mcを求めることができる。従って、ドクターロール102の代わりにドクターブレードを用いて塗布ロールに形成される塗料等の膜厚を調整しても良い。また、塗布対象は、単板以外にも、様々な材質の板、帯、シートが考えられる。また、塗布対象の片面のみに塗布する装置であっても良い。更に、塗料等は、糊以外にも、塗料やコーティング剤といった様々な流動性材料が考えられる。
上記の実施形態における塗布装置1は、センサ131a、131b、132a、132bに距離センサを採用しているが、非転写領域Aa、Abと転写領域Ba、Bbとの間での糊の膜厚差が算出できるものであれば、距離センサでなくても良い。距離センサに代わるセンサとしては、例えば膜厚センサが考えられる。膜厚センサを採用する場合、距離センサを使用する場合と異なり、非転写領域Aa、Ab内に配置されたセンサと転写領域Ba、Bb内に配置されたセンサとで塗布ロールまでの距離が異なっていても、単純にそれぞれの測定値の差から計算値Mcを求めることができる。なお、距離センサは、膜厚センサと比較して安価であるだけでなく、測定に塗料等の物性を必要としないといった利点がある。従って、物性が異なる様々な塗料等に対して設定を変更することなく塗布量の測定値を求めることが可能である。
1 … 塗布装置
10 … ロールユニット
101a、101b … 塗布ロール
102a、102b … ドクターロール
103 … ロール支持部
104 … ロール距離調整ユニット
104La、104Ra、104Lb、104Rb … ロール距離調整機構
105 … 駆動部
106La、106Ra、106Lb、106Rb … 荷重検知手段
11 … 糊供給ユニット
110 … サービスタンク
111 … 糊循環ポンプ
112 … 供給路
113 … 糊受け
12 … 単板搬送ユニット
13 … センサユニット
131a、131b、132a、132b … センサ
14 … 制御部
15 … 警報出力部

Claims (12)

  1. その外周面上に形成される流動性材料の膜を被塗物の表面に転写することにより、前記被塗物に前記流動性材料を塗布する塗布ロールと、
    前記塗布ロールの外周面の周囲に軸方向に並べて配置され、前記外周面上の流動性材料までの距離を検出する第一センサ及び第二センサと、
    前記第一センサ及び前記第二センサの検出結果に基づいて、前記被塗物に塗布された前記流動性材料の塗布量を計算する計算手段と、
    を備え、
    前記塗布ロールの前記外周面の幅が前記被塗物の幅よりも広く、
    前記塗布ロールの外周面が、その上に形成される前記流動性材料の膜が前記被塗物の表面に転写される転写領域と、転写されない非転写領域とに区分され、
    前記第一センサが、前記転写領域における、前記流動性材料の膜が転写された後の部分と対向して配置され、該部分の上に残留した前記流動性材料までの距離を検出し、
    前記第二センサが、前記非転写領域と対向して配置され、該非転写領域上に形成された前記流動性材料の膜までの距離を検出する、
    塗布装置。
  2. 前記第一センサ及び前記第二センサが、前記塗布ロールの外周面から等距離に配置され、
    前記計算手段が、前記第一センサによる測定値と前記第二センサによる測定値の差に基づいて前記塗布量を計算する、
    請求項1に記載の塗布装置。
  3. その外周面上に形成される流動性材料の膜を被塗物の表面に転写することにより、前記被塗物に前記流動性材料を塗布する塗布ロールと、
    前記塗布ロールの外周面の周囲に軸方向に並べて配置され、前記外周面上の前記流動性材料の膜厚を検出する第一センサ及び第二センサと、
    前記第一センサ及び前記第二センサの検出結果に基づいて、前記被塗物に塗布された前記流動性材料の塗布量を計算する計算手段と、
    を備え、
    前記塗布ロールの前記外周面の幅が前記被塗物の幅よりも広く、
    前記塗布ロールの外周面が、その上に形成される前記流動性材料の膜が前記被塗物の表面に転写される転写領域と、転写されない非転写領域とに区分され、
    前記第一センサが、前記転写領域における、前記流動性材料の膜が転写された後の部分と対向して配置され、該部分の上に残留した前記流動性材料の膜厚を検出し、
    前記第二センサが、前記非転写領域と対向して配置され、該非転写領域上に形成された前記流動性材料の膜厚を検出する、
    塗布装置。
  4. 前記塗布ロールの外周面に前記流動性材料を供給する供給手段を備えた、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の塗布装置。
  5. 前記第一センサ及び前記第二センサが、前記塗布ロールの外周面上の回転方向における、前記被塗物に前記流動性材料が転写される転写位置から前記供給手段によって流動性材料が供給される供給位置までの領域内に対向して配置される、
    請求項4に記載の塗布装置。
  6. 前記被塗物への塗布量を調整する塗布量調整手段を更に備え、
    前記塗布量調整手段は、前記塗布量の計算値と目標値との差に基づいて塗布量を調整する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の塗布装置。
  7. 前記塗布量の計算値と目標値との差が閾値以上の場合に運転を停止する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の塗布装置。
  8. 警報を出力する警報手段を更に備え、
    前記警報手段は、前記塗布量の計算値と目標値との差が閾値以上の場合に警報を出力する、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の塗布装置。
  9. 2つの前記第二センサが、前記塗布ロールの軸方向において2カ所に配置され、
    前記計算手段は、各前記第二センサによる検出結果のそれぞれに対して前記塗布量を計算する、
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の塗布装置。
  10. 前記第一センサが前記塗布ロールの軸方向において間隔を空けて複数配置され、
    前記計算手段は、各前記第二センサによる測定値に対して前記塗布量を計算する、
    請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の塗布装置。
  11. 前記塗布量調整手段は、
    前記塗布ロールと平行に配置され、該塗布ロールの外周面上の、回転方向における前記供給位置から前記転写位置までの領域と対向するドクターロールと、
    前記塗布ロールと前記ドクターロールとの軸間距離を調整するロール距離調整手段と、
    を有し、
    前記塗布量調整手段は、前記塗布量の計算値と目標値との差に基づいて前記ドクターロールと前記塗布ロールとの軸間距離を調整することで前記塗布量を調整する、
    請求項5を引用する、請求項6から請求項10のいずれか一項に記載の塗布装置。
  12. 2つの前記ロール距離調整手段が、前記塗布ロールの軸方向における両端部に配置され、
    前記塗布量調整手段は、算出された複数の前記塗布量の計算値の差に基づいて、前記両端部のそれぞれにおける前記ドクターロールと前記塗布ロールとの軸間距離を独立して調整する、
    請求項9又は請求項10を引用する、請求項11に記載の塗布装置。
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