JP2008198380A - 電荷軌道計算方法及び電荷軌道計算システム - Google Patents

電荷軌道計算方法及び電荷軌道計算システム Download PDF

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Abstract

【課題】対象物への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、シミュレーションにより計算する電荷軌道計算方法に関し、計算時間を短縮すること。
【解決手段】対象物への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、シミュレーションにより計算する電荷軌道計算方法であって、前記対象物の存在領域に相当するシミュレーション領域を設定し、前記シミュレーション領域を複数のセグメント領域に分割し、所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道をモンテカルロ計算により計算し、前記所定のセグメント領域外への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電位分布を、電位分布又は電荷分布の近似関数の関数値に基づいて計算し、前記所定のセグメント領域外への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、前記近似関数の関数値に基づいて計算された前記電位分布に基づいて、モンテカルロ計算により計算することを特徴とする電荷軌道計算方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、電荷軌道計算方法及び電荷軌道計算システムに関する。
SEM(走査型電子顕微鏡)は、極めて微細な対象を観察可能な顕微鏡である。SEM技術の重要性は、ナノテクノロジーの進展に伴い、大いに高まってきている。SEM技術は、半導体業界においては、検査手段及び測長手段として広く使用されている。
近年、半導体業界では、半導体設計ルールの微細化に伴い、検査及び測長に対する要求が厳しさを増している。最も厳しいスペックでは、サブナノメートルスケールでの精度が求められる。また、検査及び測長の精度に加えて、検査及び測長の安定性も要求される。これらの要求事項に対処すべく、ハードウェアの観点からはSEM装置の高分解能化及び安定化が進められており、ソフトウェアの観点からは再現性向上を目指した検査手法及び測長手法の開発が行われている。
SEMを使用する際には、加速電圧、試料電流、バイアス電圧といった、SEM条件の最適化を行う必要がある。SEM条件の最適化の成否は、オペレータの技量に大いに依存する。オペレータは、SEMに測定サンプルをセットし、SEM条件を変化させ、トライ&エラーを繰り返すことで、SEM条件の最適化を行う。SEM条件の最適化には、長い時間を要することも多く、場合によっては数日を要することもある。これは、半導体製造プロセスのTAT(Turn Around Time)に大いに影響する。半導体製造プロセスでは、TATがコストに大いに影響するため、TATをできるだけ短縮することが至上命題である。よって、SEM条件の最適化に長い時間を要することは、半導体製造プロセスにとって好ましくない。
そこで近年、モンテカルロ手法を採用したSEMシミュレーションが、広く実施されている。従来、モンテカルロ計算には、膨大な計算時間が必要であった。しかし近年、情報処理技術の発達に伴い、比較的短時間でのモンテカルロ計算が可能となってきた。SEMシミュレーションによれば、実際に測定サンプルを準備することなく、検査又は測長以前にSEM条件を最適化することができる(特許文献1)。
SEMシミュレーションの基本的なフローについて説明する。
SEMシミュレーションでは先ず、測定対象物の存在領域に相当するシミュレーション領域が設定される。この際、シミュレーション領域に設定する計算メッシュの個数が決定され、シミュレーション領域に計算メッシュが設定される。ここでは、シミュレーション領域内の計算メッシュの個数を、9×9個、即ち、81個とする。
SEMシミュレーションでは次に、1個のメッシュに電子線が照射されたと想定して、シミュレーション領域内における電荷散乱の散乱軌道、電荷分布、電位分布が計算される。このような計算が、81個のメッシュに次々に電子線が照射された、即ち、81個のメッシュが電子線で走査されたと想定して、81回繰り返される。当該計算は、複数個のメッシュ毎にまとめて実行してもよい。例えば、当該計算を3個のメッシュ毎にまとめて実行する場合には、当該計算が27回繰り返される。
電荷分布から電位分布を求める計算は、ポアソン方程式を利用して行われる。計算手法としては、有限要素法が用いられることが多い。電位分布を計算する際には、電荷移動を適切に考慮する必要がある。また、電位分布の計算精度を向上させるためには、メッシュを細かく設定する必要がある。これらの要求を満足しようとすると、計算機に対する負荷が大きくなり、電位分布の計算時間が増大してしまう。
そのため、複数台のPCからなるクラスターPCを利用したSEMシミュレーションが試みられている。クラスターPCは例えば、1台のマスターノードと複数台のクラスターノードからなる。マスターノードは、乱数を発生させ、電荷散乱計算及び電荷分布計算を各クラスターノードに分散し、電荷情報を各クラスターノードから収集し、電位分布計算を実行する。クラスターPCの計算能力は、クラスターノードの台数の増加に応じて向上する。
マスターノードとクラスターノードとの間でのデータ授受は、LAN等のネットワーク経由で実行される。当該データ授受に要する通信時間は、クラスターノードの台数に比例して増加する。クラスターノードの台数が多くなると、全計算時間に占める当該通信時間の割合は無視できない大きさとなる。
以上のように、SEMシミュレーションに関しては、計算時間の短縮が大きな技術課題となっている。
特開2002−75818号公報
本発明は、対象物への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、シミュレーションにより計算する電荷軌道計算方法及び電荷軌道計算システムに関し、計算時間を短縮することを課題とする。
本発明は、例えば、対象物への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、シミュレーションにより計算する電荷軌道計算方法であって、前記対象物の存在領域に相当するシミュレーション領域を設定し、前記シミュレーション領域を複数のセグメント領域に分割し、所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道をモンテカルロ計算により計算し、前記所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電荷分布を、前記モンテカルロ計算に基づいて計算し、前記所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電位分布を、前記電荷分布に基づいて計算し、前記電位分布又は前記電荷分布に基づいて、前記電位分布又は前記電荷分布の近似関数の関数値を算出し、前記所定のセグメント領域外への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電位分布を、前記近似関数の関数値に基づいて計算し、前記所定のセグメント領域外への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、前記近似関数の関数値に基づいて計算された前記電位分布に基づいて、モンテカルロ計算により計算することを特徴とする電荷軌道計算方法に係る。
本発明は、例えば、対象物への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、シミュレーションにより計算する電荷軌道計算方法であって、前記対象物の存在領域に相当するシミュレーション領域を設定し、前記対象物への荷電ビーム照射により前記対象物内に生じる電位分布の実測データを、当該実測データが保存されている保存場所から取得し、前記シミュレーション領域への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電位分布として、前記保存場所から取得された前記実測データを設定し、前記シミュレーション領域への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、前記保存場所から取得された前記実測データを前記シミュレーション領域内の電位分布とする設定の下、モンテカルロ計算により計算することを特徴とする電荷軌道計算方法に係る。
本発明は、例えば、対象物への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、シミュレーションにより計算する電荷軌道計算システムであって、前記対象物の存在領域に相当するシミュレーション領域を設定する領域設定部と、前記シミュレーション領域を複数のセグメント領域に分割する領域分割部と、所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道をモンテカルロ計算により計算する電荷軌道計算部と、前記所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電荷分布を、前記モンテカルロ計算に基づいて計算する電荷分布計算部と、前記所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電位分布を、前記電荷分布に基づいて計算する電位分布計算部と、前記電位分布又は前記電荷分布に基づいて、前記電位分布又は前記電荷分布の近似関数の関数値を算出する近似関数処理部と、前記所定のセグメント領域外への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電位分布を、前記近似関数の関数値に基づいて計算する電位分布近似部と、前記所定のセグメント領域外への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、前記近似関数の関数値に基づいて計算された前記電位分布に基づいて、モンテカルロ計算により計算する電荷軌道近似部とを具備することを特徴とする電荷軌道計算システムに係る。
本発明は、対象物への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、シミュレーションにより計算する電荷軌道計算方法及び電荷軌道計算システムに関し、計算時間を短縮することを可能にする。
(第1実施例)
図1は、SEM測定をシミュレートするSEMシミュレータ101の機能ブロック図である。図1のSEMシミュレータ101は、対象物への電子ビーム照射に伴う電子散乱の散乱軌道を、シミュレーションにより計算することができる。図1のSEMシミュレータ101は、電荷軌道計算システムの具体例に相当する。図1のSEMシミュレータ101は、1台のPCで構成されていてもよいし、複数台のPCで構成されていてもよい。
図1のSEMシミュレータ101は、演算部111と、ユーザインタフェース部112と、記録部113と、データベース部114とを具備する。図1の演算部111は、パラメータファイル生成部121と、領域設定部の具体例であるシミュレーション領域生成部122と、領域分割部の具体例であるセグメント領域生成部123と、電荷軌道計算部、電荷分布計算部、及び電荷軌道近似部の具体例である電子軌道計算部124と、電位分布計算部、近似関数処理部、及び電位分布近似部の具体例である電位分布計算部125とを具備する。
演算部111は、電子軌道計算に関する種々の演算を実行するブロックである。ユーザインタフェース部112は、オペレータが、電子軌道計算に必要な種々のデータをSEMシミュレータ101に入力するためのユーザインタフェースである。例えば、電子ビームの照射条件に関する各種パラメータや、測定対象物の特性に関する各種パラメータを入力可能である。これらのパラメータの具体例としては、入射電子の加速電圧や電子数、測定対象物の仕事関数,密度,誘電率,移動度等の物性値、測定対象物の種類や組成や構造に関する特徴量、シミュレーション領域に関する設定値、シミュレーション領域のメッシュサイズ等が挙げられる。記録部113は、電子軌道計算に関する種々の演算の演算結果を記録するためのブロックである。データベース部114は、半導体装置の設計パターンのデータが格納されているデータベースである。
パラメータファイル生成部121は、ユーザインタフェース部112からの入力データに基づいて、パラメータファイルを生成するブロックである。パラメータファイルとは、電子軌道計算に必要な一組のデータを格納するためのデータファイルのことである。当該データの具体例としては、加速電圧や試料電流等のEBパラメータ、パターン形状や組成データ等の対象物パラメータ等が挙げられる。生成されたパラメータファイルは、記録部113に記録される。
シミュレーション領域生成部122は、対象物の存在領域に相当するシミュレーション領域(計算領域)を生成するブロックである。シミュレーション領域は、記録部113に記録されているパラメータファイルに基づいて生成される。
セグメント領域生成部123は、シミュレーション領域を分割して、複数のセグメント領域(計算セグメント)を生成するブロックである。セグメント領域は、データベース部114に格納されている設計パターンに基づいて生成される。
電子軌道計算部124は、シミュレーション領域に電子ビームが照射されたとの想定の下、上記パラメータファイルに基づいて、電子軌道計算を行うブロックである。当該電子軌道計算では、シミュレーション領域への電子ビーム照射に伴う電子散乱の散乱軌道が、モンテカルロ計算により計算される。当該モンテカルロ計算では、電子散乱の散乱軌道が計算され、電子放出比及び入射電子数に基づいて蓄積電荷量が計算される。そして、電子軌道計算部124は、シミュレーション領域への電子ビーム照射によりシミュレーション領域内に生じる電荷分布を、上記モンテカルロ計算に基づいて計算する。電荷分布計算は特に、対象物が絶縁物の場合に重要である。対象物が絶縁物の場合、対象物への電子ビーム照射により対象物が帯電し、電子の軌道が影響を受けるからである。算出された電子散乱軌道及び電荷分布は、記録部113に記録される。
電位分布計算部125は、シミュレーション領域への電子ビーム照射によりシミュレーション領域内に生じる電位分布を、上記電荷分布に基づいて計算するブロックである。上記電荷分布から上記電位分布を求める計算は、ポアソン方程式を利用して行われる。計算手法としては、有限要素法を利用可能である。算出された電位分布は、記録部113に記録される。
図2は、SEMシミュレータ101により実行されるSEMシミュレーションに関するフローチャート図である。
先ず、シミュレーション領域生成部122が、シミュレーション領域を設定し、シミュレーション領域に計算メッシュを設定する(S101)。図3には、シミュレーション領域SIMに5×5個(=25個)の計算メッシュが設定された様子が示されている。
次に、セグメント領域生成部123が、シミュレーション領域を複数のセグメント領域に分割する(S102)。図4には、シミュレーション領域SIMが5個のセグメント領域SEG1−5に分割された様子が示されている。
次に、SEMシミュレータ101は、シミュレーション領域に電子ビームが照射されたとの想定の下、電子軌道計算を行う(S111−123)。ここでは、図5のように、先ずSEG1が左から右へと電子ビームで走査され(走査L1)、次にSEG2が左から右へと電子ビームで走査され(走査L2)、、、、、最後にSEG5が左から右へと電子ビームで走査された(走査L5)との想定の下、電子軌道計算が行われる。なお、各メッシュの縦幅をL、各セグメントの走査時間をaとする。
シミュレーション領域への電子ビーム照射を扱うS111−123は、SEG1内への電子ビーム照射、即ち、SEG1内のメッシュへの電子ビーム照射を扱うS111−114と、SEG1外への電子ビーム照射、即ち、SEG2−5内のメッシュへの電子ビーム照射を扱うS121−123により構成されている。
S111−114にて、SEMシミュレータ101は、SEG1内の1個のメッシュに電子ビームが照射されたとの想定の下、シミュレーション領域内における電子散乱の散乱軌道、電荷分布、電位分布を計算する。
先ず、電子軌道計算部124が、1個のメッシュへの電子ビーム照射に伴う電子散乱の散乱軌道を、モンテカルロ計算により計算する(S111)。次に、電子軌道計算部124が、上記メッシュへの電子ビーム照射によりシミュレーション領域SIM内に生じる電荷分布を、上記モンテカルロ計算に基づいて計算する(S112)。次に、電位分布計算部125が、上記メッシュへの電子ビーム照射によりシミュレーション領域SIM内に生じる電位分布を、上記電荷分布に基づいて計算する(S113)。上記電荷分布から上記電位分布を求める計算は、式(1)のポアソン方程式を利用して行われる。式(1)のρは電荷密度、φは電位、εは誘電率を表す。
Figure 2008198380
以上のような計算が、SEG1内の5個のメッシュに次々に電子ビームが照射された、即ち、走査L1が行われたとの想定の下、5回繰り返される(S114)。背景技術記載欄の記載と同様、当該計算は、複数個のメッシュ毎にまとめて実行してもよい。
SEMシミュレータ101は、S111−114の処理に続いて、S121−123の処理を行う。S121−123にて、SEMシミュレータ101は、SEG1内の5個のメッシュに続いてSEG2−5内の20個のメッシュに次々に電子ビームが照射された、即ち、走査L1に続いて走査L2−5が行われたとの想定の下、シミュレーション領域内における電位分布、電子散乱の散乱軌道を計算する。
この場合、最も簡単に電位分布を求める方法としては、S111−114で算出されたSEG1内の電位分布を、SEG2からSEG5に等配分する方法が考えられる。移動度が高い測定対象物に関しては、この方法が有効であると考えられる。この方法によれば、走査L2−5に関して、走査L1と同様のループ計算(S111−114)を省略できるため、SEMシミュレーションの実行時間を大幅に短縮する事ができる。一方、絶縁体等の移動度が低い測定対象物に関しては、以下の方法が有効であると考えられる。
先ず、電位分布計算部125が、S111−114で算出されたシミュレーション領域SIM内の電位分布φ(x,y)に基づいて、当該電位分布の時間発展の様子を近似する近似関数P(t,x,y)の関数値を算出する(S121)。tは時間、xはx座標、yはy座標を表す。P(a,x,y)が、φ(x,y)に相当する。なお、x座標及びy座標の座標軸の取り方については、図5に図示されている。
近似関数P(t,x,y)の関数値はここでは、近似関数P(t,x,y)を含む微分方程式を利用して算出される。具体的には、当該微分方程式として、時間及び座標を変数とする偏微分方程式であって、楕円型方程式の一種である、式(2)の拡散方程式が利用される。即ち、近似関数P(t,x,y)はここでは、拡散方程式の解である。これは、電位分布φ(x,y)の時間発展を、拡散方程式で近似することを意味する。式(2)のDは拡散係数を表す。
Figure 2008198380
電位分布計算部125は、電位分布φ(x,y)を初期条件として拡散方程式を数値的に解くことで、電位分布の近似関数P(t,x,y)の関数値を算出する。これにより、様々な時間及び座標におけるP(t,x,y)の値が算出される。図6には、電位分布の近似関数P(t,x,y)のグラフの例が示されている。当該グラフの縦軸はPとなっており、横軸はyとなっている。図6には、時間t1,t2,t3(t1<t2<t3)における近似関数P(t,x,y)が示されている。
なお、上記微分方程式として、拡散方程式以外の偏微分方程式又は楕円型方程式を採用しても構わない。この場合、方程式のパラメータとして、測定対象物の移動度、誘電率、抵抗率等を考慮してもよい。また、近似関数の関数値は、近似関数の関数式が取得可能である場合には、当該関数式を利用して算出しても構わない。このような関数式の具体例としては、時間及び座標を変数とする関数式、例えば、拡散方程式の解に相当する関数式が挙げられる。
次に、電位分布計算部125が、SEG2−5内への電子ビーム照射によりシミュレーション領域SIM内に生じる電位分布を、近似関数P(t,x,y)の関数値に基づいて計算する(S122)。当該電位分布計算について、図7A−Eに基づいて説明する。
図7Aは、時間t=aにおける電位分布について説明するための図である。該電位分布は、走査L1が終了した時点の電位分布に相当する。時間t=aにおける電位分布は、S111−114で算出されたφ(x,y)、即ち、P(a,x,y)である。従って、時間t=aにおいて、SEG1内の電位はP(a,x,0)、SEG2内の電位はP(a,x,L)、SEG3内の電位はP(a,x,2L)、、、、、となる。
図7Bは、時間t=2aにおける電位分布について説明するための図である。当該電位分布は、走査L2が終了した時点の電位分布に相当する。時間t=2aにおける電位分布は、走査L1の影響による第1の電位分布と、走査L2の影響による第2の電位分布とを重ね合わせる事で算出可能である。第1の電位分布は、φ(x,y)が時間発展したものに相当するため、P(t,x,y)にt=2aを代入する事で算出可能である。第2の電位分布は、φ(x,y)を平行移動したものに相当するため、P(a,x,y)をy方向にLだけ平行移動する事で算出可能である。従って、時間t=2aにおいて、SEG1内の電位はP(2a,x,0)+P(a,x,L)、SEG2内の電位はP(2a,x,L)+P(a,x,0)、SEG3内の電位はP(2a,x,2L)+P(a,x,L)、、、、、となる。
図7Cは、時間t=3aにおける電位分布について説明するための図である。当該電位分布は、走査L3が終了した時点の電位分布に相当する。時間t=3aにおける電位分布は、走査L1の影響による第1の電位分布と、走査L2の影響による第2の電位分布と、走査L3の影響による第3の電位分布とを重ね合わせる事で算出可能である。第1の電位分布は、φ(x,y)が時間発展したものに相当するため、P(t,x,y)にt=3aを代入する事で算出可能である。第2の電位分布は、φ(x,y)を平行移動したものが時間発展したものに相当するため、P(2a,x,y)をy方向にLだけ平行移動する事で算出可能である。第3の電位分布は、φ(x,y)を平行移動したものに相当するため、P(a,x,y)をy方向に2Lだけ平行移動する事で算出可能である。従って、時間t=3aにおいて、SEG1内の電位はP(3a,x,0)+P(2a,x,L)+P(a,x,2L)、SEG2内の電位はP(3a,x,L)+P(2a,x,0)+P(a,x,L)、SEG3内の電位はP(3a,x,2L)+P(2a,x,L)+P(a,x,0)、、、、、となる。
同様に、時間t=4aにおける電位分布は図7Dのようになり、時間t=5aにおける電位分布は図7Eのようになる。以上のようにして、時間t=5aにおける電位分布、即ち、SEG2−5内への電子ビーム照射によりシミュレーション領域SIM内に生じる電位分布が算出される。当該電位分布が、シミュレーション領域SIMへの電子ビーム照射によりシミュレーション領域SIM内に最終的に生じる電位分布である。SEG1内への電子ビーム照射に続いてSEG2−5内への電子ビーム照射が行われる事で、このような電位分布がシミュレーション領域SIM内に生じる。
電位分布計算部125は、SEG2−5内への電子ビーム照射によりシミュレーション領域SIM内に生じる電位分布として、t=5aにおける電位分布を計算する。電位分布計算部125は、t=2a,3a,4aにおける電位分布を計算する必要はなく、t=5aにおける電位分布だけを計算すればよい。t=5aにおける電位分布の計算には、図7Eに示すP(t,x,y)の値が必要である。正確には、図7Eに示すP(t,x,y)にx=0,L,2L,3L,4Lを代入した値が必要である。電位分布計算部125は、S122の計算に必要なこれらの値を、S121で計算しておく。
次に、電子軌道計算部124は、SEG2−5内への電子ビーム照射に伴う電子散乱の散乱軌道を、近似関数P(t,x,y)の関数値に基づいて計算された上記電位分布に基づいて、モンテカルロ計算により計算する(S123)。これにより、SEG1内への電子ビーム照射に続いてSEG2−5内への電子ビーム照射が行われた際の、電子散乱の散乱軌道が算出される。
電子軌道計算部124は、S123で算出された電子散乱軌道に基づいて、SEM像を計算することができる。このようなSEM像の例を、図8に示す。対象物の設計パターンとしては、図9のようなパターンを想定した。図8の「山」の部分は、図9におけるHの部分(高い部分)のエッジを反映しており、図8の「谷」の部分は、図9におけるLの部分(低い部分)を反映している。
以上、本実施例のSEMシミュレーションについて説明した。本実施例では、走査L2−5に関する電子軌道計算が、走査L1と同様のループ計算(S111−114)から、より簡単な近似計算(S121−123)に置き換えられている。これにより、本実施例では、SEMシミュレーションの実行時間を大幅に短縮する事ができる。
本実施例は特に、SEMシミュレーションがクラスターPCにより実行される場合に有効である。本実施例によれば、走査L2−5に関する電子軌道計算の際にマスターノードとクラスターノードとの間で授受されるデータ量が削減される。電子散乱計算の計算量が削減されると共に、電荷分布計算が不要となるからである。これにより、本実施例では、SEMシミュレーションの実行時間を更に短縮する事ができる。
なお、本実施例は、電子ビーム以外の荷電ビームにも適用可能である。このような荷電ビームの例としては、イオンビームが挙げられる。
また、S121−123で登場する近似関数は、電荷分布の時間発展の様子を近似する近似関数でもよい。この場合、S121では、S111−S114で算出された電荷分布に基づいて、当該電荷分布の近似関数の関数値が算出される。S122では、SEG2−5内への電子ビーム照射により生じる電荷分布が、上記近似関数の関数値に基づいて計算される。その後、電位分布計算部125は、SEG2−5内への電子ビーム照射により生じる電位分布を、上記電荷分布に基づいて計算する。上記電荷分布から上記電位分布を求める計算は、上述のポアソン方程式を利用して行われる。その後、S123では、SEG2−5内への電子ビーム照射に伴う電子散乱の散乱軌道が、上記電位分布に基づいて、モンテカルロ計算により計算される。
また、本実施例では、2次元の計算メッシュだけでなく、3次元の計算メッシュも採用可能である。2次元のメッシュを採用する場合のセグメントの例としては、図4のような線状のセグメントが考えられるが、3次元のメッシュを採用する場合のセグメントの例としては、図10のような面状のセグメントが考えられる。
セグメントの形成方法としては、他にも様々な変形例が考えられる。以下、セグメントの形成方法の様々な変形例について説明する。
周期的な設計パターンの例を、図11Aに示す。当該設計パターンは、y方向に伸びる5本のラインがx方向に周期的に繰り返すラインパターンとなっている。電子ビームの走査方向は、上記実施例と同様、x方向であるとする。
この場合のセグメント形成方法の例を、図11Bに示す。図11Bでは、シミュレーション領域が、設計パターンの周期方向(x方向)に伸びる7本の線状セグメントSEG1−7に分割されている。各セグメント領域は、1回の走査で走査される領域(走査領域)となっている。即ち、図11Bでは、シミュレーション領域が、走査領域毎にセグメント分割されている。この場合の電子軌道計算方法としては、上記実施例のように、SEG1のループ計算結果を、SEG2−7に外挿するという方法が考えられる。
セグメント形成方法の別の例を、図11Cに示す。図11Cのセグメント分割では、図11Bの各セグメントが更に2等分されている。即ち、図11Bでは、各走査領域に1個のセグメントが形成されているのに対し、図11Cでは、各走査領域に複数個(ここでは2個)のセグメントが形成されている。これは、図11Aの設計パターンが、中央のラインに対して線対称な設計パターンであることを利用したセグメント分割である。この場合の電子軌道計算方法としては、SEG1のループ計算結果を、SEG2−14に外挿するという方法が考えられる。これにより、SEMシミュレーションの実行時間が、図11Bの場合よりも短縮される。
セグメント形成方法の別の例を、図11Dに示す。図11Dのセグメント分割では、図11Bの各セグメントが5等分されている。この場合の電子軌道計算方法としては、SEG1のループ計算結果をSEG5,6,10,,,に外挿し、SEG2のループ計算結果をSEG3,4,7,8,9,,,に外挿するという方法が考えられる。これにより、SEMシミュレーションの実行時間が、図11Bの場合や図11Cの場合よりも短縮される。なお、SEG1及びSEG2についてループ計算を実行するのは、シミュレーション領域の帯電状態が、シミュレーション領域の内部と周辺とで異なる事が多い事を考慮したものである。さらに計算精度をあげるために、SEG1、SEG2、SEG3についてそれぞれループ計算を実行し、SEG1のループ計算結果をSEG5,6,10,,,に外挿し、SEG2のループ計算結果をSEG4,7,9,,,に外挿し、SEG3のループ計算結果をSEG8,,,に外挿するという方法も考えられる。このように、セグメントの分割や、ループ計算を実行するセグメントの指定は、計算精度を鑑みて行う事が重要である。
一方、非周期的な設計パターンの例を、図11Eに示す。当該設計パターンは、図11Aの設計パターン内に周期性を乱す構造Xを設置したパターンとなっている。電子ビームの走査方向は、上記実施例と同様、x方向であるとする。
この場合のセグメント形成方法の例を、図11Fに示す。図11Fでは、シミュレーション領域が、図11Bと同様、x方向に伸びる7本の線状セグメントSEG1−7に分割されている。構造Xは、SEG4に位置している。図11Fでは、シミュレーション領域が、周期的なパターンからなるセグメントであるSEG1−3及びSEG4−6と、非周期的なパターンからなるセグメントであるSEG4とに分割されている。この場合の電子軌道計算方法としては、SEG1のループ計算結果をSEG2−3及びSEG5−7に外挿し、SEG4については独自に電子軌道計算を行うという方法が考えられる。なお、周期的なパターンからなるセグメントの個数は、ここでは6個であり、非周期的なパターンからなるセグメントの個数は、ここでは1個であるが、これらの個数はそれぞれ何個でも構わない。
さらなる設計パターンの例を、図11Gに示す。当該設計パターンには、パターンAとパターンBとが含まれる。電子ビームの走査方向は、上記実施例と同様、x方向であるとする。
この場合、シミュレータ101は、設計データの輪郭データに基づいて、セグメントを自動的にグループ分けしてもよい。グループ分けの自動化は例えば、ベクトル成分の抽出により実現される。シミュレータ101は、パターンA及びBの輪郭データからベクトル成分を抽出し、当該ベクトル成分に基づいてセグメントを自動的にグループ分けする。
このグループ分けの例を、図11Hに示す。図11Hでは、メッシュ内のベクトル成分が等価なセグメント同士が、同じグループにグループ分けされている。図11Hでは、7個のセグメントが、x方向のベクトル成分に基づいて、グループAとグループBとグループCとにグループ分けされている。このグループ分けでは、x方向のベクトル成分が利用されているが、y方向のベクトル成分が利用されてもよい。
電子軌道計算は、グループ毎に実行される。グループAの一のセグメントのループ計算結果が、グループAのその他のセグメントに外挿される。グループBの一のセグメントのループ計算結果が、グループBのその他のセグメントに外挿される。
以上、セグメント形成方法の様々な変形例について説明した。また、電子軌道計算方法として、所定のセグメント領域(ループ計算対象のセグメント領域)のループ計算結果をその他のセグメント領域に外挿するという方法を説明した。ループ計算対象のセグメント領域の個数は、1個でも2個以上でも構わない。電子軌道計算の計算時間を短縮するためには、設計パターンの特徴や必要な計算精度を鑑みて、各セグメントをできるだけ小さくする事が重要である。
(第2実施例)
第1実施例では、近似関数の関数値に基づいて電位分布又は電荷分布を計算する方法について説明した。当該近似関数には、微分方程式を構成する係数や関数式を構成する係数に起因して、係数が含まれる事がある。当該係数の例としては、拡散方程式の拡散係数が挙げられる。
近似関数の関数値を算出するためには、当該近似関数の係数の値が決定されている必要がある。第1実施例では、近似関数の係数の値として、既知の実験値を使用する事が想定されている。しかしながら、既知の実験値を使用したシミュレーションでは、正しいシミュレーション結果が得られない事がある。そこで、第2実施例では、近似関数の係数の値として、シミュレータ101が自動的に決定した値を使用する。これにより、第2実施例では、正しいシミュレーション結果が得られるような係数値を設定する事ができる。
以下、図12に基づいて、近似関数の係数の値の自動決定方法について説明する。
先ず、シミュレータ101は、近似関数の係数の値を仮設定する(S201)。具体的には例えば、近似関数の係数の値を仮設定するためのパラメータ(設定範囲や刻み幅等)が設定され、当該パラメータに基づいて係数値が設定される。
次に、シミュレータ101は、上記係数値を利用して、図2のS101−123の電子軌道計算を実行する(S202)。次に、シミュレータ101は、上記電子軌道計算の実行結果に基づいて、測定対象物のSEM像を計算する(S203)。
次に、シミュレータ101は、上記計算により得られたSEM像と実験により得られたSEM像とを比較する(S204)。SEM像同士を比較する方法の例としては、SEM像同士の画像マッチングが挙げられる。シミュレータ101は、図13のように、これらのSEM像(二次電子プロファイル)を重ね合わせ、これらの間の差分を計算し、得られた差分値(GOF値)が閾値未満であるか否かを判断する。
シミュレータ101は、上記差分値が閾値以上であれば(S205)、S201−204を再び実行する。この場合、近似関数の係数の値は、別の値に変更される。一方、シミュレータ101は、上記差分値が閾値未満であれば(S205)、S201にて仮設定された値を、近似関数の係数の値に決定する(S206)。このように、シミュレータ101は、上記SEM像同士の比較結果に基づいて、近似関数の係数の値を決定する。
S204では、S201−203により得られたSEM像と予め得られていたSEM像とが比較されている。後者のSEM像として、ここでは実験により得られたSEM像が使用されているが、他のSEMシミュレーション方法により得られたSEM像を使用しても構わない。
シミュレータ101は、S201−204を、設定範囲内の全ての係数値について実行してもよい。この場合、シミュレータ101は、上記差分値が最も小さくなるような係数値を、近似関数の係数の値に決定してもよい(S205−206)。この場合、S201−204は、係数値の個数分だけ繰り返される。
S204にて比較対象になるデータは、SEM像以外の形状データでもよい。例えば、測定対象物に形成されているラインのライン間距離を用いてもよい。SEM像そのものの代わりに、SEM像のピークの高さや幅やこれらの比、又はSEM像の「山」と「谷」のデータを用いたコントラスト比を用いてもよい。これらの場合、S203では、これらの形状データを得るための計算が行われる。
(第3実施例)
第1実施例では、計算により得られた電位分布を利用して、電子散乱軌道を計算した。一方、第3実施例では、予め用意しておいた電位分布の実測データを利用して、電子散乱軌道を計算する。これにより、第3実施例では、SEMシミュレーションの実行時間を大幅に短縮する事ができる。電位測定方法の例としては、SEM装置においてサンプル表面電位とフォーカス値との間に相関がある事を利用した電位測定方法や、KFMを利用した表面電位測定方法や、静電容量センサを利用した電位測定方法が挙げられる。
図14は、本実施例のSEMシミュレーションに関するフローチャート図である。
先ず、シミュレーション領域生成部122が、シミュレーション領域を設定し、シミュレーション領域に計算メッシュを設定する(S301)。図2のS101と同様である。
次に、電位分布計算部125が、電位分布の実測データを、当該実測データが保存されている保存場所から取得する(S302)。当該実測データは、本SEMシミュレーションの測定対象物に関する電位分布測定で得られた実測データである。即ち、当該実測データは、当該対象物への電子ビーム照射により当該対象物内に生じた電位分布を実測する事で得られた実測データである。当該実測データが保存されている保存場所はここでは、図1のデータベース部114である。
次に、電位分布計算部125が、上記シミュレーション領域への電子ビーム照射により上記シミュレーション領域内に生じる電位分布として、上記保存場所から取得された上記実測データを設定する(S303)。
次に、電子軌道計算部124が、上記シミュレーション領域への電子ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、上記保存場所から取得された上記実測データを上記シミュレーション領域内の電位分布とする設定の下、モンテカルロ計算により計算する(S304)。
なお、第1乃至第3実施例のSEMシミュレータ101により実行されるSEMシミュレーション処理は例えば、コンピュータプログラム(電荷軌道計算プログラム)によって実現可能である。当該プログラムは例えば、SEMシミュレータ101内のストレージに格納され、SEMシミュレータ101内のプロセッサで実行される。
SEMシミュレータの機能ブロック図である。 SEMシミュレーションに関するフローチャート図である。 シミュレーション領域について説明するための図である。 セグメント領域について説明するための図である。 電子軌道計算について説明するための図である。 電位分布の近似関数のグラフの例である。 時間t=aにおける電位分布について説明するための図である。 時間t=2aにおける電位分布について説明するための図である。 時間t=3aにおける電位分布について説明するための図である。 時間t=4aにおける電位分布について説明するための図である。 時間t=5aにおける電位分布について説明するための図である。 SEMシミュレーションで得られるSEM像の例である。 対象物の設計パターンの例である。 3次元の計算メッシュについて説明するための図である。 セグメント形成方法の変形例について説明するための図である。 セグメント形成方法の変形例について説明するための図である。 セグメント形成方法の変形例について説明するための図である。 セグメント形成方法の変形例について説明するための図である。 セグメント形成方法の変形例について説明するための図である。 セグメント形成方法の変形例について説明するための図である。 セグメント形成方法の変形例について説明するための図である。 セグメント形成方法の変形例について説明するための図である。 第2実施例に関するフローチャート図である。 SEM像の画像マッチングについて説明するための図である。 第3実施例に関するフローチャート図である。
符号の説明
101 SEMシミュレータ
111 演算部
112 ユーザインタフェース部
113 記録部
114 データベース部
121 パラメータファイル生成部
122 シミュレーション領域生成部
123 セグメント領域生成部
124 電子軌道計算部
125 電位分布計算部

Claims (5)

  1. 対象物への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、シミュレーションにより計算する電荷軌道計算方法であって、
    前記対象物の存在領域に相当するシミュレーション領域を設定し、
    前記シミュレーション領域を複数のセグメント領域に分割し、
    所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道をモンテカルロ計算により計算し、
    前記所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電荷分布を、前記モンテカルロ計算に基づいて計算し、
    前記所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電位分布を、前記電荷分布に基づいて計算し、
    前記電位分布又は前記電荷分布に基づいて、前記電位分布又は前記電荷分布の近似関数の関数値を算出し、
    前記所定のセグメント領域外への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電位分布を、前記近似関数の関数値に基づいて計算し、
    前記所定のセグメント領域外への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、前記近似関数の関数値に基づいて計算された前記電位分布に基づいて、モンテカルロ計算により計算することを特徴とする電荷軌道計算方法。
  2. 前記近似関数の関数値は、前記近似関数を含む微分方程式又は前記近似関数の関数式を利用して算出されることを特徴とする請求項1に記載の電荷軌道計算方法。
  3. 前記近似関数の係数の値を仮設定して前記電荷軌道計算方法を実行し、
    前記電荷軌道計算方法の実行結果に基づいて、前記対象物の形状に関する計算を行い、
    前記計算により得られた前記対象物の形状データと予め得られていた前記対象物の形状データとを比較し、
    前記形状データ同士の比較結果に基づいて、前記近似関数の係数の値を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の電荷軌道計算方法。
  4. 対象物への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、シミュレーションにより計算する電荷軌道計算方法であって、
    前記対象物の存在領域に相当するシミュレーション領域を設定し、
    前記対象物への荷電ビーム照射により前記対象物内に生じる電位分布の実測データを、当該実測データが保存されている保存場所から取得し、
    前記シミュレーション領域への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電位分布として、前記保存場所から取得された前記実測データを設定し、
    前記シミュレーション領域への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、前記保存場所から取得された前記実測データを前記シミュレーション領域内の電位分布とする設定の下、モンテカルロ計算により計算することを特徴とする電荷軌道計算方法。
  5. 対象物への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、シミュレーションにより計算する電荷軌道計算システムであって、
    前記対象物の存在領域に相当するシミュレーション領域を設定する領域設定部と、
    前記シミュレーション領域を複数のセグメント領域に分割する領域分割部と、
    所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道をモンテカルロ計算により計算する電荷軌道計算部と、
    前記所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電荷分布を、前記モンテカルロ計算に基づいて計算する電荷分布計算部と、
    前記所定のセグメント領域内への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電位分布を、前記電荷分布に基づいて計算する電位分布計算部と、
    前記電位分布又は前記電荷分布に基づいて、前記電位分布又は前記電荷分布の近似関数の関数値を算出する近似関数処理部と、
    前記所定のセグメント領域外への荷電ビーム照射により前記シミュレーション領域内に生じる電位分布を、前記近似関数の関数値に基づいて計算する電位分布近似部と、
    前記所定のセグメント領域外への荷電ビーム照射に伴う電荷散乱の散乱軌道を、前記近似関数の関数値に基づいて計算された前記電位分布に基づいて、モンテカルロ計算により計算する電荷軌道近似部とを具備することを特徴とする電荷軌道計算システム。
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