JP2008201688A - 皮膚老化防止剤、化粧料及び皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚老化防止剤、化粧料及び皮膚外用剤 Download PDF

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Abstract

【課題】皮膚老化防止効果を有する化合物を有効成分とする皮膚老化防止剤と、これを含む化粧料及び皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】ビタミンEと類似構造を有するトリプレニルフェノール化合物、特に、下記式で表されるオルニプラビンを有効成分とする皮膚老化防止剤と、これを含む化粧料及び皮膚外用剤。
Figure 2008201688

【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚老化防止剤並びに、これを含む化粧料及び皮膚外用剤に関する。
現在、加齢や紫外線等の外部刺激によって、皮膚の老化が進行することはよく知られている。皮膚の老化は、外観を損なうだけでなく、特に紫外線照射等の長期間にわたる外部刺激は、皮膚を損傷させ、ひいては細胞の変異を誘発し、癌などの疾患を引き起こす可能性もある。このため、種々の分野で皮膚の老化防止剤についての開発が行われている。
このような例としては、紫外線吸収効果や、シワ、張り、たるみ防止効果などを奏する化合物に関するものがある(例えば、特許文献1〜3)。
一方、微生物が多岐にわたる生理活性物質を生成することが知られている。例えば、ビタミンEと類似構造を有するトリプレニルフェノール化合物は、特定の糸状菌から得られるものであり、重要な生理活性を有するものが知られている。このトリプレニルフェノール化合物の生理活性としては、血栓溶解促進作用や、血管新生抑制作用といった生体に重要な現象に対する生理活性作用や、腎炎治療作用などの疾患に対する治療効果が確認されている(例えば、特許文献4〜6)。
特開2003−026560号公報 特開2002−212026号公報 特開2000−119125号公報 特開2002−65288号公報 特開2003−88397号公報 特開2004−224737号公報
しかしながら、トリプレニルフェノール化合物について皮膚老化防止効果は、これまでに確認されていない。
従って、本発明の目的は、皮膚老化防止効果を有するトリプレニルフェノール化合物と、これを含む化粧料及び皮膚外用剤を提供することである。
本発明の皮膚老化防止剤は、下記一般式(I)、一般式(II)及び式(III)で表される化合物からなる群より選択された少なくとも1つのトリプレニルフェノール化合物を有効成分とするものである。
Figure 2008201688
式中nは1〜10の整数を表し、Rは、以下に示すものである。
Figure 2008201688
特に、下記式で表されるトリプレニルフェノール化合物を有効成分とする皮膚老化防止剤が好ましい。
Figure 2008201688
本発明の化粧料及び皮膚外用剤は、上記皮膚老化防止剤を含むものである。
本発明によれば、皮膚老化防止効果を有するトリプレニルフェノール化合物と、これを含む化粧料及び皮膚外用剤を提供することができる。
本発明の皮膚老化防止剤は、上記一般式(I)、一般式(II)及び式(III)で表される化合物からなる群より選択された少なくとも1つのトリプレニルフェノール化合物を有効成分として含むものである。
皮膚老化には種々の原因があると考えられているが、特に紫外線照射による皮膚老化に対して、本トリプレニルフェノール化合物は予防ないしは抑制効果を発揮することができる。
ここで上記一般式(I)中、nは皮膚老化防止効果の観点から、好ましくは、nは2〜7の整数を表す。
中でも、皮膚老化防止効果の観点から、上記一般式(I)中、nは3である下記のトリプレニルフェノール化合物が皮膚老化防止効果の観点から好ましい。このようなトリプレニルフェノール化合物は、特に、オルニプラビンと呼ばれ、紫外線照射による皮膚老化に対して優れた防止ないしは抑制効果を奏することができる。
Figure 2008201688
本発明にかかるトリプレニルフェノール化合物は、有機化学合成手法によって得てもよく、例えば、同様のプレニルフェノール単位を有する化合物から誘導することもできるが、糸状菌を培養して、その代謝物から得ることが好ましい。本発明のトリプレニルフェノール化合物を糸状菌から得る方法は、例えば、特開2002−65288号公報及び特開2004−224737号公報等に詳細に記載されている。
本発明にかかるトリプレニルフェノール化合物を生成するために使用される糸状菌としては、スタキボトリス属を選択することができ、好ましくはスタキボトリス属の糸状菌が選択される。特に好ましい生産菌は、スタキボトリス・ミクロスポラ(Stachybotrys microspora)などであり、より好ましくはスタキボトリス・ミクロスポラ(S. microspora)IFO30018株であるが、本発明は、この菌に限定されるものではない。
基本培地は、以下組成を示すA培地が好ましいが、本発明はこの組成の培地に限定されるものではない。A培地:グルコース20g、ペプトン5g、酵母エキス3g、リン酸二カリウム3g、硫酸マグネシウム7水和物1gを1リットルの精製水に溶解し、塩酸あるいは水酸化ナトリウムでpHを5.5に調整する。
培地には、目的とするトリプレニルフェノール化合物の構造に応じて、適切なアミノ酸、アミノアルコール又はアミンなどの有機アミン化合物を培地に添加する。これにより目的とするトリプレニルフェノール化合物を選択的に得ることができる。添加する有機アミン化合物としては、目的とするトリプレニルフェノール化合物の構造に応じて適宜選択することができ、例えばオルニプラビンを得るには、L−オルニチンを添加すればよい。
有機アミン化合物の添加濃度は、0.5から2mg/mlが望ましいが、本発明はこの濃度に限定されるものではない。
有機アミン化合物の添加時期は、培養初期、例えば培養開始直後とすることができる。培養温度は25℃が最適であるが、この温度に限定されるものではない。培養時間は、有機アミン化合物添加後3から6日で充分な生産量が得られる。通気攪拌条件は、500ml容の三角フラスコに100mlのA培地を入れ、適当な通気栓をした場合、180rpmの旋回培養で得られる条件が適当である。ジャーファーメンターを用いる場合、これに相当する条件が望ましい。
また有機アミン化合物の添加時期については、生成されるトリプレニルフェノール化合物の生産効率の観点から、培養中期とすることが好ましい。
培養中期に添加アミン化合物を添加する場合には、前記糸状菌の培養工程が、アミン化合物の含有量が0.5質量%以下の制限培地による第1の培養工程と添加アミン化合物を含有している生産用培地による第2の培養工程と、を含むことが好ましい。
第1の培養工程で使用する培地として、アミン化合物の含有量が0.5質量%に制限された制限培地を用いるので、第2の培養工程に移る培養中期以降に、従来よりも大量の中間体化合物を得ることができる。またこのように中間体化合物を大量に生成してから、有機アミン化合物を含む生産用培地による第2の培養工程を実行することにより、効率よく且つ選択性よく目的とするトリプレニルフェノール化合物を得ることができる。なお、本明細書において「アミン化合物」とは、特に断らないかぎり、添加アミン化合物も包含する。
制限培地中に含有可能なアミン化合物は、制限培地での糸状菌成育のための窒素源、成育促進因子、あるいはトリプレニルフェノール化合物前駆体の生産促進因子として作用する。添加の形態としては、酵母エキス、ブイヨン、ペプトン、トリプトン、ソイビーンミール、ファーマメディア、コーンスティープリカー、魚肉エキス等の天然の混合物として、あるいは精製化合物として利用することができる。天然の混合物は多種のアミン化合物を含有するため、制限培地ではその量を制限することが好ましい。この場合、制限培地の全容量に対して0.5質量%以下、菌の生育、生産量及び生産の選択性の観点から好ましくは、0.01〜0.5質量%、更に好ましくは0.1質量%〜0.3質量%とすることができる。0.5質量%を超える場合には、目的とする化合物以外のものが同時に生成されて選択性に劣り、生産効率も下がる場合があり、好ましくない。一方、0.01質量%未満では、糸状菌の活性に劣る場合があり好ましくない。また、精製化合物をアミン化合物として添加する場合は、生産に用いる糸状菌の成育とトリプレニルフェノール化合物前駆体の生産が良好に起こる範囲の量と種類が用いられる。
培養中期以降の第2の培養工程では、添加アミン化合物を含有している生産用培地が用いられる。ここで「培養中期」とは、第1の培養工程を確実に継続させるための培養開始からの所定期間、好ましくは培養開始後2日目以降、更に好ましくは4日目以降とすることができる。この期間2日目以降であれば、目的とするトリプレニルフェノール化合物を得るための中間体化合物の量を充分量得ることができ、効率よくトリプレニルフェノール化合物を生成することができる。
第2の培養工程で用いられる生産用培地は、添加アミン化合物を含有する以外は、制限培地と同一の組成で構成することができる。このため、第2の培養工程における培養は、第1の培養工程で使用した制限培地に、添加アミン化合物を添加することによって実施してもよく、改めて調製した添加アミン化合物含有培地をそのまま添加してもよい。
添加アミン化合物は、例えば、オルニプラビンを得るにはL−オルニチンを、一般式(I)の化合物又は(II)の化合物を得るにはそれぞれ下記一般式(IV)又は(V)の化合物(式中R及びnは前と同じである)を、式(III)の化合物を得るにはL−シスチンを、それぞれ培地に添加することにより選択的に生産することができる。
Figure 2008201688
第2の培養工程での生産用培地に含有可能な添加アミン化合物は、目的とするトリプレニルフェノール化合物を得るために必要な量で培地中に存在していればよく、培地の全容量の5質量%以下、生産量の観点から好ましくは0.01質量%〜1質量%、更に好ましくは0.1質量%〜0.5質量%で用いられる。
制限培地及び生産用培地には、上記成分に加えて、微生物による化合物の生成を促進するためなどを目的として、上記微生物の培養に通常用いられている合成培地の添加成分を含む。本制限培地に添加可能な添加成分としては、例えばグルコース、シュークロース、デキストリン、動物油、植物油などの栄養源、ビタミン類、例えば塩素、硝酸、硫酸、リン酸、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、コバルト、及びその他のイオンを生成しうる無機塩類を挙げることができる。
無機塩類のうち、特に金属イオンを生成しうる無機塩類、生成物の生産量の増大や生産効率の観点から、好ましく制限培地に添加することができる。このような金属イオンとしては、マグネシウムイオン、コバルトイオン、鉄イオン、カルシウムイオン、カリウムイオン、ナトリウムイオン等を挙げることができる。
これらの金属イオンの添加量は、生成物の生産量や菌の生育の観点からそれぞれ培地の全容量に対して、マグネシウムイオンの場合には硫酸マグネシウム7水和物として0.001質量%〜0.5質量%(より好ましくは0.01質量%〜0.1質量%)、コバルトイオンの場合には塩化コバルト6水和物として0.00001質量%〜0.01質量%(より好ましくは0.0001質量%〜0.005質量%)、鉄イオンの場合には硫酸鉄(II)7水和物として0.0001質量%〜0.1質量%(より好ましくは0.0005質量%〜0.05質量%)、カルシウムイオンの場合には塩化カルシウム2水和物として0.00001質量%〜0.1質量%(より好ましくは0.0001質量%〜0.05質量%)、カリウムイオンの場合にはリン酸二カリウムあるいは硝酸カリウムとして0.002質量%〜2質量%(より好ましくは0.05質量%〜0.5質量%)、ナトリウムイオンの場合にはリン酸二ナトリウムあるいは硝酸ナトリウムとして0.002質量%〜2質量%(より好ましくは0.05質量%〜0.5質量%)、とすることができる。
上記無機塩類及び金属イオンは、これらを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
制限培地による第1の培養工程は、効率よく目的とするトリプレニルフェノール化合物を得るために充分な量の中間体化合物が得られる培養中期まで継続する。第2の培養工程は、生成されたトリプレニルフェノール化合物の量が最大のときに培養を停止することによって終了する。第2の培養工程の期間は、微生物の状態及び培養系の大きさによって異なるが、一般に1日〜5日、生産量の観点から好ましくは1〜3日間である。
本発明の製造方法における第1及び第2の培養工程は、通常、上記培地を用いて静置培養または振盪培養による。振盪培養を適用する場合には、真菌の培養で通常適用される速度で行えばよく、例えば高崎科学社製、TB−25S(振幅70mm)のロータリーシェイカーであれば、500ml容のフラスコ中100mlの培地量とした場合に30rpm〜240rpm、好ましくは160rpm〜200rpmとすることができる。
また第1及び第2の培養工程における培養温度は、種々の温度における真菌の生育条件に応じて適宜設定することができるが、一般に4〜50℃、好ましくは15〜37℃、より好ましくは20〜30℃、最も好ましくは室温(25℃)である。またそれぞれ用いられる培地のpHは、一般に3〜9、好ましくは5〜6とすることができる。
なお、第1及び第2の培養工程よりも前に、微生物による生成能を安定化させるために、予備培養工程を設けてもよい。予備培養工程で用いられる培地は、微生物を維持するために用いられる通常の生育培地であってもよい。
得られたトリプレニルフェノール化合物は、分離工程において培養物から分離される。分離は、通常の回収・精製手段であればいずれであってもよく、液体クロマトグラフィー、溶媒抽出、結晶化等を挙げることができる。生成物の回収・精製は、回収効率の観点から2段階以上の多段階で行うことが好ましい。
これらの回収・精製方法においては、トリプレニルフェノール化合物が脂溶性であることを利用して、溶媒等を選択することが好ましい。
トリプレニルフェノール化合物を培養物から回収・精製する際には、予め培養物から菌体を除去することが好ましい。その際には、培養物にメタノールなどの溶媒を加えて菌体内のトリプレニルフェノール化合物を抽出し、その後の菌体の除去には、濾過等を用いればよい。
本発明の皮膚老化防止剤における上記トリプレニルフェノール化合物の配合量は、剤型等によって異なるが、一般に、0.01質量%〜50質量%、皮膚老化防止効果の観点から好ましくは0.1質量%〜10質量%とすることができる。
上記の皮膚老化防止剤は、紫外線による皮膚老化に対して効果的な防止ないしは抑制効果を有するので、紫外線に照射による皮膚老化に対して効果的な化粧料や、皮膚外用剤として好ましく使用することができる。
従って、本発明の化粧料は、上記皮膚老化防止剤を含むものである。また、本発明の皮膚外用剤は、上記皮膚老化防止剤を含むものである。
本発明の化粧料及び皮膚外用剤における上記皮膚老化防止剤の配合量は、上述の皮膚老化防止剤の効果を損なわない範囲で添加可能であり、各種剤型に応じて適宜選択可能である。
本化粧料及び皮膚外用剤には、上記皮膚老化防止剤に加えて、本皮膚老化防止剤の効果を損なわない範囲で各種の添加剤を含有することができる。このような各種成分としては、水性成分、油性成分、粉末成分、界面活性剤(乳化剤)、保湿剤、増粘剤、色剤、香料、抗酸化剤、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、あるいは紫外線防御剤、抗炎症剤、美白剤等の成分を挙げることができ、これらを1種又は2種以上を配合することができる。これらの配合剤の配合量は、一般的に用いられる範囲であればよく、当業者であれば適宜選択可能である。
水性成分としては、例えば水(精製水)、低級アルコール(エタノール、プロパノール、イソプロパノール)等が挙げられる。
油性成分としては、例えば高級脂肪酸類(ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、およびそれらのエステル等)、高級アルコール類(セタノール、ラノリンアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール等)及びワックス類(固形パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、ポリエチレンワックス、蜜ロウ、木ロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等)、天然又は合成油状物質(コレステロール、スクワラン、流動パラフィン、ラノリンまたはその誘導体、オリーブ油、椿油、綿実油、オレイルアルコール、ヒマシ油、ワセリン、アジピン酸ジエトキシエチルエステル、シリコンオイル、弗素オイル等)が挙げられる。
粉末成分としては、例えばアルミニウム粉末、酸化チタン粉末、酸化亜鉛粉末、酸化鉄粉末、アクリル粉体、シリカビーズ、タルク、セリサイト等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ステアリン酸アルミニウム、オクチルドデカノール、親油型モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸プロピレングリコール等が挙げられる。
保湿剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ソルビット及びその誘導体、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、グルコース、マルトース、マルチトール、ショ糖、フルクトース、スレイトール、エリスリトール、ソルビット、澱粉分解糖、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、加水分解コラーゲン、カルボキシメチルキチン等が挙げられる。
増粘剤としては、例えばカルボキシビニルポリマー、CPゼリー、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、ポリビニルアルコール、ベントナイト、ビーガム、合成ヘクトライト等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えばジブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロールピロ亜硫酸ナトリウム、ソジウムビサルフェート、酢酸トコフェロール、ビタミンE、ローズマリーエキス等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えばクエン酸、乳酸、酒石酸、燐酸等が挙げられる。キレート剤としては、例えばEDTA(エチレンジアミンテトラ酢酸)、チオグリコ−ル酸、チオ乳酸、チオグリセリン等が挙げられる。
防腐剤としては、例えばp−オキシ安息香酸のメチル、エチル、プロピル、ブチルエステル(それぞれメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンと呼ばれている)、o−フェニルフェノール、デヒドロ酢酸及びその塩、p−クレゾール、m−クレゾール、o−クロル−m−キシレノール等が挙げられる。
紫外線防御剤としては、例えばアスコルビン酸又はその誘導体、イソフェルラ酸又はその塩、オキシベンゾン又はその誘導体、p−アミノ安息香酸又はその誘導体、ウロカニン酸又はその誘導体、コウジ酸、ジベンゾイルメタン又はその誘導体、p−メトキシ桂皮酸又はその誘導体、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化鉄等が挙げられる。
抗炎症剤としては、例えばグリチルレチン酸またはその誘導体、グリチルリチン酸またはその誘導体、ビサボロール、ゲラニイン、マロニエ抽出物、アロエ抽出物等が挙げられる。
美白剤としては、例えばパンテテイン−S−スルフォン酸、イソフェルラ酸、アスコルビン酸及びその燐酸マグネシウム塩、アルブチン、コウジ酸、リノール酸、トラネキサム酸、エスクリン、ビタミンA酸、レチノール等が挙げられる。
本発明の化粧料及び皮膚外用剤の剤型には特に制限はなく、通常医薬部外品、化粧品などに用いられているもの、例えばクリーム、乳液、オイル、ローション、パック、軟膏などを挙げることができる。
以下に本発明の実施例について、オルニプラビンを例に説明するが、これに限定されるものではない。また実施例中の%は、特に断らない限り、重量(質量)基準である。
[実施例1]
[1]オルニプラビンの合成
Stachybotrys microspora IFO30018株(財団法人発酵研究所)の胞子を種培養用培地100mlの入った500ml容三角フラスコに接種し、ロータリーシェイカーを用いて180rpm,25℃で4日間にわたり種培養を行った。種培養用培地は、グルコース(4%)、大豆ミール(0.5%)、乾燥ブイヨン(0.3%)、粉末酵母エキス(0.3%)を水に溶かし、HClを用いてpH5.8に調製し、消泡剤CB442(0.01%)(0.1g/mlアセトン溶液を1ml/L添加)(日本油脂化学,日本)を加え、培養器に100mlずつ分注後、オートクレーブ(121℃,15min)を行ったものを使用した。
この培養液5mlを、本培養培地100mlの入った500m1容三角フラスコに接種し、ロータリーシェイカーを用いて180rpm,25℃で5日間にわたり本培養を行った。
本培養用培地(制限培地)は、スクロース(5%),粉末酵母エキス(0.1%),NaNO(0.3%)、KHPO(0.1%)、MgSO・7HO(0.05%)、KC1(0.05%)、CoCl・6HO(0.00025%)、FeSO・7HO(0.0015%)、CaCl・2HO(0.00065%)を水に溶かし、HClを用いてpH5.8に調製し、消泡剤CB442(0.01%)(0.1g/mlアセトン溶液を1ml/L添加)(日本油脂化学,日本)を加え培養器に100mlずつ分注後、オートクレーブ(121℃,15min)を行ったものを使用した。
接種した日を培養0日目とし、培養4日目(96時間後)に100mgのL−オルニチンを培地に添加して生産用培地とし、培養を継続した。それから約24時間後にメタノールを200ml添加して、培養を終了した。その後、ロータリーシェイカーを用いて180rpm,25℃で約3時間にわたり振盪して抽出を行った。
培養物の上清を2−ブタノンで抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固した。得られた油状残渣を、MeOHで約100mg/mlに溶解して、LiChrolut(登録商標)RP−18固相抽出カラムに通して、Inertsil PREP−ODSカラム(30×250mm;GGLサイエンス(日本、東京))での分取HPLCに供試した。80%の水性MeOH中の50mM酢酸アンモニウムを用いて、そのカラムを40℃で25ml/分の速度で展開し、保持時間34〜39分で溶出された分画から、本実施例にかかるオルニプラビン(SMTP−7)を得た。
[2]皮膚老化防止効果確認
SMTP−7(オルニプラビン)を、高濃度(50mg/ml、1回の塗布量として1mg:試料A)又は低濃度(10mg/ml、1回の塗布量として0.2mg:試料B)で生理食塩水:ポリエチレングリコール400(1:5)(以下、「溶媒」)に添加して、各液体試料を調製した。ヘアレスマウス(27匹、Hos:HR−1、三協ラボサービス)を、UV未照射/薬剤未塗布(I群;7匹)、UV照射/溶媒塗布(II群;6匹)、UV照射/試料A塗布(III群;7匹)及びUV照射/試料B塗布(IV群;7匹)の4つに分けた。試料塗布群については、20週間にわたって毎日薬剤を塗布した。また、UV照射については、塗布部位に週3回のUV−B照射(0.3mW/cm、3分、合計0.9mJ/cm)とした。紫外線照射前には、薬剤を拭き取り、照射後に所定量塗布した。試験終了後、皮膚の切片を作成してHE染色を行い、表皮の肥厚、炎症性細胞の浸潤、肥満細胞の増加の観点から、病理組織学的解析を行った。結果を表1及び図1に示す。
表1は表皮の肥厚についてまとめたものである。表1に示されるように、本実施例の皮膚老化防止剤を含む試料A及びBを塗布した場合(III群及びIV群)には、溶媒のみを塗布したII群と比較して表皮肥厚の防止効果が認められた。特に、溶媒塗布群(II群)のマウスでは、表皮の肥厚が明らかであるのに対して、本実施例のマウス(III群及びIV群)では、溶媒塗布群と比較して表皮の肥厚が軽減した。
特に、本実施例の皮膚老化防止剤を高濃度(50mg/ml)で含む試料Bを塗布したIV群では、表皮の肥厚が大幅に抑制されており、溶媒塗布群(II群)との差異は明らかであった(図1)。このIV群のマウスでは、炎症細胞浸潤もなく、肥満細胞の増加も認められず、未塗布群(II群)と比較して皮膚老化防止効果は顕著であった。
従って、本実施例の皮膚老化防止剤は、皮膚老化を予防する効果を有し、高濃度にすることによってより顕著に皮膚老化を防止することができた。
Figure 2008201688
[実施例3]
下記成分を常法に従って配合し、皮膚老化防止剤を含有の軟膏を得る。
(1)SMTP−7 0.01質量%
(2)サラシミツロウ 8質量%
(3)ステアリルアルコール 3質量%
(4)コレステロール 3質量%
(5)白色ワセリン 残部
本実施例の軟膏を使用することによって、皮膚老化を軽減し、また予防することができる。
[実施例4]
下記成分を常法に従って配合して、皮膚老化防止剤を含有するクリーム剤を得る。
(1)SMTP−7 0.01質量%
(2)白色ワセリン 25質量%
(3)ステアリルアルコール 20質量%
(4)プロピレングリコール 12質量%
(5)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 4質量%
(6)モノステアリン酸グリセリル 1質量%
(7)パラオキシ安息香酸メチル 0.1質量%
(8)パラオキシ安息香酸プロピル 0.1質量%
(9)精製水 残部
本実施例のクリーム剤を使用することによって、皮膚老化を軽減し、また予防することができる。
本発明の実施例にかかる表皮肥厚の効果を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)、一般式(II)及び式(III)で表される化合物からなる群より選択された少なくとも1つのトリプレニルフェノール化合物を有効成分とする皮膚老化防止剤。
    Figure 2008201688
    (式中nは1〜10の整数を表し、Rは、以下に示すものである。)
    Figure 2008201688
  2. 前記一般式(I)中、nが2〜7であることを特徴とする請求項1記載の皮膚老化防止剤。
  3. 下記式で表されるトリプレニルフェノール化合物を有効成分とする皮膚老化防止剤。
    Figure 2008201688
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の皮膚老化防止剤を含む化粧料。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項記載の皮膚老化防止剤を含む皮膚外用剤。
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