JP2008195326A - 車両の操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 商品性の低下を抑えつつ、大きなチルト作動が可能な操舵装置を提供すること。
【解決手段】 第2操舵軸122と第3操舵軸123とを連結するユニバーサルジョイント14は、第3操舵軸123に取り付けられた板バネ15によって軸回り方向の回転位置が所定の回転位置となるように付勢力を受けている。したがって、この所定の回転位置を、第3操舵軸123に対して第2操舵軸122が所定角度以上の大きな角度で揺動(チルト作動)することができるような回転位置にすることにより、大きくチルト作動することができる。また、このとき第1電磁クラッチ13を遮断状態とすることにより、ユニバーサルジョイント14が板バネ15の付勢力を受けて回転しても操舵ハンドル11は回転しない。したがって、商品性の低下を抑えつつも、大きくチルト作動することが可能な操舵装置を提供することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 第2操舵軸122と第3操舵軸123とを連結するユニバーサルジョイント14は、第3操舵軸123に取り付けられた板バネ15によって軸回り方向の回転位置が所定の回転位置となるように付勢力を受けている。したがって、この所定の回転位置を、第3操舵軸123に対して第2操舵軸122が所定角度以上の大きな角度で揺動(チルト作動)することができるような回転位置にすることにより、大きくチルト作動することができる。また、このとき第1電磁クラッチ13を遮断状態とすることにより、ユニバーサルジョイント14が板バネ15の付勢力を受けて回転しても操舵ハンドル11は回転しない。したがって、商品性の低下を抑えつつも、大きくチルト作動することが可能な操舵装置を提供することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両の操舵装置に係り、特に、操舵ハンドルに連結した操舵軸を大きくチルト作動させることが可能な操舵装置に関する。
乗降性の向上や盗難防止を目的として、操舵ハンドルおよびこの操舵ハンドルに連結した操舵軸を大きくチルト作動(チルトアゥエイ)させる操舵装置が提案されている。また、このような大きなチルト作動を実現するために、ユニバーサルジョイント等の自在継手に操舵軸を連結し、このユニバーサルジョイントを揺動中心としてチルト作動させる構造も提案されている。
特許文献1には、操舵軸をユニバーサルジョイント(カルダンジョイント)に連結し、このユニバーサルジョイントを揺動中心として操舵軸を通常(運転時用)のチルト調整範囲を超えた角度までチルト作動させ得る構造とした操舵装置が記載されている。この特許文献1に記載の発明は、電動モータ(例えば電動パワーステアリング装置に用いられる電動モータ)などによってユニバーサルジョイントを強制的に回転させることによりユニバーサルジョイントが最大の揺動角度で揺動できる回転位置にしてからチルト作動を行うように操舵装置を構成し、確実に操舵軸を大きくチルト作動させることができる操舵装置を提案している。
特開2005−254884号公報
特許文献1に記載の操舵装置は、電動モータによってユニバーサルジョイントを最大の揺動角度で揺動できる回転位置に回転させることによって、操舵軸の大幅なチルト作動を可能とさせているが、このとき電動モータの駆動によりユニバーサルジョイントとともに操舵軸に連結した操舵ハンドルも回転してしまう。このため意図せぬ操舵ハンドルの挙動に対してドライバーが不快感を覚えるなどの商品性の低下につながるという問題がある。したがって、本発明は、このような商品性の低下を抑えつつ、大きなチルト作動が可能な操舵装置を提供することを技術的課題とする。
上記課題を達成するために、本発明の特徴は、操舵ハンドルに連結し、操舵ハンドルの操舵操作により回転する第1操舵軸と、前記第1操舵軸に連結可能に配置された第2操舵軸と、前記第1操舵軸と前記第2操舵軸との間に介挿され、前記第1操舵軸と前記第2操舵軸とが連結された連結状態と前記第1操舵軸と前記第2操舵軸との連結が遮断された遮断状態とを切り換え可能な第1連結遮断装置と、転舵輪を転舵するための駆動力を発生する転舵アクチュエータと、前記転舵アクチュエータに連結可能に配置され、前記転舵アクチュエータの駆動力が伝達されることにより回転する第3操舵軸と、前記第2操舵軸と前記第3操舵軸との間に設けられ、前記第2操舵軸と前記第3操舵軸との間のトルク伝達が可能となるように回転可能であり、且つ前記第2操舵軸が前記第3操舵軸に対して揺動可能となるように前記第2操舵軸と前記第3操舵軸とを連結する連結部材と、前記第3操舵軸と前記転舵アクチュエータとの間に介挿され、前記第3操舵軸と前記転舵アクチュエータとが連結された連結状態と前記第3操舵軸と前記転舵アクチュエータとの連結が遮断された遮断状態とを切り換え可能な第2連結遮断装置と、前記連結部材の回転位置が所定の回転位置となるように前記連結部材を付勢する付勢部材と、を備える車両の操舵装置としたことにある。この場合、上記操舵装置はさらに、前記第1連結遮断装置と前記第2連結遮断装置の連結状態と遮断状態との切り換えを制御する制御手段を備えるのがよい。また、前記所定の回転位置は、前記第3操舵軸に対して前記第2操舵軸が所定角度以上揺動可能となる回転位置であるのがよい。さらに、前記所定の回転位置は、前記第3操舵軸に対する前記第2操舵軸の揺動角度が最大となる回転位置であるのがよい。
上記発明によれば、第2操舵軸と第3操舵軸とを連結する連結部材は、第2操舵軸または第3操舵軸からの回転を受けて自身も回転して相手側の軸部材に回転トルクを伝達する。このような連結部材が、付勢部材によって軸回り方向の回転位置が所定の回転位置となるように付勢力を受けている。したがって、第1操舵軸と第2操舵軸との連結・遮断状態を切り換える第1連結遮断装置および、転舵アクチュエータと第3操舵軸との連結・遮断状態を切り換える第2連結遮断装置をともに遮断状態として、第2操舵軸、連結部材および第3操舵軸からなる軸部材を操舵ハンドルにも転舵アクチュエータにも連結されていない状態、つまりフリーの状態(回転可能な状態)とすることにより、付勢部材の付勢力によって連結部材の回転位置が所定の回転位置となる。よって、この所定の回転位置を、第3操舵軸に対して第2操舵軸が所定角度以上(この所定角度は車両の構造やユーザーのニーズによって任意に設定できる)の大きな角度で揺動することができるような回転位置、より好ましくは第3操舵軸に対する第2操舵軸の揺動角度が最大となる回転位置とすることにより、フリーの状態(回転可能な状態)において連結部材の回転位置が付勢力により上記所定の回転位置となり、第2操舵軸を第3操舵軸に対して大きく揺動させることができる。このため第1操舵軸および第2操舵軸を大きくチルト作動することができる。また、このフリーの状態においては第1連結遮断装置が遮断状態であるので、連結部材が付勢部材の付勢力を受けて回転してもこの回転が第1操舵軸および第1操舵軸に連結する操舵ハンドルには伝わらず、操舵ハンドルが回転することはない。したがって、商品性の低下を抑えつつも、大きくチルト作動することが可能な操舵装置を提供することができる。
上記連結部材は、その回転位置が付勢部材の付勢力によって上記所定の回転位置とされているときに第2操舵軸が第3操舵軸に対して所定方向に揺動可能となるように第2操舵軸と第3操舵軸とを連結するものであってもよいし、いわゆるユニバーサルジョイントと呼ばれる自在継手のように連結部材の回転位置にかかわらず第2操舵軸が第3操舵軸に対して揺動可能となるように第2操舵軸と第3操舵軸とを連結するものであってもよい。第2操舵軸は連結部材を揺動中心として揺動可能であればよい。また、上記所定の回転位置は、第1操舵軸および第2操舵軸がチルトする方向と、連結部材が大きく揺動することができる方向とが一致するような回転位置であるのがよい。付勢部材によりこのような回転位置に連結部材を配置させることによって、連結部材が大きく揺動する方向とチルト方向とが一致するため、第3操舵軸に対して第2操舵軸が所定角度以上の大きな揺動をすることが可能となり、第1操舵軸および第2操舵軸をチルト方向(揺動方向)に大きく揺動することができる。
連結部材として適用可能であるユニバーサルジョイントは、2つの軸間に動力を伝達するために用いられるカップリング装置である。具体的構成の一例としては、一対のヨークアームを持つ2つのヨークと十字状に直交する4本のスパイダーアームを持つ十字ピンを備え、対向するスパイダーアームにそれぞれのヨークを連結して、十字ピンを介して2つのヨークを交差状に連結した構成とされる。このような構造のユニバーサルジョイントを採用した場合には、ユニバーサルジョイントの回転位置にかかわらず一方のヨークが他方のヨークに対して十字ピンを揺動中心として揺動可能であるが、回転位置によってはヨークの干渉などによって揺動角度が小さくなる場合がある。このような場合に本発明を適用し、付勢部材の付勢力によって連結部材の回転位置を第3操舵軸に対する第2操舵軸の揺動角度が所定の角度以上となる回転位置とすることによって、好ましくは連結部材が所定の角度以上に大きく(または最大に)揺動する揺動方向とチルト方向とが一致するような回転位置とすることによって、第1操舵軸および第2操舵軸を大きくチルト作動することができる。
また、上記第1連結遮断装置としては、入力側部材と、出力側部材と、クラッチ部材とを備え、クラッチ部材の作動によって入力側部材と出力側部材とが連結された連結状態とその連結が遮断された遮断状態とを切り換えるような構成とすることができる。また、クラッチ部材の作動を電磁力により行う電磁クラッチが好適に適用できる。なお、上記第1連結遮断装置は、第1操舵軸と第2操舵軸とのトルク伝達における連結状態と遮断状態を切り換えるものであり、トルク伝達以外の力が第1操舵軸または第2操舵軸に作用した場合には、その力を相手側の軸部材に伝達してもよい。したがって、チルト作動時に例えば第1操舵軸にチルト方向に揺動する力が作用した場合、第1連結遮断装置はこの力を第2操作軸に伝達してもよく、その結果、第1操舵軸、第1連結遮断装置および第2操舵軸が一体としてチルト作動する。
上記付勢部材は、連結部材を付勢することができれば必ずしも連結部材に取り付ける必要はない。例えば連結部材に連結している第2操舵軸や第3操舵軸に付勢部材を取り付けておき、第2操舵軸や第3操舵軸を介して付勢力を連結部材に伝達するように構成してもよい。また、連結部材が付勢部材により付勢される目標位置である所定の回転位置は、連結部材の1回転あたりに一つだけ存在する回転位置でもよいし、複数存在する回転位置でもよい。特に、連結部材として上記のようなユニバーサルジョイントを用いた場合は、1回転あたり90°間隔で第3操舵軸に対して第2操舵軸が大きく揺動できる方向が4つ存在するので、この場合、付勢部材は、ユニバーサルジョイントが大きく揺動できる4つの方向がチルト方向となるような回転位置にユニバーサルジョイントを付勢すればよい。
また、上記付勢部材は、例えばスプリングのように構成して連結部材または第2操舵軸あるいは第3操舵軸にその一端を直接連結し、連結部材が回転することにより引っ張られて弾性変形し、その反発力を付勢力とするものでもよい。また、付勢部材は、例えば板バネのように弾性力を発生する部分を有する弾性部材で構成し、弾性力を発生する部分を連結部材または第2操舵軸あるいは第3操舵軸に接触させ、連結部材が回転することにより接触部分が変形してその復元力を付勢力とするものでもよい。この場合、連結部材は回転により付勢部材の接触部分を変形させるものであるから、回転軸に垂直な断面が非円形、好ましくは多角形、より好ましくは正多角形、さらに好ましくは正方形の異形断面を有するものであるのがよい。また、複数の付勢部材を用いてそれぞれの付勢部材から受ける付勢力のつりあいが取れた位置を上記所定の回転位置としてもよい。この場合、付勢力のつりあいが取れていない回転位置に連結部材が回転すると、つりあいが取れる位置に向かうように付勢力を生じるように付勢部材を構成するとよい。また、付勢部材は、連結部材の回転位置が上記所定の回転位置であるときには付勢力が連結部材に作用せず、連結部材の回転位置が上記所定の回転位置ではないときに、連結部材の回転位置が上記所定の回転位置となるように付勢力を連結部材に作用するものであってもよい。
また、連結部材の上記所定の回転位置が1回転あたりに複数存在する場合は、連結部材の断面形状を多角形形状、好ましくは正多角形形状、より好ましくは正方形とし、且つ連結部材の各側面に板バネのような弾性部材を付勢部材として接触し、それぞれの弾性部材の付勢力により連結部材の回転位置が上記複数の所定の回転位置のいずれかとなるように付勢するような構成とするのがよい。このような構成とすることにより連結部材の回転位置が常に複数の上記所定の回転位置のいずれかとなるように、付勢部材によって連結部材が付勢される。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る車両の操舵装置の概略図である。
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る車両の操舵装置の概略図である。
この車両の操舵装置1は、ドライバーによって操舵操作される操舵操作装置10と、転舵輪としての左右前輪FW1,FW2をドライバーによる操舵操作装置10の操舵操作に応じて転舵する転舵装置30とを備えており、操舵操作装置10と転舵装置30とを機械的に分離したステアバイワイヤ方式を採用している。操舵操作装置10は、ドライバーによって操舵操作される操作部としての操舵ハンドル11と、操舵入力軸12を備えている。操舵入力軸12は、第1操舵軸121と、第2操舵軸122と、第3操舵軸123とを備えて構成されている。第1操舵軸121は操舵ハンドル11に連結し、操舵ハンドル11の操舵操作(回動操作)により回転する。第1操舵軸121には、操舵角センサ41、操舵反力用電動モータ42および減速機構43が組み付けられている。操舵角センサ41は第1操舵軸121の基準位置からの回転角度を検出し、出力する。第1操舵軸121は操舵ハンドル11の操舵操作量に応じて回転するので、操舵角センサ41は操舵ハンドル11の基準位置(例えば操舵ハンドル11の中立位置)からの操舵角θを検出していることになる。操舵反力用電動モータ42は、減速機構43を介して第1操舵軸121に軸線回りの回転トルクを与える。操舵反力用電動モータ42から与えられる回転トルクは、ドライバーが操舵ハンドル11を操舵操作する際における操舵反力として作用し、この操舵反力によってドライバーは操舵ハンドル11を操舵操作するときに適度な操舵感を得る。
第1操舵軸121の一端(操舵ハンドル11が連結されている端とは反対側の端)は、第1電磁クラッチ13に接続されている。第1電磁クラッチ13は、入力軸131と、出力軸132と、入力軸131と出力軸132とを連結または遮断するためのクラッチ部133を備え、これらが一体としてハウジング134に収容された公知のクラッチ部材であり、電磁力によってクラッチ部133が作動することにより、入力軸131と出力軸132との連結状態と遮断状態を切り換えるものである。上記第1操舵軸121の一端はこの第1電磁クラッチ13の入力軸131に接続されている。また、第1電磁クラッチ13の出力軸132は第2操舵軸122に連結している。したがって、第1電磁クラッチ13は、第1操舵軸121と第2操舵軸122とを連結して回転トルクが伝達可能となる連結状態と、第1操舵軸121と第2操舵軸122との連結を遮断して回転トルクの伝達が不能となる遮断状態とを切り換える連結遮断装置として機能する。
第2操舵軸122は上述のように一端が第1電磁クラッチ13の出力軸132に連結していて、第1操舵軸121に連結可能に配置されている。また第2操舵軸122の他端はユニバーサルジョイント14に連結している。ユニバーサルジョイント14は、第1ヨーク141と、第2ヨーク142と、これら第1ヨーク141および第2ヨーク142を連結する十字ピン143を備える公知の自在継手であり、第1ヨーク141から入力される回転トルクは第2ヨーク142に伝達されるとともに、第1ヨーク141は十字ピン143を揺動中心として第2ヨーク142に対して自在方向に揺動可能とされる。第2操舵軸122の他端は、このユニバーサルジョイント14の第1ヨーク141に接続している。また、ユニバーサルジョイント14の第2ヨーク142は、第3操舵軸123の一端に連結している。したがって、ユニバーサルジョイント14は、第2操舵軸122と第3操舵軸123との間に設けられ、第2操舵軸122と第3操舵軸123との間のトルク伝達が可能となるように回転可能であり、且つ第2操舵軸122が第3操舵軸123に対して揺動可能となるように第2操舵軸122を第3操舵軸123に連結する連結部材として機能する。本実施形態の操舵装置1は、このユニバーサルジョイント14を揺動中心として、第1操舵軸121、第2操舵軸122および操舵ハンドル11が一体的に揺動することにより、所定方向にチルト作動することができるようになっている。
ユニバーサルジョイント14が上記した構造である場合、ユニバーサルジョイント14はその揺動方向によって揺動できる角度が小さい場合と大きい場合とが存在する。具体的には、十字ピン143を構成する十字状に伸びた4本のスパイダーアームの軸回りに第1ヨーク141が揺動する場合には第1ヨーク141は第2ヨーク142に対して大きく揺動することが可能であるが、スパイダーアームの軸回り方向から傾いた方向に第1ヨーク141が揺動する場合には、ヨーク同士の干渉によって揺動角度が制限される。第1ヨーク141が第2ヨーク142に対して大きく揺動することができる方向(以下、この方向を大揺動方向という)は、直交する4つのスパイダーアームのそれぞれの軸回りに揺動する方向であり、これらの方向は、ユニバーサルジョイントの軸回りに90°間隔で直交する。この4つの方向に揺動することにより、ユニバーサルジョイント14の第1ヨーク141に連結した第2操舵軸122は、第2ヨーク142に連結した第3操舵軸123に対して大きく揺動可能となる。したがって、大揺動方向とチルト方向とを一致させることによって、第1操舵軸121および第2操舵軸122を大きくチルト作動させることができる。
図に示すように、第3操舵軸123の側周には付勢部材としての板バネ15が取り付けられている。この板バネ15は、車体側に固定されたリテーナRTと第3操舵軸123との間に介挿されており、変形した場合に第3操舵軸123に復元力としての付勢力を付与する。図2は、第3操舵軸123と板バネ15との関係を示す図であり、図1におけるA−A断面図である。図2に示すように、本実施形態において第3操舵軸123は回転軸に垂直な断面形状が略四角形(略正方形)とされている。また、この第3操舵軸123は車体に固定された中空四角柱形状のリテーナRTの内壁で囲われた空間内に配置しており、このリテーナRTの内壁で囲われた空間の断面形状も図2に示すように略四角形形状を呈している。
本実施形態では、4つの板バネ15がそれぞれリテーナRTの4つの内壁面に固定されている。4つの板バネ15はそれぞれほぼ同一形状であり、それぞれの一端部15aおよび他端部15bがリテーナRTの各内壁面に固定される。各板バネ15はその中央部分に第3操舵軸123に向かって凸となる円弧状の面15cが形成されている。この円弧状面15cは金属で形成され、変形すると復元しようとして復元力を発揮する。そして、板バネ15は円弧状面15cの頭頂部がそれに対面する第3操舵軸123の側壁に接触した状態を保って第3操舵軸123に取り付けられている。各板バネ15は、図2に示す状態、つまり円弧状面15cの頭頂部が第3操舵軸123のそれぞれの側壁に接している状態が自然状態とされる。このため図2に示す状態では板バネ15は弾性力を発生していない。なお、板バネ15は図2に示す状態で弾性力を発生していてもよいが、この場合はそれぞれの板バネ15が発生する弾性力が相殺されて第3操舵軸123にはトータルの付勢力が作用していない状態とされる。各板バネ15は、それぞれの端部同士を連結して一つの板バネで構成してもよい。
図3は、図2と同様、図1におけるA−A断面図であるが、板バネ15から第3操舵軸123に付勢力が作用している状態を示す図である。図3に示す第3操舵軸123の回転位置は、図2に示す第3操舵軸123の回転位置から所定量回転した位置であり、第3操舵軸123の角部が板バネ15の円弧状面15cを押圧し、この押圧力によって板バネ15の円弧状面15cは変形される。この変形により円弧状面15cが復元力(弾性力)を発揮し、この復元力が第3操舵軸123に図の矢印で示すように作用する。この復元力は4つの板バネ15から同時に第3操舵軸123に作用し、且つ、対向する板バネ15からの復元力同士が偶力となるので、第3操舵軸123には図において矢印で示す反時計回り方向の付勢力を4つの板バネ15から受けることになる。よって、第3操舵軸123が回転可能である場合には、上記の板バネ15からの付勢力によって第3操舵軸123が回転し、第3操舵軸123の回転位置が図2に示す回転位置となる。これに伴い第3操舵軸123に連結したユニバーサルジョイント14も所定の回転位置となる。すなわち、板バネ15は、第3操舵軸123に連結したユニバーサルジョイント14が所定の回転位置となるように第3操舵軸123を介してユニバーサルジョイント14を付勢する付勢部材である。
本実施形態においては、図2に示す状態における第3操舵軸123の回転位置、つまり、第3操舵軸123が4つの板バネ15から受ける付勢力が作用しない回転位置、または作用してもつりあいが取れて実質的に第3操舵軸123が4つの板バネ15から付勢力を受けていない回転位置が、第3操舵軸123の1回転あたりに4つ存在する。つまり、図2に示す第3操舵軸123の回転位置と、図2に示す回転位置から第3操舵軸123を90°時計周り方向に回転した回転位置と、図2に示す回転位置から第3操舵軸123を180°時計周り方向に回転した回転位置と、図2に示す回転位置から第3操舵軸123を270°時計周り方向に回転した回転位置が、4つの板バネ15から受ける付勢力が第3操舵軸123に作用しない回転位置である。本実施形態では、第3操舵軸123の回転位置がこの4つの回転位置となったときには、ユニバーサルジョイント14の回転位置が、ユニバーサルジョイント14の上記した4つの大揺動方向と第1操舵軸121および第2操舵軸122のチルト方向とが一致するような回転位置となるように、第3操舵軸123とユニバーサルジョイント14とが連結されている。つまり、第3操舵軸123が図2に示す回転位置か、または図2に示す状態から90°、180°、270°だけ第3操舵軸123を回転させた回転位置である場合には、ユニバーサルジョイント14の第1ヨーク141に連結した第2操舵軸122が第2ヨーク142に連結した第3操舵軸123に対して大きく揺動可能であり、これにより、第1操舵軸121および第2操舵軸122が所定方向に大きくチルト作動することができる。
上記した第1操舵軸121、第2操舵軸122および第3操舵軸123は、図1に示すように同軸上に連結されて操舵入力軸12を形成しており、ドライバーによる操舵ハンドル11の操舵操作によってこれらが軸回りに回転する。このとき第1電磁クラッチ13が連結状態である場合には、操舵ハンドル11の操舵操作によって第1操舵軸121、第2操舵軸122および第3操舵軸123が全て同軸回転し、一方第1電磁クラッチ13が遮断状態である場合には、操舵ハンドル11の操舵操作によって第1操舵軸121のみが回転する。
図1に示すように、第3操舵軸123の一端(ユニバーサルジョイント14が連結されている側とは反対側の端)にはケーブル44の一端が接続されている。このケーブル44は第3操舵軸123の回転を受けて回転する。ケーブル44の他端は転舵装置30に接続されている。
転舵装置30は、ラックバー31と、転舵用電動モータ32と、ねじ送り機構33を備えている。ラックバー31は車両の左右方向に延びて配置されており、その両端には図示省略したタイロッドおよびナックルアームを介して左右前輪FW1,FW2が転舵可能に接続されている。左右前輪FW1,FW2はラックバー31の軸線方向の変位により左右に転舵される。転舵用電動モータ32はラックバー31の外周に図示しないハウジングに収容された状態で組み付けられている。転舵用電動モータ32の回転は、ねじ送り機構33により減速されるとともにラックバー31の軸線方向の変位に変換される。このラックバー31の軸線方向の変位により転舵輪である左右前輪FW1,FW2が転舵される。したがって、転舵用電動モータ32は、転舵輪を転舵するための駆動力を発生する転舵アクチュエータに相当する。
また、転舵装置30は、軸線回りに回転可能な操舵出力軸34も有している。操舵出力軸34の下端にはピニオンギヤ34aが固定されており、同ピニオンギヤはラックバー31に設けたラック歯31aに噛み合ってラックアンドピニオン機構を構成する。したがって、操舵出力軸34は、ラックバー31およびねじ送り機構33を介して転舵用電動モータ32に連結されていることになり、転舵用電動モータ32が回転するとその回転力によって操舵出力軸34も回転する。さらに、転舵装置30には、転舵角センサ35が取り付けられている。この転舵角センサ35はラックバー31のハウジング(図示省略)に組み付けられて、ラックバー31の基準位置からの軸線方向の変位量を検出して出力する。なお、この転舵角センサ35は、操舵出力軸34に組み付けられて、同出力軸34の中立位置からの回転角を検出してもよい。ラックバー31の基準位置からの軸線方向の変位量や、操舵出力軸34の中立位置からの回転角は、転舵輪である左右前輪FW1,FW2の基準位置(例えば車輪の中立位置)からの転舵角に応じて変化するので、転舵角センサ35は左右前輪FW1,FW2の転舵角δを検出し、出力していることになる。
操舵出力軸34の上端には第2電磁クラッチ16が連結している。この第2電磁クラッチ16も上述の第1電磁クラッチ13と同様に、入力軸161と、出力軸162と、クラッチ部163を有しており、これらが一体的にハウジング164に収納されている。また、入力軸161がケーブル44に接続され、出力軸162が操舵出力軸34に接続されている。そして、クラッチ部163が作動して入力軸161と出力軸162とが連結されると、ケーブル44と操舵出力軸34が連結されて両者間のトルク伝達が可能な連結状態となり、入力軸161と出力軸162との連通が遮断されるとケーブル44と操舵出力軸34との連結が遮断されて両者間でのトルク伝達が不能な遮断状態となる。ケーブル44は第3操舵軸123に連結し、また操舵出力軸34はラックバー31およびねじ送り機構33を介して転舵用電動モータ32に連結しているから、この第2電磁クラッチ16は、第3操舵軸123と転舵用電動モータ32との間に介挿され、第3操舵軸123と転舵用電動モータ32とが連結されて転舵用電動モータ32の回転トルクが第3操舵軸123に伝達可能となる連結状態と、第3操舵軸123と転舵用電動モータ32との連結が遮断されて転舵用電動モータ32の回転トルクが第3操舵軸123に伝達不能となる遮断状態とを切り換える連結遮断装置に相当する。
また、本実施形態の操舵装置1は制御ユニット50を備えている。この制御ユニット50は、CPU,ROM,RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品とする。制御ユニット50は、操舵角センサ41、転舵角センサ35などの各種センサからの検出情報を入力する。制御ユニット50には上記の他に車速センサからの車速や、操舵トルクセンサからの操舵トルクが入力されてもよい。そして、制御ユニット50は、入力された情報を基に、操舵反力用電動モータ42、転舵用電動モータ32、第1電磁クラッチ13、第2電磁クラッチ16などの駆動部を、図示しない駆動回路を介して駆動制御する。
上記構成の操舵装置1において、操舵装置1が正常に作動している場合、車両走行中は、第1電磁クラッチ13および第2電磁クラッチ16は共に遮断状態となるように制御ユニット50により両クラッチ13,16の作動が制御されている。したがって、操舵ハンドル11の操舵操作は第1操舵軸121に伝達されるが、第2操舵軸122や第3操舵軸123には伝達されない。通常の運転中、操舵角センサ41にて検出される操舵角θなどが制御ユニット50に入力され、これらの入力情報から制御ユニット50は左右前輪FW1、FW2が操舵ハンドル11の操舵操作量に応じて転舵するように、転舵用電動モータ32に適切な駆動制御指令を出力する。これにより転舵用電動モータ32が駆動し、転舵用電動モータ32の回転駆動力がねじ送り機構33を介してラックバー31の軸力に変換されてラックバー31が軸方向移動し、左右前輪FW1,FW2の転舵が実行される。またこれと同時に制御ユニット50は操舵反力用電動モータ42に駆動指令を出力する。これを受けて操舵反力用電動モータ42は操舵トルクに対抗する反力を発生する。この反力によりドライバーは操舵ハンドル11から適度な操舵感を得る。
上述のように操舵装置1が正常な場合の車両走行時は第1電磁クラッチ13および第2電磁クラッチ16はともに遮断状態であるので、ドライバーによる操舵ハンドル11の操舵操作は第1電磁クラッチ13と第2電磁クラッチ16との間に配設されている第2操舵軸122、ユニバーサルジョイント14、第3操舵軸123およびケーブル44には伝達されない。したがって、操舵ハンドル11の操舵操作は制御ユニット50を介した電気的な処理により転舵装置30に伝達されて、転舵装置30が駆動する。一方、操舵操作装置10に異常が生じたときは、上記の電気的な処理により転舵装置30に操舵ハンドル11の操舵操作量を伝えるのではなく、機械的連結により操舵ハンドル11の操舵操作量を直接転舵装置30に伝えるようにする。このため異常時には第1電磁クラッチ13および第2電磁クラッチ16を共に連結状態とする。これにより、第1電磁クラッチ13を介して第1操舵軸121と第2操舵軸122が連結されるとともに、第2電磁クラッチ16を介してケーブル44および第3操舵軸123と操舵出力軸34とが連結される。このため、操舵ハンドル11の回転は第1操舵軸121、第1電磁クラッチ13、第2操舵軸122、ユニバーサルジョイント14、第3操舵軸123、ケーブル44、第2電磁クラッチ16を介して転舵装置30(操舵出力軸34)に機械的に伝達され、この機械的な伝達により転舵装置30が作動して左右前輪FW1,FW2が転舵される。
操舵ハンドル11の操舵操作が転舵装置30に機械的に伝達される場合は、操舵ハンドル11の操舵操作により第1操舵軸121が回転してこの回転が第1電磁クラッチ13を介して第2操舵軸122に、さらにユニバーサルジョイント14を介して第3操舵軸123に伝達される。このため操舵ハンドル11の操舵操作に伴って第3操舵軸123が回転する。ここで、図2および図3に示すように第3操舵軸123には板バネ15が取り付けられているので、第3操舵軸123が回転することにより板バネ15が変形して復元力を発揮し、この復元力が第3操舵軸123に作用する。この復元力は、第3操舵軸123を図2に示した回転位置および図2に示した回転位置から90°、180°、270°回転した回転位置に留めようとして第3操舵軸123に働くため、これらの回転位置から離れる方向への第3操舵軸123の回転に対しては抵抗力として働き、近づく方向への第3操舵軸123の回転に対してはアシスト力として働く。したがって、操舵ハンドル11の操舵操作に伴って板バネ15の付勢力が抵抗力として働いたりアシスト力として働いたりするので、操舵トルクの変動が生じる。しかし、上述のように第3操舵軸123が操舵ハンドル11に連結される場合は異常時であり、この異常時には転舵用電動モータ32による転舵輪の転舵が行われずにドライバーが入力する操舵トルクにより転舵輪を転舵するものであるから、もともと操舵ハンドル11を操舵操作するために必要な操舵トルクは大きいものである。上述のトルク変動は入力すべき操舵トルクに比して小さいため、ドライバーはこのトルク変動を感じないか、または無視し得る程度のトルク変動を感じる。
また、本実施形態の操舵装置1は、車両の停止時に、ユニバーサルジョイント14をチルト中心として、操舵ハンドル11、第1操舵軸121、第1電磁クラッチ13および第2操舵軸122が一体的にチルト作動する。このチルト作動は、運転時における操舵ハンドル11の位置を調整するために行われる通常のチルト作動の他、乗降性や車両空間内の有効利用などを考慮して車両停止時に大きな角度でチルト作動するチルトアゥエイを行うこともできるようにされている。例えば、図1の実線で示す位置が実際の運転中の操舵ハンドル11の位置とした場合、チルトアゥエイ時におけるチルト作動により図の点線で示すように操舵ハンドル11がほぼ垂直になるようにされる。これにより乗降性が良好になるとともに、車両空間内を有効に利用することができる。
このようなチルトアゥエイにおけるチルト作動時には、ユニバーサルジョイント14の第1ヨーク141が第2ヨーク142に対して十字ピン143を中心として大きく揺動するが、ユニバーサルジョイント14は上述のようにその揺動方向によって揺動角度が制限される状態が存在する。この点につき、本実施形態に係る操舵装置1は、第1電磁クラッチ13および第2電磁クラッチ16が遮断状態である正常時には、ユニバーサルジョイント14およびこれに連結する第2操舵軸122および第3操舵軸123は操舵ハンドル11や転舵用電動モータ32に連結しておらず、フリーの状態とされているから、板バネ15の付勢力によって第3操舵軸123の回転位置が図2に示す状態、あるいは図2に示す状態から90°、180°、270°だけ回転した回転位置とされる。第3操舵軸123がこのような回転位置である場合は、上述のように、ユニバーサルジョイント14の回転位置が、ユニバーサルジョイント14の大揺動方向(第3操舵軸123に対して第2操舵軸122が大きく揺動可能となる方向)とチルト方向とが一致するような回転位置とされている。したがって、正常時(つまり第1電磁クラッチ13と第2電磁クラッチ16が遮断状態である時)は、常に大揺動方向とチルト方向とが一致しており、ドライバーはチルトアゥエイ時に操舵ハンドル11、第1操舵軸121および第2操舵軸122を大きくチルト作動させることができる。
また、異常時には第1電磁クラッチ13と第2電磁クラッチ16とを連結状態として操舵ハンドル11と転舵装置30とが機械的に連結している。このため両クラッチ13,16を連結状態のままチルト作動を行う場合は、ユニバーサルジョイント14の回転位置が、ユニバーサルジョイント14の大揺動方向とチルト方向とが一致していない回転位置となっている場合も考えられる。このような場合にチルト作動した場合には、大きくチルト作動することができない。この場合、本実施形態においては、異常時であってチルトアゥエイを行う場合には、制御ユニット50が第1電磁クラッチ13および第2電磁クラッチ16に制御指令を出力し、第1電磁クラッチ13および第2電磁クラッチ16がともに遮断状態とされる。このためユニバーサルジョイント14およびこれに連結する第2操舵軸122および第3操舵軸123がフリーの状態となり、板バネ15の付勢力により第3操舵軸123の回転位置が図2に示す回転位置またはこの回転位置から90°、180°、270°回転した回転位置となる。したがって、ユニバーサルジョイント14の回転位置が、大揺動方向とチルト方向とが一致する回転位置にされるため、第1操舵軸121および第2操舵軸122を大きくチルト作動させることができる。
以上のように、本実施形態では、第3操舵軸123に付勢部材としての板バネ15を取り付けて、ユニバーサルジョイント14の回転位置が所定の回転位置となるように板バネ15がユニバーサルジョイント14を付勢している。したがって、第1電磁クラッチ13および第2電磁クラッチ16を遮断状態としてユニバーサルジョイント14がフリーの状態となっているときに、板バネ15の付勢力によってユニバーサルジョイント14の回転位置を、第3操舵軸123に対して第2操舵軸122が所定角度以上の大きな角度で揺動(チルト作動)することができるような回転位置とすることにより、第1操舵軸121および第2操舵軸122の大きなチルト作動が実現可能となる。また、このとき第1電磁クラッチ13が遮断状態とされるので、ユニバーサルジョイント14が板バネ15の付勢力を受けて回転してもこの回転が第1操舵軸121および操舵ハンドル11には伝わらず、操舵ハンドル11が回転することはない。したがって、商品性の低下を抑えつつも、大きくチルト作動することが可能な操舵装置を提供することができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、板バネ15は第3操舵軸123に取り付けたが、第2操舵軸122に取り付けてもよく、またユニバーサルジョイント14自体に取り付けてもよい。また、本実施形態で用いるユニバーサルジョイント14は1回転あたり4つの大揺動方向を持つものを例示したが、1回転あたり1つ以上の大揺動方向を持つものであれば、本発明を適用できる。さらに、本実施形態では付勢部材として板バネ15を用いた例を説明したが、ユニバーサルジョイント14を所定の回転位置に付勢することができるものであれば、他のバネでもよいし、ゴムなどでもよい。また、本実施形態ではステアバイワイヤ方式を採用した操舵装置について説明したが、操舵操作装置と転舵装置とが常時機械的に連結された通常の操舵装置にも適用できる。この場合には、走行中は第1電磁クラッチおよび第2電磁クラッチを連結状態とし、チルト時のみに両クラッチを遮断状態として付勢部材により連結部材を所定の回転位置にすることで、大きくチルト作動することができる。
1…操舵装置、10…操舵操作装置、11…操舵ハンドル、12…操舵入力軸、121…第1操舵軸、122…第2操舵軸、123…第3操舵軸、13…第1電磁クラッチ(第1連結遮断装置)、14…ユニバーサルジョイント(連結部材)、141…第1ヨーク、142…第2ヨーク、143…十字ピン、15…板バネ(付勢部材)、15a…一端部、15b…他端部、15c…円弧状面、16…第2電磁クラッチ(第2連結遮断装置)、30…転舵装置、32…転舵用電動モータ(転舵アクチュエータ)、34…操舵出力軸、35…転舵角センサ、41…操舵角センサ、42…操舵反力用電動モータ、44…ケーブル、50…制御ユニット
Claims (2)
- 操舵ハンドルに連結し、操舵ハンドルの操舵操作により回転する第1操舵軸と、
前記第1操舵軸に連結可能に配置された第2操舵軸と、
前記第1操舵軸と前記第2操舵軸との間に介挿され、前記第1操舵軸と前記第2操舵軸とが連結された連結状態と前記第1操舵軸と前記第2操舵軸との連結が遮断された遮断状態とを切り換え可能な第1連結遮断装置と、
転舵輪を転舵するための駆動力を発生する転舵アクチュエータと、
前記転舵アクチュエータに連結可能に配置され、前記転舵アクチュエータの駆動力が伝達されることにより回転する第3操舵軸と、
前記第2操舵軸と前記第3操舵軸との間に設けられ、前記第2操舵軸と前記第3操舵軸とのトルク伝達が可能となるように回転可能であり、且つ前記第2操舵軸が前記第3操舵軸に対して揺動可能となるように前記第2操舵軸と前記第3操舵軸とを連結する連結部材と、
前記第3操舵軸と前記転舵アクチュエータとの間に介挿され、前記第3操舵軸と前記転舵アクチュエータとが連結された連結状態と前記第3操舵軸と前記転舵アクチュエータとの連結が遮断された遮断状態とを切り換え可能な第2連結遮断装置と、
前記連結部材の回転位置が所定の回転位置となるように前記連結部材を付勢する付勢部材と、
を備える車両の操舵装置。 - 請求項1に記載の車両の操舵装置において、
前記所定の回転位置は、前記第3操舵軸に対して前記第2操舵軸が所定角度以上揺動可能となる回転位置であることを特徴とする、車両の操舵装置。
Priority Applications (1)
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