JP2008190934A - 転がり軸受ユニットの荷重測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両情報から上記荷重が0である事を検知する機能、並びに、この機能に基づいて上記荷重が0である事を検知した際の上記変位(上記情報)の値Aと、上記メモリ中に記憶されている上記関係に関する変位(上記情報)の零点の値との差が、所定の閾値よりも大きい場合に、この変位(この情報)の零点の値を上記Aに置き換える補正を行なう機能を、上記演算器に付加する。この様な構成を採用する事により、上記課題を解決する。
【選択図】図8
Description
この図8は、上記各先発明の構造で、図示しない演算器のメモリ中に記憶されている、変位(位相差比又はデューティ比)と荷重(外輪1とハブ2との間に作用するアキシアル荷重)との関係を表す、変換マップを示している。この変換マップでは、上記変位の零点と、上記荷重の零点とが、それぞれ0に設定されている。
このうちの転がり軸受ユニットは、静止側周面に静止側軌道を有し、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、回転側周面に回転側軌道を有し、使用時に回転する回転側軌道輪と、上記静止側軌道と上記回転側軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備える。
又、上記荷重測定装置は、エンコーダと、センサ装置と、演算器とを備える。
このうちのエンコーダは、上記回転側軌道輪の一部に直接又は他の部材を介して支持固定されている。そして、被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、この被検出面の特性が円周方向に関して変化するピッチ若しくは位相を、少なくともこの被検出面の幅方向一部分で、この幅方向に応じて連続的に変化させている。
又、上記センサ装置は、使用時にも回転しない部分に支持されると共に、1乃至複数個のセンサを備える。そして、この1乃至複数個のセンサの検出部を上記被検出面に対向させると共に、このうちの少なくとも1個のセンサの検出部を、上記被検出面のうちで、上記特性変化の位相若しくはピッチが幅方向に関して連続的に変化する部分に対向させている。又、上記1乃至複数個のセンサはそれぞれ、上記回転側軌道輪の回転に伴い、上記被検出面のうち上記検出部を対向させた部分の特性変化に対応して、その出力信号を変化させる。
又、上記演算器は、そのメモリ中に、上記1乃至複数個のセンサの出力信号に関する情報(1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差比、又は、1個のセンサの出力信号のデューティ比)と上記両軌道輪同士の間に作用する荷重との関係が記憶されており、且つ、この関係を利用して上記情報から上記荷重を算出する機能を有する。
特に、本発明の転がり軸受ユニットの荷重測定装置に於いては、上記演算器は、上記荷重を算出する機能に加えて、上記転がり軸受ユニットを装着した車体に加わる横加速度と、ヨーレートと、操舵角とを含む、上記荷重に影響する複数種類の状態値から選択される1乃至複数の状態値に基づいて上記両軌道輪同士の間に荷重が作用していない事を検知する機能、並びに、この機能に基づいてこの荷重が作用していない事を検知した際の上記情報の値と、上記演算器のメモリ中に記憶されている上記関係に関する上記情報の零点の値とを比較し、これら両値の差が所定の閾値よりも大きい場合に、上記演算器のメモリ中に記憶されている上記情報の零点の値を、上記荷重が作用していない事を検知した際の上記情報の値に置き換える補正を行なう機能を有する。
尚、上記荷重を正確に算出する観点からは、上記閾値は極力小さい値に設定するのが好ましい。但し、この閾値を極端に小さくすると、上記補正が頻繁に行なわれて、演算器の負担が過大になる。従って、上記閾値は、上記荷重の測定値に要求される精度を勘案して、過度に小さくならない様に設定する。
尚、上述の様に、車両が直進していると認識できる状態が一定時間継続した場合に上記零点の補正を実施する、或は補正量を記憶させる理由は、車両が左旋回と右旋回とを交互に繰り返す様な操舵状態でも、瞬間的には直進状態となる為であり、この様な過渡的な状態で上記零点の補正を実施するのは、この補正の信頼性を確保する上で好ましくない為である。
又、上述の様に、車両が予め想定した速度で走行している場合に上記零点の補正を実施する、或は補正量を記憶させる理由は、本例の対象となる状態量測定装置では、センサ出力から状態量を演算させる方式なので、車両が停止又は極端に低速で走行している場合には、状態量演算そのものが行なわれない為であり、逆に、車両が極端に高速で走行している場合には、センサ出力から状態量を演算するCPUの仕事量が増大し、上記零点の補正処理を円滑に実行できない為である。尚、この場合、この零点の補正処理を円滑に実行させる為には、処理能力が高いCPUを用意する必要があり、コストの上昇を招く。
又、上述の様に零点ずれの検出結果を複数回分メモリ等に記憶させておき、これらの平均値を補正値として上記零点の補正を実施する理由は、単純にこの零点の補正の信頼性を高める為である。零点ずれは、突発的に発生するよりも、長期的な使用によって発生する頻度の方が高い為、上述の様に平均値で補正を実行しても支障はないと考えられる。
2 ハブ
3 転動体
4、4a、4b エンコーダ
5 カバー
6a、6b センサ
7、7a、7b 透孔
8、8a、8b 柱部
9 第一特性変化部
10 第二特性変化部
11 円筒部
12 底板部
Claims (1)
- 転がり軸受ユニットと、荷重測定装置とを備え、
このうちの転がり軸受ユニットは、静止側周面に静止側軌道を有し、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、回転側周面に回転側軌道を有し、使用時に回転する回転側軌道輪と、上記静止側軌道と上記回転側軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備えたものであり、
上記荷重測定装置は、エンコーダと、センサ装置と、演算器とを備え、
このうちのエンコーダは、上記回転側軌道輪の一部に直接又は他の部材を介して支持固定されたもので、被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、この被検出面の特性が円周方向に関して変化するピッチ若しくは位相を、少なくともこの被検出面の幅方向一部分で、この幅方向に応じて連続的に変化させており、
上記センサ装置は、使用時にも回転しない部分に支持されると共に、1乃至複数個のセンサを備えたもので、この1乃至複数個のセンサの検出部を上記被検出面に対向させると共に、このうちの少なくとも1個のセンサの検出部を、上記被検出面のうちで、上記特性変化の位相若しくはピッチが幅方向に関して連続的に変化する部分に対向させており、且つ、上記1乃至複数個のセンサはそれぞれ、上記回転側軌道輪の回転に伴い、上記被検出面のうち上記検出部を対向させた部分の特性変化に対応してその出力信号を変化させるものであり、
上記演算器は、そのメモリ中に、上記1乃至複数個のセンサの出力信号に関する情報と上記両軌道輪同士の間に作用する荷重との関係が記憶されており、且つ、この関係を利用して上記情報から上記荷重を算出する機能を有するものである、
転がり軸受ユニットの荷重測定装置に於いて、
上記演算器は、上記荷重を算出する機能に加えて、上記転がり軸受ユニットを装着した車体に加わる横加速度と、ヨーレートと、操舵角とを含む、上記荷重に影響する複数種類の状態値から選択される1乃至複数の状態値に基づいて上記両軌道輪同士の間に荷重が作用していない事を検知する機能、並びに、この機能に基づいてこの荷重が作用していない事を検知した際の上記情報の値と、上記演算器のメモリ中に記憶されている上記関係に関する上記情報の零点の値とを比較し、これら両値の差が所定の閾値よりも大きい場合に、上記演算器のメモリ中に記憶されている上記情報の零点の値を、上記荷重が作用していない事を検知した際の上記情報の値に置き換える補正を行なう機能を有する事を特徴とする転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
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JP2006194673A (ja) * | 2005-01-12 | 2006-07-27 | Nsk Ltd | 転がり軸受ユニットの荷重測定装置 |
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