JP2008200931A - ノズルプレート、ノズルプレートの製造方法及びインクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

ノズルプレート、ノズルプレートの製造方法及びインクジェットヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズルプレートを、接着剤を用いることなく他の部材との接合させ、且つ、ノズルプレートを容易に製造する。
【解決手段】インクジェットヘッド3の流路ユニット31は、上からキャビティプレート21、ベースプレート22、マニホールドプレート23及びノズルプレート24が互いに積層されて構成されている。ノズルプレート24は、上から熱可塑性樹脂フィルム25、金属製の補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27が互いに積層されることにより構成されている。熱可塑性樹脂フィルム27には複数のノズル17が形成されており、熱可塑性樹脂フィルム25及び補強板26には複数のノズル17に連通する複数の貫通孔が形成されている。熱可塑性樹脂フィルム25と熱可塑性樹脂フィルム27とは同じ熱可塑性樹脂材料により構成されているとともにその厚みもほぼ同じになっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数のノズルが形成されたノズルプレート及びノズルプレートの製造方法、並びに、ノズルプレートを備えたインクジェットヘッドの製造方法である。
ノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドには、ノズルが形成されたノズルプレートを含む複数枚のプレートが互いに積層されることによりインクが流れるインク流路が形成されているものがある。例えば、特許文献1に記載のインクジェットヘッドにおいては、合成樹脂材料からなるノズルプレートと、金属材料からなるベースプレート、マニホールドプレート、スペーサプレート及びキャビティプレートとの合計5枚のプレートが互いに積層されるとともに、接着剤により接合されることにより、インク供給口から供給されたインクが圧力室を経てノズルに至るインク流路を有するキャビティユニット(流路ユニット)が構成されている。
特開2006−305767号公報
しかしながら、特許文献1においては、上記5枚のプレートは、ノズル、圧力室などインク流路となる貫通孔が形成された状態で接着剤により接合されるため、接着剤がプレートの隙間からインク流路内にはみ出し、ノズルからのインクの吐出特性が変化してしまう虞がある。ここで、これら5枚のプレートを、接着剤を用いずに接合するために、例えば、ノズルプレートも他の4枚のプレートと同様金属材料により形成し、5枚のプレートを拡散接合により接合することも考えられるが、この場合には、金属材料により構成されるノズルプレートに微細なノズルを形成するための加工が困難となってしまう。
本発明の目的は、接着剤を用いることなく他の部材と接合可能であり、且つ、製造が容易なノズルプレート及びノズルプレートの製造方法、並びに、このようなノズルプレートを備えたインクジェットヘッドの製造方法を提供することである。
本発明のノズルプレートは、第1熱可塑性樹脂フィルムと、第1熱可塑性樹脂フィルムよりも剛性の高い材料からなり、第1熱可塑性樹脂フィルムの一表面に接合された補強板と、補強板の第1熱可塑性樹脂フィルムと反対側の表面に接合された第2熱可塑性樹脂フィルムとを備えている。そして、第1熱可塑性樹脂フィルムには、複数のノズルが形成されており、補強板及び第2熱可塑性樹脂フィルムには、複数のノズルに連通する複数の貫通孔が形成されている(請求項1)。
これによると、ノズルプレートとノズルプレートに接合される部品とを、第2熱可塑性樹脂フィルムの補強板と反対側の表面とその部品とが互いに当接するように積層し、これらが積層された方向から押圧しつつ加熱することにより、ノズルプレートとその部品とを接着剤を用いることなく接合させることができる。
さらに、第1熱可塑性樹脂フィルム及び第2熱可塑性樹脂フィルムと補強板とを、互いに積層してこれらが積層された方向から押圧しつつ加熱することにより、第1熱可塑性樹脂フィルム及び第2熱可塑性樹脂フィルムと補強板とをそれぞれ接合させることができるため、接着剤を用いずにノズルプレートを製造することができる。
また、補強板の両面に熱可塑性樹脂フィルムが接合されているので、第1、第2熱可塑性樹脂フィルムと補強板との熱膨張係数の違いによる補強板及び第1、第2熱可塑性樹脂フィルムの反りが発生しにくい。
加えて、熱可塑性樹脂フィルムには、レーザ加工などにより貫通孔及び微細なノズルを容易に形成することができる。
また、本発明のノズルプレートにおいては、補強板が金属材料からなることが好ましい(請求項2)。これによると、補強板が金属材料により構成されていることから、ノズルプレートの剛性が十分に高くなる。また、補強板が金属材料により構成されていることからエッチングなどにより貫通孔を容易に形成することができる。
また、本発明のノズルプレートにおいては、第1熱可塑性樹脂フィルムと第2熱可塑性樹脂フィルムとが、同じ熱可塑性樹脂材料からなることが好ましい(請求項3)。これによると、補強板の両面に同じ熱可塑性樹脂材料からなる熱可塑性樹脂フィルムが接合されているため、第1、第2熱可塑性樹脂フィルムと補強板との熱膨張係数の違いによる補強板及び第1、第2熱可塑性樹脂フィルムの反りがさらに発生しにくくなる。
このとき、第1熱可塑性樹脂フィルムと第2熱可塑性樹脂フィルムとが、同じ厚みを有していることが好ましい(請求項4)。これによると、第1、第2熱可塑性樹脂フィルムと補強板との熱膨張係数の違いによる補強板及び第1、第2熱可塑性樹脂フィルムの反りがさらに発生しにくくなる。
本発明のノズルプレートの製造方法は、請求項1〜4のいずれかに記載のノズルプレートの製造方法であって、第1熱可塑性樹脂フィルムの一表面に補強板を積層し、これらの積層体をこれらが積層された方向から押圧しつつ加熱することにより、第1熱可塑性樹脂フィルムと補強板とを接合させる第1接合工程と、補強板の第1熱可塑性樹脂フィルムが接合されるのと反対側の表面に第2熱可塑性樹脂フィルムを積層し、これらの積層体をこれらが積層された方向から押圧しつつ加熱することにより、補強板と第2熱可塑性樹脂フィルムとを接合させる第2接合工程とを備えている(請求項5)。
これによると、第1熱可塑性樹脂フィルム及び第2熱可塑性樹脂フィルムと補強板とを、互いに積層してこれらが積層された方向から押圧しつつ加熱することにより、第1熱可塑性樹脂フィルム及び第2熱可塑性樹脂フィルムと補強板とをそれぞれ接合させることができるため、接着剤を用いずにノズルプレートを製造することができる。
このとき、第1接合工程よりも前に、第1熱可塑性樹脂フィルムに複数のノズルを形成し、第2接合工程よりも前に、第2熱可塑性樹脂フィルムに複数の貫通孔を形成し、第1接合工程及び第2接合工程よりも前に、補強板に複数の貫通孔を形成することが好ましい(請求項6)。これによると、第1、第2熱可塑性樹脂フィルムと補強板とは、互いに異なる材料により構成されているため、第1、第2熱可塑性樹脂フィルムと補強板とを接合してからノズル及び貫通孔を形成するとノズル及び貫通孔を形成する工程が複雑になってしまう虞があるが、接合前にノズル及び貫通孔を形成することにより、貫通孔を容易に形成することができる。
又はこのとき、補強板が金属材料からなり、第1接合工程及び第2接合工程よりも前に、補強板にエッチングにより複数の貫通孔を形成し、第1接合工程よりも後に、第1熱可塑性樹脂フィルムにレーザ加工により複数のノズルを形成し、第2接合工程よりも後に、第2熱可塑性樹脂フィルムにレーザ加工により複数の貫通孔を形成することが好ましい(請求項7)。これによると、補強板が金属材料からなる場合、補強板と第1熱可塑性樹脂フィルム及び第2熱可塑性樹脂フィルムを接合する前であれば、エッチングにより補強板に貫通孔を容易に形成することができる。また、補強板と第1熱可塑性樹脂フィルム及び第2熱可塑性樹脂フィルムを接合した後であっても、レーザ加工により第1、第2熱可塑性樹脂フィルムにそれぞれノズル及び貫通孔を容易に形成することができる。
又はこのとき、第1接合工程及び第2接合工程よりも後に、第1熱可塑性樹脂フィルムに複数のノズルを形成するとともに、補強板及び第2熱可塑性樹脂フィルムに複数の貫通孔を形成することが好ましい(請求項8)。これによると、第1、第2熱可塑性樹脂フィルム及び補強板を接合させてからノズル及び貫通孔を形成するため、これらを積層する際に、ノズルと貫通孔及び貫通孔同士の位置合わせを行う必要がない。
また、本発明のノズルプレートの製造方法においては、第1熱可塑性樹脂フィルムの一表面に補強板を積層するとともに、補強板の第1熱可塑性樹脂フィルムと反対側の表面に第2熱可塑性樹脂フィルムを積層し、これらの積層体をこれらが積層された方向から押圧しつつ加熱することにより、第1接合工程と第2接合工程とを同時に行うことが好ましい(請求項9)。これによると、第1、第2熱可塑性樹脂フィルム及び補強板を同時に接合することができるため、ノズルプレートの製造工程が簡略化される。
本発明のインクジェットヘッドの製造方法は、請求項1〜4のいずれかに記載のノズルプレート及び金属材料からなる複数のプレートが互いに積層されることによって構成され、複数のノズル及びこれら複数のノズルに連通する複数の圧力室を含むインク流路が形成された流路ユニットと、複数の圧力室を覆うように流路ユニットの表面に配置された金属材料からなる振動板、振動板の流路ユニットと反対側の表面に配置された圧電層、及び、圧電層の表面に配置された駆動電極を有し、複数の圧力室内のインクに噴射のための圧力を付与する圧電アクチュエータとを備えたインクジェットヘッドの製造方法である。そして、ノズルプレートを製造するノズルプレート製造工程と、複数のプレートと振動板とを互いに積層させ、これらを拡散接合により接合させる拡散接合工程と、振動板の複数のプレートと反対側の表面に粒子堆積法により圧電層を形成する圧電層形成工程と、圧電層の表面に駆動電極を形成する駆動電極形成工程と、互いに積層された複数のプレートのうち、これら複数のプレートが積層された方向に関して、振動板と反対側の端に位置する第1プレートの、振動板と反対側の表面にノズルプレートを接合するノズルプレート接合工程とを備えている。そして、ノズルプレート接合工程において、第1プレートの振動板と反対側の表面と、第2熱可塑性樹脂フィルムの補強板と反対側の表面とが当接するように、第1プレートの振動板と反対側の表面にノズルプレートを積層させ、ノズルプレート、複数のプレート及び圧電アクチュエータの積層体を、これらが積層された方向から押圧しつつ加熱する(請求項10)。
これによると、インクジェットヘッドを構成する各部品を、接着剤を用いることなく互いに接合することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態にかかるプリンタの概略構成図である。図1に示すように、プリンタ1は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3、用紙搬送ローラ4などを備えている。キャリッジ2は、図1の左右方向(走査方向)に往復移動可能に支持されている。インクジェットヘッド3は、キャリッジ2の下面に配置されており、キャリッジ2とともに走査方向に移動しつつ、その下面に形成された複数のノズル17(図2参照)からインクを吐出する。用紙搬送ローラ4は、記録用紙Pを図1の手前方向(紙送り方向)に搬送する。そして、プリンタ1においては、用紙搬送ローラ4により紙送り方向に搬送された記録用紙Pに、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動するインクジェットヘッド3のノズル17からインクを吐出することにより、記録用紙Pに印刷を行う。
次に、インクジェットヘッド3について、図2〜図5を用いて説明する。図2は図1のインクジェットヘッド3の平面図である。図3は図2の部分拡大図である。図4は図3のIV−IV線断面図である。図5は図3のV−V線断面図である。
図2〜図5に示すように、インクジェットヘッド3は、内部に複数の個別インク流路が形成された流路ユニット31と、流路ユニット31の上面に配置された圧電アクチュエータ32とを備えている。
流路ユニット31は、キャビティプレート21、ベースプレート22、マニホールドプレート23、及び、ノズルプレート24を備えており、これらのプレートが積層状態で接合されている。
キャビティプレート21、ベースプレート22及びマニホールドプレート23はステンレスなどの金属材料からなる、平面視で略矩形の板状体である。キャビティプレート21には、平面に沿って2列に配列された複数の圧力室10が形成されている。各圧力室10は平面視で略楕円形状に形成されており、その長軸方向が走査方向(図2の左右方向)となるように配置されている。ベースプレート22の平面視で複数の圧力室10の長軸方向両端部に重なる位置には、それぞれ複数の貫通孔12、13が形成されている。
マニホールドプレート23には、紙送り方向(図2の上下方向)に2列に延び、平面視で圧力室10の図2における左端部又は右端部と重なるマニホールド流路11が形成されている。マニホールド流路11には後述する振動板40に形成されたインク供給口9からインクが供給される。また、マニホールドプレート22には、平面視で複数の圧力室10のマニホールド流路11とは反対側の端部と重なる位置に、複数の貫通孔14が形成されている。
ノズルプレート24は、上から熱可塑性樹脂フィルム25(第2熱可塑性樹脂フィルム)、補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27(第1熱可塑性樹脂フィルム)が互いに積層されて構成されている。熱可塑性樹脂フィルム25と熱可塑性樹脂フィルム27とはともに、同じ熱可塑性樹脂材料(例えば、熱可塑性ポリイミド樹脂など)により構成された板状体であり、その厚みもほぼ同じ(例えば、50μm程度)となっている。また、補強板26は熱可塑性樹脂フィルム25、27よりも剛性の高いステンレスなどの金属材料により構成された板状体であり、熱可塑性樹脂フィルム25、27に接合されることにより、熱可塑性樹脂フィルム25、27を補強している。これにより、ノズルプレート24の剛性が高くなっている。
熱可塑性樹脂フィルム25には、平面視で複数の圧力室10のマニホールド流路11とは反対側の端部と重なる位置に複数の貫通孔15が形成されている。補強板26には、平面視で複数の圧力室10のマニホールド流路11とは反対側の端部と重なる位置に複数の貫通孔16が形成されている。熱可塑性樹脂フィルム27には、平面視で複数の圧力室10のマニホールド流路11とは反対側の端部と重なる位置に複数のノズル17が形成されている。すなわち、熱可塑性樹脂フィルム27には複数のノズル17が形成されており、熱可塑性樹脂フィルム25及び補強板26にはそれぞれノズル17に連通する貫通孔15、16が形成されている。
また、熱可塑性樹脂フィルム27の下面には、プライマ層28が形成され、プライマ層28が形成された熱可塑性樹脂フィルム27の下面に撥水膜29が形成されている。ここで、プライマ層28は熱可塑性樹脂フィルム27の下面に撥水膜29を形成する際の下地となる層であり、撥水膜29を熱可塑性樹脂フィルム27の下面に密着させるためのものである。なお、撥水膜29が熱硬化性樹脂フィルムに十分に密着する材料からなる場合には、プライマ層28は形成されていなくてもよい。
そして、流路ユニット31においては、図2〜図5に示すように、マニホールド流路11が貫通孔12を介して圧力室10に連通し、さらに、圧力室10が貫通孔13〜16を介してノズル17に連通している。このように、流路ユニット31内には、マニホールド流路11の出口から圧力室10を経てノズル17に至る複数の個別インク流路が形成されている。
次に、圧電アクチュエータ32について説明する。図2〜図5に示すように、圧電アクチュエータ32は、キャビティプレート21の表面に配置され、導電性を有する振動板40と、この振動板40の上面に複数の圧力室10に跨って連続的に形成された圧電層41と、この圧電層41の表面に複数の圧力室10にそれぞれ対応して形成された複数の個別電極42(駆動電極)とを有している。
振動板40は、ステンレス鋼等の鉄系合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、チタン合金等の金属材料からなり、図2〜図5に示すように、複数の圧力室10を覆うようにキャビティプレート21に接合されている。この振動板40は、複数の個別電極42に対向して個別電極42と振動板40との間の圧電層41に電界を作用させる共通電極を兼ねており、図示しないドライバICに接続されて常にグランド電位に保持されている。
振動板40の上面には、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶(三元系の金属酸化物)であり強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電材料からなる圧電層41が形成されている。圧電層41は、複数の圧力室10に跨って振動板40の上面の全域にわたって連続的に形成されている。圧電層41は、予めその厚み方向に分極されている。圧電層41は、超微粒子の圧電材料を振動板40の上面に高速で衝突させて堆積させるエアロゾルデポジション法(AD法、粒子堆積法)を用いて形成される。この他、圧電層41は、ゾルゲル法、スパッタ法、水熱合成法、あるいは、CVD(化学蒸着)法等、他の粒子堆積法を用いて形成することもできる。
圧電層41の上面には、図2〜図5に示すように、平面形状が圧力室10よりも一回り小さい略楕円形状である複数の個別電極42が形成されている。複数の個別電極42は、平面視で対応する圧力室10の中央部に重なるようにそれぞれ形成されている。個別電極42は金、銅、銀、パラジウム、白金、チタンなどの導電性材料からなる。さらに、圧電層41の上面には、複数の個別電極42の一端部(マニホールド流路11側の端部)から、それぞれ、平面視で圧力室10に対向しない部分まで延びた、複数の接点部42aが形成されている。個別電極42及び接点部42aは、例えば、スクリーン印刷、スパッタ法、蒸着法等で形成することができる。また、接点部42aは、図示しないフレキシブルプリント配線板(FPC)を介して図示しないドライバICに接続されている。
次に、圧電アクチュエータ32の動作について説明する。ドライバICから個別電極52に選択的に駆動電位が付与されると、駆動電位が付与された個別電極42と、共通電極を兼ねており、グランド電位に保持された振動板40との間に挟まれている部分の圧電層41に上下方向の電界が生じる。すると、圧電層41のうち、駆動電位が付与された個別電極42の真下の部分が分極方向である厚み方向と垂直な水平方向に収縮する。そして、この収縮に伴い、圧力室10に対向する領域の圧電層41及び振動板40が圧力室10側に凸になるように変形する。これにより、圧力室10の容積が減少し、インクの圧力が上昇するので、圧力室10に連通するノズル17からインクが吐出される。
次に、インクジェットヘッド3の製造方法について説明する。図6はインクジェットヘッド3を構成するノズルプレート24を製造する過程を説明する工程図である。図7はノズルプレート24を製造した後のインクジェットヘッド3の製造工程を示す工程図である。
インクジェットヘッド3を製造するために、まず、図6(a)に示すように補強板26にエッチングなどにより複数の貫通孔16を形成する。ここで、補強板26にエッチングにより貫通孔16を形成する場合、熱可塑性樹脂フィルム25、27を接合した後では貫通孔16の形成が困難になるが、補強板26に熱可塑性樹脂フィルム25、27を接合する前に補強板26にエッチングにより貫通孔16を形成することにより、貫通孔16の形成が容易になる。
次に、図6(b)に示すように、補強板26の上面に、貫通孔15を形成していない熱可塑性樹脂フィルム25を配置し(熱可塑性樹脂フィルム25の一表面に補強板26を積層し)、これらが積層された上下方向の両側からクッション材Cにより挟み込み、上下方向の両側から押圧しつつ(片側からの押圧でもよい)例えば360℃程度で加熱する(第2接合工程)。このとき、熱可塑性樹脂フィルム25の下面が変形して補強板26上面の凹凸の隙間に入り込む。そして、加熱をやめると熱可塑性樹脂フィルム25が硬化し、熱可塑性樹脂フィルム25の下面と補強板26の上面とが互いに噛み合う。これにより、補強板26と熱可塑性樹脂フィルム25とが互いに接合される。
次に、図6(c)に示すように、熱可塑性樹脂フィルム25の平面視で複数の貫通孔15に重なる部分にレーザ加工により複数の貫通孔115を形成する。このとき、レーザの強度は熱可塑性樹脂フィルム25を加工することができる程度に設定されており、レーザが補強板26に当たったとしても補強板26が削られてしまうことがない。また、熱可塑性樹脂フィルム27が接合されていないため、レーザが熱可塑性樹脂フィルム27に当たり、熱可塑性樹脂フィルム27が削られてしまうこともない。したがって、加工不良が発生しにくい。
次に、図6(d)に示すように、補強板26の下面(熱可塑性樹脂フィルム25が接合されるのと反対側の表面)にノズル27が形成されていない熱可塑性樹脂フィルム27を配置し、熱可塑性樹脂フィルム25、補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27の積層体を、これらが積層された上下方向の両側からクッション材Cにより挟み込み、上下方向の両側から押圧しつつ(片側からの押圧でもよい)例えば360℃程度で加熱する(第1接合工程)。このとき、熱可塑性樹脂フィルム27の上面が変形して補強板26下面の凹凸の隙間に入り込む。そして、加熱をやめると熱可塑性樹脂フィルム27が硬化し、熱可塑性樹脂フィルム27の上面と補強板26の下面とが互いに噛み合う。これにより、補強板26と熱可塑性樹脂フィルム27とが接合される。
次に、図6(e)に示すように、熱可塑性樹脂フィルム27の下面にプライマ層28及び撥水膜29を形成する。次に、図6(f)に示すように、レーザ加工によりノズル17を形成する。以上のようにしてノズルプレート24が製造される(ノズル製造工程)。
ここで、プライマ層28及び撥水膜29は、熱可塑性樹脂フィルム27の下面にプライマ層28を構成する材料を塗布しさらに撥水膜29を構成する材料を塗布し、これらを加熱して乾燥させることによって形成されるが、プライマ層28及び撥水膜29を構成する材料を乾燥させた後でノズル17を形成してもよく、プライマ層28及び撥水膜29を構成する材料を塗布した後、これらを乾燥させる前にノズル17を形成してもよい。いずれの場合にも、ノズル17が形成される前に熱可塑性樹脂フィルム27の下面にプライマ層28及び撥水膜29となる材料を塗布しているので、これらを塗布する際に材料がノズル17内に流れ込んでしまうことがない。
また、熱可塑性樹脂フィルム27にはレーザ加工により容易にノズル17を形成することができる。さらに、ノズル17の径(例えば20〜50μm)は貫通孔25の径(例えば100μm)よりも十分に小さいので、レーザ加工の際、レーザが熱可塑性樹脂フィルム25に当たり、熱可塑性樹脂フィルム25が削られてしまうなどの加工不良が生じにくい。
そして、上述したようにしてノズルプレート24を製造すれば、ノズルプレート24を構成する熱可塑性樹脂フィルム25、27及び補強板26を、接着剤を用いることなく接合することができる。
また、補強板26の上面及び下面にそれぞれ熱可塑性樹脂フィルム25、27が接合されているので、補強板26と熱可塑性樹脂フィルム25、27との熱膨張係数の違いにより熱可塑性樹脂フィルム25、27及び補強板26に反りが発生してしまうのを防止することができる。
さらに、熱可塑性樹脂フィルム25と熱可塑性樹脂フィルム27とが同じ熱可塑性樹脂材料により構成されているとともに、厚みもほぼ同じであるので、上述した反りを確実に防止することができる。
続いて、図7(a)に示すように、金属材料からなるプレート21〜23と振動板40を互いに積層させ、これらを上下方向の両側から押圧しつつ(片側からの押圧でもよい)高温(例えば約1000℃程度)で加熱することで各プレートの金属分子を隣接するプレートまで拡散させることにより互いに接合させる。すなわち、プレート21〜23を拡散接合により互いに接合させる(拡散接合工程)。次に、図7(b)に示すように、振動板40の上面(圧力室10と反対側の表面)にAD法等により圧電層41を形成する(圧電層形成工程)。次に、図7(c)に示すように、圧電層41上面にスクリーン印刷等により個別電極42を形成する(駆動電極形成工程)。
次に、図7(d)に示すように、プレート21〜23のうち最も下に位置するマニホールドプレート23の下面、すなわち、互いに積層された複数のプレート21〜23のうち、これら複数のプレート21〜23が積層された方向に関して、振動板40と反対側の端に位置するマニホールドプレート23(第1プレート)の振動板40と反対側の表面と、熱可塑性樹脂フィルム25の上面とが互いに当接するように、マニホールドプレート23の下面にノズルプレート24を配置し、プレート21〜23、振動板40、圧電層41、駆動電極42及びノズルプレート24の積層体を、上下方向の両側からクッション材Cで挟み込み、上下方向の両側から押圧しつつ(片側からの押圧でもよい)例えば360℃程度で加熱する。このとき、熱可塑性樹脂フィルム25の上面が変形してマニホールドプレート23の下面の凹凸の隙間に入り込む。そして、加熱をやめると熱可塑性樹脂フィルム25が硬化し、熱可塑性樹脂フィルム25の上面とマニホールドプレート23の下面とが互いに噛み合う。これにより、熱可塑性樹脂フィルム25とマニホールドプレート23とが接合される。
以上のようにして、インクジェットヘッド3が製造される。そして、上述したようにしてインクジェットヘッド3を製造すれば、インクジェットヘッド3を構成するプレート21〜23、振動板40、圧電層41、個別電極及びノズルプレート24を、接着剤を用いることなく接合することができる。
以上に説明した実施の形態によると、ノズルプレート24とマニホールドプレート23とを、熱可塑性樹脂フィルム25の上面とマニホールドプレート23の下面とが当接するように積層し、これらを上下方向の両側から押圧しつつ(片側からの押圧でもよい)加熱することにより接合することができるため、ノズルプレート24とマニホールドプレート23とを接着剤を用いることなく接合することができる。
さらに、補強板26の上面及び下面にそれぞれ熱可塑性樹脂フィルム25、27を積層し、これらを上下方向の両側から押圧しつつ(片側からの押圧でもよい)加熱することにより、これらを互いに接合させることができるので、接着剤を用いることなくノズルプレート24を製造することができる。
また、熱可塑性樹脂フィルム25、27には、レーザ加工によりそれぞれ貫通孔15及びノズル17を容易に形成することができる。
また、補強板26の上面及び下面にそれぞれ接合された熱可塑性樹脂フィルム25、27が同じ熱可塑性樹脂材料により構成されているとともに厚みもほぼ同じであるため、補強板26と熱可塑性樹脂フィルム25、27との熱膨張係数の違いによる補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム25、27に反りが発生しにくくなる。
また、補強板26が金属材料により構成されていることから、ノズルプレート24の剛性が十分に高くなる。また、金属材料からなる補強板26には、エッチングなどにより貫通孔16を容易に形成することができる。
さらに、補強板26にエッチングにより貫通孔16を形成する場合、熱可塑性樹脂フィルム25、27を接合した後では貫通孔16の形成が困難になるが、補強板26に熱可塑性樹脂フィルム25、27を接合する前に補強板26にエッチングにより貫通孔16を形成することにより、貫通孔16の形成が容易になる。また、熱可塑性樹脂フィルム25、27には、補強板26に熱可塑性樹脂フィルム25、27を接合した後であっても、それぞれレーザ加工により容易に貫通孔15及びノズル17を形成することができる。
加えて、インクジェットヘッド3を構成するプレート21〜23、振動板50、圧電層51、個別電極52及びノズルプレート24を、接着剤を用いることなく互いに接合することができる。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。ただし、本実施の形態と同様の構成を有するものについては同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
一変形例では、図8(a)に示すように、熱可塑性樹脂フィルム25、補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27にそれぞれ複数の貫通孔15、16及びノズル17を形成するとともに、熱可塑性樹脂フィルム27の下面にプライマ層28及び撥水膜29を形成しておく。そして、図8(b)に示すように、熱可塑性樹脂フィルム25を補強板26の上面に配置するとともに熱可塑性樹脂フィルム27を補強板26の下面に配置してこれらを互いに積層させ、上下方向の両側からクッション材Cで挟み込んで上下方向の両側から押圧しつつ(片側からの押圧でもよい)加熱することにより熱可塑性樹脂フィルム25、補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27を互いに接合させる(変形例1)。
熱可塑性樹脂フィルム25、補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27を互いに接合させてからこれらに貫通孔15、16及びノズル17を形成しようとすると、貫通孔15、16及びノズル17を形成する工程が複雑になってしまう虞があるが、熱可塑性樹脂フィルム25、補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27に貫通孔15、16及びノズル17を形成してからこれらを接合することにより、貫通孔15、16及びノズル17の形成が容易になる。
また、この場合には、熱可塑性樹脂フィルム25と補強板26との接合、及び、補強板26と熱可塑性樹脂フィルム27との接合を同時に行うことができる。すなわち、本発明に係る第1接合工程と第2接合工程とを同時に行うことができる。したがって、ノズルプレート24の製造工程が簡略化される。
別の一変形例では、図9(a)に示すように、複数の貫通孔15が形成されていない熱可塑性樹脂フィルム25、複数の貫通孔16が形成されていない補強板26、及び複数のノズル17が形成されておらず、下面にプライマ層28及び撥水層29が形成された熱可塑性樹脂フィルム27を互いに積層させ、上下方向の両側からクッション材Cで挟み込んで、上下方向の両側から押圧しつつ(片側からの押圧でもよい)加熱することにより、熱可塑性樹脂フィルム25、補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27を互いに接合した後、図9(b)に示すように、レーザ加工などにより、熱可塑性樹脂フィルム25に複数の貫通孔15を形成し、補強板16に複数の貫通孔16を形成し、熱可塑性樹脂フィルム27に複数のノズル17を形成する(変形例2)。
この場合には、熱可塑性樹脂フィルム25、27及び補強板26を接合してから貫通孔15、16及びノズル17を形成するので、熱可塑性樹脂フィルム25、27及び補強板26を積層する際に、貫通孔15、16及びノズル17の位置合わせを行う必要がない。
なお、この場合にも、熱可塑性樹脂フィルム25と補強板26との接合、及び、補強板26と熱可塑性樹脂フィルム27との接合を同時に行うことができる。すなわち、本発明に係る第1接合工程と第2接合工程とが同時に行われる。したがって、ノズルプレート24の製造工程が簡略化される。
本実施の形態では、振動板40が共通電極を兼ねていたが、振動板40とは別に共通電極が設けられていてもよい。例えば、別の一変形例では、図10に示すように、圧電アクチュエータ132において、振動板40の上面全域にアルミナ層143が形成されており、アルミナ層143の上面全域に共通電極144が形成されている。そして、共通電極144の上面に実施の形態と同様の圧電層41及び個別電極42が形成されている(変形例3)。ここでアルミナ層143は、振動板40と共通電極144とを絶縁させるとともに、圧電層41を形成した後、圧電層41を高温で加熱するアニール処理を行う際に、振動板40を構成する金属が圧電層41に拡散するのを防止するためのものである。
この場合でも、実施の形態と同様にしてプレート21〜23と振動板40とを接合した後、振動板40の上面にスパッタ法等によりアルミナ層143を形成し、アルミナ層143の上面にスクリーン印刷等により共通電極144を形成し、その後、実施の形態と同様にして圧電層41、個別電極42を形成し、マニホールドプレート23の下面にノズルプレート24を接合することにより、接着剤を用いることなくインクジェットヘッドを構成する各部材を接合することができる。
また、以上の説明では、ノズルプレート24を製造してからノズルプレート24をマニホールドプレート23に接合したが、互いに接合されていない熱可塑性樹脂フィルム25、補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27をマニホールドプレート23の下方に積層させ、プレート21〜23、振動板40、圧電層41、個別電極42、熱可塑性樹脂フィルム25、補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27の積層体を上下方向の両側から押圧しつつ(片側からの押圧でもよい)加熱することにより、マニホールドプレート23、熱可塑性樹脂フィルム25、補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27を互いに接合させてもよい。この場合には、本発明に係る第1接合工程、第2接合工程及びノズルプレート接合工程が同時に行われることになる。
また、以上の説明では、熱可塑性樹脂フィルム25、27が同じ熱可塑性樹脂材料により構成されており、その厚みもほぼ同じであったが、熱可塑性樹脂フィルム25と熱可塑性樹脂フィルム27とが互いに異なる熱可塑性樹脂材料により構成されていてもよい。あるいは、熱可塑性樹脂フィルム25の厚みと熱可塑性樹脂フィルム27の厚みとが互いに異なっていてもよい。これらの場合でも、補強板26の上面及び下面に熱可塑性樹脂フィルム25、27が接合されているので、補強板26の上面及び下面のいずれか一方にのみ熱可塑性樹脂フィルムが接合されている場合よりは、補強板26と熱可塑性樹脂フィルム25、27との膨張係数の違いによる反りを低減することができる。
また、以上の説明では、補強板26と熱可塑性樹脂フィルム25との接合の後、補強板26と熱可塑性樹脂フィルム27との接合を行った、あるいは、熱可塑性樹脂フィルム25、27と補強板26との接合を同時に行ったが、補強板26と熱可塑性樹脂フィルム27との接合の後、補強板26と熱可塑性樹脂フィルム25との接合を行ってもよい。すなわち、本発明に係る第1接合工程の後、第2接合工程を行ってもよい。
また、補強板26の上面及び下面に凹凸を形成するため表面を粗くするための処理を施してもよい。この場合には、熱可塑性樹脂フィルム25、27と補強板26とがより確実に噛み合うため、熱可塑性樹脂フィルム25、27と補強板26とを確実に接合することができる。また、同様に、熱可塑性樹脂フィルム25とマニホールドプレート23とをより確実に接合するために、マニホールドプレート23の下面に表面を粗くするための処理施しても良い。
別の一変形例では、図11に示すように、ノズルプレート50は、実施の形態と同様、熱可塑性樹脂フィルム25(第2熱可塑性樹脂フィルム)、補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27(第1熱可塑性樹脂フィルム)が互いに積層されているのに加えて、熱可塑性樹脂フィルム25の上面に補強板52が積層され、補強板52の上面に熱可塑性樹脂フィルム51が積層されている。補強板52は補強板26と同じ金属材料により構成されており、補強板26と同じ厚みを有している。また、補強板52には平面視で複数の貫通孔15に重なる位置に複数の貫通孔62が形成されている。熱可塑性樹脂フィルム51は熱可塑性樹脂フィルム25、27とほぼ同じ熱可塑性樹脂材料により構成されており、熱可塑性樹脂フィルム25、27とほぼ同じ厚みを有している。また、熱可塑性樹脂フィルム51には平面視で複数の貫通孔62に重なる位置に複数の貫通孔61が形成されている(変形例4)。
この場合には、補強板26の上面及び下面にそれぞれ熱可塑性樹脂フィルム25、27が接合され、補強板52の上面及び下面にそれぞれ熱可塑性樹脂フィルム25、51が接合されているとともに、熱可塑性樹脂フィルム25の上面に補強板52及び熱可塑性樹脂フィルム51が接合され、熱可塑性樹脂フィルム25の下面に補強板26及び熱可塑性樹脂フィルム27が接合されているため、補強板26、52と、熱可塑性樹脂フィルム25、27、51との熱膨張係数の差によって、補強板26、52及び熱可塑性樹脂フィルム25、27、51に反りが発生するのが防止される。また、ノズルプレート50は、ノズルプレート24と比較して熱可塑性樹脂フィルム及び補強板の積層枚数が多いため、その分強度が高くなる。
また、以上の説明においては、補強板26、52が金属材料により構成されていたが、補強板は熱可塑性樹脂フィルムよりも剛性の高い材料であれば、金属以外の材料により構成されていてもよい。
本発明における実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のインクジェットヘッドの平面図である。 図2の部分拡大図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図3のV−V線断面図である。 ノズルプレートの製造過程を示す工程図である。 インクジェットヘッドの製造過程を示す工程図である。 変形例1におけるインクジェットヘッドの製造過程を示す工程図である。 変形例2におけるノズルプレートの製造過程を示す工程図である。 変形例3の図5相当の断面図である。 変形例4の図5相当の断面図である。
符号の説明
3 インクジェットヘッド
10 圧力室
15 貫通孔
16 貫通孔
17 ノズル
21 キャビティプレート
22 ベースプレート
23 マニホールドプレート
24 ノズルプレート
25 熱可塑性樹脂フィルム
26 補強板
27 熱可塑性樹脂フィルム
31 流路ユニット
32 圧電アクチュエータ
50 振動板
51 圧電層
52 個別電極

Claims (10)

  1. 第1熱可塑性樹脂フィルムと、
    前記第1熱可塑性樹脂フィルムよりも剛性の高い材料からなり、前記第1熱可塑性樹脂フィルムの一表面に接合された補強板と、
    前記補強板の前記第1熱可塑性樹脂フィルムと反対側の表面に接合された第2熱可塑性樹脂フィルムとを備え、
    前記第1熱可塑性樹脂フィルムには、複数のノズルが形成されており、
    前記補強板及び前記第2熱可塑性樹脂フィルムには、前記複数のノズルに連通する複数の貫通孔が形成されていることを特徴とするノズルプレート。
  2. 前記補強板が金属材料からなることを特徴とする請求項1に記載のノズルプレート。
  3. 前記第1熱可塑性樹脂フィルムと前記第2熱可塑性樹脂フィルムとが、同じ熱可塑性樹脂材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のノズルプレート。
  4. 前記第1熱可塑性樹脂フィルムと前記第2熱可塑性樹脂フィルムとが、同じ厚みを有していることを特徴とする請求項3に記載のノズルプレート。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のノズルプレートの製造方法であって、
    前記第1熱可塑性樹脂フィルムの前記一表面に前記補強板を積層し、これらの積層体をこれらが積層された方向から押圧しつつ加熱することにより、前記第1熱可塑性樹脂フィルムと前記補強板とを接合させる第1接合工程と、
    前記補強板の前記第1熱可塑性樹脂フィルムが接合されるのと反対側の表面に前記第2熱可塑性樹脂フィルムを積層し、これらの積層体をこれらが積層された方向から押圧しつつ加熱することにより、前記補強板と前記第2熱可塑性樹脂フィルムとを接合させる第2接合工程とを備えていることを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  6. 前記第1接合工程よりも前に、前記第1熱可塑性樹脂フィルムに前記複数のノズルを形成し、
    前記第2接合工程よりも前に、前記第2熱可塑性樹脂フィルムに前記複数の貫通孔を形成し、
    前記第1接合工程及び前記第2接合工程よりも前に、前記補強板に前記複数の貫通孔を形成することを特徴とする請求項5に記載のノズルプレートの製造方法。
  7. 前記補強板が金属材料からなり、
    前記第1接合工程及び前記第2接合工程よりも前に、前記補強板にエッチングにより前記複数の貫通孔を形成し、
    前記第1接合工程よりも後に、前記第1熱可塑性樹脂フィルムにレーザ加工により前記複数のノズルを形成し、
    前記第2接合工程よりも後に、前記第2熱可塑性樹脂フィルムにレーザ加工により前記複数の貫通孔を形成することを特徴とする請求項5に記載のノズルプレートの製造方法。
  8. 前記第1接合工程及び前記第2接合工程よりも後に、前記第1熱可塑性樹脂フィルムに前記複数のノズルを形成するとともに、前記補強板及び前記第2熱可塑性樹脂フィルムに前記複数の貫通孔を形成することを特徴とする請求項5に記載のノズルプレートの製造方法。
  9. 前記第1熱可塑性樹脂フィルムの一表面に前記補強板を積層するとともに、前記補強板の前記第1熱可塑性樹脂フィルムと反対側の表面に前記第2熱可塑性樹脂フィルムを積層し、これらの積層体をこれらが積層された方向から押圧しつつ加熱することにより、前記第1接合工程と前記第2接合工程とを同時に行うことを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のノズルプレートの製造方法。
  10. 請求項1〜4のいずれかに記載のノズルプレート及び金属材料からなる複数のプレートが互いに積層されることによって構成され、複数のノズル及びこれら複数のノズルに連通する複数の圧力室を含むインク流路が形成された流路ユニットと、前記複数の圧力室を覆うように前記流路ユニットの表面に配置された金属材料からなる振動板、前記振動板の前記流路ユニットと反対側の表面に配置された圧電層、及び、前記圧電層の表面に配置された駆動電極を有し、前記複数の圧力室内のインクに噴射のための圧力を付与する圧電アクチュエータとを備えたインクジェットヘッドの製造方法であって、
    前記ノズルプレートを製造するノズルプレート製造工程と、
    前記複数のプレートと前記振動板とを互いに積層させ、これらを拡散接合により接合させる拡散接合工程と、
    前記振動板の前記複数のプレートと反対側の表面に粒子堆積法により前記圧電層を形成する圧電層形成工程と、
    前記圧電層の表面に前記駆動電極を形成する駆動電極形成工程と、
    互いに積層された前記複数のプレートのうち、これら複数のプレートが積層された方向に関して、前記振動板と反対側の端に位置する第1プレートの、前記振動板と反対側の表面に前記ノズルプレートを接合するノズルプレート接合工程とを備え、
    前記ノズルプレート接合工程において、
    前記第1プレートの前記振動板と反対側の表面と、前記第2熱可塑性樹脂フィルムの前記補強板と反対側の表面とが当接するように、前記第1プレートの前記振動板と反対側の表面に前記ノズルプレートを積層させ、前記ノズルプレート、前記複数のプレート及び前記圧電アクチュエータの積層体を、これらが積層された方向から押圧しつつ加熱することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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