JP2008180458A - 冷媒流量制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却効率を向上するとともに、圧縮機の破損を防止することができる冷媒流量制御装置を提供する。
【解決手段】冷媒流量制御装置は、開度に応じて蒸発器12に流入する冷媒量を調節する電子膨張弁13と、蒸発器における冷媒の入口部から出口部の間に、入口部からの距離が互いに異なる態様で設置した冷媒の温度を検出する一方の冷媒温度センサ21および他方の冷媒温度センサ20と、それら温度センサの検出結果に応じて電子膨張弁の開度を調節する弁開度調節手段30とを備えている。上記他方の温度センサは、一方の温度センサに比して入口部に近接するものである。さらに、上記弁開度調節手段は、他方の温度センサによって検出した第1温度から、一方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が予め設定した設定温度差以下になった場合に、温度差が、設定温度差よりも大きい目標温度差となるように電子膨張弁の開度を絞るものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、開度に応じて蒸発器に流入する冷媒量を変更する電子膨張弁と、蒸発器における冷媒の入口部から出口部の間に、入口部からの距離が互いに異なる態様で設置した冷媒の温度を検出する一方の温度センサおよび他方の温度センサと、それら温度センサの検出結果に応じて電子膨張弁の開度を調節する弁開度調節手段とを備える冷媒流量制御装置に関するものである。
例えば、商品を冷却した状態で陳列販売するショーケースにおいては、収容庫の内部に蒸発器が設けられ、かつ収容庫の外部に圧縮機、凝縮器、および電子膨張弁が設けられており、これら蒸発器、圧縮機、凝縮器および電子膨張弁に冷媒を循環供給することによって冷凍サイクルを構成し、収容庫の内部を所定の温度状態に維持するようにしている。
この種の冷凍サイクルにおいては、例えば蒸発器における冷媒の出口部に一方の冷媒温度センサ(温度センサ)を設置し、かつ蒸発器における冷媒の入口部に他方の冷媒温度センサ(温度センサ)を設置して、それらの冷媒温度センサの検知結果に応じて蒸発器に流入する冷媒量を制御することにより冷却効率の向上を図るようにしている。具体的には、一方の冷媒温度センサによって検出した第1温度から、他方の冷媒温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が予め設定した目標温度差である5[K]となるよう電子膨張弁の開度を調節するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開平2−197776号公報
ところで、上記のような冷凍サイクルにおいて、例えば2つの冷媒温度センサの温度差が0[K]以下となった状態が維持されると、蒸発器の出口部から液体の冷媒と気体の冷媒とが混合したものが吐出されて圧縮機に入る、いわゆる液バックとよばれる現象が発生する。この液バックという現象が発生すると圧縮機を破損させる虞があった。
そこで、本発明は、冷却効率を向上するとともに、圧縮機の破損を防止することができる冷媒流量制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、開度に応じて蒸発器に流入する冷媒量を調節する電子膨張弁と、前記蒸発器における冷媒の入口部から出口部の間に、前記入口部からの距離が互いに異なる態様で設置した冷媒の温度を検出する一方の温度センサおよび他方の温度センサと、それらの温度センサの検出結果に応じて前記電子膨張弁の開度を調節する弁開度調節手段とを備える冷媒流量制御装置であって、前記他方の温度センサは、前記一方の温度センサに比して前記入口部に近接するものであり、かつ前記弁開度調節手段は、前記一方の温度センサによって検出した第1温度から、前記他方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が、予め設定した設定温度差以下になった場合に、前記温度差が前記設定温度差よりも大きい目標温度差となるよう前記電子膨張弁の開度を絞ることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る発明は、開度に応じて蒸発器に流入する冷媒量を調節する電子膨張弁と、前記蒸発器における冷媒の入口部から出口部の間に、前記入口部からの距離が互いに異なる態様で設置した冷媒の温度を検出する一方の温度センサおよび他方の温度センサと、それらの温度センサの検出結果に応じて前記電子膨張弁の開度を調節する弁開度調節手段とを備える冷媒流量制御装置であって、前記他方の温度センサは、前記一方の温度センサに比して前記入口部に近接するものであり、かつ前記弁開度調節手段は、前記一方の温度センサによって検出した第1温度から、前記他方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が、予め設定した設定温度差以下になった場合に、前記温度差が前記設定温度差になったときの前記電子膨張弁の開度より予め設定した大きさだけ前記電子膨張弁の開度を絞ることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る発明は、開度に応じて蒸発器に流入する冷媒量を調節する電子膨張弁と、前記蒸発器における冷媒の入口部から出口部の間に、前記入口部からの距離が互いに異なる態様で設置した冷媒の温度を検出する一方の温度センサおよび他方の温度センサと、それら温度センサの検出結果に応じて前記電子膨張弁の開度を調節する弁開度調節手段とを備える冷媒流量制御装置であって、前記他方の温度センサは、前記一方の温度センサに比して前記入口部に近接するものであり、かつ前記弁開度調節手段は、前記一方の温度センサによって検出した第1温度から、前記他方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が、予め設定した設定温度差以下になった場合、前記設定温度差になったときより前記電子膨張弁の開度を絞った状態を、前記温度差が前記設定温度差よりも大きい目標温度差になるまで維持し、その後、前記温度差が目標温度差を上回った場合、前記温度差が前記目標温度差になるよう前記電子膨張弁の開度を拡げることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る発明は、開度に応じて蒸発器に流入する冷媒量を調節する電子膨張弁と、前記蒸発器における冷媒の入口部から出口部の間に、前記入口部からの距離が互いに異なる態様で設置した冷媒の温度を検出する一方の温度センサおよび他方の温度センサと、それら温度センサの検出結果に応じて前記電子膨張弁の開度を調節する弁開度調節手段とを備える冷媒流量制御装置であって、前記他方の温度センサは、前記一方の温度センサに比して前記入口部に近接するものであり、かつ前記弁開度調節手段は、前記一方の温度センサによって検出した第1温度から、前記他方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が、予め設定した設定温度差以下になった場合、前記設定温度差になったときより前記電子膨張弁の開度を絞った状態を、前記温度差が前記設定温度差よりも大きい目標温度差になるまで維持し、その後、前記温度差が前記目標温度差を上回った場合、前記設定温度差になったときより予め設定した所定の大きさだけ前記電子膨張弁の開度を絞ることを特徴とする。
請求項1にかかる冷媒流量制御装置によれば、一方の温度センサによって検出した第1温度から、他方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が、予め設定した設定温度差以下になった場合に、温度差が設定温度差よりも大きい目標温度差となるよう電子膨張弁の開度を絞る弁開度調節手段を備えるため、例えば2つの温度センサの温度差が0[K]となった状態が維持されることを弁開度調節手段によって防止することができる。よって、いわゆる液バックという現象が発生することを防止することができるため、液バックが発生することに起因した圧縮機の破損を防止することができる。加えて、温度差が、設定温度差になったときから目標温度差となるまでの時間を短縮することができる。
請求項2にかかる冷媒流量制御装置によれば、一方の温度センサによって検出した第1温度から、他方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が、予め設定した設定温度差以下になった場合に、温度差が設定温度差になったときの電子膨張弁の開度より予め設定した大きさだけ電子膨張弁の開度を絞る弁開度調節手段を備えるため、例えば2つの温度センサの温度差が0[K]となった状態が維持されることを弁開度調節手段によって防止することができる。よって、いわゆる液バックという現象が発生することを防止することができるため、液バックが発生することに起因した圧縮機の破損を防止することができる。加えて、温度差が設定温度差になったとき、弁開度調節手段によって電子膨張弁の開度を急激に絞れば、設定温度差となったときから目標温度差になるまでの時間を短くすることができ、液バックが発生することを確実に防止することが可能となる。さらに、温度差が設定温度差となる毎に、電子膨張弁の開度を予め設定した大きさだけ絞るため、季節の変動に応じて変化する冷却負荷に対応して最適な電子膨張弁の開度を設定すること、すなわち最適な電子膨張弁の開度をオートチューニングすることが可能となる。よって、液バックが発生する頻度を低減し、冷媒流量制御装置を適用する冷却装置の運転を安定させることができる。
請求項3にかかる冷媒流量制御装置によれば、一方の温度センサによって検出した第1温度から、他方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が、予め設定した設定温度差以下になった場合、設定温度差になったときより電子膨張弁の開度を絞った状態を、温度差が設定温度差よりも大きい目標温度差になるまで維持し、その後、温度差が目標温度差を上回った場合、温度差が目標温度差になるよう電子膨張弁の開度を拡げる弁開度調節手段を備えるため、例えば2つの温度センサの温度差が0[K]となった状態が維持されることを弁開度調節手段によって防止することができる。よって、いわゆる液バックという現象が発生することを防止することができるため、液バックが発生することに起因した圧縮機の破損を防止することができる。さらに、温度差が設定温度差になったとき、弁開度調節手段によって電子膨張弁の開度を急激に絞れば、設定温度差となったときから目標温度差になるまでの時間を短くすることができ、液バックが発生することを確実に防止することが可能となる。加えて、温度差が、設定温度差になったときから目標温度差となるまでの時間を短縮することができる。
請求項4にかかる冷媒流量制御装置によれば、一方の温度センサによって検出した第1温度から、他方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が、予め設定した設定温度差以下になった場合、設定温度差になったときより電子膨張弁の開度を絞った状態を、温度差が設定温度差よりも大きい目標温度差になるまで維持し、その後、温度差が目標温度差を上回った場合、設定温度差になったときより予め設定した所定の大きさだけ電子膨張弁の開度を絞る弁開度調節手段を備えるため、例えば2つの温度センサの温度差が0[K]となった状態が維持されることを弁開度調節手段によって防止することができる。よって、いわゆる液バックという現象が発生することを防止することができるため、液バックが発生することに起因した圧縮機の破損を防止することができる。さらに、温度差が設定温度差になったとき、弁開度調節手段によって電子膨張弁の開度を急激に絞れば、設定温度差となったときから目標温度差になるまでの時間を短くすることができ、液バックが発生することを確実に防止することが可能となる。加えて、温度差が設定温度差になったとき、弁開度調節手段によって電子膨張弁の開度を急激に絞れば、設定温度差となったときから目標温度差になるまでの時間を短くすることができ、液バックが発生することを確実に防止することが可能となる。さらに、温度差が設定温度差となる毎に、電子膨張弁の開度を予め設定した大きさだけ絞るため、季節の変動に応じて変化する冷却負荷に対応して最適な電子膨張弁の開度を設定すること、すなわち最適な電子膨張弁の開度をオートチューニングすることが可能となる。よって、液バックが発生する頻度を低減し、冷媒流量制御装置を適用する冷却装置の運転を安定させることができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る冷媒流量制御装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1の冷媒流量制御装置を適用した冷却装置の構成を示す説明図である。ここで例示する冷却装置は、収容庫10の内部に収容した商品を冷却した状態で陳列販売するオープンショーケース11に適用するもので、オープンショーケース11の収容庫10に蒸発器12を備える一方、オープンショーケース11の外部に圧縮機15、凝縮器14、および電子膨張弁13を備えている。
これら蒸発器12、圧縮機15、凝縮器14、および電子膨張弁13は、それぞれの間が冷媒供給管路16によって接続してあり、冷媒が循環供給される冷凍サイクルを構成している。すなわち、この冷却装置では、圧縮機15から吐出された高温高圧のガス冷媒が凝縮器14において冷却されて高温高圧の液冷媒となる。この高温高圧の液冷媒は、電子膨張弁13により断熱膨張されて低温低圧の気液2相冷媒となり、収容庫10の蒸発器12に供給される。蒸発器12に供給された低温低圧の気液2相冷媒は、送風ファン17によって供給された収容庫10の空気と熱交換し、空気から吸熱することで低温低圧のガス冷媒となることにより収容庫10の冷却を行う。蒸発器12から吐出された低温低圧のガス冷媒は圧縮機15に吸入され、再び高温高圧のガス冷媒となって凝縮器14に供給される。本実施形態では、電子膨張弁13として開度指令が与えられた場合にその開度指令に応じて開度を変更し、通過する冷媒量を調節することのできるものを適用している。
蒸発器12と圧縮機15とに接続した冷媒供給管路16における蒸発器12の出口部に
は、一方の冷媒温度センサ(一方の温度センサ)21が設置してあり、電子膨張弁13と蒸発器12とに接続した冷媒供給管路16における蒸発器12の入口部には、他方の冷媒温度センサ(他方の温度センサ)20が設置してある。すなわち、この冷媒流量制御装置では、蒸発器12の入口部から出口部の間に、入口部からの距離が互いに異なる態様で2つの冷媒温度センサ20,21が設置してある。しかも、他方の冷媒温度センサ20は、一方の冷媒温度センサ21に比して蒸発器12の入口部に近接している。これらの冷媒温度センサ20,21は、蒸発器12に流入する冷媒の温度を検出するものである。
上記冷却装置は、弁開度調節手段30を備えている。弁開度調節手段30は、冷媒温度センサ20,21の検出結果に基づいて電子膨張弁13の開度を調節するもので、温度差測定部31、記憶部32、および弁開度設定部33を備えている。
温度差測定部31は、一方の冷媒温度センサ21の検出した第1温度(以下、「出口部冷媒温度T2」という)から、他方の冷媒温度センサ20の検出した冷媒温度(以下、「入口部冷媒温度T1」という)を差し引いた温度差Δt1を算出するものである。
記憶部32には、冷却装置を運転するためのプログラムやデータが格納してある。さらに、この記憶部32には、例えば冷却装置の負荷の大きさと、上記温度差Δt1が所定の大きさ(目標温度差)となる電子膨張弁13の開度とが関連付けられて格納されている。この実施形態では、目標温度差を5[K]に設定してある。また、この記憶部32には、後述する設定温度差を格納してある。本実施の形態では、設定温度差を0[K]に設定してある。
弁開度設定部33は、上記温度差Δt1および記憶部32に格納してあるデータに基づいて電子膨張弁13の開度を設定するものである。
このような冷却装置は、冷却効率を向上するため、温度差Δt1を可及的に小さくすることで蒸発器12を有効利用することができるが、温度差Δt1が小さい状態が維持されると以下に説明する液バックが発生する虞れがある。
蒸発器12における冷媒の温度分布を示したグラフを図2に示す。図2に示すように、蒸発器12における冷媒の温度分布は、過熱蒸気部分及び気液2相部分において温度変化がそれぞれ小さく、過熱蒸気部分と気液2相部分との境界部(蒸発完了点)において急激に変化する特徴を有する。この蒸発完了点は、上記温度差Δt1が大きい場合には蒸発器12の入口部に近接する一方、上記温度差Δt1が小さい場合には蒸発器12の出口部に近接することとなる。
よって、上述したように、電子膨張弁13の開度を拡げることで温度差Δt1を徐々に小さくした場合、図2(a)〜図2(c)に示すように、蒸発完了点が蒸発器12の出口部に徐々に近接する。さらに、図2(d)に示すように、温度差Δt1が0[K]となった状態が維持されると、蒸発器12の出口部から気体の冷媒と液体の冷媒とが混合したものが吐出されて圧縮機15に入る、いわゆる液バックとよばれる現象が発生する虞れがある。よって、液バックの発生を考慮した場合、温度差Δt1=0[K]は、閾値であり、温度差Δt1が0[K]以下の場合、液バックが発生する割合が高くなる一方、温度差Δt1が0[K]より大きい場合、液バックが発生する割合が低くなる。この液バックという現象が発生すると圧縮機15を破損させる虞れある。この発明に係る冷却装置では、弁開度調節手段30によって、以下に説明する電子膨張弁13の開度調節処理を行うことで、上記液バックが発生することに起因して圧縮機15が破損することを防止している。
図3は、図1に示した弁開度調節手段30の実施する電子膨張弁13の開度調節処理の内容を示すフローチャートである。以下、図3を参照しながら、冷却装置の動作について説明する。
冷却装置が運転状態にある場合、弁開度調節手段30は、例えばある一定時間毎に、冷媒温度センサ20,21を通じてそれぞれの冷媒の温度を検出し(ステップS101)、温度差測定部31を通じて算出した温度差Δt1が、予め設定した設定温度差であるゼロ以下であるか否かを判断する(ステップS102)。
温度差Δt1がゼロより大きい場合(ステップS102:No)、弁開度調節手段30は、そのまま手順をリターンさせる。一方、温度差Δt1がゼロ以下である場合(ステップS102:Yes)、弁開度調節手段30は、予め設定した目標温度差となるよう電子膨張弁13の開度を絞り(ステップS103)、その後、手順をリターンさせる。例えば、冷却装置がある負荷の下で運転されている状態で、温度差Δt1がゼロ以下である場合、弁開度調節手段30は、そのときの冷却装置の負荷の大きさに対応する電子膨張弁13の開度であって、上記温度差Δt1が5[K]となる予め設定した電子膨張弁13の開度を記憶部32から読み出し、弁開度設定部33によって電子膨張弁13の開度を設定し、その開度となるよう電子膨張弁13を絞り(ステップS103)、その後、手順をリターンさせる。
弁開度調節手段30によって電子膨張弁13を上述したように開度調節した場合を図4に示す。図4に示すように、電子膨張弁13をある開度M1として冷却装置を運転していた状態において、例えば時間t1において温度差Δt1が0[K]になった場合、弁開度調節手段30によって温度差Δt1が5[K]となるよう電子膨張弁13の開度をM1からM2に絞るため、温度差Δt1は、5[K]に収束することとなる。なお、図4では、温度差Δt1を実線で示し、かつ電子膨張弁13の開度の大きさを2点鎖線で示している。
オープンショーケース11の立ち上げ時から時間が経過しており、冷却効率が向上するよう電子膨張弁13の開度を拡げた状態で運転を行っている場合には、上述したように温度差Δt1がゼロ以下となる事態が発生する。しかし、この実施の形態1に係る冷却装置では、温度差Δt1がゼロとなった時間t1において、弁開度調節手段30により温度差Δt1が5[K]となるよう電子膨張弁13の開度を絞るため、温度差Δt1がゼロ以下となった状態が維持されることを防止することができる。よって、液バックが発生することを防止することができるため、液バックが発生することに起因した圧縮機15の破損を防止することができる。しかも、液バックの発生を防止しながら、温度差Δt1を可及的に小さくすることができるため、冷却効率を向上することが可能となる。加えて、温度差Δt1が、設定温度差0[K]となったときから目標温度差5[K]となるまでの時間を短縮することができる。
なお、上述した実施の形態1には、他方の冷媒温度センサ20を蒸発器12における冷媒の入口部に設置し、一方の冷媒温度センサ21を蒸発器12における冷媒の出口部に設置するもので説明した。しかし、この発明は、それに限られず、冷媒温度センサ20,21の数については2つに限られず、3つ以上の複数でも良いし、設置場所は、入口部からの距離が互いに異なる態様で入口部と出口部との間に設置すれば良い。
また、上述した実施形態1には、設定温度差が0[K]であり、目標温度差が5[K]であるもので説明した。しかし、この発明はそれに限られず、例えば設定温度差を0[K]より大きい値に設定しても良いし、目標温度差を設定温度差より大きい所定の値に設定しても良い。目標温度差と設定温度差との差を小さくしておけば、温度差Δt1を短時間で目標温度差に変更することができる。
[実施の形態2]
図5は、本発明の実施形態2の冷媒流量制御装置を適用した冷却装置の構成を示す説明図である。図5に示す冷却装置において、図1に示した冷却装置と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
この冷却装置は、弁開度調節手段130を備えている。弁開度調節手段130は、冷媒温度センサ20,21の検出結果に基づいて電子膨張弁13の開度を調節するもので、温度差測定部31、記憶部132、および弁開度設定部133を備えている。
記憶部132には、冷却装置を運転するためのプログラムやデータが格納してある。また、この記憶部132には、後述する設定温度差を格納してある。本実施の形態では、設定温度差を0[K]に設定してある。さらに、記憶部132には、上記温度差Δt1が設定温度差となった場合、絞る電子膨張弁13の開度の大きさΔm1が格納してある。具体的には、480パルスで開度が100である全開状態となり、かつ0パルスで開度が0である全閉状態となる電子膨張弁13では、例えば絞る電子膨張弁13の開度の大きさが1パルスに相当する「1/480」であるΔm1が格納してある。
弁開度設定部133は、上記温度差Δt1および記憶部132に格納してあるデータに基づいて電子膨張弁13の開度を設定するものである。
図6は、図5に示した弁開度調節手段130の実施する電子膨張弁13の開度調節処理の内容を示すフローチャートである。以下、図6を参照しながら、冷却装置の動作について説明する。
冷却装置が運転状態にある場合、弁開度調節手段130は、例えばある一定時間毎に、冷媒温度センサ20,21を通じてそれぞれの冷媒の温度を検出し(ステップS201)、温度差測定部31を通じて算出した温度差Δt1が、予め設定した設定温度差であるゼロ以下であるか否かを判断する(ステップS202)。
温度差Δt1がゼロより大きい場合(ステップS202:No)、弁開度調節手段130は、そのまま手順をリターンさせる。一方、温度差Δt1がゼロ以下である場合(ステップS102:Yes)、そのまま手順をステップS204に移行させる。
次に、冷却装置では、温度差Δt1がゼロ以下である場合の電子膨張弁13の開度を記憶部132に記憶(ステップS204)してから、手順をステップS205に移行させる。
次いで、冷却装置では、温度差Δt1がゼロ以下になったときの電子膨張弁13の開度に比して、上記Δm1だけ電子膨張弁13の開度を絞り(ステップS205)、その後、手順をリターンさせる。
弁開度調節手段130によって電子膨張弁13を上述したように開度調節した場合を図7に示す。図7に示すように、電子膨張弁13をある開度M3として冷却装置を運転していた状態において、例えば時間t2において温度差Δt1が0[K]になった場合、弁開度調節手段130によって、温度差Δt1がゼロになったときの電子膨張弁13の開度に比して、上記Δm1だけ電子膨張弁13の開度を絞り、電子膨張弁13の開度をM3から(M3−Δm1)に変更するため、温度差Δt1は、0[K]より大きい値a1で収束することとなる。このような処理を継続して行うことにより、温度差Δt1が設定温度差になるたびに、電子膨張弁13の開度をΔm1だけ絞るため、温度差Δt1が設定温度差になる頻度を減少させることができる。なお、図7では、温度差Δt1を実線で示し、かつ電子膨張弁13の開度の大きさを2点鎖線で示している。
オープンショーケース11の立ち上げ時から時間が経過しており、冷却効率が向上するよう電子膨張弁13の開度を拡げた状態で運転を行っている場合には、上述したように温度差Δt1がゼロ以下となる事態が発生する。しかし、この実施の形態2に係る冷却装置では、温度差Δt1がゼロとなった時間t2において、温度差Δt1がゼロになったときの電子膨張弁13の開度に比して、Δm1だけ電子膨張弁13の開度を絞るため、温度差Δt1は、0[K]より大きい値a1で収束させることができ、温度差Δt1がゼロ以下となった状態が維持されることを防止することができる。よって、液バックが発生することを防止することができるため、液バックが発生することに起因した圧縮機15の破損を防止することができる。しかも、液バックの発生を防止しながら、温度差Δt1を可及的に小さくすることができるため、冷却効率を向上することができる。加えて、温度差Δt1が、設定温度差0[K]となったときから目標温度差a1[K]となるまでの時間を短縮することができる。さらに、温度差Δt1が設定温度差0[K]となる毎に、電子膨張弁13の開度をΔm1ずつ絞るため、季節の変動に応じて変化する冷却負荷に対応して最適な電子膨張弁13の開度を設定すること、すなわち最適な電子膨張弁13の開度をオートチューニングすることが可能となる。よって、液バックが発生する頻度を低減し、冷却装置の運転を安定させることができる。
なお、上述した実施の形態2には、他方の冷媒温度センサ20を蒸発器12における冷媒の入口部に設置し、一方の冷媒温度センサ21を蒸発器12における冷媒の出口部に設置するもので説明した。しかし、この発明は、それに限られず、冷媒温度センサ20,21の数については2つに限られず、3つ以上の複数でも良いし、設置場所は、入口部からの距離が互いに異なる態様で入口部と出口部との間に設置すれば良い。
また、上述した実施形態2には、設定温度差が0[K]であるもので説明した。しかし、この発明はそれに限られず、例えば設定温度差を0より大きい値に設定しても良い。
[実施の形態3]
図8は、本発明の実施形態3の冷媒流量制御装置を適用した冷却装置の構成を示す説明図である。図8に示す冷却装置において、図1に示した冷却装置と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
上記冷却装置は、弁開度調節手段230を備えている。弁開度調節手段230は、冷媒温度センサ20,21の検出結果に基づいて電子膨張弁13の開度を調節するもので、温度差測定部31、記憶部232、および弁開度設定部233を備えている。
記憶部232には、冷却装置を運転するためのプログラムやデータが格納してある。さらに、この記憶部232には、例えば冷却装置の負荷の大きさと、上記温度差Δt1が所定の大きさ(目標温度差)となる電子膨張弁13の開度とが関連付けられて格納されている。この実施形態では、目標温度差を5[K]に設定してある。また、この記憶部232には、後述する設定温度差を格納してある。本実施の形態では、設定温度差を0[K]に設定してある。さらに、この記憶部232には、単位時間あたりに絞る電子膨張弁13の開度(以下、単に「絞り量」という」)が予め格納してある。
弁開度設定部233は、上記温度差Δt1および記憶部232に格納してあるデータに基づいて電子膨張弁13の開度を設定するものである。
図9は、図8に示した弁開度調節手段230の実施する電子膨張弁13の開度調節処理の内容を示すフローチャートである。以下、図9を参照しながら、冷却装置の動作について説明する。
冷却装置が運転状態にある場合、弁開度調節手段230は、例えばある一定時間毎に、冷媒温度センサ20,21を通じてそれぞれの冷媒の温度を検出し(ステップS301)、温度差測定部31を通じて算出した温度差Δt1が、予め設定した設定温度差であるゼロ以下であるか否かを判断する(ステップS302)。
温度差Δt1がゼロより大きい場合(ステップS302:No)、弁開度調節手段230は、そのまま手順をリターンさせる。一方、温度差Δt1がゼロ以下である場合(ステップS302:Yes)、弁開度調節手段230は、単位時間あたりの絞り量が一定となる態様で、時間の経過とともに電子膨張弁13の開度を徐々に絞り(ステップS303)、その後手順をステップ304に移行させる。
次いで、弁開度調節手段230は、上記温度差Δt1が、目標温度差を上回っているか否かを判断する(ステップS304)。
温度差Δt1が、目標温度差以下の場合(ステップ304:No)、温度差Δt1が目標温度差を上回るまで待機する。一方、温度差Δt1が、目標温度差を上回る場合(ステップ304:Yes)、予め設定した目標温度差となるように前記電子膨張弁13の開度を拡げ(ステップS305)、その後、手順をリターンさせる。例えば、冷却装置がある負荷の下で運転されている場合、弁開度調節手段230は、そのときの冷却装置の負荷の大きさに対応する電子膨張弁13の開度であって、上記温度差Δt1が5[K]となる予め設定した電子膨張弁13の開度を記憶部232から読み出し、弁開度調節手段230によって電子膨張弁13の開度を設定し、その開度となるよう電子膨張弁13を拡げ(ステップS305)、その後、手順をリターンさせる。
弁開度調節手段230によって電子膨張弁13を上述したように調節した場合を図10に示す。図10に示すように、電子膨張弁13をある開度M4として冷却装置を運転していた状態において、例えば時間t3において温度差Δt1が設定温度差である0[K]になった場合、温度差Δt1が目標温度差の5[K]になるまで、弁開度調節手段230で時間の経過とともに電子膨張弁13の開度を絞り、温度差Δt1が設定温度差になったときより電子膨張弁13の開度を絞った状態を維持するため、温度差Δt1が低い状態(温度差が0[K]以下となった状態も含む)を素早く脱することができる。その後、温度差Δt1が、目標温度差を上回った場合(図10では時間t4)、弁開度調節手段230によって温度差Δt1が5[K]となるよう電子膨張弁13の開度を絞ることでM5に変更するため、温度差Δt1は、5[K]に収束することとなる。なお、図10では、温度差Δt1を実線で示し、かつ電子膨張弁13の開度の大きさを2点鎖線で示している。
オープンショーケース11の立ち上げ時から時間が経過しており、冷却効率が向上するよう電子膨張弁13の開度を拡げた状態で運転を行っている場合には、上述したように温度差Δt1がゼロ以下となる事態が発生する。しかし、この実施の形態3に係る冷却装置では、温度差Δt1がゼロ以下となった場合、弁開度調節手段230によって、電子膨張弁13の開度を絞るため、温度差Δt1がゼロ以下となった状態が維持されることを防止することができる。しかも、温度差Δt1がゼロ以下になったとき、弁開度調節手段230によって電子膨張弁13を急激に絞れば、温度差Δt1が、設定温度差0[K]となったときから目標温度差5[K]になるまでの時間を短くすることができ、液バックが発生することを確実に防止することが可能となる。よって、液バックが発生することを防止することができるため、液バックが発生することに起因した圧縮機15の破損を防止することができる。しかも、液バックの発生を防止しながら、温度差Δt1を可及的に小さくすることができるため、冷却効率を向上することができる。
なお、上述した実施の形態3には、他方の冷媒温度センサ20を蒸発器12における冷媒の入口部に設置し、一方の冷媒温度センサ21を蒸発器12における冷媒の出口部に設置するもので説明した。しかし、この発明は、それに限られず、冷媒温度センサ20,21の数については2つに限られず、3つ以上の複数でも良いし、設置場所は、入口部からの距離が互いに異なる態様で入口部と出口部との間に設置すれば良い。
また、上述した実施形態3には、設定温度差が0[K]であり、目標温度差が5[K]であるもので説明した。しかし、この発明はそれに限られず、例えば設定温度差を0より大きい値に設定しても良いし、目標温度差を設定温度差より大きい所定の値に設定しても良い。
[実施の形態4]
図11は、本発明の実施形態4の冷媒流量制御装置を適用した冷却装置の構成を示す説明図である。図11に示す冷却装置において、図1に示した冷却装置と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
この冷却装置は、弁開度調節手段330を備えている。弁開度調節手段330は、冷媒温度センサ20,21の検出結果に基づいて電子膨張弁13の開度を調節するもので、温度差測定部31、記憶部332、および弁開度設定部333を備えている。
記憶部332には、冷却装置を運転するためのプログラムやデータが格納してある。この記憶部332には、後述する設定温度差を格納してある。本実施の形態では、設定温度差を0[K]に設定してある。この記憶部332には、後述する目標温度差を格納してある。この目標温度差は、上記設定温度差よりも大きいものであり、本実施の形態では、0[K]よりも大きいa2[K]である。さらに、記憶部332には、上記温度差Δt1が設定温度差となった場合、絞る電子膨張弁13開度の大きさΔm2が格納してある。具体的には、480パルスで開度が100である全開状態となり、かつ0パルスで開度が0である全閉状態となる電子膨張弁13では、例えば絞る電子膨張弁13の開度の大きさが1パルスに相当する「1/480」であるΔm2が格納してある。また、この記憶部332には、単位時間あたりに絞る電子膨張弁13の開度(以下、単に「絞り量」という」)が予め格納してある。
弁開度設定部333は、上記温度差Δt1および記憶部332に格納してあるデータに基づいて電子膨張弁13の開度を設定するものである。
図12は、図11に示した弁開度調節手段330の実施する電子膨張弁13の開度調節処理の内容を示すフローチャートである。以下、図12を参照しながら、冷却装置の動作について説明する。
冷却装置が運転状態にある場合、弁開度調節手段330は、例えばある一定時間毎に、冷媒温度センサ20,21を通じてそれぞれの冷媒の温度を検出し(ステップS401)、温度差測定部31を通じて算出した温度差Δt1がゼロ以下であるか否かを判断する(ステップS402)。
温度差Δt1がゼロより大きい場合(ステップS402:No)、弁開度調節手段330は、そのまま手順をリターンさせる。一方、温度差Δt1がゼロ以下である場合(ステップS402:Yes)、そのまま手順をステップS404に移行させる。
次に、冷却装置は、温度差Δt1がゼロ以下である場合の電子膨張弁13の開度を記憶部332に記憶(ステップS404)してから、手順をステップS405に移行させる。
次いで、冷却装置の弁開度調節手段330は、単位時間あたりの絞り量が一定となる態様で、時間の経過とともに電子膨張弁13の開度を徐々に絞り(ステップS405)、その後、手順をステップ406に移行させる。
次に、弁開度調節手段330は、上記温度差Δt1が、目標温度差を上回っているか否かを判断する(ステップS406)。
温度差Δt1が、目標温度差以下の場合(ステップS406:No)、温度差Δt1が目標温度差を上回るまで待機する。一方、温度差Δt1が目標温度差を上回る場合(ステップS406:Yes)、温度差Δt1がゼロになったときの電子膨張弁13の開度に比して、上記Δm2だけ電子膨張弁の開度を絞り(ステップS407)、その後、手順をリターンさせる。
弁開度調節手段330によって電子膨張弁13を上述したように調節した場合を図13に示す。図13に示すように、電子膨張弁13をある開度M6として冷却装置を運転していた状態において、例えば時間t5において温度差Δt1が設定温度差である0[K]になった場合、温度差Δt1が目標温度差であるa2[K]になるまで時間の経過とともに電子膨張弁13の開度を絞り、温度差Δt1が設定温度差になったときより電子膨張弁13の開度を絞った状態を維持するため、温度差Δt1が低い状態(温度差が0[K]以下となった状態も含む)を素早く脱することができる。その後、温度差Δt1が、目標温度差a2[K]を上回った場合(図13では時間t6)、弁開度調節手段330によって、温度差Δt1がゼロになったときの電子膨張弁13の開度に比して、上記Δm2だけ電子膨張弁13の開度を絞り、電子膨張弁13の開度をM6から(M6−Δm2)に変更するため、温度差Δt1は、0[K]より大きい値で収束することとなる。このような処理を継続して行うことにより、図13に示すように、温度差Δt1が設定温度差になるたびに、電子膨張弁13の開度をΔm2だけ絞るため、温度差Δt1が設定温度差になる頻度を減少させることができる。なお、図13では、温度差Δt1を実線で示し、かつ電子膨張弁13の開度の大きさを2点鎖線で示している。
オープンショーケース11の立ち上げ時から時間が経過しており、冷却効率が向上するよう電子膨張弁13の開度を拡げた状態で運転を行っている場合には、上述したように温度差Δt1がゼロ以下となる事態が発生する。しかし、この実施の形態4に係る冷却装置では、温度差Δt1がゼロ以下となった場合、弁開度調節手段230によって、電子膨張弁13の開度を絞るため、温度差Δt1がゼロ以下となった状態が維持されることを防止することができる。しかも、温度差Δt1がゼロ以下になったとき、弁開度調節手段230によって電子膨張弁13を急激に絞れば、温度差Δt1が、設定温度差0[K]となったときから目標温度差a2[K]になるまでの時間を短くすることができ、液バックが発生することを確実に防止することが可能となる。よって、液バックという現象が発生することを防止することができるため、液バックが発生することに起因した圧縮機15の破損を防止することができる。しかも、液バックの発生を防止しながら、温度差Δt1を可及的に小さくすることができるため、冷却効率を向上することが可能となる。さらに、温度差Δt1が設定温度差0[K]となる毎に、電子膨張弁13の開度をΔm2ずつ絞るため、季節の変動に応じて変化する冷却負荷に対応して最適な電子膨張弁13の開度を設定すること、すなわち最適な電子膨張弁13の開度をオートチューニングすることが可能となる。よって、液バックが発生する頻度を低減し、冷却装置の運転を安定させることができる。
なお、上述した実施の形態4には、他方の冷媒温度センサ20を蒸発器12における冷媒の入口部に設置し、一方の冷媒温度センサ21を蒸発器12における冷媒の出口部に設置するもので説明した。しかし、この発明は、それに限られず、冷媒温度センサ20,21の数については2つに限られず、3つ以上の複数でも良いし、設置場所は、入口部からの距離が互いに異なる態様で入口部と出口部との間に設置すれば良い。
また、上述した実施形態4には、設定温度差が0[K]であるもので説明した。しかし、この発明はそれに限られず、例えば設定温度差を0より大きい値に設定しても良い。目標温度差と設定温度差との差を小さくしておけば、温度差Δt1を短時間で目標温度差に変更することができる。
本発明の実施の形態1である冷媒流量制御装置を適用した冷却装置の構成を示す説明図である。 図1に示した冷却装置の蒸発器における冷媒の温度分布を示すグラフである。 図1に示した冷媒流量制御装置が備える弁開度調節手段が実施する開度調節処理の内容を示すフローチャートである。 図1に示した冷媒流量制御装置によって電子膨張弁の開度を調節した場合において、一方の冷媒温度センサおよび他方の冷媒温度センサの温度差と時間との関係を示すとともに、電子膨張弁の開度の大きさと時間との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態2である冷媒流量制御装置を適用した冷却装置の構成を示す説明図である。 図5に示した冷媒流量制御装置が備える弁開度調節手段が実施する開度調節処理の内容を示すフローチャートである。 図5に示した冷媒流量制御装置によって電子膨張弁の開度を調節した場合において、一方の冷媒温度センサおよび他方の冷媒温度センサの温度差と時間との関係を示すとともに、電子膨張弁の開度の大きさと時間との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態3である冷媒流量制御装置を適用した冷却装置の構成を示す説明図である。 図8に示した冷媒流量制御装置が備える弁開度調節手段が実施する開度調節処理の内容を示すフローチャートである。 図8に示した冷媒流量制御装置によって電子膨張弁の開度を調節した場合において、一方の冷媒温度センサおよび他方の冷媒温度センサの温度差と時間との関係を示すとともに、電子膨張弁の開度の大きさと時間との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態4である冷媒流量制御装置を適用した冷却装置の構成を示す説明図である。 図11に示した冷媒流量制御装置が備える弁開度調節手段が実施する処理の内容を示すフローチャートである。 図11に示した冷媒流量制御装置によって電子膨張弁の開度を調節した場合において、一方の冷媒温度センサおよび他方の冷媒温度センサの温度差と時間との関係を示すとともに、電子膨張弁の開度の大きさと時間との関係を示すグラフである。
符号の説明
12 蒸発器
13 電子膨張弁
20 他方の冷媒温度センサ(他方の温度センサ)
21 一方の冷媒温度センサ(一方の温度センサ)
30 弁開度調節手段
130 弁開度調節手段
230 弁開度調節手段
330 弁開度調節手段

Claims (4)

  1. 開度に応じて蒸発器に流入する冷媒量を調節する電子膨張弁と、
    前記蒸発器における冷媒の入口部から出口部の間に、前記入口部からの距離が互いに異なる態様で設置した冷媒の温度を検出する一方の温度センサおよび他方の温度センサと、
    それらの温度センサの検出結果に応じて前記電子膨張弁の開度を調節する弁開度調節手段と
    を備える冷媒流量制御装置であって、
    前記他方の温度センサは、前記一方の温度センサに比して前記入口部に近接するものであり、かつ
    前記弁開度調節手段は、前記一方の温度センサによって検出した第1温度から、前記他方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が、予め設定した設定温度差以下になった場合に、前記温度差が前記設定温度差よりも大きい目標温度差となるよう前記電子膨張弁の開度を絞ることを特徴とする冷媒流量制御装置。
  2. 開度に応じて蒸発器に流入する冷媒量を調節する電子膨張弁と、
    前記蒸発器における冷媒の入口部から出口部の間に、前記入口部からの距離が互いに異なる態様で設置した冷媒の温度を検出する一方の温度センサおよび他方の温度センサと、
    それらの温度センサの検出結果に応じて前記電子膨張弁の開度を調節する弁開度調節手段と
    を備える冷媒流量制御装置であって、
    前記他方の温度センサは、前記一方の温度センサに比して前記入口部に近接するものであり、かつ
    前記弁開度調節手段は、前記一方の温度センサによって検出した第1温度から、前記他方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が、予め設定した設定温度差以下になった場合に、前記温度差が前記設定温度差になったときの前記電子膨張弁の開度より予め設定した大きさだけ前記電子膨張弁の開度を絞ることを特徴とする冷媒流量制御装置。
  3. 開度に応じて蒸発器に流入する冷媒量を調節する電子膨張弁と、
    前記蒸発器における冷媒の入口部から出口部の間に、前記入口部からの距離が互いに異なる態様で設置した冷媒の温度を検出する一方の温度センサおよび他方の温度センサと、
    それら温度センサの検出結果に応じて前記電子膨張弁の開度を調節する弁開度調節手段と
    を備える冷媒流量制御装置であって、
    前記他方の温度センサは、前記一方の温度センサに比して前記入口部に近接するものであり、かつ
    前記弁開度調節手段は、前記一方の温度センサによって検出した第1温度から、前記他方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が、予め設定した設定温度差以下になった場合、前記設定温度差になったときより前記電子膨張弁の開度を絞った状態を、前記温度差が前記設定温度差よりも大きい目標温度差になるまで維持し、その後、前記温度差が目標温度差を上回った場合、前記温度差が前記目標温度差になるよう前記電子膨張弁の開度を拡げることを特徴とする冷媒流量制御装置。
  4. 開度に応じて蒸発器に流入する冷媒量を調節する電子膨張弁と、
    前記蒸発器における冷媒の入口部から出口部の間に、前記入口部からの距離が互いに異なる態様で設置した冷媒の温度を検出する一方の温度センサおよび他方の温度センサと、
    それら温度センサの検出結果に応じて前記電子膨張弁の開度を調節する弁開度調節手段と
    を備える冷媒流量制御装置であって、
    前記他方の温度センサは、前記一方の温度センサに比して前記入口部に近接するものであり、かつ
    前記弁開度調節手段は、前記一方の温度センサによって検出した第1温度から、前記他方の温度センサによって検出した第2温度を差し引いた温度差が、予め設定した設定温度差以下になった場合、前記設定温度差になったときより前記電子膨張弁の開度を絞った状態を、前記温度差が前記設定温度差よりも大きい目標温度差になるまで維持し、その後、前記温度差が前記目標温度差を上回った場合、前記設定温度差になったときより予め設定した所定の大きさだけ前記電子膨張弁の開度を絞ることを特徴とする冷媒流量制御装置。
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