JP2004322919A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】転舵軸8の両端を、対応する転舵軸案内装置17およびボールねじ機構21の回転筒39で支持する。ピニオン12が回転筒39と転舵軸案内装置17との間に配置される。転舵軸案内装置17は、ピニオン12と転舵軸8との噛み合い点を支点として、転舵軸8を回転筒39へ押し付けてガタをなくし騒音を低減する。転舵軸8は、両端が車体の前方を向くように曲げられた場合、回転筒39とピニオン12により支持され、通常の電動パワーステアリングと同様の支持剛性が確保される。また、転舵軸8は、両端が車体の後方を向くように曲げられた場合、回転筒39とピニオン12に加え、転舵軸案内装置17により支持され、通常の電動パワーステアリング装置より高い支持剛性が確保される。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
いわゆるラックアシストタイプの電動パワーステアリング装置として、操舵補助用の電動モータの出力回転を、ボールねじ機構等の運動変換機構を介してラックを含む転舵軸に与える電動パワーステアリング装置が提供されている。
上記ボールねじ機構は、上記転舵軸の一部に形成されるねじ軸と、このねじ軸を取り囲み、玉などの転動体を介してねじ軸に螺合しつつ、この転舵軸を支持するボールナットとを含んでおり、上記転動体は、これらボールナットおよびねじ軸の間を転がるようになっている。
【0003】
通常、上記ボールねじ機構において、ボールナット、ねじ軸および転動体は、滑らかに動作できるように、それぞれ微小な隙間(バックラッシ)を設けて配置されている。このため、例えば悪路等を直進走行した場合等に路面からの入力により、上記バックラッシに起因して転舵軸と転動体等が衝突して騒音(ラトル音)を発生することがある。
通常、この騒音の発生を最小限にするには、加工精度の範囲内で上記バックラッシを必要最小限にする必要がある。具体的には、例えば、ボールナット、ねじ軸(転舵軸)および転動体のそれぞれを寸法精度のばらつき度合に応じて選別し、互いの組合せ精度が適正になるもの同士を組み合わせたりする作業(いわゆるマッチング組立作業)を行う。しかしながら、この作業は非常に手間がかかり、製造コストが高くなる。
【0004】
そこで、上記の騒音を、マッチング作業を厳密に行うことなくコスト安価に低減できる電動パワーステアリング装置が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
図5(A)〜(C)は、特許文献1の電動パワーステアリング装置の模式的説明図である。図5(A)は、要部の平面模式図であり、図5(B)は、図5(A)の更なる模式図であり、図5(C)は、図5(B)に示す転舵軸92の模式的作用図である。
【0005】
図5(A)を参照して、特許文献1の電動パワーステアリング装置は、ボールねじ機構のボールナット91を転舵軸92の一端部92aに組付け、他端部92bにステアリングホイール(図示せず)に連結したピニオン93を噛み合わせ、さらに、上記ボールナット91とピニオン93との間に、転舵軸92をピニオン93へ押し付けるラックガイド94を設けている。図5(B)を参照して、転舵軸92は、ボールナット91の位置と、ピニオン93の位置と、ラックガイド94の位置の3箇所で支持されている。
【0006】
図6(A)〜(C)は、特許文献2の電動パワーステアリング装置の模式的説明図である。図6(A)は、要部の平面模式図であり、図6(B)は、図6(A)の更なる模式図であり、図6(C)は、図6(B)に示す転舵軸92の模式的作用図である。
図6(A)を参照して、特許文献2の電動パワーステアリング装置は、上記特許文献1の構成に加え、上記転舵軸92の他端部92bのたわみ量を制限するストッパ95をさらに設けている。図6(B)を参照して、通常、転舵軸92は、特許文献1の電動パワーステアリング装置と同様、ボールナット91の位置と、ピニオン93の位置と、ラックガイド94の位置の3箇所で支持されており、転舵軸92の他端部92bたわみが一定量を超えた場合には、さらにストッパ95によりこの他端部92bが支持されるようになっている。
【0007】
これら特許文献1および2の電動パワーステアリング装置において、通常、転舵軸92は、車幅方向に沿って配置され、ピニオン93は、転舵軸92に対して車体の例えば前側(矢印F側)に配置され、ラックガイド94は、転舵軸92に対して車体の例えば後側(矢印R側)に配置される。
これら特許文献1および2の電動パワーステアリング装置では、通常、転舵軸を挟んでピニオンと正反対の位置に配置されるラックガイドを、軸方向中央寄り(ボールナット91寄り)に配置して、ボールナット91とラックガイド94の支持スパンYを通常より短くしている。これにより、ラックガイド94が転舵軸92とピニオン93との噛み合い点を支点として、転舵軸92をボールナット91に押し付けてボールねじ機構のガタを無くし、騒音を低減している。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−194140号公報。
【特許文献2】
特開平10―194149号公報。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の電動パワーステアリング装置は、図5(C)に示すように、転舵軸92の両端に路面からの力が作用し、転舵軸92の両端が例えば車体の後方を向くように曲げられた場合、ボールナット91とラックガイド94の2部材で転舵軸92を支持することになるが、これらボールナット91とラックガイド94の支持スパンYが通常より短いため、転舵軸92の支持剛性が低下し、この支持剛性を十分に確保できない虞がある。
【0010】
また、特許文献2記載の電動パワーステアリング装置は、図6(C)に示すように、転舵軸92の両端に路面からの力が作用し、転舵軸92の両端が例えば車体の後方を向くように曲げられた場合、転舵軸92の他端部92bのたわみ量が一定量を超えると、ストッパ95がこの他端部92bを支持するが、それまでは当該他端部92bを支持しておらず、この場合も転舵軸92の支持剛性を十分に確保できない虞がある。
【0011】
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、騒音を低減することができ、かつ、転舵軸の支持剛性を十分に確保することのできる安価な電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するため、第1の発明は、操舵部材に連なる操舵軸に同伴回転可能に支持されたピニオンと、上記ピニオンに噛み合うラックを軸方向の一部に形成した転舵軸と、上記転舵軸をピニオン側へ付勢しつつ転舵軸を軸方向に摺動自在に支持する転舵軸案内装置と、上記転舵軸を取り囲んで軸方向に移動可能に支持する回転筒を含み、操舵補助用の電動モータの出力回転を転舵軸の軸方向移動に変換するための運動変換機構とを備える電動パワーステアリング装置において、上記ピニオンが上記回転筒と転舵軸案内装置との間に配置されることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、転舵軸案内装置は、ピニオンと転舵軸との噛み合い点を支点として、転舵軸を運動変換機構の回転筒へ押し付ける。このため、転舵軸と回転筒との間でガタを生じることはなく、騒音を格段に低減することができる。
図4は、転舵軸8に車体の前後方向の外力が与えられた場合の作用を説明するための図である。図4(A)は、転舵軸8、運動変換機構の回転筒39、ピニオン12ならびに転舵軸案内装置17の模式的な平面図である。
【0014】
図4(B)は、図4(A)の更なる模式図であり、転舵軸8を、回転筒39と、ピニオン12と、転舵軸案内装置17で支持した状態を示している。より具体的には、転舵軸8は、回転筒39に車体の前方(矢印F方向)および後方(矢印R方向)から支持され、ピニオン12に車体の前方から支持され、転舵軸案内装置17に車体の後方から支持されている。図4(C)および図4(D)は、図4(B)の転舵軸8に車体の前後方向への外力が作用した状態を示す図である。
【0015】
図4(A)を参照して、転舵軸案内装置17は、転舵軸8の軸方向に関して、ピニオン12よりも回転筒39から遠い位置に配置されている。このため、転舵軸案内装置17と回転筒39の支持スパンL1+L2が通常の電動パワーステアリング装置より短くなることはない。このため、図4(D)に示すように、転舵軸8の両端に外力が作用してこれら両端が車体の前方を向くように曲げられると、転舵軸8は、回転筒39とピニオン12の2部材により支持されるが、この場合、転舵軸8の支持スパンL1は通常の電動パワーステアリング装置と同様であり、通常の電動パワーステアリング装置と同様の支持剛性を確保できる。
【0016】
一方、図4(C)に示すように、転舵軸8の両端に外力が作用してこれら両端が車体の後方を向くように曲げられた場合、転舵軸8は、回転筒39と転舵軸案内装置17に加え、ピニオン12の3部材により支持されるため、転舵軸8の支持剛性を格段に高くできる。したがって、転舵軸8の両端が車体の前方および後方の何れを向くように曲げられた場合でも、転舵軸8の支持剛性を十分に確保できる。
【0017】
第2の発明は、第1の発明において、上記運動変換機構は、ボールねじ機構を含むことを特徴とする。本発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏することができる。さらに、ボールねじ機構の騒音を、マッチング作業を厳密に行うことなく安価に低減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、本電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に一体回転可能に連なる第1の操舵軸3と、この第1の操舵軸3とトーションバー4を介して同軸上に同伴回転可能に連結される第2の操舵軸5と、この第2の操舵軸5と連なり転舵輪6の転舵を達成するためのラックアンドピニオン機構等からなる舵取機構7とを備える。
【0019】
舵取機構7は、車体の左右方向に延びて配置され、回転運動を規制されつつ軸方向に沿って移動自在な転舵軸8と、この転舵軸8の両端にタイロッド9を介して結合され、転舵輪6を支持するナックルアーム10とを備える。転舵軸8の軸方向(以下、「軸方向」という。矢印S参照。)への移動により、転舵輪6の転舵が達成される。転舵軸8の一端部18寄りの軸方向の一部には、ラック11が形成されている。
【0020】
このラック11には、第2の操舵軸5の一端部に同伴回転可能に支持されたピニオン12が噛み合わされている。操舵部材2の操作に応じて第1および第2の操舵軸3,5が回転駆動されると、この回転はピニオン12およびラック11により転舵軸8の軸方向の移動に変換される。
転舵軸8およびピニオン12は、ハウジング13内に収容されている。第2の操舵軸5には、ピニオン12を挟んでハウジング13内に収容された軸受14,15が取り付けられている。第2の操舵軸5は、これら軸受14,15を介してハウジング13に回転自在に支持されている。
【0021】
ハウジング13の一端部16には、転舵軸8をピニオン12側(図1において、紙面の奥側)へ付勢しつつ転舵軸8を軸方向に摺動自在に支持する転舵軸案内装置17が設けられている。転舵軸案内装置17は、転舵軸8の一端部18のうち、ピニオン12と噛み合っている部分よりさらに端部側(図1において、右側)を支持している。
本電動パワーステアリング装置1は、いわゆるラックアシストタイプのものであり、操舵補助用の電動モータ19を駆動して転舵軸8に操舵補助力を与えるようになっている。この電動モータ19の出力回転は、ハウジング13の他端部20に設けられ、転舵軸8の全周を軸方向に移動可能に支持する運動変換機構としてのボールねじ機構21により、転舵軸8の軸方向の移動に変換される。
【0022】
上記の構成により、ピニオン12は、軸方向に関して、ボールねじ機構21と転舵軸案内装置17との間、より具体的には、後述するボールねじ機構21の回転筒39(図3参照)と転舵軸案内装置17との間に配置されている。
一方、トーションバー4の近傍には、このトーションバー4を介する第1および第2の操舵軸3,5の相対回転変位量により、操舵部材2の操作トルクを検出するためのトルクセンサ22が設けられている。このトルクセンサ22の検出信号は、マイクロプロセッサ等を含む制御部23に入力される。さらに、制御部23には、車速を検出するための車速センサ24からの検出信号が入力されるようになっている。
【0023】
制御部23は、トルクセンサ22および車速センサ24からの検出信号等に応じて、電動モータ19を駆動するための駆動部としての駆動回路25に制御信号を出力する。この制御信号を与えられた駆動回路25は、電動モータ19に電力を供給し、電動モータ19を駆動する。
図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。図2を参照して、転舵軸案内装置17は、転舵軸8のうち、ラック11が形成されている側と反対側において、この転舵軸8と軸方向に摺動自在に接触するガイド部26と、このガイド部26を、弾性部材27を介して転舵軸8に押圧する調整ボルト28と、この調整ボルト28をハウジング13に固定するロックナット29とを備える。
【0024】
ガイド部26および弾性部材27は、ハウジング13の収容孔30に収容されている。ガイド部26は車体(図示せず)の前後方向(図2において、転舵軸8の短手方向。本実施の形態において、矢印Fの示す方向が車体の前方であり、矢印Rの示す方向が車体の後方である。)に移動可能となっており、車体の前後方向に関する転舵軸8のたわみに伴って移動する。
調整ボルト28は、ハウジング13の収容孔30にねじ込まれている。ハウジング13に対する調整ボルト28のねじ込み量を調整することで、弾性部材27の圧縮量、すなわち、ガイド部26の付勢力を設定することができる。ガイド部26は、転舵軸8と対向する側の表面に接触部材31を有しており、この接触部材31を介して転舵軸8に接触している。
【0025】
転舵軸8の軸方向に関して、ガイド部26の全長は、転舵軸8の全長L3(図1および図2参照)に比べて非常に短く、ガイド部26は軸方向中央Aの一箇所で転舵軸8を支持しているとみなすことができる。
図3は、電動モータ19およびボールねじ機構21の一部拡大断面図である。図3を参照して、電動モータ19は、例えばブラシレスモータからなり、ハウジング13に固定されたモータハウジング90と、モータハウジング90の内周に固定され、軸方向に延びるステータ32と、ステータ32に同心に取り囲まれるロータ33とを備える。
【0026】
ボールねじ機構21は、転舵軸8を取り囲み、転舵軸8を軸方向に移動可能に支持するボールナットからなる回転筒39と、転舵軸8の一部に形成されるねじ軸41と、回転筒39とねじ軸41との間に介在する複数のボール等の転動体42とを備える。
ボールねじ機構21は、回転筒39とねじ軸41が転動体42を介して螺合するものであって、回転筒39の内周のねじ溝とねじ軸41の外周のねじ溝との間を転動体42が循環する、いわゆる内部循環形式または外部循環形式の一般的な構成である。
【0027】
回転筒39の一端部は、電動モータ19のロータ33の一端部に一体回転可能に連結されている。この回転筒39の両端部にはそれぞれ、対応する軸受35,36が嵌め合わされている。回転筒39は、これら軸受35,36を介して、ハウジング13に回転自在に支持されると共に、軸方向の移動を規制されている。
回転筒39は、転動体42を介してねじ軸41の全周を支持しており、回転筒39の回転により、ねじ軸41を含む転舵軸8が軸方向に移動する。
【0028】
軸方向に関して、回転筒39の全長は、転舵軸8の全長L3(図1参照)に比べて非常に短く、回転筒39は、その軸方向中央Bの1箇所で転舵軸8を支持しているとみなすことができる。
図4は、転舵軸8に車体の前後方向の外力が与えられた場合の作用を説明するための図である。図4(A)は、転舵軸8、運動変換機構(ボールねじ機構21)の回転筒39、ピニオン12ならびに転舵軸案内装置17の模式的な平面図である。
【0029】
図4(B)は、図4(A)の更なる模式図であり、転舵軸8を、回転筒39と、ピニオン12と、転舵軸案内装置17で支持した状態を示している。より具体的には、転舵軸8は、回転筒39に車体の前方(矢印F方向)および後方(矢印R方向)から支持され、ピニオン12に車体の前方から支持され、転舵軸案内装置17に車体の後方から支持されている。図4(C)および図4(D)は、図4(B)の転舵軸8に車体の前後方向への外力が作用した状態を示す図である。
【0030】
図4(B)を参照して、転舵軸案内装置17は、ピニオン12と転舵軸8との噛み合い点、すなわち、ピニオン12の軸方向中央Cを支点として、転舵軸8を回転筒39へ押し付けている(矢印P参照)。
図4(C)および(D)を参照して、転舵軸8には、例えば悪路を走行する等により両端に路面からの反力等が与えられることがある。この場合、転舵軸8には、両端が車体の後方を向くような曲げを生じるモーメントM1,M1や、両端が車体の前方を向くような曲げを生じるモーメントM2,M2が作用する。
【0031】
図4(C)を参照して、モーメントM1,M1により、転舵軸8の両端が車体の後方を向くように曲げられると、転舵軸8は、回転筒39と、ピニオン12と、転舵軸案内装置17の3部材に支持されて、実線で示すようにたわむ(転舵軸8のたわむ前の状態を2点鎖線で図示)。
図4(D)を参照して、モーメントM2,M2により、転舵軸8の両端が車体の前方を向くように曲げられると、転舵軸8は、回転筒39と、ピニオン12の2部材に支持されて、実線で示すようにたわむ(転舵軸8のたわむ前の状態を2点鎖線で図示)。
【0032】
なお、回転筒39、ピニオン12および転舵軸案内装置17は、転舵軸8のたわみ量を最小限に抑えることができるように配置されている。
具体的には、ボールねじ機構21の回転筒39の軸方向中央Bからピニオン12の軸方向中央Cまでの距離L1と、ピニオン12の軸方向中央Cから転舵軸案内装置17(のガイド部26;図2参照)の軸方向中央Aまでの距離L2との比が、概ね20〜45:1に設定されている。
【0033】
このように、本実施の形態によれば、転舵軸案内装置17は、ピニオン12と転舵軸8との噛み合い点、すなわち、ピニオン12の軸方向中央Cを支点として、転舵軸8をボールねじ機構21の回転筒39へ押し付ける。このため、転舵軸8と回転筒39との間でガタを生じることはなく、騒音を格段に低減することができる。
また、図4(A)に示すように、転舵軸案内装置17は、軸方向に関して、ピニオン12よりも回転筒39から遠い位置に配置されている。このため、転舵軸案内装置17と回転筒39の支持スパンL1+L2が通常の電動パワーステアリング装置より短くなることはない。このため、図4(D)に示すように、転舵軸8の両端に外力が作用してこれら両端が車体の前方を向くように曲げられると、転舵軸8は、回転筒39とピニオン12の2部材により支持されるが、この場合、転舵軸8の支持スパンL1は通常の電動パワーステアリング装置と同様であり、通常の電動パワーステアリング装置と同様の支持剛性を確保できる。
【0034】
一方、図4(C)に示すように、転舵軸8の両端に外力が作用してこれら両端が車体の後方を向くように曲げられた場合、転舵軸8は、回転筒39と転舵軸案内装置17に加え、ピニオン12の3部材により支持されるため、転舵軸8の支持剛性を格段に高くできる。したがって、転舵軸8の両端が車体の前方および後方の何れを向くように曲げられた場合でも、転舵軸8の支持剛性を十分に確保できる。
【0035】
さらに、ボールねじ機構21の騒音を、マッチング作業を厳密に行うことなく安価に低減することができる。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、ピニオン12を車体の前方寄りに配置し、転舵軸案内装置17を車体の後方寄りに配置する構成を説明したが、車体の前後方向に関して、これらピニオン12および転舵軸案内装置17の配置を逆転させてもよい。
【0036】
また、運動変換機構として、ボールねじ機構21に代えてベアリングねじ機構を用いてもよい。さらには、上述の実施の実施の形態では、転舵軸8の周囲に電動モータ19を配置し、転舵軸8と電動モータ19のロータ33とを同軸上に配置する構成を説明したが、これに限らず、例えば、電動モータ19のロータ33(出力軸)と転舵軸8とをそれぞれ別軸上に配置し、電動モータ19の出力を、歯車やベルト等を介してボールねじ機構21に伝達するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】電動モータおよびボールねじ機構の一部拡大断面図である。
【図4】転舵軸に車体の前後方向の外力が与えられた場合の作用を説明するための図である。(A)は、転舵軸、運動変換機構の回転筒、ピニオンならびに転舵軸案内装置の模式的な平面図である。(B)は、(A)の更なる模式図である。(C)および(D)は、(B)の転舵軸に車体の前後方向への外力が作用した状態を示す図である。
【図5】特許文献1の電動パワーステアリング装置の模式的説明図である。(A)は、要部の平面模式図であり、(B)は、(A)の更なる模式図であり、(C)は、(B)に示す転舵軸の模式的作用図である。
【図6】特許文献2の電動パワーステアリング装置の模式的説明図である。(A)は、要部の平面模式図であり、(B)は、(A)の更なる模式図であり、(C)は、(B)に示す転舵軸の模式的作用図である。
【符号の説明】
1 電動パワーステアリング装置
2 操舵部材
3 操舵軸
5 第2の操舵軸(操舵軸)
8 転舵軸
11 ラック
12 ピニオン
17 転舵軸案内装置
19 電動モータ
21 ボールねじ機構(運動変換機構)
39 回転筒
S 軸方向
Claims (2)
- 操舵部材に連なる操舵軸に同伴回転可能に支持されたピニオンと、
上記ピニオンに噛み合うラックを軸方向の一部に形成した転舵軸と、
上記転舵軸をピニオン側へ付勢しつつ転舵軸を軸方向に摺動自在に支持する転舵軸案内装置と、
上記転舵軸を取り囲んで軸方向に移動可能に支持する回転筒を含み、操舵補助用の電動モータの出力回転を転舵軸の軸方向移動に変換するための運動変換機構とを備える電動パワーステアリング装置において、
上記ピニオンが上記回転筒と転舵軸案内装置との間に配置されることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 請求項1において、上記運動変換機構は、ボールねじ機構を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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