JP2008207139A - 排ガス処理方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
半導体や液晶製造分野の市場成長に伴い、PFC分解装置に流入するPFC量が増加傾向にある。触媒により多流量のPFCを分解する場合、触媒中の活性点を有効に使用しなければ性能も低く、耐久性能も低くなる。
【解決手段】
触媒層を通過するガスの線速度を大きくすることで触媒の細孔内部にまでガスが拡散し、触媒中の活性点が有効に使われる。そのため、各活性点の反応負荷も小さくなり、PFC分解性能、及び触媒の耐久性能を向上させることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、フッ素化合物を含む排ガスの処理方法と処理装置に関し、特に、半導体,液晶製造工場等から排出されるフッ素化合物を含むガスを処理するための処理方法と処理装置に関する。
半導体或いは液晶の製造プロセスでは、エッチング或いはクリーニングを行うにあたり、通常、フッ素化合物ガス、特にパーフルオロコンパウンド(Perfluorocoupound 、以下PFCという)を用いる。エッチング或いはクリーニング工程では、導入したPFCの一部しか使用されず、大部分は排ガスとして排出される。PFCは二酸化炭素(CO2 )の数千倍から数万倍の赤外線吸収度を持つ地球温暖化ガスであり、2005年2月に発行された京都議定書で全世界的に排出が制限された。このように大気に排出されるPFCは除去或いは分解してから排気する必要がある。PFCの一例を示すと、CF4,C26
38,CHF3,C48,SF6、及びNF3等がある。
PFCの処理方法としては、触媒法,燃焼法,プラズマ法,薬剤法等が知られている。現在は簡便なメンテナンス,低ランニングコスト,高PFC分解率の面から、触媒法を用いたPFC分解方法が普及しつつある(特許文献1等)。
特開2006−75743号公報
近年、半導体及び液晶分野の市場拡大に伴い、エッチングプロセスで使用されるPFC使用量が増加傾向にあり、それに伴い、PFC分解装置に流入するPFC量も増加している。触媒式PFC分解装置では、PFC分解装置に流入するPFC量が増加すると、単位触媒量(体積)当たりで処理するPFCが増加し、処理負荷が大きくなり、PFC分解性能の低下、及び触媒の劣化が促進される。本発明の目的は、多流量のPFCが流入した場合でも高い分解性能と耐久性能を維持できる処理方法と処理装置を提供することにある。
本願発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、PFCを含有するガスの線速度を所定の範囲とした場合に効率よく分解が進行することを見出した。また、特に、ガスの濃度を調整することで分解効率を向上させる。従って、上記課題を解決する本願発明の特徴は、排ガスの線速度を2m/minから15m/minの範囲で触媒層を通過させること、または湿式除去装置,触媒式反応装置,ガス冷却装置、及び酸性がス除去装置から構成されるフッ素化合物含有排ガス処理装置において、触媒層を通過する排ガスの線速度を2m/minから15m/minに調整する手段を備えたことにある。
上記構成によれば、PFC含有ガスが触媒層を通過する際の線速度を大きくすることで、触媒中の活性点を有効に使用し、PFCの分解性能を上げるとともに、特定の活性点の使用による劣化の分散を抑制し、触媒中の活性点の負荷を均一にすることで劣化の進行を抑え、耐久性能を向上させる。
本発明によれば、多流量のPFCが流入した場合でも高い分解性能を維持でき、地球温暖化ガスであるPFCを効率良く分解除去できることで環境負荷の低減に貢献できる。また、高い耐久性能を長時間得られることで触媒交換等のメンテナンスを減らすことができ、ランニングコストが低減できる。
図1は本発明の処理方法の一例を示したシステムフローである。本システムは湿式除去工程,PFC分解工程,酸性ガス除去工程から構成される。湿式除去工程は、PFCを含む被処理ガスより液体を用いて固形物及び酸性ガスを除去する工程である。湿式処理装置としては、充填塔型,スプレー型,棚段型気液接触装置,スクラバなどがある。いずれも気液の接触が十分であることが望ましい。また、装置の内径が小さいと、装置内のガス線速度が大きくなり、ガスに同伴するミスト量も多くなる。したがって、装置内のガス流速が10m/min以上18m/min以下となるように設計することが望ましい。また、湿式処理装置への流入水として、水道水或いは装置内の循環水を使用することができるが、循環水のみを使用すると、循環水に溶解した固形物や酸性成分がミストとして多く排出される可能性がある。したがって、充填塔やスプレー塔に設置する場合、最上段のノズルからは水道水を流入し、棚段,スクラバからの流入水には水道水も流入させ、流入水中の酸性成分、及び固形物の濃度を低くすることが望ましい。また、流入水としては、水道水,循環水以外に、アルカリ水溶液等を用いてもよい。
PFC分解工程は触媒と、水または水蒸気の存在下でPFCを加水分解する工程である。下記に代表的なPFCの分解反応を示す。
CF4+2H2O → CO2+4HF (2)
26+3H2O → CO+CO2+6HF (3)
48+4H2O → 4CO+8HF (4)
CHF3+H2O → CO+3HF (5)
SF6+3H2O → SO3+6HF (6)
2NF6+3H2O → NO+NO2+6HF (7)
式(3),(4),(5)の反応ではCOが生成するが、反応助剤として空気を供給することでCO2となる。
PFCの分解に使用される触媒は、加水分解用あるいは酸化分解用の触媒であり、例えばAlとZn,Ni,Ti,Fe,Sn,Co,Zr,Ce,Si,W,Pt,Pdから選ばれた少なくとも1種を含む触媒である。触媒成分は酸化物,金属,複合酸化物などの形で含まれる。特にAlとNi,Zn,Ti,Wから選ばれた少なくとも1種との触媒が高いPFC分解性能を持つので好ましい。
PFCの加水分解に際して反応塔に添加される水蒸気の量は、加水分解に必要とされる理論水蒸気量の2〜50倍、通常は3〜30倍が好ましい。
PFCの加水分解温度は500〜850℃が好ましい。PFC濃度が1%よりも高い場合には反応温度を高めにし、PFC濃度が1%以下の場合には反応温度を低めにするのがよい。反応温度が高くなると加水分解率は向上するが、反応温度が850℃よりも高くなると触媒が劣化しやすくなり、反応塔材料も腐食しやすくなる。反対に反応温度が500℃よりも低くなると触媒の劣化等が抑えられるが、PFCの分解率が低下する。
酸性ガス除去工程は、分解により生じたガスを除去し、排ガスを無害化するとともに処理装置の配管等の腐食を防止する工程である。酸性ガス除去装置としては、一般的な湿式及び乾式除去装置を使用することができる。水等を用いる湿式の例としてはスプレー塔,充填塔,スクラバ,棚段型気液接触装置がある。また、乾式の例として、酸性ガス除去剤による固定層,移動層,流動層型乾式除去装置がある。また、バグフィルタ方式もよい。酸性ガス除去剤としては、アルカリ金属,アルカリ土類金属の塩基性塩、例えば水酸化カルシウム,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化マグネシウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カルシウム,酸化カルシウムが使用できる。
さらに図1に記載の通り、PFC吸着工程,排ガス冷却工程等を設けてもよい。PFC吸着工程は、吸着材によって一部のPFCを吸着し、被処理ガス中のPFC流量を減少させる工程である。また、排ガス冷却工程は、分解工程でPFCの分解に必要な温度まで加熱された排ガスを冷却する工程である。
半導体或いは液晶の製造プロセスから排出された多流量のPFCを含む被処理ガスは湿式除去工程に送られ、ガス中の固形物及び酸性ガスが除去される。固形物及び酸性ガスが除去されたガスはPFC吸着工程に送られ、吸着材によって一部のPFCを吸着し、被処理ガス中のPFC流量を減少させる。PFC吸着工程から排出された被処理ガスはPFC分解工程に送られてPFCが分解除去される。PFC分解後の排ガスは排ガス冷却工程で冷却される。最後に、PFC分解によって生成した酸性ガスは酸性ガス除去工程で除去され、無害化された後、大気に排出される。本願発明では、線速度の大きい排ガスのPFCの濃度を高くし、線速度の小さい排ガスのPFCの濃度を低くする制御を行うことにより、効率的な排ガスの浄化を行うことが可能である。従って、線速度の小さい排ガスでは、吸着材にPFCを吸着させ、吸着材からPFCを放出させるときは線速度を大きくする制御を行う。
排ガスに含まれるPFCの濃度の調整のために、PFC吸着工程で捕捉されたPFCは、ある一定時間毎に脱離処理され、PFC分解工程に供給される。その際、PFC吸着工程前段から圧縮空気を流入させ、ガス流量を増やしてPFC分解工程に供給させる。本システムフローのように少流量のPFCを除去する場合はガス流量を少なくして触媒層を通過するガス線速度を小さくし、多流量のPFCを除去する場合はガス流量を多くして線速度を大きくする。このようにPFC処理量に合わせて触媒層を通過するガス線速度をコントロールすることで触媒の耐久性能を向上させることができる。さらに、本システムによれば、排ガス流量の多い場合でも、容積の小さい装置で処理を行うことができる。以下、本発明の実施例により、本発明で示したPFC吸着システムを用いた多流量PFC流入条件におけるPFC分解性能向上方法、及び触媒の耐久性能向上方法の例を説明する。
本実施例では触媒層を通過する線速度の違いによる触媒の耐久性能を評価した。試験装置の構成を図2に示す。
2,Air、及びCF4の混合ガスをマスフローコントローラー20で調節して反応管30に供給した。CF4、及びAirの供給量は一定とし、N2の供給量を変えることで線速度を変化させた。CF4流量を多量とし、18ml/min(通常処理量の約3倍)の場合の触媒の耐久性能を評価した。Air供給量は100ml/min である。いずれの場合も、H2O を反応管30の上部へマイクロチューブポンプ60を用いてガス化させ、供給した。この条件での水蒸気量はCF4加水分解反応当量比の12.5倍である。N2 供給量を365ml/min、及び1250ml/minとすることで線速度を1.15m/min、及び
2.30m/minに変化させ、耐久性能を比較評価した。
電気炉31により反応管30をPFC分解触媒34が700〜800℃となるように加熱し、上述の反応ガスをPFC分解触媒34と接触させた。反応管30は内径32mmのインコネル製である。反応管30の後段には、水800mlを入れた排ガス洗浄槽40を配置した。PFC分解触媒によって分解されたガス中にはフッ化水素が含まれる。排ガス洗浄槽40によりフッ化水素を除去したのち、ミストトラップ50を通過させてガスに同伴するミストを除去した。ミストトラップ50の後段にガス採取口70を設け、排ガスの一部を採取し、排ガス中のCF4量を測定した。CF4の分解率はTCDガスクロマトグラフにより次式で求めた。
CF4分解率(%)=(1−(出口のCF4/供給したCF4))×100 (1)
上記条件で約4000h運転し、CF4 分解率の経時変化を測定した。試験結果を図3に示す。線速度2.30m/minの条件では4017h、CF4 分解率を99%以上維持していた。一方、線速度1.15m/min の条件では4007hの分解率は90.1%であった。従って、同じ量のCF4 を同じ量の触媒で分解しているにも関わらず、線速度を大きくした方が分解率を維持しており、耐久性能が高い結果となった。
本実施例では線速度の違いによるCF4分解性能の初期性能の違いを測定した。使用した試験装置の構成は図2と同様である。
なお、実施例1の耐久性能評価では、ガス流量を変化させ、線速度を変えた例である。触媒充填量は一定であるため、ガス流量,線速度とともに空間速度(SV)も変化した条件で試験がされている。
そこで、実施例2では、径の異なる反応管を使用することにより、触媒充填量とガス流量、すなわちSVを一定とした条件で線速度のみを変えた条件の試験を行うこととし、性能を評価した。
反応管は、内径32mm(実施例1同様),内径21mm,47mmの3種の反応管を使用した。ガスはCF4流量を18ml/min、Air流量100ml/min、N2流量を365
ml/min とした。本条件におけるSVは1200h-1である。このガス条件における線速度は、内径21mmの反応管で2.90m/min、32mmの反応管で1.15m/min、47mmの反応管で0.60m/min、となる。
線速度の違いによるCF4分解性能の違いを評価した結果を図4に示す。線速度が大きくなるに従いCF4分解性能は向上した。
650℃での各線速度条件における分解率は、2.90m/minの条件で79%、1.15m/minの条件で67%、及び0.60m/minの条件で50%となった。
上記のような結果となった理由を考察すると、線速度が小さい条件では、触媒の細孔内部にまでガスが拡散しない。従って、反応に使用される活性点は触媒表面及び細孔入口付近の限られた範囲に限られる。一方、線速度が大きい条件では、細孔内へのガス拡散が促進される。その結果、細孔内部の活性点が有効に使われるために性能は向上すると考えられる。
PFC分解触媒はPFC分解反応の進行により劣化が進行する。従って、線速度が小さい条件のように同量のPFCを少ない活性点で分解させることにより、触媒劣化は促進されたと推測される。また、少量のPFCを分解させる場合は、多量のPFCを分解させる場合に比べて各活性点にかかる負荷は小さい。従って、線速度が小さくても、触媒中の活性点にかかる反応負荷が小さく、触媒の劣化速度は小さい。
従って、実施例1及び2より、多流量のCF4 を処理する場合は触媒層を通過させる線速度を大きくすることで初期性能、及び耐久性能が向上する。
本実施例では触媒で分解させるPFCの流量をパルス状に変動させ、それに伴い総流量をコントロールして触媒の劣化を抑制する方法について説明する。
図5は、本発明の処理装置の一例を示したシステム構成図である。本システムは湿式除去装置100,触媒式反応槽110,ガス冷却装置120,酸性ガス除去装置130,排気設備140、及びPFC吸着装置150から構成される。PFC含有ガスライン200は、湿式除去装置100に送られ、固形物及び酸性ガスが除去される。湿式除去装置100から排出されたガスは吸湿材400を通過させることでガス中の水分が除去され、PFC吸着装置150に送られる。PFC吸着装置150では被処理ガス中のPFCの一部または大部分を吸着捕捉する。PFC吸着装置150を通過した被処理ガスは触媒式反応槽
110に送られ、被処理ガス中のPFCが分解除去される。その際、反応助剤として反応水301を供給する。PFCを分解すると、酸性ガスのHF,SOx及びNOxが生成する。これらのガスはガス冷却装置120で冷却された後、酸性ガスが酸性ガス除去装置
130で除去され、無害化された後排出される。
PFC吸着装置150に吸着したPFCを、ある時間間隔毎に脱離させる処理を行う。脱離処理と同時に、空気201を供給して総ガス流量を増やす。
PFC吸着装置でPFCの吸着脱離操作を繰り返すことで被処理ガス中のPFC流量が変動する。PFCを脱離させる際に空気を供給することで多流量のPFCを処理する場合でも触媒層を通過するガス線速度を大きくすることができ、PFC分解性能の向上、及び触媒の劣化を抑制することができる。
本実施例では湿式除去装置として充填塔型除去装置,酸性ガス除去装置としてスプレー塔を使用した。さらに、本実施例では触媒式反応槽110の下流にガス冷却装置120を設置している。ガス冷却装置120ではノズル121により例えば水を噴霧してガス温度を所定温度に下げる。この方法の他、水冷方式あるいはガス冷却方式の一般的な熱交換器を使用してもよい。また、ガス中に圧縮空気などを導入して所定温度に制御してもよい。酸性ガス除去装置の後段には、排気設備140を設置することが望ましい。多流量のPFCを処理する際はできるだけ線速度を大きくすることが望ましいが、線速度を大きくする為にガス流量を増やすと装置内の圧力損失が大きくなる。排気設備により、ガス流量を維持したままでも線速度を高くすることができる。排気設備としては一般的なエジェクタ、及びブロアが使用できるが、これ以外でも装置系内を負圧に保てるものであればどのような方法でもよい。
PFC吸着装置はPFCを吸着材によって吸着させる。吸着材としては、多孔質であって、吸着対象とするPFCの分子径よりも細孔径が十分に大きいものが好ましい。例えば、CF4の分子径は約3.6Åであるので、それ以上の細孔径を有する材料を使用する。吸着材として活性炭,ゼオライト,メソポーラスシリカが使用できる。この中でも特にメソポーラスシリカは2−50nmのメソ孔を有し、細孔容積が大きいため好ましい材料である。また、吸着は常温(25℃)で実施することが好ましい。
また、PFC吸着装置にはヒーターを設置することが望ましい。PFC吸着装置に吸着したPFCを脱離させる際に、熱をかけた方がPFC脱離速度は向上するためである。
また、予め吸着材による各種PFCの吸着特性を把握しておくことで、例えば吸着材による飽和吸着量を知ることができ、吸着脱離の切替時間を設定できる。
実施例1、及び2の結果から、多流量のPFCを処理するためには2m/min 以上に設定しないと耐久性能が低くなる。また、線速度を上げるとレイノルズ数が大きくなり、偏流が生じる可能性があり、線速度を上げる為にガス量を増加させると装置系内の圧力損失が上昇する。従って、触媒層を通過させるガスの線速度は2−15m/min がよく、更に望ましくは2−10m/minとすることがよい。
本実施例では、吸着材の性能を評価した。図6に、PFCの一つであるCF4 を吸着材に通気させ、吸着材出口ガス中のCF4濃度をモニタリングする試験装置の構成を示す。
2 と、PFCとしてCF4 を含む反応ガスを、反応管80に供給した。反応ガスの
CF4濃度を200ppmとし、反応ガスの流量は流量調節器(マスフローコントローラ)
20で調節して供給量を2slmとした。この反応ガスをCF4 吸着材83と空間速度800毎時で接触させた。反応管80は内径47mm、長さ450mmのインコネル製である。このとき、吸着材の充填量は150mlである。吸着材83としてはメソポーラスシリカ,ゼオライト,ゼオライトにCuを担持したものを用いた。ゼオライトにCuを担持した理由は細孔径を制御するためである。吸着材は粉末状のものを成型して使用し、粒径は2.0〜4.5mmとした。吸着材を通過したガス中のCF4 濃度を気体用FT−IRで測定した。吸着性能はそれぞれの吸着材のCF4吸着量で比較した。CF4吸着量は次式により求めた。
Figure 2008207139
各吸着材のCF4吸着性能を図7に示す。メソポーラスシリカが最も高い吸着性能を示した。それぞれの吸着材へのCF4吸着量は、メソポーラスシリカで8.2×10-3mmol、ゼオライトで1.1×10-3mmol、Cu/ゼオライトで4.6×10-4mmolであった。
メソポーラスシリカの平均細孔径は41Å、ゼオライトの平均細孔径は7Åであり、メソポーラスシリカの方が大きい細孔径を有する。Cu/ゼオライトではゼオライトよりもさらに細孔径が小さく約5Åである。CF4の平均分子径は約3.6Åである。CF4 の平均分子径はゼオライト、Cu/ゼオライトの細孔径よりも小さいが、約2倍程の細孔径には入りにくいと推測される。一方、CF4 の分子径の10倍以上大きな細孔を有するメソポーラスシリカの方がCF4吸着には適していたと推測される。本実施例ではCF4で吸着性能を比較したが、使用するフッ素化合物によって、分子径の3倍以上の細孔径を有する吸着材を選定することが望ましい。
上記実施例では、PFC流入条件の制御方法は一例であり、触媒層を通過するガスの線速度を2−15m/min に制御できる方法であればどのような方法でも良い。例えば、ガス流量を増やしたり、反応槽の管径を小さくすることでも線速度を大きくすることはできる。
本発明により、半導体や液晶工場で使用された多流量のPFCガスを高い分解性能で除去することができる。
本発明の処理方法の一例を示すシステムフロー図である。 実験に使用した装置の概略図である。 線速度と触媒耐久性能の関係を示す実施例1の試験結果である。 線速度と触媒分解性能の関係を示す実施例2の試験結果である。 本発明の処理装置の一例を示すシステム構成図である。 実験に使用した装置の概略図である。 吸着材の性能を評価する実施例4の試験結果である。
符号の説明
20 マスフローコントローラー
40 酸性ガス吸収槽
50 ミストトラップ
60 マイクロチューブポンプ
90 気体用FT−IR
100 湿式除去装置(充填塔)
101 スプレーノズル
111 電気炉
113 PFC分解触媒
130 酸性ガス除去装置
140 排気設備
150 PFC吸着装置

Claims (10)

  1. 排ガスに含まれるフッ素化合物を、排ガス流路に形成された触媒層によって分解除去する排ガスの処理方法において、前記触媒層を通過する前記排ガスの線速度が、2m/minから15m/minであることを特徴とする排ガスの処理方法。
  2. 請求項1に記載された排ガスの処理方法において、
    前記フッ素化合物としてパーフルオロコンパウンド(PFC)を含むことを特徴とする排ガスの処理方法。
  3. 請求項1に記載された排ガスの処理方法において、
    前記排ガスに含まれるフッ素化合物をフッ素化合物捕捉材に捕捉する工程と、前記捕捉されたフッ素化合物を捕捉材より脱離させる工程と、前記脱離したフッ素化合物を前記触媒層により分解する工程を有し、
    前記脱離したフッ素化合物に圧縮された空気または窒素ガスを供給してフッ素化合物量及び排ガス量を調整する工程を有することを特徴とする排ガスの処理方法。
  4. 被処理ガスより酸性成分を除去する湿式除去装置と、前記湿式除去装置の後段に配置され、前記被処理ガスに含まれるフッ素化合物を触媒層で分解する触媒式反応装置と、前記触媒式反応装置の後段に設置され、前記フッ素化合物の分解生成物を洗浄除去する酸性ガス除去装置を備えたフッ素化合物処理装置であって、
    前記触媒式反応装置は、被処理ガスを触媒層とを線速度2m/minから15m/minで接触させることを特徴とするフッ素化合物処理装置。
  5. 請求項4に記載されたフッ素化合物処理装置であって、
    前記触媒式反応装置で処理された被処理ガスの温度を下げるガス冷却装置を有することを特徴とするフッ素化合物処理装置。
  6. 請求項4に記載されたフッ素化合物処理装置であって、
    触媒式反応装置の前段に配置され、前記被処理ガス中のフッ素化合物の量を変化させるフッ素化合物捕捉装置と、前記被処理ガスに窒素ガスまたは空気を供給する圧縮ガス供給装置とを有することを特徴とするフッ素化合物処理装置。
  7. 請求項6に記載されたフッ素化合物処理装置であって、
    前記フッ素化合物捕捉装置は、フッ素化合物を捕捉し、捕捉したフッ素化合物を脱離するフッ素化合物捕捉材と、前記フッ素化合物捕捉材を加熱するヒーターとを備えることを特徴とするフッ素化合物処理装置。
  8. 請求項6に記載されたフッ素化合物処理装置であって、
    前記フッ素化合物捕捉装置は、フッ素化合物を捕捉し、捕捉したフッ素化合物を脱離させるフッ素化合物捕捉材を備え、前記フッ素化合物捕捉材は細孔を有する多孔質材よりなり、前記多孔質材は、処理対象となるフッ素化合物の分子径の10倍以上の細孔径の細孔を有することを特徴とするフッ素化合物処理装置。
  9. 請求項4に記載されたフッ素化合物処理装置であって、
    前記触媒層の前段に、被処理ガス中のフッ素化合物濃度を調整する圧縮空気または窒素ガス供給装置を備えることを特徴とするフッ素化合物処理装置。
  10. 請求項4に記載されたフッ素化合物処理装置であって、
    前記酸性ガス除去装置の後段に排気設備を設けたことを特徴とするフッ素化合物処理装置。
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