JP2008189935A - 接着フィルム及び接着フィルムの製造方法 - Google Patents

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【課題】低弾性率でしかも可とう性のある接着フィルム及び接着フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】特定の化学式で示される脂肪族ジアミンと無水トリメリット酸を反応させて得られる特定の化学式で示されるジイミドジカルボン酸と特定の化学式で示される芳香族ジイソシアネートを反応させて得られる半芳香族ポリアミドイミド樹脂を用いて得られる接着フィルムであって、前記脂肪族ジアミンが末端アミノ化ポリプロピレングリコールである、接着フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、接着フィルム及び接着フィルムの製造方法に関する。
ポリアミドイミド樹脂は、通常、無水トリメリット酸と芳香族ジイソシアネートとの反応によるイソシアネート法で合成されるか、芳香族ジアミンとトリメリット酸クロライドとの反応による酸クロライド法で合成されている。イソシアネート法では、工業的に製造され市販されている芳香族ジイソシアネートの種類が少なく制限されるために製造できるポリアミドイミド樹脂も制限されてしまい特性に幅を持たせることができにくい。一方、酸クロライド法は、副生成するHClを脱離する工程が必要となり、これを除去する等の精製コストが必要となり、高価になるという問題を抱えている。特開平3−181511号公報には、芳香族トリカルボン酸無水物とエーテル結合を有するジアミンとをアミン成分過剰の状態で反応させ、次いで、ジイソシアネートを反応させる二段法を特徴とするポリアミドイミド樹脂の製造方法が提案されている。また、特開平4−182466号公報には、芳香族ジアミンと無水トリメリット酸を反応させ純度の高いジイミドジカルボン酸を製造する方法が提案されている。この方法を用いて製造したジイミドジカルボン酸とジイソシアネートを反応させれば、種類の多い芳香族ジアミンをそのまま使用することができること、酸クロライド法のようにHClが副生成することもなく、容易にポリアミドイミドが合成できること、また、副生成物が少なく充分な分子量のポリアミドイミド樹脂が合成できることなどが考えられる。芳香族系のジアミンと芳香族トリカルボン酸無水物と芳香族系のジイソシアネートから上記の方法で得られるポリアミドイミド樹脂は弾性率は高いが、低弾性率化が要求される用途には使用できなかった。耐熱性を有するポリアミドイミド樹脂の接着性を維持したまま低弾性率化することが望まれていたがポリアミドイミド樹脂の従来の製造法では実現できていなかった。
特開平3−181511号公報 特開平4−182466号公報
芳香族トリカルボン酸無水物とエーテル結合を有するジアミンとをアミン成分過剰の状態で反応させ、次いでジイソシアネートを反応させる特開平3−181511号公報に提案の方法では、第一段の反応で酸無水物とアミノ基の反応の他にカルボン酸とアミノ基の反応を必要とし、実際、脱水剤を使用している。従って、第一段の反応ですでにオリゴマー化し、第二段のジイソシアネートとの反応では、種々の分子量のオリゴマーとジイソシアネートが反応することになり、複数の反応が競争反応になることから、副生成物ができることが避けられず、特性的に充分な分子量を持つポリアミドイミド樹脂が生成できない問題点があった。また、特開平4−182466号公報の方法を用いて、製造したジイミドジカルボン酸とジイソシアネートを反応させれば、工業的に製造され、市販されている種類の多い芳香族ジアミンを使用することができ、得られるポリアミドイミド樹脂も目的に応じて改質でき、酸クロライド法のようにHClが副生成することもなく、容易にポリアミドイミド樹脂を合成することができる。しかし、芳香族環が2個以下のジアミンを用いると特開平4−182466号公報に記載されているように、生成したジイミドジカルボン酸が、合成溶媒に不溶になるために、ジイミドジカルボン酸の段階で、ろ過しなければならなくなり、ろ過の工程や精製の工程が増え、コストアップの要因になっている。また、精製したジイミドジカルボン酸の溶解性が低いため、該ジイミドジカルボン酸と芳香族ジイソシアネートを反応させようとしても、分子量が大きくならず、そのワニスをフィルム形状に製膜しようとしても、できないという問題があった。これらの欠点を改良し、芳香環を3個以上含むジアミンと無水トリメリット酸を非プロトン性極性溶媒中で水と共沸可能な芳香族炭化水素とともに反応させ、副生成する水を留去することで、溶解性の高い芳香族ジイミドジカルボン酸を合成し、さらにこのものとジイソシアネートを反応させることで高分子量のポリアミドイミド樹脂が合成されている。しかしながらこの方法で上記の芳香環を3個以上含むジアミンを脂肪族ジアミンに置き換えて、合成をしても充分な分子量の半芳香族ポリアミドイミド樹脂は得られなかった。本発明は、上記のような事情に鑑み、低弾性率でしかも可とう性のある半芳香族ポリアミドイミド樹脂を用いた、接着フィルム及び接着フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明者は、ろ過工程が不要で、高分子量の半芳香族ポリアミドイミド樹脂の合成を鋭意検討した結果、本発明に到達した。本発明の接着フィルムは、一般式(1式)で示される脂肪族ジアミンと無水トリメリット酸を反応させて得られる一般式(2式)で示されるジイミドジカルボン酸と一般式(3式)で示される芳香族ジイソシアネートを反応させて得られる半芳香族ポリアミドイミド樹脂を用いて得られる接着フィルムであって、前記脂肪族ジアミンが末端アミノ化ポリプロピレングリコールである。本発明の接着フィルムの製造方法は、一般式(1式)で示される脂肪族ジアミンと無水トリメリット酸を非プロトン性極性溶媒の存在下に反応させ、さらに水と共沸可能な芳香族炭化水素を投入し反応を行いジイミドジカルボン酸を含む混合物を製造した後、その溶液から芳香族炭化水素を除去し、これと芳香族ジイソシアネートとの反応を行い得られる半芳香族ポリアミドイミド樹脂のワニスを用いた、接着フィルムの製造方法であって、前記脂肪族ジアミンが末端アミノ化ポリプロピレングリコールであることを特徴とする。また、前記接着フィルムの製造方法において、非プロトン性極性溶媒がN−メチル−2−ピロリドンであり、水と共沸可能な芳香族炭化水素がトルエンであることが好ましい。
Figure 2008189935
(ここでRは置換基を有していてもよくC,O,Hからなる2価の脂肪族基を示す)
Figure 2008189935
Figure 2008189935
本発明の接着フィルム及び接着フィルムの製造方法は、樹脂膜に低弾性率が要求される接着フィルム等に使用できる。それは従来の製造方法に比べ、脂肪族ジアミン及び脂肪族ジイミドジカルボン酸が溶媒に可溶であり、またそれと芳香族ジイソシアネートを反応させて得られる半芳香族ポリアミドイミド樹脂も溶媒に可溶であるためである。また、副生物がないため、ろ過や精製工程が不要であり、分子量の大きい半芳香族ポリアミドイミド樹脂が製造できるので、製膜性や樹脂特性に優れ工業的に有用である。
一般式(1式)で示される脂肪族ジアミンに無水トリメリット酸を反応させた場合、反応生成物として得られるジイミドジカルボン酸も溶解性が高く、次の段階で溶液状態でジイソシアネートと反応させることが可能となり、合成効率が向上する。このとき一般式(1式)で示される脂肪族ジアミンのmol数に対し2.05〜2.30倍molの無水トリメリット酸を反応させ、続くジイソシアネートはジアミンのmol数の1.05〜1.50倍mol好ましくは1.20〜1.30倍molの量を反応させることで触媒などを添加することなく高分子量の半芳香族ポリアミドイミド樹脂を合成することが可能となる。本発明の接着フィルムは、一般式(1式)で示される脂肪族ジアミンと無水トリメリット酸とのmol比を脂肪族ジアミン/無水トリメリット酸=1/2.05〜1/2.30で反応させて得られる一般式(2式)で示されるジイミドジカルボン酸を含む混合物と一般式(3式)で示される芳香族ジイソシアネートとを脂肪族ジアミンと芳香族ジイソシアネートのmol比が脂肪族ジアミン/芳香族ジイソシアネート=1/1.05〜1/1.50で反応させて得られる半芳香族ポリアミドイミド樹脂を使用するのが好ましい。さらに、本発明は、前記の一般式(1式)で示される脂肪族ジアミンと無水トリメリット酸をmol比で脂肪族ジアミン/無水トリメリット酸=1/2.05〜1/2.30で非プロトン性極性溶媒の存在下に、50〜90℃で反応させ、さらに水と共沸可能な芳香族炭化水素を非プロトン性極性溶媒の0.1〜0.5重量比で投入し、120〜180℃で反応を行い一般式(2式)で示されるジイミドジカルボン酸を含む混合物を製造した後、その溶液から芳香族炭化水素を除去し、一般式(3式)で示される芳香族ジイソシアネートの反応を行う半芳香族ポリアミドイミド樹脂を使用した、接着フィルムの製造方法であることが好ましい。そして、非プロトン性極性溶媒がN−メチル−2−ピロリドンであり、水と共沸可能な芳香族炭化水素がトルエンであると好ましい、接着フィルム及び接着フィルムの製造方法である。
本発明においては、前記の脂肪族ジアミンのmol量に対し2.05〜2.30倍mol量の無水トリメリット酸を反応させてジイミドジカルボン酸を含む混合物を合成する。この脂肪族ジイミドジカルボン酸を含む混合物を製造するに際し、非プロトン性極性溶媒と水と共沸可能な芳香族炭化水素の混合溶液を使用する。反応終了後は芳香族炭化水素は蒸留などにより除去し続いて芳香族ジイソシアネートと反応させてポリアミドイミド樹脂を生成するが、生成した半芳香族ポリアミドイミド樹脂は前記の非プロトン性極性溶媒に溶解し、溶媒のワニスとして製品となる。
本発明で用いる一般式(1式)で示されるジアミンとしては末端アミノ化ポリプロピレングリコールである。末端アミノ化ポリプロピレングリコールとしては分子量の異なるジェファーミンD−230,D−400,D−2000,D−4000(テキサコケミカル社製商品名)が入手できる。これらの脂肪族ジアミンを無水トリメリット酸(以下、TMAと略す)と反応させる。本発明の半芳香族ポリアミドイミド樹脂の製造方法で用いる非プロトン性極性溶媒と芳香族炭化水素溶媒は、脂肪族ジアミン及びTMAと反応しない有機溶媒であり、使用する混合溶液の種類とその混合比は重要である。
本発明で使用する非プロトン性極性溶媒として、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、4−ブチロラクトン、スルホラン、シクロヘキサノン等が例示できる。イミド化反応には、高温を要するため沸点の高い、N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略す)が、特に好ましい。これらの溶媒中に含まれる水分量はTMAが水和して生成するトリメリット酸により、充分に反応が進行せず、ポリマの分子量低下の原因になるため0.2重量%以下で管理されていることが好ましい。また、本発明で使用する非プロトン性極性溶媒の量は、特に制限されないが、芳香族ジアミンと無水トリメリット酸を合わせた重量の割合が、多いとTMAの溶解性が低下し充分な反応が行えなくなることや、少ないとコストアップの要因になることから、10重量%〜70重量%の範囲になることが好ましい。
本発明で使用する水と共沸可能な芳香族炭化水素として、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が例示でき、特に沸点が比較的低く、作業環境上有害性の少ないトルエンが好ましく、使用量は、非プロトン性極性溶媒の0.1〜0.5重量比の範囲が好ましい。芳香族炭化水素の使用量が上記の範囲未満であると共沸蒸留による水の除去効果が低下し、さらに、芳香族ジイミドジカルボン酸の生成促進も低下する。芳香族炭化水素の使用量が上記の範囲を超えると反応中間体の脂肪族アミドカルボン酸や生成した脂肪族ジイミドジカルボン酸が析出してしまうおそれがある。芳香族炭化水素はジイミドジカルボン酸を製造する際、副生成した水を共沸させて、系外に水を除去するために用いる。このため水と溶媒が同時に留去し溶媒中の芳香族炭化水素量が減少するおそれがある。したがって、反応系内に存在する芳香族炭化水素溶媒量を一定割合に維持するために、例えばコック付きの水分定量受器等を用いて系外に流出した溶媒を水と分離した後に系内に戻したり、補充する方法等を行うことが好ましい。
本発明での反応条件は、はじめに、脂肪族ジアミンと無水トリメリット酸の反応において非プロトン性極性溶媒の存在下に、50〜90℃で反応させなければならない。そしてこの反応の後、芳香族炭化水素を投入し、水と共沸する温度で反応させる。このときの反応温度は芳香族炭化水素量やコック付きの水分定量受器の容量によって変化するが、特に、120〜180℃で反応させることが好ましい。反応は、反応系で水が副生しなくなるまで行われ、特に、水が理論量留去していることを確認することが好ましい。反応溶液は芳香族炭化水素を含んだ状態でも良いが、上記の反応後、温度を上げて芳香族ジイソシアネートと反応させるため、さらに温度を上げて芳香族炭化水素を留去してから次の反応を行うことが好ましい。得られたジイミドジカルボン酸を含む混合物は、芳香族ジイソシアネートと反応させることで分子量の高い半芳香族ポリアミドイミド樹脂を生成することができる。本発明で用いる芳香族ジイソシアネートとして、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下MDIと略す)、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、2,4−トリレンダイマー等が例示できる。これらは単独でまたは組み合わせて用いることができる。特にMDIは、分子構造においてイソシアネート基が離れており、ポリアミドイミドの分子中におけるアミド基やイミド基の濃度が相対的に低くなり、溶解性が向上するため好ましい。反応温度は、低いと反応時間が長くなることや、高すぎるとイソシアネート同士で反応するのでこれらを防止するため、100〜200℃で反応させることが好ましい。
次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに脂肪族ジアミンとしてジェファーミンD−230(テキサコケミカル社製、アミン当量8.25)48.4g(0.20mol)、TMA(無水トリメリット酸)80.7g(0.42mol)を、非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)350gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の流出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている流出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)60.1g(0.24mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、半芳香族ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。
(実施例2〜3、参考例1)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに脂肪族ジアミンとして表1に示したジアミンを0.1mol、TMA(無水トリメリット酸)40.3g(0.21mol)を、非プロトン性極性溶媒としてNMPを表1に示した量を仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約3.6ml以上たまっていること、水の流出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている流出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)30.0g(0.12mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、半芳香族ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。
(比較例1)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族ジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)、82.1g(0.20mol)、TMA(無水トリメリット酸)76.9g(0.40mol)、非プロトン性極性溶媒としてNMP390gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の流出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている流出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)50.0g(0.20mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、芳香族ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。
実施例1〜3、参考例1及び比較例1で得られた溶液ワニスをガラス板に塗布し150℃で30分乾燥した後、フィルムをガラス板から剥がして、さらに180℃で1時間加熱し、厚さ約60μmの半芳香族ポリアミドイミド樹脂のフィルムを得た。そしてこのフィルムのガラス転移温度、引っ張り強さ、破断伸び及び常温における引っ張り弾性率を測定した。ガラス転移温度は得られたフィルムを用いDVE(広域動的粘弾性測定装置、測定周波数10Hz)によりtanδの最大値の値を用いた。また、引っ張り強さ、破断伸び及び常温における引っ張り弾性率は、得られたフィルムを10mm幅の短冊にカットし、引っ張り試験器により、クロスヘッドスピード50mm/分で測定した。分子量は得られたワニス50mgを採取し、ジメチルホルムアミド/テトラヒドロフラン=1/1(リン酸0.06M、臭化リチウム0.03M含有)溶液5mlを加えGPCにより測定し、標準ポリスチレンに換算して求めた。これらの結果を表2に示した。
Figure 2008189935
Figure 2008189935
実施例に記載したように、脂肪族ジイミドを主鎖に導入したポリアミドイミド樹脂は、芳香族ジイミドを持つポリアミドイミド樹脂に比べて弾性率が低くなっている。従って熱応力の低減が要求される配線板用途、半導体材料などに応用することができる。

Claims (3)

  1. 一般式(1式)で示される脂肪族ジアミンと無水トリメリット酸を反応させて得られる一般式(2式)で示されるジイミドジカルボン酸と一般式(3式)で示される芳香族ジイソシアネートを反応させて得られる半芳香族ポリアミドイミド樹脂を用いて得られる接着フィルムであって、前記脂肪族ジアミンが末端アミノ化ポリプロピレングリコールである、接着フィルム。
    Figure 2008189935
    (ここでRは置換基を有していてもよくC,O,Hからなる2価の脂肪族基を示す)
    Figure 2008189935
    Figure 2008189935
  2. 一般式(1式)で示される脂肪族ジアミンと無水トリメリット酸を非プロトン性極性溶媒の存在下に反応させ、さらに水と共沸可能な芳香族炭化水素を投入し反応を行いジイミドジカルボン酸を含む混合物を製造した後、その溶液から芳香族炭化水素を除去し、これと芳香族ジイソシアネートとの反応を行い得られる半芳香族ポリアミドイミド樹脂のワニスを用いた、接着フィルムの製造方法であって、前記脂肪族ジアミンが末端アミノ化ポリプロピレングリコールであることを特徴とする接着フィルムの製造方法。
    Figure 2008189935
    (ここでRは置換基を有していてもよくC,O,Hからなる2価の脂肪族基を示す)
  3. 非プロトン性極性溶媒がN−メチル−2−ピロリドンであり、水と共沸可能な芳香族炭化水素がトルエンである請求項2に記載の接着フィルムの製造方法。
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