JP5423252B2 - 圧電アクチュエータの製造方法、及び、液体移送装置の製造方法 - Google Patents

圧電アクチュエータの製造方法、及び、液体移送装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、圧電アクチュエータの製造方法、及び、圧電アクチュエータを備えた液体移送装置の製造方法に関する。
従来から、様々な技術分野において、電界が作用したときの圧電層の変形(圧電歪み)を利用して対象を駆動する、圧電アクチュエータが用いられている。例えば、特許文献1には、ノズルからインクの液滴を噴射するインクジェットヘッドに用いられる圧電アクチュエータが開示されている。
特許文献1の圧電アクチュエータは、ノズルや圧力室等のインク流路が形成された流路ユニットに接合される金属製の振動板(基板)と、この振動板に接着剤で接合された圧電層とを有する。圧電層は、未焼成のグリーンシートに電極(個別電極、共通電極)を形成した後、焼成することによって得られる。このようにして得られた圧電層を、熱硬化性接着剤が塗布された振動板の表面に配置し、加熱しながら圧電層を振動板に押圧することで、圧電層を振動板に接着する。
特開2009−149026号公報
ところで、圧電層を振動板(基板)に押圧しながら接着するときに、圧電層と振動板の間に存在するエアは、圧電層の外周部と振動板の間から外側へ抜けていく。しかし、振動板に接着される前の圧電層は、外周部にエアが残留しやすい形状になっていることがある。
図11(a)に示すように、焼成後の圧電層101が全体的に反ってしまうことがあり、この場合には、圧電層101の外周部と振動板100の間にエアが溜まりやすくなる。また、図11(b)に示すように、外周部の一部に屈曲(又は湾曲)した部分101aが形成されてしまうこともある。例えば、1枚の大きなグリーンシートから、複数のインクジェットヘッドにそれぞれ使用される複数の圧電層101を作製する場合、前記グリーンシートを焼成して得られた1枚の大きな圧電シートを、複数の小さな圧電層101に切り分けることになるが、この圧電シートの切断時に発生した屈曲状のバリ101aが、個々の圧電層101の外周部に残ってしまうことがある。また、グリーンシートの焼成時に端部がだれることによって、圧電層101の外周部の一部に屈曲部101aが形成されてしまうこともある。
また、グリーンシートにペースト状の電極材料を塗布して電極(特に、シートのほぼ全面に形成される共通電極)を形成したときに、シートの端部において表面張力の影響で電極材料が盛り上がりやすく、電極の厚みが大きくなる傾向にある。このように、圧電層の外周部で電極厚みが大きくなる結果、外周部の振動板との接着領域が盛り上がり、上記と同様にエアが残留しやすくなることもある。
このように、外周部にエアが残留した状態で圧電層が振動板に接着されると、その残留したエアが、個別電極と共通電極に挟まれて圧電変形が生じる部分(活性部ともいう)に入り込む虞がある。その場合、活性部の変形によって生じる駆動力を駆動対象に効果的に伝えることができず、駆動効率を低下させてしまうという問題が生じる。例えば、前記特許文献1のインクジェットヘッドにおいては、圧力室内のインクに所望の圧力を付与することができなくなる。
本発明の目的は、圧電層と基板とを接着する際に、両者の間にエアが残留するのを防止することである。
板とこの基板の一表面に配置された圧電層を備えた圧電アクチュエータの製造方法であって、
前記圧電層を形成する圧電層形成工程と、前記圧電層形成工程で形成された前記圧電層を前記基板の前記一表面に押圧して接着する接着工程を備え、
前記接着工程の前に、前記圧電層の外周部の前記基板と接着される領域に、凹部又は凸部を形成するものであり、
前記圧電層に電極を形成する電極形成工程をさらに備え、前記圧電層形成工程において複数の前記圧電層を形成し、前記電極形成工程において、1つの前記圧電層の一方の面に前記電極を形成するとともに、その圧電層の外周部の前記電極の形成面と同じ面に、前記電極と同じ材料で凸状パターンを形成し、
前記電極及び前記凸状パターンが形成された前記圧電層を、前記一方の面において他の前記圧電層と重ね合わせることを特徴とするものである。
本発明においては、圧電層の外周部の基板と接着される領域、又は、基板の圧電層の外周部と接着される領域に、凹部又は凸部を形成することで、圧電層の外周部と基板との間に隙間(通路)が形成される。従って、圧電層と基板とを接着したときに、圧電層と基板との間のエアを、圧電層の外周部から確実に排出することができる。
本発明においては、複数の圧電層のうちの1つの圧電層の一方の面に電極を形成するとともに、その圧電層の外周部の、前記電極の形成面と同じ面に、前記電極と同じ材料で凸状パターンを同時に形成し、電極及び凸状パターンが形成された面を別の圧電層と重ね合わせる。すると、圧電層間に凸状パターンが存在する部分においては、凸状パターンのない部分と比べて、複数の圧電層の積層体の厚みが大きくなるため、この積層体の基板との接着領域に凹凸が生じる。このように、圧電層への電極形成と同時に外周部に凸状パターンを形成するだけで、積層体の外周部の接着領域に凹凸を簡単に設けることができる。
の発明の圧電アクチュエータの製造方法は、前記第の発明において、前記電極形成工程において、前記圧電層に、複数の個別電極、及び、これら複数の個別電極と前記圧電層を挟んで対向する複数の対向電極部とこれら複数の対向電極部と共通に導通する導通部を有する共通電極を形成し、前記共通電極の前記導通部を前記圧電層の外周部の前記一方の面に形成するとともに、この導通部に櫛歯状の前記凸状パターンを形成することを特徴とするものである。
共通電極の複数の対向電極部は複数の個別電極と圧電層を挟んで対向しており、個別電極と対向電極部の間に電圧が印加されたときには、両者に挟まれた圧電層に電界が作用して圧電変形が生じる。ここで、複数の対向電極部と共通に導通する導通部は、複数の対向電極部間での電位ばらつきを極力抑えるために、できるだけ面積を大きくして電気抵抗を小さくすることが好ましいことから、共通電極の導通部は、広い領域を確保しやすい、圧電層の外周部に形成される。この場合に、圧電層の外周部において、共通電極と同じ面に凸状パターンを形成するときに、凸状パターンを、共通電極の導通部とは別の、孤立したパターンとして形成すると、凸状パターンが形成される領域の分だけ、導通部の面積が小さくなってしまう。そこで、本発明では、導通部に櫛歯状の凸状パターンを形成することで、導通部と凸状パターンを兼用させる。
の発明の圧電アクチュエータの製造方法は、前記第1又は第2の発明において、前記圧電層の外周部の前記基板と接着される領域に、前記凹部又は前記凸部を、前記圧電層の全周にわたって形成することを特徴とするものである。
本発明によれば、圧電層の外周部の全周にわたって凹凸が形成されることになり、圧電層と基板との間のエアを、圧電層の外周部のどの部分からでも確実に排出することができる。
の発明の液体移送装置の製造方法は、圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットと、基板とこの基板の一表面に配置された圧電層を備え、前記圧力室を覆うように前記流路ユニットに設けられる圧電アクチュエータを有する液体移送装置の製造方法であって、
前記圧電アクチュエータの製造工程は、前記圧電層を形成する圧電層形成工程と、前記圧電層形成工程で形成された前記圧電層を前記基板の前記一表面に接着する接着工程を備え、
前記接着工程の前に、前記圧電層の外周部の前記基板と接着される領域に、凹部又は凸部を形成するものであり、
前記圧電アクチュエータの製造工程は、前記圧電層に電極を形成する電極形成工程をさらに備え、前記圧電層形成工程において複数の前記圧電層を形成し、前記電極形成工程において、1つの前記圧電層の一方の面に前記電極を形成するとともに、その圧電層の外周部の前記電極の形成面と同じ面に、前記電極と同じ材料で凸状パターンを形成し、
前記電極及び前記凸状パターンが形成された前記圧電層を、前記一方の面において他の前記圧電層と重ね合わせることを特徴とするものである。
本発明においては、圧電層の外周部の基板と接着される領域、又は、基板の圧電層の外周部と接着される領域に、凹部又は凸部を形成することで、圧電層の外周部と基板との間に隙間(通路)が形成される。従って、圧電層と基板とを接着したときに、圧電層と基板との間のエアを、圧電層の外周部から確実に排出することができる。そのため、圧電層の、圧力室と対向する領域にエアが入り込むことによる駆動効率の低下を防止することができる。
また、本発明においては、複数の圧電層のうちの1つの圧電層の一方の面に電極を形成するとともに、その圧電層の外周部の、前記電極の形成面と同じ面に、前記電極と同じ材料で凸状パターンを同時に形成し、電極及び凸状パターンが形成された面を別の圧電層と重ね合わせる。すると、圧電層間に凸状パターンが存在する部分においては、凸状パターンのない部分と比べて、複数の圧電層の積層体の厚みが大きくなるため、この積層体の基板との接着領域に凹凸が生じる。このように、圧電層への電極形成と同時に外周部に凸状パターンを形成するだけで、積層体の外周部の接着領域に凹凸を簡単に設けることができる。
圧電層の外周部の基板と接着される領域、又は、基板の圧電層の外周部と接着される領域に、凹部又は凸部を形成することで、圧電層の外周部と基板との間に隙間(通路)が形成される。従って、圧電層と基板とを接着したときに、圧電層と基板との間のエアを、圧電層の外周部から確実に排出することができる。
本実施形態のインクジェットヘッドの斜視図である。 インクジェットヘッドの平面図である。 インクジェットヘッドの部分拡大図であり、(a)は図2の一部拡大平面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(a)のC−C線断面図である。 第1圧電層の上面図である。 第2圧電層の上面図である。 第3圧電層の上面図である。 3枚の圧電層の積層体の外周部の外側面図である。 変更形態の圧電アクチュエータを示す図であり、(a)は圧力室と対向する部分の断面図、(b)は外周部の外側面図である。 別の変更形態の圧電アクチュエータの、圧力室と対向する部分の断面図である。 さらに別の変更形態の圧電アクチュエータの外周部の外側面図である。 従来の圧電アクチュエータの製造工程において生じる、圧電層と振動板の間のエアの残留を示す図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、記録用紙に対してインクを噴射して画像等を記録するインクジェットヘッドの圧電アクチュエータに、本発明を適用した一例である。
図1は、本実施形態のインクジェットヘッドの斜視図、図2は、インクジェットヘッドの平面図である。尚、以下では、図1、図2の紙面手前側を上方、図1、図2の紙面向こう側を下方と定義して説明する。このインクジェットヘッド3(液体移送装置)は、図中の走査方向に往復移動しつつ、この走査方向と直交する紙送り方向に搬送される記録用紙(図示省略)に対して、下面に開口する複数のノズル15(図3参照)からインクの液滴を噴射する、いわゆる、シリアル式のインクジェットヘッドである。図1、図2に示すように、インクジェットヘッド3は、ノズル15や圧力室10を含むインク流路が形成された流路ユニット31と、この流路ユニット31の上面に配置された圧電アクチュエータ32とを備えている。また、図1に示すように、圧電アクチュエータ32の上面には、ドライバIC51を実装したフレキシブル配線基板(FPC)50が接合される。
まず、流路ユニット31について説明する。図1、図2に示すように、流路ユニット31の上面には、インクジェットヘッド3で使用される4色のインク(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)がそれぞれ供給される4つのインク供給口9が設けられている。そして、流路ユニット31内には、前記インク供給口9に接続されたインク流路が形成されている。
図3はインクジェットヘッド3の部分拡大図であり、(a)は図2の一部拡大平面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(a)のC−C線断面図である。図3に示すように、流路ユニット31は、互いに積層された4枚のプレート11〜14で構成されている。4枚のプレート11〜14の材質は特に限定されないが、例えば、上の3枚のプレート11〜13はステンレス鋼等からなる金属プレートとし、一番下のノズル15が形成されるプレート14は合成樹脂材料で形成されたプレートとすることができる。この流路ユニット31には、インク供給口9に接続されたマニホールド16と、マニホールド16に連通した複数の圧力室10と、複数の圧力室10にそれぞれ連通する複数のノズル15が形成されている。
図3(b)に示されるマニホールド16は、インク供給口9から紙送り方向(図3(b)の紙面垂直方向)に延在している。図2、図3(a)に示すように、複数の圧力室10は、それぞれ、走査方向を長手方向とする略楕円形の平面形状を有する。また、図2に示すように、複数の圧力室10は、紙送り方向に延在するマニホールド16に沿って配列されることで、1つの圧力室列8が構成されている。さらに、走査方向に隣接する2つの圧力室列8によって1つの圧力室群7が構成され、流路ユニット31には、合計5つの圧力室群7が設けられている。尚、5つの圧力室群7のうち、図2中右側に位置する2つの圧力室群7は、インク供給口9からブラックインクが供給される、ブラック用の圧力室群7である。また、図2中左側に位置する3つの圧力室群7は、3つのインク供給口9からそれぞれ3色のカラーインク(イエロー、マゼンタ、シアン)が供給される、カラー用の圧力室群7である。
複数の圧力室10にそれぞれ連通する複数のノズル15は、流路ユニット31の下面(最下層に位置するプレート14の下面)に開口している。また、図示は省略するが、これら複数のノズル15も、複数の圧力室10と同様に配列されており、図2中右側には、2つの圧力室群7にそれぞれ対応した、ブラックインクを噴射する2つのノズル群が配置され、図2中左側には、3つの圧力室群7にそれぞれ対応した、3色のカラーインク用を噴射する3つのノズル群が配置されている。
そして、図3(b)に示すように、流路ユニット31内には、インク供給口9に接続されたマニホールド16から分岐して、圧力室10を経てノズル15に至る個別インク流路17が複数形成されている。
次に、圧電アクチュエータ32について説明する。圧電アクチュエータ32は、振動板33、3枚の圧電層(第1圧電層40、第2圧電層41、第3圧電層42)、複数の個別電極43、第1共通電極44、及び、第2共通電極45を有する。図4は、第1圧電層40(最上層)の上面図、図5は第2圧電層41(中間層)の上面図、図6は第3圧電層42(最下層)の上面図である。尚、図4、図5、図6において、ハッチングされた部分は電極が形成されている領域を示している。
振動板33は、例えば、ステンレス鋼等の鉄系合金、銅系合金、ニッケル系合金、あるいは、チタン系合金などからなる。この振動板33は、流路ユニット31の最上層のプレート11の上面に複数の圧力室24を覆うように配設された状態で、プレート11に接合されている。尚、この振動板33が本願発明の基板に相当する。
3枚の圧電層40〜42は、それぞれ、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶であるチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする強誘電性の圧電材料によって形成されており、互いに積層された状態で、複数の圧力室10を覆うように振動板33の上面に接合されている。また、3枚の圧電層40〜42の積層体49は、未焼成の3枚のグリーンシートに後述の電極をそれぞれ形成した後に積層し、高温で焼成することによって得られる。尚、3枚の圧電層40〜42の積層体49は、金属製の振動板33によって圧力室10と隔てられており、振動板33によって圧電層42の下面が保護されるとともに、圧力室10内のインクの圧電層40〜42への浸入が振動板33により防止される。
複数の個別電極43は、最上層の第1圧電層40の上面における、複数の圧力室10とそれぞれ対向する領域に設けられている。図3(a)〜(c)に示すように、各個別電極43は、圧力室10とほぼ同じ平面形状を有し、最上層の圧電層40の上面の、1つの圧力室10と対向する領域全体に設けられている。また、各個別電極43からは、圧力室10と対向しない領域へ、個別電極43をFPC50(図1参照)と接続するための接点部43aが引き出されている。
第1共通電極44は、第1圧電層40と中間層の第2圧電層41との間に配置されている。図5に示すように、この第1共通電極44は、複数の圧力室10の短手方向(図3(c)における左右方向)に関する中央部とそれぞれ対向する複数の対向電極部44aと、これら複数の対向電極部44aに共通に導通する導通部44bとを有する。対向電極部44aは、第1圧電層40を挟んで個別電極43と対向している。また、導通部44bは、第2圧電層41の、図5における上半部の外周部に、圧電層41の縁に沿って延在している。尚、複数の対向電極部44aと共通に導通する導通部44bは、複数の対向電極部44a間での電位ばらつきを極力抑えるために、できるだけ面積を大きくして電気抵抗を小さくすることが好ましい。そのために、導通部44bは、広い領域を確保しやすい、第2圧電層41の外周部に形成されている。
第2共通電極45は、第2圧電層41と最下層の第3圧電層42との間に配置されている。図6に示すように、この第2共通電極45は、複数の圧力室10の短手方向端部とそれぞれ対向する複数の対向電極部45aと、これら複数の対向電極部45aに共通に導通する導通部45bとを有する。対向電極部44aは、第1圧電層40及び第2圧電層41を挟んで個別電極43と対向している。また、導通部45bは、第3圧電層42の、図6における下半部の外周部に、圧電層42の縁に沿って延在している。このように、導通部45bが圧電層42の外周部に設けられている理由は、第1共通電極44の導通部44bと同じく、大きな面積を確保して電気抵抗をできるだけ小さくするためである。
また、第1圧電層40の、個別電極43と第1共通電極44の対向電極部44aとに挟まれた圧電層部分(図3(c)における圧力室10の中央部と対向する部分:第1活性部35という)は、予め、その厚み方向に分極されている。また、第1圧電層40及び第2圧電層41の、個別電極43と第2共通電極45の対向電極部45aとに挟まれた圧電層部分(図3(c)における圧力室10の左右両端部と対向する部分:第2活性部36という)も、予め、その厚み方向に分極されている。
尚、図1のように、圧電アクチュエータ32の上面(第1圧電層40の上面)には、ドライバIC51を実装したFPC50が配置される。そして、第1圧電層40の上面に位置する複数の個別電極43は、それぞれから引き出された接点部43aを介してFPC50と接続される。
また、図4に示すように、第1圧電層40の図中左右両端部の上面には、図5の第1共通電極44の導通部44b、及び、図6の第2共通電極45の導通部45bとそれぞれ対向する、2種類の引き出し電極46,47が形成され、これら2種類の引き出し電極46,47はFPC50と接続される。また、図5に示すように、第2圧電層41の上面には引き出し電極47と対向する中継電極48が形成されている。さらに、図示は省略するが、第1圧電層40及び第2圧電層41の、引き出し電極46,47と対向する部分には複数のスルーホールが形成されており、これらのスルーホール内にはそれぞれ導電性材料が充填されている。そして、引き出し電極46は第1圧電層40に形成されたスルーホールを介して第1共通電極44の導通部44bと接続される。一方、引き出し電極47は第1圧電層40に形成されたスルーホールを介して中継電極48と接続され、さらに、中継電極48は第2圧電層41に形成されたスルーホールを介して第2共通電極45の導通部45bと接続される。
これにより、複数の個別電極43、第1共通電極44、及び、第2共通電極45は、それぞれ、FPC50に実装されたドライバIC51(図1参照)と接続されることになる。そして、ドライバIC51により、個別電極43の電位は、所定の駆動電位とグランド電位の間で切り替えられるようになっている。また、第1共通電極44は常に前記駆動電位に保持される一方、第2共通電極45は常にグランド電位に保持される。
尚、図5、図6に示すように、第2圧電層41の上面と第3圧電層42の上面の外周部には、第1共通電極44や第2共通電極45とは接続されていない、孤立した電極部分53,54,55,56が、第2圧電層41や第3圧電層42の縁に沿って間隔を空けて配置されている。また、図6に示すように、第3圧電層42の上面に形成された、第2共通電極45の導通部45bの外縁部には複数の切欠部分57が形成され、導通部45bは櫛歯形状の電極部分45cを有するものとなっている。圧電層41,42の外周部に、上記のような電極パターンを形成する理由については、後の圧電アクチュエータ32の製造工程に関する説明において述べることとする。
以上説明した圧電アクチュエータ32の、インク噴射時における動作について述べる。
インクを噴射しない待機状態においては、ドライバIC51によって、複数の個別電極43にはそれぞれグランド電位が付与されている。また、ドライバIC51によって、第1共通電極44は常時駆動電位に保持されるとともに、第2共通電極45は常時グランド電位に保持されている。従って、待機状態では、個別電極43と第1共通電極44(対向電極部44a)の間に電圧が印加されることになり、電極43,44の間に挟まれる第1活性部35に厚み方向の電界が作用する。この電界の方向は第1活性部35の分極方向と平行であるから、この第1活性部35は厚み方向と直交する面方向に収縮する。ここで、圧電層40〜42の下側に位置する振動板33は、流路ユニットの上面に固定されているため、第1活性部35の面方向の収縮に伴って、振動板33の圧力室10と対向する部分が、圧力室10側(図3(c)における下側)に凸となるように変形した状態となる。このとき、圧力室10は、圧電層40が変形していない状態と比較して、その容積が小さくなっている。
この状態から、ドライバIC51によって、ある個別電極43の電位がグランド電位から前記所定の駆動電位に切り換えられると、この個別電極43と第1共通電極44の間に電圧が印加されなくなり、変形していた第1活性部35が元に戻る。同時に、個別電極43と第2共通電極45(対向電極部45a)との間には電圧が印加されることになるため、電極43,45の間に挟まれる第2活性部36に厚み方向の電界が作用する。この電界の方向は第2活性部36の分極方向と平行であるから、第2活性部36は厚み方向と直交する面方向に収縮する。これにより、圧電層40〜42の圧力室10の略中央部と対向する部分が上方に引っ張られることとなり、振動板33の圧力室10と対向する部分は全体として圧力室10と反対側(図3(c)上側)に凸となるように変形して、圧力室10の容積が増加する。
その後、ドライバIC51によって、個別電極43の電位が再びグランド電位に戻されると、個別電極43と第2共通電極45の間に電圧が印加されなくなり、第2活性部36の変形が元に戻る。同時に、第1活性部35が再び面方向に収縮して、振動板33の圧力室10と対向する部分が全体として圧力室10側に凸となる。このときに、圧力室10の容積が大きく減少するため、圧力室10内のインクの圧力が増加して、圧力室10に連通するノズル15からインクが噴射される。
次に、インクジェットヘッド3の製造方法について説明する。
まず、流路ユニット31の製造工程について述べる。まず、流路ユニット31を構成する4枚のプレート11〜14のそれぞれに、ノズル15、圧力室10、マニホールド16等のインク流路を構成する孔をエッチングやレーザー加工等の公知の方法により形成する。そして、図3(b)、(c)に示されるように、4枚のプレート11〜14を積層して接合する。また、このとき、最上層に位置するプレート11の上面に、圧電アクチュエータ32の金属製の振動板33を先に接合しておく。尚、これらのプレートの接合方法は特に限定されるものではないが、例えば、接着剤(エポキシ系の熱硬化性接着剤)を用いて接着することができる。あるいは、流路ユニット31を構成する金属製の3枚のプレートと振動板33は、金属拡散接合により接合してもよい。
次に、圧電アクチュエータ32の製造工程について述べる。まず、3枚の圧電層40〜42となる、サイズの等しい3枚の未焼成のグリーンシートを作製する(圧電層形成工程)。次に、第1圧電層40となるグリーンシートの一方の面に、図4に示すように、複数の個別電極43と引き出し電極46,47を形成する。また、第2圧電層41となるグリーンシートの一方の面に、図5に示すように、第1共通電極44と中継電極48を形成する。さらに、第3圧電層42となるグリーンシートの一方の面には、図5に示すように、第2共通電極45を形成する(電極形成工程)。
また、この電極形成工程においては、第2圧電層41の上面と第3圧電層42の上面に第1共通電極44と第2共通電極45をそれぞれ形成するとともに、図5、図6に示すように、第2圧電層41と第3圧電層42の外周部の上面(電極44,45が形成される面と同じ面)に、同じ電極材料からなる電極パターン(凸状パターン58)を同時に形成する。
具体的には、図5に示すように、第2圧電層41においては、図5における下端部の上面に、第1共通電極44とは導通しない、複数の電極部分53を、圧電層41の下辺に沿って形成する。また、図6に示すように、第3圧電層42においては、図6における上半部の外周部に、第2共通電極45とは導通しない、複数の電極部分54,56,55を、圧電層42の外縁(左辺上部、上辺、及び、右辺上部)に沿って形成する。また、第3圧電層42の下半部の外周部には、第2共通電極45の導通部45bが圧電層42の外縁(左辺下部、下辺、及び、右辺下部)に沿って配置されるが、この導通部45bのうちの左辺下部と右辺下部とに沿った部分の外縁部に複数の切欠部分57をそれぞれ形成することで、導通部45bに2つの櫛歯状の電極部分45cを形成する。
このように、第2圧電層41の下辺に凸状パターン58(電極部分53)を形成し、また、第3圧電層の上辺、左辺、及び、右辺にも、それぞれ凸状パターン58(電極部分53,54,55及び櫛歯状の電極部分45c)を形成することで、2枚の圧電層41,42の外周部の全周にわたって、圧電層41,42の上面から電極の厚み分だけわずかに突出した凸状パターン58が設けられることになる。尚、電極44,45や孤立した電極部分53,54,55,56を、1枚の圧電層の同じ面に、同じ電極材料を用いて同時に形成することは、電極形成方法としてスクリーン印刷法や蒸着法等を採用することにより、特段の困難を伴うことなく実施可能である。
次に、各種電極が形成された3枚のグリーンシートを積層し、これらを積層方向に加圧し、その後に高温で焼成することで、3枚の圧電層40〜42からなる積層体49を作製する。そして、この積層体49を、流路ユニット31に接合された振動板33の上面に、エポキシ系接着剤等の熱硬化性接着剤を介在させて配置し、積層体49と振動板33を加熱しながら積層体49を振動板33に向けて押圧し、3枚の圧電層40〜42の積層体49を振動板33の上面に接着する(接着工程)。尚、この接着工程では、振動板33を積層体49に向けて押圧してもよい。これにより、流路ユニット31と圧電アクチュエータ32とを備えたインクジェットヘッドの製造が完了する。
ここで、先に述べたように、接着工程の前の電極形成工程において、第2圧電層41及び第3圧電層42の外周部の上面に凸状パターン58を形成し、これら第2圧電層41及び第3圧電層42を、凸状パターン58が形成された面において別の圧電層と重ね合わせている。つまり、凸状パターン58は2枚の圧電層に挟まれる形となる。そして、積層体49の外周部において、凸状パターン58が積層体49内に存在する領域と存在しない領域との間で、圧電層に挟まれる内部電極の総厚みが異なることによって、積層体49の外周部の上下面に凹凸が生じる。
図面を参照してさらに具体的に説明する。図7は、3枚の圧電層40〜42の積層体49の外周部の外側面図である。尚、図7は断面図ではないため本来ハッチングを行う必要はないが、構造をわかりやすくするためにハッチングをかけてある。また、図7は、図2に示されている圧電アクチュエータ32を図中上方から見たときの側面図である。従って、図7に示されている第1圧電層40、第2圧電層41、第3圧電層42の部分は、それぞれ、図4、図5、図6における上端部である。
この図7に示されている部分においては、図4からも分かるように、第1圧電層40の上面には電極は形成されていない。一方、図5から分かるように、第2圧電層41の上面には、第1共通電極44の導通部44bが圧電層41の外縁に沿って連続的に延在している。従って、第3圧電層42の上面に、凸状パターン58である複数の電極部分56が形成されている部分と、電極部分56が形成されていない部分とでは、内部電極の厚みの総和が異なるために、積層体49の厚みが異なり、その結果、積層体49の外周部の上下両面に凹凸が生じる。そのため、図7に示すように、積層体49を振動板33の上面に押し当てたときに、第3圧電層42の外周部の、振動板33と接着される下面と、振動板33の上面との間に、隙間59(通路)が形成されることになる。
このように、第3圧電層42の下面に凹凸を生じさせる作用は、他の凸状パターン58(電極部分53,54,55、櫛歯状の電極部分45c)においても同じである。従って、第3圧電層42と振動板33との間のエアを、第3圧電層42の外周部から確実に排出することができる。これにより、圧電層42と振動板33の間に残留するエアが第1活性部35や第2活性部36に入り込むことによって発生する、圧電アクチュエータ32の駆動効率の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、第2圧電層41や第3圧電層42への電極形成と同時に外周部に凸状パターン58(電極部分53〜56、櫛歯状の電極部分45c)を形成するだけで、積層体49の外周部の下面(振動板33との接着領域)に凹凸を簡単に設けることができる。
さらに、本実施形態では、2枚の圧電層41,42の外周部の全周にわたって、凸状パターン58を形成することで、積層体49の外周部の全周にわたって、振動板33との接着領域に凹凸が設けられることになる。そのため、積層体49と振動板33との間のエアを、外周部のどの部分からでも確実に排出することができる。
尚、先にも述べたが、図6に示すように、第3圧電層42に設けられる、第2共通電極45の導通部45bは電気抵抗をできるだけ小さくするために、大きな電極面積を確保しやすい外周部に形成される。ここで、この導通部45bが設けられた外周部においても凸状パターン58を形成する場合に、凸状パターン58を、電極部分53〜56と同じように、導通部45bから孤立したパターンとして形成してもよいのだが、そうすると、凸状パターン58が形成される領域の分だけ、導通部45bの面積が小さくなってしまう。そこで、本実施形態では、図6に示すように、導通部45bに複数の切欠部分57を形成して櫛歯形状の電極部分45cとし、凸状パターン58を兼用させている。
また、第2圧電層41の図5における下端部、及び、第3圧電層42の図6における上端部に設けられた、電極部分53,56は、図中上下方向に配列された対向電極部44a、45aの延長線上に位置している。また、複数の対向電極部44a,45aは、第1圧電層40の上面の複数の個別電極43とそれぞれ対向していることから、電極部分53,56は、複数の個別電極43の配列方向延長線上に位置していると言える。さらに別の言い方をすれば、電極部分53,56を隔てるスリット53a,56aは、個別電極43の列間の領域(個別電極43が配置されていない領域)と、図中上下方向に連なるように位置している。
ここで、積層された3枚の圧電層40〜42をプレスして積層体49を作製したときには、積層体49の上面に位置する複数の個別電極43が第1圧電層40に没入し、その分、積層体49の下面が少し突出する。つまり、積層体49のうちの、複数の個別電極43が設けられている部分の下面が凸状、複数の個別電極43が設けられていない部分の下面が凹状となるため、積層体49を振動板33に接着したときには、両者の間のエアは、個別電極43が設けられていない部分の、凹状の下面に溜まる。そこで、上述したように、複数の個別電極43の列間領域に連なるように、電極部分53,56のスリット53a,56aが配置されていると、積層体49の外周部の、電極部分53,56の間に生じる隙間59(図7参照)が、積層体49の下面に形成される空間と連通することになり、振動板33と積層体49との間のエアをより確実に排出することができるようになる。
また、本実施形態では、流路ユニット31に先に振動板33を接合してから、3枚の圧電層40〜42の積層体49を振動板33に接着しているが、振動板33に3枚の圧電層40〜42の積層体49を接着して圧電アクチュエータ32を完成させてから、この圧電アクチュエータ32を流路ユニット31の上面に接合するようにしてもよい。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]前記実施形態では、3枚の圧電層40〜42の積層体49の、外周部の全周にわたって凸状パターン58(孤立した電極部分53〜56、櫛歯状の電極部分45c)を形成していたが、外周部の一部にのみ凸状パターン58を形成してもよい。特に、接着時に、外周部の全周から均等にエアが抜けるのではなく、外周部の一部から局所的にエアが抜ける場合に有効である。このような場合の例としては、圧電層の表面を一方向に沿って転動するローラを用いて、圧電層を振動板に押しつけて接着する場合がある。この場合、圧電層と振動板の間に存在するエアは、ローラの転動方向下流側から押し出されるため、この転動方向下流側の端部にのみ凸状パターンを形成してもよい。
2]前記実施形態では、第2圧電層41の一部(図5中の下端部)、及び、第3圧電層42の一部(図6中の左端部、上端部、及び、右端部)に凸状パターン58を形成していたが、第2圧電層41と第3圧電層42のそれぞれにおいて、外周部の全周にわたって凸状パターン58を形成してもよい。例えば、第3圧電層42の図6における下端部の位置においても、導通部45bに複数の切欠部分57を形成して、櫛歯状の電極部分45cを設けてもよい。
3]本発明を適用可能な圧電アクチュエータ32の構造は前記実施形態には限られない。例えば、図8(a)に示すように、合成樹脂材料や、アルミナやジルコニア等のセラミックス材料といった絶縁材料からなる振動板61と、この振動板61の上面に配置された圧電層60と、圧電層60の上面に配置された個別電極63と、圧電層60の下面に配置された共通電極64を有する、ユニモルフ型の圧電アクチュエータ32Aであってもよい。
この圧電アクチュエータ32Aは、圧電層60が1層のみであるため、前記実施形態のように、2枚の圧電層60の間に凸状パターン58を配置することで、圧電層60の外周部の接着領域に凹凸を生じさせるということはできない。しかし、図8(b)のように、振動板61と接着される領域である、圧電層60の下面に直接凸状パターン58を形成すれば、その凸状パターン58自身の厚みによって圧電層60の下面に凹凸を生じさせることができる。従って、共通電極64と凸状パターン58が形成された、圧電層60の下面を振動板33に接着すれば、圧電層60と振動板33との間に隙間が形成される。尚、前記実施形態と同様に、凸状パターン58は、同じく圧電層60の下面に配置される共通電極64と同じ電極材料を用いて、共通電極64と同時に形成することができる。そのため、圧電層60への電極形成と同時にその外周部に凸状パターン58を形成するだけで、圧電層60の接着領域に凹凸を簡単に設けることができる。
また、図9に示すように、流路ユニット31に接合された振動板73と、この振動板73に積層された3枚の圧電層70〜72を有し、圧電層70〜72の間に、個別電極74と共通電極75が交互に配置された、いわゆる、積層型の圧電アクチュエータ32Bであってもよい。この場合には、前記実施形態と同様に、2枚の圧電層の間に凸状パターン58を形成することによって、3枚の圧電層70〜72の積層体79の下面に凹凸を形成することができる。
4]凸状パターンは、電極と同じ材料を用いて、電極と同時に形成する必要は必ずしもなく、合成樹脂材料など、電極材料とは違う材料を用いて、電極形成工程とは別の工程で凸状パターンを形成してもよい。
5]前記実施形態及びその変更形態では、圧電層の外周部の振動板と接着される領域に凸部を形成していたが、図10に示すように、圧電層80の外周部の、振動板81との接着領域に、圧電層80を局所的に除去するなどして複数の凹部80aを形成してもよい。この場合でも、圧電層80の外周部と振動板81との間に隙間(通路)が確保される。
6]圧電層側に凸部又は凹部を形成するのではなく、振動板の、圧電層の外周部と接着される領域に凸部又は凹部を形成してもよい。この場合でも、圧電層の外周部と振動板との間に隙間(通路)が確保される。また、圧電層側に凸部(又は凹部)を形成するとともに、振動板側に凹部(又は凸部)を形成してもよい。
以上説明した実施形態は、本発明を、記録用紙にインクを噴射して画像等を記録するインクジェットヘッド用の圧電アクチュエータに適用したものであるが、基板に圧電層を接着するという工程を経て製造される圧電アクチュエータであれば、その用途は特に限られない。
3 インクジェットヘッド
10 圧力室
31 流路ユニット
32,32A,32B 圧電アクチュエータ
33 振動板
40〜42 圧電層
43 個別電極
44 第1共通電極
45 第2共通電極
45a 対向電極部
45b 導通部
45c 電極部分
53,54,55,56 電極部分
58 凸状パターン
60 圧電層
61 振動板
63 個別電極
64 共通電極
70 圧電層
73 振動板
74 個別電極
75 共通電極
80 圧電層
80a 凹部
81 振動板

Claims (4)

  1. 基板とこの基板の一表面に配置された圧電層を備えた圧電アクチュエータの製造方法であって、
    前記圧電層を形成する圧電層形成工程と、
    前記圧電層形成工程で形成された前記圧電層を前記基板の前記一表面に押圧して接着する接着工程を備え、
    前記接着工程の前に、前記圧電層の外周部の前記基板と接着される領域に、凹部又は凸部を形成するものであり、
    前記圧電層に電極を形成する電極形成工程をさらに備え、
    前記圧電層形成工程において複数の前記圧電層を形成し、
    前記電極形成工程において、1つの前記圧電層の一方の面に前記電極を形成するとともに、その圧電層の外周部の前記電極の形成面と同じ面に、前記電極と同じ材料で凸状パターンを形成し、
    前記電極及び前記凸状パターンが形成された前記圧電層を、前記一方の面において他の前記圧電層と重ね合わせることを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  2. 前記電極形成工程において、前記圧電層に、複数の個別電極、及び、これら複数の個別電極と前記圧電層を挟んで対向する複数の対向電極部とこれら複数の対向電極部と共通に導通する導通部を有する共通電極を形成し、
    前記共通電極の前記導通部を前記圧電層の外周部の前記一方の面に形成するとともに、この導通部に櫛歯状の前記凸状パターンを形成することを特徴とする請求項に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  3. 前記圧電層の外周部の前記基板と接着される領域に、前記凹部又は前記凸部を、前記圧電層の全周にわたって形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  4. 圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットと、基板とこの基板の一表面に配置された圧電層を備え、前記圧力室を覆うように前記流路ユニットに設けられる圧電アクチュエータを有する液体移送装置の製造方法であって、
    前記圧電アクチュエータの製造工程は、
    前記圧電層を形成する圧電層形成工程と、
    前記圧電層形成工程で形成された前記圧電層を前記基板の前記一表面に接着する接着工程を備え、
    前記接着工程の前に、前記圧電層の外周部の前記基板と接着される領域に、凹部又は凸部を形成するものであり、
    前記圧電アクチュエータの製造工程は、前記圧電層に電極を形成する電極形成工程をさらに備え、
    前記圧電層形成工程において複数の前記圧電層を形成し、
    前記電極形成工程において、1つの前記圧電層の一方の面に前記電極を形成するとともに、その圧電層の外周部の前記電極の形成面と同じ面に、前記電極と同じ材料で凸状パターンを形成し、
    前記電極及び前記凸状パターンが形成された前記圧電層を、前記一方の面において他の前記圧電層と重ね合わせることを特徴とする液体移送装置の製造方法。
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