JP2008191861A - 売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム - Google Patents

売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】適正な釣銭準備金を用意し、釣銭準備金の準備のための経費負担を低減する。
【解決手段】処理対象識別データが入力される入力手段40と、入金部30,35に投入された現金を計数して受け入れ可能であるとともに現金を計数しつつ出金部31,36に繰り出し可能な入出金処理手段25,38と、入力手段に処理対象識別データが入力された状態で、入金部に投入された現金について入出金処理手段による計数で本日分の入金額データを算出し、該本日分の入金額データから、入力された処理対象識別データに対し予め設定された本日分の釣銭準備金額データを減算した値を、当該入力された処理対象識別データに関する本日分の売上金データとして記憶するとともに、当該入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を入出金処理手段により出金部に繰り出させる制御手段42とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、百貨店やショッピングセンター等の大型店に設けられる売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システムに関する。
百貨店やショッピングセンター等の比較的多額の売上金が生じる大型店においては、売上金を入金する売上金入金機が設けられており、この売上金入金機に例えば営業終了後に売上金を入金するようになっている。他方、百貨店やショッピングセンター等においては、例えば営業開始前に釣銭準備金を準備する必要があることから、売上金入金機の現金を回収する現金回収業者が、現金回収業者側の現金処理センタで予め作成した釣銭準備金を、営業開始前あるいは売上金の回収時に持参する方式が採用されている。
現金回収業者側の現金処理センタで用いられる自動出納機として、営業開始前に釣銭準備金を出金させ、営業終了後に残った釣銭準備金を含む売上金を入金させるものがある(例えば特許文献1参照)。
また、レジ装置毎で、営業終了後に釣銭準備金として使用可能な硬貨および低額紙幣の一部をレジ装置内に残し(これを残置という)、残りを売上金として回収する方式もある(例えば特許文献2参照)。
さらに、レジ装置毎で、営業終了後に釣銭準備金として使用可能な硬貨および低額紙幣の一部をレジ装置内に残すとともに、残置分の金種別数量データを、現金回収業者側の現金処理センタに送信し、現金センタ側で、送信された残置分の金種別数量データと、予め定められた釣銭準備金の金種別数量データとを比較し、不足分を追加の釣銭準備金として作成して、営業開始前に配送する方式もある(例えば特許文献3参照)。
特開平5−73770号公報 特開平9−161124号公報 特開平11−328494号公報
上記した特許文献1に記載の技術では、釣銭準備金を必要とする窓口、レジ装置、店舗等が多数ある場合に、営業開始前の釣銭準備金の出金に多大な時間を要してしまうという問題がある。
また、上記した特許文献2に記載の技術では、営業終了後に残置処理ができるので、翌日の釣銭準備作業の負担は軽減されるが、釣銭準備金として残置できる現金の金種別数量が適正な金種別数量に一致するはずはなく、ときには、硬貨の数量が適正枚数よりも遙かに少ない金種が存在するおそれがある。このような場合に、営業中の不要な釣銭補充処理が必要になってしまう可能性がある。
さらに、上記した特許文献3に記載の技術では、営業終了後に残置処理ができ、且つ不足の金種が存在してもこれを補充する釣銭準備金が現金処理センタ側で作成されて配送されるため、適正な釣銭準備金が用意できる反面、依然として、業者による手配が必要となって、釣銭準備金の準備のための経費負担が低減しないという問題がある。
したがって、本発明は、適正な釣銭準備金が用意できるとともに釣銭準備金の準備のための経費負担を低減することができる売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、処理対象識別データが入力される入力手段と、入金部に投入された現金を計数して受け入れ可能であるとともに現金を計数しつつ出金部に繰り出し可能な入出金処理手段と、前記入力手段に処理対象識別データが入力された状態で、前記入金部に投入された現金について前記入出金処理手段による計数で本日分の入金額データを算出し、該本日分の入金額データから、前記入力された処理対象識別データに対し予め本日分として出金されていた釣銭準備金額データを減算した値を、当該入力された処理対象識別データに関する本日分の売上金データとして記憶するとともに、当該入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を前記入出金処理手段により前記出金部に繰り出させる制御手段とを備えることを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記制御手段は、前記入力手段に処理対象識別データが入力された状態で、前記入金部に投入された現金について前記入出金処理手段による計数で本日分の入金額データを算出するのと並行して前記入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を前記入出金処理手段により前記出金部に繰り出させることを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記制御手段は、前記入力手段に処理対象識別データが入力された状態で、前記入金部に投入された現金について前記入出金処理手段による計数で本日分の入金額データを算出した後、前記入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を前記入出金処理手段により前記出金部に繰り出させることを特徴としている。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記制御手段は、前記入力手段に処理対象識別データが入力された状態で、前記入金部に投入された現金について、前記入出金処理手段によって本日分の入金額データを算出しつつ当該入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金分を前記出金部に、対応しない現金分を受入部に振り分けるとともに、前記入金部に投入された現金について前記入出金処理手段による本日分の入金額データの算出が完了した後、当該入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の銭準備金額データに対応した不足分の現金を前記入出金処理手段により収納部から前記出金部に繰り出させることを特徴としている。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に係る発明において、前記処理対象識別データ毎に設定される前記釣銭準備金額データは、前記入出金処理手段とは別体の管理手段により予め設定可能であることを特徴としている。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に係る発明において、前記処理対象識別データ毎に設定される前記釣銭準備金額データは、予め定められた複数のパターンの中から選択設定されることを特徴としている。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に係る発明において、前記処理対象識別データの入力により開閉制御されるとともに前記出金部に繰り出された釣銭準備金を収納可能な釣銭準備金ロッカを備えていることを特徴としている。
請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明において、前記入力手段に処理対象識別データが入力された状態での該処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応した現金の前記入出金処理手段による前記出金部への繰り出し後、所定時間内に、前記釣銭準備金ロッカに当該入力された処理対象識別データと同じ処理対象識別データの入力に伴う開閉制御が実行されない場合にアラームを発生させるアラーム発生手段を有することを特徴としている。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に係る発明において、前記入力手段に処理対象識別データが入力された状態での該処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応した現金の前記入出金処理手段による前記出金部への繰り出し後、所定時間内に、当該入力された処理対象識別データに対応するレジ装置に釣銭準備金の装填時の操作入力がなされない場合にアラームを発生させるアラーム発生手段を有することを特徴としている。
請求項10に係る発明は、請求項1乃至9のいずれか一項に係る発明において、レジ装置への釣銭準備金の装填時に入力された入力釣銭準備金額データが、当該レジ装置の処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データと一致しない場合にアラームを発生するアラーム発生手段を有することを特徴としている。
請求項1に係る発明によれば、制御手段が、入力手段に処理対象識別データが入力された状態で、入金部に投入された現金について入出金処理手段による計数で本日分の入金額データを算出し、該本日分の入金額データから、前記入力された処理対象識別データに対し予め本日分として出金されていた釣銭準備金額データを減算した値を、当該入力された処理対象識別データに関する本日分の売上金データとして記憶するとともに、当該入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を入出金処理手段により出金部に繰り出させる。つまり、本日分の売上金の入金および翌営業日分の釣銭準備金の出金の同時処理ができる。このように入出金処理手段によって翌営業日分の釣銭準備金を出金するため適正な釣銭準備金が用意できるとともに、業者による手配が不要となるため、翌営業日分の釣銭準備金の準備のための経費負担を低減することができる。
請求項2に係る発明によれば、制御手段が、入金部に投入された現金について入出金処理手段による計数で本日分の入金額データを算出するのと並行して、予め入力されている処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を入出金処理手段により出金部に繰り出させるため、売上金の入金および釣銭準備金の出金の同時処理に要する処理時間を短縮することができる。
請求項3に係る発明によれば、制御手段が、入金部に投入された現金について入出金処理手段による計数で本日分の入金額データを算出した後、予め入力されている処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を入出金処理手段により出金部に繰り出させるため、入金部に投入された現金を返却しても管理上問題を生じることがなく、よって、このような返却が可能となる。加えて、釣銭準備金のための現金を大量に準備する必要が無くなって、資金効率が良好となる。
請求項4に係る発明によれば、制御手段が、入金部に投入された現金について、入出金処理手段によって本日分の入金額データを算出しつつ予め入力されている処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金分を出金部に、対応しない現金分を受入部に振り分けるとともに、入金部に投入された現金について入出金処理手段による本日分の入金額データの算出が完了した後、予め入力されている処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の銭準備金額データに対応した不足分の現金を入出金処理手段により収納部から出金部に繰り出させるため、入金部のすべての現金を収納部に一旦収納してから出金部に出金させる場合と比べて、本日分の売上金の入金および翌営業日分の釣銭準備金の出金の同時処理に要する処理時間を短縮することができる。
請求項5に係る発明によれば、入出金処理手段とは別体の管理手段によって、処理対象識別データ毎に設定される釣銭準備金額データが予め設定可能であるため、入出金処理手段の使用状態に拘わらず釣銭準備金額データを設定することができる。
請求項6に係る発明によれば、釣銭準備金額データが、予め定められた複数のパターンの中から選択設定されるため、詳細な設定を短時間で行うことができる。
請求項7に係る発明によれば、出金部に繰り出された釣銭準備金を収納可能な釣銭準備金ロッカが、処理対象識別データの入力により開閉制御されるため、売上金の入金および釣銭準備金の出金の処理と関連して釣銭準備金ロッカへの収納を管理可能となる。
請求項8に係る発明によれば、処理対象識別データが予め入力された状態で処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応した現金の入出金処理手段による出金部への繰り出し後、所定時間内に、釣銭準備金ロッカに当該予め入力された処理対象識別データと同じ処理対象識別データの入力に伴う開閉制御が実行されない場合、つまり出金された釣銭準備金が適正に釣銭準備金ロッカに収納されなかったと推定できる場合に、アラーム発生手段がアラームを発生させることで、収納忘れ等を防止することができる。
請求項9に係る発明によれば、処理対象識別データが予め入力された状態で処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応した現金の入出金処理手段による出金部への繰り出し後、所定時間内に、当該予め入力された処理対象識別データに対応するレジ装置に釣銭準備金の装填時の操作入力がなされない場合、つまり出金された釣銭準備金が適正に対応するレジ装置に装填されなかったと推定できる場合に、アラーム発生手段がアラームを発生させることで、装填忘れ等を防止することができる。
請求項10に係る発明によれば、レジ装置への釣銭準備金の装填時に入力された入力釣銭準備金額データが、このレジ装置の処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データと一致しない場合にアラーム発生手段がアラームを発生させるため、誤装填の有無等の確認を促すことができる。
本発明の第1実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システムを図1を参照して以下に説明する。
第1実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム10は、例えば百貨店やショッピングセンター等の大型店に設けられるものであり、各レジ装置毎あるいは各テナント毎等の各処理対象毎に売上金の入金および釣銭準備金の出金を行うものである。なお、以下においては処理対象がレジ装置11単位である場合を例にとり説明する。
各レジ装置11は、POSレジ12と釣銭支払機13と棒金収納庫14とを有している。
POSレジ12は、操作者により操作が入力される入力部16と、操作者に画面表示を行う表示装置(アラーム発生手段)17とを有している。入力部16は、商品のバーコードを読み取るバーコードリーダ19を含んでおり、レジ装置11の制御部18はバーコードリーダ19で読み取ったバーコードに対応する商品情報および購入金額等を記憶するとともにすべてのレジ装置11の制御部18と通信可能に構成されたPOSレジ管理機20に送信する。
釣銭支払機13は、紙幣および硬貨が入金されると計数して入金金額を算出しこの入金金額からPOSレジ12に入力された購入合計金額を減算した値を釣銭として出金するものであり、入金された貨幣を釣銭用として再利用するため金種別に分類して出金可能に収納する。
各レジ装置11には、他のレジ装置11との識別のために個別の識別番号等の処理対象識別データが設定されており、各レジ装置11毎に、対応する処理対象識別データを記憶したIDカード22が準備されている。
第1実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム10は、上記したレジ装置11と、貨幣入出金機(入出金処理手段)25と、管理機26と、釣銭準備金ロッカ27とを有しており、これらは互いに通信可能に構成されている。
貨幣入出金機25は、紙幣入金部(入金部)30に投入された現金つまり紙幣を計数して受け入れ可能であるとともに紙幣を計数しつつ紙幣出金部(出金部)31に繰り出し可能な紙幣入出金機構部32と、硬貨入金部(入金部)35に投入された現金つまりバラ硬貨を計数して受け入れ可能であるとともにバラ硬貨を計数しつつ硬貨出金部(出金部)36に繰り出し可能且つ棒金を計数しつつ棒金出金部(出金部)37に繰り出し可能な硬貨入出金機構部38と、操作者により操作が入力される入力部(入力手段)40と、操作者に画面表示を行うとともに音声を発生する表示装置(アラーム発生手段)41と、制御部(制御手段)42とを有している。
ここで、入力部40は、IDカード22が通されることでIDカード22から処理対象識別データを読み取る(言い換えればIDカード22から処理対象識別データが入力される)カードリーダ44とパスワードを入力可能なキーボード45とを有しており、制御部42は、適正な処理対象識別データが読み取られ適正なパスワードが入力された場合に限り紙幣入出金機構部32および硬貨入出金機構部38の作動を許容する。なお、入力部40への処理対象識別データの入力を、上記したIDカード22の読み込みで行う以外にも、例えばキーボード45で直接入力するようにしても良い。
紙幣入出金機構部32は、売上金の紙幣が機外から投入される上記した紙幣入金部30と、紙幣入金部30から一枚ずつ繰り出された紙幣を搬送する紙幣搬送部49と、紙幣搬送部49で搬送中の紙幣の真偽および金種を識別し計数する入金紙幣識別部50と、紙幣搬送部49の末端部に設けられ入金紙幣識別部50の識別結果に基づいて識別不能紙幣等のリジェクト紙幣を機外に取り出し可能に繰り出す紙幣リジェクト部51と、紙幣搬送部49の入金紙幣識別部50と紙幣リジェクト部51との間から分岐する紙幣搬送部52と、この紙幣搬送部52に接続され、入金紙幣識別部50の識別結果に基づいて受け入れ可能な紙幣を分類して受け入れる複数、具体的には三カ所の紙幣一時貯留部(受入部)53,54,55と、紙幣一時貯留部53〜55のそれぞれに一対一で設けられて紙幣一時貯留部53〜55の対応するものに一時貯留されている紙幣を受け入れて収納する着脱可能な紙幣収納部(収納部)56,57,58とを有している。
ここで、紙幣収納部56は、収納した紙幣を計数しつつ一枚ずつ紙幣搬送部60を介して繰り出し可能であり、釣銭準備金として再使用される千円券を収納する。また、紙幣収納部57も、収納した紙幣を計数しつつ一枚ずつ紙幣搬送部60を介して繰り出し可能であり、釣銭準備金として再使用される五千円券を収納する。紙幣収納部58は、収納した紙幣を繰り出し不可となっており、釣銭準備金として再使用されない万円券および二千円券を収納する。
また、紙幣入出金機構部32は、紙幣収納部56,57から繰り出され紙幣搬送部60で搬送中の紙幣の重送等を識別する出金紙幣識別部61と、紙幣搬送部60から分岐する分岐搬送部62に設けられ、出金紙幣識別部61で重送等と識別された出金不可紙幣を収納する出金リジェクト部63と、紙幣搬送部60の末端部に設けられて出金紙幣識別部61で出金可能と識別された紙幣を機外に取り出し可能に繰り出す上記した紙幣出金部31とを有している。
硬貨入出金機構部38は、売上金のバラ硬貨が機外から投入される硬貨入金部35と、硬貨入金部35から繰り出されたバラ硬貨を搬送する硬貨搬送部67と、硬貨搬送部67で搬送中のバラ硬貨の真偽および金種を識別し計数する入金硬貨識別部68と、入金硬貨識別部68の識別結果に基づいて識別不能硬貨等のリジェクト硬貨を選別するリジェクト選別部69と、リジェクト選別部69で選別されたリジェクト硬貨を硬貨搬送部70を介して機外に取り出し可能に繰り出す硬貨リジェクト部71と、入金硬貨識別部68で受け入れ可能と識別されたバラ硬貨を金種別に選別する金種別選別部72と、金種別選別部72で選別されたバラ硬貨を受け入れ可能な複数、具体的には六つの金種別の硬貨一時貯留部(受入部)73,74,75,76,77,78と、硬貨一時貯留部73〜78のそれぞれに一対一で設けられて硬貨一時貯留部73〜78の対応するものに一時貯留されたバラ硬貨を受け入れて収納する着脱可能な硬貨収納部(収納部)80,81,82,83,84,85とを有している。
ここで、受け入れたバラ硬貨はすべて釣銭準備金として再使用可能であるため、すべての硬貨収納部80〜85は、収納したバラ硬貨を一枚ずつ計数しつつ硬貨搬送部87に繰り出し可能となっている。硬貨収納部80は一円貨を、硬貨収納部81は五円貨を、硬貨収納部82は十円貨を、硬貨収納部83は五十円貨を、硬貨収納部84は百円貨を、硬貨収納部85は五百円貨を、それぞれ収納する。
また、硬貨入出金機構部38は、硬貨収納部80〜85から繰り出されたバラ硬貨を搬送する上記した硬貨搬送部87と、硬貨搬送部87で搬送されるバラ硬貨を機外に取り出し可能に繰り出す上記した硬貨出金部36とを有している。
さらに、硬貨入出金機構部38は、所定枚数(例えば50枚)のバラ硬貨を包装紙で巻回して作製される棒金を金種別に収納するとともに収納した棒金を一本ずつ計数しながら繰り出す金種別の棒金収納部90,91,92,93,94,95と、棒金収納部90〜95から繰り出された棒金を搬送する棒金搬送部97と、棒金搬送部97で搬送される棒金を機外に取り出し可能に繰り出す上記した棒金出金部37とを有している。
貨幣入出金機25と別に設けられた管理機26は、操作者により操作が入力される入力部100と、操作者に画面表示を行うとともに音声を発生する表示装置(アラーム発生手段)101と、これらを制御するとともに、各レジ装置11毎つまり処理対象識別データ毎の売上金データおよび釣銭準備金額データを記憶する制御部102とを有している。ここで、入力部100は、IDカード22が通されることでIDカード22から処理対象識別データを読み取るカードリーダ104とパスワードを入力可能なキーボード105とを有しており、制御部102は、適正な処理対象識別データが読み取られ適正なパスワードが入力された場合に限りデータを書き換え可能となっている。
各レジ装置11毎つまり処理対象識別データ毎に釣銭準備金の金種および数量を含む釣銭準備金額データが設定されることになるが、管理機26では、この釣銭準備金額データを予め設定可能となっている。つまり、入力部100に適正な処理対象識別データと適正なパスワードとが入力された状態で、釣銭準備金の金種および数量を含む釣銭準備金額データが入力部100に入力されると、制御部102が、これらの処理対象識別データと釣銭準備金額データと対応付けて読み出し可能に記憶する。
ここで、釣銭準備金額データは、紙幣分については各金種毎の枚数からなっており、硬貨分については各金種毎のバラ硬貨の枚数および棒金数からなっている。そして、管理機26で釣銭準備金額データを設定する場合に、例えば、それぞれの数量を入力することも可能であるが、各数量が異なる予め定められた複数のパターンを表示装置101に表示させて、この中から入力部100への入力で選択設定することも可能となっている。また、釣銭準備金額データを曜日や日付によって異ならせるように設定することも可能となっている。例えば、各処理対象識別データ毎に、月曜日から金曜日までと、土曜日および日曜日とで違うパターンの釣銭準備金額データを設定する等である。
釣銭準備金ロッカ27は、開閉可能な扉108をそれぞれ有する複数の保管部109が設けられた筐体110と、各扉108を閉状態でロックするロック機構111と、操作者により操作が入力される入力部112と、操作者に画面表示を行うとともに音声を発生する表示装置(アラーム発生手段)113と、制御部114とを有している。ここで、各保管部109はレジ装置11と少なくとも一対一で対応できるよう、その数がレジ装置11の数よりも多く設けられている。入力部112は、IDカード22が通されることでIDカード22から処理対象識別データを読み取る(言い換えればIDカード22から処理対象識別データが入力される)カードリーダ116と、パスワードを入力可能なキーボード117とを有しており、制御部114は、適正な処理対象識別データが読み込まれ適正なパスワードが入力された場合に限り、この処理対象識別データに対応する保管部109のロック機構111のロックを解除して扉108を開き、その後、扉108が閉じられるとロック機構111で扉108をロックする(開閉制御)。なお、レジ装置11の制御部18と、貨幣入出金機25の制御部42と、管理機26の制御部102と、釣銭準備金ロッカ27の制御部114とは通信可能に構成されている。
次に、第1実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム10の制御内容について使用時の流れとともに説明する。
例えば、営業終了後に、操作者がレジ装置11から、未使用の釣銭準備金を含むすべての現金を売上金として取り出し、収納バッグに入れて、レジ装置11に対し設けられたIDカード22を持って貨幣入出金機25の所まで行く。貨幣入出金機25は、待機状態において表示装置41にIDカード22の読み取りを促す表示を行っており、これを見た操作者は貨幣入出金機25の入力部40のカードリーダ44にIDカード22を通す。
すると、貨幣入出金機25の制御部42は、IDカード22からカードリーダ44で読み取った処理対象識別データを受信するとともに、この読み取った処理対象識別データが、予め登録されている処理対象識別データのいずれかと一致して適正であるか、否かを判定する。この読み取った処理対象識別データが適正でない場合には、表示装置41でアラームを発生させて適正な処理対象識別データを読み取るまで待機する。他方、読み取った処理対象識別データが適正であると、制御部42は、表示装置41にパスワードの入力を促す表示を行わせることになり、これを見た操作者は入力部40のキーボード45にパスワードを入力する。すると、制御部42は、入力されたパスワードが、読み取った処理対象識別データに対応して予め登録されているパスワードと一致していて適正であるか、否かを判定する。入力されたパスワードが適正でない場合には、表示装置41でアラームを発生させて適正なパスワードが入力されるまで待機する。他方、入力されたパスワードが適正であると、制御部42は、今回の入出金処理の開始と判断するとともに、表示装置41に紙幣およびバラ硬貨の投入を促す表示を行わせることになる。
これを見た操作者は、収納バッグから取り出した紙幣を紙幣入金部30へ投入しバラ硬貨を硬貨入金部35へ投入する。このとき、売上金には釣銭準備金の未使用分である棒金も含まれており、棒金は包装を解いてバラ硬貨として硬貨入金部35へ投入する。紙幣入金部30が紙幣の投入を図示略のセンサで確認し硬貨入金部35がバラ硬貨の投入を図示略のセンサで確認すると、制御部42は、表示装置41にスタート操作の入力を促す表示を行わせる。これを見た操作者は、入力部40にスタート操作を行う。すると、制御部42は、入金処理として、紙幣入出金機構部32に紙幣の取り込みを開始させるとともに、硬貨入出金機構部38にバラ硬貨の取り込みを開始させ、さらに、遅くともこの時点までに、管理機26に、今回の入出金処理に対して入力された処理対象識別データとともに本日分の釣銭準備金額データと翌営業日分の釣銭準備金額データの要求を送信する。
つまり、紙幣入出金機構部32では、紙幣入金部30の紙幣を一枚ずつ分離して紙幣搬送部49で搬送しつつ入金紙幣識別部50で識別し、識別不能紙幣を紙幣搬送部49でそのまま紙幣リジェクト部51に繰り出すとともに、金種が識別された紙幣を計数しつつ紙幣搬送部52で紙幣一時貯留部53〜55の対応するものに一時貯留させる。同様に、硬貨入出金機構部38では、硬貨入金部35のバラ硬貨を一枚ずつ分離して硬貨搬送部67で搬送しつつ入金硬貨識別部68で識別し、識別不能硬貨を硬貨搬送部70で硬貨リジェクト部71に繰り出すとともに、金種が識別されたバラ硬貨を計数しつつ金種別選別部72で硬貨一時貯留部73〜78の対応するものに一時貯留させる。
また、処理対象識別データとともに銭準備金額データの要求を受信した管理機26の制御部102は、この処理対象識別データに対応する釣銭準備金額データの中から本日分の釣銭準備金額データと翌営業日分の釣銭準備金額データを読み出して貨幣入出金機25の制御部42に返信する。
すると、制御部42は、管理機26から受信した翌営業日分の釣銭準備金額データを今回の入出金処理の釣銭準備金額データとし、上記した紙幣の入金処理と並行して、今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する紙幣を紙幣収納部56,57の対応するものから紙幣出金部31に出金させるとともに、上記したバラ硬貨の入金処理と並行して今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応するバラ硬貨を硬貨収納部80〜85の対応するものから硬貨出金部36に出金させ、さらに今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する棒金を棒金収納部90〜95の対応するものから棒金出金部37に出金させる。
つまり、紙幣収納部56,57の対応するものから紙幣を繰り出して紙幣搬送部60で搬送しつつ出金紙幣識別部61で重送等を識別し重送等と識別された出金不可紙幣は分岐搬送部62で出金リジェクト部63に収納させる一方、出金紙幣識別部61で出金可能と識別された紙幣を計数して紙幣搬送部60で紙幣出金部31に繰り出す。同様に、硬貨収納部80〜85の対応するものからバラ硬貨を計数しつつ繰り出して硬貨搬送部87で硬貨出金部36に繰り出すとともに棒金収納部90〜95の対応するものから棒金を計数しつつ繰り出して棒金搬送部97で棒金出金部37に繰り出す。
そして、紙幣入金部30の紙幣がすべて紙幣リジェクト部51および紙幣一時貯留部53〜55のいずれかに送られ、硬貨入金部35のバラ硬貨がすべて硬貨リジェクト部71および硬貨一時貯留部73〜78のいずれかに送られることで入金処理が終了するとともに、紙幣収納部56,57から今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する紙幣がすべて紙幣出金部31に繰り出され、硬貨収納部80〜85から今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応するバラ硬貨がすべて硬貨出金部36に繰り出され、棒金収納部90〜95から今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する棒金が棒金出金部37にすべて繰り出されることで出金処理が終了すると、制御部42は、今回の入出金処理の売上金データを算出する。なお、より詳細に説明するならば、リジェクトされた紙幣または硬貨は、再度、紙幣入金部30または硬貨入金部35に再投入されて入金計数されるか、あるいは、入力部40によって、手入力処理されることで、入金処理が終了するものである。以下、すべての紙幣および硬貨は、入金紙幣識別部50と入金硬貨識別部68とによって計数されるものとして説明を続ける。
つまり、入金紙幣識別部50による計数結果と入金硬貨識別部68による計数結果とを合わせて今回の入出金処理の金種別および合計の入金額データを算出し、この入金額データから、今回の入出金処理の処理対象識別データに対し設定された本日分の釣銭準備金額データを減算した値を、今回の入出金処理の処理対象識別データに関する本日分の売上金データとして記憶するとともに、専用回線を介して取引金融機関の管理装置に出力して、今回の入出金処理の終了と判断する。また、この時点で、制御部42は、今回の入出金処理で入力された処理対象識別データに対応する監視タイマによる計時を開始する。なお、入金処理が終了すると、制御部42は、自動的に、紙幣一時貯留部53〜55の紙幣を紙幣収納部56〜58に収納させるとともに、硬貨一時貯留部73〜78のバラ硬貨を硬貨収納部80〜85に収納させる収納処理を行う。
以上のようにして今回の入出金処理が終了すると、操作者は、貨幣入出金機25の紙幣出金部31から紙幣、硬貨出金部36からバラ硬貨、棒金出金部37から棒金をそれぞれ取り出して、収納バッグに収納し、翌営業日までの保管のため釣銭準備金ロッカ27に持っていく。釣銭準備金ロッカ27は、待機状態において表示装置113にIDカード22の読み取りを促す表示を行っており、これを見た操作者は釣銭準備金ロッカ27の入力部112のカードリーダ116にIDカード22を通す。
すると、釣銭準備金ロッカ27の制御部114は、IDカード22からカードリーダ116で読み取った処理対象識別データを受信するとともに、この読み取った処理対象識別データが適正であるか否かを上記と同様に判定する。この読み取った処理対象識別データが適正でない場合には、表示装置113でアラームを発生させて適正な処理対象識別データを読み取るまで待機する。他方、読み取った処理対象識別データが適正であると、制御部114は、表示装置113にパスワードの入力を促す表示を行わせることになり、これを見た操作者は釣銭準備金ロッカ27の入力部112のキーボード117にパスワードを入力する。すると、制御部114は、入力されたパスワードが適正であるか否かを上記と同様に判定する。入力されたパスワードが適正でない場合には、表示装置113でアラームを発生させて適正なパスワードが入力されるまで待機する。
他方、入力されたパスワードが適正であると、制御部114は、読み取った処理対象識別データに一対一で対応する保管部109または未使用の保管部109の一つのロック機構111のロックを解除してその扉108を開く。すると、操作者は、釣銭準備金が入った収納バッグをこの保管部109内に投入しその扉108を閉じる。すると、この保管部109のロック機構111が扉108を閉状態でロックすることになり、このような開閉制御の完了を受けて制御部114は、今回読み取った処理対象識別データを貨幣入出金機25の制御部42に出力する。これを受けて制御部42は、この処理対象識別データに対応する監視タイマによる上記した計時を終了する。
なお、貨幣入出金機25の制御部42は、監視タイマによる計時時間が予め設定された所定時間を超えると、表示装置41に、アラーム対象となるレジ装置11を特定する表示および釣銭準備金が装填されていない旨の表示とともにアラームを発生させ、さらに、レジ装置11、管理機26および釣銭準備金ロッカ27にアラーム信号を出力して、同様の表示およびアラームを表示装置17,101,113にも発生させる。つまり、貨幣入出金機25の制御部42は、入力部40に入力された処理対象識別データに対し設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応した現金の貨幣入出金機25による紙幣出金部31,硬貨出金部36および棒金出金部37への繰り出し後、所定時間内に、釣銭準備金ロッカ27にこの処理対象識別データと同じ処理対象識別データの入力に伴う開閉制御が実行されない場合にアラームを発生させる。
翌営業日には、営業開始前に操作者が釣銭準備金ロッカ27まで行って、上記と同様に、入力部112のカードリーダ116にIDカード22を通した後、入力部112のキーボード117にパスワードを入力する。すると、制御部114は、IDカード22の適正な処理対象識別データと、適正なパスワードとを確認した場合に限り、この処理対象識別データに一対一で対応する保管部109のロック機構111のロックを解除してその扉108を開く。すると、操作者は、釣銭準備金が入った収納バッグをこの保管部109内から取り出すことになり、この収納バッグの現金を、対応するレジ装置11に収納する。
このとき、操作者は、POSレジ12の入力部16に釣銭装填の操作入力を行うことになり、この操作が入力されると、POSレジ12の制御部18は、表示装置17に紙幣、バラ硬貨および棒金の収納を促す表示を行わせることになる。これを見た操作者は、収納バッグから取り出した紙幣およびバラ硬貨を釣銭支払機13に投入し、この投入を検出すると釣銭支払機13はバラ硬貨および紙幣を計数しつつ金種別に収納する。また、棒金については操作者が直接棒金収納庫14に収納する。釣銭支払機13によるバラ硬貨および紙幣の計数結果と、棒金収納庫14の装填された棒金の数のセンサによる検出結果とが入力釣銭準備金額データとして制御部18に入力される。すると、制御部18は、管理機26の制御部102からこのレジ装置11の処理対象識別データに対し設定された本日の釣銭準備金額データを呼び出し、これと上記のような実際の装填時に入力された入力釣銭準備金額データとを比較して、これらが一致しない場合に、このレジ装置11のPOSレジ12の表示装置17にアラームを発生させ、これらが一致することで、業務開始の釣銭準備が整うことになる。ここで、前日の業務終了後に行った入出金処理においては、管理機26の制御部102から呼び出すデータは、翌営業日分の釣銭準備金額データと表現され、翌営業日の業務開始前に行う釣銭準備金の収納処理において比較されるデータは、本日分の釣銭準備金額データと表現されるが、両者は同一のデータであることが理解できるであろう。
以上に述べた第1実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム10によれば、貨幣入出金機25の制御部42が、入力部40に処理対象識別データが入力された状態で、紙幣入金部30および硬貨入金部35に投入された現金について紙幣入出金処理機構32および硬貨入出金処理機構部38による計数で入金額データを算出し、この入金額データから、前記入力された処理対象識別データに対し設定された本日分の釣銭準備金額データを減算した値を、当該入力された処理対象識別データに関する本日分の売上金データとして記憶するとともに、当該入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を紙幣入出金処理機構32および硬貨入出金処理機構部38により紙幣出金部31、硬貨出金部36および棒金出金部37に繰り出させる。つまり、売上金の入金および釣銭準備金の出金の同時処理ができる。このように紙幣入出金処理機構32および硬貨入出金処理機構38によって釣銭準備金を出金するため適正な釣銭準備金が用意できるとともに、入金を行うための貨幣入出金機25で釣銭準備金を出金することで業者による手配が不要となるため、釣銭準備金の準備のための経費負担を低減することができる。
しかも、貨幣入出金機25の制御部42が、紙幣入金部30および硬貨入金部35に投入された現金について紙幣入出金処理機構32および硬貨入出金処理機構38による計数で入金額データを算出するのと並行して、予め入力されている処理対象識別データに対し設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を紙幣入出金処理機構32および硬貨入出金処理機構38により紙幣出金部31、硬貨出金部36および棒金出金部37に繰り出させるため、売上金の入金および釣銭準備金の出金の同時処理に要する処理時間を短縮することができる。
また、貨幣入出金機25とは別体の管理機26によって、処理対象識別データ毎に設定される釣銭準備金額データが予め設定可能であるため、貨幣入出金機25の使用状態に拘わらず釣銭準備金額データを設定することができる。
加えて、管理機26を用いた設定時に、釣銭準備金額データが、予め定められた複数のパターンの中から選択設定されるため、詳細な設定を短時間で行うことができる。
さらに、紙幣出金部31、硬貨出金部36および棒金出金部37に繰り出された釣銭準備金を収納可能な釣銭準備金ロッカ27が、処理対象識別データの入力により開閉制御されるため、売上金の入金および釣銭準備金の出金の処理と関連して釣銭準備金ロッカ27への収納を管理可能となる。
つまり、処理対象識別データが予め入力された状態でこの処理対象識別データに対し設定された釣銭準備金額データに対応した現金の貨幣入出金機25による紙幣出金部31、硬貨出金部36および棒金出金部37への繰り出し後、所定時間内に、釣銭準備金ロッカ27に当該予め入力された処理対象識別データと同じ処理対象識別データの入力に伴う開閉制御が実行されない場合、つまり出金された釣銭準備金が適正に釣銭準備金ロッカ27に収納されなかったと推定できる場合に、表示装置17,41,101,113がアラームを発生させることで、収納忘れ等を防止することができる。
加えて、レジ装置11への釣銭準備金の装填時に、釣銭支払機13および棒金収納庫14による自動計数で制御部18に入力された入力釣銭準備金額データが、このレジ装置11の処理対象識別データに対し設定された釣銭準備金額データと一致しない場合に表示装置113がアラームを発生させるため、誤装填の有無等の確認を促すことができる。
なお、上記においては、今回の入出金処理の処理対象識別データに関し、制御部42が、本日分の入金額データを算出し、管理機26の制御部102から受信した本日分の釣銭準備金額データを減算して本日分の売上金データを記憶するとともに、専用回線を介して取引金融機関の管理装置に出力するようにしたが、制御部42が本日分の入金額データを算出して管理機26の制御部102に今回の入出金処理の処理対象識別データとともに送信し、管理機26の制御部102が、貨幣入出金機25の制御部42から受信した本日分の入金額データから今回の入出金処理の処理対象識別データに関わる本日分の釣銭準備金額データを減算して本日分の売上金データを記憶するとともに、専用回線を介して取引金融機関の管理装置に出力するようにしても良い。また、制御部42は、入金処理の終了、出金処理の終了、および、売上金データの算出・記録・出力の終了時点で監視タイマによる計時を開始するとしたが、この時点からに限るものではなく、貨幣入出金機25の紙幣出金部31から紙幣、硬貨出金部36からバラ硬貨、棒金出金部37から棒金をすべて取り出し終えた時点から計時を開始するものでも良く、加えて、貨幣入出金機25の制御部42ではなく、管理機26の制御部102が監視を引き継くようにしても良い。さらには、貨幣入出金機25で作成した釣銭準備金を釣銭準備金ロッカ27に保管するようにしたが、釣銭準備金ロッカ27を設けずに、今回の入出金処理の終了後、直ちに、装填するべきレジ装置11に装填してこのレジ装置11で保管するようにしても良い。
この場合も、貨幣入出金機25の制御部42が、今回の入出金処理が終了と判断すると、今回の入出金処理で入力された処理対象識別データに対応した監視タイマによる計時を開始することになるが、その後、予め設定された所定時間内に、今回の入出金処理で入力された処理対象識別データに対応するレジ装置11のPOSレジ12の入力部16に釣銭準備金の装填時の入力である釣銭装填の操作入力が行われれば、アラームを発生させることはなく、所定時間内に釣銭装填の操作入力が行われない場合に、表示装置41に、アラーム対象となるレジ装置11を特定する表示および釣銭準備金が装填されていない旨の表示とともにアラームを発生させ、さらに、レジ装置11、管理機26および釣銭準備金ロッカ27にアラーム信号を出力して、同様の表示およびアラームを表示装置17,101,113にも発生させる。
このように構成すれば、処理対象識別データが予め入力された状態でこの処理対象識別データに対し設定された釣銭準備金額データに対応した現金の紙幣入出金機構部32および硬貨入出金機構部38による紙幣出金部31、硬貨出金部36および棒金出金部37への繰り出し終了後、所定時間内に、当該予め入力された処理対象識別データに対応するレジ装置11に釣銭準備金の装填時の操作入力がなされない場合、つまり出金された釣銭準備金が適正に対応するレジ装置11に装填されなかったと推定できる場合に、表示装置17,41,101,113がアラームを発生させることで、装填忘れ等を防止することができる。
釣銭装填の操作入力が行われると、POSレジ12の制御部18は、表示装置17に紙幣、バラ硬貨および棒金の収納を促す表示を行わせることになる。これを見た操作者は、収納バッグから取り出した紙幣およびバラ硬貨を釣銭支払機13に投入し、この投入を検出すると釣銭支払機13はバラ硬貨および紙幣を計数しつつ金種別に収納する。また、棒金については操作者が直接棒金収納庫14に収納する。釣銭支払機13によるバラ硬貨および紙幣の計数結果と、棒金収納庫14の装填された棒金の数のセンサによる検出結果とが入力釣銭準備金額データとして制御部18に入力される。すると、制御部18は、管理機26の制御部102からこのレジ装置11の処理対象識別データに対し設定された翌営業日分の釣銭準備金額データを呼び出し、これと上記のような実際の装填時に入力された入力釣銭準備金額データとを比較して、これらが一致しない場合に、このレジ装置11のPOSレジ12の表示装置17にアラームを発生させる。他方、これらが一致することで、翌営業日に向けた釣銭の残置準備が整うことになる。
ここで、第1実施形態においては、売上金の入金時に、三カ所の紙幣一時貯留部53,54,55と六つの金種別の硬貨一時貯留部73,74,75,76,77,78に一時貯留された現金を入金せずに返却する返却処理については、その説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システムを図2を参照して第1実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。
第1実施形態では、売上金の入金処理と釣銭準備金の出金処理との同時処理において、売上金の入金処理と釣銭準備金の出金処理とを並行して行ったが、第2実施形態では、売上金の入金処理に続いて釣銭準備金の出金処理を行うようになっている。
つまり、貨幣入出金機25の制御部42は、入力部40のカードリーダ44にIDカード22から処理対象識別データが入力された状態で、紙幣入金部30および硬貨入金部35に投入された現金について紙幣入出金処理機構32の入金紙幣識別部50および硬貨入出金処理機構38の入金硬貨識別部68による計数で入金額データを算出した後、当該入力されている処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を紙幣入出金処理機構32および硬貨入出金処理機構38により紙幣出金部31、硬貨出金部36および棒金出金部37に繰り出させるようになっている。
そして、第2実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム10は、紙幣入出金機構部32において紙幣搬送部52と紙幣出金部31とを接続させる接続搬送部120が設けられており、三つの紙幣一時貯留部53〜55は、受け入れた紙幣を、この接続搬送部120を介して紙幣出金部31にも繰り出し可能となっている。
同様に、硬貨入出金機構部38において、六つの硬貨一時貯留部73〜78は受け入れたバラ硬貨を接続搬送部121に受け渡し可能であり、この接続搬送部121を介して硬貨出金部36に繰り出し可能となっている。
この第2実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム10の制御内容について使用時の流れとともに説明する。
第1実施形態での説明と同様に、レジ装置11のすべての売上金を収納バッグに入れ、IDカード22を持った操作者が貨幣入出金機25の所まで行って、貨幣入出金機25の入力部40のカードリーダ44にIDカード22を通し、キーボード45にパスワードを入力する。制御部42は、IDカード22から読み取った処理対象識別データと入力されたパスワードが適正である場合に、今回の入出金処理の開始と判断する。
次に、操作者が、収納バッグから取り出した紙幣を紙幣入金部30へ投入しバラ硬貨を硬貨入金部35へ投入して、入力部40にスタート操作を行うと、制御部42は、今回の入出金処理として、紙幣入出金機構部32に紙幣の取り込みを開始させるとともに、硬貨入出金機構部38にバラ硬貨の取り込みを開始させる。
つまり、紙幣入出金機構部32では、紙幣入金部30の紙幣を一枚ずつ分離して紙幣搬送部49で搬送しつつ入金紙幣識別部50で識別し、識別不能紙幣を紙幣搬送部49でそのまま紙幣リジェクト部51に繰り出すとともに、金種が識別された紙幣を計数しつつ紙幣搬送部52で紙幣一時貯留部53〜55の対応するものに一時貯留させる。同様に、硬貨入出金機構部38では、硬貨入金部35のバラ硬貨を一枚ずつ分離して硬貨搬送部67で搬送しつつ入金硬貨識別部68で識別し、識別不能硬貨を硬貨搬送部70で硬貨リジェクト部71に繰り出すとともに、金種が識別されたバラ硬貨を計数しつつ金種別選別部72で硬貨一時貯留部73〜78の対応するものに一時貯留させる。
そして、紙幣入金部30の紙幣がすべて紙幣リジェクト部51および紙幣一時貯留部53〜55のいずれかに送られ、硬貨入金部35のバラ硬貨がすべて硬貨リジェクト部71および硬貨一時貯留部73〜78のいずれかに送られて入金処理が終了すると、制御部42は、入金紙幣識別部50による計数結果と入金硬貨識別部68による計数結果とを合わせて今回の入出金処理の金種別および合計の入金額データを算出し、この入金額データと、承認およびキャンセルの選択を促す旨の表示とを表示装置41に表示させる。
この入金額データを見て、操作者がキャンセルの選択操作を入力部40に入力すると、制御部42は、紙幣一時貯留部53〜55に一時貯留していた紙幣を繰り出して接続搬送部120で紙幣出金部31に搬送するとともに、硬貨一時貯留部73〜78に一時貯留していた硬貨を繰り出して接続搬送部121で硬貨出金部36に搬送する返却処理を行う。これにより、今回の入出金処理で入金された紙幣およびバラ硬貨が、紙幣出金部31および硬貨出金部36に返却される。つまり、第1実施形態においては、入金返却処理は行わないようになっていたが、この第2実施形態においては、入金返却処理が可能となっている。
他方、入金額データを見て、操作者が承認の選択操作を入力部40に入力すると、制御部42は、紙幣一時貯留部53〜55の紙幣を紙幣収納部56〜58に収納させるとともに、硬貨一時貯留部73〜78のバラ硬貨を硬貨収納部80〜85に収納させる収納処理を行うとともに、管理機26に、今回の入出金処理に対して入力された処理対象識別データとともに本日分の釣銭準備金額データと翌営業日分の銭準備金額データの要求を送信する。
処理対象識別データとともに銭準備金額データの要求を受信した管理機26の制御部102は、この処理対象識別データに対応する釣銭準備金額データの中から本日分の釣銭準備金額データと翌営業日の釣銭準備金額データを読み出して貨幣入出金機25の制御部42に返信する。
すると、制御部42は、管理機26から受信した翌営業日分の釣銭準備金額データを今回の入出金処理の釣銭準備金額データとし、今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する紙幣を紙幣収納部56,57の対応するものから紙幣出金部31に出金させるとともに、今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応するバラ硬貨を硬貨収納部80〜85の対応するものから硬貨出金部36に出金させ、さらに今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する棒金を棒金収納部90〜95の対応するものから棒金出金部37に出金させる。
つまり、紙幣収納部56,57の対応するものから紙幣を繰り出して紙幣搬送部60で搬送しつつ出金紙幣識別部61で重送等を識別し重送等と識別された出金不可紙幣は分岐搬送部62で出金リジェクト部63に収納させる一方、出金紙幣識別部61で出金可能と識別された紙幣を計数して紙幣搬送部60で紙幣出金部31に繰り出す。同様に、硬貨収納部80〜85の対応するものからバラ硬貨を計数しつつ繰り出して硬貨搬送部87で硬貨出金部36に繰り出すとともに棒金収納部90〜95の対応するものから棒金を計数しつつ繰り出して棒金搬送部97で棒金出金部37に繰り出す。
そして、紙幣収納部56,57から今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する紙幣がすべて紙幣出金部31に繰り出され、硬貨収納部80〜85から今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応するバラ硬貨がすべて硬貨出金部36に繰り出され、棒金収納部90〜95から今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する棒金が棒金出金部37にすべて繰り出されると、制御部42は、今回の入出金処理の売上金データを算出する。
つまり、入金紙幣識別部50による計数結果と入金硬貨識別部68による計数結果とを合わせて今回の入出金処理の金種別および合計の入金額データを算出し、この入金額データから、今回の入出金処理の処理対象識別データに対し設定された本日分の釣銭準備金額データを減算した値を、今回の入出金処理の処理対象識別データに関する本日分の売上金データとして記憶するとともに、専用回線を介して取引金融機関の管理装置に出力して、今回の入出金処理の終了と判断する。また、この時点で、制御部42は、今回の入出金処理で入力された処理対象識別データに対応する監視タイマによる計時を開始する。以降は、第1実施形態と同様である。
以上に述べた第2実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム10によれば、貨幣入出金機25の制御部42が、紙幣入金部30および硬貨入金部35に投入された現金について紙幣入出金処理機構32の入金紙幣識別部50および硬貨入出金処理機構38の入金硬貨識別部68による計数で入金額データを算出した後、予め入力されている処理対象識別データに対し設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を紙幣入出金処理機構32および硬貨入出金処理機構38により紙幣出金部31、硬貨出金部36および棒金出金部37に繰り出させるため、紙幣入金部30および硬貨入金部35に投入された現金を返却しても管理上問題を生じることがなく、よって、このような返却が可能となる。
次に、本発明の第3実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システムを図3を参照して第1実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。
第1実施形態では、売上金の入金処理と釣銭準備金の出金処理とを並行して行う際に、出金処理時に紙幣収納部56〜58、硬貨収納部80〜85および棒金収納部90〜95から現金を出金させたが、第3実施形態では、売上金の入金処理と釣銭準備金の出金処理とを並行して行う際に、入金処理で入金された紙幣およびバラ硬貨をそのまま釣銭準備金用として出金させるようになっている。
つまり、貨幣入出金機25の制御部42は、入力部40のカードリーダ44にIDカード22から処理対象識別データが入力された状態で、紙幣入金部30および硬貨入金部35に投入された現金について紙幣入出金処理機構32の入金紙幣識別部50および硬貨入出金処理機構38の入金硬貨識別部68による計数で入金額データを算出しつつ当該入力された処理対象識別データに対し設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金分を紙幣出金部31および硬貨出金部36に、対応しない現金分を紙幣一時貯留部53〜55および硬貨一時貯留部73〜78に振り分けるとともに、紙幣入金部30および硬貨入金部35に投入された現金について入金紙幣識別部50および入金硬貨識別部68による入金額データの算出が完了した後、当該入力された処理対象識別データに対し設定された翌営業日分の銭準備金額データに対応した不足分の現金を、紙幣入出金処理機構32および硬貨入出金処理機構38により紙幣収納部56,57、硬貨収納部80〜85および棒金収納部90〜95から紙幣出金部31、硬貨出金部36および棒金出金部37に繰り出させるようになっている。
そして、第3実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム10は、紙幣入出金機構部32において紙幣搬送部52と紙幣出金部31とを接続させる接続搬送部120が設けられており、三つの紙幣一時貯留部53〜55は、受け入れた紙幣を、この接続搬送部120を介して紙幣出金部31にも繰り出し可能となっている。但し、三つの紙幣一時貯留部53〜55からの紙幣の繰り出し機能は必ずしも必須ではない。
同様に、リジェクト選別部69と金種別選別部72との間に釣銭選別部125が設けられ、釣銭選別部125で選別されたバラ硬貨を硬貨搬送部126および接続搬送部121を介して硬貨出金部36に繰り出し可能となっている。さらに、硬貨入出金機構部38において、六つの硬貨一時貯留部73〜78は受け入れたバラ硬貨を接続搬送部121に受け渡し可能であり、この接続搬送部121を介して硬貨出金部36に繰り出し可能となっている。但し、六つの硬貨一時貯留部73〜78は受け入れたバラ硬貨を接続搬送部121に受け渡し機能は必ずしも必須ではない。
この第3実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム10の制御内容について使用時の流れとともに説明する。
第1実施形態での説明と同様に、レジ装置11のすべての売上金を収納バッグに入れ、IDカード22を持った操作者が貨幣入出金機25の所まで行って、貨幣入出金機25の入力部40のカードリーダ44にIDカード22を通し、キーボード45にパスワードを入力する。制御部42は、IDカード22から読み取った処理対象識別データと入力されたパスワードが適正である場合に、今回の入出金処理の開始と判断する。
操作者が、収納バッグから取り出した紙幣を紙幣入金部30へ投入しバラ硬貨を硬貨入金部35へ投入して、入力部40にスタート操作を行うと、制御部42は、管理機26に、今回の入出金処理に対して入力された処理対象識別データとともに本日分の釣銭準備金額データと翌営業日分の銭準備金額データの要求を送信し、これを受けて管理機26の制御部102は、この処理対象識別データに対応する釣銭準備金額データの中から本日分の釣銭準備金額データと翌営業日の釣銭準備金額データを読み出して貨幣入出金機25の制御部42に返信する。すると、制御部42は、管理機26から受信した翌営業日分の釣銭準備金額データを今回の入出金処理の釣銭準備金額データとする。
そして、制御部42は、今回の入出金処理として、紙幣入出金機構部32に紙幣の取り込みを開始させるとともに、硬貨入出金機構部38にバラ硬貨の取り込みを開始させる。
すると、制御部42は、紙幣入出金機構部32において紙幣入金部30の紙幣を一枚ずつ紙幣搬送部49で搬送させながら入金紙幣識別部50で識別させ、識別不能紙幣を紙幣搬送部49でそのまま紙幣リジェクト部51に繰り出させるとともに、金種が識別された紙幣を計数しつつ、今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する現金分については紙幣搬送部52および接続搬送部120で紙幣出金部31に繰り出させるとともに、今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応しない現金分については、紙幣搬送部52で紙幣一時貯留部53〜55の対応するものに一時貯留させる。同様に、制御部42は、硬貨入出金機構部38において、硬貨入金部35のバラ硬貨を一枚ずつ硬貨搬送部67で搬送させながら入金硬貨識別部68で識別させ、識別不能硬貨をリジェクト選別部69および硬貨搬送部70で硬貨リジェクト部71に繰り出させるとともに、金種が識別されたバラ硬貨を計数しつつ、今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する現金分(バラ硬貨分)については釣銭選別部125と硬貨搬送部126と接続搬送部121とで硬貨出金部36に繰り出させるとともに、今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応しない現金分については、金種別選別部72で硬貨一時貯留部73〜78の対応するものに一時貯留させる。
そして、紙幣入金部30の紙幣がすべて紙幣リジェクト部51、紙幣一時貯留部53〜55および紙幣出金部31のいずれかに送られ、硬貨入金部35のバラ硬貨がすべて硬貨リジェクト部71、硬貨一時貯留部73〜78および硬貨出金部36のいずれかに送られることで入金処理が終了する。すると、制御部42は、今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する紙幣のうち入金処理によって紙幣出金部31に繰り出された現金分を除いた不足の現金分を、紙幣収納部56,57の対応するものから紙幣出金部31に出金させるとともに、今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応するバラ硬貨のうち入金処理によって硬貨出金部36に繰り出された現金分を除いた不足の現金分を、硬貨収納部80〜85の対応するものから硬貨出金部36に出金させ、さらに今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する棒金を棒金収納部90〜95の対応するものから棒金出金部37に出金させる。
つまり、紙幣収納部56,57の対応するものから紙幣を繰り出して紙幣搬送部60で搬送しつつ出金紙幣識別部61で重送等を識別し重送等と識別された出金不可紙幣は分岐搬送部62で出金リジェクト部63に収納させる一方、出金紙幣識別部61で出金可能と識別された紙幣を計数して紙幣搬送部60で紙幣出金部31に繰り出す。同様に、硬貨収納部80〜85の対応するものからバラ硬貨を計数しつつ繰り出して硬貨搬送部87で硬貨出金部36に繰り出すとともに棒金収納部90〜95の対応するものから棒金を計数しつつ繰り出して棒金搬送部97で棒金出金部37に繰り出す。
そして、紙幣収納部56,57から上記不足分の紙幣がすべて紙幣出金部31に繰り出され、硬貨収納部80〜85から上記不足分のバラ硬貨がすべて硬貨出金部36に繰り出され、棒金収納部90〜95から今回の入出金処理の釣銭準備金額データに対応する棒金が棒金出金部37にすべて繰り出されると、制御部42は、今回の入出金処理の売上金データを算出する。
つまり、入金紙幣識別部50による計数結果と入金硬貨識別部68による計数結果とを合わせて今回の入出金処理の金種別および合計の入金額データを算出し、この入金額データから、今回の入出金処理の処理対象識別データに対し予め設定された本日分の釣銭準備金額データを減算した値を、今回の入出金処理の処理対象識別データに関する本日分の売上金データとして記憶するとともに、専用回線を介して取引金融機関の管理装置に出力して、今回の入出金処理の終了と判断する。また、この時点で、制御部42は、今回の入出金処理で入力された処理対象識別データに対応する監視タイマによる計時を開始する。以降は第1実施形態と同様である。なお、第3実施形態でも、入金処理が終了すると、制御部42は、自動的に、紙幣一時貯留部53〜55の紙幣を紙幣収納部56〜58に収納させるとともに、硬貨一時貯留部73〜78のバラ硬貨を硬貨収納部80〜85に収納させる収納処理を行う。
以上に述べた第3実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム10によれば、貨幣入出金機25の制御部42が、紙幣入金部30および硬貨入金部35に投入された現金について入金紙幣識別部50および入金硬貨識別部68による計数で入金額データを算出しつつ予め入力されている処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金分を紙幣出金部31および硬貨出金部36に、対応しない現金分を紙幣一時貯留部53〜55および硬貨一時貯留部73〜78に振り分けるとともに、紙幣入金部30および硬貨入金部35に投入された現金について入金紙幣識別部50および入金硬貨識別部68による入金額データの算出が完了した後、予め入力されている処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の銭準備金額データに対応した不足分の現金を紙幣入出金処理機構32および硬貨入出金処理機構38により紙幣収納部56,57、硬貨収納部80〜85および棒金収納部90〜95から紙幣出金部31、硬貨出金部36および棒金出金部37に繰り出させるため、紙幣入金部30および硬貨入金部35のすべての現金を紙幣収納部56〜58および硬貨収納部80〜85に一旦収納してから出金させる場合と比べて、売上金の入金および釣銭準備金の出金の同時処理に要する処理時間を短縮することができる。
本発明の第1実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システムを示す構成図である。 本発明の第2実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システムを示す構成図である。 本発明の第3実施形態の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システムを示す構成図である。
符号の説明
10 売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム
11 レジ装置
17 表示装置(アラーム発生手段)
26 管理機(管理手段)
27 釣銭準備金ロッカ
30 紙幣入金部(入金部)
31 紙幣出金部(出金部)
32 紙幣入出金機構部(入出金処理手段)
35 硬貨入金部(入金部)
36 硬貨出金部(出金部)
37 棒金出金部(出金部)
38 硬貨入出金機構部(入出金処理手段)
40 入力部(入力手段)
41 表示装置(アラーム発生手段)
42 制御部(制御手段)
56〜58 紙幣収納部(収納部)
80〜85 硬貨収納部(収納部)
101 表示装置(アラーム発生手段)
113 表示装置(アラーム発生手段)

Claims (10)

  1. 処理対象識別データが入力される入力手段と、
    入金部に投入された現金を計数して受け入れ可能であるとともに現金を計数しつつ出金部に繰り出し可能な入出金処理手段と、
    前記入力手段に処理対象識別データが入力された状態で、前記入金部に投入された現金について前記入出金処理手段による計数で本日分の入金額データを算出し、該本日分の入金額データから、前記入力された処理対象識別データに対し予め本日分として出金されていた釣銭準備金額データを減算した値を、当該入力された処理対象識別データに関する本日分の売上金データとして記憶するとともに、当該入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を前記入出金処理手段により前記出金部に繰り出させる制御手段とを備えることを特徴とする売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム。
  2. 前記制御手段は、前記入力手段に処理対象識別データが入力された状態で、前記入金部に投入された現金について前記入出金処理手段による計数で本日分の入金額データを算出するのと並行して前記入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を前記入出金処理手段により前記出金部に繰り出させることを特徴とする請求項1記載の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム。
  3. 前記制御手段は、前記入力手段に処理対象識別データが入力された状態で、前記入金部に投入された現金について前記入出金処理手段による計数で本日分の入金額データを算出した後、前記入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金を前記入出金処理手段により前記出金部に繰り出させることを特徴とする請求項1記載の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム。
  4. 前記制御手段は、前記入力手段に処理対象識別データが入力された状態で、前記入金部に投入された現金について、前記入出金処理手段によって本日分の入金額データを算出しつつ当該入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応する現金分を前記出金部に、対応しない現金分を受入部に振り分けるとともに、前記入金部に投入された現金について前記入出金処理手段による本日分の入金額データの算出が完了した後、当該入力された処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の銭準備金額データに対応した不足分の現金を前記入出金処理手段により収納部から前記出金部に繰り出させることを特徴とする請求項1記載の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム。
  5. 前記処理対象識別データ毎に設定される前記釣銭準備金額データは、前記入出金処理手段とは別体の管理手段により予め設定可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム。
  6. 前記処理対象識別データ毎に設定される前記釣銭準備金額データは、予め定められた複数のパターンの中から選択設定されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム。
  7. 前記処理対象識別データの入力により開閉制御されるとともに前記出金部に繰り出された釣銭準備金を収納可能な釣銭準備金ロッカを備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項記載の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム。
  8. 前記入力手段に処理対象識別データが入力された状態での該処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応した現金の前記入出金処理手段による前記出金部への繰り出し後、所定時間内に、前記釣銭準備金ロッカに当該入力された処理対象識別データと同じ処理対象識別データの入力に伴う開閉制御が実行されない場合にアラームを発生させるアラーム発生手段を有することを特徴とする請求項7記載の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム。
  9. 前記入力手段に処理対象識別データが入力された状態での該処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データに対応した現金の前記入出金処理手段による前記出金部への繰り出し後、所定時間内に、当該入力された処理対象識別データに対応するレジ装置に釣銭準備金の装填時の操作入力がなされない場合にアラームを発生するアラーム発生手段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項記載の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム。
  10. レジ装置への釣銭準備金の装填時に入力された入力釣銭準備金額データが、当該レジ装置の処理対象識別データに対し予め設定された翌営業日分の釣銭準備金額データと一致しない場合にアラームを発生するアラーム発生手段を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項記載の売上金入金・釣銭準備金出金同時処理システム。
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