JP2008189522A - 単結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】輻射シールドと融液面との間のギャップ寸法を所定の範囲に制御し、且つ、輻射シールドと単結晶との間を流れるガスの流速を制御することにより、全長に亘り酸素濃度が均一な単結晶を安定して製造することのできる単結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】単結晶Cの引上げ開始から終了までの間、シリコン融液面M1と該融液面上方に設けられた輻射シールド6下端との間に形成される第1のギャップd1の変動を±1mm以内に制御し、炉体2内の上方から下方に向かうガス流を形成すると共に、輻射シールド6と単結晶Cとの間に形成され、シリコン融液面M1に最も近接した第2のギャップd2を流れるガスGの流速が1m/sec以上15m/sec以下となるよう制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、チョクラルスキー法(以下、「CZ法」という)によって単結晶を育成しながら引上げる単結晶の製造方法に関する。
シリコン単結晶の育成に関し、CZ法が広く用いられている。この方法は、ルツボ内に収容されたシリコンの溶融液の表面に種結晶を接触させ、ルツボを回転させるとともに、この種結晶を反対方向に回転させながら上方へ引上げることによって、種結晶の下端に単結晶を形成していくものである。
図4に示すように、従来のCZ法を用いた引上げ法は、先ず、石英ガラスルツボ51に原料ポリシリコンを装填し、ヒータ52により加熱してシリコン溶融液Mとする。しかる後、引上げ用のワイヤ50に取り付けられた種結晶Pをシリコン溶融液Mに接触させてシリコン単結晶Cを引上げる。またコスト低減を目的に、単結晶を引き上げた後に、残った溶融液に原料ポリシリコンを追加し、再度単結晶を引き上げる工程を繰り返すリチャージ法も多く使われている。
一般に、引上げ開始に先立ち、シリコン溶融液Mの温度が安定した後、図5に示すように、種結晶Pをシリコン溶融液Mに接触させて種結晶Pの先端部を溶解するネッキングを行う。ネッキングとは、種結晶Pとシリコン溶融液Mとの接触で発生するサーマルショックによりシリコン単結晶に生じる転位を除去するための不可欠の工程である。このネッキングによりネック部P1が形成される。また、このネック部P1は、一般的に、直径が3〜4mmで、その長さが30〜40mm以上必要とされている。
また、引上げ開始後の工程としては、ネッキング終了後、直胴部直径にまで結晶を広げるクラウン工程、製品となる単結晶を育成する直胴工程、直胴工程後の単結晶直径を徐々に小さくするテール工程が行われる。
ところで、このCZ法においては、単結晶の引上げが進行するにつれ、シリコン融液の液面が低下するため、液面位置を一定に保つ制御を行わないと、シリコン融液からの酸素の蒸発量が変化し、得られる単結晶の軸方向の酸素濃度が変化するという問題がある。
このため特許文献1には、シリコン融液の液面を測定すると共にルツボを単結晶引上げ速度に対して一定速度で上昇させることにより、溶融液面の位置を一定に保つ方法が開示されている。
特許第2735960号公報
ところで、この単結晶引上げ工程が行われる炉内には、通常、上方から下方に向けて所定のガス流(例えばArガス)が形成され、シリコン融液の液面から蒸発するSiOガスが滞留しないようになされている。また、炉内に形成された所定のガス流は、単結晶の周囲を包囲するよう上部と下部が開口形成されたルツボ上方の輻射シールドによって整流されるようになされている。
しかしながら、特許文献1に開示された方法のように、液面位置を測定し、ルツボ位置を調整して液面位置を一定に保つ制御を行うだけでは、溶融液面上におけるガスの流速が変化してSiOガスの蒸発量に変動が生じ、結晶外周の酸素濃度が不均一となるという課題があった。また、融液面上のガスの流速が低下した場合には、融液表面の異物を結晶から遠ざけることができず、結晶の有転位化が生じ易くなるという課題があった。
また、これら技術的課題における不具合発生の頻度は、リチャージ法により同じ石英ルツボを用いて、複数の結晶を引き上げる場合や、引上げ途中で有転位化した結晶を再溶融するためのヒータ温度上昇に伴いルツボ変形が加速される場合、さらにルツボ径が30インチ以上で変形度が大きい等において、特に顕著であった。また結晶の酸素濃度を調整するために、引上機内に導入する不活性ガス量を変更する場合や、輻射シールドの内径を変更する場合に多く発生した。
本発明は、前記したような事情の下になされたものであり、リチャージ法により同一石英ルツボを用いてシリコン単結晶を複数本引上げる単結晶の製造方法において、輻射シールドと融液面との間のギャップ寸法を所定の範囲に制御し、且つ、輻射シールドと単結晶との間を流れるガスの流速を制御することにより、全長に亘り酸素濃度が均一な単結晶を安定して製造することのできる単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
前記した課題を解決するために、本発明に係る単結晶の製造方法は、リチャージ法により同一石英ルツボを用いてシリコン単結晶を複数本引上げる単結晶の製造方法において、前記単結晶の引上げ開始から終了までの間、前記シリコン融液面と該融液面上方に設けられた輻射シールド下端との間に形成される第1のギャップの変動を±1mm以内に制御し、前記炉体内の上方から下方に向かうガス流を形成すると共に、前記輻射シールドと前記単結晶との間に形成され、前記シリコン融液面に最も近接した第2のギャップを流れるガスの流速が、1m/sec以上15m/sec以下となるよう制御することに特徴を有する。
尚、前記第1のギャップの変動の制御において、前記シリコン融液の液面高さを測定し、該測定された液面高さに基づき前記第1のギャップの寸法を算出し、前記算出された第1のギャップの寸法に基づき前記ルツボまたは前記輻射シールドの高さ位置を調整することが望ましい。
また、前記第2のギャップを流れるガスの流速の制御は、前記炉体内の圧力と、炉体内の上方から供給するガス流量を調整することにより行うことが望ましい。
このように、第1のギャップの変動を±1mm以内に制御することにより、シリコン融液MからのSiOガスの蒸発量が略一定になされ、軸方向の酸素濃度分布が均一な単結晶Cを得ることができる。
また、第2のギャップを流れるガスの流速を1m/sec以上15m/sec以下に制御することにより、SiOガスの蒸発効果を抑制し、結晶外周の酸素濃度を向上することができる。さらには融液表面の異物を結晶から遠ざけ、結晶の有転位化を防止することができる。
本発明によれば、リチャージ法により同一石英ルツボを用いてシリコン単結晶を複数本引上げる単結晶の製造方法において、輻射シールドと融液面との間のギャップ寸法を所定の範囲に制御し、且つ、輻射シールドと単結晶との間を流れるガスの流速を制御することにより、全長に亘り酸素濃度が均一な単結晶を安定して製造することのできる単結晶の製造方法を得ることができる。
以下、本発明に係る単結晶の製造方法の実施の形態について図面に基づき説明する。図1は本発明に係る単結晶の製造方法が実施される単結晶引上装置1の全体構成を示すブロック図である。
この単結晶引上装置1は、円筒形状のメインチャンバ2aの上にプルチャンバ2bを重ねて形成された炉体2と、炉体2内に設けられたルツボ3と、ルツボ3に装填された半導体原料(原料ポリシリコン)Mを溶融するヒータ4と、育成される単結晶Cを引上げる引上げ機構5とを有している。尚、ルツボ3は、二重構造であり、内側が石英ガラスルツボ3a、外側が黒鉛ルツボ3bで構成されている。
また、引上げ機構5は、モータ駆動される巻取り機構5aと、この巻取り機構5aに巻き上げられる引上げワイヤ5bを有し、このワイヤ5bの先端に種結晶Pが取り付けられている。
また、チャンバ内の雰囲気調整のために炉体2内に所定流量の不活性ガスG(例えばArガス)を供給する不活性ガス供給手段20が設けられ、この不活性ガス供給手段20により、プルチャンバ2bの上方から下方に向けて不活性ガスGによるガス流が形成されている。尚、不活性ガス供給手段20による不活性ガスGの供給量は、コンピュータ8の演算制御装置8bにより制御される。
また、メインチャンバ2a内において、ルツボ3の上方且つ近傍には、単結晶Cの周囲を包囲するよう上部と下部が開口形成され、育成中の単結晶Cにヒータ4等からの余計な輻射熱を遮蔽すると共に、炉内のガス流を整流するための輻射シールド6が設けられている。尚、輻射シールド6下端と溶融液面との間に形成されるギャップd1(第1のギャップ)は、育成する単結晶の所望の特性に応じて所定の距離を維持するよう制御される。
また、図1に示すようにメインチャンバ2aの外側には、磁場印加用電気コイル13が設置され、ルツボ3のシリコン溶融液内にカスプ磁場を印加して単結晶を育成するMCZ法(Magnetic field applied CZ法)が使用される。
このMCZ法によれば、融液面の対流が抑えられて、径方向の不純物濃度分布の均一化を図ることができる。また、対流が抑制されることにより、石英ガラスルツボ3aの内表面の劣化が防止されるという効果も得ることができる。
また、炉体2の外側には、シリコン融液Mの液面M1の高さ位置を検出する液面位置検出装置14が設けられている。
この液面位置検出装置14は、コヒーレントな検出光を発振するレーザ光発振器15と、撮像装置、例えばCCDカメラ16と、このCCDカメラ16により撮像された画像を処理する画像処理装置17とを有する。
レーザ光発振器15は、メインチャンバ2b上方に配置され、コンピュータ8からの指令信号により、グリーンレーザ光(波長490〜550nm)を発振し、このグリーンレーザ光を融液表面M1の所定スポットに照射するようになされている。
また、CCDカメラ16は前記レーザ光発振器15によりグリーンレーザ光が照射される融液面M1の所定スポットに焦点が合わされており、この所定スポットの画像を撮像し、撮像した画像を画像処理装置17に出力するようになされている。
また、画像処理装置17は、CCDカメラ16から入力された画像信号を処理し、シリコン融液液面M1の高さ位置を検出して、コンピュータ8の演算制御装置8bに出力するようになされている。
また、図1に示すように単結晶引上装置1は、シリコン溶融液Mの温度を制御するヒータ4の供給電力量を制御するヒータ制御部9と、ルツボ3を回転させるモータ10と、モータ10の回転数を制御するモータ制御部10aとを備えている。
また、ルツボ3の高さを制御する昇降装置11と、昇降装置11を制御する昇降装置制御部11aと、成長結晶の引上げ速度と回転数を制御するワイヤリール回転装置制御部12とを備えている。さらには、磁場印加用電気コイル13の動作制御を行う電気コイル制御部13aを備えている。これら各制御部9、10a、11a、12、13aはコンピュータ8の演算制御装置8bに接続されている。
このように構成された単結晶引上装置1においては、最初に石英ガラスルツボ3aに原料ポリシリコンMを装填し、コンピュータ8の記憶装置8aに記憶されたプログラムに基づき図2のフローに沿って結晶育成工程が開始される。
先ず、演算制御装置8bにより不活性ガス供給手段20を制御し、炉体2内を所定の雰囲気にする。そして、演算制御装置8bの指令によりヒータ制御部9を作動させてヒータ4を加熱し、これにより石英ガラスルツボ3aの原料ポリシリコンMが溶融される(図2のステップS1)。
さらに、演算制御装置8bの指令によりモータ制御部10aと昇降装置制御部11aとが作動し、ルツボ3が所定の高さ位置において所定の回転速度で回転動作される。
次いで、演算制御装置8bの指令により電気コイル制御部13aを作動し、磁場印加用電気コイル13に所定の電流が流される。これにより溶融液M内に所定の強度の磁場が印加される(図2のステップS2)。
そして、演算制御装置8bの指令により、ワイヤリール回転装置制御部12が作動し、巻取り機構5aが作動してワイヤ5bが降ろされる。そして、ワイヤ5bに取付けられた種結晶Pがシリコン溶融液Mに接触され、種結晶Pの先端部を溶解するネッキングが行われてネック部P1が形成される(図2のステップS3)。
ここで、液面位置検出装置14が動作することにより融液面M1の所定の基準値に対する高さ位置が測定され、この測定に基づき融液面M1と輻射シールド6下端とのギャップd1を所定の距離に制御するギャップ制御処理が開始される(図2のステップS4)。
尚、このギャップ制御処理は、引上げ工程終了まで継続して行われる。
ネック部P1が形成されると、演算制御装置8bの指令によりヒータ4への供給電力や、引上げ速度(通常、毎分数ミリの速度)などをパラメータとして引上げ条件が調整され、クラウン工程(図2のステップS5)、直胴工程(図5のステップS6)が続けて行われる。
この直胴工程において、演算制御装置8bは不活性ガス供給手段20を制御し、輻射シールド6と単結晶C(直胴部)との間に形成され、シリコン融液面M1に最も近接するギャップd2(第2のギャップ:例えば22mm)を流れる不活性ガスGの流速が、1m/sec以上15m/sec以下となされる(図5のステップS7)。これは、ギャップd2を流れるガスGの流速が1m/sec未満の場合、融液表面の異物を結晶から遠ざける効果が無くなり、結晶が有転位化し易くなるためである。一方、ガスGの流速が15m/secより大きい場合、結晶近傍の融液表面からのSiOの蒸発効果が高くなり、低酸素濃度の融液が結晶外周に取り込まれ、その結果、結晶外周の酸素濃度が低下し、酸素の面内分布が悪化するためである。
尚、この流速制御は、炉体2内におけるギャップd2の設定とガス供給量との相関関係を予め測定し、その測定結果を不活性ガス供給手段20の制御に用いることにより実現される。或いは、図示しない流速測定手段を設け、その測定結果を不活性ガス供給手段20の制御にフィードバックするように構成してもよい。
また、直胴工程が終了すると、胴径を縮小するテール工程(図2のステップS8)が行われ、単結晶Cがプルチャンバ2bへと引上げられる。
前記したように、引上げ工程中はギャップ制御処理が行われる。このギャップ制御処理は、図3のフローに示すように、先ず、液面位置検出装置14による融液面M1の高さ位置検出がなされ、コンピュータ8の演算制御装置8bには、引上げ工程中に変動する液面M1の高さ位置データが入力される(図3のステップS31)。
演算制御装置8bにおいては、チャンバ2b内で固定された輻射シールド6の下端位置と画像処理装置17から入力された融液面M1の高さ位置とに基づきギャップd1の測定寸法を算出する。
そして、ギャップd1の測定寸法の変動が±1mm以内であるかを判断し(図3のステップS32)、満たしていない場合には、その条件を満たすよう昇降装置制御部11aを制御して昇降装置11によりルツボ3の高さ位置を調整する(図3のステップS33)。
前記のように、引上工程中においては、ステップS32の条件を満たすように制御がなされ、単結晶の引上げ工程が進行する(図3のステップS34)。
尚、所望のギャップ寸法d1の設定は、育成する結晶特性によって異なるが、例えば前面Vリッチ領域の結晶を育成する場合、引上げ速度が速いため、20〜30mmに設定される。結晶面内全面がニュートラル領域となるような結晶を育成する場合には、40〜80mmに設定される。いずれの場合であっても、引上げ工程中におけるギャップd1の変動は±1mm以内に抑えられ、これにより酸素濃度分布のばらつきが抑制される。
以上のように本発明に係る実施の形態においては、単結晶Cの引上げ工程中に亘り、シリコン融液Mの液面M1の高さ位置が測定され、測定値に基づき液面M1と輻射シールド6下端とのギャップd1が所定の寸法となるよう制御される。これにより、シリコン融液MからのSiOガスの蒸発量が略一定になされ、軸方向の酸素濃度分布が均一な単結晶Cを得ることができる。
さらに、直胴部の形成時においては、輻射シールド6と単結晶C(直胴部)との間に形成され、融液面M1に最も近接するギャップd2を流れる不活性ガスGの流速が、1m/sec以上15m/sec以下となるよう制御される。これにより、SiOガスの蒸発効果を抑制し、結晶外周の酸素濃度を向上することができる。さらには、融液表面の異物を結晶から遠ざけ、結晶の有転位化を防止することができる。
したがって、本発明に係る方法によれば、全長に亘り酸素濃度分布が均一な単結晶Cを安定して得ることができる。
また、本発明に係る実施の形態によれば、1つのルツボ3を複数回の単結晶引上げに使用し、ルツボ3が経時変化した場合や、引上げ途中で有転位化した結晶を再溶融するためのヒータ温度上昇に伴いルツボ変形が加速される場合、さらにルツボ径が30インチ以上で変形度が大きい等においても、常に液面M1の高さ位置を測定できるため、ギャップd1の変動を±1mm以内に抑えることができる。したがって、シリコン融液MからのSiOガスの蒸発量を略一定にすることができ、軸方向における酸素濃度分布が均一な単結晶Cを安定して得ることできる。
また、ルツボ変形に拘らず輻射シールド6と単結晶Cとの間に形成されたギャップd2におけるガス流速を制御できるため、SiOガスの蒸発効果を抑制し結晶外周の酸素濃度を向上すると共に、融液表面の異物を結晶から遠ざけ、結晶の有転位化を防止することができる。
尚、前記実施の形態においては、融液面M1の高さ位置と輻射シールド6下端とのギャップd1を所定寸法に制御するため、ルツボ3の昇降移動により制御する例を示したが、これに限定されず、輻射シールド6を昇降移動させる手段を設け、輻射シールド6の昇降移動によりギャップd1の制御を行ってもよい。
また、前記実施の形態においては、融液面M1の高さ位置を測定する液面位置検出装置14の構成として、レーザ光を利用した光学的手法により測定する構成としたが、この構成に限定されず、他の公知技術により液面位置を検出するようにしてもよい。
続いて、本発明に係る単結晶の製造方法について、実施例に基づきさらに説明する。本実施例では、前記実施の形態に示した構成の単結晶引上装置を用い、実際に実験を行うことにより、その効果を検証した。
〔実施例1〕
実施例1では、本発明に係る単結晶の製造方法により引上げを行い、複数回の引上げ工程を経た後のギャップ寸法の変動と、直胴部下部における結晶面内の酸素濃度面内分布を測定した。引上げ条件として、初期チャージ量:140kg、引上結晶本数:4本、結晶径:206mm、磁場方式:カスプ磁場、磁場強度(ルツボ壁):400Gauss、炉内Arガス流量:100L/min、炉内圧:50Torr、ルツボ回転速度:8rpm、結晶回転速度:13rpm、融液と輻射シールド下端とのギャップ設定値(実施形態でのギャップd1):30mm、単結晶と輻射シールドとの間のギャップ設定値(実施形態でのギャップd2):22mm、単結晶と輻射シールドとの間のギャップ(実施形態でのギャップd2)における不活性ガスの流速:8.5m/secとした。
実験結果として、ギャップ寸法の変化を図6のグラフに示し酸素濃度面内分布を図7のグラフに示す。尚、酸素濃度面内分布は、結晶をウエハ加工した後、面内を5mmピッチで中心から半径90mmまで測定し、((面内最大値−面内最小値)/面内最小値)・100(%)で示した。
図6に示すように、ギャップ寸法の変動は±1mm以内に抑えられた。また、酸素濃度面内分布は、図7に示すように全てのロットで4%以下となった。
〔比較例1〕
比較例1では、単結晶の育成前において、1度のみギャップ調整を行った。その他の条件は、実施例1と同様である。
実験結果として、ギャップ寸法の変化を図8のグラフに示し、酸素濃度面内分布を図9のグラフに示す。
図8に示すように、ギャップ寸法の変動は単結晶育成中に最大5mm程度まで拡大した。また、酸素濃度面内分布は、図9に示すように4%を超え、7%付近まで分散したロットの発生が確認された。
〔比較例2〕
比較例2では、単結晶と輻射シールドとの間のギャップ(実施形態でのギャップd2)における不活性ガスの流速を16m/secに設定した。その他の条件は、実施例1と同様である。
実験結果として、酸素濃度面内分布を図10のグラフに示す。図10に示すように酸素濃度面内分布は、2%付近に集中したが、4%を越えるロットの発生が確認された。この結果から、単結晶と輻射シールドとの間のギャップ(実施形態でのギャップd2)における不活性ガスの流速が15m/secであれば、略全てのロットにおいて酸素濃度面内分布を4%以下に抑えられると考察された。
以上の実施例の実験結果から、本発明によれば、1つのルツボを用いて連続して製造される複数の単結晶の酸素濃度を均一とし、所望の特性を有する単結晶を安定して製造することができると確認した。
本発明は、チョクラルスキー法によって単結晶を引上げる単結晶の製造方法に関するものであり、半導体製造業界等において好適に用いられる。
図1は、本発明に係る単結晶の製造方法が実施される単結晶引上装置の構成を模式的に示すブロック図である。 図2は、本発明に係る単結晶の製造方法による工程を示すフローである。 図3は、図2のフロー中におけるギャップ制御処理のフローである。 図4は、従来のCZ法を用いた引上げ法を説明するための図である。 図5は、従来のCZ法を用いた引上げ法においてネック部の形成を説明するための図である。 図6は、実施例1の結果を示すグラフである。 図7は、実施例1の結果を示す他のグラフである。 図8は、比較例1の結果を示すグラフである。 図9は、比較例1の結果を示す他のグラフである。 図10は、比較例2の結果を示すグラフである。
符号の説明
1 単結晶引上装置
2 炉体
2a メインチャンバ
2b プルチャンバ
3 ルツボ
3a 石英ガラスルツボ
3b 黒鉛ルツボ
4 ヒータ
5 引上げ機構
6 輻射シールド
8 コンピュータ
8a 記憶装置
8b 演算記憶装置
13 磁場印加用電気コイル
14 液面位置検出装置
15 レーザ光発振器
16 CCDカメラ
17 画像処理装置
C 単結晶
M 原料ポリシリコン、シリコン溶融液
P 種結晶
P1 ネック部

Claims (4)

  1. リチャージ法により同一石英ルツボを用いてシリコン単結晶を複数本引上げる単結晶の製造方法において、
    前記単結晶の引上げ開始から終了までの間、
    前記シリコン融液面と該融液面上方に設けられた輻射シールド下端との間に形成される第1のギャップの変動を±1mm以内に制御し、
    前記炉体内の上方から下方に向かうガス流を形成すると共に、前記輻射シールドと前記単結晶との間に形成され、前記シリコン融液面に最も近接した第2のギャップを流れるガスの流速が、1m/sec以上15m/sec以下となるよう制御することを特徴とする単結晶の製造方法。
  2. 前記第1のギャップの変動の制御において、
    前記シリコン融液の液面高さを測定し、該測定された液面高さに基づき前記第1のギャップの寸法を算出し、
    前記算出された第1のギャップの寸法に基づき前記ルツボの高さ位置を調整することを特徴とする請求項1に記載された単結晶の製造方法。
  3. 前記第1のギャップの変動の制御において、
    前記シリコン融液の液面高さを測定し、該測定された液面高さに基づき前記第1のギャップの寸法を算出し、
    前記算出された第1のギャップの寸法に基づき前記輻射シールドの高さ位置を調整することを特徴とする請求項1に記載された単結晶の製造方法。
  4. 前記第2のギャップを流れるガスの流速の制御は、前記炉体内の圧力と、炉体内の上方から供給するガス流量を調整することにより行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された単結晶の製造方法。
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