JP2022133110A - 電極の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の膜厚の電極合材層を有した電極を安定的に製造できる電極の製造方法を提供する。【解決手段】ここに開示される電極の製造方法では、合材塗膜Bの表面位置を第1センサ42で検出する工程と、第2ロール20の表面位置を第2センサ44で検出する工程と、第1センサ42と第2センサ44の検出結果の差分に基づいて合材塗膜Bの膜厚を検出する工程と、合材塗膜Bの膜厚に基づいて、第2ロール20に対する第3ロール30の回転速度の比率を調節する工程とを備えている。そして、ここに開示される製造方法では、第2ロール20の周方向における第1センサ42と第2センサ44の検出位置が略同一である。これによって、第2ロール20の変形等による影響が除外された合材塗膜Bの正確な膜厚を検出できるため、当該合材塗膜Bの膜厚に基づいて、電極合材層D2の膜厚のバラつきが抑制された電極Dを安定的に製造できる。【選択図】図1

Description

本発明は、電極の製造方法に関する。
近年、リチウムイオン二次電池等の二次電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両駆動用電源などに用いられている。この種の二次電池の電極の一例として、帯状の電極集電体の表面に電極合材層が付与された電極が挙げられる。かかる構成の電極は、例えば、電極合材層の前駆物質である電極材料を圧延して合材塗膜を形成し、当該合材塗膜を電極集電体の表面に圧着させるという方法で製造される。
上記電極の製造方法の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の製造方法では、3本のロールを備えた電極製造装置を用いている。具体的には、第1ロールと第2ロールとの間で電極材料を圧延して合材塗膜を形成し、当該合材塗膜を第2ロールの表面に付着させて搬送する。そして、この電極製造装置では、電極集電体を搬送する第3ロールが第2ロールに近接しているため、第2ロールに搬送される合材塗膜と、第3ロールに搬送される電極集電体とが、第2ロールと第3ロールとの間で圧着される。
上述の製造方法において高品質の電極を安定的に製造するには、合材塗膜(電極合材層)の膜厚のバラつきをなくすことが求められる。このため、この種の製造方法では、合材塗膜の膜厚に影響する要素を検出しながら製造条件を調節するフィードバック制御が採用され得る。例えば、特許文献1では、第1ロールと第2ロールとの間のギャップ幅に基づいて、第2ロールの回転速度と電極集電体の搬送速度との速度比を変化させている。また、特許文献2では、圧延後の合材塗膜の厚みに基づいて、第2ロールと第3ロールとの速度比を制御している。
特開2016-219343号公報 特開2018-37198号公報
しかしながら、実際の製造現場では、上記従来の製造方法を採用しているにもかかわらず、製造後の電極の電極合材層に膜厚のバラつきが生じることがあった。本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、所望の膜厚の電極合材層を有した電極を安定的に製造できる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上述の課題を解決するために種々の検討を行った結果、従来の製造方法において電極合材層に膜厚のバラつきが生じる原因を解明した。具体的には、上述の製造方法における第2ロールは、電極材料の圧延と合材塗膜の圧着の2つの加圧処理に用いられるため非常に大きな応力が加わる。この応力によって第2ロールに変形や軸ズレが生じると、圧延後の合材塗膜の搬送位置がズレる可能性がある。この搬送位置のズレが、センサによる合材塗膜の膜厚の測定に反映されると、誤検知に基づいた不適当なフィードバック制御が実行されてしまう。例えば、センサから離間する方向に第2ロールが変形した場合、合材塗膜の膜厚が適正であるにもかかわらず、合材塗膜の膜厚が減少したと判定され、合材塗膜の膜厚を増加させるような制御が実行される。一方、センサに近接する方向に第2ロールが変形すると、合材塗膜の膜厚が増加したと判定されるため、合材塗膜の膜厚を減少させるような制御が実行される。本発明者は、これらの膜厚の誤検知に基づいたフィードバック制御が電極合材層の膜厚にバラつきが生じる原因であると考えた。
ここに開示される電極の製造方法は、上述の知見に基づいてなされたものである。かかる製造方法は、回転する第1ロールと、回転する第2ロールとの間で電極材料を圧延して合材塗膜を形成する工程と、合材塗膜を第2ロールに付着させて搬送する工程と、長尺な帯状の電極集電体を、回転する第3ロールで案内して搬送する工程と、第2ロールと第3ロールとの間に合材塗膜と電極集電体を通過させ、電極集電体の表面に合材塗膜を圧着させる工程とを包含する。そして、ここに開示される製造方法は、第2ロールに付着した合材塗膜の表面位置を第1センサで検出する工程と、第2ロールの表面位置を第2センサで検出する工程と、第1センサの検出結果と第2センサの検出結果との差分に基づいて合材塗膜の膜厚を検出する工程と、合材塗膜の膜厚に基づいて、第2ロールの回転速度に対する第3ロールの回転速度の比率を調節する工程とをさらに備えている。そして、ここに開示される製造方法では、第2ロールの周方向における第1センサの検出位置と第2センサの検出位置が略同一である。
上記構成の製造方法では、第2ロールに付着した合材塗膜の表面位置を検出する第1センサと、第2ロールの表面位置を検出する第2センサとを使用しており、第2ロールの周方向における第1センサと第2センサの検出位置が略同一となっている。この第1センサと第2センサの検出結果の差分を算出することによって、第2ロールの変形等に起因する搬送位置ズレが生じた場合でも、正確な合材塗膜の膜厚を検出できる。従って、上記構成の製造方法によると、合材塗膜の正確な膜厚に基づいたフィードバック制御を実行できるため、所望の膜厚の電極合材層を有する電極を安定的に製造できる。
ここに開示される製造方法の好適な一態様では、第2ロールの周方向における第1センサの検出位置と第2センサの検出位置との差が15°以下である。これによって、第2ロールに付着した合材塗膜の膜厚をさらに正確に検出できる。
ここに開示される製造方法の好適な一態様では、第2ロールは、回転可能に支持される回転軸と、合材塗膜が付着する外筒部とを備えており、第2センサは、外筒部の表面位置を検出する。かかる構成によると、第2ロールの外筒部の熱膨張によって合材塗膜の搬送位置にズレが生じた場合でも合材塗膜の厚みを正確に検出できる。
ここに開示される製造方法の好適な一態様では、電極材料が湿潤造粒体である。かかる湿潤造粒体を用いて形成された電極合材層は、第2ロールと第3ロールの回転速度比による膜厚の変化が生じやすいため、ここに開示される技術をより好適に適用できる。
一実施形態に係る電極の製造方法に用いられる電極製造装置を説明する側面図である。 図1中の第2ロールと膜厚センサとの位置関係を説明する正面図である。 図2に示す膜厚センサの検出結果の一例を示すグラフである。 図3に示す検出結果に基づいて算出された合材塗膜の膜厚の一例を示すグラフである。 図4に示す合材塗膜の膜厚に基づいたフィードバック制御の一例を示すグラフである。 他の実施形態に係る電極の製造方法に用いられる電極製造装置を説明する側面図である。
以下、ここで開示される技術の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって、ここで開示される技術の実施に必要な事柄(例えば、電極の材料等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。ここで開示される技術は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、以下の説明で参照する図面では、同じ作用を奏する部材・部位に同じ符号を付している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚み等)は実際の寸法関係を反映するものではない。さらに、本明細書において参照する各図における符号Xは「幅方向」を示し、符号Yは「奥行方向」を示し、符号Zは「高さ方向」を示す。これらの方向は説明の便宜上で定めたものであり、以下で説明する電極製造装置の設置形態を限定することを意図したものではない。
<第1の実施形態>
以下、ここに開示される製造方法の一実施形態について図1~図5を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る電極の製造方法に用いられる電極製造装置を説明する側面図である。図2は、図1中の第2ロールと膜厚センサとの位置関係を説明する正面図である。図3は、図2に示す膜厚センサの検出結果の一例を示すグラフである。図4は、図3に示す検出結果に基づいて算出された合材塗膜の膜厚の一例を示すグラフである。図5は、図4に示す合材塗膜の膜厚に基づいたフィードバック制御の一例を示すグラフである。
1.電極製造装置の構成
本実施形態に係る電極の製造方法は、帯状の電極集電体D1の表面に電極合材層D2が付与された電極Dを製造する方法である。かかる製造方法は、例えば、図1に示すような電極製造装置100を用いて実施される。この電極製造装置100は、第1ロール10と、第2ロール20と、第3ロール30と、膜厚センサ40と、制御部(図示省略)とを備えている。以下、かかる電極製造装置100の具体的な構成について説明する。
まず、この電極製造装置100では、第1ロール10と第2ロール20が幅方向Xに沿って配列されている。具体的には、第1ロール10は、回転可能に支持される回転軸12と、当該回転軸12の外側に同心状に設けられた外筒部14とを備えている。当該第1ロール10と同様に、第2ロール20も、回転可能に支持される回転軸22と、当該回転軸22の外側に同心状に設けられた外筒部24とを備えている。そして、第1ロール10と第2ロール20は、各々の回転軸12、22が奥行方向(図1の紙面に対する垂直方向)に沿って伸びるように配置される。すなわち、第1ロール10と第2ロール20は、各々の回転軸12、22が略平行になるように配置される。また、第1ロール10と第2ロール20は、外筒部14、24の間に所定の隙間(ギャップ)が生じるように近接している。そして、第1ロール10の回転軸12と第2ロール20の回転軸22には駆動機構(図示省略)が取り付けられており、図1中の矢印に示すように、各ロールが逆方向に回転するように構成される。詳しくは後述するが、この第1ロール10と第2ロール20との隙間に電極材料Aを供給することによって、電極材料Aが圧延された合材塗膜Bが形成される。そして、圧延後の合材塗膜Bは、第2ロール20の外筒部14の表面に付着した状態で搬送される。
次に、この電極製造装置100では、第2ロール20と第3ロール30が高さ方向Zに沿って配列されている。第1ロール10や第2ロール20と同様に、第3ロール30も、回転可能に支持される回転軸32と、当該回転軸32の外側に同心状に設けられた外筒部34とを備えている。この第3ロール30は、長尺な帯状の金属箔である電極集電体Cを案内しながら搬送する。そして、第2ロール20と第3ロール30は、各々の回転軸22、32が略平行になり、かつ、外筒部24、34の間に隙間が生じるように配置されている。そして、第2ロール20と第3ロール30との隙間には、第2ロール20に付着した合材塗膜Bと、第3ロール30に搬送される電極集電体Cとが供給される。これによって、電極集電体Cと合材塗膜Bとが圧着され、電極集電体D1の表面に電極合材層D2が付着した電極Dが製造される。なお、上述した第1ロール10や第2ロール20と同様に、第3ロール30は、回転軸32に駆動機構が取り付けられた駆動ロールである。
また、この電極製造装置100は、第2ロール20に付着した合材塗膜Bの膜厚を検出する膜厚センサ40を備えている。詳しくは後述するが、本実施形態に係る製造方法に使用される膜厚センサ40は、図2に示すように、第2ロール20に付着した合材塗膜Bの表面位置を検出する第1センサ42と、第2ロール20の表面位置を検出する第2センサ44とを備えている。第1センサ42は、予め設定した基準位置Sに対する合材塗膜Bの表面位置SB1、SB2を検出する(図3参照)。一方、第2センサ44は、予め設定した基準位置Sに対する第2ロール20の表面位置SR1、SR2を検出する。そして、これらの膜厚センサ40が検出した情報は制御部(図示省略)に送信される。
制御部は、第1ロール10~第3ロール30の動作を制御する。例えば、制御部は、各ロールの動作制御を行うためのプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)と、そのプログラムを実行可能なCPU(Central Processing Unit)と、一時的にデータを記憶するRAM(random access memory)とを備えている。この制御部には、上記膜厚センサ40の検出結果の他に、各ロールの現在の回転速度などの各種情報が入力される。制御部は、これらの情報に基づいて、第1ロール10~第3ロール30の各ロールの回転速度を制御する。なお、制御部は、各ロールの回転軸12、22、32を移動させて、ロール間の隙間を調節する機能などを有していてもよい。
2.電極の製造方法
次に、上記構成の電極製造装置100を用いた電極の製造方法について説明する。この製造方法は、(a)圧延工程と、(b)塗膜搬送工程と、(c)集電体搬送工程と、(d)圧着工程とを備えている。
(a)圧延工程
本工程では、回転する第1ロール10と、回転する第2ロール20の間に電極材料Aを供給する。上述の通り、第1ロール10と第2ロール20は逆方向に回転しているため、電極材料Aが第1ロール10と第2ロール20との隙間に運ばれる。そして、第1ロール10と第2ロール20との隙間において電極材料Aが圧延されることによって合材塗膜Bが形成される。なお、第1ロール10と第2ロール20との隙間は、所望の膜厚を有する合材塗膜Bが形成されるように、電極材料Aの成分や形態などを考慮して適宜調節される。かかる電極材料Aは、電極合材層D2の前駆体であり、電極活物質を主成分とした材料である。また、電極材料Aは、電極活物質の他に、バインダ、増粘剤、導電材などの各種添加剤を含んでいてもよい。なお、電極材料Aの成分は、従来公知の二次電池において使用され得るものを二次電池の種類に応じて適宜選択して使用でき、ここに開示される技術を限定するものではないため具体的な説明を省略する。なお、本明細書における「二次電池」とは、電解質を介して一対の電極(正極と負極)の間で電荷担体が移動することによって充放電反応が生じる蓄電デバイス一般をいう。かかる二次電池は、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等のいわゆる蓄電池の他に、電気二重層キャパシタ等のキャパシタなども包含する。
また、電極材料Aの形態は、特に制限されず、ペースト、スラリー、粉体、および造粒体などの形態をとり得る。上述の電極材料Aのうち、湿潤造粒体は、電極活物質を含む固形分に少量(例、10質量%以上30質量%以下)の溶媒を添加して成形した造粒体である。かかる湿潤造粒体を圧延した合材塗膜Bは、圧延後の膜厚の変動が比較的に生じやすいため、後述する第2ロール20と第3ロール30との回転速度比(S/S)の調節による膜厚の制御の効果が大きくなる傾向がある。このため、ここに開示される技術は、電極材料Aとして湿潤造粒体を用いた製造方法に特に好適に適用できる。また、湿潤造粒体は、マイグレーションによる電極合材層D2の不均一化が生じにくいという利点も有している。なお、湿潤造粒体は、第1ロール10と第2ロール20との隙間(圧延ギャップG)よりも小さいことが好ましい。例えば、湿潤造粒体の粒径は、数十μm程度(例えば20μm以上30μm以下)であり得る。
(b)塗膜搬送工程
本工程では、合材塗膜Bを第2ロール20に付着させて搬送する。なお、本工程では、第1ロール10と第2ロール20との間で圧延された合材塗膜Bを第2ロール20の外筒部24に付着させる必要がある。このように合材塗膜Bを第2ロール20に選択的に付着させる手段は、特に限定されず、従来公知の手段を特に制限なく採用できる。例えば、第2ロール20の回転速度を、第1ロール10の回転速度よりも速くするという手段が挙げられる。これによって、相対的に回転速度が速い第2ロール20の方に、圧延後の合材塗膜Bを付着させることができる。また、第2ロール20の外筒部24に、合材塗膜Bの付着性が向上するような表面処理を施すという手段も採用できる。そして、第2ロール20の外筒部24に付着した合材塗膜Bは、第2ロール20の回転に伴って、第2ロール20と第3ロール30との隙間に搬送される。
(c)集電体搬送工程
本工程では、回転する第3ロール30で電極集電体Cを搬送する。電極集電体Cは、長尺な帯状の金属箔である。電極集電体Cは、二次電池の種類に応じて適切な金属箔を適宜選択できる。例えば、リチウムイオン二次電池の正極を製造する場合には、電極集電体Cとしてアルミニウム箔を使用することが好ましい。また、負極を製造する場合には、電極集電体Cとして銅箔を使用することが好ましい。また、電極集電体Cの厚みも、目的とする電池の構成に応じて適宜変更できるため、特に限定されない。一例として、電極集電体Cの厚みは、5μm以上35μm以下であり、7μm以上20μm以下である。
(d)圧着工程
本工程では、第2ロール20と第3ロール30との間に合材塗膜Bと電極集電体Cを通過させる。これによって、電極集電体Cと合材塗膜Bとが圧着されるため、電極集電体D1の表面に電極合材層D2が付着した電極Dを製造できる。なお、本工程では、第2ロール20の表面に付着している合材塗膜Bを電極集電体Cに圧着させるための種々の手段が実施されていることが好ましい。例えば、第3ロール30の回転速度を第2ロール20の回転速度よりも大きくすると共に、第2ロール20と第3ロール30との隙間を一定以下に設定する。これによって、第2ロール20から電極集電体Cに合材塗膜Bを転写することができる。
なお、本工程における第2ロール20の回転速度Sに対する第3ロール30の回転速度Sの比率(S/S)は、製造後の電極Dの電極合材層D2の厚みにも影響する。例えば、上記S/Sが大きくなると、第2ロール20と第3ロール30との間で合材塗膜Bが引き伸ばされながら電極集電体Cに圧着されるため、製造後の電極合材層D2の膜厚が薄くなる傾向がある。換言すると、上記S/Sが小さくなると、合材塗膜Bが大きく引き伸ばされずに電極集電体Cに圧着されるため、電極合材層D2の膜厚が厚くなる傾向がある。
(e)フィードバック制御
ここで、本実施形態に係る製造方法では、第2ロール20に付着している合材塗膜Bの膜厚を膜厚センサ40で検出する。そして、当該膜厚センサ40の検出結果に基づいて上記S/Sを調節し、電極合材層D2の膜厚を均一化するフィードバック制御を実施する。かかるフィードバック制御は、(1)塗膜表面検出工程と、(2)ロール表面検出工程と、(3)膜厚検出工程と、(4)速度調節工程とを備えている。以下、各工程について説明する。
(1)塗膜表面検出工程
本工程では、第2ロール20に付着して搬送される合材塗膜Bの表面位置を第1センサ42で検出する。図2に示すように、本実施形態に係る製造方法では、奥行方向Yにおける両側縁部に一対の膜厚センサ40a、40bが配置されており、各々の膜厚センサ40a、40bが第1センサ42a、42bを備えている。そして、一方の第1センサ42aは、奥行方向Yにおける合材塗膜Bの一方(図2中の左側)の側縁部に向けられており、所定の基準位置Sに対する合材塗膜Bの左側の側縁部の表面位置SB1を検出している(図3参照)。一方、他方の第1センサ42bは、奥行方向Yにおける合材塗膜Bの他方(図2中の右側)の側縁部に向けられており、上記基準位置Sに対する合材塗膜Bの右側の側縁部の表面位置SB2を検出している(図3参照)。なお、本工程における基準位置Sは、任意の位置を特に制限なく設定できる。例えば、図3では、上記(a)圧延工程を開始する前の第2ロール20の外筒部24の表面位置(すなわち、合材塗膜Bが付着していないときの外筒部24の表面位置)を基準位置Sに設定している。
(2)ロール表面検出工程
本工程では、第2ロール20の表面位置を第2センサ44で検出する。上記第1センサ42と同様に、第2センサ44も、一対の膜厚センサ40a、40bの各々に配置されている。そして、一方の第2センサ44aは、第2ロール20の外筒部24の左側の側縁部に向けられており、所定の基準位置Sに対する外筒部24の左側の側縁部の表面位置SR1を検出している(図3参照)。一方で、他方の第2センサ44bは、第2ロール20の外筒部24の右側の側縁部に向けられており、上記基準位置Sに対する外筒部24の右側の側縁部の表面位置SB2を検出している(図3参照)。なお、第2センサ44における基準位置Sは、上記第1センサ42の基準位置Sと同じ位置に設定することが好ましい。これによって、後述の(3)膜厚検出工程において、合材塗膜Bの膜厚TB1、TB2(図4参照)を容易に算出できる。
ここで、本実施形態に係る製造方法では、第2ロール20の周方向における第1センサ42の検出位置と第2センサ44の検出位置が略同一であることが求められる。周方向における第1センサ42と第2センサ44の検出位置が離れすぎると、第1センサ42と第2センサ44との間で第2ロール20の変形等による誤差が大きく異なり、合材塗膜Bの膜厚TB1、TB2の正確な検出が困難になるためである。なお、周方向における第1センサと第2センサの検出位置の差は、15°以下が好ましく、10°以下がより好ましく、5°以下がさらに好ましい。例えば、図2に示すように、第1センサ42と第2センサ44は、第2ロール20の周方向において同一の位置を検出するように配置されていてもよい。このように、第1センサ42と第2センサ44の検出位置の差を0°に設定することによって、合材塗膜Bの膜厚TB1、TB2を特に正確に検出できる。
(3)膜厚検出工程
本工程では、第1センサ42a、42bの検出結果と第2センサ44a、44bの検出結果との差分に基づいて合材塗膜Bの膜厚TB1、TB2を検出する。これによって、第2ロール20の変形等に起因する合材塗膜Bの搬送位置のズレが生じた場合であっても、合材塗膜Bの正確な膜厚を検出できる。例えば、図3に示すグラフでは、電極材料Aの圧延を開始して第1センサ42a、42bの各々で合材塗膜Bの表面位置SB1、SB2が検出されたタイミングで、第2センサ44a、44bで検出される第2ロール20の表面位置SR1、SR2が基準位置Sに対してマイナス側に変動している。これは、電極材料Aを圧延する際の応力によって第2ロール20に軸ズレが生じたためと解される。これに対して、本実施形態では、合材塗膜Bの表面位置と第2ロール20の表面位置との差分を求めているため、合材塗膜Bの膜厚を正確に検出できる。具体的には、本実施形態においては、左側の第1センサ42aが検出した合材塗膜Bの表面位置SB1と、左側の第2センサ44aが検出した第2ロール20の表面位置SR1との差分を検出している。これによって、合材塗膜Bの左側の側縁部における膜厚TB1(図2および図4参照)を正確に検出できる。また、本実施形態では、奥行方向Yの左側と同様に、右側においても、第1センサ42bが検出した合材塗膜Bの表面位置SB2と、第2センサ44bが検出した第2ロール20の表面位置SR2との差分を検出している。これによって、合材塗膜Bの右側の側縁部における膜厚TB2を正確に検出できる。さらに、本実施形態では、合材塗膜Bの左側の側縁部における膜厚TB1と右側の側縁部における膜厚TB2との平均値(TB1+TB2/2)を算出し、これを合材塗膜Bの平均膜厚T(図5参照)とみなしている。これによって、奥行方向Yにおける膜厚のバラつきがフィードバック制御に大きく反映されることを防止できるため、より均一な膜厚の電極合材層D2の形成に貢献できる。
(4)速度調節工程
本工程では、(3)膜厚検出工程で検出した合材塗膜Bの膜厚Tに基づいて、第2ロール20の回転速度Sに対する第3ロール30の回転速度Sの比率(S/S)を調節する。上述した通り、第2ロール20と第3ロール30との回転速度比S/Sが大きくなると電極合材層D2の膜厚が薄くなり、小さくなると電極合材層D2の膜厚が厚くなる。このため、本実施形態に係る製造方法では、合材塗膜Bの膜厚Tが増大する傾向を確認した際に、第2ロール20と第3ロール30との回転速度比S/Sを大きくして合材塗膜Bの膜厚Tの増大を抑制する。一方、合材塗膜Bの膜厚Tが減少する傾向を確認した際に、第2ロール20と第3ロール30との回転速度比S/Sを小さくして合材塗膜Bの膜厚Tを増大させる。このような合材塗膜Bの膜厚Tに基づいたフィードバック制御を適切に実施することによって、所望の膜厚の電極合材層D2を有した電極Dを安定的に製造できる。
速度調節工程におけるフィードバック制御の一例について、図5を参照しながら詳細に説明する。この図5に示す例では、第3ロール30の回転速度Sを一定のまま維持した上で、第2ロール20の回転速度Sを調節することによって、第2ロール20と第3ロール30との回転速度比S/Sを制御する。さらに、図5に示す例では、成膜距離が21mに達するまで第2ロール20の回転速度S(すなわちS/S)を一定のまま維持しており、合材塗膜Bの膜厚Tに基づいたフィードバック制御を21m以降から開始している。そして、第2ロール20の回転速度Sが一定のまま維持された期間では、合材塗膜Bの膜厚Tの変動に対応するように、製造後の電極Dの電極合材層D2の膜厚Tが変動していることが確認される。一方で、フィードバック制御を開始し、合材塗膜Bの膜厚Tの変動に基づいて第2ロール20の回転速度Sを調節すると、電極Dの電極合材層D2の膜厚Tのバラつきが抑制されることが確認できる。
以上の通り、本実施形態によると、第1センサ42と第2センサ44の検出結果の差分に基づいて合材塗膜Bの膜厚を検出するため、第2ロール20の変形等に起因する合材塗膜Bの搬送位置ズレに影響されずに合材塗膜Bの膜厚を正確に検出できる。そして、この正確な合材塗膜Bの膜厚に基づいて、第2ロール20と第3ロール30との回転速度比S/Sを調節するフィードバック制御を実施しているため、所望の膜厚の電極合材層D2を有した電極Dを安定的に製造できる。
なお、ここに開示される製造方法は、様々な寸法の電極Dの製造に広く使用することができる。例えば、ここに開示される製造方法によると、電極合材層D2の膜厚が1μm以上1000μm以下の電極Dを製造できる。但し、ここに開示される製造方法は、電極合材層D2の膜厚が10μm以上100μm以下の範囲内の電極Dの製造に特に好適に使用できる。このような電極Dの製造においては、電極合材層D2の膜厚を±数μm以下の精度で制御することが求められる。このため、視認できないような微小な変形や軸ズレが第2ロール20に生じたとしても、製造後の電極Dの品質に大きな影響を与えてしまう。これに対して、ここに開示される製造方法では、数μm以下のレベルの変形や軸ズレを正確に測定し、当該第2ロール20の変形等による搬送位置ズレを排除した正確な合材塗膜Bの厚みを検出できる。このため、ここに開示される製造方法は、電極合材層D2の膜厚が薄い電極Dの製造においても、所望の膜厚の電極合材層D2を安定的に形成できる。
<他の実施形態>
以上、ここに開示される技術の一実施形態について説明した。なお、上述の実施形態は、ここに開示される技術が適用される一例を示したものであり、ここに開示される技術を限定するものではない。以下、ここに開示される技術の他の実施形態について説明する。
(1)各々のセンサの設置数
上記第1の実施形態では、奥行方向Yの両側縁部に一対の膜厚センサ40a、40bを設置している。しかし、ここに開示される製造方法は、第1センサと第2センサとを備えた膜厚センサが用いられていればよく、センサの設置数は特に限定されない。例えば、奥行方向の一方の側縁部のみに、第1センサと第2センサが一つずつ配置されていてもよい。このような構成であっても、第2ロールの変形等による搬送位置ズレを排除した正確な合材塗膜の厚みを検出できる。また、第1センサと第2センサの各々の設置数を同一にする必要もない。例えば、第1センサを3個以上設置し、合材塗膜の様々な部分の表面位置を測定することによって、合材塗膜の表面位置をより正確に検出できる。一方、第2センサは、第2ロール(外筒部)の表面が露出する奥行方向の両側縁部に一つずつ配置すれば充分であるため、設備コスト等を考慮して設置数を2個にすることが好ましい。
(2)第2センサの検出対象
上述の通り、第1の実施形態における第2センサ44の検出対象は、第2ロール20の外筒部24である。しかしながら、第2センサの測定対象は、第2ロールであれば特に限定されず、外筒部以外の部分であってもよい。例えば、第2センサは、第2ロールの回転軸の表面位置を測定してもよい。この場合でも、予め設定した基準位置との比較によって、第2ロールの変形や軸ズレを検出できるため、当該第2ロールの変形等による影響が除外された正確な合材塗膜の膜厚を検出できる。但し、さらに正確な合材塗膜の膜厚を検出するという観点からは、第1の実施形態のように、第2センサ44の検出対象を外筒部24に設定することが好ましい。具体的には、第1ロール10と第2ロール20との隙間で電極材料Aを圧延する際には、電極材料A中の固形分(電極活物質等)の摩擦熱によって第1ロール10と第2ロール20が加熱される。そして、第2ロール20の外筒部24は、この圧延時の摩擦熱によって膨張する可能性がある。このため、外筒部24の表面位置を第2センサ44で検出し、上記外筒部24の熱膨張による影響が除外することによって、さらに正確な合材塗膜の膜厚を検出できる。
(3)電極製造装置の構成
ここに開示される技術は、少なくとも第1~第3の3つのロールを有する電極製造装置を用いる製造方法であれば特に制限なく適用される。例えば、第1の実施形態では、図1に示すように、第1ロール10と第2ロール20が幅方向Xに沿って配列され、かつ、第2ロール20と第3ロール30とが高さ方向Zに沿って配列された電極製造装置100を使用している。しかし、電極製造装置の構造は、上記図1に示す構造に限定されない。例えば、図6に示すように、第1ロール10と第2ロール20と第3ロール30の3つのロールがすべて幅方向Xに沿って配列された電極製造装置100を使用することもできる。
この図6に示す電極製造装置100においても、合材塗膜Bの表面位置を検出する第1センサ42と、第2ロール20の表面位置を検出する第2センサ44とを設け、これらの検出結果に基づいて第2ロール20と第3ロール30との回転速度比を調節することによって、所望の膜厚の電極合材層D2を有した電極Dを安定的に製造できる。また、電極製造装置は、4個以上のロールを備えていてもよい。
また、図2に示すように、第1の実施形態の第2ロール20は、外筒部24の外径が軸方向において同一な円筒状のロールである。しかし、第2ロールの形状は、図2に示すような形状に限定されない。例えば、軸方向(奥行方向)の両側縁部に中央部よりも外径が大きな段差部が設けられた段付きロールを第2ロールに使用することもできる。これによって、軸方向における合材塗膜の搬送位置のズレを防止できる。なお、このような段付きロールを用いた場合、第2センサは、段差部の表面位置を検出してもよい。この場合であっても、予め設定した基準位置と段差部の表面位置とを比較することによって、第2ロールの変形や軸ズレを検出できるため、当該第2ロールの変形等による影響が除外された正確な合材塗膜の膜厚を検出できる。また、第2ロールの形状の他の例として、軸方向の中央部における外筒部の外径が両側縁部における外筒部の外径よりも大きくなるクラウンロール等も挙げられる。かかるクラウンロールを用いた場合でも、ロールの外形を予め制御部に設定しておくことによって、両側縁部における表面位置に基づいて第2ロールの変形や軸ズレを正確に検出できる。
(4)フィードバック制御
次に、図5に示すように、第1の実施形態では、合材塗膜Bの膜厚Tの変動に追従して、第2ロール20の回転速度Sが連続的に変動するようにフィードバック制御を実施している。しかし、ここに開示される技術は、合材塗膜の膜厚に基づいて、第2ロールと第3ロールとの回転速度比を調節していればよく、図5に示すような制御に限定されない。例えば、第1センサと第2センサによって検出される合材塗膜の膜厚に対して、上限の閾値と下限の閾値を設定し、上限の閾値を超えた場合や下限の閾値を下回った場合に第2ロールの回転速度を段階的に変動させるような制御を行ってもよい。なお、製造後の電極合材層の膜厚をより均一化するという観点からは、第1の実施形態のように、合材塗膜の膜厚に追従して回転速度比を連続的に変動させた方が好ましい。
また、第1の実施形態では、第3ロール30の回転速度Sを固定し、第2ロール20の回転速度Sを調節することによってロール速度比(S/S)を制御している。しかし、ロール速度比(S/S)を制御する手段は、特に限定されない。例えば、第2ロール20の回転速度Sを固定し、第3ロール30の回転速度Sを調節してもよい。また、第2ロール20と第3ロール30の両方の回転速度S、Sを調節してもよい。但し、電極材料Aの圧延による合材塗膜Bの供給速度と、電極集電体Cと合材塗膜Bとの圧着速度とのバランス調節を容易にするという観点から、第1の実施形態のように、第3ロール30の回転速度Sを固定し、第2ロール20の回転速度Sを調節した方が好ましい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 第1ロール
20 第2ロール
30 第3ロール
40 膜厚センサ
42 第1センサ
44 第2センサ
100 電極製造装置
A 電極材料
B 合材塗膜
C 電極集電体
D 電極
D1 電極集電体
D2 電極合材層

Claims (4)

  1. 回転する第1ロールと、回転する第2ロールとの間で電極材料を圧延して合材塗膜を形成する工程と、
    前記合材塗膜を前記第2のロールに付着させて搬送する工程と、
    長尺な帯状の電極集電体を、回転する第3ロールで案内して搬送する工程と、
    前記第2ロールと前記第3ロールとの間に前記合材塗膜と前記電極集電体を通過させ、前記電極集電体の表面に前記合材塗膜を圧着させる工程と
    を包含する電極の製造方法であって、
    前記第2ロールに付着した前記合材塗膜の表面位置を第1センサで検出する工程と、
    前記第2ロールの表面位置を第2センサで検出する工程と、
    前記第1センサの検出結果と前記第2センサの検出結果との差分に基づいて前記合材塗膜の膜厚を検出する工程と、
    前記合材塗膜の膜厚に基づいて、前記第2ロールの回転速度に対する前記第3ロールの回転速度の比率を調節する工程と
    をさらに備え、
    前記第2ロールの周方向における前記第1センサの検出位置と前記第2センサの検出位置が略同一である、電極の製造方法。
  2. 前記第2ロールの周方向における前記第1センサの検出位置と前記第2センサの検出位置との差が15°以下である、請求項1に記載の電極の製造方法。
  3. 前記第2ロールは、回転可能に支持される回転軸と、前記合材塗膜を付着させる外筒部とを備えており、前記第2センサは、前記外筒部の表面位置を検出する、請求項1または2に記載の電極の製造方法。
  4. 前記電極材料が湿潤造粒体である、請求項1~3のいずれか一項に記載の電極の製造方法。
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