JP2008194945A - 二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ラミネート性、手切れ性、製袋適性に優れ、工業資材、医薬品、衛生資材、食品等の包装材料として好適なフィルムを提供する。
【解決手段】 ポリエステルを構成するジカルボン酸成分のうち3〜100モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸、グリコール成分うちの5〜70モル%が1、4−ブタンジオールで構成されるポリエステルからなる層(A層)の両面にA層のポリエステルの融点より高い融点を有するポリエステルからなる層(B層)を有する二軸延伸ポリエステルフィルムであり、フィルムの長手方向および幅方向の端裂抵抗値が40N以下であり、フィルムのガラス転移温度が65℃以上であり、フィルムの結晶化熱量が1J/g以下であることを特徴とする二軸延伸ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、手切れ性に優れ、工業資材、医薬品、衛生資材、食品等の包装材料として好適なフィルムに関する。
工業資材、医薬品、衛生資材、食品等の包装材には、手切れ性が良いことが求められており、例えば、菓子、粉薬等の小袋包装材では、手切れ性が良いと内容物を取り出しやすいという大きなメリットがある。こうした手切れ性が良好な材料としては、セロハンや、セロハンに塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をコーティングした、いわゆる防湿セロハンや、セロハンに塩化ビニリデンをコーティングしたフィルム(Kコートセロハン)が知られている。
しかし、セロハン、防湿セロハン、Kコートセロハンは、優れた手切れ性を有するものの、フィルムの特性が湿度によって変わったり、印刷特性が悪かったりする。また、基材のセロハンは、高価であり、将来的に供給面での不安もある。さらに、Kコートセロハンについては、燃焼時ダイオキシンの発生の可能性等、環境面の配慮から、使い難い状況となっている。
一方、ポリエステルフィルムは、機械的特性、寸法安定性、耐熱性、耐水性、透明性など優れた特性により包装材料として用いられるが、その優れた機械的特性が災いして、手切れ性が悪いという問題点を有している。この欠点を解決する方法としては、一軸方向に配向させたポリエステルフィルム(特許文献1)やジエチレングリコール成分などを共重合させたもの(特許文献2)や低分子量のポリエステル樹脂を用いるもの(特許文献3)などが提案されている。
しかしながら、上記従来技術において、一軸方向に配向させる方法は、配向方向へは直線的に容易に切れるが配向方向以外には切れにくく、またジエチレングリコール成分などを多量に共重合させる方法は、共重合により本来の特性が失われるという欠点を有している。さらに、低分子量のポリエステル樹脂を用いる方法は、延伸工程でのフィルム破断のトラブルが発生しやすく実用的ではない。
また、融点の低い共重合ポリエステル層と融点の高いポリエステル層を積層し、低融点ポリエステル層の分子配向を殆ど完全に崩壊させる方法(特許文献4)や非晶性ポリエステルを混合する方法(特許文献5)、非晶性ポリエステル層を介在させる方法(特許文献6)が提案されているが、これらの方法では、手切れ性を良くしようとすると、製膜時に破断したり、ラミネート時に破断したりするという問題が残る。
上記問題を解決するため、ポリブチレンテレフタレートを含むポリエステル層を介在させる方法(特許文献7)が提案されている。この方法で作成したフィルムは製膜安定性が得られ、このフィルムを使用して袋を作成する場合にアルミニウムや紙など他の手切れ性の良い材料をラミネートしなくても優れた手切れ性を有する。しかしながら、このフィルムを使用して包装袋を作成する場合、Tgの低いポリブチレンテレフタートが含まれており、かつ分子配向がほぼ完全に壊れているために、シーラント層をラミネートする工程や、シール工程で熱によりフィルムが伸びてシワになりやすいという新たな問題が発生する。
特公昭55−8551号公報 特公昭56−50692号公報 特公昭55−20514号公報 特開平5−104618号公報 特開2003−155403号公報 特開2003−220678号公報 特開2004−136447号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、ラミネート性、手切れ性、製袋適性に優れ、工業資材、医薬品、衛生資材、食品等の包装材料として好適なフィルムを提供することを解決課題とするものである。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムによれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、ポリエステルを構成するジカルボン酸成分のうち3〜100モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸、グリコール成分うちの5〜70モル%が1、4−ブタンジオールで構成されるポリエステルからなる層(A層)の両面にA層のポリエステルの融点より高い融点を有するポリエステルからなる層(B層)を有する二軸延伸ポリエステルフィルムであり、フィルムの長手方向および幅方向の端裂抵抗値が40N以下であり、フィルムのガラス転移温度が65℃以上であり、フィルムの結晶化熱量が1J/g以下であることを特徴とする二軸延伸ポリエステルフィルムに存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリエステルとは、ジカルボン酸成分とグリコール成分とからなるポリエステルを指す。本発明のフィルムのA層を構成するポリエステルは、ジカルボン酸成分のうち3〜100モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸、グリコール成分うちの5〜70モル%が1、4−ブタンジオールで構成される。これらの含有量が満足されれば、それら以外の成分を含有でき、その方法は共重合体とする方法や単一成分のポリエステルのブレンドや共重合体のブレンド等の方法を採用できる。2,6−ナフタレンジカルボン以外のジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、アジピン酸等が挙げられ、1、4−ブタンジオール以外のグリコール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
本発明のフィルムのA層を構成するポリエステルは、ジカルボン酸成分のうち3〜100モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸で構成される必要があり、好ましくは5〜100モル%、さらに好ましくは10〜70モル%の範囲である。2,6−ナフタレンジカルボン酸成分が3%未満では、A層のTgが低いうえに、フィルムを熱固定するときに配向が壊れてしまうのでラミネート時にフィルムが伸びてシワになったりする。2,6−ナフタレンカルボン酸以外の酸成分としては、特にテレフタル酸を0〜97モル%、好ましくは0〜95モル%、さらに好ましくは30〜90モル%含有するのが好ましい。また、A層を構成するポリエステルのグリコール成分のうち5〜70モル%が1,4−ブタンジオール成分で構成される必要があり、好ましくは10〜60モル%、さらに好ましくは10〜50モル%の範囲である。1,4−ブタンジオール成分が5モル%未満では、製膜時、スリット時、ラミネート時にフィルムが破断しやすくなり、70モル%を超えるとフィルムの腰が低下して、ラミネート時にシワになったりする。1,4−ブタンジオール以外のグリコール成分として、特にエチレングリコールを20〜95モル%、さらには30〜90モル%、特に40〜90モル%の範囲で構成するのが好ましい。
本発明のフィルムのB層を構成するポリエステルは、A層のポリエステルの融点よりも10℃以上高い融点を有するポリエステルであれば、構成する成分は限定されず、A層と同様の成分を採用できる。すなわちジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、グリコールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール等を、またヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等をそれぞれ含有することができる。その製法としては、例えば、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとの間でエステル交換反応をさせるか、あるいは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接エステル化させるかして、実質的に芳香族ジカルボン酸のビスグリコールエステル、またはその低重合体を形成させ、次いでこれを減圧下、加熱して 重縮合させる方法が採用される。
B層を構成するポリエステルとしてはポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2、6ナフタレート等が例示され、ホモポリマーであってもよいが他の1種以上の成分を共重合させたものでもよい。
また、フィルムのB層の厚みは合計が8μm以下、またはフィルム全厚みの50%以下であることが好ましく、さらに好ましくは全厚みの30%以下が好ましい。
本発明のポリエステルフィルムには、微粒子を含有させることが、フィルムの巻上げ工程、塗工工程、蒸着工程等での作業性を向上させる上で望ましい。この微粒子としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、フッ化リチウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、カオリン等の無機粒子やアクリル樹脂、グアナミン樹脂等の有機粒子や触媒残差を粒子化させた析出粒子を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これら粒子の粒径や量は目的に応じ適宜決めることができる。含有させる微粒子は、単成分でもよく、また、2成分以上を同時に用いてもよい。
原料ポリエステルに対する前記各粒子の配合方法は、特に限定されないが、例えばポリエステルの重合工程に各粒子を添加する方法または原料ポリエステルと各粒子を溶融混練する方法などが好適である。また、適宜、各種安定剤、潤滑剤、帯電防止剤等を加えることもできる。
本発明におけるポリエステルフィルムは上記したポリエステル原料をエクストルーダーに代表される周知の溶融押出装置に供給し、当該ポリマーの融点以上の温度に加熱し溶融する。次いでスリット状のダイより溶融ポリマーを押出しながら、回転冷却ドラム状でガラス転移温度以下の温度になるよう急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。このシートを2軸方向に延伸してフィルム化し、熱固定を施すことで得られる。この場合、延伸方法は逐次2軸延伸でも同時2軸延伸でもよい。また、必要に応じ、熱固定を施す前または後に再度縦および/または横方向に延伸してもよい。本発明においては、包装材料として十分な寸法安定性、腰を得るため延伸倍率を面積倍率として9倍以上、好ましくは12倍以上であることが好ましい。
本発明のフィルム製造時において延伸後の熱処理温度は、A層のポリエステルの融解開始温度以上、好ましくは融点以上であることが好ましい。A層のポリエステルの融解開始温度より低い温度で熱処理を行った場合はシーラント層とラミネート後十分な引裂性は得られない。すなわち、上記原料を使用して、上記製膜条件を実施することで、長手方向および幅方向の端裂抵抗値は40N以下にすることができるが、1,4−ブタンジオール成分量を増やしたり、延伸後の熱処理温度を上げたりすることで30N以下にするのが好ましい。また長手方向の端裂抵抗値が幅方向の端裂抵抗値より小さくなるように設計するのが好ましい。
本発明のポリエステルフィルムのガラス転移温度は65℃以上、好ましくは70℃以上である。65℃より小さいと製袋する際、シーラント層をラミネートする工程や、シール工程でフィルムが伸びてシワになったり、シール部が波打ったりする。
本発明のポリエステルフィルムはフィルムの結晶化熱量が1J/g以下であることが必要である。結晶化ピークが存在するとシール工程でフィルムが伸びたり、シール部が波打ったりする。
本発明のポリエステルフィルムの厚みは、通常9〜50μm、好ましくは12〜38μmである。
本発明のポリエステルフィルムの引張破断強度は40〜170MPa、好ましくは50〜140MPaである。
本発明のポリエステルフィルムに意匠性をあげる印刷しその後、シーラント層とラミネートしたフィルムは、手切れ性の良い包装材として使用することができる。その代表的な例としては、薬の小袋包装を挙げることができる。
また、本発明のポリエステルフィルムに金属または金属酸化物からなるバリアー層を蒸着により設けたり、既存のバリアー層をコートしたりして得たガスバリアーフィルムは、手切れ性の良いガスバリア包材として使用することができる。アルミニウム箔とラミネートしたものも、手切れ性の良いガスバリア包材として使用することができる。
本発明によれば、製膜性、ラミネート性、製袋適性に優れた手切れ性の良いポリエステルフィルムを供給することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における評価方法やサンプルの処理方法は下記のとおりである。また、実施例および比較例中の「部」は「重量部」を示す。
(1)フィルムの成分含有量の測定方法
ポリマー試料を重水素トルフルオロ酢酸溶媒に濃度3重量%となるように溶解させた溶液を調整した。核磁気共鳴装置(ブルカ−バイオスピン製DRX−500)を用い、この溶液の1H−NMRスペクトルを得、各ピークを帰属し、ピークの積分値から各成分の含有量を算出した。
(2)フィルム厚みの測定方法
フィルムを10枚重ねてマイクロメータ法にて厚さを測定し10で除して平均値を求めフィルム厚みとした。
(3)積層ポリエステル層の厚みの測定方法
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
(4)融解開始温度、融点の測定方法
融解開始温度(Tim)融点(Tpm)の測定はパーキンエルマー製示差走査カロリーメーターDSC7型を用いて測定した。DSC測定条件は以下のとおりである。試料フィルム6mgをDSC装置にセットし、試料を常温より10℃/分の速度で300℃まで昇温し、JIS K7121のDSC曲線の読み方にしたがい、融点を検知した。
(5)結晶化熱量の測定方法
結晶化熱量の測定はパーキンエルマー性示差走査カロリーメーターDSC7型を用いて測定した。DSC測定条件は以下のとおりである。すなわち、試料フィルム6mgをDSC装置にセットし、試料を常温より10℃/分の速度で昇温し、JIS K7122のDSC曲線の読み方にしたがい、結晶化熱量を測定した。
(6)ガラス転移温度の測定方法
ガラス転移温度(Tg)の測定はパーキンエルマー性示差走査カロリーメーターDSC7型を用いて測定した。試料フィルム6mgをDSC装置にセットし、試料を0℃より10℃/分の速度で300℃まで昇温し、300℃の温度で5分間溶融保持した後、液体窒素にて急冷した。急冷試料を0℃より10℃/分の速度で昇温し、JIS K7121のDSC曲線の読み方に従いガラス転移温度を検知した。
(7)引張破断強度の測定方法
インテスコ社製引張り試験機モデル2001型を用いて、温度23℃、湿度50%RHに調節された室内において長さ(チャック間)50mm、幅15mmの試料サンプルを200mm/分の歪み速度で引張り、フィルム破断時の荷重を測定し、下記式により引張破断速度を求めた。
引張破断強度(MPa)=切断時の荷重(N)/試料フィルムの断面積(mm
(8)端裂抵抗の測定方法
JIS C2318−1975の測定方法で平均値を端列抵抗値とした。
(9)製袋適正の測定方法
フィルムにアンカーコート剤(東洋モートン社製 EL510)を塗布し低密度ポリエチレンを厚み25μmになるように押出して、押出ラミネートし、ラミネートしたフィルムを使用して、ピロー包装袋を作成し、適正評価を下記の基準で評価した。
評価○:シワなく包装袋が作成できるもの
評価×:ラミネート時やシール時にシワが発生するもの
(10)引裂性の測定方法
フィルムおよび上記の方法で作成したピロー袋に切れ込みを入れずに、スムーズに手で引き裂けるかどうか下記基準で評価した。評価はフィルムについては長手方向(MD)および幅方向(TD)に対して、袋はシール部および縁辺部についてそれぞれ行った。
評価A:容易に手で引き裂くことができるもの
評価B:比較的容易に手で引き裂くことができるもの
評価C:容易には手で引き裂くことができないもの
以下の実施例および比較例にて使うポリエステル原料は次の方法にて製造した。
<ポリエステル1の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールをそれぞれ使用し、常法の溶融縮重合法にて、平均粒径2.5μmの非晶質シリカを0.18部含有する、極限粘度([η])が0.70dl/gのポリエステルチップを得た。この原料から得られるポリエステルフィルムの融点(Tm)は254℃であった。
<ポリエステル2の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸をおよび2,6−ナフタレンジカルボン酸を使用し、多価アルコール成分としてエチレングリコール、1,4ブタンジオールを使用し、常法の溶融縮重合法で共重合ポリエステルを製造した。ポリエステル2に含まれるジカルボン酸成分のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸含量は20モル%、多価アルコール成分のうち1,4ブタンジオール含量は20モル%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの融点(Tm)は191℃であった。
<ポリエステル3の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸をおよび2,6−ナフタレンジカルボン酸を使用し、多価アルコール成分としてエチレングリコール、1,4ブタンジオールを使用し、常法の溶融縮重合法で共重合ポリエステルを製造した。ポリエステル3に含まれるジカルボン酸成分のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸含量は20モル%、多価アルコール成分のうち1,4ブタンジオール含量は50モル%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの融点(Tm)は167℃であった。
<ポリエステル4の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸をおよび2,6−ナフタレンジカルボン酸を使用し、多価アルコール成分としてエチレングリコール、1,4ブタンジオールを使用し、常法の溶融縮重合法で共重合ポリエステルを製造した。ポリエステル4に含まれるジカルボン酸成分のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸含量は5モル%、多価アルコール成分のうち1,4ブタンジオール含量は20モル%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの融点(Tm)は216℃であった。
<ポリエステル5の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸を使用し、多価アルコール成分としてエチレングリコールを使用し、常法の溶融縮重合法で共重合ポリエステルを製造した。ポリエステル5に含まれるジカルボン酸成分のうちイソフタル酸含量は20モル%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの 融点(Tm)は204℃であった。
<ポリエステル6の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸をおよび2,6−ナフタレンジカルボン酸を使用し、多価アルコール成分としてエチレングリコール、1,4ブタンジオールを使用し、常法の溶融縮重合法で共重合ポリエステルを製造した。ポリエステル6に含まれるジカルボン酸成分のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸含量は5モル%、多価アルコール成分のうち1,4ブタンジオール含量は80モル%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの融点(Tm)は185℃であった。
<ポリエステル7の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を、多価アルコール成分としてエチレングリコール、1,4ブタンジオールを使用し、常法の溶融縮重合法で共重合ポリエステルを製造した。ポリエステル7に含まれる多価アルコール成分のうち、1,4ブタンジオール含量は50モル%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの融点(Tm)は155℃であった。
<ポリエステル8の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸を使用し、多価アルコール成分としてエチレングリコールを使用し、常法の溶融縮重合法で共重合ポリエステルを製造した。ポリエステル8に含まれるジカルボン酸成分のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸含量は10モル%、 この原料から得られるポリエステルフィルムの融点(Tm)は239℃であった。
<ポリエステル9の製造法>
ジカルボン酸成分として2,6−ナフタレンジカルボン酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールを使用し、常法の溶融縮重合法で共重合ポリエステルを製造した。この原料から得られるポリエステルフィルムの融点(Tm)は269℃であった。
<ポリエステル10の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を使用し、多価アルコール成分として1,4ブタンジオールを使用し、常法の溶融縮重合法で共重合ポリエステルを製造した。この原料から得られるポリエステルフィルムの融点(Tm)は222℃であった。
<ポリエステル11の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を使用し、多価アルコール成分としてエチレングリコールを使用し常法の溶融縮重合法で共重合ポリエステルを製造した。この原料から得られるポリエステルフィルムの融点(Tm)は254℃であった。
実施例1:
ポリエステル1とポリエステル2のペレットをそれぞれ別の押出機に溶融させて、積層ダイを用い、ポリエステル1(B層)/ポリエステル2(A層)/ポリエステル1(B層)の構成の2種3層積層ポリエステル樹脂を表面温度30℃の冷却ドラムに押出して、急冷し厚さ約250μmの未延伸フィルムを得た。次いで、75℃にて縦方向に3.6倍延伸した後、テンター内で予熱工程を経て85℃で4.3倍の横延伸、235℃で5秒間の熱処理を行い、厚さ16μmの積層ポリエステルフィルムを得た。B層/A層/B層の厚み構成は1μm/14μm/1μmだった。得られたフィルムの特性を下記表1に示す。
実施例2:
B層/A層/B層の厚み構成を2μm/21μm/2μmとした以外は実施例1と同じ方法で積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表1に示す。
実施例3:
A層の原料にポリエステル3を使用した以外は実施例1と同じ方法で積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表1に示す。
実施例4:
A層の原料にポリエステル4を使用した以外は実施例1と同じ方法で積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表1に示す。
実施例5:
A層の原料にポリエステル2を50部、ポリエステル5を50部ブレンドして使用した以外は実施例1と同じ方法で積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表1に示す。
比較例1:
A層の原料にポリエステル6を使用した以外は実施例1と同じ方法で積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。
比較例2:
A層の原料にポリエステル7を使用した以外は実施例1と同じ方法で積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。
比較例3:
A層の原料にポリエステル8を使用した以外は実施例1と同じ方法で積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。
比較例4:
A層の原料にポリエステル11を27部、ポリエステル9を22部、ポリエステル10を51部、ブレンドして溶融混練押出して得られたチップ使用した以外は実施例1と同じ方法で積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。
比較例5:
A層の原料にポリエステル11を30部、ポリエステル5を49部、ポリエステル9を11部、ポリエステル10を10部、ブレンドして使用した以外は実施例1と同じ方法で積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。
Figure 2008194945
表1中、MDは長手方向を、TDは幅方向を意味し、下記表2中についても同様である。
Figure 2008194945
本発明のフィルムは、例えば、工業資材、医薬品、衛生資材、食品等の包装材料として好適に利用することができる。

Claims (1)

  1. ポリエステルを構成するジカルボン酸成分のうち3〜100モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸、グリコール成分うちの5〜70モル%が1、4−ブタンジオールで構成されるポリエステルからなる層(A層)の両面にA層のポリエステルの融点より高い融点を有するポリエステルからなる層(B層)を有する二軸延伸ポリエステルフィルムであり、フィルムの長手方向および幅方向の端裂抵抗値が40N以下であり、フィルムのガラス転移温度が65℃以上であり、フィルムの結晶化熱量が1J/g以下であることを特徴とする二軸延伸ポリエステルフィルム。
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