JP2008203163A - 磁性物の検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性物の共存のもとでも磁性物を磁気インピーダンス効果センサにより確実に検知する。
【解決手段】導電性物と磁性物とが共存する対象物(または磁気インピーダンス効果センサ10)に対し磁気インピーダンス効果センサ10(または対象物)を移動させつつ磁気インピーダンス効果センサ10の磁気インピーダンス効果素子に励磁電流を流して磁界を発生させ、導電性物からこの磁界に対する反作用磁界を発生させ、その反作用磁界と磁性物の磁気により励磁電流を変化させ、この変化に応じて出力を発生させ、前記導電性物の反作用磁界に応じた出力分を減算し、磁性物の磁気に応じた出力分のみを検出する。
【選択図】図1−1

Description

本発明は、磁性物と導電性物とが共存する対象物から磁性物のみを磁気インピーダンス効果センサにより検知する方法に関し、例えばアルミニウム箔ラミネートパック飲料中に入り込んだ機械破片等の磁性異物を検知するのに使用されるものである。
アモルファス合金ワイヤとして、自発磁化の方向がワイヤ周方向に対し互いに逆方向の磁区が交互に磁壁で隔てられた構成の外殻部を有する、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス合金ワイヤが開発されている。
かかる零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス磁性ワイヤに高周波電流したときに発生するワイヤ両端間出力電圧中のインダクタンス電圧分は、ワイヤの横断面内に生じる円周方向磁束によって上記の円周方向に易磁化性の外殻部が円周方向に磁化されることに起因して発生する。従って、周方向透磁率μθは同外殻部の円周方向の磁化に依存する。
而るに、この通電中のアモルファスワイヤに外部磁界を作用させると、上記通電による円周方向磁束と外部磁束との合成により、上記円周方向に易磁化性を有する外殻部に作用する磁束の方向が円周方向からずれ、それだけ円周方向への磁化が生じ難くなり、上記周方向透磁率μθが変化し、上記インダクタンス電圧分が変動することになる。
而して、この変動現象が磁気インダクタンス効果と称され、この効果を奏するアモルファスワイヤ等が磁気インダクタンス効果素子と称されている。
更に、上記通電電流の周波数がMHzオ−ダになると、高周波表皮効果が大きく現れ、表皮深さδ=(2ρ/wμθ1/2(μθは前記した通り、円周方向透磁率、ρは電気抵抗率、wは角周波数をそれぞれ示す)がμθにより変化し、このμθが前記した通り、外部磁界によって変化するので、ワイヤ両端間出力電圧中の抵抗電圧分も外部磁界で変動するようになる。
而して、この変動現象が磁気インピーダンス効果と称され、この効果を奏するアモルファスワイヤ等が磁気インピーダンス効果素子と称されている。
そこで、この磁気インピーダンス効果素子を利用した外部磁界検出法(例えば、特許文献1参照)及び磁気インダクタンス効果を使用した外部磁界検出方法(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
上記において、外部磁界の正負により上記磁界の周方向ずれφにも正負が生じるが、周方向の磁界の減少倍率cos(±φ)は変わらず、従ってμθの減少度は外部磁界の方向の正負によっては変化されない。従って、外部磁界−出力特性は磁界をx軸に、出力をy軸にとると、図2の(イ)に示すように、y軸に対してほぼ左右対称となる。また、図2の(イ)に示すように、非線形になる。
この磁気インピーダンス効果素子を使用した磁界検出回路は、基本的には、図6に示すように(1)磁気インピーダンス効果素子1’に高周波励磁電流を加えるための高周波電流源2’と、(2)磁気インピーダンス効果素子1’と、(3)磁気インピーダンス効果素子に加わる外部磁界Hexで前記高周波励磁電流(搬送波)を変調させた変調波を復調する検波回路3’と、(4)復調波を増幅する増幅器4’と、(5)検出出力端5’等から構成されている。
図3の(イ)は磁気インピーダンス効果素子に加えられる被検出磁界(外部磁界)Hexを、(ロ)は磁気インピーダンス効果素子に流される高周波励磁電流波(搬送波)Icを、(ハ)は磁気インピーダンス効果素子の出力としての変調波を、(ニ)は復調波をそれぞれ示している。
被検出磁界の振幅Hexと出力Eoutの振幅との関係を図示すると前記の左右対称性及び非線形性から図2の(イ)のように表わすことができる。
そこで、図6の回路において、6’で示す負帰還用コイルで負帰還をかけて図2の(ロ)に示すように特性を直線化することが行われている。
更に、図2の(ハ)に示すように、図2の(ロ)の特性を、図2の(ハ)に示すようにバイアス磁界により矢印方向に移動させ、極性判別可能とすることも行われている。
図5において、7’はバイアス磁界用コイルを示している。
図7の(イ)及び(ロ)は前記磁気インピーダンス効果センサにおける公知のコイル付き磁気インピーダンス効果素子を示し、図7の(イ)に示すものでは、磁気インピーダンス効果素子1’に負帰還用コイル6’とバイアス磁界用コイル7’とを巻き付けてあり、図7の(イ)に示すものでは、基板100’の片面に磁気インピーダンス効果素子1’を配設し、基板の他面に鉄芯103’を前記磁気インピーダンス効果1’とで磁気ループ回路を構成するように配設し、該鉄芯103’に負帰還用コイル6’とバイアス磁界用コイル7’とを巻き付けてある(特許文献3)。
特開平7−181239号公報 特開平6−283344号公報 特開2002−289940号公報
前記の磁気インピーダンス効果センサによれば、スキャニング法により、鉄片等の磁性異物を検知することができる。鉄などは加工や使用中に受ける応力、地磁気等の磁界の被曝などにより通常磁化されており、その磁気双極子が発生する磁界が微弱であっても、磁気インピーダンス効果センサを使用すれば、その高感度のために検知可能である。
ところで、図7の(ロ)に示すコイル付き磁気インピーダンス効果素子を用いた磁気インピーダンス効果センサでは、本発明者等の鋭意検討結果によれば、導電性物に対しても出力することが判明した。
その理由を検証すると、励磁電流の通電により磁気インピーダンス効果素子の周りに発生する磁界が導電性物に印加され、導電性物にうず電流が流れ、そのうず電流により発生する磁界、すなわち反作用磁界によって前記の印加磁界が減じられ、磁気インピーダンス効果素子が導電性物上を通過する際の前記磁界の変化のために、出力変化が生じる結果である。
従って、アルミニウム箔・紙ラミネートパックで包装した飲料品のパック中に機械破片などの鉄系細片が含まれているか否かを検査する場合、鉄系細片の含有のない正常品でも出力が発生し、この正常品出力と鉄系細片の含有品出力との混同が避けられず、正確な検査を行うことができない。
本発明の目的は、導電性物の共存のもとでも磁性物を磁気インピーダンス効果センサにより確実に検知することにある。
請求項1に係る磁性物の検知方法は、導電性物と磁性物とが共存する対象物(または磁気インピーダンス効果センサ)に対し磁気インピーダンス効果センサ(または対象物)を移動させつつ磁気インピーダンス効果センサの磁気インピーダンス効果素子に励磁電流を流して磁界を発生させ、導電性物からこの磁界に対する反作用磁界を発生させ、その反作用磁界と磁性物の磁気により励磁電流を変化させ、この変化に応じて出力を発生させ、前記導電性物の反作用磁界に応じた出力分を減算し、磁性物の磁気に応じた出力分のみを検出することを特徴とする。
請求項2に係る磁性物の検知方法は、所定間隔の導電性物に対し磁気インピーダンス効果センサを移動させつつまたは磁気インピーダンス効果センサに対し所定の間隔で導電性物を移動させ、導電性物中に含まれることのある磁性物を検知する方法であり、磁気インピーダンス効果センサの磁気インピーダンス効果素子に励磁電流を流して磁界を発生させ、導電性物からこの磁界に対する反作用磁界を発生させ、その反作用磁界と磁性物の磁気により励磁電流を変化させ、この変化に応じて出力を発生させ、前記導電性物の反作用磁界に応じた出力分を減算し、磁性物の磁気に応じた出力分のみを検出することを特徴とする。
請求項3に係る磁性物の検知方法は、請求項1または2の磁性物の検知方法において、出力を磁気インピーダンス効果素子に負帰還させるための負帰還用コイル及び同素子にバイアス磁界を加えるためのバイアス磁界用コイルとが、磁気インピーダンス効果素子とでループ磁気回路を構成する鉄芯に巻装されている磁気インピーダンス効果センサを使用することを特徴とする。
請求項4に係る磁性物の検知方法は、請求項2または3の磁性物の検知方法において、導電性物がアルミニウム箔ラミネート包装容器のアルミニウム箔であり、磁性物がその容器の内容物中の異物であることを特徴とする。
磁気インピーダンス効果素子が負帰還用コイルやバイアス磁界用コイルで囲まれていないから、励磁電流の通電により磁気インピーダンス効果素子から発生する磁界が導電性物に作用し、導電性物にうず電流が流れ、このうず電流により発生する反作用磁界で励磁電流が変化され、この励磁電流の変化のために出力が生じる。しかしながら、この出力分を減算して検出出力としているから、導電性物は検知されない。
磁性物に対しては、磁性物の磁化磁気によって前記の励磁電流が変調され(磁気インピーダンス効果)、この変調波の復調によりその磁気が検出される。
従って、導電性物と磁性物とが共存している対象から、磁性物のみを検出できる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1−1は本発明に使用する磁気インピーダンス効果センサの回路図の一例を示している。
図1−1において、10はコイル付き磁気インピーダンス効果素子である。1はそのコイル付き磁気インピーダンス効果素子10の磁気インピーダンス効果素子であり、図2の(イ)に示す特性を有する。図2の(イ)において、Hexは磁気インピーダンス効果素子の軸方向に作用する被検出磁界、Eoutは出力である。6はその負帰還用コイルを示し、前記の特性が図2の(ロ)に示すようにリニア特性とされる。7はそのバイアス磁界用コイルを示し、図2の(ロ)の特性がバイアス磁界Hbでシフトされて極性判別可能とされる。
図1−2の(イ)はそのコイル付き磁気インピーダンス効果素子の一例を示す側面図、図1−2の(ロ)は同じく底面図、図1−2の(ハ)は図1−2の(ロ)におけるハ−ハ断面図である。
図1−2において、100は基板チップであり、例えばセラミックス板を使用できる。101は基板片の片面に設けた電極であり、磁気インピーダンス効果素子接続用突部102を備えている。この電極は導電ペースト、例えば銀ペーストの印刷・焼付けにより設けることができる。1は電極101,101の突部102,102間に溶接により接続した磁気インピーダンス効果素子であり、零磁歪乃至負磁歪のアモルファスワイヤ、アモルファスリボン、スパッタ膜等を使用できる。103は鉄やフェライト等からなるC型鉄芯、6はC型鉄芯に巻装した負帰還用コイル、7は同じくバイアス磁界用コイルであり、磁気インピーダンス効果素子1とC型鉄芯103とでループ磁気回路を構成するように、C型鉄芯103の両端を基板片100の他面に接着剤等で固定してある。鉄芯材料としては、残留磁束密度の小さい磁性体であればよく、例えば、パーマロイ、フェライト、鉄、アモルファス磁性合金の他、磁性体粉末混合プラスチック等を挙げることができる。
磁気インピーダンス効果素子1には、自発磁化の方向がワイヤ周方向に対し互いに逆方向の磁区が交互に磁壁で隔てられた構成の外殻部を有する、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス合金ワイヤが使用される。かかる零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス磁性ワイヤに高周波励磁電流を流したときに発生するワイヤ両端間出力電圧中のインダクタンス電圧分は、ワイヤの横断面内に生じる円周方向磁束によって上記の円周方向に易磁化性の外殻部が円周方向に磁化されることに起因して発生する。従って、周方向透磁率μθは同外殻部の円周方向の磁化に依存する。而るに、この通電中のアモルファスワイヤの軸方向に信号磁界を作用させると、上記通電による円周方向磁束と信号磁界磁束との合成により、上記円周方向に易磁化性を有する外殻部に作用する磁束の方向が円周方向からずれ、それだけ円周方向への磁化が生じ難くなり、上記周方向透磁率μθが変化し、上記インダクタンス電圧分が変動することになる。この変動現象は磁気インダクタンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流(搬送波)が被検出磁界(信号波)で変調される現象ということができる。更に、上記通電電流の周波数がMHzオ−ダになると、高周波表皮効果が大きく現れ、表皮深さδ=(2ρ/wμθ1/2(μθは前記した通り円周方向透磁率、ρは電気抵抗率、wは角周波数をそれぞれ示す)がμθにより変化し、このμθが前記した通り、信号磁界によって変化するので、ワイヤ両端間出力電圧中の抵抗電圧分も信号磁界で変動するようになる。この変動現象は磁気インピーダンス効果と称され、これは図3に示すように、図3の(ロ)に示す高周波励磁電流(搬送波)が図3の(イ)に示す被検出磁界(信号波)で図3の(ハ)に示すように変調される現象ということができる。
図1−1において、2は磁気インピーダンス効果素子に高周波励磁電流を加えるための高周波電流源回路、3は磁気インピーダンス効果素子の軸方向に作用する被検出磁界H(信号波)で前記高周波励磁電流(搬送波)を変調させた被変調波を復調する検波回路、4は復調波を増幅する増幅回路、60は負帰還回路、70はバイアス磁界用+Vcc電源、50は増幅回路出力を所定のクリップ値で減算するクリップ回路、5は検出出力端である。
前記磁気インピーダンス効果素子には、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファスワイヤの外、アモルファスリボン、アモルファススパッタ膜等も使用できる。
磁気インピーダンス効果素子1の組成としては、遷移金属と非金属の合金で非金属が10〜30原子%組成のもの、特に遷移金属と非金属との合金で非金属量が10〜30原子%を占め、遷移金属がFeとCoで非金属がBとSiであるかまたは遷移金属がFeで非金属がBとSiである組成のものを使用することができ、例えば、組成Co70.515Si10Fe4.5、長さ2000μm〜6000μm、外径30μm〜50μmφのものを使用できる。
前記の高周波励磁電流には、例えば連続正弦波、パルス波、三角波等の通常の高周波を使用でき、高周波励磁電流源としては、例えばハートレー発振回路、コルピッツ発振回路、コレクタ同調発振回路、ベース同調発振回路のような通常の発振回路の外、水晶発振器の矩形波出力を直流分カットコンデンサを経て積分回路で積分しこの積分出力の三角波を増幅回路で増幅する三角波発生器、CMOS−ICを発振部として使用した三角波発生器等を使用できる。
前記の検波回路としては、例えば被変調波を演算増幅回路で半波整流しこの半波整流波を並列RC回路またはRCローパスフィルターで処理して半波整流波の包絡線出力を得る構成、被変調波をダイオードで半波整流しこの半波整流波を並列RC回路またはRCローパスフィルターで処理して半波整流波の包絡線出力を得る構成等を使用できる。
また、被変調波(周波数fs)に同調させた周波数fsの方形波を被変調波に乗算して信号波をサンプリングする同調検波を使用することができる。
上記の実施例では、被変調波の復調によって被検出磁界(信号波)を取り出しているが、これに限定されず、磁気インピーダンス効果素子に作用する信号磁界(信号波)で変調された高周波励磁電流波(搬送波)から信号磁界を検波し得るものであれば、適宜の検波手段を使用できる。
図4は、パック飲料品の製造工程において、製造工程中に発生してパック中に落下した機械破片などの磁性物を本発明により検知するアルミニウム箔ラミネートパック飲料品の検査ラインを示し、Cはコンベア、Pはアルミニウム箔ラミネートパック飲料品である。Sは磁気インピーダンス効果センサを示し、パック内に落下した機械破片(磁性物破片)が通常パック内定面まで沈下するので、その破片と磁気インピーダンス効果素子との距離を可及的に短くするために、パックの下方に、かつ磁気インピーダンス効果素子をパック底面に対面させるように配設してある。
本発明を実施するには、コンベアによりアルミニウム箔ラミネートパック飲料品を走行させると共に磁気インピーダンス効果センサの磁気インピーダンス効果素子に励磁電流を流し磁界を発生させる。
磁気インピーダンス効果素子が負帰還用コイルやバイアス磁界用コイル等で囲まれておらず磁気遮蔽が無いから、磁気インピーダンス効果素子の周囲空間に前記磁界が広く分布して移送中のパック飲料品に加わる。従って、パックのアルミニウム箔にその導電性のためにうず電流が発生し、反作用磁界により前記励磁電流が変動される。
その変動は、磁気インピーダンス効果素子の直下をパックの中央点が通過するときに最大となり、この変動された励磁電流の磁気インピーダンス効果素子出力端電圧が検波回路を経て増幅回路出力端に図5の(イ)に示すように出力される(その出力値をΔEで示している)。図5の(イ)において、時間Tは、先のパックの中央点が磁気インピーダンス効果センサの直下を通過する時点から次のパックの中央点が磁気インピーダンス効果センサの直下を通過する時点までの時間に一致している。
前記の磁性物破片が入ったパックが磁気インピーダンス効果素子の直上を通過すると、該破片が加工時や破断時の応力などのために磁化されているから、その磁気双極子による発生磁界が磁気インピーダンス効果素子に作用して励磁電流が磁気インピーダンス効果により変調され、磁気インピーダンス効果素子端のその変調出力が検波回路で復調されて出力が得られる。この出力は、図5の(ロ)に示すように、励磁電流が磁性物破片の磁気で変調されることによる出力、すなわち磁気インピーダンス効果に基づく出力値Eとパックのアルミニウム箔の反作用磁界に基づく出力値ΔEとが重畳されたものである。
本発明においては、増幅回路出力をクリップ回路に通し前記出力分ΔEよりやや高い値ΔE’でクリップして検出出力としており、図5の(ハ)に示すように、パックのアルミニウム箔による干渉を排除してパック内侵入磁性異物を確実に検知できる。
上記の実施例では、磁気インピーダンス効果センサを固定とし、被検知物を移動させているが、被検知物を所定の間隔で配置し、それらの直上に磁気インピーダンス効果センサを移動させることもできる。
上記の実施例では、アルミニウム箔のような導電性物に本来付けられるべきでない鉄破片のような磁性物が付いているか否かを検査しているが、本来磁性物が付けられているべき導電性物からその磁性物が脱落しているか否かを検査する場合にも、本発明を適用できる。
前記実施例では、導電性物と磁性物とが実質的に一体の対象物(鉄破片侵入のアルミニウム箔ラミネートパック飲料品)と導電性物(鉄破片侵入のない正常なアルミニウム箔ラミネートパック飲料品)との中から導電性物と磁性物とが実質的に一体の対象物を検知するようにしているが、磁性物品と導電性物品との中から磁性物品を検知するのに使用することもできる。
本発明において使用する磁気インピーダンス効果センサの一例の回路図である。 図1−1の磁気インピーダンス効果センサのコイル付き磁気インピーダンス効果素子を示す図面である。 磁気インピーダンス効果素子の出力特性を示す図面である。 磁気インピーダンス効果センサにおける各所での入・出力波形を示す図面である。 本発明が適用される物品搬送ラインを示す図面である。 図4のラインにおける磁気インピーダンス効果センサの出力を示す図面である。 従来の磁気インピーダンス効果センサを示す回路図である。 従来の磁気インピーダンス効果センサのコイル付き磁気インピーダンス効果素子を示す図面である。
符号の説明
1 磁気インピーダンス効果素子
10 磁気インピーダンス効果センサ
2 励磁電流源
3 検波回路
4 増幅回路
5 検出出力端
50 クリップ回路
6 負帰還磁界用コイル
7 バイアス磁界用コイル

Claims (4)

  1. 導電性物と磁性物とが共存する対象物(または磁気インピーダンス効果センサ)に対し磁気インピーダンス効果センサ(または対象物)を移動させつつ磁気インピーダンス効果センサの磁気インピーダンス効果素子に励磁電流を流して磁界を発生させ、導電性物からこの磁界に対する反作用磁界を発生させ、その反作用磁界と磁性物の磁気により励磁電流を変化させ、この変化に応じて出力を発生させ、前記導電性物の反作用磁界に応じた出力分を減算し、磁性物の磁気に応じた出力分のみを検出することを特徴とする磁性物の検知方法。
  2. 所定間隔の導電性物に対し磁気インピーダンス効果センサを移動させつつまたは磁気インピーダンス効果センサに対し所定の間隔で導電性物を移動させ、導電性物中に含まれることのある磁性物を検知する方法であり、磁気インピーダンス効果センサの磁気インピーダンス効果素子に励磁電流を流して磁界を発生させ、導電性物からこの磁界に対する反作用磁界を発生させ、その反作用磁界と磁性物の磁気により励磁電流を変化させ、この変化に応じて出力を発生させ、前記導電性物の反作用磁界に応じた出力分を減算し、磁性物の磁気に応じた出力分のみを検出することを特徴とする磁性物の検知方法。
  3. 出力を磁気インピーダンス効果素子に負帰還させるための負帰還用コイル及び同素子にバイアス磁界を加えるためのバイアス磁界用コイルとが、磁気インピーダンス効果素子とでループ磁気回路を構成する鉄芯に巻装されている磁気インピーダンス効果センサを使用することを特徴とする請求項1または2記載の磁性物の検知方法。
  4. 導電性物がアルミニウム箔ラミネート包装容器のアルミニウム箔であり、磁性物がその容器の内容物中の異物であることを特徴とする請求項2または3記載の磁性物の検知方法。
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