JP2008202633A - 液圧ブレーキホース - Google Patents

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Abstract

【課題】内面ゴム層外周に、ポリエチレンテレフタレート繊維による補強繊維層を形成された液圧ブレーキホースにおいて、高温時の耐ブレーキ液性に優れた性能を有する液圧ブレーキホースを提供する。
【解決手段】ブレーキ液が充填される内面ゴム層10の外周に、アルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜した複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントからなる第1補強糸層11が形成され、この第1補強糸層11の外周に第2補強糸層12及び外面ゴム層13が形成されてなる液圧ブレーキホース1であって、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミド被膜のポリエチレンテレフタレートフィラメントに対する固形分付着量の割合が0.5〜20wt%である。
【選択図】図1

Description

本発明は、液圧ブレーキホースに関し、特に、内面ゴム層外周にポリエチレンテレフタレート繊維による補強繊維層を有する前記ホースにおいて、高温時の耐ブレーキ液性に優れた性能を有するブレーキホースに関する。
自動車用ブレーキシステムには、マスターシリンダーで発生させたブレーキ液圧をブレーキキャリパーやホイールシリンダーへ伝達するパイプ機構の中で、金属配管では対応できない場所、例えば、構造上極端な屈曲または振動を直接受ける場所に、ゴム材料を主体に構成された柔軟性に富む液圧ブレーキホースが採用されている。
この様な液圧ブレーキホースは、過酷な環境下で使用される関係上、その要求特性は多岐にわたりかつ厳しいものがあるが、特に、振動や屈曲などに対する耐疲労特性、液圧伝達を鋭敏にするための耐膨張性、及びブレーキ液に対する耐食性の3特性を特に重要な要求特性として挙げることができる。
これらの特性は、特に、ブレーキ液が充填される内面ゴム層の外周に形成された第1補強糸層の特質による影響を受け、第2補強糸層はこれを補足する存在となる。内面ゴム層外周の前記第1補強糸層の構成材としては、一般に、ポリビニルアルコール、レーヨンあるいはポリエチレンテレフタレートを材質とした繊維類が使用されているが、ポリビニルアルコールは低膨張性を有しているが耐疲労性が悪く、レーヨンはメーカが限定されるため入手が困難である。
一方、ポリエチレンテレフタレート繊維は、優れた物理特性を有しているため、補強糸層構成材としてブレーキホースに使用した場合、耐疲労特性、耐膨張性に優れた性能が得られることが知られており、一般的に良く用いられる。
しかしながら、より過酷な使用環境下において、従来のポリエチレンテレフタレート繊維では、耐加水分解性(水分存在下での耐劣化性能)、ゴム層内での耐熱性及び耐ブレーキ液性(ブレーキ液浸透による耐劣化性能)における経時的な変化を解消することは困難であった。このために、近年では、ゴム層内での耐熱性、耐加水分解性の改善を目的として、種々検討がなされている。
この様な従来技術について説明すると、例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維中に含まれる末端カルボキシル基量を減少させる方法や、溶融紡糸により製造される芯成分がポリエステルで鞘成分がポリアミドである2層コードなどが提案されている(特許文献1参照)が、前者の方法では実用上の耐ブレーキ液性は得られない。
また、後者の方法では、耐加水分解性には優れるものの、技術的に繊維メーカ以外での生産は難しく、小ロット生産に適さないことから適用範囲が限られる。その上、芯鞘構造を有する2層コードを形成する溶融紡糸において、前記2層間で延伸時の同一伸びが必要となるため適用できる原糸ポリマーの選択範囲が狭く、液圧ブレーキホースに要求される耐膨張性・耐疲労特性の特性を得ることができなかった。
更に、耐加水分解性に優れたポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維を、前記第1補強糸層に使用したブレーキホースが提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。これらのホースはポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維のコストが高く、高温時のブレーキ液に対しては優れた耐食性能を保持するが、内圧が付加した状態で繰り返し屈曲が作用した時の耐疲労性および耐膨張性に十分な性能を確保できない場合がある。
特開平11-222775号公報 特開2001-82640号公報 特開2004-225851号公報
従って、本発明の目的は、内面ゴム層外周にポリエチレンテレフタレート繊維による補強繊維層を形成された液圧ブレーキホースにおいて、高温時の耐ブレーキ液性に優れた性能を有する液圧ブレーキホースを提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る液圧ブレーキホースが採用した手段は、ブレーキ液が充填される内面ゴム層の外周に、アルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜した複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントからなる第1補強糸層が形成され、この第1補強糸層の外周に第2補強糸層及び外面ゴム層が形成されてなる液圧ブレーキホースであって、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミド被膜のポリエチレンテレフタレートフィラメントに対する固形分付着量の割合が0.5〜20wt%であることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る液圧ブレーキホースが採用した手段は、請求項1に記載の液圧ブレーキホースにおいて、前記第1補強糸層と第2補強糸層との間に、中間ゴム層が形成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る液圧ブレーキホースが採用した手段は、請求項1または2に記載の液圧ブレーキホースにおいて、前記被膜がディップ法により形成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る液圧ブレーキホースが採用した手段は、ブレーキ液が充填される内面ゴム層の外周に、複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントからなる第1補強糸層が形成され、この第1補強糸層の外周にディップ法によってアルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜した後、この被膜層の外周に第2補強糸層及び外面ゴム層が形成されてなる液圧ブレーキホースであって、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミド被膜層のポリエチレンテレフタレートフィラメントに対する固形分付着量の割合が0.5〜20wt%であることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る液圧ブレーキホースが採用した手段は、請求項4に記載の液圧ブレーキホースにおいて、前記被膜層と第2補強糸層との間に、中間ゴム層が形成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る液圧ブレーキホースによれば、ブレーキ液が充填される内面ゴム層の外周に、アルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜した複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントからなる第1補強糸層が形成され、この第1補強糸層の外周に第2補強糸層及び外面ゴム層が形成されてなる液圧ブレーキホースであって、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミド被膜のポリエチレンテレフタレートフィラメントに対する固形分付着量の割合が0.5〜20wt%であるので、高温時の耐ブレーキ液性に優れた性能を有する液圧ブレーキホースの提供が可能となる。
また、本発明の請求項2に係る液圧ブレーキホースによれば、前記第1補強糸層と第2補強糸層との間に中間ゴム層が形成されたものであるから、外部からの応力等に伴う補強糸間の摩耗の防止と、振動や屈曲等に対する耐疲労特性とを更に向上させることが出来る。
更に、本発明の請求項3に係る液圧ブレーキホースによれば、前記被膜がディップ法により形成されたものであるので、ポリエチレンテレフタレートフィラメントを連続的に走行させることによって、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミドの被膜を効率的に行える。
一方、本発明の請求項4に係る液圧ブレーキホースによれば、ブレーキ液が充填される内面ゴム層の外周に、複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントからなる第1補強糸層が形成され、この第1補強糸層の外周にディップ法によってアルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜した後、この被膜層の外周に第2補強糸層及び外面ゴム層が形成されてなる液圧ブレーキホースである。
そして、この液圧ブレーキホースは、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミド被膜層のポリエチレンテレフタレートフィラメントに対する固形分付着量の割合が0.5〜20wt%であるので、前記請求項1と同様、高温時の耐ブレーキ液性に優れた性能を有する液圧ブレーキホースの提供が可能となる。
また、本発明の請求項5に係る液圧ブレーキホースによれば、請求項4に記載の液圧ブレーキホースにおいて、前記被膜層と第2補強糸層との間に中間ゴム層が形成されたものであるから、外部からの応力等に伴う補強糸間の摩耗の防止と、振動や屈曲等に対する耐疲労特性とを更に向上させることが出来る。
以下、本発明の実施の形態1について、以下図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る液圧ブレーキホースの一部切欠斜視図である。本発明の実施の形態1に係る液圧ブレーキホース1は、ブレーキ液が充填される内面ゴム層10の外周に第1補強糸層11が形成され、この第1補強糸層11の外周に第2補強糸層12及び外面ゴム層13が形成されている。
そして、前記第1補強糸層11は、アルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜した複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントを編組して形成されている。前記第1補強糸層11に、アルコール可溶性または水溶性のポリアミドを被膜したポリエチレンテレフタレート繊維を用いる理由としては、ポリエチレンテレフタレートの持つ優れた物理特性に加え、ポリアミドの持つ耐加水分解性と柔軟性を付与することで、ブレーキホースに必要とされる、振動や屈曲などに対する耐疲労特性、液圧伝達を鋭敏にするための耐膨張性、およびブレーキ液に対する耐食性の3特性を満足させるためである。
被膜に用いる前記アルコール可溶性ポリアミドは、ナイロン6を原料としてホルムアルデヒドとメタノールを反応させて化学的に変性したN-メトキシメチル化ナイロンと呼ばれるものであり、また水溶性ポリアミドは、N-メトキシメチル化ナイロンにアクリル酸をグラフト重合したものである。この様なアルコール可溶性ポリアミド及び水溶性ポリアミドを被膜材として用いる理由は、ポリアミドの持つ耐アルカリ性、耐加水分解性に加え、ポリアミド骨格に導入されたメトキシメチル基やアクリル酸によりポリエチレンテレフタレートへの親和性を有していると考えられるからである。
そして同時に、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミド被膜の、前記ポリエチレンテレフタレートフィラメントに対する固形分付着量の割合が、0.5〜20wt%であるのが好ましい。この固形分付着量の割合が0.5wt%未満であるとブレーキ液に対する耐性が悪く、20wt%を越えると、被膜された前記ポリエチレンテレフタレートフィラメントが硬くなったり編組時の毛羽立ちが大きくなるため、ホース成形に適さないからである。
また、ポリエチレンテレフタレートフィラメントに前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜する方法としては、前記ポリエチレンテレフタレートフィラメントを、アルコール可溶性ポリアミドまたは水溶性ポリアミド液に連続的に浸漬させてコーティングした後、熱処理するディップ法によるのが好ましい。アルコール可溶性ポリアミドンや水溶性ポリアミドは、そのままディップ処理に供することも出来るが、クエン酸などの有機酸を触媒として用いることで処理速度を早めたり、被膜強度を高めることも可能である。
尚、第1補強糸層11を形成するポリエチレンテレフタレート繊維の形態としては、複数本のフィラメントから構成されている。そして、前記第1補強糸層11は、これら複数のフィラメントを無撚糸もしくは加撚糸の糸束として、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミドをディップ法により被膜し、この被膜されたポリエチレンテレフタレートフィラメントを内面ゴム層10の外周に編組して形成されるのが好ましい。
あるいはまた、前記第1補強糸層11は、複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントの1本ずつ、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミドをディップ法により被膜し、この被膜されたポリエチレンテレフタレートフィラメントの複数本を無撚糸もしくは加撚糸として束ね、前記内面ゴム層10の外周に編組して形成されるのが更に好ましい。前記ポリエチレンテレフタレート繊維が、複数本のフィラメント束として被膜された場合は、フィラメント間の隙間に前記被膜が確実に形成される保証がないためである。
また、前記ポリエチレンテレフタレートフィラメントは、ポリエチレンテレフタレートのフィラメントそのものだけでなく、このフィラメント表面に、レゾルシン・ホルムアルデヒド初期縮合物、ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合ラテックス、ポリブタジエンラテックスまたはクロロフェノール系化合物のうちから一つ以上の選択された成分を含有する接着処理液が処理されたものでも構わない。
前記第2補強糸層12の構成材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリビニルアルコール、レーヨン、アラミドおよびポリアミド等を組成とするフィラメントより選択された編組とすることが好ましい。
一方、本発明に係る液圧ブレーキホース1のゴム層としては、前記内面ゴム層10及び外面ゴム層13に加え、前記第1補強糸層11と第2補強糸層12との間に中間ゴム層(図示せず)を形成することもできる。この様な中間ゴム層は、外部からの応力等に伴う補強糸間の摩耗の防止と、振動や屈曲等に対する耐疲労特性とを更に向上させることが出来るという点で好ましい。
そして、前記内面ゴム層10、外面ゴム層13及び中間ゴム層の構成材としては、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、クロロプレンゴムあるいはクロロスルホン化ポリエチレンゴム等が使用され、これらの中より、各層の要求特性に応じてそれぞれの材質が選択される。
次に、本発明の実施の形態2に係る液圧ブレーキホースについて、図2を参照しながら説明する。図2は本発明の実施の形態2に係る液圧ブレーキホースの一部切欠斜視図である。但し、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、アルコール可溶性または水溶性ポリアミドの被膜の構成に相違があり、これ以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1に係る液圧ブレーキホース1が、アルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜した複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントからなる第1補強糸層11が形成されるのに対し、本実施の形態2に係る液圧ブレーキホース2は、内面ゴム層10の外周に複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントからなる第1補強糸層11aが形成され、この第1補強糸層11aの外周にディップ法によってアルコール可溶性または水溶性ポリアミドの被膜層14が形成されている。
そして、この液圧ブレーキホース2も、実施の形態1と同様、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミド被膜層14のポリエチレンテレフタレートフィラメントに対する固形分付着量の割合が0.5〜20wt%であるのが好ましい。
この様な被膜構成は、前記実施の形態1と異なり、複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントからなる第1補強糸層11aの外周に、ディップ法によってアルコール可溶性または水溶性ポリアミドの被膜層14が形成されるので、前記ポリエチレンテレフタレートフィラメントと内面ゴム層10との接触部までは、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミドが浸入し難いが、前記実施の形態1と同等乃至は多少劣る程度の効果が得られる。
また、前記被膜層14と第2補強糸層12との間に、中間ゴム層(図示せず)を形成することも出来る。更に、この様なホース構造は、前記第2補強糸層12を省略したり、あるいは新たに他の層を追加するなど、様々な形態とすることが可能である。
以上、本発明に係る液圧ブレーキホースによれば、アルコール可溶性または水溶性ポリアミドを、前記第1補強糸層を形成するポリエチレンテレフタレートフィラメントに直接被膜したり、あるいは前記第1補強層の外周にディップ法により被膜して、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミド被膜のポリエチレンテレフタレートフィラメントに対する固形分付着量の割合を0.5〜20wt%とするので、高温時の耐ブレーキ液性に優れた性能を有する液圧ブレーキホースの提供が可能となる。
前図2に示した断面を有し、下記の基本構成からなる液圧ブレーキホースを試作して、ホース特性を試験した実施例について以下説明する。
<基本構成>
・内面ゴム層:エチレンプロピレンジエンゴム
(内径:3.4mm、厚さ:0.8mm)
・第1補強糸層:アルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜した
ポリエチレンテレフタレートフィラメントの編組体
・中間ゴム層 :ブチルゴム(厚さ:0.3mm)
・第2補強糸層:ポリエチレンテレフタレートフィラメントの編組体
・外面ゴム層 :エチレンプロピレンジエンゴム(厚さ:1.0mm)
上記構成に基づく実施例および比較例の試作条件とその特性試験結果を、表1にまとめて示す、尚、表1において、耐屈曲疲労性は、温度100℃の環境下で供試液圧ブレーキホースに0〜10MPaのインパルス内圧を加えて繰り返し屈曲させたときの、ホース破裂時の屈曲回数を示し、60万回以上であれば良好である。また、耐ブレーキ液性は、供試液圧ブレーキホースの初期破裂強度に対し、この液圧ブレーキホースにブレーキ液を封入して温度120℃で300時間経過後の破裂強度保持率を示したものであり、70%以上であれば良好である。
Figure 2008202633
表1によれば、実施例1〜7が耐屈曲疲労性と耐ブレーキ液性の両特性において優れた性能を示しているのに比べ、比較例1及び2は耐ブレーキ液性、比較例3及び4は耐屈曲疲労性において夫々不充分な結果を示している。
これは、比較例1が、本発明に係るポリアミドを被膜されていないポリエチレンテレフタレートフィラメントを用いていること、比較例2は、アルコール可溶性ポリアミドの固形分付着量の割合が少なすぎることによる。比較例3は、前記固形分付着量の割合が多すぎることによって、ポリエチレンテレフタレートフィラメント本来の耐屈曲疲労性が損なわれたことによる。また、比較例4は、耐加水分解性や耐薬品性に優れたポリエチレンナフタレートを用いているが、内圧が付加した状態で繰り返し屈曲が作用した時の耐疲労性に劣ることによる。
以上説明した様に、内面ゴム層の外周に、アルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜した複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントからなる第1補強糸層が形成され、この第1補強糸層の外周に第2補強糸層及び外面ゴム層が形成されてなる液圧ブレーキホースであって、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミド被膜のポリエチレンテレフタレートフィラメントに対する固形分付着量の割合が0.5〜20wt%であるので、高温時の耐ブレーキ液性に優れた性能を有する液圧ブレーキホースの提供が可能となった。
また、前記内面ゴム層の外周に、複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントからなる第1補強糸層が形成され、この第1補強糸層の外周にディップ法によってアルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜した後、この被膜層の外周に第2補強糸層及び外面ゴム層が形成されてなる液圧ブレーキホースであって、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミド被膜層のポリエチレンテレフタレートフィラメントに対する固形分付着量の割合が0.5〜20wt%であるので、上記と同様な効果を有する液圧ブレーキホースの提供が可能となった。
本発明の実施の形態1に係る液圧ブレーキホースの一部切欠斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る液圧ブレーキホースの一部切欠斜視図である。
符号の説明
1,2:液圧ブレーキホース,
10:内面ゴム層, 11,11a:第1補強糸層, 12:第2補強糸層,
13:外面ゴム層, 14:アルコール可溶性または水溶性ポリアミドの被膜層

Claims (5)

  1. ブレーキ液が充填される内面ゴム層の外周に、アルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜した複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントからなる第1補強糸層が形成され、この第1補強糸層の外周に第2補強糸層及び外面ゴム層が形成されてなる液圧ブレーキホースであって、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミド被膜のポリエチレンテレフタレートフィラメントに対する固形分付着量の割合が0.5〜20wt%であることを特徴とする液圧ブレーキホース。
  2. 前記第1補強糸層と第2補強糸層との間に、中間ゴム層が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の液圧ブレーキホース。
  3. 前記被膜がディップ法により形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の液圧ブレーキホース。
  4. ブレーキ液が充填される内面ゴム層の外周に、複数本のポリエチレンテレフタレートフィラメントからなる第1補強糸層が形成され、この第1補強糸層の外周にディップ法によってアルコール可溶性または水溶性ポリアミドを被膜した後、この被膜層の外周に第2補強糸層及び外面ゴム層が形成されてなる液圧ブレーキホースであって、前記アルコール可溶性または水溶性ポリアミド被膜層のポリエチレンテレフタレートフィラメントに対する固形分付着量の割合が0.5〜20wt%であることを特徴とする液圧ブレーキホース。
  5. 前記被膜層と第2補強糸層との間に、中間ゴム層が形成されたことを特徴とする請求項4に記載の液圧ブレーキホース。





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