JP4675148B2 - フッ素化合物含有ガスの処理方法及び処理装置 - Google Patents

フッ素化合物含有ガスの処理方法及び処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、排ガス処理方法と処理装置に関し、詳しくは、半導体や液晶製造工場から排出されるフッ素化合物と珪素化合物を含むガスを処理するための処理方法と処理装置に関する。
半導体或いは液晶の製造プロセスでは、エッチング或いはクリーニングを行うにあたり、通常、フッ素化合物ガス、特にパーフルオロコンパウンド(Perfluorocoupound、以下
PFCという)を用いる。PFCの一例を示すと、CF4,C26,C38,CHF3
48,SF6 、及びNF3等がある。PFCは二酸化炭素(CO2)の数千倍から数万倍の赤外線吸収度を持つ地球温暖化ガスであり、世界温暖化会議(COP3)で排出削減が決定している。エッチング或いはクリーニング工程では、導入したPFCの一部しか使用されず、大部分は排ガスとして排出される。したがって、PFCを除去或いは分解してから排気することが必要になる。
PFCの処理方法としては、触媒法,燃焼法,プラズマ法,薬剤法等が知られている。現在は簡便なメンテナンス,低ランニングコスト,高PFC分解率の面から、触媒法を用いたPFC分解方法が普及している。触媒による処理方法を半導体或いは液晶製造プロセスで使用されたPFC含有ガスに対して適用する場合、ガス中にはPFC以外にガス状或いは固形物の珪素化合物が含まれており、これらにより触媒が被毒されることから、この対策も必要になる。したがって、触媒反応器の前に水スクラバを設けて珪素化合物を除去することが検討されている(特許文献1等)。
特許第3269456号公報(段落番号0036)
本発明の課題は、水スクラバ,スプレー塔或いは充填塔のように湿式の処理装置を設けて珪素化合物を事前に除去するようにしたフッ素化合物含有ガス処理方法において、フッ素化合物の分解率を更に高めることにある。
上記課題を解決する本発明の特徴は、フッ素化合物と珪素化合物を含むガスを湿式処理して珪素化合物を溶解除去する湿式処理工程と、その後、フッ素化合物分解触媒と接触させてフッ素化合物を分解するフッ素化合物分解工程とを有するフッ素化合物含有ガスの処理方法において、前記湿式処理工程での処理を終えたガスに同伴して排出される珪素化合物をガス中から除去する珪素化合物除去工程を含み、前記珪素化合物除去工程での処理を終えたガスを前記フッ素化合物分解工程にて処理するようにしたことを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理方法にある。
また、珪素化合物とフッ素化合物を含むガスを水または水溶液と接触させて、珪素化合物を溶解除去する湿式処理装置と、フッ素化合物を触媒と接触させて分解する触媒式反応装置とを備え、前記湿式処理装置で処理されたガスが前記触媒式反応装置で処理されるようにしたフッ素化合物含有ガス処理装置において、前記湿式処理装置での処理を終えたガスに同伴する珪素化合物を除去するための珪素化合物除去装置を備え、前記珪素化合物除去装置で除去されたガスが前記触媒式反応装置で処理されるようにしたことを特徴とするフッ素化合物含有ガス処理装置にある。
更に、珪素化合物とフッ素化合物を含むガスを水または水溶液と接触させて珪素化合物を溶解させて除去する湿式処理装置と、フッ素化合物を触媒と接触させて分解する触媒式反応装置とを備え、前記湿式処理装置で処理されたガスが前記触媒式反応装置にて処理されるようにしたフッ素化合物含有ガス処理装置において、前記触媒式反応装置の内部に珪素化合物の捕捉材を備え、前記捕捉材を通過したガスが前記触媒に接触するようにしたことを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理装置にある。
更に、珪素化合物とフッ素化合物を含むガスを水または水溶液と接触させて珪素化合物を溶解させて除去する湿式処理装置と、湿式処理装置から排出されたガスを所定温度まで加熱する予熱装置と、フッ素化合物を触媒と接触させて分解する触媒式反応装置とを備え、前記湿式処理装置で処理されたガスが前記触媒式反応装置にて処理されるようにしたフッ素化合物含有ガス処理装置において、予熱装置の内面に捕捉材を塗布し、珪素化合物とフッ素化合物含有ガスが捕捉材に接触することで除去されることを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理装置にある。
本発明によれば、珪素化合物の除去性能が高められ、フッ素化合物分解触媒の性能低下を抑制でき、フッ素化合物の分解率を高められる。
半導体或いは液晶製造プロセスで使用されたフッ素化合物含有排ガスには、通常、珪素化合物としてSiF4が含まれている。SiF4は湿式処理工程で水または水溶液と反応して最終的には(式1)の反応によりSiO2 として水に溶解する。しかし、(式1)の反応の中間生成物あるH2SiF6,Si(OH)4,H2SiO3 のいくらかはフッ素化合物含有ガスとともにミストとして湿式処理工程から排出される。湿式処理工程から排出された珪素化合物は後段の触媒式反応装置上部の予熱槽内で加熱分解及びガス中のHFと反応してSiF4を生成する。その後、生成したSiF4が触媒上で加水分解を起こし、触媒上にSiO2として付着する。
SiF4+2H2O → SiO2+4HF (式1)
予熱槽内で生成したガス状のSiF4を、PFC分解触媒と接触する前に捕捉除去することが可能であれば、SiO2によって触媒が被毒することが抑制され、PFCの分解率が高められる。
珪素化合物除去工程では、捕捉材を用いて珪素化合物を除去することが望ましい。捕捉方法としては、酸性ガスであるSiF4 を塩基性物質により吸収除去する方法か、加水分解によりSiO2として除去する方法がある。
吸収除去が可能な捕捉材としてはアルカリ金属或いはアルカリ土類金属の酸化物がよい。例えば、酸化カルシウム,酸化ストロンチウム,酸化マグネシウム,酸化銅,酸化ナトリウムなどがある。これらの物質のうち、酸化カルシウムとSiF4 の反応は(式2)のようになる。また、処理ガス中に存在するHFも捕捉材である酸化カルシウムと(式3)の反応を起こしてフッ化カルシウムを生成する。したがって、吸収除去を目的として、上記に示した捕捉材を用いる場合は、被処理ガス中の酸性ガス量が少ない場合が適している。
2CaO+SiF4 → SiO2+CaF2 (式2)
CaO+2HF → H2O+CaF2 (式3)
加水分解によってSiF4をSiO2として除去する捕捉材としては、高比表面積を有し、高加水分解性能を有するものがよい。高比表面積を有する材料としてはアルミナ,シリカ,カーボンなどがある。アルミナのうち、活性アルミナであるγ形態のものは、高比表面積を有し、他成分との混合により、高加水分解性能を持つ為、極めて好適な材料である。活性アルミナに混合する他成分としては、捕捉材の固体酸性質を向上させるものがよく、例えばジルコニウム,コバルト,鉄,チタン,ニッケル,セリウム,スズ,銅,マグネシウム,タングステンなどがある。これらのうち、少なくとも1種をアルミナと混合したものを捕捉材として推奨する。
珪素化合物除去装置或いは触媒式反応装置の内部に設置する捕捉材の形状は、粒状,押し出し成型した棒状,ペレット状,ハニカム状などのように種々の形状でよい。しかし、湿式処理装置後のガス中にはSiO2 の水和物であるH2SiO3も含まれており、捕捉材の粒径が細かいと目詰まりを起こす可能性がある。したがって、粒状,棒状,ペレット状の捕捉材は粒径が1.0mm〜5.0mmのものがよく、さらに望ましくは2.8mm〜4.0mmのものがよい。また、ハニカム状の捕捉材も同様に目が細かいと詰まる可能性があるため、ハニカムのセルサイズが400cpsi以下のものが望ましい。
また、珪素化合物の捕捉材を触媒式反応装置の上部に設置した予熱装置の内面に塗布してもよい。これにより、湿式処理装置から排出された珪素化合物含有ガスを捕捉材が塗布された予熱装置中で加熱すると同時に珪素化合物を除去することができる。湿式処理装置から排出された珪素化合物含有ガスと予熱装置の内面に塗布された捕捉材の接触を促進させることが望ましい。例えば、予熱装置内に導入された珪素化合物含有ガスが旋回流を起こすように、予熱装置の側面からガスを導入する方法がある。この方法以外でも、珪素化合物含有ガスと予熱装置の内面に塗布した捕捉材の接触が促進されるような方法であればよい。
本発明の処理方法および処理装置は、PFCの処理に限らず、広くフッ素化合物含有ガスの処理に適用できる。
図1は、本発明の処理方法の一例を示したシステムフローである。本システムは湿式処理工程,珪素化合物除去工程,フッ素化合物分解工程,酸性ガス除去工程から構成される。半導体或いは液晶の製造プロセスから排出されたフッ素化合物含有ガス中のSiF4 等の珪素化合物,固形物,酸性ガスを湿式処理工程で除去する。湿式処理工程で処理されたガス中にはPFC等のフッ素化合物とミスト状の珪素化合物が含まれる。この排ガスを珪素化合物除去工程に導入し、加熱条件下で捕捉材等によって排ガス中の珪素化合物を除去する。
珪素化合物除去工程後の排ガスはフッ素化合物分解工程にて加水分解によってフッ素化合物が分解される。フッ素化合物が加水分解されると酸性ガスであるフッ化水素やSOx,NOxが生成する。生成した酸性ガスはフッ素化合物分解工程の後段の酸性ガス除去工程に送られて除去される。
フッ素化合物であるPFCの加水分解反応における代表的な反応式を以下に示す。
CF4+2H2O → CO2+4HF (式4)
26+3H2O → CO+CO2+6HF (式5)
CHF3+H2O → CO+3HF (式6)
SF6+3H2O → SO3+6HF (式7)
2NF3+3H2O → NO+NO2+6HF (式8)
図2に本発明の処理装置の一例を示す。本例では湿式処理装置として充填塔120を用いている。また、予熱装置130を備えた触媒式反応装置として反応塔140を設置し、反応塔140は外側からヒータ150によって加熱する。反応塔140の下部にはフッ素化合物分解触媒141を設置し、その上部に珪素化合物の捕捉材131を設置している。反応塔140の下流には冷却室160を設置している。その下流に酸性ガス除去装置としてスプレー塔170を設置し、酸性ガス除去後のガスはエジェクタまたはブロア等の排気装置180を用いて排出する。
半導体或いは液晶製造工場から排出されたフッ素化合物含有ガス100は充填塔120によってガス中に含まれる固形物やSiF4などの珪素化合物の一部、BCl3,S2Cl2,WF6 のような酸性ガスが除去される。湿式処理後のガスは予熱装置130で所定の温度まで加熱される。湿式処理後のガス中にはPFCなどのフッ素化合物のほか、充填塔
120で除去できなかったミスト状の珪素化合物が含まれる。予熱装置130内でH2SiF6
はSiF4となり、固形状のSi(OH)4,H2SiO3は脱水反応によってSiO2 となる。生成したSiO2は珪素化合物捕捉材131上に堆積し、ガス状のSiF4は吸収除去あるいは加水分解除去によって捕捉材131で除去される。珪素化合物が除去されたガス中のフッ素化合物はフッ素化合物分解触媒141で分解される。珪素化合物除去およびフッ素化合物分解反応は加水分解であるため、反応水102を予熱装置内で気化させて、水蒸気としてフッ素化合物分解触媒141に通気させ、(式4)〜(式8)の反応によって分解する。なお、(式5)および(式6)の反応ではCOが生成するため、空気101を流入させることによってCOをCO2 にすることができる。また、CO酸化触媒をフッ素化合物分解触媒の後段に設置すれば、反応塔内でCOをCO2 に酸化できる。PFCなどのフッ素化合物を加水分解すると酸性ガスであるフッ化水素,SOx,NOxが生成する。これらの酸性ガスは酸性ガス除去装置であるスプレー塔170で除去して排気する。
充填塔以外の湿式処理装置として、スプレー塔,棚段型気液接触装置,スクラバなどがある。いずれも気液の接触が十分であることが望ましい。また、装置の内径が小さいと、装置内のガス線速度が大きくなり、ガスに同伴するミスト量も多くなる。したがって、装置内のガス流速が18m/min 以下となるように設計することが望ましい。また、湿式処理装置への流入水として、水道水或いは装置内の循環水を使用することができるが、循環水のみを使用すると、循環水に溶解した珪素化合物がミストとして多く排出される可能性がある。したがって、充填塔やスプレー塔に設置する最上段のノズルからは水道水を流入し、棚段,スクラバからの流入水には水道水も流入させ、流入水中の珪素化合物濃度を低くすることが望ましい。また、流入水としては、水道水,循環水以外に、アルカリ水溶液等を用いてもよい。
フッ素化合物の分解に使用される触媒は、加水分解用あるいは酸化分解用の触媒であり、例えばAlとZn,Ni,Ti,Fe,Sn,Co,Zr,Ce,Si,W,Pt,
Pdから選ばれた少なくとも1種を含む触媒である。触媒成分は酸化物,金属,複合酸化物などの形で含まれる。特にAlとNi,Zn,Ti,Wから選ばれた少なくとも1種との触媒が高いPFC分解性能を持つので好ましい。
フッ素化合物の加水分解に際して反応塔に添加される水蒸気の量は、加水分解に必要とされる理論水蒸気量の2〜50倍、通常は3〜30倍が好ましい。また、捕捉剤により珪素化合物を加水分解除去する場合は、フッ素化合物の加水分解に必要とされる理論水蒸気量よりも多く供給することが望ましく、2〜60倍、通常は5〜50倍が好ましい。
フッ素化合物,珪素化合物の加水分解温度は500〜850℃が好ましい。フッ素化合物濃度が高い場合には反応温度を高めにし、フッ素化合物濃度が1%以下の場合には反応温度を低めにするのがよい。反応温度が850℃よりも高くなると触媒が劣化しやすくなり、反応塔材料も腐食しやすくなる。反対に反応温度が500℃よりも低くなるとフッ素化合物の分解率が低下する。
本装置例では反応塔140の下流に冷却室160を設置している。冷却室160ではノズル161により例えば水を噴霧してガス温度を所定温度に下げる。水冷方式あるいはガス冷却方式の一般的な熱交換器を使用してもよい。また、ガス中に圧縮空気などを導入して所定温度に制御してもよい。
酸性ガス除去装置としては一般的な湿式及び乾式除去装置を使用することができる。湿式の例としてはスプレー塔のほか、充填塔,スクラバ,棚段型気液接触装置がある。また、乾式の例として、酸性ガス除去剤による固定層,移動層,流動層型乾式除去装置がある。また、バグフィルタ方式もよい。酸性ガス除去剤としては、アルカリ金属,アルカリ土類金属の塩基性塩、例えば水酸化カルシウム,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化マグネシウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カルシウム,酸化カルシウムが使用できる。
図3は、本発明による処理装置の別の例を示したものである。本例ではフッ素化合物分解触媒141の上流部に珪素化合物の捕捉剤131を設置するのではなく、予熱装置の内面に捕捉剤を塗布し、湿式処理装置210からの処理ガスを予熱装置130内に塗布した捕捉剤131と接触させることによって処理ガス中の珪素化合物を除去する。また、本例では、湿式処理装置210からの処理ガスと捕捉剤131を効率良く接触させることが望ましく、例えば、処理ガスを予熱装置130の側面から導入し、予熱装置内で旋回流を形成することにより処理ガスと捕捉剤の接触を促進させる方法がある。また、予熱装置内に整流板等を設置して、ガス流れを制御してもよい。
本実施例では、SiF4 を水にバブリングさせ、珪素化合物含有水溶液を調製し、その水溶液をフッ素化合物分解触媒を充填した反応管に流入させ、珪素化合物の捕捉剤25をフッ素化合物分解触媒24の上部に設置し、共存ガス中のPFCの分解率を測定した。試験装置の構成を図4に示す。
2,Air,PFCとしてCF4をマスフローコントローラーで調節して反応管20に供給した。供給量は、CF4を約0.48vol%とし、AirはO2濃度が約2.12vol%となるようにした。また、珪素化合物含有水溶液を反応管20の上部へマイクロチューブポンプを用いて供給し、ガス化させた。珪素化合物含有水溶液は流入Si量が3.6mg/minとなるように供給した。尚、この条件での水蒸気量はCF4 加水分解反応当量比の25倍であった。この反応ガスをフッ素化合物分解触媒24と空間速度1230毎時で接触させた。反応管20は電気炉21により捕捉材25,フッ素化合物分解触媒24が約700℃となるように加熱した。反応管20は内径32mmのインコネル製である。珪素化合物の捕捉剤25としては酸化カルシウムを用いた。捕捉材は粒状のものを使用し、粒径は2.0〜4.5mm とした。また、充填量はフッ素化合物分解触媒充填量の25%とした。フッ素化合物分解触媒によって分解されたガス中にはフッ化水素が含まれるため、水800mlを入れた排ガス洗浄槽40によってフッ化水素を除去したのち、ミストキャッチャ50を通過させてミスト分を除去した。ミストキャッチャ50の後段にガス採取口60を設け、排ガスの一部を採取し、排ガス中のCF4量を測定した。CF4の分解率はTCDガスクロマトグラフにより次式で求めた。
分解率(%)=(1−(出口のCF4量/供給したCF4量))×100
5時間連続通気した後のCF4分解率は90.75%であった。また、試験後の珪素化合物捕捉材に含有するSi量を分析したところ、捕捉材に流入Si量の約20%が付着していた。
比較例として、珪素化合物捕捉材25を設置しなかった場合のCF4 分解率を測定した。供給ガス,珪素化合物,水量及びフッ素化合物分解触媒,珪素化合物捕捉材の充填量は上記と同様とした。5時間連続通気した後のCF4分解率は86.55%となり、珪素化合物捕捉材として酸化カルシウムを設置した場合に比べて分解率が低下した。
本実施例では、活性アルミナであるγAl23にTiO2 を混合した珪素化合物捕捉材を用いた。捕捉材の調整方法は次の通りである。住友化学工業製のγAl23100gに石原産業製の30wt%TiO2 ゾルをAl:Tiのモル比が9:1になるように混合して混練した。混練後、120℃で2時間乾燥した。乾燥後の粉末を700℃で2時間焼成した。焼成後は成型,破砕、分級して2.0〜4.5mmの粒径とし調整を終えた。試験装置構成,ガス,珪素化合物,水供給量及びフッ素化合物分解触媒,珪素化合物捕捉材の充填量は実施例1と同じにした。5時間連続通気した後のCF4分解率は95.12%であった。また、実施例1と同様に、試験後の珪素化合物捕捉材に含有するSi量を分析したところ、流入Si量の約73%が捕捉材に付着しており、高いSi捕捉性能を示した。
本実施例は、実施例2で調整した珪素化合物捕捉材であるγAl23−TiO2 に更にもう1成分を添加して性能向上を図った例である。第3成分として捕捉材の固体酸性質を向上させるため、タングステンを添加した。調整方法は次の通りである。γAl23100gにTiO2ゾルと市販のWO3水溶液をAl:Ti:Wのモル比が8:1:1になるように混合して混練した。混練後の調製方法は実施例2と同じである。調製した捕捉材を図4の試験装置に設置してCF4 分解率を評価した。試験装置構成,ガス,珪素化合物,水供給量及びフッ素化合物分解触媒,珪素化合物捕捉材の充填量は実施例1と同じにした。5時間連続通気した後のCF4分解率は96.41%であり高いCF4 分解率を示した。また、試験後の珪素化合物捕捉材に含有するSi量を分析したところ、流入Si量の約85%が捕捉材に付着しており、極めて高いSi捕捉性能を示した。
実施例1〜3で使用した珪素化合物捕捉材の5時間連続通気試験の結果を比較例として捕捉材を設置しない場合と併せて図5に示す。
本発明により、半導体あるいは液晶製造プロセスのエッチング工程或いはクリーニング工程で使用された排ガスに含まれるフッ素化合物を高い分解率で処理することが可能になった。
本発明の処理方法の一例を示すシステムフロー図である。 本発明の処理装置の一例を示すシステム構成図である。 本発明による処理装置の他の例を示すシステム構成図である。 実験に使用した装置の概略図である。 捕捉材の設置効果を示す試験結果図である。
符号の説明
13…マスフローコントローラ、30…珪素化合物含有水溶液、31…マイクロチューブポンプ、40…排ガス洗浄槽、50…ミストキャッチャ、120…充填塔、130…予熱装置、131…珪素化合物捕捉材、140…反応塔、141…フッ素化合物分解触媒、150…ヒータ、160…冷却室、210…湿式処理装置、211…スプレーノズル。

Claims (12)

  1. フッ素化合物と珪素化合物を含むガスを水または水溶液と接触させて珪素化合物を除去する湿式処理工程と、フッ素化合物を触媒と接触させて分解するフッ素化合物分解工程とを有し、
    前記湿式処理工程後であって前記フッ素化合物分解工程前に、珪素化合物をガス中から除去する珪素化合物除去工程を有し、
    前記珪素化合物除去工程は、珪素化合物捕捉材を用いて珪素化合物を除去する工程であり、
    前記捕捉材はジルコニウム,コバルト,鉄,チタン,ニッケル,セリウム,スズ,銅,マグネシウム,タングステンのうち少なくとも1種と、アルミナとの混合物であることを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理方法。
  2. 請求項に記載されたフッ素化合物含有ガスの処理方法において、前記捕捉材を管状部品の壁面に層状に付着させ使用することを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理方法。
  3. 請求項1または2に記載されたフッ素化合物含有ガスの処理方法において、前記珪素化合物除去工程を加熱下で行うことを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理方法。
  4. 請求項1に記載されたフッ素化合物含有ガスの処理方法において、前記フッ素化合物としてPFCを含むことを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理方法。
  5. 珪素化合物とフッ素化合物を含む被処理ガスを水または水溶液と接触させて前記珪素化合物を除去する湿式処理装置と、前記湿式処理装置から排出されたガスを所定温度まで加熱する予熱装置と、前記フッ素化合物を触媒と接触させて分解する触媒式反応装置とを備えるフッ素化合物含有ガスの処理装置であって、
    前記触媒式反応装置の内部に珪素化合物を除去する珪素化合物捕捉材を有し、前記捕捉材を通過したガスが前記触媒に接触するよう配置されていることを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理装置。
  6. 珪素化合物とフッ素化合物を含む被処理ガスを水または水溶液と接触させて前記珪素化合物を除去する湿式処理装置と、前記湿式処理装置から排出されたガスを所定温度まで加熱する予熱装置と、前記フッ素化合物を触媒と接触させて分解する触媒式反応装置とを備えるフッ素化合物含有ガスの処理装置であって、
    前記予熱装置の内部に珪素化合物を除去する珪素化合物捕捉材を有することを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理装置。
  7. 珪素化合物とフッ素化合物を含む被処理ガスを水または水溶液と接触させて前記珪素化合物を除去する湿式処理装置と、前記湿式処理装置から排出されたガスを所定温度まで加熱する予熱装置と、前記フッ素化合物を触媒と接触させて分解する触媒式反応装置と、前記触媒式反応装置の前段かつ前記湿式処理装置の後段に設置された珪素化合物を除去する珪素化合物除去装置とを備え、
    前記被処理ガスが前記湿式処理装置,前記珪素化合物除去装置,前記触媒式反応装置の順に通過するよう配置され、
    前記珪素化合物除去装置は珪素化合物を捕捉材によって除去するものであり、
    前記捕捉材はジルコニウム,コバルト,鉄,チタン,ニッケル,セリウム,スズ,銅,マグネシウム,タングステンのうち少なくとも1種とアルミナとの混合物であることを特徴とするフッ素化合物処理装置。
  8. 珪素化合物とフッ素化合物を含む被処理ガスを水または水溶液と接触させて前記珪素化合物を除去する湿式処理装置と、前記湿式処理装置から排出されたガスを所定温度まで加熱する予熱装置と、前記フッ素化合物を触媒と接触させて分解する触媒式反応装置と、前記触媒式反応装置の前段かつ前記湿式処理装置の後段に設置された珪素化合物を除去する珪素化合物除去装置とを備え、
    前記被処理ガスが前記湿式処理装置,前記珪素化合物除去装置,前記触媒式反応装置の順に通過するよう配置され、
    前記珪素化合物除去装置は、珪素化合物を加熱下で捕捉材によって除去するものであることを特徴とするフッ素化合物処理装置。
  9. 請求項5,6または8に記載されたフッ素化合物含有ガスの処理装置であって、
    前記捕捉材はジルコニウム,コバルト,鉄,チタン,ニッケル,セリウム,スズ,銅,マグネシウム,タングステンのうち少なくとも1種とアルミナとの混合物であることを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理装置。
  10. 請求項に記載されたフッ素化合物含有ガスの処理装置であって、
    前記捕捉材は前記予熱装置の内壁面に層状に付されていることを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理装置。
  11. 請求項ないし10のいずれかに記載されたフッ素化合物含有ガスの処理装置であって、
    前記触媒式反応装置の後段に、フッ化水素をガス中から除去する排ガス洗浄装置を備えたことを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理装置。
  12. 請求項7または9に記載されたフッ素化合物含有ガスの処理装置であって、
    前記捕捉材はチタンと、タングステンとを含むアルミナの混合物であることを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理装置。
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