JP2010126031A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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JP2010126031A JP2008303901A JP2008303901A JP2010126031A JP 2010126031 A JP2010126031 A JP 2010126031A JP 2008303901 A JP2008303901 A JP 2008303901A JP 2008303901 A JP2008303901 A JP 2008303901A JP 2010126031 A JP2010126031 A JP 2010126031A
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Akihisa Matsushita
晃久 松下
Masao Hirose
正夫 廣瀬
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Abstract

【課題】反力付与電動モータが発生する最大反力(最大出力)を低減させることができ、反力付与電動モータの小型化を図ること。
【解決手段】車両用操舵装置は、回動操舵角θに応じてステアリングホイールに反力(Mt=Mt1+Mt2)を付与する反力付与電動モータおよび反力付与機械機構を備えている。反力付与電動モータは、回動操舵角θが0度から170度(第1設定角度)まで増加するにつれて反力を増加するように制御され回動操舵角θが170度から220度(第2設定角度)までの間にあるときに反力を維持(Tmax一定)するように制御されている(Mt1参照)。反力付与機械機構は、回動操舵角θが0度から170度までの間にあるとき反力を付与せず回動操舵角θが170度から220度まで増加するにつれて反力を増加し回動操舵角θが220度のときにステアリングホイールの回動操舵を規制するように設定されている(Mt2参照)。
【選択図】図4

Description

本発明は、運転者により中立位置から左右に回動操舵可能なステアリングホイールと、このステアリングホイールの回動操舵角に応じて同ステアリングホイールに反力を付与する反力付与電動モータと、前記ステアリングホイールの回動操舵に応じて車輪を転舵する転舵アクチュエータと、この転舵アクチュエータと前記反力付与電動モータの駆動を制御する制御手段を備えたステアバイワイヤ式の車両用操舵装置に関する。
この種の車両用操舵装置は、反力付与電動モータに加えて、ステアリングホイールの回動操舵角に応じて同ステアリングホイールに反力を付与する反力付与機械機構を備えているものがあり、例えば、下記特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されている車両用操舵装置の反力付与機械機構は、弾性圧縮変形によりステアリングホイールに反力を付与する弾性部材を有するとともに、ステアリングホイールに連結されたステアリングシャフトが中立位置のときの弾性部材の支持間隔に対し、ステアリングシャフトを中立位置から右方向に回転させたときの弾性部材の支持間隔変化動作と、ステアリングシャフトを中立位置から左方向に回転させたときの弾性部材の支持間隔動作と、が同じ支持間隔動作となるばね反力発生機構を有している。
特開2004−231063号公報
上記した特許文献1に記載された車両用操舵装置では、ステアリングホイールが運転者により左右に回動操舵されると、左回転および右回転共に弾性部材の支持間隔動作が同じ支持間隔動作となり、左回転および右回転共に弾性部材が弾性圧縮変形される。このため、弾性部材の劣化により左右回転方向の反力特性が変わることがなく、運転者は長期間に渡って左回転および右回転共に同一の反力特性を得ることが可能である。
ところで、上記特許文献1に記載されている車両用操舵装置では、ステアリングホイールの回動操舵角をそれ以上に大きくすることができない最大操舵状態(車輪の転舵角をそれ以上に大きくすることできない最大転舵状態)を運転者に伝えるとき、電動モータ(反力付与電動モータ)による反力(出力)を急激に増大させている。このため、ステアリングホイールに大きな反力を付与することが可能な電動モータを採用する必要があり、電動モータの小型化を図ることができない。
本発明は、上記した課題に対処すべくなされたものであり、運転者により中立位置から左右に回動操舵可能なステアリングホイールと、このステアリングホイールの回動操舵角に応じて同ステアリングホイールに反力を付与する反力付与電動モータおよび反力付与機械機構と、前記ステアリングホイールの回動操舵に応じて車輪を転舵する転舵アクチュエータと、この転舵アクチュエータと前記反力付与電動モータの駆動を制御する制御手段を備えたステアバイワイヤ式の車両用操舵装置において、前記反力付与電動モータは、前記回動操舵角が中立位置である初期角度から第1設定角度まで増加するにつれて反力を増加するように制御され前記回動操舵角が前記第1設定角度から第2設定角度までの間にあるときに反力を維持するように制御されていて、前記反力付与機械機構は、前記回動操舵角が前記初期角度から前記第1設定角度までの間にあるとき反力を付与せず前記回動操舵角が前記第1設定角度から前記第2設定角度まで増加するにつれて反力を増加し前記回動操舵角が前記第2設定角度のときに前記ステアリングホイールの回動操舵を規制するように設定されていることに特徴がある。この場合において、前記反力付与機械機構は、前記ステアリングホイールと一体回転可能な回転部材と、車体側部材に固定されて前記回動操舵角が前記第2設定角度のときに前記回転部材の回転を規制する固定部材と、前記回動操舵角が第1設定角度から第2設定角度までの間にあるときに前記固定部材と前記回転部材の間にて弾性変形するバネ部材を備えていることも可能である。
本発明による車両用操舵装置においては、ステアリングホイールが運転者により左右に回動操舵されて、回動操舵角が中立位置である初期角度(0度)から第1設定角度までの間にあるときには、反力付与電動モータがステアリングホイールに反力(反力を発生させるために必要なトルク)を付与し、反力付与機械機構がステアリングホイールに反力を付与しない。このとき、回動操舵角が初期角度から第1設定角度まで増加するにつれて反力付与電動モータによる反力が増加する。
一方、ステアリングホイールが運転者により左右に回動操舵されて、回動操舵角が第1設定角度から第2設定角度までの間にあるときには、反力付与電動モータがステアリングホイールに反力を付与するとともに、反力付与機械機構がステアリングホイールに反力を付与する。このとき、回動操舵角が第1設定角度から第2設定角度まで増加するにつれて反力付与機械機構による反力が増加するものの、反力付与電動モータによる反力は維持されるように制御されている。このため、回動操舵角が第1設定角度から第2設定角度までの間にあるときには、ステアリングホイールに付与される反力を反力付与機械機構により補助することができるとともに、反力付与電動モータにより付与される反力の最大値は回動操舵角が第1設定角度のときの反力の値となるため、反力付与電動モータは回動操舵角が第1設定角度のときの反力より大きな反力を出力する必要がない。
そして、ステアリングホイールが運転者により第2設定角度まで回動操舵されたときには、反力付与機械機構によりステアリングホイールの回動操舵が規制される。このため、ステアリングホイールの回動操舵角をそれ以上に大きくすることができない最大操舵状態(車輪の転舵角をそれ以上に大きくすることができない最大転舵状態)を運転者に伝えるために、反力付与電動モータによる反力を上記した第1設定角度のときの反力の値から増大させる必要はない。したがって、従来の反力付与電動モータ(最大操舵状態を運転者に伝えるために出力を急激に増大させていた反力付与電動モータ)に比して、反力付与電動モータが発生する最大反力(最大出力)を低減させることができて、反力付与電動モータの小型化を図ることが可能である。
また、本発明による車両用操舵装置においては、前記回動操舵角が前記第1設定角度から前記第2設定角度までの間にあるときに前記回動操舵角に対する前記反力付与機械機構による反力の増加率は、前記回動操舵角が前記初期角度から前記第1設定角度までの間にあるときに前記回動操舵角に対する前記反力付与電動モータによる反力の増加率より大きくなるように、前記バネ部材のバネ定数が設定されていることも可能である。
この場合には、ステアリングホイールが第1設定角度を超えて回動操舵されると、回動操舵角が初期角度から第1設定角度までの間にある場合に比して、ステアリングホイールに付与される反力(反力を発生させるために必要なトルク)を急に大きく、すなわちステアリングホイールの操舵フィーリングを急激に重くすることが可能である。このため、運転者は、上記した操舵フィーリングの変化により、ステアリングホイールの回動操舵が規制される状態(回動操舵角が第2設定角度である状態)が近いことを感知することが可能である。
また、本発明による車両用操舵装置においては、前記回動操舵角が前記第1設定角度から前記第2設定角度までの間にあるときに前記回動操舵角に対する前記反力付与機械機構による反力の増加率は、前記回動操舵角が前記初期角度から第1設定角度までの間にあるときに前記回動操舵角に対する前記反力付与電動モータによる反力の増加率と一致するように、前記バネ部材のバネ定数が設定されていることも可能である。
この場合には、回動操舵角が初期角度から第2設定角度までの間にて、ステアリングホイールに付与される反力(反力を発生させるために必要なトルク)の増加率を一定とすることが可能である。このため、ステアリングホイールが第2設定角度まで回動操舵される過渡期において、運転者にステアリングホイールの操舵フィーリングの違和感を与えることがなく、ステアリングホイールの回動操舵を規制することが可能である。
また、本発明による車両用操舵装置においては、前記第1設定角度は略170度に設定されていて、前記第2設定角度は略220度に設定されていることも可能である。この場合には、回動操舵角が略170度のときに車輪が大きく転舵されるように設定すれば、ステアリングホイールを持ち替えなくても車輪の大きな転舵が得られることとなり、ステアリングホイールの操舵性を良好とすることが可能である。
以下に本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図8は、本発明による車両用操舵装置の一実施形態を示していて、この車両用操舵装置は、図1に示したように、運転者により中立位置から左右に回動操舵可能なステアリングホイール10と、このステアリングホイール10に反力F1を付与可能な反力付与電動モータ20と、ステアリングホイール10の回動操舵に応じて車輪Wを転舵可能な転舵アクチュエータ30と、この転舵アクチュエータ30と反力付与電動モータ20の駆動を制御する電気制御装置40(制御手段)と、ステアリングホイール10に反力F2を付与可能な反力付与機械機構50を備えている。
ステアリングホイール10は、図1に示したように、ステアリングシャフト11の上端(図1の上端)にて一体回転可能に支持されている。ステアリングシャフト11は、図2に示したように、反力付与機械機構50におけるハウジング51に組付けられているベアリングBrに回転自在に支持されていて、下端部(図1の下端部)にて反力付与電動モータ20に接続されている。
反力付与電動モータ20は、図1に示したように、ステアリングホイール10の回動操舵角θに応じてステアリングシャフト11を介してステアリングホイール10に反力F1(反力F1を発生させるために必要なトルクMt1)を付与するためのものであり、駆動回路C1を介して電気制御装置40に接続されている。この反力付与電動モータ20は、操舵角センサS1によって検出されるステアリングホイール10の回動操舵角θ、およびその他の各センサ(図示省略)によって検出される車両の状態量に基づいて、電気制御装置40により作動を制御されるように構成されている。
転舵アクチュエータ30は、図1に示したように、駆動回路C2を介して電気制御装置40に接続されていて、操舵角センサS1によって検出されるステアリングホイール10の回動操舵角θ、およびその他の各センサ(図示省略)によって検出される車両の状態量に基づいて、電気制御装置40により作動を制御されるように構成されている。なお、転舵アクチュエータ30の出力は、ピニオンシャフト61、ラックバー62、ナックル63などを備えたステアリングリンク機構60に伝達されて、左右の車輪Wに伝達されるように構成されている。
電気制御装置40は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするものであり、回動操舵角θに応じて反力付与電動モータ20により出力されるトルクMt1(反力F1を発生させるために必要なトルク)を制御可能である。この電気制御装置40は、図4に示したように、左右何れかの回動操舵角θがステアリングホイール10の中立位置である0度(初期角度)から170度(第1設定角度)まで増加するにつれて反力付与電動モータ20によるトルクMt1がゼロから直線的に増大するように制御している。また、電気制御装置40は、左右何れかの回動操舵角θが170度から220(第2設定角度)までの間にあるときには、反力付与電動モータ20によるトルクMt1が維持されるように制御している。なお、図4においては、ステアリングホイール10が左方向へ回動操舵されたときには、回動操舵角θが正の値で示され、ステアリングホイール10が右方向へ回動操舵されたときには、回動操舵角θが負の値で示されている。
反力付与機械機構50は、ステアリングホイール10の回動操舵角θに応じてステアリングシャフト11を介してステアリングホイール10に反力F2(反力F2を発生させるために必要なトルクMt2)を付与するためのものであり、ステアリングホイール10と反力付与電動モータ20の間に設けられている。この反力付与機械機構50は、図2および図3に示したように、ハウジング51(車体側部材)と、ナット52と、回転バー53(回転部材)と、ロックバー54と、二個のストッパー55,56(固定部材)と、二個のスプリング57,58(バネ部材)を備えている。
ハウジング51は、図2に示したように、上壁51a(図2の左端壁)と下壁51b(図2の右端壁)がビス59を用いて周壁51cに一体化されることにより構成されていて、車体(図示省略)に固定されている。上壁51aおよび下壁51bは、ステアリングシャフト11を挿通するための挿通孔51a1,51b1を有するとともに、ステアリングシャフト11の周方向に延びてロックバー54を組付けるための長孔51a2,51b2を有している。
ナット52は、図2に示したように、ステアリングシャフト11がハウジング51内に収容されている部位の軸方向中間部に螺着固定されている。回転バー53は、図2および図3に示したように、ナット52に組付けられていて、ステアリングホイール10が回動操舵されるとき、ナット52とともにステアリングシャフト11と一体回転可能である。この回転バー53は、図3に示したように、ステアリングホイール10が中立位置(回動操舵角θが0度)にあるときに図3のステアリングシャフト11の上方にある。
ロックバー54は、図2および図3に示したように、ステアリングシャフト11の軸方向に延びていて、軸方向中間部からハウジング51の下壁51b寄りにストッパー55(図3参照)に向けて突出している突出部54aを有し、軸方向中間部からハウジング51の上壁51a寄りにストッパー56(図3参照)に向けて突出している突出部54bを有している。また、ロックバー54は、ハウジング51における上壁51aの長孔51a2および下壁51bの長孔51b2にてステアリングシャフト11の周方向に移動可能に組付けられていて、ステアリングホイール10が中立位置(回動操舵角θが0度)にあるときに図3のステアリングシャフト11の下方にある。
このロックバー54は、図5に示したように、ステアリングホイール10が左方向に170度(回動操舵角θが170度)まで回動操舵されたときに、図5の左方側面にて回転バー53と当接し、図7に示したように、ステアリングホイール10が左方向に220度(回動操舵角θが220度)まで回動操舵されたときには、回転バー53に押動されることにより、図5に示した位置から図7に示した位置まで移動可能である。また、ロックバー54は、図6に示したように、ステアリングホイール10が右方向に170度(回動操舵角θが−170度)まで回動操舵されたときに、図6の右方側面にて回転バー53と当接し、図8に示したように、ステアリングホイール10が右方向に220度(回動操舵角θが−220度)まで回動操舵されたときには、回転バー53に押動されることにより、図6に示した位置から図8に示した位置まで移動可能である。
ストッパー55は、図3のステアリングシャフト11の右斜め下方にあって、かつハウジング51の下壁51b寄りにあり、ハウジング51の周壁51cに固定されている。また、ストッパー55は、ロックバー54に向けて延出している延出部55aを有していて、図7に示したように、ステアリングホイール10が左方向に220度回動操舵されたときに延出部55aとロックバー54の突出部54aが当接することにより、回転バー53の回転を規制することが可能である。
ストッパー56は、図3のステアリングシャフト11の左斜め下方にあって、かつハウジング51の上壁51a寄りにあり、ハウジング51の周壁51cに固定されている。また、ストッパー56は、ロックバー54に向けて延出している延出部56aを有していて、図8に示したように、ステアリングホイール10が右方向に220度回動操舵されたときに、延出部56aとロックバー54の突出部54bが当接することにより、回転バー53の回転を規制することが可能である。
スプリング57は、図3に示したように、ロックバー54とストッパー55の間に介装されていて、一端にてストッパー55の延出部55aに係止(固定)されていて、他端にてロックバー54の突出部54aに係止(固定)されている。スプリング58は、図3に示したように、ロックバー54とストッパー56の間に介装されていて、一端にてストッパー56の延出部56aに係止(固定)されていて、他端にてストッパー56の延出部56aに係止(固定)されている。
これらスプリング57,58は、図4に示したように、回動操舵角θが0度から170度までの間にあるときに弾性変形(弾性圧縮変形および弾性伸長変形)しないため、ステアリングホイール10にトルクMt2(反力F2を発生させるために必要なトルク)を付与せず、回動操舵角θが170度から220度まで増加するにつれて徐々に大きく弾性変形(一方が弾性圧縮変形し、他方が弾性伸長変形)するため、ステアリングホイール10に付与するトルクMt2を大きくすることが可能である。
また、スプリング57,58のバネ定数k1は、図4に示したように、回動操舵角θが170度から220度の間にあるときに回動操舵角θに対する反力付与機械機構50(スプリング57,58)によるトルクMt2の増加率ΔMbが、回動操舵角θが0度から170度までの間にあるときに回動操舵角θに対する反力付与電動モータ20によるトルクMt1の増加率ΔMaより大きくなるように設定されている。なお、弾性部材全体としてのバネ定数kは、スプリング57,58が両端にて固定されて直列に配置されているため、2k1となる。
上記のように構成した一実施形態においては、ステアリングホイール10が運転者により中立位置から左方向または右方向に回動操舵されると、回動操舵角θが0度から170度までの間にあるときには、反力付与電動モータ20がステアリングホイール10にトルクMt1を付与し、スプリング57およびスプリング58が弾性変形しないため反力付与機械機構50がステアリングホイール10にトルクMt2を付与しない。この場合には、図4に示したように、回動操舵角θが0度から170度まで増加するにつれて反力付与電動モータ20によるトルクMt1は増加する。
一方、ステアリングホイール10が運転者により170度から更に左方向に回動操舵されると、回動操舵角θが170度から220度までの間にあるときには、反力付与電動モータ20がステアリングホイール10にトルクMt1(Tmax:一定)を付与するとともに、スプリング57が弾性圧縮変形しスプリング58が弾性伸長変形するため(図7参照)、反力付与機械機構50がステアリングホイール10にトルクMt2を付与する。また、ステアリングホイール10が運転者により−170度から更に右方向に回動操舵されると、回動操舵角θが−170度から−220度までの間にあるときには、反力付与電動モータ20がステアリングホイール10にトルクMt1(Tmax:一定)を付与するとともに、スプリング57が弾性伸長変形しスプリング58が弾性圧縮変形するため(図8参照)反力付与機械機構50はステアリングホイール10にトルクMt2を付与する。
これらの場合には、図4に示したように、回動操舵角θが170度から220度まで増加するにつれて反力付与機械機構50によるトルクMt2が増加するものの、反力付与電動モータ20によるトルクMt1は維持されるように制御されている。このため、回動操舵角θが170度から220度までの間にあるときには、ステアリングホイール10に付与されるトルクMt(トルクMt1とトルクMt2の和)を反力付与機械機構50により補助することができるとともに、反力付与電動モータ20により付与されるトルクMt1の最大値は回動操舵角θが170,−170度のときのトルクTmaxとなるため、反力付与電動モータ20はトルクTmaxより大きなトルクを出力する必要がない。
そして、ステアリングホイール10が運転者により左回転で220度まで回動操舵されたときには、図7に示したように、ロックバー54の突出部54aとストッパー55の延出部55aの当接により、ステアリングホイール10の回動操舵が規制される。また、ステアリングホイール10が運転者により右回転で220度まで回動操舵されたときには、図8に示したように、ロックバー54の突出部54bとストッパー56の延出部56aの当接により、ステアリングホイール10の回動操舵が規制される。このため、ステアリングホイール10の回動操舵角θをそれ以上に大きくすることができない最大操舵状態(車輪Wの転舵角をそれ以上に大きくすることができない最大転舵状態)を運転者に伝えるために、反力付与電動モータ20によるトルクMt1(出力)をTmaxより増大させる必要がない。したがって、従来の反力付与電動モータ(最大操舵状態を運転者に伝えるために出力を急激に増大させていた反力付与電動モータ)に比して、反力付与電動モータ20が発生する最大トルク(最大出力)を低減させることができ、反力付与電動モータ20の小型化を図ることが可能である。
また、この実施形態においては、図4に示したように、回動操舵角θが170度を超えて回動操舵されると、回動操舵角θが0度から170度の間にある場合に比して、ステアリングホイール10に付与されるトルクMt(トルクMt1とトルクMt2の和)が急に大きく、すなわちステアリングホイールの操舵フィーリングを急激に重くすることが可能である。このため、運転者は、上記した操舵フィーリングの変化により、ステアリングホイール10の回動操舵が規制される状態(回動操舵角θが220度である状態)が近いことを感知することが可能である。
また、この実施形態においては、第1設定角度が170度に設定されていて、第2設定角度が220度に設定されているため、回動操舵角θが170度のときに車輪Wが大きく転舵されるように設定すれば、ステアリングホイール10を持ち替えなくても車輪Wの大きな転舵が得られることとなり、ステアリングホイール10の操舵性を良好とすることが可能である。
上記した一実施形態においては、図4に示したように、回動操舵角θが170度から220度の間にあるときに回動操舵角θに対する反力付与機械機構50によるトルクMt2の増加率ΔMbは、回動操舵角θが0度から170度までの間にあるときに回動操舵角θに対する反力付与電動モータ20によるトルクMt1の増加率ΔMaより大きくなるように、スプリング57,58のバネ定数k1を設定して実施したが、図9に示した変形実施形態のように、反力付与機械機構50によるトルクMt2の増加率ΔMcは、上述した反力付与電動モータ20によるトルクMt1の増加率ΔMaと一致するように、スプリング(57),(58)のバネ定数k2(k2<k1)を設定して実施することも可能である。
上記した変形実施形態においては、図9に示したように、回動操舵角θが0度から220度までの間にて、ステアリングホイール10に付与されるトルクMt(トルクMt1とトルクMt2の和)の増加率を一定とすることが可能である。このため、ステアリングホイール10が左方向または右方向に220度まで回動操舵される過渡期においては、運転者にステアリングホイール10の操舵フィーリングの違和感を与えることがなく、ステアリングホイール10の回動操舵を規制することが可能である。
上記のように構成した一実施形態においては、図4に示したように、上述した反力付与機械機構50によるトルクMt2増加率ΔMbは、上述した反力付与電動モータ20によるトルクMt1の増加率ΔMaより大きくなるように、スプリング57,58のバネ定数k1を設定して実施したが、反力付与機械機構50によるトルクMt2の増加率ΔMdは、上述した反力付与電動モータ20によるトルクMt1の増加率ΔMaより小さくなるように、スプリング(57),(58)のバネ定数k3(k3<k2<k1)を設定して実施することも可能である。
また、上記のように構成した一実施形態においては、スプリング57,58は、両端にて固定(係止)されていて、一方が弾性圧縮変形し他方が弾性伸長変形するように構成して実施したが、スプリング57,58は、一端にて固定されていて、他端にて固定されておらず(他端がフリーな状態で)、弾性圧縮変形のみするように構成して実施することも可能である。
また、上記のように構成した一実施形態においては、第1設定角度を±170度に設定し、第2設定角度を±220度に設定して実施したが、第1設定角度および第2設定角度は上記した角度に限定されるものではなく、例えば第1設定角度を±90度に設定し、第2設定角度を±135度に設定して実施することも可能である。
本発明による車両用操舵装置の一実施形態を概略的に示した全体構成図である。 図1に示した反力付与機械機構とステアリングシャフトを示した中央縦断拡大正面図である。 図2の3−3に沿った断面図である。 図1の反力付与電動モータによりステアリングホイールに付与されるトルクおよび図1の反力付与機械機構によりステアリングホイールに付与されるトルクと、回動操舵角との関係を示した特性グラフである。 図3に示した回転バーが左方向に170度回転したときの作動説明図である。 図3に示した回転バーが右方向に170度回転したときの作動説明図である。 図3に示した回転バーが左方向に220度回転したときの作動説明図である。 図3に示した回転バーが右方向に220度回転したときの作動説明図である。 本発明による車両用操舵装置の変形実施形態を示した図4相当の特性グラフである。
符号の説明
10…ステアリングホイール、11…ステアリングシャフト、20…反力付与電動モータ、30…転舵アクチュエータ、40…電気制御装置、50…反力付与機械機構、51…ハウジング、51a…上壁、51b…下壁、51a1,51a2…挿通穴、51a2,51b2…長孔、51c…側壁、52…ナット、53…回転バー、54…ロックバー、54a,54b…突出部、55,56…ストッパー、55a,56a…延出部、57,58…スプリング、59…ビス、60…ステアリングリンク機構、61…ピニオンシャフト、62…ラックバー、63…ナックル、W…車輪、C1,C2…駆動回路、θ…回動操舵角、Mt,Mt1,Mt2…トルク、F1,F2…反力、ΔMa,ΔMb,ΔMc,ΔMd…増加率、k,k1,k2,k3…バネ定数、S1…操舵角センサ

Claims (5)

  1. 運転者により中立位置から左右に回動操舵可能なステアリングホイールと、このステアリングホイールの回動操舵角に応じて同ステアリングホイールに反力を付与する反力付与電動モータおよび反力付与機械機構と、前記ステアリングホイールの回動操舵に応じて車輪を転舵する転舵アクチュエータと、この転舵アクチュエータと前記反力付与電動モータの駆動を制御する制御手段を備えたステアバイワイヤ式の車両用操舵装置において、
    前記反力付与電動モータは、前記回動操舵角が中立位置である初期角度から第1設定角度まで増加するにつれて反力を増加するように制御され前記回動操舵角が前記第1設定角度から第2設定角度までの間にあるときに反力を維持するように制御されていて、
    前記反力付与機械機構は、前記回動操舵角が前記初期角度から前記第1設定角度までの間にあるとき反力を付与せず前記回動操舵角が前記第1設定角度から前記第2設定角度まで増加するにつれて反力を増加し前記回動操舵角が前記第2設定角度のときに前記ステアリングホイールの回動操舵を規制するように設定されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1に記載の車両用操舵装置において、前記反力付与機械機構は、前記ステアリングホイールと一体回転可能な回転部材と、車体側部材に固定されて前記回動操舵角が前記第2設定角度のときに前記回転部材の回転を規制する固定部材と、前記回動操舵角が第1設定角度から第2設定角度までの間にあるときに前記固定部材と前記回転部材の間にて弾性変形するバネ部材を備えていることを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 請求項2に記載の車両用操舵装置において、前記回動操舵角が前記第1設定角度から前記第2設定角度までの間にあるときに前記回動操舵角に対する前記反力付与機械機構による反力の増加率は、前記回動操舵角が前記初期角度から前記第1設定角度までの間にあるときに前記回動操舵角に対する前記反力付与電動モータによる反力の増加率より大きくなるように、前記バネ部材のバネ定数が設定されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  4. 請求項2に記載の車両用操舵装置において、前記回動操舵角が前記第1設定角度から前記第2設定角度までの間にあるときに前記回動操舵角に対する前記反力付与機械機構による反力の増加率は、前記回動操舵角が前記初期角度から第1設定角度までの間にあるときに前記回動操舵角に対する前記反力付与電動モータによる反力の増加率と一致するように、前記バネ部材のバネ定数が設定されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか一項に記載の車両用操舵装置において、前記第1設定角度は略170度に設定されていて、前記第2設定角度は略220度に設定されていることを特徴とする車両用操舵装置。
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