以下、本発明を具体化した遊技機の一例として、第1の実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。まず、パチンコ機1の機械的構成について、図1乃至図3を参照して説明する。図1は、パチンコ機1の正面図であり、図2は、遊技盤2の正面図であり、図3は、図柄表示装置8の拡大図である。
図1に示すように、パチンコ機1は正面視縦長の矩形の形状を有し、その正面の上半分の部分には、発射ハンドル7の操作により図示外の発射機から発射された遊技媒体としての遊技球が流下する遊技盤2が設けられている。この遊技盤2は正面視略正方形の形状を有し(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠13で保護されている。遊技盤2の下方部には、発射機に遊技球を供給し、且つ、賞品球を受ける上皿5が設けられている。そして、上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられ、下皿6の右横には遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。さらに、前面枠13の上部の左右の角にはスピーカ48がそれぞれ設けられている。また、前面枠13の前面には演出用の電飾ランプ63(図4参照)が多数設けられている。
また図2に示すように、遊技盤2の前面には、所定幅の帯状に形成された板が、円弧状に取り付けられたガイドレール3により囲まれた略円形の遊技領域4が設けられている。この遊技領域4の略中央には、液晶パネル281(図4参照)を備える表示部28,各種ランプ、LED等を備えた図柄表示装置8が設けられている。この図面表示装置8の詳細については、図3を参照して後述する。この図柄表示装置8の左側には、遊技球の通過により普通図柄の変動契機となる普通図柄始動ゲート12が設けられている。また、図柄表示装置8の下側には、遊技球の入賞により特別図柄の変動契機となる特別図柄始動電動役物15が設けられている。この特別図柄始動電動役物15の上部に設けられた開口の大きさは、調整可能となっている。そして、特別図柄始動電動役物15の下方には、大当たり状態において、上部に設けられた開口が開放される大入賞口16が備えられている。この大入賞口16へは、開閉部材が開放された場合(大入賞口16が開放された場合)のみ遊技球の入賞が可能となっている。そして、大入賞口16の左右には遊技球の入賞に応じて所定数の賞球を払い出す普通入賞口17〜20がそれぞれ設けられている。尚、大入賞口16は、後述するように大当たり判定において、大当たりと判定されると、所定回数開放されるようになっており、大入賞口16が開放されている遊技状態は「大当たり遊技」と呼ばれる。
また、図柄表示装置8の左側にはワープ入口22が設けられている。さらに、図柄表示装置8の下部にはワープ出口21が設けられ、ワープ入口22を通過した遊技球は図柄表示装置8の内部(ワープゾーン)を通ってワープ出口21へ現出するようになっている。ワープ出口21に現出した遊技球は、ワープ出口21の直下に設けられている特別図柄始動電動役物15に向かって落下するので、特別図柄始動電動役物15に入賞しやすい。尚、遊技盤2には、上記以外に種々の電飾ランプやその他の電飾用LED,風車及び多数の障害釘等が設けられている。
次に、図柄表示装置8について、図3を参照して説明する。図3に示すように、図柄表示装置8は、表示部28と、特別図柄表示部25と、普通図柄表示部24と、特別図柄記憶数表示LED60と、普通図柄記憶数表示LED59とを備えている。以下、図柄表示装置8が備える各構成について順に説明する。
表示部28は、正面視横長の矩形形状を有する液晶パネル281を備え、演出制御基板43から出力されるコマンドである第2制御コマンドに基づき、演出制御基板43により制御され、動画やメッセージ等様々な映像を表示する。この表示部28には、大当たり判定の結果を遊技者に報知するために、表示部28に横並びに左、右、中央の順でデモ図柄表示部D1,デモ図柄表示部D2及び、デモ図柄表示部D3の3つの表示領域が設けられている。各デモ図柄表示部D1〜D3には、デモ図柄が上から下方向にスクロールするように変動表示され、大当たり判定の結果を表示する際に順に停止するようになっている。これらのデモ図柄表示部D1〜D3は、遊技者の目をひくように後述する特別図柄表示部25よりも広い領域を占めている。尚、デモ図柄表示部D1〜D3には、常にデモ図柄が表示されているわけではなく、表示部28に動画やメッセージ等も表示させるようになっている。また、このデモ図柄表示部D1〜D3の配置、停止表示させる順序、スクロールの方向等は任意に変更可能である。
また特別図柄表示部25は、特別図柄始動電動役物15(図2参照)の入賞に基づく大当たり判定の結果を報知するためのものであり、第1の実施形態では、2つの11セグメントLEDから構成され、表示部28の右下部に設置されている。各11セグメントLEDには、A〜Zまでの26種類のアルファベットから構成される特別図柄がそれぞれ表示され、特別図柄表示部25に表示される特別図柄の組み合わせは676(26×26)種類である。そして、第1の実施形態では、A,C,E,F,H,J,L,P,U,Yの10種類のアルファベットの組み合わせ100種が、大当たり判定の結果が「当たり」の場合に表示される「当たり特別図柄」とされており、その他の組み合わせ576種は、大当たり判定の結果が「はずれ」の場合に表示される「はずれ特別図柄」とされている。この当たり特別図柄の組合せは、図4を参照して後述する、主基板41のROM53に記憶されている。
この「当たり特別図柄」はさらに、その組み合わせにより大当たり確率を通常時よりも上昇させて大当たりを誘発する確率変動大当たりの場合に表示される「確率変動図柄」と、確率変動ではない大当たりの場合に表示される「非確率変動図柄」とに分けられる。第1の実施形態では、100種類の「当たり特別図柄」のうちの「C,J」、「E,L」、「E,Y」、「F,E」、「H,U」、「J,C」、「J,L」、「L,H」、「P,C」、「P,J」、「U,P」、「Y,H」、「Y,A」、「A,E」、「A,F」、「A,A」の16種類が「確率変動図柄」とされている。そして、その他の「当たり特別図柄」の組み合わせは「非確率変動図柄」とされている。この当たり確率変動図柄の組合せは、図4を参照して後述する、主基板41のROM53に記憶されている。
尚、本実施形態では特別図柄としてアルファベットの組み合わせを用いているため、特別図柄表示部25として全てのアルファベットを表示可能な11セグメントLEDを備えるようにしているが、特別図柄表示部25の構成は適宜変更可能である。例えば、特別図柄として7セグメントLEDで表示可能なアルファベットや数字、又はこれらの組み合わせを用いる場合には7セグメントLEDを使用するようにしてもよい。また、表示部28内の一部に特別図柄表示部25を設けてもよい。
表示部28の右下部に設けられた普通図柄表示部24は、普通図柄始動ゲート12(図2参照)の入賞に基づく普通当たり判定の結果を報知するためのものであり、普通図柄始動ゲート12の1つのLEDで構成され、点灯・点滅状態により普通当たりの判定結果を示している。具体的には、LEDが点灯している状態は普通当たりの当選を示し、消灯している状態は普通当たりの落選を示している。さらに、LEDが点滅している状態は、これから普通当たりの判定結果を報知する変動状態であることを示している。尚、普通当たりに当選した場合には、普通図柄表示部24に報知される他、特別図柄始動電動役物15の上部に設けられた開口が、所定時間通常の状態よりも大きく開放され、通常の状態よりも特別図柄始動電動役物15に遊技球を入賞しやすくなる。
また特別図柄表示部25の右下部に設けられた特別図柄記憶数表示LED60は、2つのLEDで構成され、点灯・点滅状態により特別図柄始動電動役物15(図2参照)に入賞し、特別図柄表示部25に大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、所謂特別図柄作動保留球数を示している。同様に、普通図柄記憶数表示LED59は、2つのLEDで構成され、普通図柄始動ゲート12(図2参照)へ入賞し、普通図柄表示部24に普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、所謂普通図柄作動保留球数を示している。特別図柄記憶数表示LED60及び普通図柄記憶数表示LED59はそれぞれ、下側のLEDのみ点灯が保留球数「1」、両方のLED点灯が保留球数「2」、下側のLEDのみ点滅が保留球数「3」、両方のLED点滅が保留球数「4」を示している。このように、第1の実施形態では、特別図柄作動保留球数及び普通図柄作動保留球数は4まで保留可能であり、各保留球数を2つのLEDを用いて表している。尚、特別図柄作動保留球数及び普通図柄作動保留球数の表示態様や、数等も適宜変更可能である。
次に、第一の実施形態のパチンコ機1の電気的構成について、図4を参照して説明する。図4は、パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、制御部40は、主基板41,電源基板42,演出制御基板43,払出制御基板45,電飾基板46,中継基板47,サブ統合基板58及び図示外の発射基板を備えている。この制御部40は、パチンコ機1(図1参照)の裏側(背面側)に設けられている。以下、制御部40が備える各種基板について詳述する。
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る基板であり、プログラムに従って各種の処理を行う主基板CPUユニット50が設けられている。この主基板CPUユニット50には、主基板41における主制御を司り、各種の演算処理を行うCPU51と、フラグやカウンタ等の演出処理中に発生するデータの値等を一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム、各種データの初期値及び、他の基板への指示を行うコマンド等を記憶したROM53とが設けられている。そしてCPU51,RAM52及びROM53は、1つのLSIとして一体にモールディングされている。また、主基板CPUユニット50には割込信号発生回路57が接続されている。この割込信号発生回路57は、例えば、0.002秒(以下、「2ms」と略す。)ごとにCPU51に割込信号を与えるようになっている。CPU51は、この割込信号が入力されるごとにROM53に記憶されている制御プログラムを実行し、この制御プログラムに従ってパチンコ機1の制御を行う。この主基板41において実行されるメイン処理については、図9のフローチャートを参照して後述する。
また、主基板41にはI/Oインタフェイス54が設けられている。このI/Oインタフェイス54には、サブ統合基板58,払出制御基板45,電飾基板46,中継基板47等のサブ基板及び特別図柄始動電動役物15に入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ72やパチンコ機1の情報を遊技場管理用コンピュータ90に出力するための出力ポート55がそれぞれ接続されている。
サブ統合基板58は、主基板41から出力される第1制御コマンドに応じて、表示部28,その他の種々の電飾ランプやスピーカ48から出力される効果音等を制御するための第2制御コマンドを各種基板に出力する制御基板であり、パチンコ機1の演出を担っている。このサブ統合基板58は、サブ統合基板58における主制御を司り、各種の演算処理を行うCPU581,RAM582,ROM583及びタイマ584を備え、図示外の出力インタフェイスには、電飾基板46,演出制御基板43,スピーカ48がそれぞれ接続されている。そして、サブ統合基板58は、主基板41から受信した各種情報に応じて、演出制御基板43,電飾基板46,スピーカ48に対して指示コマンドを送信する。サブ統合基板58が備えるRAM582及びROM583の記憶エリアについては、図5及び図6を参照して後述する。
また電飾基板46は、種々の電飾ランプやLEDの制御、液晶パネル281の輝度調整等を司る制御基板であり、電飾基板46における主制御を司り、各種の演算処理を行うCPU461や図示外の入力インタフェイス、出力インタフェイス、各種演算結果等を一時的に記憶するRAM及び演出要素ごとの点灯/点滅パターン等を記憶するROMが内蔵されている。そして、電飾基板46が備える出力インタフェイスには、電飾ランプ63,動作確認用LED64,特別図柄記憶数表示LED60,普通図柄記憶数表示LED59,普通図柄表示部24,特別図柄表示部25及び表示部28がそれぞれ接続されている。そして、電飾基板46は、サブ統合基板58の他、主基板41からの各種コマンドに応じて、種々の電飾ランプやLEDの点灯・点滅状態を制御する。さらに、サブ統合基板58から出力される第2制御コマンドに応じて、表示部28のバックライトの明るさを調整することにより、液晶パネル281の輝度を調整する。
また演出制御基板43は、サブ統合基板58からの各種指示コマンドを受けて、表示部28に表示される演出画像やデモ図柄表示部D1〜D3の制御を司る制御基板である。この演出制御基板43は、演出制御基板43における主制御を司り、各種の演算処理を行うCPU431や図示外の入力インタフェイス、出力インタフェイス、各種演算結果等を一時的に記憶するRAM及び演出要素ごとの演出画像等を記憶するROMが内蔵されている。そして、演出制御基板43が備える出力インタフェイスには表示部28が接続されている。この表示部28は、液晶パネル281,液晶パネル281が備えるバックライトの明るさを制御するインバータ基板283,表示部28の主制御を司るCPU282や図示外の入力インタフェイス、演出画像等を一時的に記憶するRAM及びROMが内蔵されている。
また払出制御基板45は、主基板41から出力される信号に応じて賞品球を払い出す制御を司る制御基板であり、払出制御基板45における主制御を司り、各種の演算処理を行うCPU451や図示外の入力インタフェイス、出力インタフェイス各種演算結果等を一時的に記憶するRAM及び払出賞品球数等を記憶するROMが内蔵されている。そして、払出制御基板45が備える図示外の出力インタフェイスには賞品球払出装置49が接続されている。
また中継基板47は、スイッチやソレノイドの配線の中継を担う制御基板であり、図4において図示しないが、中継基板47には、中継基板47における主制御を司り、各種の演算処理を行うCPU,入力インタフェイス、出力インタフェイス各種演算結果等を一時的に記憶するRAM及び払出賞品球数等を記憶するROMが内蔵されている。そして、中継基板47が備える図示外の出力インタフェイスには、大入賞口16の開閉部材を開放・閉鎖する大入賞口開放ソレノイド70,特別図柄始動電動役物15の開閉部材を開放・閉鎖する電動役物開放ソレノイド71がそれぞれ接続されている。さらに中継基板47が備える図示外の入力インタフェイスには、普通図柄始動ゲート12に入賞した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ73,大入賞口16に入賞した遊技球数を計数するためのカウントスイッチ75,普通入賞口17〜20に入賞した遊技球数を計数するための入賞口スイッチ76,前面枠13が開放されているか否かを検出するための前面枠開閉センサ9がそれぞれ接続されている。尚、特別図柄始動電動役物15,大入賞口16,普通入賞口17〜20へ遊技球が入賞すると、その信号が中継基板47を介して主基板41に入力され、主基板41から出力されるコマンドに応じて、賞品球払出装置49により所定数の遊技球が払い出される。
また電源基板42は、パチンコ機1に直流の安定化した電力を供給するための基板であり、電源回路65,バックアップ電池66,電源監視回路67を備えている。電源回路65には交流24Vが供給されており、図示外のシリコンダイオードブリッジからなる整流器、電解コンデンサからなる平滑回路、レギュレータICからなる安定化回路等が設けられており、安定化された直流の12V及び5V等を生成して各基板へ供給できるようになっている。また、バックアップ電池66はコンデンサからなるものであり、電源回路65で生成された直流の5Vを充電し、パチンコ機1に電源か供給されていない場合に、バックアップ対象(主基板41のRAM52やサブ統合基板58のRAM582等)にバックアップ用の電源を供給する。これにより、パチンコ機1は電源遮断時の種々の内容を記憶しておくことができる。また、電源監視回路67は、電源回路65に供給されている電源の電圧が遊技中に所定電圧以下(本実施形態では12V以下)まで降下すると、主基板41及びサブ統合基板58に電源断信号を出力する。そして、バックアップ電池66からバックアップ対象へ、バックアップ用の電源(5V)の供給が開始され、パチンコ機1の記憶内容がバックアップされる。また、図4では特に図示しないが、主基板41,電源基板42,演出制御基板43,払出制御基板45,電飾基板46,中継基板47及びサブ統合基板58は、全てアースラインで接続されている。
また図示外の発射基板は、遊技者による遊技機1の操作状態を把握するための基板である。この発射基板は、発射基板における主制御を司り、各種の演算処理を行うCPU,入力インタフェイス、出力インタフェイス各種演算結果等を一時的に記憶するRAM及びROMが内蔵されている。この発射基板の入力インタフェイスには、発射ハンドル7が遊技者によって握られているか否かを監視するための圧力センサ及び温度センサ等のセンサや、遊技球を発射する発射装置が接続されている。そして、発射基板は上記センサや発射装置等からの出力信号が入力された場合には、それらの出力信号に応じた第1信号を払出制御基板45に送信する。そして、発射基板から上記第1信号を受信した払出制御基板45は、その第1信号に応じた第2信号を主基板41に出力する。このように、発射基板に入力された遊技者による遊技機1の操作状態に関する信号が払出制御基板45を介して主基板41に入力される。
次に、サブ統合基板58が備えるRAM582及びROM583の記憶エリアについて、図5及び図6を参照して説明する。まず、ROM583の記憶エリアについて、図5を参照して説明する。図5は、サブ統合基板58のROM583の記憶エリアを示す概念図である。図5に示すように、ROM583には、パチンコ機1のリセットが行われる際に各記憶エリアに記憶される初期値等を記憶する初期設定記憶エリア591,CPU581がパチンコ機1の演出を制御するための各種制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶エリア592,主基板41からサブ統合基板58に出力される第1制御コマンド、サブ統合基板58から電飾基板46,演出制御基板43及びスピーカ48のうち少なくとも演出制御基板43に出力される第2制御コマンドのテーブルを記憶する制御コマンドテーブル記憶エリア593,制御コマンドと演出パターンとの関係を記憶する演出パターン記憶エリア594等が設けられている。またROM583には、表示部28が備える液晶パネル281の輝度を調整する輝度調整処理において用いる、所定期間X,Y等の設定値を記憶する設定記憶エリア595が設けられている。さらに、ROM583には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
次に、RAM582の記憶エリアについて、図6を参照して説明する。図6は、サブ統合基板58のRAM582の記憶エリアを示す概念図である。図6に示すように、RAM582には、各種処理の実行時にROM583から読み出されたプログラムを記憶する制御プログラム記憶エリア601が設けられている。また、RAM582には、ROM583から読み出された各種所定期間や、各種テーブルが記憶されている設定記憶エリア602,主基板41から出力されサブ統合基板58において受信された第1制御コマンドや、第1制御コマンドに対応する第2制御コマンド等の各種コマンドを記憶する制御コマンド記憶エリア603が設けられている。また、RAM582には、遊技中であるか否かを示す遊技フラグ、遊技が中断されているか否かを示す中断フラグ、輝度を調整する必要があると判断されているか否かを示す輝度フラグ等の各種フラグが記憶するフラグ記憶エリア604が設けられている。またRAM582には、遊技が連続して行われていると判断される期間である遊技期間P,遊技が連続して中断されていると判断される期間である中断期間A及び休止期間B並びに、輝度が調整された度数を示す輝度調整度数K等の各種変数を記憶する変数記憶エリア605が設けられている。また、RAM582には、遊技タイマ処理等において用いられるタイマカウンタの値を記憶するタイマカウンタ記憶エリア606が設けられている。さらに、ROM583には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
次に、第1の実施形態の演出要素と演出パターンについて、図7及び図8を参照して説明する。まず、第1の実施形態の演出要素について図7を参照して説明する。図7は、演出要素が記憶された演出要素テーブル100を説明するための説明図である。演出要素は、パチンコ機1において実行される演出の一部又は全部を構成するものであり、通常は複数の演出要素が適宜組み合わされて1つの演出パターンを構成している。図7の演出要素テーブル100に示すように、第1の実施形態の演出要素は、演出時間105の時間実行される演出の要素として、液晶パネル281に表示される演出画像102,スピーカ48に出力される音103,パチンコ機1が備える電飾ランプ63が点灯及び点滅を適宜組み合わせたランプ104を備え、これらが適宜組み合わされて1つの演出要素を構成している。そして、各演出要素には、演出要素を区別するために演出要素IDが付与されている。尚、この演出要素は、少なくとも演出画像102を含んでいればよく、図7の演出要素テーブル100に示す演出要素に限定されない。
次に、第1の実施形態の演出パターンについて図8を参照して説明する。図8は、主基板41からサブ統合基板58に出力される第1制御コマンドと、サブ統合基板58から演出の制御に関わる電飾基板46,演出制御基板43及びスピーカ48のうち少なくとも演出制御基板43に出力される第2制御コマンドと、演出パターンとの関係を説明するための説明図である。図8に示すように、第1の実施形態の第1制御コマンドは、主基板41からサブ統合基板58に出力される制御コマンドであり、数字で表される。一方、第2制御コマンドは、サブ統合基板58から電飾基板46,演出制御基板43及びスピーカ48のうち少なくとも演出制御基板43に出力される制御コマンドであり、アルファベットで表される先行コマンドと、数字で表される後続コマンドとが組み合わされている。また、第1の実施形態の演出パターン113は、1又は複数の演出要素が適宜組み合わされたものであり、図8の演出パターン113に示すアルファベットは、図7の演出要素テーブル100の演出要素IDに対応している。例えば、図8において、第1制御コマンド「0」に対応する演出パターン113は「A−B」であり、この演出パターンは、図7に示す演出要素IDが「A」及び「B」の2つの演出要素が、この順に実行される演出パターンであることを示している。
第1の実施形態では、第1制御コマンドと、第2制御コマンドと、演出パターンとの関係が予め定められ、その一部又は全部がサブ統合基板58のROM583に記憶されている。そして、第1の実施形態では、1つの第1制御コマンドが1つの第2制御コマンドに対応し、1つの第2制御コマンドが1つの演出パターンに対応している。このため、主基板41から出力される第1制御コマンドにより、パチンコ機1において実行される演出パターンが決定され、その演出パターンに対応した第2制御コマンドを選択することにより、演出パターンを選択している。第1の実施形態ではさらに、各演出パターンについて、その演出パターンに含まれるいずれかの演出要素において、液晶パネル281の輝度調整を許可するか否かを輝度調整時間114により表すようにしている。即ち、図8のテーブル110において、演出パターンに含まれるいずれかの演出要素において、液晶パネル281の輝度調整を許可する場合には、演出開始から、輝度調整を許可する演出要素が演出開始されるまでに要する時間を輝度調整時間114として記憶するようにしている。一方、液晶パネル281の輝度調整を許可しない場合には、図8中「−」で示すように輝度調整時間114を記憶しないようにしている。
ここで第1の実施形態では、演出画像の場面、色彩、背景画像、登場キャラクター等が他の演出要素に比べ大きく切り替わる演出要素を、輝度調整を許可する所定の演出要素として定めるようにしている。例えば、輝度調整を許可する演出要素として、新たな変動を開始する場合の演出パターンの演出順序が最初の演出要素を定める場合、新たな変動を開始する場合の演出パターンに対応する輝度調整時間には「0」が記憶される。このように、この演出要素に切り替わるタイミングで液晶パネル281の輝度を調整することにより、遊技者に気づかれることなく表示部の輝度を調整することができ、遊技性を損なうことなく輝度を調整することができる。尚、このテーブル110は図12に示すフローチャートを参照して後述する輝度調整処理において参照される。
次に、第1の実施形態のパチンコ機1の主基板41のメイン処理について、図4及び図9に示すフローチャートを参照して説明する。図9は、主基板41におけるメイン処理の流れを示すフローチャートである。尚、図9に示すフローチャートの各処理を実行させるプログラムは、ROM53(図4参照)の所定の記憶エリアに記憶されており、主基板41に備えられた割込信号発生回路57(図4参照)が発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51により実行される。この割込信号は、前述のように一定の間隔(第1の実施形態では2ms)ごとに発生される。したがって、図9のフローチャートに示すメイン処理は、一定間隔ごとに繰り返し実行される。
図9のフローチャートに示すように、割込信号の感知によってメイン処理が開始されると、まずコマンド出力処理が行われる(S10)。このコマンド出力処理では、制御コマンドが、I/Oインタフェイス54を介してサブ統合基板58,払出制御基板45,電飾基板46,中継基板47及び遊技場管理用コンピュータ90等に出力される。この制御コマンドには、複数のコマンドが含まれており、一例として、特別図柄作動保留球数を示す特別図柄作動保留コマンド及び普通図柄作動保留球数を示す普通図柄作動保留コマンド等のコマンドが電飾基板46に出力される。また例えば、大入賞口16の開閉タイミングを指示する大入賞口開放コマンド及び大入賞口閉鎖コマンド等のコマンドが中継基板47に出力される。また例えば、決定された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドとしての第1制御コマンド、図示外の払出制御基板45から主基板41に入力された第2信号に応じた第3信号及び特別図柄を停止させるタイミングを指示する特別図柄停止コマンド等のコマンドが、サブ統合基板58に出力される。前述のように第1の実施形態では、S10においてサブ統合基板58に出力される第1制御コマンドにより、パチンコ機1において実行される演出の演出パターンが決定されるため、第1制御コマンドは、演出パターン指定コマンドを兼ねている。尚、ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてRAM52の所定の記憶エリアに出力コマンドとして記憶された制御コマンドである。
続いて、スイッチ読込処理が行われる(S11)。このスイッチ読込処理では、普通図柄始動ゲート12,特別図柄始動電動役物15,普通入賞口17〜20,大入賞口16への遊技球の入賞が検知される処理が行われる。具体的には、特別図柄始動電動役物15に設けられている始動口スイッチ72,普通図柄始動ゲート12に設けられている普通図柄作動スイッチ73,大入賞口16に設けられているカウントスイッチ75,普通入賞口17,18,19,20等の入賞口からの遊技球の入賞を検出する入賞口スイッチ76等の遊技球検出手段が遊技球の入賞を検出した場合に、RAM52の所定の記憶エリアに各スイッチに対応したフラグが立てられる。尚、スイッチ読込処理はメインルーチン処理の割込み間隔、すなわち2msごとに実行されることになるので、遊技球が各スイッチを通過する速度を考慮すると遊技球の入賞が検出された次のスイッチ読込処理の際にも入賞が検出されてしまう。このため、これらのフラグは、例えばスイッチ読込処理の連続した3回の実行において「非検出」・「検出」・「検出」の状態となった場合に初めて成立されるようになっている。また、スイッチ読込処理の開始時には、所定の記憶エリアの各フラグがリセットされる。
続いて、RAM52の所定の記憶エリアに記憶されている各種カウンタを更新するカウンタ更新処理が行われる(S12)。第1の実施形態ではこのカウンタ更新処理において、RAM52の所定の記憶エリアに各々記憶されている普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、当たり特別図柄作成カウンタ、はずれ特別図柄作成カウンタ、変動パターン決定カウンタの各値が所定量だけ加算され、RAM52の所定の記憶エリアに各々記憶される。また、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタの各値が所定量だけ減算され、RAM52の所定の記憶エリアに各々記憶される。尚、普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、当たり特別図柄作成カウンタ、はずれ特別図柄作成カウンタ、変動パターン決定カウンタが各カウンタの最大値を越える場合には、各カウンタの値は最小値に戻るようにプログラムされている。また、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタの各値が「0」となった場合には、それ以上の減算は行わないようにプログラムされている。
続いて、大入賞口16を開閉する大当たり遊技状態の動作を制御する、特別電動役物処理が行われる(S13)。この特別電動役物処理は、RAM52の所定の記憶エリアに記憶されている大当たり遊技状態フラグに1が設定されている場合に実行される。具体的には、次回実行されるメイン処理のS10において、中継基板47に送信される大入賞口開放コマンド、大入賞口閉鎖コマンド等の制御コマンドを設定し、サブ統合基板58に送信される大当たり終了画面表示コマンド等の制御コマンドを設定する処理が行われる。尚、この大当たり終了画面表示コマンドは、第1制御コマンドを構成するコマンドである。
続いて、特別図柄処理が行われる(S14)。この特別図柄処理では、所定の特別図柄処理条件に応じて、大当たりの判定、表示部28に表示される図柄や変動パターンの決定、図柄の変動の開始及び終了の指示等が設定される。この処理において決定された変動パターンに対応するコマンドは、第1制御コマンドであり、前述のようにコマンド出力処理(S10)において、サブ統合基板58等の基板に出力される。さらに、決定された変動パターンが「大当たり」であるか否かが判断され、「大当たり」であると判定された場合には、大当たり遊技状態であるか否かを示す大当たり遊技状態フラグに、大当たり遊技状態であることを示す1が設定され、RAM52の所定の記憶エリアに記憶される。前述のように、大当たり遊技状態フラグに1が設定された場合には、次回実行されるメイン処理のS13において、特別電動役物処理が行われる。尚、所定の特別図柄処理条件として、例えば、発生させた乱数が所定条件を満たすか否かにより変動パターンを決定する公知の特別図柄処理条件を採用可能である。
続いて、次いで普通電動役物処理が行われる(S15)。この普通電動役物処理は、RAM52の所定の記憶エリアに記憶されている普通当たりフラグに1が設定されている場合に実行される。具体的には、遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞しやすくなるように、特別図柄始動電動役物15に設けられた一対の開閉部材(所謂チューリップ)の開閉(普通当たり状態の動作)の制御が行われる。尚、普通当たりフラグの設定は次のS16の普通図柄処理にて行われる。
続いて、普通当たり乱数の取得、普通図柄当たりの判定等を行う、普通図柄処理が行われる(S16)。普通図柄処理では、普通図柄始動ゲート12への遊技球の通過にともない、S11のスイッチ読込処理にて普通図柄作動スイッチ73に対応したフラグが立てられると、普通当たり判定カウンタの値が、普通図柄乱数としてRAM52の所定の記憶エリアに順次記憶される。そして判定エリアにシフトされた普通図柄乱数に基づいて普通当たりであるか否かが判定され、普通当たりであると判定された場合には、普通当たり判定フラグに1が設定され、RAM52の所定の記憶エリアに記憶される。さらに、普通図柄表示部24に表示する当たり図柄又ははずれ図柄が決定され、サブ統合基板58へ普通図柄表示部24の変動の開始や停止の指示が設定され、制御コマンドとしてRAM52の所定の記憶エリアに記憶される。
続いて、賞品球の払い出しを行う払出処理が行われる(S17)。第1の実施形態のパチンコ機1では、特別図柄始動電動役物15,大入賞口16及び、普通入賞口17〜20のいずれかへ遊技球が入賞すると、入賞箇所に応じて所定数の遊技球が払い出される。そこで、スイッチ読込処理(S11)にて、始動口スイッチ72に対応している特別図柄始動電動役物入賞球フラグ、カウントスイッチ75に対応している大入賞口入賞球フラグ、入賞口スイッチ76に対応している普通入賞口入賞球フラグに「1」が記憶されている場合には、それぞれのフラグに対応した払出制御コマンドが、制御コマンドとしてRAM52の所定の記憶エリアに記憶される。この払出制御コマンドは、次回実行されるメイン処理のS10において払出制御基板45へ送信される。そして、払出制御コマンドを受信した払出制御基板45は賞品球払出装置49を制御して、それぞれの制御コマンドに対応した所定数の遊技球の払い出しを行う。
続いて、エラーチェックが行われる(S18)。パチンコ機1にエラーが発生している場合には、表示部28にエラー表示を行わせたり、電飾ランプ63を点灯・点滅させたり、スピーカ48からエラー音を発音させたりするための制御コマンドが設定され、RAM52の所定の記憶エリアに記憶される。
続いて、情報出力処理が行われる(S19)。この情報出力処理では、遊技場管理用コンピュータ90(図4参照)にパチンコ機1の大当たり情報、始動情報等の情報に加えて、大入賞口16への遊技球の入賞を無効としたことを示す入賞無効信号が出力される。入賞が無効とされた場合には、前述のスイッチ読込処理(S11)において、入賞を無効としたか否かを示す入賞無効フラグに、入賞を無効としたことを示す「1」が設定され、RAM52の所定の記憶エリアに記憶される。そして、情報出力処理では、この入賞無効フラグが1となっているか否かによって入賞を無効としたか否かが判断され、入賞無効フラグが1である場合には、入賞無効信号を、出力ポート55(図4参照)を介して遊技場管理用コンピュータ90へ出力される。尚、入賞無効信号は次回実行されるメイン処理のS10において出力され、入賞無効信号を受信した遊技場管理用コンピュータ90では、パチンコ機1とは離れた場所で警報を発生させる等の処理を行うことで、従業員にパチンコ機1の点検を促し、パチンコ機1への不正行為に対する警戒を呼びかける。情報出力処理が終了すると、メイン処理は終了する。そして、割込信号発生回路57から割込信号を受信すると、また最初のステップからメイン処理が実行される。
以上詳述したように、主基板41においてメイン処理が実行される。図9のフローチャートのS10において、サブ統合基板58に出力された第1制御コマンドは、サブ統合基板58において実行される輝度調整処理に用いられる。
続いて、サブ統合基板58において実行される、第1の実施形態の輝度調整処理について図8,図10〜図12に示すフローチャートを参照して説明する。図10は、サブ統合基板58において実行される遊技タイマ処理の流れを示すフローチャートである。図11は、第1の実施形態のサブ統合基板58において実行される演出パターン選択処理の流れを示すフローチャートである。図12は、第1の実施形態のサブ統合基板58において実行される輝度調整処理の流れを示すフローチャートである。尚、図10〜図12のフローチャートに示す各処理を実行させる制御プログラムは、ROM583の制御プログラム記憶エリア592(図5参照)に記憶されており、図4に示すCPU581が実行する。
まず、サブ統合基板58において実行される遊技タイマ処理について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。図10のフローチャートに示す遊技タイマ処理は、遊技が連続して行われたと判断される期間である遊技期間及び遊技を中断された期間である中断期間を監視するための処理である。
まず、初期化処理が実行され、各種フラグや各種変数が初期化される(S210)。各種フラグの初期化処理として、遊技フラグ及び中断フラグにそれぞれ0が設定され、フラグ記憶エリア604に記憶される。各変数の初期化処理として、遊技期間P,中断期間A及び休止期間Bにそれぞれ0が設定され、変数記憶エリア605に記憶される。さらに初期化処理において、他のプログラムにより実行されるタイマカウント処理が起動される。このタイマカウント処理では、タイマ584が所定時間ごと出力する出力信号に応じてタイマカウンタが更新され、タイマカウンタ記憶エリア606に記憶される。
続いて、遊技タイマ処理で用いられるタイマがリセットされる(S225)。この処理は、T秒ごとに遊技タイマ処理を実行するための処理であり、タイマカウンタに0が設定され、タイマカウンタ記憶エリア606に記憶される。続いて、遊技中であるか否かが判断される(S220)。遊技中であるか否かは、例えば、図9に示す主基板41のメイン処理において設定され主基板41からサブ統合基板58に出力される変動コマンド(変動開始コマンド,変動終了コマンド,第1制御コマンド)や保留球数情報等に基づいて遊技中であると判断する。例えば、変動開始コマンド受信に基づいて遊技中であるか否かを判断する場合には、変動開始コマンドが受信されたと判断されるときには、1変動遊技スタートした遊技中の状態であると判断できる。同様に、変動終了コマンド受信に基づいて遊技中であるか否かを判断する場合には、変動終了コマンドが受信されたと判断されるときには、1変動遊技終了した遊技中の状態であると判断できる。このように、主基板41からサブ統合基板58に出力された変動コマンドに基づき遊技中であるか否かを判断する場合には、特別なセンサ等の装置を設けることなく、遊技中であるか否かを適切に判断することができる。また例えば、上記変動コマンドに加え、保留球数情報に基づき遊技中であるか否かを判断する。連続して図柄変動が行われる場合であっても、変動終了コマンド受信から次の変動開始コマンド受信までの期間は、遊技中でないと判断されることになる。このため、遊技中であるか否かを判断するためのもう1つの情報として、保留球数情報を主基板41からサブ統合基板58に出力するようにする。そして、保留球数ゼロ且つ変動終了コマンド受信した場合には、遊技中でないとの判断し、保留球数が1以上の場合には、変動終了コマンド受信後から次回変動開始コマンド受信までの間も遊技中であると判断する。
また例えば、発射ハンドル7(図1参照)を操作することによって遊技球が打ち出されているか否かが判断され、遊技球が打ち出されていると判断される場合には、遊技中であると判断するようにしてもよい。前述のように、第1の実施形態では、図示外の発射基板に入力された遊技者による遊技機1の操作状態に関する信号が払出制御基板45を介して主基板41に入力されるように構成したため、発射基板から出力される第1信号に応じた遊技球の打ち出し状況を示す信号を第3信号として主基板41からサブ統合基板58に出力させるようにすれば、サブ統合基板58においてその第3信号に基づき遊技球が打ち出された否かを判断することができる。また例えば、発射ハンドル7に押圧センサや温度センサ等を設置して、そのセンサに基づき発射ハンドル7が遊技者により握られているか否かが判断され、発射ハンドル7が握られていると判断される場合には、遊技中であると判断するようにしてもよい。遊技球が打ち出されているか否かに基づき遊技中であるか否かを判断する場合と同様に、サブ統合基板58において第3信号に基づき遊技球が打ち出された否かを判断することができる。以上例示したような、遊技中であるか否かの判断方法は、少なくとも1種類の方法が採用されていればよく、複数種類の方法を所定条件に応じて使い分けるようにしてもよい。
S220において、遊技中ではないと判断される場合(S220:No)の処理は後述する。一方、遊技中であると判断される場合には(S220:Yes)、RAM582のフラグ記憶エリア604が参照され、遊技フラグが遊技中であると判断されていることを示す「1」と設定されているか否かが判断される(S230)。この処理は、繰り返し実行される遊技タイマ処理において、連続して遊技中であると判断されているか否かを判断するための処理であり、遊技フラグが1と設定されている場合を、連続して遊技中である場合と判断するようにしている。初期化処理直後及び後述するS320の処理により遊技が中断中であると判断された後では、遊技フラグは0に設定されており、遊技フラグが1と設定されていないと判断される(S230:No)。この場合には続いて、遊技フラグに1が設定され、フラグ記憶エリア604に記憶される(S240)。続いて、休止期間B及び中断期間Aに0が設定され、それぞれ変数記憶エリア605に記憶される(S250,S260)。この処理は、次回以降に実施されるS220において、遊技中ではないと判断される場合に、休止期間B及び中断期間Aを0からカウントするための処理である。続いて、中断フラグに遊技が中断中ではあると判断されていないことを示す0が設定され、フラグ記憶エリア604に記憶される(S270)。S240及びS270の処理は、S220において遊技中であると判断されたことに基づき、各フラグを更新するための処理である。続いて、後述するS280の処理が実行される。
S230において遊技フラグに1が設定されていると判断される場合には(S230:Yes)、続いて遊技期間PがT秒増加され、変数記憶エリア605に記憶される(S280)。この処理は、連続して遊技中であると判断される期間を遊技期間Pとして積算するための処理である。Tは、遊技タイマ処理が実行される間隔に基づき定められ、例えば、30msecである。続いて、後述するS370の処理が実行される。
S220において、遊技中ではないと判断される場合には(S220:No)、続いて、RAM582のフラグ記憶エリア604が参照され、中断フラグが0であるか否かが判断される(S300)。この処理は、繰り返し実行される遊技タイマ処理において、連続して遊技が中断であると判断されているか否かを判断するための処理であり、中断フラグに1が設定されている場合を(S300:No)、連続して遊技が中断されている場合と判断するようにしている。後述するS330において、中断フラグに1が設定された場合には(S300:No)、続いて、中断期間AがT秒増加され、変数記憶エリア605に記憶される(S360)。この処理は、連続して遊技中ではないと判断される期間を中断期間Aとして積算するための処理である。S280と同様、Tは、遊技タイマ処理が実行される間隔に基づき定められ、例えば、30msecである。続いて、後述するS370の処理が実行される。
一方、S210の初期化処理又は前述のS270において、中断フラグに0が設定された場合には(S300:Yes)、続いて、休止期間BがT秒増加され、変数記憶エリア605に記憶される(S310)。続いて、休止期間Bが所定期間Zよりも大きいか否かが判断される(S320)。この処理は、所定期間Zよりも長い期間連続して遊技中でないと判断された場合に(S320:Yes)、遊技が中断されたとみなすための処理であり、所定期間ZはS220において遊技中であるか否かを判断する条件等を考慮して適宜定められる。したがって、例えば、主基板41からサブ統合基板58に出力される変動終了コマンドに基づき、遊技中であるか否かを判断する場合には、1変動遊技に要する時間を考慮して所定期間Zを定める。このように所定期間Zを定めることにより、変動終了コマンドを受信してから、次の変動終了コマンドを受け取るまでの期間に遊技中でないと判断されることを回避することができ、遊技期間Pをより適切に求めることができる。また例えば、発射ハンドル7(図1参照)に押圧センサや温度センサ等を設置して、発射ハンドル7が握られていると判断されるか否かにより遊技中であるか否かを判断する場合、遊技中であっても遊技者が発射ハンドル7から2〜3分間程度の短時間手を離すことが考えられる。これに対し、所定期間Zを例えば5分と定めることにより、遊技中ではないと判断される期間が所定期間Z以内であれば、遊技中であるとされ、遊技期間Pをより適切に求めることができる。
遊予め定められた所定期間Zより長い期間連続して遊技中ではないと判断された場合には(S320:Yes)、続いて、中断フラグに1が設定され、フラグ記憶エリア604に記憶される(S330)。続いて、遊技期間Pをリセットするための処理として、遊技期間Pに0が設定され、変数記憶エリア605に記憶される(S340)。続いて、遊技フラグに1が設定され、フラグ記憶エリア604に記憶される(S350)。S330及びS350の処理は、S320において、休止期間Bが所定期間Zよりも長くなったと判断されたことに基づき、各フラグを更新するための処理である。続いて、中断期間AがT秒増加され、変数記憶エリア605に記憶される(S360)。
一方S320において、遊技中ではないと判断された期間が、所定期間Z以下である場合には(S320:No)、続いて、遊技期間PがT秒増加され、変数記憶エリア605に記憶される(S280)。この処理により、遊技中ではないと判断された休止期間Bが所定期間Z以下であれば、その休止期間Bは遊技期間Pに積算される。尚、休止期間Bを遊技期間Pではなく、中断期間Aに含ませるようにしてもよいし、中断期間A及び遊技期間Pの双方に積算するようにしてもよい。続いて、後述するS370の処理が実行される。
S280又はS360に続いて、タイマカウンタ記憶エリア606が参照され、S225においてタイマがリセットされてから、T秒経過しているか否かが判断される(S370)。この処理は、T秒ごとに遊技タイマ処理を実行させるための処理である。T秒経過していると判断される場合には(S370:Yes)、続いてS225に戻り処理を繰り返す。一方、T秒経過していないと判断される場合には(S370:No)、T秒経過したと判断されるまで待機する。
以上詳述した遊技タイマ処理により、遊技期間P及び中断期間Aが求められる。続いて、第1の実施形態のサブ統合基板58において実行される演出パターン選択処理について説明する。前述のように、第1の実施形態では、主基板41から出力される第1制御コマンドと、第2制御コマンドと、演出パターンとが1対1対1の対応関係にあるため、サブ統合基板58において受信された第1制御コマンドに応じて、第2制御コマンドを選択することにより、演出パターンが選択(決定)される。また、主基板41から出力される第1制御コマンドが受信されず、かつ、前述の遊技タイマ処理により求められた中断期間Aが所定期間Wより長くなった場合には、遊技待ち状態の場合に表示されるデモ画面に対応する演出パターンを選択するようにしている。このデモ画面は、遊技の中断が検出された後、所定条件成立時に、表示部28に表示される本発明の「所定画面」に対応する画面である。尚、本発明の所定画面は、予め定められた画面であればよく、デモ画面に限定されない。
図11のフローチャートに示すように、演出パターン選択処理ではまず、初期化処理が実行され、各種フラグや変数がリセットされる(S400)。この処理において、例えば、デモフラグに0が設定され、フラグ記憶エリア604に記憶される。続いて、制御コマンド記憶エリア603が参照され、主基板41から出力された第1制御コマンドが受信されたか否かが判断される(S410)。第1の実施形態では、主基板41から出力された第1制御コマンドを受信した場合には、別途実行されるプログラムにより、制御コマンド記憶エリア603に記憶されるようになっている。第1制御コマンドが受信されていないと判断される場合(S410:No)の処理は後述する。一方、第1制御コマンドが受信されたと判断される場合には(S410:Yes)、続いて、設定記憶エリア602及び制御コマンド記憶エリア603が参照され、第1制御コマンドに対応する第2制御コマンドを選択することにより、第1制御コマンドに対応する演出パターンが選択され、制御コマンド記憶エリア603に記憶される(S450)。例えば、第1制御コマンドが「1」である場合には、設定記憶エリア602に記憶された図8に示すテーブル110が参照され、第2制御コマンドとして「B−1」が選択されることにより、第1制御コマンド「1」に対応する演出パターン「A−W−C」が選択される。続いて、デモ画面に対応した演出パターンが選択されているか否かを示すデモフラグが、選択されていないことを示す「0」に設定され、フラグ記憶エリア604に記憶される(S460)。
一方、主基板41から出力された第1制御コマンドを受信していないと判断される場合には(S410:No)、続いて、設定記憶エリア602及び変数記憶エリア605が参照され、中断期間Aが所定期間Wよりも長いか否かが判断される(S500)。中断期間Aが所定期間Wよりも長くはない場合には(S500:No)、続いて、S410に戻り処理を繰り返す。一方、中断期間Aが所定期間Wよりも長い場合には(S500:Yes)、続いて、フラグ記憶エリア604が参照され、デモフラグに0が設定されているか否かが判断される(S510)。この処理により、既にデモ画面を表示させるための演出パターンが選択されているか否かが判断され、デモフラグが0の場合をデモ画面に対応した演出パターンが選択されていないと判断するようにしている。デモフラグに1が設定されていると判断された場合には(S510:No)、続いてS410に戻り処理を繰り返す。一方、デモフラグに0が設定されていると判断された場合には(S510:Yes)、続いて、演出パターンのうち、デモ画面に対応した演出パターンの第2制御コマンドが選択され、制御コマンド記憶エリア603に記憶される(S520)。尚、第1の実施形態においては、このデモ画面に対応した演出パターンについては、対応する第1制御コマンドが設定されていないが、主基板41からの第1制御コマンドに基づき、デモ画面に対応した演出パターンの第2制御コマンドを選択するようにしてもよい。続いて、デモフラグに1が設定され、フラグ記憶エリア604に記憶される。第1の実施形態においては、デモ画面は新たに遊技中と判断されるまで繰り返し表示されることとしているため、このS530の処理により、デモ画面表示中には、新たにデモ画面に対応する演出パターンに対応する第2制御コマンドを演出制御基板43に再度出力しないようにしている。
S460又はS530に続いて、S460又はS530において選択された演出パターンに対応する第2制御コマンドが、サブ統合基板58から演出に関わる電飾基板46,演出制御基板43及びスピーカ48のうち、少なくとも演出制御基板43に出力される(S550)。S550において出力された第2制御コマンドが演出制御基板43において受信されると、演出制御基板43において、その第2制御コマンドに応じた演出パターンの演出画像を表示部に表示させる処理が実行される。そして、表示部28では演出制御基板43から出力される制御コマンドに基づき、所定の演出画像が液晶パネル281に表示される。同様に、S550において出力された第2制御コマンドが電飾基板46において受信されると、電飾基板46において、電飾基板46による演出パターンに応じて電飾ランプ63を点灯又は点滅させる演出処理が実行される。そして、電飾ランプ63では電飾基板46から出力される制御コマンドに基づき、電飾ランプ63が点灯又は点滅される。サブ統合基板58による音の制御も同様である。S550において出力された第2制御コマンドがスピーカ48において受信されると、スピーカ48において、第2制御コマンドに応じた所定の音が出力される。
以上のように、第2の実施形態の演出パターン選択処理が実行される。続いて、サブ統合基板58において実行される輝度調整処理について、図12に示すフローチャートを参照して説明する。第1の実施形態では、図10のフローチャートに示す遊技タイマ処理によって求められた遊技期間P及び中断期間Aに応じて、表示部28が備える液晶パネル281の輝度を調整するようにしている。そして、第1の実施形態では、遊技期間Pが所定期間Xよりも長くなるごとに、液晶パネル281の輝度を所定の割合低減させるようにしている。ただし、この輝度調整を実行するのは輝度調整度数Kが3までであり、最大3段階で輝度調整を行うこととしている。同様に、第1の実施形態では、中断期間Pが所定期間Yよりも長くなるごとに、液晶パネル281の輝度を所定の割合増加させるようにしている。この輝度調整を段階的に実行するために、第1の実施形態では、輝度調整に用いる変数として、輝度調整度数Kを規定している。
この輝度調整度数Kは、輝度が大きい順に、0,1,2及び3のいずれかの値をとり、輝度調整度数Kの初期値は0である。そして、輝度調整度数Kに1が設定されている場合を第1段階、輝度調整度数Kに2が設定されている場合を第2段階、輝度調整度数Kに3が設定されている場合を第3段階と言い、輝度調整度数Kが0である初期値の場合を基準として、これらの輝度調整度数Kに対応する3種類の輝度調整により3段階で輝度を調整している。
図12のフローチャートに示すように、輝度調整処理では、まず、初期化処理として、各種フラグや各種変数がリセットされ、各種設定値が読み出される(S20)。この初期化処理において、例えば、輝度調整度数Kに0が設定され、変数記憶エリア605に記憶される。続いて、設定記憶エリア602及び変数記憶エリア605が参照され、前述の遊技タイマ処理において求められた遊技期間Pが所定期間Xよりも長いか否かが判断される(S25)。この処理は、遊技期間Pが所定期間Xよりも長くなった場合に(S25:Yes)、液晶パネル281の輝度を低減させる処理を実行するための処理である。遊技期間Pが所定期間Xよりも長くはないと判断される場合(S25:No)の処理は後述する。一方、遊技期間Pが所定期間Xよりも長いと判断される場合には(S25:Yes)、続いて、変数記憶エリア605が参照され、輝度調整度数Kが3より小さいか否かが判断される(S30)。段階的に輝度を調整しない場合には、このS30の処理を省略してもよい。また、段階的に輝度を調整する場合には、輝度を調整する回数は適宜設定可能である。
S30において、既に輝度調整度数Kが3であり、液晶パネル281の輝度が第3段階に設定されている場合には、輝度調整度数Kが3より小さくないと判断され(S30:No)、S25に戻り処理を繰り返す。一方、輝度調整度数Kが3より小さいと判断される場合には(S30:Yes)、続いて、設定記憶エリア602及び制御コマンド記憶エリア603が参照され、輝度調整度数Kが3より小さくないと判断された後、新たに受信した第1制御コマンドにより指示された演出パターンが輝度調整演出パターンか否かが判断される(S40)。この処理は、輝度調整を実施することを許可した演出要素が演出開始されるタイミング、即ち、演出実行中の演出要素とは異なる演出要素の演出画像に切り替わるタイミングで、輝度調整を行うための処理である。新たに受信した第1制御コマンドにより指示された演出パターンが輝度調整演出パターンか否かの判断は、図11のフローチャートに示す演出パターン選択処理のS460又はS520において選択された第2制御コマンドと、設定記憶エリア602に記憶された図8に示すテーブル110とを参照して判断される。即ち、図8に示すテーブル110において、第2制御コマンド112に対応する演出パターン113に、輝度調整時間114が記憶されている場合には、輝度調整演出パターンであると判断され(S40:Yes)、輝度調整時間114が記憶されていない場合には、輝度調整演出パターンではないと判断される(S40:No)。
輝度調整演出パターンではないと判断される場合には(S40:No)、新たに受信した第1制御コマンドにより指示された演出パターンが輝度調整演出パターンと判断されるまで待機する。一方、輝度調整演出パターンであると判断される場合には(S40:Yes)、続いて、輝度調整演出パターンの演出開始からの経過時間が、その輝度調整演出パターンに対応する輝度調整時間114以上であるか否かが判断される(S50)。この処理は、輝度調整が許可された演出要素の演出が開始される、即ち、その演出要素に対応する演出画像に切り替わるタイミングを検出するための処理である。輝度調整演出パターンの演出開始の経過時間は、サブ統合基板58において別途実行されるプログラムにより求められ、例えば、新たに受信した第1制御コマンドに対応する第2制御コマンドを演出制御基板43に送信してからの時間が経過時間として求められる。尚、この経過時間を求めるプログラムは、ROM583の制御プログラム記憶エリア592に記憶されており、図4に示すタイマ584を用いてCPU581により実行される。
経過時間が輝度調整時間以上ではないと判断される場合には(S50:No)、経過時間が輝度調整時間以上であると判断されるまで待機する。一方、経過時間が輝度調整時間以上であると判断される場合には(S50:Yes)、続いて、輝度調整が実行される(S60)。第1の実施形態では、サブ統合基板58から電飾基板46に対して輝度を所定割合低減させるための制御コマンドが出力されることにより輝度調整が実行される。この制御コマンドを受信した電飾基板46は、輝度調整割合を指示する信号を、表示部28に出力する。そして表示部28では、輝度調整割合を指示する信号に基づきインバータ基板283により液晶パネル281のバックライトの明るさが調整される。表示部28の輝度を低減させる方法は任意の方法を採用可能であり、第1の実施形態のように表示部28が液晶パネル281を備える場合には、RGBの全部又は一部のON時間を所定割合又は所定量低減させることにより、輝度を調整するようにしてもよい。この場合は、画像信号を補正する必要がある。このため例えば、S60において、サブ統合基板58から演出制御基板43に対して輝度を所定割合低減させるための制御コマンドが出力し、演出制御基板43において、その制御コマンドに応じて第2制御コマンドに対応する演出画像の画像信号を補正すればよい。
このように、演出実行中の演出要素とは異なる演出要素の演出画像に切り替わるタイミングで輝度調整を行うことにより、遊技者に気づかれることなく、即ち、遊技性を損なうことなく適切に輝度を調整することができる。第1の実施形態では、この処理において、表示部28が備える液晶パネル281の輝度を輝度調整前の輝度を基準として所定量減少させる。尚、この輝度調整処理において液晶パネル281の輝度を、所定量増加させるようにしてもよいし、遊技期間Pや輝度調整度数K等に応じて、液晶パネル281の輝度を増加させるか減少させるかを変えるようにしてもよい。また、輝度を増加又は減少させる量は任意に定めることができ、例えば、輝度調整前の輝度を基準として、所定の割合増加又は減少させるようにしてもよいし、予め定められた所定量輝度を増加又は減少させるようにしてもよい。また、輝度調整度数Kに応じて輝度調整量や輝度調整割合を設定するようにしてもよい。さらに、表示部28が備える液晶パネル281の他、電飾ランプ63や各種LED等の輝度を調整するようにしてもよい。液晶パネル281に加え、電飾ランプ63や各種LED等の輝度を調整するようにした場合には、遊技者に対して目の疲れを生じさせることなく遊技を長時間に亘って継続させる効果を高めることができる。
続いて、輝度調整度数Kが1増加(インクリメント)され、変数記憶エリア605に記憶される(S70)。段階的に輝度を調整しない場合にはこの処理を省略してもよい。続いて、所定期間Xが設定され、設定記憶エリア602に記憶される。この処理は、輝度調整を行うごとに所定期間Xを設定するための処理である。前述の通り、第1の実施形態では、3段階で輝度を調整するようにしているが、輝度調整を実行する際の所定期間Xは輝度調整度数Kに応じて異なる期間を採用してもよいし、同じ期間を採用してもよい。輝度調整を実行する際の所定期間Xは輝度調整度数Kに応じて異なる期間を採用する場合には、例えば、輝度調整度数Kが大きくなるほど、輝度調整度数Kが小さい場合に比べ、所定期間Xが短くなるように設定する。このように所定期間Xを設定した場合には、遊技期間に応じて適切に表示部28の輝度を調整することができ、長時間表示部28を注視することによる遊技者の目の負担を低減させることができる。尚、所定期間Xを変えない場合、又は、段階的に輝度を調整しない場合には、S80の処理を省略することができる。S80に続いて、S25に戻り処理を繰り返す。
S25において、所定期間Xよりも遊技期間Pが長くないと判断される場合には(S25:No)、続いて、設定記憶エリア602及び変数記憶エリア605が参照され、所定期間Yよりも、中断期間Aの方が長いか否かが判断される(S100)。この処理は、中断期間Aが所定期間Yよりも長くなった場合に(S100:Yes)、液晶パネル281の輝度を調整する処理を実行するための処理である。尚、この所定期間Yは、前述の演出パターン選択処理における所定期間W以上の期間とすることが好ましい。このように所定期間Yを設定した場合には、デモ画面表示中に表示部28が備える液晶パネル281の輝度を調整することができる。
S100において、中断期間Aが所定期間Yよりも長くないと判断された場合には(S100:No)、続いて、S25に戻り処理を繰り返す。一方、中断期間Aが所定期間Yよりも長いと判断される場合には(S100:Yes)、続いて、輝度調整度数Kが0よりも大きいか否かが判断される(S110)。第1の実施形態では、中断期間Aが所定期間Yより長い場合に輝度を調整するようにしているが、輝度調整度数が0である場合には、それ以上輝度を増加させないようにしている。したがって、S110の処理により、さらに輝度を調整することが可能か否かを判断し、輝度調整度数Kが0よりも大きい場合に、輝度を調整可能であると判断している。輝度を段階的に調整しない場合や、輝度調整の限度を設定しない場合には、このS110の処理を省略してもよい。
輝度調整度数Kが0よりも大きくないと判断された場合には(S110:No)、続いて、S25に戻り処理を繰り返す。一方、輝度調整度数Kが0よりも大きいと判断された場合には(S110:Yes)、続いて、輝度調整が実行される(S120)。第1の実施形態では、輝度調整前の輝度を基準として、所定の割合増加させ、輝度調整の方法はS60と同様である。この処理により、S60において低減された輝度を段階的に初期状態(輝度調整度数Kが0の状態)に戻すことができる。尚、S60と同様に、このS120において輝度を所定量増加させてもよいし、遊技期間Pや輝度調整度数K等に応じて、液晶パネル281の輝度を増加させるか減少させるかを変えるようにしてもよい。また、輝度を増加又は減少させる量は任意に定めることができ、例えば、輝度調整前の輝度を基準として、所定の割合増加又は減少させるようにしてもよいし、予め定められた所定量輝度を増加又は減少させるようにしてもよい。
尚、S120における輝度調整は、遊技が中断されていると判断される期間において実行されるため、デモ画面表示中の任意のタイミングで輝度を調整しても遊技性に影響はない。しかし、遊技期間Pに応じて輝度を調整する場合と同様に、デモ画面を構成する特定の演出要素に切り替わるタイミングで、輝度を調整するようにしてもよいし、表示部28に表示される演出画像がデモ画面に切り替わるタイミングで、表示部28の輝度を初期値に戻すようにするのが好ましい。このようにデモ画面が表示される所定のタイミングで輝度を調整する場合には、輝度調整が実行されるパチンコ機1の近傍にいる他の遊技者に気づかれることなく、輝度を調整することができる。
S120に続いて、輝度調整度数Kが1減少(デクリメント)され、変数記憶エリア605に記憶される(S130)。この処理は、段階的に輝度を調整しない場合には省略してもよい。
続いて、所定期間Yが設定され設定記憶エリア602に記憶される(S140)。この処理は、輝度調整を行うごとに所定期間Yを設定するための処理である。前述の通り、第1の実施形態では、3段階で輝度を調整するようにしているが、輝度調整を実行する際の所定期間Yは輝度調整度数Kに応じて異なる期間を採用してもよいし、同じ期間を採用してもよい。また、輝度調整を実行する際の所定期間Xは輝度調整度数Kに応じて異なる期間を採用する場合には、例えば、輝度調整度数Kが小さくなるほど、輝度調整度数Kが大きい場合に比べ、所定期間Yが短くなるように設定する。このように所定期間Yを設定した場合には、中断期間Aに応じて適切に表示部28の輝度を調整することができ、長時間表示部28を注視することによる遊技者の目の負担を低減させることができる。尚、所定期間Yを輝度調整度数ごとに変えない場合、又は、段階的に輝度を調整しない場合には、S140の処理を省略することができる。S140に続いて、S25に戻り処理を繰り返す。
以上の処理により、第1の実施形態の輝度調整処理が実行される。尚、第1の実施形態において、図10のフローチャートに示す遊技タイマ処理において、遊技が連続して行われたと判断される(S220:Yes)期間である遊技期間を積算して計測し(S280)、図12のフローチャートに示す輝度調整処理において、遊技期間Pが所定時間Xよりも長くなったか否かを判断する(S25)、図4に示すCPU581は、本発明の遊技期間判断手段として機能する。また、複数種類の演出パターンを記憶する、図4に示すROM583は、本発明の演出パターン記憶手段に相当する。また、図11のフローチャートの演出パターン選択処理において、ROM583に記憶された複数種類の演出パターンの中から、主基板41が出力する第1制御コマンドに応じた演出パターンを選択する、図4に示すCPU581は、本発明の演出パターン選択手段として機能する。また、主基板41から出力される第1制御コマンドに応じて選択された第2制御コマンドを演出制御基板43に出力することにより、1又は複数の演出要素を組み合わせた演出パターンに対応する演出画像を表示部に表示させる、図4に示すCPU581は、本発明の表示制御手段として機能する。
また、演出実行中の前記演出パターンの演出開始からの経過時間を計測する、図4に示すタイマ584及びCPU581は、本発明の時間計測手段として機能する。また、演出パターンが備える演出要素から選択された、演出順序が連続する1又は複数の前記演出要素の演出開始から演出終了までに要する時間である演出時間を記憶する、図4に示すROM583は、本発明の演出時間記憶手段に相当する。また、図12のフローチャートに示す輝度調整処理において、遊技期間Pが所定期間Xよりも長くなったと判断された後(S25:Yes)に、演出パターンの演出開始からの時間である経過時間が、ROM583に記憶された演出時間以上であるか否かを判断して(S50)、輝度を調整する所定のタイミングを検出する、図4に示すCPU581は、本発明のタイミング検出手段として機能する。また、所定のタイミングが検出された場合に(S50:Yes)、表示部28の輝度を調整するための制御コマンドを電飾基板46に出力することによりバックライトを制御して、表示部28の輝度を段階的に調整する、図4に示すCPU581は、本発明の第1輝度調整手段として機能する。
また、図10のフローチャートに示す遊技タイマ処理において、遊技の中断を検出する(S220)、図4に示すCPU581は、本発明の中断検出手段として機能する。また、遊技の中断が検出された後(S220:Yes)、図11のフローチャートに示す演出パターン選択処理において、遊技タイマ処理により求められる中断期間Aが、所定期間Wよりも長くなる場合に(S500:Yes)、デモ画面に対応した演出パターンを選択し(S520)、その演出パターンに応じた第2制御コマンドを演出制御基板43に出力して、表示部28に所定画デモ画面を表示させる、図4に示すCPU581は、本発明の所定画面表示制御手段として機能する。また、図12のフローチャートに示す輝度調整処理において、デモ画面に対応した演出パターンを選択して、その演出パターンに対応する第2制御コマンドを電飾基板46に出力し、表示部28にデモ画面が表示されているタイミングで、表示部28の輝度を調整させる、図4に示すCPU581は、本発明の第2輝度調整手段として機能する。
以上詳述した第1の実施形態のパチンコ機1によれば、サブ統合基板58において実行される図12のフローチャートに示す輝度調整処理において、遊技が連続して行われたと判断される遊技期間Pが所定期間Xよりも長くなった場合に、演出実行中の演出要素と異なる演出要素の演出画像に切り替わるタイミングで表示部の輝度を調整している。演出要素の切り替わるタイミングにおいては、演出画像の場面、色彩、背景画像、登場キャラクター等が切り替わる。特に大きく画像が切り替わる演出要素が含まれる演出パターンを輝度調整演出パターンとして定め、パチンコ機1において実行される演出要素が、その演出要素に切り替わるタイミングで輝度を調整すれば、遊技者に気づかれずに輝度を調整することができる。このため、遊技性を損なうことなく、表示部28が備える液晶パネル281の輝度を適切に調整することができ、遊技者に対して目の疲れを生じさせることなく遊技を長時間に亘って継続させることができる。また第1の実施形態においては、輝度調整演出パターンの所定の演出要素に対応する演出画像に切り替わるタイミングで段階的に輝度を調整しているので、遊技期間Pを考慮して輝度を適切に調整できる。
また、遊技の中断が検出された後、中断期間Aが所定時間Yよりも長くなった場合に(S100:Yes)、デモ画面が表示されているタイミングで、輝度の調整を行うようにしている。一旦休憩した遊技者が新たに遊技を再開する場合や、遊技者が交替した場合等にも遊技性を損なうことなく輝度を適切に調整することができる。
また、新たな変動を開始する場合に対応する演出パターンの演出順序が最初の演出要素に対応する演出画像に切り替わるタイミングで、表示部の輝度を調整するようにした場合には、この演出パターンに対応する演出画像では、背景、色彩等が大きく変化するため、遊技者に気づかれることなく表示部の輝度を調整することができる。このため、遊技性を損なうことなく輝度を調整するという効果を一層高めることができる。
尚、本発明は、以上詳述した第1の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。まず、本発明が適用できる遊技機の種類はパチンコ機1に限られず、表示部を備えた遊技機であれば、例えば権利物、羽根物、一般電役等、他の種類の遊技機にも適用可能である。この場合、可変入賞口への遊技球の入賞が可能な状態であるか否かの判断方法は、遊技機や可変入賞口の性質に適応させて適宜変更させればよい。
また、本発明に基づく遊技機の機械的構成も、上記実施形態に例示したものに限定されない。例えば、スピーカ48の数は2つに限定されず、また、液晶パネル281の大きさや形状、設置位置及び個数は、第1の実施形態の場合に限定されない。また、遊技機1が備える各種基板の構成や、各基板において実行される処理は、第1の実施形態に限定されない。例えば、第1の実施形態では、サブ統合基板58と演出制御基板43とを別々に設けるようにしていたが、これらの基板を一体に設けるようにしてもよい。その場合は、サブ統合基板58は表示部28に対して輝度を調整するための制御コマンドや、第1制御コマンドに応じた演出画像を指示するための制御コマンドを直接表示部28に出力するようにすればよい。また、主基板41から出力される第1制御コマンドを、サブ統合基板58を介さず直接演出制御基板43に入力するようにしてもよい。この場合、所定の特別図柄処理条件が、演出パターンを選択する際の所定の条件に相当する。また、サブ統合基板58において実行される輝度調整処理の一部又は全部を電飾基板46において実行させるようにしてもよい。また例えば、図12のフローチャートのS25において、主基板41から出力される第3信号に基づき遊技中であるか否かを判断しない場合には、発射ハンドル7が遊技者により握られているか否かを監視する各種センサを設けなくてもよい他、払出制御基板45から出力される信号を主基板41に入力しないように構成してもよい。
また、第1の実施形態では、図12に示すフローチャートのS25において遊技期間Pが所定期間Xよりも長くなったと判断された後に、表示部に表示される演出画像が、演出実行中の演出要素と異なる演出要素の演出画像に切り替わる所定のタイミングで輝度を調整するようにしていた。しかし、遊技期間Pが所定期間Xよりも長くなったと判断された後の所定のタイミングで輝度を調整すればよく、第1の実施形態の場合に限定されない。例えば、電飾ランプ63が所定の点滅又は点灯状態に切り替わるタイミングで、輝度を調整するようにしてもよい。この場合、例えば、演出実行中の電飾ランプ63が所定の点滅又は点灯状態に比べ、明るいと感じられる点滅又は点灯状態に切り替わるタイミングを所定のタイミングと定めれば、そのタイミングで表示部28の輝度を調整しても遊技者に気づかれにくい。第1の実施形態では、図7に示すように演出要素ごとにライト104の演出が定められているので、電飾ランプ63の所定の点滅又は点灯状態を検出するための処理は、例えば、第1制御コマンドを用いて判断することができる。
また、第1の実施形態の演出要素は、図7に示すように演出画像102の他、音103,ライト104を備えていたが、演出要素には、演出画像102が含まれていればよく、演出要素に含まれる要素はこれらに限定されない。このため、音103及びライト104のいずれか一方、又は双方が含まれていてもよいし、香りやスモーク等の他の要素を含ませてもよい。
また第1の実施形態においては、演出パターンに含まれる演出要素の組合せを予め定めて、図4に示すROM583に記憶させるようにしていたが、これに限定されず、例えば主基板41から出力される第1制御コマンドに応じてサブ統合基板58において、所定の条件、例えば、第1制御コマンドにより指定された演出時間を満たす条件に基づき演出要素を選択することにより、第1制御コマンドに応じた演出パターンを選択するようにしてもよい。
また第1の実施形態においては、演出パターンに対応する輝度調整時間が記憶されているか否かにより、輝度調整演出パターンであるか否かを判断するようにしていたが、これに限定されない。例えば、演出要素が開始するタイミング又は終了するタイミングで輝度を調整することを許可する演出要素を予め記憶させておき、演出パターンにその所定の演出要素が含まれるか否かで輝度調整演出パターンであるか否かを判断するようにしてもよい。このように所定のタイミングを定めることにより、演出パターンごとに輝度調整演出パターンであるか否かを判断して記憶させる手間を省くことができる。
また第1の実施形態においては、図12のフローチャートに示す輝度調整処理において、輝度調整演出パターンの演出開始からの経過時間が、輝度調整が許可された演出要素の演出が開始される輝度調整時間以上となるタイミングで輝度を調整するようにしていたが、これに限定されず、例えば、任意の演出要素に変わるタイミングで輝度を調整するようにしてもよい。演出要素が変わるタイミングでは、演出画像が切り替わるため、遊技者に気づかれることなく輝度を調整することができる。
また第1の実施形態においては、輝度調整時間と演出パターンが演出開始されてからの経過時間とを比較して、輝度調整を実行する所定のタイミングを検出するようにしていたが、これに限定されず、例えば、図柄表示基板43において、実行される演出要素が、輝度調整が許可された演出要素であるか否かを判断し、その判断結果に基づき所定のタイミングを検出するようにしてもよい。また例えば、輝度調整時間にかえて、輝度調整を許可する演出要素を指定する情報(例えば演出情報ID)を記憶させておき、その演出要素の演出が開始されるタイミングを、他の演出要素の演出時間や、表示される演出画像等により判断するようにしてもよい。
図10のフローチャートに示す遊技タイマ処理において、連続して遊技中であると判断される期間を遊技期間Pとして積算していたが、他の方法により遊技期間Pを求めるようにしてもよい。例えば、図柄変動表示が行われた回数、大当たり回数、各種レバーが押下された回数、発射ハンドル7によって打ち出された遊技球の個数等の各種変数に応じて遊技期間Pを推定するようにしてもよいし、遊技場の営業開始時刻から経過した時間、パチンコ機1に電源投入してから経過した時間等を遊技期間Pとしてもよい。同様に、図10のフローチャートに示す遊技タイマ処理において、休止期間Bよりも長く連続して遊技中ではないと判断される期間を中断期間Aとして積算していたが、他の方法により中断期間Aを求めるようにしてもよい。例えば、休止期間Bを中断期間Aに加えるようにしてもよい。図柄表示変動が行われた回数Qにより遊技期間を求める場合には、例えば、主基板41から出力される所定の変動コマンドに応じて、図柄表示変動回数Qをカウントし、サブ統合基板58が備えるRAM582の所定の記憶エリアに記憶する。図柄表示変動回数Qと遊技期間との間には相関関係があるため、この図柄表示変動回数Qから遊技期間を推定することができる。所定時間主基板41から出力される所定の変動コマンドが出力されない場合に、遊技が中断されなかったと判断し、図柄表示変動回数Qをリセットする。そして、図12に示すフローチャートのS25における遊技期間Pが所定期間Xよりも長いか否かの判断を、RAM582に記憶された図柄表示変動回数Qが所定回数Mよりも大きいか否かにより判断する。このように、図柄変動表示が行われた回数、大当たり回数、各種レバーが押下された回数等、主基板41から出力される所定の変動コマンドに基づき、遊技期間を間接的に求める場合には、特殊なセンサ等を用いることなく,簡便な処理により遊技期間を求めることができる。
また第1の実施形態では、第2制御コマンドと、輝度を調整するための制御コマンドとを別々の処理により別々に出力するようにしていたが、これに限定されない。例えば、演出実行中の演出パターンとは異なる演出パターンの演出画像に切り替わるタイミングで液晶パネル281の輝度を調整する場合には、輝度調整を許可するか否かを示すフラグを演出パターンごとに記憶させるようにしてもよい。この場合には、輝度調整を許可した演出パターンに対応する第2制御コマンドに、輝度調整割合又は輝度調整量を指示する信号を付随させて、演出制御基板43に出力すればよく、輝度を調整するタイミングを検出するための処理が容易となる。
次に、主基板41から出力される第1制御コマンドに応じて、サブ統合基板58において演出パターンを決定する第2の実施形態について図13〜図15を参照して説明する。図13は、主基板41からサブ統合基板58に出力される第1制御コマンドと、サブ統合基板58から電飾基板46,演出制御基板43及びスピーカ48の少なくともいずれか1つに出力される第2制御コマンドと、演出パターンとの関係を説明するための説明図である。図14は、第2の実施形態のサブ統合基板58において実行される演出パターン選択処理の流れを示すフローチャートである。図15は、第2の実施形態のサブ統合基板58において実行される遊技タイマ処理の流れを示すフローチャートである。尚、図14及び図15のフローチャートに示す各処理を実行させる制御プログラムは、ROM583の制御プログラム記憶エリア592(図5参照)に記憶されており、図4に示すCPU581が実行する。また、第2の実施形態のパチンコ機1の物理的構成及び電気的構成は第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。また、主基板41において実行されるメイン処理と、サブ統合基板58において実行される遊技タイマ処理については、第1の実施形態と同様な処理において実行されるものとし、説明を省略する。
まず、第2の実施形態における、主基板41からサブ統合基板58に出力される第1制御コマンドと、サブ統合基板58から電飾基板46,演出制御基板43及びスピーカ48の少なくともいずれか1つに出力される第2制御コマンドと、演出パターンとの関係を、図13を参照して説明する。図13のテーブル120に示すように、第2の実施形態では、1つの第1制御コマンド121に対し、1又は複数の第2制御コマンド122が設定されている。例えば、第1制御コマンド「0」に対応する第2制御コマンドは、「B−0」及び「B−1」の2つである。一方、第2制御コマンド122と演出パターン123とは、1対1の関係にある。第2の実施形態では、この第1制御コマンド121に対応する第2制御コマンド122は、サブ統合基板58において所定の方法で選択することにより、第1制御コマンド121に対応する演出パターン123を選択するようにしている。また、第1の実施形態と同様、演出パターン123に対応する輝度調整時間124により、演出パターンが備えるいずれかの演出要素の演出画像に切り替わるタイミングで輝度調整を実行することを許可するか否かを記憶させている。
続いて、第2の実施形態のサブ統合基板58において実行される演出パターン選択処理について説明する。この処理は、第2の実施形態においては、後述する輝度調整処理において輝度を調整すると必要があると判断されている期間中は、輝度調整演出パターンに対応する第2制御コマンドを選択するようにしている。例えば、輝度を調整する必要があると判断された場合には、第1制御コマンド「0」に対応する第2制御コマンドは、輝度調整演出パターンに対応する第2制御コマンド「B−1」を優先的に選択するようにしている。即ち、図15のフローチャートに示す輝度調整処理において、遊技期間Pが所定期間Xよりも長くなったと判断され(S25:Yes)、輝度フラグに1が設定された場合には(S35)、図14のフローチャートに示す演出パターン選択処理において、ROM583に記憶された演出パターンの中から、輝度調整が許可されていると記憶されている演出パターンである輝度調整演出パターンを優先的に選択する(S430)条件が、演出パターンを選択する際の条件が含まれている。
この第2の実施形態の演出パターン選択処理は、S410とS460に間に、S420,S430,S440,S455を行う点で、図11のフローチャートに示す第1の実施形態の演出パターン選択処理と異なる。第1の実施形態と同様の処理については説明を省略し、以下第1の実施形態と異なる処理S420,S430,S440及びS455について、図14に示すフローチャートを参照して説明する。
第1制御コマンドが受信されたと判断される場合には(S410:Yes)、続いて、設定記憶エリア602及び制御コマンド記憶エリア603が参照され、輝度フラグに1が設定されているか否かが判断される(S420)。この輝度フラグは、図15のフローチャートを参照して後述する第2の実施形態の輝度調整処理において設定されるものであり、遊技期間Pが所定期間Xよりも長くなり、輝度調整を実行する必要がある場合に、輝度フラグに1が設定され、輝度調整を実行する必要がない場合に、輝度フラグに0が設定されるようになっている。
輝度フラグが1ではないと判断される場合には(S420:No)、第1制御コマンドに対応する1又は複数の演出パターンの中から、所定の方法により演出パターンが選択される(S455)。この所定の方法としては、例えば、乱数を発生させて、発生した乱数に応じた演出パターンを選択するようにしてもよいし、予め定められた選択順序に従い、演出パターンを選択するようにしてもよい。一方、S420において輝度フラグが1であると判断された場合には(S420:Yes)、続いて、S410において受信した第1制御コマンドに対応する演習パターンの内、輝度調整演出パターンがあるか否かが判断される(S430)。輝度調整演出パターンがないと判断される場合には(S430:No)、続いて演出パターンが選択され、RAM582の所定の記憶エリアに記憶される(S455)。一方、輝度調整演出パターンが有ると判断される場合には(S430:Yes)、続いて、設定記憶エリア602及び制御コマンド記憶エリア603が参照され、輝度調整演出パターンの中から第1制御コマンド121に対応する第2制御コマンド122が、RAM582の制御コマンド記憶エリア603に記憶される(S440)。前述の通り、第2制御コマンド122と演出パターン123とは1対1の関係にあるため、第2制御コマンド122を選択することにより、演出パターン123が選択される。
以上のように、第2の実施形態の演出パターン選択処理が実行される。S440又はS455において選択された演出パターンに対応する第2制御コマンドは、S550において、演出制御基板43等の基板に出力される。続いて、図15のフローチャートを参照して第2の実施形態の輝度調整処理について説明する。図15のフローチャートに示すように、第2の実施形態の輝度調整処理は、S35及びS90において図12のフローチャートに示す第1の実施形態の輝度調整処理と異なる。第1の実施形態の輝度調整処理と同様の処理については説明を省略し、以下、第1の実施形態とは異なるS35及びS90の処理について説明する。
第2の実施形態の輝度調整処理では、遊技タイマ処理において求められる遊技期間Pが、所定期間Xよりも長いと判断され(S25:Yes)、さらに輝度調整度数Kが3よりも小さいと判断された場合に(S30:Yes)、輝度フラグに1が設定され、フラグ記憶エリア604に記憶される(S35)。そして、この輝度フラグに1が設定されている場合には、図14のフローチャートに示す演出パターン選択処理において、主基板41から出力された第1制御コマンドに対応する演出パターンとして、演出パターンが有するいずれかの演出要素の演出が開始されるタイミングで輝度調整を実行することが許可された演出パターンである輝度調整演出パターンを優先して選択するようにしている。尚、この輝度フラグは初期化処理において0に設定される(S20)。このように設定することで、所定期間Xよりも長いと判断され(S25:Yes)、さらに輝度調整度数Kが3よりも小さいと判断された後(S30:Yes)、短期間の内に輝度を調整することができる(S40:Yes,S50:Yes,S60)。
この輝度フラグは、輝度調整(S60)が実行された後に、0に設定され、フラグ記憶エリア604に記憶される(S90)。このような処理により、図14のフローチャートに示す演出パターン選択処理において、輝度を調整する必要があると判断されている期間のみ、輝度調整演出パターンが優先して選択される。
以上の処理により、第2の実施形態の輝度調整処理が実行される。尚、第2の実施形態において、演出パターンが備えるいずれかの演出要素の前記演出画像に切り替わるタイミングで輝度調整を実行することを許可するか否かを輝度調整時間として、演出パターンごとに記憶する、図4に示すROM583は、本発明の輝度調整可否記憶手段に相当する。また、図15のフローチャートに示す輝度調整処理において、遊技期間Pが所定期間Xよりも長くなったと判断され(S25:Yes)、輝度フラグに1が設定された場合には(S35)、図14のフローチャートに示す演出パターン選択処理において、ROM583に記憶された演出パターンの中から、輝度調整が許可されていると記憶されている演出パターンである輝度調整演出パターンを優先的に選択する(S430)、図4に示すCPU581は、本発明の演出パターン選択手段として機能する。
第2の実施形態のパチンコ機1によれば、演出パターンが備えるいずれかの演出要素に切り替わるタイミングで輝度調整を行うことを許可された演出パターンである輝度調整演出パターンを優先的に演出パターンとして選択するようにしているので、遊技期間が所定期間よりも長くなってから短時間のうちに、遊技者に気づかれることなく表示部の輝度を調整することができる。このため、遊技性を損なうことなく、表示部28が備える液晶パネル281の輝度を適切に調整することができる。
尚、本発明は、以上詳述した第2の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。例えば、第2の実施形態の輝度調整処理においては、遊技期間が所定期間よりも長くなった場合に、演出パターンが備えるいずれかの演出要素に切り替わるタイミングで輝度調整を行うことを許可された演出パターンである輝度調整演出パターンを優先的に演出パターンとして選択するようにしていたが、これに限定されない。例えば、輝度を調整するときにのみ選択される演出パターンを輝度調整演出パターンとして、予めROM583に記憶させておき、遊技期間が所定期間よりも長くなった場合には、その輝度調整演出パターンから演出パターンを選択することを選択条件として、輝度調整演出パターンを選択するようにしてもよい。この場合は、輝度調整演出パターンを、輝度調整演出パターンのうち、輝度調整が実施される演出要素として、演出画像の場面、背景画像、色彩、登場キャラクター等の少なくともいずれか1つが大きく変化する演出要素を定めることにより、遊技者に気づかれることなく表示部の輝度を調整することができ、遊技性を損なうことなく輝度を適切に調整するという効果を一層高めることができる。尚、この変形例の場合の、輝度を調整する場合にのみ選択される演出パターンである輝度調整演出パターンを記憶する、図4に示すROM583は、本発明の輝度調整演出パターン記憶手段に相当する。また、遊技期間Pが所定期間Xよりも長くなったと判断された場合には、ROM583に記憶された輝度調整演出パターンの中から演出パターンを選択する、図4に示すCPU581は、本発明の演出パターン選択手段として機能する。