JP4439387B2 - 二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents

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本発明は、手切れ性に優れ、工業資材、医薬品、衛生資材、食品等の包装材料として好適なフィルムに関する。
従来、工業資材、医薬品、衛生資材、食品等の包装材については、手切れ性が良いことが求められており、例えば、菓子、粉薬等の小袋包装材では、手切れ性が良いと内容物を取り出しやすいという大きなメリットがある。こうした手切れ性を出す材料としては、セロハンや、セロハンに塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をコーティングした、いわゆる防湿セロハンや、セロハンに塩化ビニリデンをコーティングしたフィルム(Kコートセロハン)が用いられている。
しかし、セロハン、防湿セロハン、Kコートセロハンは、優れた手切れ性を有するものの、フィルムの特性が湿度によって変わったり、印刷特性が悪かったりする。また、基材のセロハンは、高価であり、将来的に供給面での不安もある。さらに、Kコートセロハンについては、燃焼時ダイオキシンの発生の可能性等、環境面の配慮から、使い難い状況となっている。
一方、ポリエステルフィルムは、機械的特性、寸法安定性、耐熱性、耐水性、透明性など優れた特性により包装材料として用いられるが、その優れた機械的特性が災いして、手切れ性が悪いという問題点を有している。この欠点を解決する方法としては、一軸方向に配向させたポリエステルフィルム(特許文献1)やジエチレングリコール成分などを共重合させたもの(特許文献2)や低分子量のポリエステル樹脂を用いるもの(特許文献3)などが提案されてきた。
しかしながら、上記従来技術において、一軸方向に配向させる方法は、配向方向へは直線的に容易に切れるが配向方向以外には切れにくく、またジエチレングリコール成分などを多量に共重合させる方法は、共重合により本来の特性が失われるという欠点を有している。さらに、低分子量のポリエステル樹脂を用いる方法は、延伸工程でのフィルム破断のトラブルが発生しやすく実用的ではない。
また、融点の低い共重合ポリエステル層と融点の高いポリエステル層を積層し、低融点ポリエステル層の分子配向をほとんど完全に崩壊させる方法(特許文献4)や非晶性ポリエステルを混合する方法(特許文献5)、非晶性ポリエステル層を介在させる方法(特許文献6)が提案されているが、これらの方法では、手切れ性を良くしようとすると、製膜時に破断したり、ラミネート時に破断したり、またフィルムの腰が大幅に低下し、シーラント層とラミネートする時や、製袋時にシワが入りやすいという問題が残る。
特公昭55−8551号公報 特公昭56−50692号公報 特公昭55−20514号公報 特開平5−104618号公報 特開平2003−155403号公報 特開平2003−220678号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、腰のある、手切れ性の良いフィルムを提供することにある。
本発明者等は、上記の解決課題について、鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムによれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、エチレンナフタレート単位およびブチレンテレフタレート単位を含む融点が240℃以下のポリエステル層(A)の両面にポリエステル層(A)の融点より高いポリエステル層(B)を積層したフィルムであり、当該フィルムの長手方向および幅方向の端裂抵抗値が80N以下であることを特徴とする二軸延伸ポリエステルフィルムに存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうエチレンナフタレート単位は酸成分として2,6−ナフタレンジカルボン酸、グリコール成分としてエチレングリコールとから重縮合によって得られるエステル基を含むポリマー構成単位を指す。かかるポリマーはホモポリマーであってもよく第3成分を共重合させたものでもよい。
ブチレンテレフタレート単位は、酸成分としてテレフタル酸と、グリコール成分として1,4−ブタンジオールとから重縮合によって得られるエステル基を含むポリマー構成単位を指す。かかるポリマーはホモポリマーであってもよく第3成分を共重合させたものでもよい。
共重合ポリエステルとは、酸成分がテレフタル酸およびイソフタル酸、グリコール成分がエチレングリコールからなるポリエステルで代表される。また、さらに他の共重合成分を共重合させてもよい。
他の共重合成分として酸成分としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、アンスラセンジカルボン酸等の芳香族カルボン酸等を例示することができる。またアルコール成分としてはジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等の脂肪族ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール等を例示することができる。これらは単独あるいは2種以上を使用することができる。
本発明のフィルムはエチレンナフタレート単位およびブチレンテレフタレート単位を含む融点240℃以下のポリエステル層(A)とその両面にポリエステル層(A)の融点より高いポリエステル層(B)を積層したフィルムであり、ポリエステル層(A)の融点は好ましくは235℃以下、さらに好ましくは200〜235℃となるように設計する。
本発明でいうポリエステル層(B)とは、ジカルボン酸と、ジオールとからあるいはヒドロキシカルボン酸とから重縮合によって得られるエステル基を含むポリマーを指す。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、ジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール等を、ヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等をそれぞれ例示することができる。その製法としては、例えば、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとの間でエステル交換反応をさせるか、あるいは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接エステル化させるかして、実質的に芳香族ジカルボン酸のビスグリコールエステル、またはその低重合体を形成させ、次いでこれを減圧下、加熱して重縮合させる方法が採用される。ポリエステル層(B)の融点は、ポリエステル層(A)より高くする必要があり、好ましくは10℃以上高い融点にするとよい。
かかるポリマーの代表的なものとして、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレート等が例示される。これらのポリマーはホモポリマーであってもよく、また第3成分を共重合させたものでもよい。
また、ポリエステル層(B)はポリエステル層(A)の両面にポリエステル層(B)の総厚みが8μm以下または全厚みの50%以下になるように積層するのが好ましく、さらに好ましくは全厚みの30%以下にするのが好ましい。
本発明におけるポリエステルフィルムには、微粒子を含有させることが、フィルムの巻上げ工程、塗工工程、蒸着工程等での作業性を向上させる上で望ましい。この微粒子としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、フッ化リチウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、カオリン等の無機粒子やアクリル樹脂、グアナミン樹脂等の有機粒子や触媒残差を粒子化させた析出粒子を挙げる事が出来るが、これらに限定されるものではない。これら粒子の粒径や量は目的に応じ適宜決めることができる。含有させる微粒子は、単成分でもよく、また、2成分以上を同時に用いてもよい。
原料ポリエステルに対する前記各粒子の配合方法は、特に限定されないが、例えばポリエステルの重合工程に各粒子を添加する方法または原料ポリエステルと各粒子を溶融混練する方法などが好適である。また、適宜、各種安定剤、潤滑剤、帯電防止剤等を加えることもできる。
本発明におけるポリエステルフィルムは、上記したポリエステル原料をエクストルーダーに代表される周知の溶融押出装置に供給し、当該ポリマーの融点以上の温度に加熱し溶融する。次いでスリット状のダイより溶融ポリマーを押出しながら、回転冷却ドラム状でガラス転移温度以下の温度になるよう急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。このシートを2軸方向に延伸してフィルム化し、熱固定を施すことで得られる。この場合、延伸方法は逐次2軸延伸でも同時2軸延伸でもよい。また、必要に応じ、熱固定を施す前または後に再度縦および/または横方向に延伸してもよい。本発明においては、包装材料として十分な寸法安定性、腰を得るため延伸倍率を面積倍率として9倍以上、好ましくは12倍以上であることが好ましい。本発明において、延伸後の熱処理温度は、ポリエステル層(A)の融解開始温度以上、さらには融点以上であることが好ましい。ポリエステル層(A)の融解開始温度より低い温度未満の熱処理ではシーラント層とラミネート後、十分な引裂性は得られないことがある。
本発明のポリエステルフィルムの長手方向および幅方向の端裂抵抗は80N以下、好ましくはフ40N以下、さらに好ましくは30N以下である。また長手方向の端裂抵抗値が幅方向の端裂抵抗値より小さくなるようにするに設計するのが好ましい。
本発明におけるポリエステルフィルムの厚みは通常9〜50μm、好ましくは12〜38μmである。
本発明のポリエステルフィルムに意匠性をあげる印刷し、その後、シーラント層とラミネートしたフィルムは、手切れ性の良い包装材として使用することができる。その代表的な例としては、薬の小袋包装を挙げることができる。また、本発明のポリエステルフィルムに金属または金属酸化物からなるバリアー層を蒸着により設けたり、既存のバリアー層をコートしたりして得たガスバリアーフィルムは、手切れ性の良いガスバリーア包材として使用することができる。アルミニウム箔とラミネートしたものも、手切れ性の良いガスバリーア包材として使用することができる。
本発明によれば、製膜安定性に優れ、加工性、機械的特性に優れた、厚さ振れの少ない、手切れ性の良いポリエステルフィルムを提供することができ、その工業的価値は高い。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における評価方法やサンプルの処理方法は下記のとおりである。また、実施例及び比較例中の「部」は「重量部」を示す。
(1)ポリマーの極限粘度[η](dl/g)の測定方法
ポリマー1gをフェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100ml中に溶解させ、ウベローデ型粘度計にて30℃で測定した。
(2)フィルム厚みの測定方法
フィルムを10枚重ねてマイクロメータ法にて厚さを測定し10で除して平均値を求めフィルム厚みとした。
(3)積層ポリエステル層の厚みの測定方法
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
(4)融解開始温度、融点の測定方法
融解開始温度(Tim)融点(Tpm)の測定はパーキンエルマー性示差走査カロリーメーターDSC7型を用いて測定した。DSC測定条件は以下のとおりである。すなわち、試料フィルム6mgをDSC装置にセットし、300℃の温度で5分間溶融保持した後、液体窒素にて急冷した。急冷試料を0℃より10℃/分の速度で昇温し、JIS K7121のDSC曲線の読み方に従い融点を検知した。
(5)引張破断強度の測定方法
インテスコ社製引張り試験機モデル2001型を用いて、温度23℃、湿度50%RHに調節された室内において長さ(チャック間)50mm、幅15mmの試料サンプルを200mm/分の歪み速度で引張り、フィルム破断時の荷重を測定し、下記式により引張破断速度を求めた。
引張破断強度(MPa)=切断時の荷重(N)/試料フィルムの断面積(mm
(6)端裂抵抗の測定方法
JIS C2318−1975の測定方法で平均値を端列抵抗値とした。
(7)引裂性の測定方法
フィルムに切れ込みを入れずに、スムーズに手で引き裂けるかどうか下記基準で評価した。評価は長手方向(MD)および幅方向(TD)に対して、それぞれ行った。
評価A:MD、TD共に容易に手で引き裂くことができるもの
評価B:MD、TD共に比較的容易には手で引き裂くことができるもの
評価C:MD、TDのいずれかが容易には手で引き裂くことができないもの
(8)製袋適正の測定方法
フィルムにアンカーコート剤(東洋モートン社製 EL510)を塗布し低密度ポリエチレンを厚み25μmになるように押出して、押出ラミネートし、ラミネートしたフィルムを使用して、ピロー包装袋を作成し、適正評価を下記の基準で評価した。
評価○:シワなく包装袋が作成できるもの
評価×:ラミネート時やシール時にシワが発生するもの
以下の例において使ったポリエステル原料は次の方法にて製造した。
<ポリエステル1の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を使用し、多価アルコール成分として1.4ブタンジオールを使用し、常法の溶融縮重合法でポリブチレンレテフタレートを製造した。このポリエステル原料の極限粘度([η])=0.80dl/gで、原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)=213℃、融点(Tpm)=222℃であった。
<ポリエステル2の製造法>
ジカルボン酸成分としてイソフタル酸およびテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールを使用し、常法の溶融縮重合法で製造した。ジカルボン酸成分中のイソフタル酸含量は22モル%であった。このポリエステル原料の極限粘度([η])=0.69dl/gで、この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)=175℃、融点(Tpm)=196℃であった。
<ポリエステル3の製造法>
ジカルボン酸成分としてイソフタル酸およびテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールをそれぞれ使用し、常法の溶融縮重合法で製造した。ジカルボン酸成分中のイソフタル酸含量は15モル%であった。このポリエステル原料の極限粘度([η])=0.69dl/gで、この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)=198℃、融点(Tpm)=220℃であった。
<ポリエステル4の製造法>
ジカルボン酸成分として2,6−ナフタレンジカルボン酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールをそれぞれ使用し、常法の溶融縮重合法でポリエチレンナフタレート製造した。このポリエステル原料の極限粘度([η])=0.65dl/gで、この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)=259℃、融点(Tpm)=268℃であった。
<ポリエステル5の製造法>
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールをそれぞれ使用し 常法の溶融縮重合法にて、平均粒径2.5μmの非晶質シリカを0.18部含有する、極限粘度([η])が0.70dl/gのポリエステルチップを得た。この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)=242℃、融点(Tpm)=254℃であった。
<ポリエステル6の製造法>
ポリエステル1を33部とポリエステル2を50部とポリエステル4を17部ブレンド後、二軸押出機で溶融混錬しチップ化して得た。ポリエステル6に含まれるポリブチレンテレフタレートの量は33%、ポリエチレンナフタレートの量は17%、ジカルボン酸中のイソフタル酸含量は11モル%であった。この原料から得られるフィルムの融解開始温度(Tim)=192℃、融点(Tpm)=208℃であった。
<ポリエステル7の製造法>
ポリエステル1を20部とポリエステル2を70部とポリエステル4を10部ブレンドして得た。 ポリエステル7に含まれるポリブチレンテレフタレートの量は20%、ポリエチレンナフタレートの量は10%、ジカルボン酸成分中のイソフタル酸含量は11モル%であった。この原料から得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)=190℃、融点(Tpm)=206℃と218℃のダブルピークであった。
<ポリエステル8の製造法>
ポリエステル1を30部とポリエステル2を70部ブレンドして得た。ポリエステル8に含まれるポリブチレンテレフタレートの量は30%、ジカルボン酸成分中のイソフタル酸含量は15モル%であった。この原料得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)=205℃、融点(Tpm)=213℃,222℃のダブルピークであった。
<ポリエステル9の製造法>
ポリエステル3を85部とポリエステル4を15部ブレンドして得たた。 ポリエステル8に含まれるポリエチレンナフタレートの量は15%、ジカルボン酸成分中のイソフタル酸含量は13モル%であった。この原料得られるポリエステルフィルムの融解開始温度(Tim)=209℃、融点(Tpm)=226℃であった。
ポリエステル5とポリエステル6のペレットをそれぞれ別の押出機に溶融させて、積層ダイを用い ポリエステル5(B層)/ポリエステル7(A層)/ポリエステル5(B層)の構成の2種3層積層ポリエステル樹脂を表面温度30℃の冷却ドラムに押出して、急冷し、厚さ約250μmの未延伸フィルムを得た。次いで、75℃にて縦方向に3.6倍延伸した後、テンター内で予熱工程を経て85℃で4.3倍の横延伸、230℃で5秒間の熱処理を行い、厚さ16μmの積層ポリエステルフィルムを得た。B層/A層/B層の厚み構成は、1μm/14μm/1μmだった。得られたフィルムの特性を下記表1に示す。このフィルムは手切れ性の良いフィルムであった。
ポリエステルフィルムのB層/A層/B層の厚み構成を2μm/20μm/2μmとした以外は実施例1と同じ方法でに積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表1に示す。このフィルムは手切れ性の良いフィルムであった。
A層の原料にポリエステル7を使用し、横延伸後の熱処理温度を245℃とした以外は実施例1と同じ方法で積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表1に示す。得られたフィルムの特性を下記表1に示す。このフィルムは手切れ性が良いフィルムであった。
(比較例1)
A層の原料にポリエステル8を使用した以外は実施例1と同じ方法で積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。このフィルムは、手切れ性は良かったが、製袋するとシール部にシワが発生した。
(比較例2)
A層の原料にポリエステル9を使用した以外は実施例3と同じ方法で積層ポリエステルフィルムを作成した。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。このフィルムは、手切れ性は良かったが、製膜時に破断が多発したり、ラミネート時に破断が多発したりするなど実用上使用できるものではなかった。
Figure 0004439387
上記表中、PETはポリエチレンテレフタレート、PBTはポリブチレンテレフタレート、PENはポリブチレンテレフタレート、IPAはイソフタル酸をそれぞれ意味する
Figure 0004439387
本発明のフィルムは、例えば、工業資材、医薬品、衛生資材、食品等の包装材料として好適に利用することができる。

Claims (1)

  1. エチレンナフタレート単位およびブチレンテレフタレート単位を含む融点が240℃以下のポリエステル層(A)の両面にポリエステル層(A)の融点より高いポリエステル層(B)を積層したフィルムであり、当該フィルムの長手方向および幅方向の端裂抵抗値が80N以下であることを特徴とする二軸延伸ポリエステルフィルム。
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