JP2008018662A - 液滴噴射装置、液体移送装置、フィルタ及びフィルタの製造方法 - Google Patents

液滴噴射装置、液体移送装置、フィルタ及びフィルタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外部から供給される液体中の異物を除去するフィルタ製造コストを低減する。
【解決手段】インクジェットヘッド3において、流路ユニット30の上面には、2枚の振動板40、41が互いに積層されて配設されており、これらの積層体が圧力室10及びマニホールド流路11を画定する壁部を構成している。振動板40、41のマニホールド流路15の壁部となる部分には、そのほぼ全域にわたって、それぞれ複数の貫通孔51、52が形成されている。複数の貫通孔51、52は、それぞれ等間隔に配列され、平面視で貫通孔52が一方向に隣接する2つの貫通孔51に跨って重なっている。これにより、振動板40、41の複数の貫通孔51、52が形成された部分に、マニホールド流路11に供給されるインク中の異物を除去するフィルタ50が構成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、ノズルから液滴を噴射する液滴噴射装置、液体を移送する液体移送装置、液体中の異物を除去するフィルタ及びフィルタの製造方法に関する。
ノズルから液滴を噴射する液滴噴射装置又は液体を移送する液体移送装置において、外部から供給される液体中の異物を除去するフィルタが設けられているものが知られている。例えば、特許文献1に記載のインクジェットヘッド(液滴噴射装置、液体移送装置)では、互いに積層された複数枚のプレートのうちの1枚に形成された供給孔の上面にフィルタが配置されており、供給孔から供給されるインクに含まれる塵などの異物を除去している。
特開2004−306540号公報(図2)
しかしながら、特許文献1のようなフィルタは流路を構成するプレートなどと比較して高価なものであり、このようなフィルタを用いてインクジェットヘッドを製造するとインクジェットヘッドの製造コストが高くなってしまう。
本発明の目的は、安価に製造することができ、外部から供給される液体中の異物を除去することが可能な液滴噴射装置及び液体移送装置、並びに、安価に製造することができ、液体中の異物を除去することが可能なフィルタ及びフィルタの製造方法を提供することである。
本発明の液滴噴射装置は、液滴を噴射するノズルを含む液体流路を有する流路ユニットと、液体流路内の液体に噴射のためのエネルギーを付与するエネルギー付与手段と、互いに積層された複数枚のプレートからなり、液体流路に供給される液体中の異物を除去するフィルタを含む積層体とを備えている。そして、積層体を構成する複数枚のプレートの各々には、液体流路に連通する複数の貫通孔が形成され、さらに、複数枚のプレートは、隣接するプレートに形成された貫通孔同士が、プレートの積層方向から見て部分的に重なるように積層され、複数枚のプレートの貫通孔が形成された部分がフィルタを構成している。
これによると、フィルタにおいて、隣接するプレートの貫通孔同士が重なる部分を通過できない大きさの異物が除去された液体が液体流路に供給されるので、ノズルが目詰まりするのを防止することができる。ここで、貫通孔同士が部分的に重なっており、この部分の面積は小さくなっているので、小さな異物も除去することができる。また、このようなフィルタは、貫通孔を形成した複数枚のプレートを積層させることにより形成することができるので、フィルタが高価にならず、液滴噴射装置の製造コストを低減することができる。
また、本発明の液滴噴射装置においては、液体流路が、複数のノズルと、複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室と、複数の圧力室に連通する共通液室とを有し、エネルギー付与手段は、圧力室内の液体に噴射のための圧力を付与するものであり、積層体は、流路ユニットに接合されて、液体流路のうちの少なくとも共通液室を画定する壁部を構成するものであり、複数の貫通孔が、複数枚のプレートのうち、壁部となる部分の少なくとも一部に形成されていてもよい。
これによると、複数枚のプレートは、複数の貫通孔が形成された部分において剛性が低下しているので、この部分を共通液室を画定する壁部とすることにより、積層体が、フィルタとして作用するとともに、圧力室で発生し共通液室に伝播した圧力波を減衰させるダンパとして作用する。したがって、効率よく圧力波を減衰させることができ、連続して同じノズルから液滴を噴射する際に圧力波によって液滴の噴射特性にばらつきが生じたり、共通液室を介して他の圧力室に伝播した圧力波によってその圧力室に連通するノズルから噴射される液滴の噴射特性がばらついたりするのが防止される。また、積層体のフィルタとなる部分がダンパとして作用するので、圧力波を減衰させるために別途ダンパを設ける必要がなく、液滴噴射装置の構成が簡略化される。
また、本発明の液滴噴射装置においては、複数の貫通孔が、複数枚のプレートのうち、壁部における共通液室を画定する部分のほぼ全域にわたって形成されていてもよい。これによると、圧力波を、共通液室の全域において効率よく減衰させることができる。また、フィルタの面積が大きくなることにより、貫通孔同士が重なった部分の数が多くなり、同じ量の液体を共通液室に供給するときに、貫通孔同士が重なった部分の各々を通過する液体の量が少なくなるため、フィルタが高寿命となる。
また、本発明の液滴噴射装置は、流路ユニットにおいて、複数の圧力室と共通液室とが流路ユニットの一表面に開口を有して配置されており、積層体は、流路ユニットの一表面に接合されて、共通液室と複数の圧力室とを画定する壁部を構成するものであり、エネルギー付与手段が、積層体における複数の圧力室を画定する複数の部分と、これら複数の部分の流路ユニットと反対側の面にそれぞれ配設された圧電層とを含んで構成される圧電アクチュエータであってもよい。これによると、フィルタを構成する積層体をエネルギー付与手段となる圧電アクチュエータの構成要素としても兼用できるため部品点数を少なくすることができる。
また、本発明の液滴噴射装置においては、複数枚のプレートのうちの隣接するプレートを積層方向から見たときに、貫通孔同士が重なる部分の面積が、ノズルの噴射口の面積よりも小さくてもよい。これによると、ノズルを目詰まりさせてしまう虞のある大きさの異物をフィルタにより除去することができるので、ノズルが目詰まりするのを確実に防止することができる。
また、本発明の液滴噴射装置においては、複数枚のプレートのうちの隣接するプレートを積層方向から見たときに、一方のプレートに形成された複数の貫通孔の各々が、他方のプレートに形成された複数の貫通孔に跨って重なっていてもよい。これによると、貫通孔同士が重なる部分の数が多くなり、液体を効率よく共通液室に供給することができる。
このとき、複数のプレートの各々において、複数の貫通孔が、それぞれ同じ径を有する円形であるとともに、一方向に等間隔で配列されており、隣接するプレートのうち、一方のプレートに形成された貫通孔は、その中心が他方のプレートに形成された一方向に隣接する2つの貫通孔の中心を結ぶ線分の中点に位置しているとともに、積層方向から見てこれら2つの貫通孔に跨って重なっていてもよい。これによると、貫通孔同士が重なる部分の数が多くなり、効率よく共通液室に液体を供給することができるとともに、貫通孔同士が重なる部分の面積が均一になり、フィルタにおける液体の流れが均一になる。
又は、このとき、複数のプレートの各々において、複数の貫通孔は、それぞれ同じ径を有する円形であるとともに、これらのうち互いに隣接する3つの貫通孔が正三角形の頂点にそれぞれ位置しており、隣接するプレートのうち、一方のプレートに形成された貫通孔は、その中心が他方のプレートにおける3つの貫通孔に対応する正三角形の重心に位置しているとともに、積層方向から見て3つの貫通孔に跨って重なっていてもよい。これによると、貫通孔同士が重なる部分の数が多くなり、効率よく共通液室に液体を供給することができるとともに、貫通孔同士が重なる部分の面積が均一になり、フィルタにおける液体の流れが均一になる。
又は、このとき、隣接するプレートにおいて、一方のプレートには、一方向に互いに平行に延びた複数の貫通孔が形成されており、他方のプレートには、一方向と交差する方向に互いに平行に延びた複数の貫通孔が形成されていてもよい。これによると、隣接するプレートの複数の貫通孔同士が交差して重なるため、貫通孔同士が重なる部分の数が多くなり、液体を効率よく共通液室に供給することができるとともに、貫通孔同士が重なる部分の面積が均一になり、フィルタにおける液体の流れが均一になる。
本発明の液体移送装置は、液体が移送される液体流路を有する流路ユニットと、液体流路内の液体に移送のためのエネルギーを付与するエネルギー付与手段と、互いに積層された複数枚のプレートからなり、液体流路に供給される液体中の異物を除去するフィルタを含む積層体とを備えている。そして、積層体を構成する複数枚のプレートの各々には、液体流路に連通する複数の貫通孔が形成され、さらに、複数枚のプレートは、隣接するプレートに積層された貫通孔同士が、プレートの積層方向から見て部分的に重なるように積層され、複数枚のプレートの複数の貫通孔が形成された部分がフィルタを構成している。
これによると、フィルタにおいて、隣接するプレートの貫通孔同士が重なる部分を通過できない大きさの異物を除去し、液体流路に異物が流れ込むのを防止することができる。ここで、貫通孔同士が部分的に重なっており、この部分の面積は小さくなっているので、小さな異物も除去することができる。また、このようなフィルタは、貫通孔を形成した複数枚のプレートを積層させることにより形成することができるので、フィルタが高価にならず、液体移送装置の製造コストを低減することができる。
本発明のフィルタは、液体中の異物を除去するフィルタであって、それぞれが複数の貫通孔を有し、互いに積層された複数枚のプレート状の基材を備え、複数枚の基材は、隣接する基材に形成された貫通孔同士が、基材の積層方向から見て部分的に重なっている。
これによると、複数枚の基材を積層させることによりフィルタを容易に形成することができる。また、隣接する基材に形成された貫通孔同士が部分的に重なり、この部分の面積が小さくなっているため、フィルタによって小さな異物を除去することができる。また、このようなフィルタは、貫通孔を形成した複数枚のプレートを積層させることにより形成することができるので、フィルタの製造コストを低減することができる。
本発明のフィルタの製造方法は、液体中の異物を除去するフィルタの製造方法であって、複数枚のプレート状の基材の各々に複数の貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、隣接する基材に形成された貫通孔同士が、複数枚の基材の積層方向から見て部分的に重なるように、複数枚のプレートを積層する積層工程とを有している
これによると、複数枚の基材の各々に複数の貫通孔を形成し、隣接する基材に形成された貫通孔同士が部分的に重なるように複数枚の基材を積層させることにより、積層された基材の貫通孔が形成された部分にフィルタを形成することができる。また、貫通孔を形成した複数枚のプレートを積層させることによりフィルタを形成することができるので、フィルタの製造コストを低減することができる。
また、本発明のフィルタの製造方法においては、複数枚の基材が金属材料からなり、貫通孔形成工程において、エッチングにより複数の貫通孔を形成してもよい。これによると、金属製の基材にエッチングにより貫通孔を形成することで、フィルタの製造コストをさらに低減することができる。
また、本発明のフィルタの製造方法においては、複数枚の基材が金属材料からなり、積層工程において、拡散接合により複数枚の基材同士を接合してもよい。これによると、積層した複数枚の基材を接着剤等で接着すると、接着剤等が接着面からはみ出して貫通孔が埋まってしまう虞があるが、拡散接合により複数枚の基材とを接合することにより、貫通孔が埋められてしまうことがない。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。図1に示すように、プリンタ1は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3(液滴噴射装置、液体移送装置)、用紙搬送ローラ4などを有している。キャリッジ2は、図1の左右方向(走査方向)に往復移動する。インクジェットヘッド3はキャリッジ2の下面に取り付けられており、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動しつつその下面に形成されたノズル15(図2参照)から記録用紙Pにインク滴を噴射する。用紙搬送ローラ4は、記録用紙Pを図1の手前方向(紙送り方向)に搬送する。そして、プリンタ1においては、用紙搬送ローラ4によって搬送された記録用紙Pにキャリッジ2とともに走査方向に往復移動するインクジェットヘッド3からインク滴が噴射されることにより印刷が行われる。また、印刷が終了した記録用紙Pは用紙搬送ローラ4により排出される。
次に、インクジェットヘッド3について、図2〜図5を用いて説明する。図2は図1のインクジェットヘッド3の平面図である。図3は図2の部分拡大図である。図4は図3のIV−IV線断面図である。図5は図3のV−V線断面図である。図2〜図5に示すように、インクジェットヘッド3は、後述するノズル15、圧力室10、マニホールド流路11(共通液室)などのインク流路(液体流路)が形成された流路ユニット30と、流路ユニット30の上面に配置されたフィルタ50及び圧電アクチュエータ31(エネルギー付与手段)とを有している。
流路ユニット30は、図2〜図5に示すように、キャビティプレート21、ベースプレート22、マニホールドプレート23及びノズルプレート24の4枚のプレートが積層されることによって構成されている。これら4枚のプレート21〜24はステンレスなどの金属材料により構成されている。
キャビティプレート21には、複数の圧力室10が形成されている。圧力室10は、平面視で図2の左右方向(走査方向)を長手方向とする略楕円形状であり、図2の上下方向に5つずつ、図2の左右方向に沿って2列に配列されている。また、キャビティプレート21には、平面視で図2の右側に配列された5つの圧力室10の右側、及び、図2の左側に配列された5つの圧力室10の左側に、それぞれ図2の上下方向に延びた、マニホールド流路11を構成する貫通孔17が形成されている。さらに、キャビティプレート21には、平面視で図2の右側に配列された圧力室10の各々と図2の右側に形成された貫通孔17との間、及び、図2の左側に配列された圧力室10の各々と図2の左側に形成された貫通孔17との間に、それぞれ、圧力室10と貫通孔17とを連通させる連通流路12が形成されている。なお、圧力室10、貫通孔17(マニホールド流路11)及び連通流路12はキャビティプレート21(流路ユニット30)の上面において開口している。
ベースプレート22には、平面視で2つの貫通孔17に重なる位置に、それぞれ図2の上下方向に延びた、マニホールド流路11を構成する2つの貫通孔18が形成されている。また、ベースプレート22には、平面視で、複数の圧力室10の長手方向の連通流路12と反対側の端部に重なる位置に略円形の貫通孔13が形成されている。
マニホールドプレート23には、平面視で2つの貫通孔18に重なる位置に、それぞれ図2の上下方向に延びた、マニホールド流路11を構成する2つの貫通孔19が形成されている。また、マニホールドプレート23には、平面視で複数の貫通孔13に重なる位置に複数の略円形の貫通孔14が形成されている。ノズルプレート24には、平面視で複数の貫通孔14に重なる位置に複数のノズル15が形成されている。ノズル15は、ノズルプレート24の下面に開口した噴射口15aを有しており、噴射口15aの径は、20μm程度となっている。また、ノズルプレート24は、貫通孔19の下側の開口を塞いでいる。
そして、貫通孔17〜19及びノズルプレート24の上面により、流路ユニット30の上面において開口したマニホールド流路11が形成されている。マニホールド流路11は図2の上下方向に延びており、複数の連通流路12を介して複数の圧力室10に連通している。このように、流路ユニット30においては、マニホールド流路11は連通流路12を介して圧力室10に連通し、圧力室10はさらに貫通孔13、14を介してノズル15に連通している。つまり、流路ユニット30には、マニホールド流路11の出口から圧力室10を経てノズル15に至る複数の個別インク流路が形成されている。
次に、フィルタ50について説明する。フィルタ50は、振動板40、41(プレート)により構成されている。振動板40、41は金属材料からなる15μm程度の厚みを有する平面視で略矩形の板状体である。図2〜図5に示すように、振動板40は、流路ユニット30の上面を覆うようにキャビティプレート21の上面に接合されており、流路ユニット30の上面における圧力室10、マニホールド流路11及び連通流路12の開口を塞いでいる。振動板41は振動板40の上面に積層されている。ここで、振動板40と振動板41とが互いに積層されたものが本発明に係る積層体に相当し、この積層体が圧力室10、マニホールド流路11及び連通流路12を画定する壁部を構成している。
振動板40、41の、平面視で(振動板40、41の積層方向から見て)マニホールド流路11に重なる部分(壁部におけるマニホールド流路11を画定する部分)には、それぞれ、そのほぼ全域にわたって複数の貫通孔51、52が形成されている。図6は振動板40、41の複数の貫通孔51、52が形成された部分の一部を拡大した平面図である。貫通孔51、52は、図6に示すように、それぞれ同じ径を有する略円形の平面形状を有しており、図6の左右方向(一方向)及び上下方向にそれぞれ等間隔で配列されている。ここで、貫通孔52は、平面視で貫通孔51に対して図6の右方にずれて形成されており、貫通孔52の中心が図6の左右方向に隣接する2つの貫通孔51の中心を結ぶ線分の中点に位置している。これにより、各貫通孔52は互いに隣接する2つの貫通孔51に跨って重なり、貫通孔51と貫通孔52とは(隣接するプレートに形成された貫通孔同士は)、平面視で部分的に重なっている。
そして、振動板40と振動板41とが互いに積層されることによって、複数の貫通孔51、52が形成された部分にフィルタ50が形成される。なお、振動板40、41のうち、複数の貫通孔51、52が形成された部分が本発明の基材に相当する。そして、振動板41の上面のフィルタ50に重なる部分に接続された図示しないインク供給流路からフィルタ50を介してマニホールド流路11にインクが供給される。このとき、フィルタ50において貫通孔51と貫通孔52とが重なる部分を通過できない大きさのインク中の異物が除去され、異物が除去されたインクがマニホールド流路11に供給される。ここで、貫通孔51、52の径は15μm程度であり、貫通孔51、52の面積はノズル15の噴射口15aの面積よりも小さくなっている。さらに、貫通孔51と貫通孔52とが部分的に重なっているため、両者が重なった部分の面積は貫通孔51、52の面積よりも小さくなっている。したがって、マニホールド流路11に供給されるインク中の、ノズル15を目詰まりさせてしまう虞のある大きさの異物を、フィルタ50において確実に除去することができる。
また、複数の貫通孔51、52がそれぞれ図6の左右方向及び上下方向に等間隔に配列され、貫通孔52が隣接する2つの貫通孔51に跨って重なっているので、貫通孔51と貫通孔52とが重なる部分の数が多くなり、インクを効率よくマニホールド流路11に供給することができるとともに、貫通孔51と貫通孔52とが重なる部分の面積が均一となり、フィルタ50におけるインクの流れが均一になる。
また、フィルタ50を構成する複数の貫通孔51、52が、振動板40、41の平面視でマニホールド流路11に重なる部分のほぼ全域にそれぞれ形成されているので、貫通孔51と貫通孔52とが重なる部分の数が多くなり、所定の量のインクをマニホールド流路11に供給する際に、貫通孔51と貫通孔52とが重なった部分の各々に流れるインクの量が少なくなるため、フィルタ50が完全に目詰まりしてしまうまでの時間が長くなる、すなわち、フィルタ50は高寿命なものとなる。
また、振動板40、41のマニホールド流路11を画定する部分は、貫通孔51、52が形成されることにより剛性が低下しており、後述するようにマニホールド流路11内の圧力波を減衰させるダンパとしても作用する。このため、圧力波を減衰させるためのダンパを別途設ける必要がなく、インクジェットヘッド3の構成が簡略化される。
次に、圧電アクチュエータ31について説明する。圧電アクチュエータ31は、2枚の振動板40、41(プレート)、絶縁層42、圧電層43、個別電極44及び共通電極45により構成されている。
振動板40、41は、前述したように、流路ユニット30の上面に互いに積層されて配置され、圧力室10、マニホールド流路11及び連通流路12を画定する壁部を構成している。そして、振動板40、41の、平面視でマニホールド流路11に重なる領域を含まない、複数の圧力室10に跨った領域に重なる部分が圧電アクチュエータ31を構成している。ここで、振動板40、41の圧電アクチュエータ31を構成する部分には、複数の圧力室10を画定する部分が含まれている。このように、フィルタ50を構成する振動板40、41(積層体)が圧電アクチュエータ31の構成要素として兼用されているため、インクジェットヘッド3の部品点数を少なくすることができる。
絶縁層42は、アルミナなどの絶縁性材料からなり、振動板41の圧電アクチュエータ31を構成する部分の上面の全域にわたって形成されている。そして、絶縁層42により、導電性を有する金属製の振動板40、41と共通電極45とが絶縁されている。
圧電層43は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との固溶体であり、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電材料からなり、絶縁層42の上面の全域にわたって配設されている。ここで、圧電層43が配設されている領域には、振動板41(積層体)の圧力室10を画定する複数の部分の流路ユニット30と反対側の面が含まれている。また、圧電層43は予めその厚み方向に分極されている。
個別電極44は、平面視で圧力室10よりも一回り小さい略楕円形状を有しており、圧電層43の上面の圧力室10の略中央部に重なるように配置されている。個別電極44の長手方向に関するマニホールド流路11と反対側の端部は、平面視で圧力室10と重ならない位置まで延びており、その先端が接点44aとなっている。接点44aには図示しないフレキシブルプリント基板(FPC)が接続されており、個別電極44には、図示しないドライバICによりFPC及び接点44aを介して駆動電位が付与される。
共通電極45は、絶縁層42と圧電層43との間に形成されており、常にグランド電位に保持されている。これにより、圧電層43は、平面視で複数の圧力室10に重なる部分において個別電極44と共通電極45とにより挟まれる。
ここで、圧電アクチュエータ31の駆動方法について説明する。個別電極44は予めグランド電位に保持されており、インク滴を噴射するノズル15に対応する個別電極44に駆動電位が付与されると、この個別電極44とグランド電位に保持された共通電極45との間に電位差が生じ、圧電層43のこの個別電極44と対向する部分に厚み方向の電界が発生する。この電界の向きは圧電層43の分極方向と一致しており、圧電層43は厚み方向と直交する水平方向に収縮し、これに伴って、振動板40、41、絶縁層42及び圧電層43が圧力室10側に凸となるように変形する。これにより、対応する圧力室10の容積が減少し、この圧力室10内のインクの圧力が増加して(インクに噴射のためのエネルギーが付与されて)圧力室10に連通するノズル15からインク滴が噴射される。
このとき、圧力室10内のインクの圧力変動により圧力波が発生し、この圧力波が圧力室10からマニホールド流路11に伝播するが、振動板40、41のマニホールド流路11を画定する部分には、前述したように貫通孔51、52が形成され、その剛性が低下しているので、振動板40、41のこの部分が変形することによってマニホールド流路11内において圧力波を効率よく減衰させることができる。したがって、同じノズル15から連続してインク滴を噴射する際に、圧力波によりこのノズル15から噴射されるインク滴の噴射特性がばらついたり、マニホールド流路11を介して他の圧力室10まで伝播した圧力波によってその圧力室10に連通するノズル15から噴射されるインク滴の噴射特性がばらついたりするのが防止される。これにより、印刷品質の低下が抑制される。
さらに、貫通孔51、52は、平面視でマニホールド流路11に重なる部分のほぼ全域にわたって形成されているので、マニホールド流路11の全域において圧力波を効率よく減衰させることができる。
次に、インクジェットヘッド3の製造方法について図7を用いて説明する。図7は、インクジェットヘッド3の製造工程を示す工程図である。インクジェットヘッド3を製造するには、まず、図7(a)に示すように、振動板40、41となる金属材料からなるプレート状の基材に、エッチングにより貫通孔51、52を形成する(貫通孔形成工程)。この際、貫通孔51、52は、振動板40と振動板41とを積層させたときに、貫通孔52の中心が平面視で走査方向(図7の左右方向)に隣接する2つの貫通孔51の中心を結ぶ線分の中点に重なるように形成する。
次に、図7(b)に示すように、プレート21〜24及び振動板40、41を圧力室10、マニホールド流路11等のインク流路及び貫通孔51、52が前述した位置関係になるように積層し、これらを図示しない一対の治具によって積層方向に押圧しつつ高温で加熱する拡散接合により互いに接合する(積層工程)。これにより、流路ユニット30及びフィルタ50が形成される。この積層工程においては、プレート21〜24及び振動板40、41を全て積層した状態で一斉に接合しても良いが、マニホールド流路11が形成されているために、振動板40と41の貫通孔51、52が形成された領域は、振動板40側からは十分に押圧されず、この領域の接合が十分になされない虞がある。そこで、予め振動板40と41とを接合し、その後、プレート21〜24と振動板40、41の接合体を積層して全体を拡散接合することがより望ましい。
このように、金属材料からなる基材にエッチングを施して貫通孔51、52を形成することにより振動板40、41を作製し、振動板40、41を積層させることにより貫通孔51と貫通孔52とが重なる部分にフィルタ50を形成することができるので、フィルタ(インクジェットヘッド3)の製造コストを低減することができる。また、プレート21〜24及び振動板40、41を拡散接合により接合しているので、これらを接着剤により接合した場合のように、接合面から接着剤がはみ出し、貫通孔51、52を埋めてしまうことがない。その後、振動板41の上面に絶縁層42、共通電極45、圧電層43及び個別電極44を順に前述した位置関係になるように形成することにより、図2〜図5に示すようなインクジェットヘッド3が製造される。
以上に説明した実施の形態によると、フィルタ50において貫通孔51と貫通孔52とが互いに重なる部分を通過できない大きさの異物が除去されたインクがマニホールド流路11に供給されるので、ノズル15が目詰まりするのが防止される。さらに、貫通孔51と貫通孔52とが重なった部分の面積はノズル15の噴射口15aの面積よりも小さくなっているので、ノズル15を目詰まりさせる虞のある異物をフィルタ50において確実に除去することができる。
また、複数の貫通孔51、52がそれぞれ図6の左右方向及び上下方向に等間隔に配列され、貫通孔52が隣接する2つの貫通孔51に跨って重なっているので、貫通孔51と貫通孔52とが重なる部分の数が多くなり、インクを効率よくマニホールド流路11に供給することができるとともに、貫通孔51と貫通孔52とが重なる部分の面積が均一となり、フィルタ50におけるインクの流れが均一になる。
また、フィルタ50を、エッチングにより貫通孔51、52をそれぞれ形成した振動板40、41を互いに積層させて接合することにより形成することができるので、インクジェットヘッド3の製造コストを低減することができる。このとき、振動板40と振動板41とを拡散接合により接合しているので、両者を接着剤で接合した場合のように、接合面から接着剤がはみ出し、接着剤により貫通孔51、52が埋まってしまうこともない。
また、振動板40、41が圧力室10、マニホールド流路11及び連通流路12を画定する壁部となっており、振動板40、41の平面視でマニホールド流路11に重なる部分は、貫通孔51、52が形成されていることにより剛性が低下しているため、圧力室10で発生しマニホールド流路11に伝播した圧力波を減衰させるダンパとして作用する。したがって、マニホールド流路11内で効率よく圧力波を減衰させることができ、同じノズル15から連続してインク滴を噴射する際に圧力波によってこのノズル15におけるインク滴の噴射特性がばらついたり、マニホールド流路11を介して他の圧力室10まで伝播した圧力波によってその圧力室10に連通するノズル15から噴射されるインク滴の噴射特性がばらついたりするのが防止され、これにより、印刷品質の低下が抑制される。さらに、振動板40、41の平面視でマニホールド流路11に重なる部分のほぼ全域に貫通孔51、52が形成されているので、マニホールド流路11の全域において効率よく圧力波を減衰させることができる。
また、振動板40、41の貫通孔51、52が形成されて剛性が低下した部分がダンパとして作用するので、圧力波を減衰させるためのダンパを別途設ける必要がなく、インクジェットヘッド3の構成が簡略化される。
さらに、複数の貫通孔51、52が、振動板40、41の平面視でマニホールド流路11に重なる部分のほぼ全域にわたって形成されていることにより、フィルタ50を介して所定量のインクがマニホールド流路11に供給されたときに、貫通孔51、52の各々に流れるインクの量が少なくなり、フィルタ50が高寿命なものとなる。
また、フィルタ50を構成する圧電層40、41が、圧電アクチュエータ31の構成要素として兼用されているので、インクジェットヘッド3の部品点数を減らすことができる。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。ただし、本実施の形態と同じ構成を有するものについては同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
本実施の形態では、振動板40、41に形成された貫通孔51、52が同じ径を有するものであったが、これには限られず、例えば、図8に示すように、振動板40に形成された貫通孔61の径が振動板41に形成された貫通孔52の径よりも大きくてもよい(変形例1)。この場合でも、平面視で貫通孔61と貫通孔52とが重なる部分を通過することができない大きさの異物をフィルタ60において除去することができる。
また、本実施の形態では、貫通孔51、52が図6の左右方向及び上下方向に配列され、貫通孔52が図6の左右方向に隣接する2つの貫通孔51の間に配置されていたが、これには限られず、例えば、図9に示すように、振動板40に形成された複数の貫通孔71のうち、互いに隣接する3つの貫通孔71が、平面視で正三角形の頂点に位置しており、貫通孔72の中心がこれら3つの貫通孔71に対応する正三角形の重心に位置し、平面視で貫通孔72がこれら3つの貫通孔71に跨って重なっていてもよい(変形例2)。
この場合には、1つの貫通孔72が平面視で3つの貫通孔71に跨って重なるので、貫通孔71と貫通孔72とが重なる部分の数が多くなり、インクを効率よくマニホールド流路11に供給することができる。さらに、貫通孔71、72がこのように配置されることにより、貫通孔71と貫通孔72とが重なる部分の面積が均一になるため、フィルタ70におけるインクの流れが均一になる。
なお、この場合にも、貫通孔71と貫通孔72とが同じ径を有していることには限られず、例えば、図10に示すように、振動板40に形成された貫通孔73の径が、貫通孔72の径よりも大きくてもよい(変形例3)。
また、振動板40、41に形成される貫通孔は、本実施の形態及び上記変形例1〜3の場合のような円形のものには限られない。例えば、図11に示すように、振動板40に図10の上下方向(一方向)に延びた複数の貫通孔81が、図10の左右方向に沿って互いに平行に配列され、振動板41に図11の左右方向(一方向と交差する方向)に延びた複数の貫通孔82が、図11の上下方向に互いに平行に配列されることによりフィルタ80が形成されていてもよい(変形例4)。この場合には、貫通孔81と貫通孔82とが交差して互いに重なるため、貫通孔81と貫通孔82とが重なる部分の数が増加し、液体を効率よくマニホールド流路11に供給することができるとともに、貫通孔81と貫通孔82とが重なる部分の面積が均一になり、フィルタ80における液体の流れが均一になる。
また、本実施の形態では、振動板40、41の平面視でマニホールド流路11に重なる部分のほぼ全域に、フィルタ50を構成する複数の貫通孔51、52が形成されているが、図12に示すように、振動板40、41の平面視でマニホールド流路11に重なる部分の一部に、それぞれ、フィルタ90を構成する複数の貫通孔が形成されていてもよい(変形例5)。この場合でも、フィルタ90によって異物が除去されたインクがマニホールド流路11に供給されるので、インク中の異物によりノズル15が目詰まりしてしまうのが防止される。また、マニホールド流路11のフィルタ90周辺の領域において圧力波を効率よく減衰させることができる。
また、マニホールド流路は、本実施の形態で説明したものには限られず、例えば、図13に示すように、マニホールド流路111が、図13のインクジェットヘッド103の下端部付近において左右方向に延び、インクジェットヘッド103の左右両端部において図中上下方向に折れ曲がった形状を有しており、マニホールド流路111の平面視で、図中左右方向に延びた部分の略中央部にフィルタ100が形成されていてもよい(変形例6)。この場合には、フィルタ100が1箇所にのみ設けられているので、フィルタ100を介してマニホールド流路111にインクを供給する図示しないインク供給流路を1つだけ設ければよい。
また、本実施の形態では、貫通孔51、52の面積がノズル15の噴射口15aの面積よりも小さくなっていたが、貫通孔51、52の面積がノズル15の噴射口15aの面積よりも大きく、貫通孔51と貫通孔52とが部分的に重なることにより、両者が重なる部分の面積がノズル15の噴射口15aの面積よりも小さくなっていてもよい。
また、本実施の形態では、複数の貫通孔51、52が形成された2枚の振動板40、41が積層されることによりフィルタ50が形成されていたが、複数の貫通孔が形成された3枚以上の振動板が積層されることによりフィルタが構成されていてもよい。さらに、複数の貫通孔が形成された振動板とは異なる複数枚のプレートが互いに積層されることによってフィルタが構成されていてもよい。
また、本実施の形態及び上記変形例では、フィルタを構成するプレートがマニホールド流路11を画定する壁部となっていたが、フィルタを構成するプレートがマニホールド流路11を画定する壁部とはなっておらず、これらのプレートがマニホールド流路にインクを供給するためのインク供給流路の途中に配置されていてもよい。
また、以上の説明では、本発明をノズル15からインク滴を噴射するインクジェットヘッド2に適用した一例について説明したが、ノズルから試薬、生体溶液、配線材料溶液、電子材料溶液、冷媒用、燃料用などインク以外の液滴を噴射する液滴噴射装置、及び、これらの液体を移送する液体移送装置に本発明を適用することも可能である。
本発明の実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のインクジェットヘッドの平面図でである。 図2の部分拡大図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図3のV−V線断面図である。 図4の振動板のフィルタとなる部分の一部を拡大した平面図である。 インクジェットヘッドの製造工程を示す工程図である。 変形例1の図6相当の平面図である。 変形例2の図6相当の平面図である。 変形例3の図6相当の平面図である。 変形例4の図6相当の平面図である。 変形例5の図2相当の平面図である。 変形例6の図2相当の平面図である。
符号の説明
1 プリンタ
3 インクジェットヘッド
10 圧力室
11 マニホールド流路
15 ノズル
30 流路ユニット
31 圧電アクチュエータ
40、41 振動板
50 フィルタ
51、52 貫通孔
60 フィルタ
61、62 貫通孔
70 フィルタ
71、72、73貫通孔
80 フィルタ
81、82 貫通孔
90 フィルタ
100 フィルタ
111 マニホールド流路

Claims (14)

  1. 液滴を噴射するノズルを含む液体流路を有する流路ユニットと、
    前記液体流路内の液体に噴射のためのエネルギーを付与するエネルギー付与手段と、
    互いに積層された複数枚のプレートからなり、前記液体流路に供給される液体中の異物を除去するフィルタを含む積層体とを備え、
    前記積層体を構成する複数枚のプレートの各々には、前記液体流路に連通する複数の貫通孔が形成され、
    さらに、前記複数枚のプレートは、隣接するプレートに形成された貫通孔同士が、前記プレートの積層方向から見て部分的に重なるように積層され、
    前記複数枚のプレートの前記貫通孔が形成された部分が前記フィルタを構成していることを特徴とする液滴噴射装置。
  2. 前記液体流路が、複数の前記ノズルと、複数の前記ノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室と、複数の前記圧力室に連通する共通液室とを有し、
    前記エネルギー付与手段は、前記圧力室内の液体に噴射のための圧力を付与するものであり、
    前記積層体は、前記流路ユニットに接合されて、前記液体流路のうちの少なくとも前記共通液室を画定する壁部を構成するものであり、
    前記複数の貫通孔が、前記複数枚のプレートのうち、前記壁部となる部分の少なくとも一部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴噴射装置。
  3. 前記複数の貫通孔が、前記複数枚のプレートのうち、前記壁部における前記共通液室を画定する部分のほぼ全域にわたって形成されていることを特徴とする請求項2に記載の液滴噴射装置。
  4. 前記流路ユニットにおいて、前記複数の圧力室と前記共通液室とが前記流路ユニットの一表面に開口を有して配置されており、
    前記積層体は、前記流路ユニットの前記一表面に接合されて、前記共通液室と前記複数の圧力室とを画定する前記壁部を構成するものであり、
    前記エネルギー付与手段が、前記積層体における前記複数の圧力室を画定する複数の部分と、これら複数の部分の前記流路ユニットと反対側の面にそれぞれ配設された圧電層とを含んで構成される圧電アクチュエータであることを特徴とする請求項2又は3に記載の液滴噴射装置。
  5. 前記複数枚のプレートのうちの隣接するプレートを前記積層方向から見たときに、前記貫通孔同士が重なる部分の面積が、前記ノズルの噴射口の面積よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液滴噴射装置。
  6. 前記複数枚のプレートのうちの隣接するプレートを前記積層方向から見たときに、一方のプレートに形成された前記複数の貫通孔の各々が、他方のプレートに形成された前記複数の貫通孔に跨って重なっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液滴噴射装置。
  7. 前記複数のプレートの各々において、前記複数の貫通孔が、それぞれ同じ径を有する円形であるとともに、一方向に等間隔で配列されており、
    隣接するプレートのうち、一方のプレートに形成された前記貫通孔は、その中心が他方のプレートに形成された前記一方向に隣接する2つの前記貫通孔の中心を結ぶ線分の中点に位置しているとともに、前記積層方向から見てこれら2つの貫通孔に跨って重なっていることを特徴とする請求項6に記載の液滴噴射装置。
  8. 前記複数のプレートの各々において、前記複数の貫通孔は、それぞれ同じ径を有する円形であるとともに、これらのうち互いに隣接する3つの前記貫通孔が正三角形の頂点にそれぞれ位置しており、
    隣接するプレートのうち、一方のプレートに形成された前記貫通孔は、その中心が他方のプレートにおける前記3つの貫通孔に対応する前記正三角形の重心に位置しているとともに、前記積層方向から見て前記3つの貫通孔に跨って重なっていることを特徴とする請求項6に記載の液滴噴射装置。
  9. 隣接するプレートにおいて、一方のプレートには、一方向に互いに平行に延びた前記複数の貫通孔が形成されており、
    他方のプレートには、前記一方向と交差する方向に互いに平行に延びた前記複数の貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の液滴噴射装置。
  10. 液体が移送される液体流路を有する流路ユニットと、
    前記液体流路内の液体に移送のためのエネルギーを付与するエネルギー付与手段と、
    互いに積層された複数枚のプレートからなり、前記液体流路に供給される液体中の異物を除去するフィルタを含む積層体とを備え、
    前記積層体を構成する複数枚のプレートの各々には、前記液体流路に連通する複数の貫通孔が形成され、
    さらに、前記複数枚のプレートは、隣接するプレートに積層された貫通孔同士が、前記プレートの積層方向から見て部分的に重なるように積層され、
    前記複数枚のプレートの前記複数の貫通孔が形成された部分が前記フィルタを構成していることを特徴とする液体移送装置。
  11. 液体中の異物を除去するフィルタであって、
    それぞれが複数の貫通孔を有し、互いに積層された複数枚のプレート状の基材を備え、
    前記複数枚の基材は、隣接する基材に形成された前記貫通孔同士が、前記基材の積層方向から見て部分的に重なっていることを特徴とするフィルタ。
  12. 液体中の異物を除去するフィルタの製造方法であって、
    複数枚のプレート状の基材の各々に複数の貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
    隣接する前記基材に形成された前記貫通孔同士が、複数枚の前記基材の積層方向から見て部分的に重なるように、複数枚の前記プレートを積層する積層工程とを有していることを特徴とするフィルタの製造方法。
  13. 前記複数枚の基材が金属材料からなり、前記貫通孔形成工程において、エッチングにより前記複数の貫通孔を形成することを特徴とする請求項12に記載のフィルタの製造方法。
  14. 前記複数枚の基材が金属材料からなり、前記積層工程において、拡散接合により前記複数枚の基材同士を接合することを特徴する請求項12又は13に記載のフィルタの製造方法。
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